JPH0768647A - 積層造形方法および装置 - Google Patents
積層造形方法および装置Info
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- JPH0768647A JPH0768647A JP5243918A JP24391893A JPH0768647A JP H0768647 A JPH0768647 A JP H0768647A JP 5243918 A JP5243918 A JP 5243918A JP 24391893 A JP24391893 A JP 24391893A JP H0768647 A JPH0768647 A JP H0768647A
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Abstract
となく硬化層を積層すること、および、成形後の3次元
物体を加熱した時に光硬化性樹脂で構成される3次元物
体が破壊される可能性を低減する。 【構成】 積層体LSの表面に未凝固の凝固剤SLを塗
布して凝固剤層SLLを形成し、冷却ローラ30で冷却
することによって凝固剤SLを硬化させる。凝固剤層S
LLの所望の領域R1,R2にレーザ光を照射すること
によって凝固剤SLを気化させて除去し、その領域R
1,R2に光硬化性樹脂PAを充填する。そして、所定
の光を照射することによって光硬化性樹脂PAを硬化さ
せる。凝固剤SLとしては、尿素にポリビニールアルコ
ールと共融化合物とを添加した混合物であり、光硬化性
樹脂の熱膨張率とほぼ等しい熱膨張率を有する混合物を
使用する。
Description
とによって3次元物体を造形する方法、およびそのため
の装置に関する。
体を短時間で形成する方法として利用されている。積層
造形方法で作成された3次元物体は、種々の装置の部品
のモデル(プロトタイプ)として、部品の動作や形状の
良否が調べるために利用される。
光硬化性樹脂の周囲を固めるための凝固剤(熱可塑性樹
脂やワックスなど)とを用い、光硬化性樹脂と凝固剤で
構成される硬化層を積層していく方法がある。
装置では、光硬化性樹脂と凝固剤とで構成される硬化層
の表面を切削して、その上に次の層の光硬化性樹脂を塗
布していた。硬化層の表面を切削するのは、硬化層の厚
みを所定の値に設定するためである。しかし、一度硬化
した光硬化性樹脂の表面を切削すると、光硬化性樹脂の
表面が活性を失い、その上に未硬化の光硬化性樹脂を塗
布しても上下の光硬化性樹脂同士があまり強固に接着し
なくなってしまうという問題があった。
硬化性樹脂の熱膨張率に比べて凝固剤の熱膨張率がかな
り大きいという傾向があったので、成形後の3次元物体
を加熱した時に凝固剤が膨張して光硬化性樹脂で構成さ
れる3次元物体を破壊してしまうという問題もあった。
を解決するためになされたものであり、硬化済みの光硬
化性樹脂の表面を切削することなく硬化層を積層してい
くことのできる技術を提供することを第1の目的とす
る。
した時に光硬化性樹脂で構成される物体が破壊される可
能性を低減することができる技術を提供することを第2
の目的とする。
解決するため、この発明による第1の積層造形方法は、
(A)積層体の表面の所望の第1の領域に、所定の凝固
剤で形成される凝固層を形成する工程と、(B)前記積
層体の表面における前記第1の領域を除く第2の領域に
光硬化性樹脂を充填する工程と、(C)前記光硬化性樹
脂に所定の光を照射して前記光硬化性樹脂を硬化させ、
これによって、前記凝固剤と前記光硬化性樹脂とで構成
される硬化層を形成する工程と、(D)前記工程(A)
ないし工程(C)を繰り返すことによって、前記硬化層
を積層する工程と、を備える。
脂の表面を切削せずに工程(B)において光硬化性樹脂
を充填するので、各硬化層の光硬化性樹脂同士が強固に
接着する。
体の表面に未凝固の凝固剤を所定の厚さに塗布すること
によって、未凝固層を形成する工程と、(A−2)前記
未凝固層を硬化させることによって凝固層を形成する工
程と、(A−3)前記凝固層の前記第2の領域にレーザ
光を照射することによって、前記第2の領域における凝
固剤を除去する工程と、を含むようにしてもよい。
除去すれば、積層体の表面に凝固剤製の凝固層を形成す
