JPH076829Y2 - 自動車用シートのナックルカバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用シートのナックルカバーに関する。

（従来の技術） 従来、第５図に示すように、自動車用シートにおいて、
シートクッション１上部のトリム２に、ロアナックル
（不図示）に連結されたアッパナックル３が突出する上
部開口2aが形成され、シートバック４下部のトリム５
に、アッパナックル３が突入する下部開口5aが形成され
たものが提案されている。

（考案が解決しようとする課題） ところが、第６図に示すように、シートバック４を後倒
させて、いわゆるフルフラットシートにした場合、アッ
パナックル３が露出して見えるので、見栄えが悪いとい
う問題があった。

本考案は上記問題を解決するためになされたもので、上
記のような自動車用シートにおいて、見栄えの向上を図
ることを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） このため本考案は、シートクッション上部のトリムに、
ロアナックルに連結されたアッパナックルが突出する上
部開口が形成され、シートバック下部のトリムに、アッ
パナックルが突入する下部開口が形成された自動車用シ
ートにおいて、上記上部開口と下部開口に、上方と下方
にそれぞれ伸長する筒状のカバートリムの基部がそれぞ
れ縫着され、該各カバートリムの先端部には、両カバー
トリムの先端部を相互に固定可能な固定具がそれぞれ取
付けられていることを特徴とするものである。

（考案の作用・効果） 本考案は、シートクッションの上部開口に縫着したカバ
ートリムとシートバックの下部開口に縫着したカバート
リムの先端部同志を、固定具で相互に固定したものであ
る。

したがって、アッパナックルがカバートリムで覆われる
から、フルフラットシートにした場合も、アッパナック
ルが露出してないので、見栄えが向上するようになる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細に説明す
る。

第３図に示すように、自動車用シート10は、シートクッ
ション11とシートバック12とで構成されていて、シート
クッション11のフレームにはロアナックル13が固定さ
れ、シートバック12のフレームにはアッパナックル14が
固定されて、両ナックル13,14がヒンジピン15で連結さ
れ、シートクッション11に対してシートバック12が前後
傾自在に支持されている。

上記ロアナックル13とアッパナックル14は、組付け時に
は、予めヒンジピン15で連結されていて、シートクッシ
ョン11のフレームにロアナックル13が固定された状態で
シートクッション11にトリム16が被覆される。

該シートクッション11の上部のトリム16には、アッパナ
ックル14が突出する上部開口16aが形成されている。

上記シートバック12もトリム17で被覆され、該シートバ
ック12の下部のトリム17には、アッパナックル14が突入
する下部開口17aが形成されている。

第１図及び第２図にも示すように、上記アッパナックル
14よりも大きい内径を有し、上下方向に伸長する筒状の
カバートリム18,19が設けられ、カバートリム18の基部1
8aは、上記シートクッション11のトリム16の上部開口16
aの周縁部に糸20aで縫着され、カバートリム19の基部19
aは、上記シートバック12のトリム17の下部開口17aの周
縁部に糸20bで縫着されている。

上記カバートリム18,19の各先端部18b,19bには、両カバ
ートリム18,19の先端部を開閉可能に固定するファスナ
ー21a,21bが糸20c,20dでそれぞれ縫着されている。

なお、ファスナー21a,21bに代えて、マジックファスナ
ーをそれぞれ縫着してもよい。

上記のような構成であれば、組付け時には、アッパナッ
クル14をヒンジピン15で連結したロアナックル13をシー
トクッション11のフレームにボルト等で固定した後、シ
ートクッション11にトリム16を被覆して、アッパナック
ル14を、上部開口16aを通してカバートリム18から突出
させておく。

つぎに、トリム17を被覆したシートバック12を持ち下げ
て、アッパナックル14を、カバートリム19を通して下部
開口17a内に突出させる。

そして、シートバック12の背面側のトリム17の一部を捲
って、アッパナックル14をシートバック12のフレームに
ボルト等で固定する。

その後、カバートリム18,19のファスナー21a,21bを閉じ
ると、カバートリム18、19が相互に連結されて一体化さ
れる。

このカバートリム18,19により、アッパナックル14が覆
われる。

したがって、第４図に示すように、シートバック12を後
倒させてフルフラットシートにした場合も、アッパナッ
クル14が露出しないので、見栄えが向上するのである。

なお、カバートリム18,19が各トリム16,17と同質、同色
であれば、異和感は全くない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に得る自動車用シートの斜視図、第２図
はシートバックの下面側斜視図、第３図は自動車用シー
トのナックルカバーの断面図、第４図はフルフラットシ
ートの平面図、第５図は従来の自動車用シートの斜視
図、第６図は第５図のフルフラットシートの平面図であ
る。 10…自動車用シート,11…シートクッション,12…シート
バック,13…ロアナックル,14…アッパナックル,16…ト
リム,16a…上部開口,17…トリム,17a…下部開口,18,19
…カバートリム,18a,19a…基部,18b,19b…先端部,21a,2
1b…ファスナー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シートクッション上部のトリムに、ロアナ
   ックルに連結されたアッパナックルが突出する上部開口
   が形成され、シートバック下部のトリムに、アッパナッ
   クルが突入する下部開口が形成された自動車用シートに
   おいて、 上記上部開口と下部開口に、上方と下方にそれぞれ伸長
   する筒状のカバートリムの基部がそれぞれ縫着され、該
   各カバートリムの先端部には、両カバートリムの先端部
   を相互に固定可能な固定具がそれぞれ取付けられている
   ことを特徴とする自動車用シートのナックルカバー。