JP2004002957A - 粉末焼結部品の表面仕上げ方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】焼結層Mの形成後にそれまでに作成した焼結層Mの表面部の表層及び不要部分を所定の除去代Hzで除去して表面仕上げを行う除去加工工程を焼結工程の中に挿入する。この時、除去加工工程で除去の対象となる部分Aのうち、次の焼結層Mの形成に関与する部分を除去加工非対象範囲Fとし、上記除去の対象となる部分Aから上記除去加工非対象範囲Fを除いた除去加工対象範囲Eを除去する。除去加工工程の次の焼結層Mの形成に際し、その焼結層は除去加工非対象範囲Fとして除去されなかった部分の上に形成される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無機質或いは有機質の粉末に光ビームを照射して焼結層を形成し、この焼結層を積み重ねて所望の三次元形状の粉末焼結部品を作成するにあたり、焼結工程の途中でそれまで焼結した部分の表面仕上げを行うようにした粉末焼結部品の表面仕上げ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粉末の層の所定個所に光ビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に粉末の層を被覆すると共に、この粉末の所定箇所に光ビームを照射して焼結させることによって下側の焼結層と一体になった焼結層を形成し、これを繰り返して複数の焼結層が積層一体化された三次元形状の粉末焼結部品を作成する場合、粉末焼結部品1の表面はどうしても粗くなってしまうことから、図13に示すように、粉末焼結部品1の所望の形状Sfよりも除去代Hz分だけ大きい形状Sに形成しておき、除去代Hzは焼結後にたとえば切削などで除去してしまうことがなされているが、この除去加工工程を焼結工程の途中に挿入することが特開2000−73108号公報に示されている。
【0003】
つまり、図14(a)(b)に示すように、複数層の焼結層MからなるブロックNの焼結の次に、このブロックNに対し、ボールエンドミル等の工具3を用いて表層及び不要部分を所定の除去代Hzで除去し、次いで複数層の焼結層MからなるブロックN+1の焼結を行い、その後、ブロックN+1に対する不要部分の除去を行うのである。図中のΔtHは各焼結層の厚み、AはブロックNの焼結後の除去加工に際しての除去の対象となる部分を示している。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−73108号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような除去加工を焼結工程中に挿入した場合、図14(c)に示すように、除去加工工程の次の焼結工程で形成される複数層の焼結層MからなるブロックN+1における最初の焼結層が既に除去された部分の上に形成される場合が生じる。この場合、その焼結層は過剰に焼結されて本来の一層分の焼結層の厚みより厚くなってしまい、時には既に上記除去加工工程で表面仕上げがなされた部分にまで達して仕上げ加工された面に付着し、その表面を荒れさせてしまうことがある。
【0006】
このような事態になっても、次の除去加工工程の範囲はブロックN+1の範囲内であり、過剰焼結部が生じてしまったブロックNの範囲までは仕上げ加工がなされず、結局、荒れた部分が最終的に残ってしまうことになる。
【0007】
ブロックN+1の形成後の除去加工工程に際して、すでに一度除去を行ったブロックNの部分について再度除去加工を行えば、荒れた部分が残ってしまうということはないが、これは除去加工工程で無駄が生じ、除去加工工程に要する時間が長くなってしまう上に、このような場合を考慮すると、除去加工をエンドミルのような有効な刃長が有限で加工深さに制限があるもので行う場合、除去加工工程を挿入する回数を増やすことが必要となる。
【0008】