るようにした場合にも、硬化済みの光硬化性樹脂の表面
を切削せずに硬化層を積層していくことができる。
アルコールと共融化合物とを添加した混合物であって前
記光硬化性樹脂の熱膨張率とほぼ等しい熱膨張率を有す
る混合物であることが好ましい。凝固剤と光硬化性樹脂
の熱膨張率がほぼ等しいので、成形後の積層体を加熱し
た場合に、光硬化性樹脂で構成される物体が混合物の膨
張によって破壊される可能性が低い。
化層を積層することによって3次元物体を造形する方法
であって、(A)光硬化性樹脂を用いて、所望の平面形
状を有する所定の厚さの第1の硬化層領域を形成する工
程と、(B)尿素にポリビニールアルコールと共融化合
物とを添加した混合物であって前記光硬化性樹脂の熱膨
張率とほぼ等しい熱膨張率を有する混合物を用いて、前
記第1の硬化層領域の周囲に第2の硬化層領域を形成
し、これによって、前記第1と第2の硬化層領域で構成
される硬化層を形成する工程と、(C)前記工程(A)
および(B)を繰り返すことによって、前記硬化層を積
層する工程と、を備える。
しいので、成形後の積層体を加熱した場合に、光硬化性
樹脂で構成される物体が混合物の膨張によって破壊され
る可能性が低い。
積層することによって3次元物体を造形する装置であっ
て、積層体の表面に未凝固の凝固剤を所定の厚さに塗布
することによって、未凝固層を形成する凝固剤塗布手段
と、前記未凝固層を硬化させることによって凝固層を形
成する硬化手段と、前記凝固層の所望の領域にレーザ光
を照射することによって、前記所望の領域における凝固
剤を除去するレーザ光照射手段と、前記積層体の表面の
前記所望の領域に光硬化性樹脂を充填する工程と、前記
光硬化性樹脂に所定の光を照射して前記光硬化性樹脂を
硬化させ、これによって、前記凝固剤と前記光硬化性樹
脂とで構成される硬化層を形成する硬化光照射手段と、
を備える。この装置を利用すれば、上述の第1の方法に
従って積層体を形成することができる。
しの3次元物体造形システム100を示す概念図であ
る。この3次元物体造形システム100は、グラフィッ
クワークステーション200と造形装置300とで構成
されている。
は、3次元物体の形状を表わすデータに基づいて、3次
元物体の断面形状を表わす断面ベクトルデータを作成
し、作成した断面データを3次元物体造形システム10
0に供給する。なお、CADデータから物体の断面形状
を表わすデータを作成する方法は、CAD(コンピュー
タ援用設計)の分野において周知であり、例えば、イス
ラエル、サイテックス社(Scitex Corp.)から市販され
ているQuantum1システムのプロット機能により実現され
ている。物体の断面形状を表わすデータを作成する方法
や装置については特開昭63−72526号公報および
特開平2−78531号公報に記載されているので、こ
こではその詳細は省略する。
ムによって構成されている。 (A)テーブル部10:造形中の積層体LSを載置する
ためのテーブル12と、テーブル12を垂直方向に移動
させるモータ14とを有している。テーブル部10は、
さらに、テーブル12の垂直方向の絶対位置を検出する
ための図示しない位置検出装置を備えている。モータ1
4は、物体を所定の高さだけ造形する度に、造形した高
さ分だけテーブル12を下方に降下させる。
面に凝固剤を塗布するユニットであり、液状の凝固剤を
貯蔵するタンク22と、積層体LSの表面に凝固剤を塗
布するための塗布ヘッド24とで構成されている。塗布
ヘッド24は、積層体LSのX方向(紙面に垂直な方
向)の幅に渡って伸びる細長い塗布口を有している。塗
布ヘッド24は、Y方向に伸びたレール16に係合して
おり、図示しないモータによって駆動されてY方向に移
動する。凝固剤は、特開平2−55638号公報に記載
されている尿素系混合物が用いられる。
ルアルコールと共融化合物とを添加した尿素系混合物で
ある。共融化合物は、尿素と低温で共融して共融物の融
点ないし凝固点を大きく低下させる化合物であり、安息
香酸、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルフォン酸、
塩化ベンゾイル、グリシン、ナフタレン、グルタル酸等
が使用される。また、この尿素系混合物は、融点が約1
20℃、線膨張率が約10-4/℃である。この尿素系混
合物の融点は室温よりも高いので、タンク22の周囲に
設けられたヒータ26で加熱することによって溶融状態
に保たれる。なお、この尿素系混合物の製造方法や物性
などの詳細については、上述した特開平2−55638
に記載されているので、ここではその詳細は省略する。
に塗布された凝固剤を冷却して完全に硬化させるための
ローラである。冷却ローラ30もレール16に係合され
ており、図示しないモータによって駆動されてY方向に
移動する。
に、YAGレーザ42と、ビームエクスパンダ44と、
一対の反射ミラー46,47と、フォーカシング部48
を有している。一対の反射ミラー46,47とフォーカ
シング部48は、レール16(図1)に係合された移動
台49に載置されている。移動台49は、図示しない第
1のモータによって駆動されてY方向に移動する。ま
た、ミラー47とフォーカシング部48は、図示しない
第2のモータによって駆動されてX方向に一体となって
移動する。レーザ42は、図示しないパルス幅制御部に
よって制御され、積層体表面上の光点の単位行程当たり
のエネルギが等しくなるようにパルス幅が調整される。
なお、このレーザ切削部40は、積層体LSの表面に形
成された硬化後の凝固剤の所望の領域を除去するために
使用される。
蔵するタンク52と、光硬化性樹脂を積層体LSの表面
に塗布する塗布ヘッド54とで構成されている。塗布ヘ
ッド54は、積層体LSのX方向の幅に渡って伸びる細
長い塗布口を有している。塗布ヘッド54は、Y方向に
伸びたレール16に係合しており、図示しないモータに
よって駆動されてY方向に移動する。光硬化性樹脂とし
ては、ガラス転移点が上述した尿素系混合物の融点より
も高いものが好ましい。これは、後述する工程において
光硬化性樹脂の上に溶融した尿素系混合物(凝固剤)を
塗布する際に、硬化済みの光硬化性樹脂が軟化しないよ
うにするためである。
系アクリレートである日本合成ゴム株式会社製のデソラ
イトKC1003(商品名)を使用することができる。
この光硬化性樹脂は、ガラス軟化点が約150℃で、線
膨張率が約10-4/℃である。
させるための光を発生するユニットである。光照射部
は、光源と、光源をレール16に沿って移動させる図示
しないモータによって構成されている。光硬化性樹脂と
して紫外線硬化型樹脂を使用する場合には、いわゆる石
英製低圧水銀ランプ、重水素ランプ、殺菌ランプ、光重
合用ランプ、ブラックライトランプなどの種々の紫外線
発生用光源を使用することができる。これらの光源は紫
外線レーザよりも安価であり、また、光硬化性樹脂を硬
化させるための所望の波長範囲の光を発生する光源を選
択できる。可視光硬化性樹脂を使用する場合には、可視
光線を数十秒照射することによって硬化するので、光源
として青色蛍光ランプやメタルハライドランプなどを使
用することができる。なお、これらの光源は、レーザに
比べてより大きなエネルギを与えることができるので、
より短時間で光硬化性樹脂を完全に硬化させることがで
きるという利点もある。
テーション200から供給された3次元物体の断面ベク
トルデータに従ってレーザ切削部40を制御するととも
に、造形装置300内の他の各部の制御を行なう。な
お、断面ベクトルデータは、造形される3次元物体の所
定の高さ位置毎に生成される。
て3次元物体を製作する手順を示す工程断面図である。
図3(A)の工程では、凝固剤塗布部20の塗布ヘッド
24が積層体LSの表面上に凝固剤SLを一様に塗布す
ることにより、所定の厚みの凝固剤層SLLを形成す
る。凝固剤層SLLの厚みは、約25μm〜約100μ
mが好ましい。
2が積層された構造を有している。各硬化層L1,L2
は、光硬化性樹脂製の樹脂領域PARと、凝固剤製の凝
固剤領域SLRとで構成されている。
凝固剤層SLLを冷却することにより、凝固剤SLを凝
固させる。なお、凝固剤SLは、冷却ローラ30によっ
て冷却する前に自然に冷却されてある程度は硬化してい
る状態にあるが、冷却ローラ30によって冷却すること
によって完全に硬化する。
によって凝固剤層SLLの所望の領域R1,R2が切削
される。この際、切削される層の厚みが少なくとも凝固