もちろん、除去加工工程によるところの除去状態に応じて、焼結のためのCAD/CAMデータを変更することで対応することは可能であるが、いったん作成されたCAD/CAMデータの変更は却って手間がかかるものとなる場合が多い。
【0009】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その主たる目的とするところは、除去加工が完了した部分に粉末再付着等の問題を招くことがない粉末焼結部品の表面仕上げ方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明にあっては、粉末の層の所定個所に光ビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に粉末の層を被覆すると共に、この粉末の所定箇所に光ビームを照射して焼結させることによって下側の焼結層と一体になった焼結層を形成し、これを繰り返して複数の焼結層が積層一体化された三次元形状の粉末焼結部品を作成する焼結工程において、粉末焼結部品の所望の形状よりも所定寸法だけ大きくなるように焼結層を形成すると共に、焼結層の形成後にそれまでに作成した焼結層の表面部の表層及び不要部分を所定の除去代で除去して表面仕上げを行う除去加工工程を上記焼結工程の中に挿入するようにした粉末焼結部品の表面仕上げ方法であって、除去加工工程で除去の対象となる部分のうち、次の焼結層の形成に関与する部分を除去加工非対象範囲とし、上記除去の対象となる部分から上記除去加工非対象範囲を除いた除去加工対象範囲を除去することに第1の特徴を有している。除去加工工程の次の焼結層の形成に際し、その焼結層は除去加工非対象範囲として除去されなかった部分の上に形成されるようにしたものである。
【0011】
この場合、除去加工工程で除去の対象となる部分のうち、次の焼結層の光ビーム照射範囲を除去加工非対象範囲と判断して除去を行えばよく、あるいは除去加工工程で除去の対象となる部分のうち、次の焼結層の輪郭形状と除去加工の高さ位置での仕上げ形状の断面輪郭形状とを平面で比較して、焼結層の輪郭形状で囲まれる領域を除去加工非対象範囲と判断して除去を行えばよい。
【0012】
そして、除去加工工程において除去加工非対象範囲として除去されなかった部分は、次の除去加工工程における除去の対象となる部分に繰り込んでおけばよい。
【0013】
また本発明は、粉末の層の所定個所に光ビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に粉末の層を被覆すると共に、この粉末の所定箇所に光ビームを照射して焼結させることによって下側の焼結層と一体になった焼結層を形成し、これを繰り返して複数の焼結層が積層一体化された三次元形状の粉末焼結部品を作成する焼結工程において、粉末焼結部品の所望の形状よりも所定寸法だけ大きくなるように焼結層を形成すると共に、焼結層の形成後にそれまでに作成した焼結層の表面部の表層及び不要部分を所定の除去代で除去して表面仕上げを行う除去加工工程を上記焼結工程の中に挿入するようにした粉末焼結部品の表面仕上げ方法であって、除去加工工程で除去の対象となる部分は、その除去加工工程の直前の焼結工程で形成された部分の表面から所定深さ以下の部分としていることに第2の特徴を有している。この場合も除去されなかった部分の上に次の焼結層が形成されることになる。
【0014】
上記の所定深さは除去代の高さ方向成分の値以上とするのが好ましい。
【0015】
また、除去加工工程の挿入で区切られる複数の焼結工程後の各除去加工工程に際し、所定深さは直前の焼結工程で形成された複数の焼結層の総厚みとしてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図2は粉末焼結部品1の製造装置の説明図であり、符号3はボールエンドミルなどの工具、6は上記工具3の位置を変更するためのX−Yテーブルである移動機構、7は光ビーム照射装置、8は光ビーム偏向装置、10はテーブル昇降装置である。図3は粉末4の供給工程から焼結工程と除去加工工程の繰り返しに関する説明図であり、図4は焼結や除去加工(高速切削仕上)のためのデータ生成部11と加工部12とに関するブロック図である。