剤層SLLの厚み以上になるように、レーザ42のエネ
ルギを調節する。レーザ光が照射されると、凝固剤SL
は気化(昇華)して消失する。この際、凝固剤層SLL
の下にある樹脂領域PARが切削されないようにするた
めに、凝固剤としては、光硬化性樹脂よりも昇華温度が
低いものを使用することが好ましい。
塗布ヘッド54によって、凝固剤が切削された領域R
1,R2に光硬化性樹脂PAが充填される。塗布ヘッド
54の後端にはドクターブレード56が備えられてお
り、不要な光硬化性樹脂PAは、このドクターブレード
56によって拭き取られる。なお、このような塗布ヘッ
ド54を使用する代わりに、XY平面上で2次元的に移
動するノズルから光硬化性樹脂PAを吐出することによ
って、領域R1,R2に光硬化性樹脂を充填するように
してもよい。このようなノズルを用いれば、光硬化性樹
脂を無駄なく使用でき、また、積層体LSの側面に光硬
化性樹脂が付着することを防止できる。
層体LS表面に光を照射することによって、光硬化性樹
脂PAを硬化させる。この結果、3つの硬化層L1,L
2,L3で構成される積層体LSが形成される。
すると活性が低下し、その上で光硬化性樹脂を硬化させ
ても接着力が弱くなるという特徴がある。しかし、図3
の工程では、硬化層L2に含まれる光硬化性樹脂の表面
を切削していないので、2つの硬化層L2,L3の光硬
化性樹脂同士が強固に接着するという利点がある。さら
に、図3(C)の工程において、凝固剤SLを刃物など
で機械的に切削していないので、硬化層L2の光硬化性
樹脂の上に凝固剤SLの粉末が残存することがない。こ
のため、硬化層L2の光硬化性樹脂が硬化層L3の光硬
化性樹脂とより強く接着する。
によって硬化層が順次積層されて、所望の積層体LSが
形成される。積層体LSが完成した後は、凝固剤SLの
融点(約120℃)以上に加熱して凝固剤SLを除去す
ることにより、光硬化性樹脂PAの部分のみで構成され
る3次元物体が得られる。凝固剤SLとして用いられる
尿素系混合物の融点は約120℃であり、光硬化性樹脂
PAのガラス転移点は約150℃なので、光硬化性樹脂
PAを約120℃に加熱しても光硬化製樹脂PAが過度
に軟化することはない。また、尿素系混合物の線膨張率
が約10-4/℃であり、光硬化性樹脂の線膨張率も約1
0-4/℃なので、積層体LSを約120℃以上に加熱し
た際にも、尿素系混合物が過度に膨張し光硬化性樹脂を
圧迫して変形させることがなく、形状精度の良い物体を
得ることができる。
ので、水で溶解させることによって光硬化性樹脂のみで
構成された物体を得ることも可能である。但し、尿素系
混合物を加熱して溶解すれば、その尿素系混合物を凝固
剤塗布部20用の凝固剤として再利用できるという利点
がある。
は、加熱溶融した熱可塑性エンジニアリングプラスチッ
ク(アクリル樹脂、ABS樹脂など)や加熱溶融したポ
リエチレングリコール(カーボワックス)を利用するこ
とも可能である。エンジニアリングプラスチックを用い
れば、積層体LSの光硬化性樹脂部分を除去することに
よって、エンジニアリングプラスチックで構成された物
体を得ることもできる。この場合に、最終的な物体の用
途に応じたプラスチックを選んで造形することができる
という利点がある。
の実施例としての回転方式の造形装置300aを示す概
念図である。この造形装置300aは円筒形の回転台8
0を有しており、この回転台80の上に積層体LSが形
成される。回転台80の上方には凝固剤塗布部20が設
けられており、また、回転台80の右上方には冷却ロー
ラ30が、右側にはレーザ加工部40が、下方には樹脂
塗布部50aが、左側には光照射部60がそれぞれ設け
られている。なお、図4において制御部70は省略され
ている。
照射によって気化した凝固剤を吸引するための吸引装置
41が設けられている。なお、このような吸引装置41
を図1の造形装置300に設けておいてもよい。
50aは、光硬化性樹脂を収納するタンク52と、光硬
化性樹脂を積層体LSの表面に塗布するための塗布ロー
ラ55と、積層体LS表面の不要な光硬化性樹脂を拭き
取るドクターブレード56とを有している。
が一定周速度で時計周りに回転しながら、図3と同様な
工程に従って積層体LSが形成される。図4の例では、
回転台80の4カ所に積層体LSが形成されている。こ
のように、この造形装置300aでは、複数の積層体L
Sを同時に形成していくことが可能である。なお、積層
体LSの厚みが増加するにつれて、各部はそれぞれ矢印
で示すように、回転台80の中心軸から離間するように
移動させる図示しない移動機構が各部に設けられてい
る。
表面が連続しているので、凝固剤塗布部20によって凝
固剤を均一に塗布することができ、また、樹脂塗布部5
0aによって光硬化性樹脂を均一に塗布することが容易
であるという利点がある。さらに、複数の積層体LSを
同時に形成することができるという利点もある。
尿素系混合物を用いた場合には、さらに、次のような種
々の方法で積層体を形成することが可能である。
た場合の第2の造形方法を示す工程断面図である。図5
(A)の工程では、ノズル410から光硬化性樹脂PA
を吐出して、積層体LSの表面上の所望の領域に光硬化
性樹脂PAを塗布する。図5(B)の工程では、光照射
部420が所定の光を光硬化性樹脂PAに照射して硬化
させる。図5(C)の工程では、凝固剤塗布部430
が、硬化した光硬化性樹脂PAの周囲の領域に凝固剤S
Lを塗布する。そして、図5(D)の工程では、冷却ロ
ーラ440が凝固剤SLを冷却して凝固させる。図5
(E)の工程では、回転切削部450が最上層の硬化層
L3を所定の厚みに機械的に切削し、粉末吸引部452
が切削された粉末を吸引する。図5(A)〜(E)の工
程を繰り返すことによって、光硬化性樹脂製の所望の形
状の物体を含む積層体LSが得られる。
た場合の第3の造形方法を示す工程断面図である。図6
(A)の工程では、図示しない保持装置によって積層体
LSが上下逆に保持されており、その下表面が、光硬化
性樹脂PAを収納するタンク460内に浸されている。
図6(B)の工程では、レーザ照射部470がタンク4
60の下方から積層体LSの下表面の所望の領域に向け
てレーザ光を照射する。この結果、積層体LSの下表面
とタンク460の内底面との間に存在する光硬化性樹脂
PAが硬化する。なお、タンク460の底面は、レーザ
光を透過するように、ガラス等の光透過性部材で形成さ
れている。図6(C)の工程では、積層体LSを180
度回転して上下を逆転させ、図6(B)の工程で硬化し
た光硬化性樹脂PAが積層体LSの上表面に来る状態に
する。図6(D)の工程では、凝固剤塗布部430が光
硬化性樹脂PAの周囲の領域に液状の凝固剤SLを塗布
し、冷却ローラ440が凝固剤SLを冷却して凝固させ
る。図6(E)の工程では、回転切削部450が最上層
の硬化層L3を所定の厚みに機械的に切削し、粉末吸引
部452が切削された粉末を吸引する。図6(A)〜
(E)の工程を繰り返すことによって、光硬化性樹脂製
の所望の形状の物体を含む積層体LSが得られる。
た場合の第4の造形方法を示す工程断面図である。図7
(A)の工程では、粉末散布部480が積層体LSの上
に粉末状の凝固剤SLを所定の厚みで堆積させる。図7
(B)の工程では、領域NR1,NR3,NR3に堆積
された粉末状の凝固剤SLにレーザ照射部490がレー
ザ光を照射して凝固剤SLを溶融させる。これらの領域
NR1,NR2,NR3は、光硬化性樹脂PAが充填さ
れる領域R1,R2(図3参照)を除く領域である。こ
の際、領域NR1,NR2,NR3の凝固剤が溶融した
か否かをモニタ492で撮像して確認する。図7(C)
の工程では、冷却ファン500によって溶融した凝固剤
SLを凝固させるとともに、溶融していない凝固剤SL
を吹き飛ばす。この結果、図3(C)に示す積層構造と
同じ構造が得られる。この後は、図3(D)、(E)と
同じ工程が実行されて、所望の積層体LSが得られる。
吹き飛ばない場合もある。このような場合には、図7
(C)の工程や図3(D),(E)の工程を実行せず
に、図7(A),(B)の工程を繰り返すことによっ
て、溶融して凝固した凝固剤SLで形成される物体を造
形することが可能である。
の種々の積層造形方法に使用することが可能である。例
えば、特開昭63−72526号公報や特開平2−78
531号公報に記載された積層造形方法において、カー
ボワックス(ポリエチレングリコール)の代わりの材料
として使用することが可能である。この際、光硬化性樹