【0017】
先ず全体としての流れを説明すると、図3(a)に示すように、上記テーブル昇降装置10によって昇降を行う昇降テーブル2のベース5上に第1層目の無機質または有機質の粉末4を所定の厚みΔtで被覆する。これはブレード9で粉末4を均すことで行われる。その後、図3(b)に示すように、焼結硬化させたい箇所に光ビームLを照射して粉末を焼結させて焼結層Mを形成し、ベース5(2層目以降は焼結層M)と一体化させる。その後、昇降テーブル2を一段降下させてその上に新たな粉末4の層を形成し、この層の所要箇所に光ビームLを照射して焼結させることで、既に形成されている焼結層Mと一体になった新たな焼結層Mを形成する。この粉末4の供給と焼結とを複数の焼結層Mが積層一体化された所望の形状の粉末焼結部品1が完成するまで繰り返すものであり、この時、粉末焼結部品1の所望の形状よりも所定寸法だけ大きくなるように焼結層Mを形成する。また、何層かの焼結層Mの形成が完了した時点で、それまでに作成した焼結層Mの表面部の表層及び不要部分を除去して表面仕上げを行う除去加工工程(図3(c))を挿入する。以上の点については前記従来例と同じである。
【0018】
なお、粉末4としては、例えば平均粒径約20μmの球形の鉄粉を用い、光ビームLとしては、例えば炭酸ガスレーザを用い、積層硬化させたい厚みΔtとして、例えば0.05mmとする。また、図3(c)に示す除去加工工程においては工具3として、小径(φ1mm)で、例えば有効な刃長が3mmのボールエンドミルを使用する。このボールエンドミルでは、深さ3mmまで加工可能なので、上記除去加工工程は、本例の場合、(加工可能な深さ)/(積層厚み)=60層以下の焼結層Mが積層された時点毎に行う。工具3であるボールエンドミルは平面方向(水平方向)には前記移動機構6で移動し、Z軸方向(上下方向)は加工対象である焼結層Mが載せられた昇降テーブル2の昇降で行うものとする。なお、除去加工のための上記構成はあくまで一例であり、たとえば工具3としてボールエンドミルではなくフラットエンドミルを用いてもよく、更には除去加工を研磨やブラスト処理などの機械的手段で行ってもよく、さらにレーザービームなどを照射する加熱による熱的手段や化学研磨などの科学的方法等、任意の手段を採用することができる。
【0019】
光ビームL(レーザ)の照射経路や、除去加工のための工具3の移動経路は、図4に示したデータ生成部11において、粉末焼結部品1の三次元CADデータから予め作成される。レーザ照射経路は従来の造形方法と同様に、三次元CADモデルから生成されたSTLデータを等ピッチ(たとえば0.05mm)でスライスした各断面の輪郭形状データを用いる。除去加工に関しても等高線加工を適用し、上記と同じ三次元CADモデルから経路を生成する。除去加工のための等高線加工経路のZ軸方向ピッチは、レーザ焼結時の積層ピッチにこだわる必要はなく、粉末焼結部品の表面が緩い傾斜を持つ場合、Z軸方向ピッチを焼結のためのZ軸方向ピッチより細かくなるように補間するのが好ましい。
【0020】
そして所望の形状よりも所定寸法だけ大きくなるように焼結層Mを形成すると共に、複数層の焼結層Mを形成すれば、その表面部の表層及び不要部分を除去して表面仕上げを行う除去加工工程を行うのは従来と同様であるが、除去加工工程で除去の対象となる部分A(図1中の直前の焼結積層工程で積層した上下範囲の中で外形状Sと所望の形状Sfとの間の除去代Hz相当部)のうち、次の焼結層Mの形成に関与する部分を除去加工非対象範囲Fとし、上記除去の対象となる部分Aから上記除去加工非対象範囲Fを除いた除去加工対象範囲Eを除去する。
【0021】