脂としては、尿素系混合物の融点以上のガラス転移点を
有する樹脂が好ましい。
開平4−59231号公報に記載された造形方法におい
て、ノズルから吐出する凝固剤として上述の尿素系混合
物を用いることも可能である。
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能である。
た発明によれば、硬化済みの光硬化性樹脂の表面を切削
せずに光硬化性樹脂を充填するので、各硬化層の光硬化
性樹脂同士が強固に接着するという効果がある。
積層体の表面に凝固剤製の凝固層を形成するようにした
場合にも、硬化済みの光硬化性樹脂の表面を切削せずに
硬化層を積層していくことができるという効果がある。
ば、混合物と光硬化性樹脂の熱膨張率がほぼ等しいの
で、成形後の積層体を加熱した場合に、光硬化性樹脂で
構成される物体が混合物の膨張によって破壊される可能
性が低いという効果がある。
1または2に記載された方法に従って積層体を形成する
ことができるという効果がある。
システムを示す概念図。
す工程断面図。
装置300aを示す概念図。
方法を示す工程断面図。
方法を示す工程断面図。
方法を示す工程断面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 硬化層を積層することによって3次元物
体を造形する方法であって、 (A)積層体の表面の所望の第1の領域に、所定の凝固
剤で形成される凝固層を形成する工程と、 (B)前記積層体の表面における前記第1の領域を除く
第2の領域に光硬化性樹脂を充填する工程と、 (C)前記光硬化性樹脂に所定の光を照射して前記光硬
化性樹脂を硬化させ、これによって、前記凝固剤と前記
光硬化性樹脂とで構成される硬化層を形成する工程と、 (D)前記工程(A)ないし工程(C)を繰り返すこと
によって、前記硬化層を積層する工程と、を備える積層
造形方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の積層造形方法であって、 前記工程(A)は、(A−1)積層体の表面に未凝固の
凝固剤を所定の厚さに塗布することによって、未凝固層
を形成する工程と、(A−2)前記未凝固層を硬化させ
ることによって凝固層を形成する工程と、(A−3)前
記凝固層の前記第2の領域にレーザ光を照射することに
よって、前記第2の領域における凝固剤を除去する工程
と、を含む積層造形方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の積層造形方法で
あって、前記凝固剤は、尿素にポリビニールアルコール
と共融化合物とを添加した混合物であって前記光硬化性
樹脂の熱膨張率とほぼ等しい熱膨張率を有する混合物で
ある積層造形方法。 - 【請求項4】 硬化層を積層することによって3次元物
体を造形する方法であって、(A)光硬化性樹脂を用い
て、所望の平面形状を有する所定の厚さの第1の硬化層
領域を形成する工程と、(B)尿素にポリビニールアル
コールと共融化合物とを添加した混合物であって前記光
硬化性樹脂の熱膨張率とほぼ等しい熱膨張率を有する混
合物を用いて、前記第1の硬化層領域の周囲に第2の硬
化層領域を形成し、これによって、前記第1と第2の硬
化層領域で構成される硬化層を形成する工程と、(C)
前記工程(A)および(B)を繰り返すことによって、
前記硬化層を積層する工程と、を備える積層造形方法。 - 【請求項5】 硬化層を積層することによって3次元物
体を造形する装置であって、 積層体の表面に未凝固の凝固剤を所定の厚さに塗布する
ことによって、未凝固層を形成する凝固剤塗布手段と、 前記未凝固層を硬化させることによって凝固層を形成す
る硬化手段と、 前記凝固層の所望の領域にレーザ光を照射することによ
って、前記所望の領域における凝固剤を除去するレーザ
光照射手段と、 前記積層体の表面の前記所望の領域に光硬化性樹脂を充
填する工程と、 前記光硬化性樹脂に所定の光を照射して前記光硬化性樹
脂を硬化させ、これによって、前記凝固剤と前記光硬化
性樹脂とで構成される硬化層を形成する硬化光照射手段
と、を備える積層造形装置。
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