具体的には次の焼結層Mの焼結予定形状の表面部の下層部13を除去加工非対象範囲Fとし、この除去加工非対象範囲Fを除いた除去加工対象範囲Eを除去する。ここで、次の焼結層Mの焼結予定形状の表面部の下層部13とは、光ビームLを照射した時に焼結予定形状の表面部の下方に投影される部分であり、この下層部13は除去対象から外してしまう。このために次の焼結層Mは除去加工非対象範囲Fの上に積層焼結されることになる。なお、図1において黒い太線は、この除去加工で表面仕上げがなされる部分を示している。
【0022】
ここで、除去加工対象範囲Eは、図5に示すように、次の焼結層Mの形成のための光ビーム照射範囲L1を除去加工非対象範囲Fに相当するとして決定すればよく、この場合、光ビーム照射範囲L1に基づき除去加工対象範囲Eを容易に決定することができる。また、除去加工のための工具3の移動経路の生成にあたり、除去加工非対象範囲Fに工具3が進入しないようにすることができる。
【0023】
除去加工を切削で行う場合、上層から徐々に切削していくことになるために、除去の対象となる部分Aの次の焼結層Mの輪郭形状S(=光ビーム照射範囲L1)と、除去加工高さNでの仕上げ面の断面輪郭形状Sfとを平面で比較して、輪郭形状Sで囲まれる領域は除去加工非対象範囲Fとし、輪郭形状S外である部分を除去加工対象範囲Eとして、その高さNでの除去を行うようにしてもよい。
【0024】
なお、ここで言う「輪郭形状S外である部分」とは、図7に示すように、閉じた輪郭形状Sの内周にさらに閉じた輪郭形状Sがある場合、内側の輪郭形状Sの内周側を含むものであり、図中の斜線で囲まれる部分が除去加工非対象範囲F、それ以外が除去加工対象範囲範囲Eとなる。
【0025】
ところで、ある除去加工工程で除去加工非対象範囲Fであると判断されて除去加工されなかった場合は、次の除去加工工程での除去の対象となる部分Aに繰り込んで、再度除去加工非対象範囲Fに入るかどうかの判断を行い、除去加工対象範囲Eの中に入れば除去を行い、除去加工非対象範囲Fに入ったままであれば、さらに次の除去加工工程での除去の対象となる部分Aに繰り込むようにすることで、本来的には除去すべき除去加工非対象範囲Fが最後まで残ってしまうことを防ぐことができる。図8はこの点を示したもので、図8(a)において除去加工非対象範囲Fとされた部分は、図8(b)に示す次の除去加工工程における除去加工非対象範囲F1に入るか除去加工対象範囲E1に入るかがその次の焼結層M1(光ビーム照射範囲L1)との比較で決定され、除去加工対象範囲E1に入れば除去加工がなされる。
【0026】
図9及び図10に本発明の他の実施形態を示す。前記の実施形態では、除去加工工程はそれまでに積層された焼結層Mを除去の対象の部分Aとして、除去加工非対象範囲Fに入る部分が無ければ、すべて除去対象範囲Eとしていたが、ここでは除去加工の対象の部分Aを既に積層した焼結層Mから下層にずらしている。つまり、その除去加工工程の直前の焼結工程で形成された部分の表面から所定深さΔZより下方に設定している。複数層の焼結層からなるブロックN−2の焼結の次に、図中N’−2で示した範囲で除去加工を行い、その後、ブロックN−1の焼結が終われば図中N’−1で示した範囲で除去加工を行い、更にブロックNの焼結が終われば図中N’で示した範囲で除去加工を行うものであり、焼結した範囲よりも除去加工する範囲を下方にずらしておくのである。
【0027】
この場合、ブロックNの次のブロックN+1の焼結を行う時、ブロックNの上層部の焼結層Mは除去加工が行われていないことから、問題を招くことがない。特に下方にずらす量、つまり上記所定深さΔZの値は、除去代Hzの高さ方向の値より大きくしておくことで、従来の問題点を完全に排除することができる。なお、所定深さΔZは除去代Hzの高さ方向の値より小さくてもよく、この場合、上記の除去加工対象範囲Eと除去加工非対象範囲Fとの識別を併用して除去加工するところを決定すればよい。
【0028】
上記ΔZの値は、図11に示すように、直前の焼結工程で形成された複数の焼結層の総厚み(ブロックNの厚み)に相当する値としてもよい。ブロックN+1の焼結完了後に、それよりも1つ下のブロックNに対する除去加工を行うようにするのである。
【0029】
図12に示すものは、焼結層Mの除去代Hzの高さ方向の値よりも1回毎に粉末焼結する焼結層Mの厚みΔtの方が大きくなるようにしている。この場合、複数の焼結層Mにまたがった除去代Hzの除去を行うことがなくなるために、図13に示した問題点が生じることがなくなる。
【0030】
【発明の効果】
上述のように請求項1記載の発明にあっては、粉末焼結部品の所望の形状よりも所定寸法だけ大きくなるように焼結層を形成すると共に、焼結層の形成後にそれまでに作成した焼結層の表面部の表層及び不要部分を所定の除去代で除去して表面仕上げを行う除去加工工程を上記焼結工程の中に挿入するようにした粉末焼結部品の表面仕上げ方法において、除去加工工程で除去の対象となる部分のうち、次の焼結層の形成に関与する部分を除去加工非対象範囲とし、上記除去の対象となる部分から上記除去加工非対象範囲を除いた除去加工対象範囲を除去することから、除去加工工程の次の焼結層の形成に際し、その焼結層は除去加工非対象範囲として除去されなかった部分の上に必ず形成されることになり、従来のように除去仕上げが完了した部分に再粉末焼結を行うことがなくなり、次回以降の粉末焼結を行うためのCADデータを新たに作成する必要がなくなる。
【0031】
また請求項2記載の発明は、除去加工工程で除去の対象となる部分のうち、次の焼結層の光ビーム照射範囲を除去加工非対象範囲と判断して除去を行うために、簡便に除去加工対象範囲を決定することができる。また、除去加工非対象範囲内に除去加工のための工具が進入してしまうことがないようにすることも容易である。
【0032】
また請求項3記載の発明は、除去加工工程で除去の対象となる部分のうち、次の焼結層の輪郭形状と除去加工の高さ位置での仕上げ形状の断面輪郭形状とを平面で比較して、焼結層の輪郭形状で囲まれる領域を除去加工非対象範囲と判断して除去を行うために、やはり簡便に除去加工対象範囲を決定することができ、また、除去加工非対象範囲内に除去加工のための工具が進入してしまうことがないようにすることも容易である。
【0033】
また請求項4記載の発明は、除去加工工程において除去加工非対象範囲として除去されなかった部分は、次の除去加工工程における除去の対象となる部分に繰り込むために、最終的に不要である除去加工非対象範囲が残されたままになることを防ぐことができる。
【0034】
また請求項5記載の発明は、粉末焼結部品の所望の形状よりも所定寸法だけ大きくなるように焼結層を形成すると共に、焼結層の形成後にそれまでに作成した焼結層の表面部の表層及び不要部分を所定の除去代で除去して表面仕上げを行う除去加工工程を上記焼結工程の中に挿入するようにした粉末焼結部品の表面仕上げ方法において、除去加工工程で除去の対象となる部分は、その除去加工工程の直前の焼結工程で形成された部分の表面から所定深さ以下の部分としているために、除去されなかった部分の上に次の焼結層が形成されることになり、このために本発明においても、従来のように除去仕上げが完了した部分に再粉末焼結を行うことがなくなり、次回以降の粉末焼結を行うためのCADデータを新たに作成する必要がなくなる。
【0035】
また請求項6記載の発明は、上記の所定深さを除去代の高さ方向成分の値以上とするために、次の焼結層が上に形成される部分を確実に残すことができる。
【0036】
また請求項7記載の発明は、除去加工工程の挿入で区切られる複数の焼結工程後の各除去加工工程に際し、所定深さは直前の焼結工程で形成された複数の焼結層の総厚みとしていることから、この場合も次の焼結層が上に形成される部分を確実に残すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の概念図である。
【図2】同上の製造装置の斜視図である。
【図3】同上の粉末供給からレーザー焼結、高速切削による除去加工の説明図である。
【図4】同上のデータ生成から焼結、除去加工に至る工程の説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態の概念図である。
【図6】(a)(b)は本発明の更に他の実施形態の概念図である。
【図7】本発明の更に他の例の説明図である。
【図8】(a)(b)は本発明の更に他の実施形態の概念図である。
【図9】本発明の更に他の実施形態の概念図である。
【図10】同上の説明図である。
【図11】本発明の更に他の実施形態の概念図である。
【図12】別の例の概念図である。
【図13】基本構成を示す断面図である。
【図14】(a)(b)(c)は従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 粉末焼結部品
4 粉末
Δt 焼結層の厚さ
Hz 除去代
A 除去の対象となる部分
E 除去加工対象範囲
F 除去加工非対象範囲
M 焼結層
L 光ビーム
L1 光ビーム照射範囲
S 外形状
Sf 仕上形状
Claims (7)
- 粉末の層の所定個所に光ビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に粉末の層を被覆すると共に、この粉末の所定箇所に光ビームを照射して焼結させることによって下側の焼結層と一体になった焼結層を形成し、これを繰り返して複数の焼結層が積層一体化された三次元形状の粉末焼結部品を作成する焼結工程において、粉末焼結部品の所望の形状よりも所定寸法だけ大きくなるように焼結層を形成すると共に、焼結層の形成後にそれまでに作成した焼結層の表面部の表層及び不要部分を所定の除去代で除去して表面仕上げを行う除去加工工程を上記焼結工程の中に挿入するようにした粉末焼結部品の表面仕上げ方法であって、除去加工工程で除去の対象となる部分のうち、次の焼結層の形成に関与する部分を除去加工非対象範囲とし、上記除去の対象となる部分から上記除去加工非対象範囲を除いた除去加工対象範囲を除去することを特徴とする粉末焼結部品の表面仕上げ方法。
- 除去加工工程で除去の対象となる部分のうち、次の焼結層の光ビーム照射範囲を除去加工非対象範囲と判断して除去を行うことを特徴とする請求項1記載の粉末焼結部品の表面仕上げ方法。
- 除去加工工程で除去の対象となる部分のうち、次の焼結層の輪郭形状と除去加工の高さ位置での仕上げ形状の断面輪郭形状とを平面で比較して、焼結層の輪郭形状で囲まれる領域を除去加工非対象範囲と判断して除去を行うことを特徴とする請求項1記載の粉末焼結部品の表面仕上げ方法。
- 除去加工工程において除去加工非対象範囲として除去されなかった部分は、次の除去加工工程における除去の対象となる部分に繰り込んでいることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の粉末焼結部品の表面仕上げ方法。
- 粉末の層の所定個所に光ビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に粉末の層を被覆すると共に、この粉末の所定箇所に光ビームを照射して焼結させることによって下側の焼結層と一体になった焼結層を形成し、これを繰り返して複数の焼結層が積層一体化された三次元形状の粉末焼結部品を作成する焼結工程において、粉末焼結部品の所望の形状よりも所定寸法だけ大きくなるように焼結層を形成すると共に、焼結層の形成後にそれまでに作成した焼結層の表面部の表層及び不要部分を所定の除去代で除去して表面仕上げを行う除去加工工程を上記焼結工程の中に挿入するようにした粉末焼結部品の表面仕上げ方法であって、除去加工工程で除去の対象となる部分は、その除去加工工程の直前の焼結工程で形成された部分の表面から所定深さ以下の部分としていることを特徴とする粉末焼結部品の表面仕上げ方法。
- 所定深さは除去代の高さ方向成分の値以上としていることを特徴とする請求項5記載の粉末焼結部品の表面仕上げ方法。
- 除去加工工程の挿入で区切られる複数の焼結工程後の各除去加工工程に際し、所定深さは直前の焼結工程で形成された複数の焼結層の総厚みとしていることを特徴とする請求項5記載の粉末焼結部品の表面仕上げ方法。
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