JPH0768272A - セルロースエーテル含有の水性反応および洗浄媒体の精製法 - Google Patents

セルロースエーテル含有の水性反応および洗浄媒体の精製法

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JPH0768272A
JPH0768272A JP6131796A JP13179694A JPH0768272A JP H0768272 A JPH0768272 A JP H0768272A JP 6131796 A JP6131796 A JP 6131796A JP 13179694 A JP13179694 A JP 13179694A JP H0768272 A JPH0768272 A JP H0768272A
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cellulose ether
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hot water
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Yvonne M Goerlach-Doht
マデライン ゴエルラッハ−ドート イボンヌ
Hans P Schneider
ペーター シュナイダー ハンス
Juergen Hermanns
ハーマンス ユルゲン
Ulf H Haagensen
ヘルゲ ハーゲンセン ウルフ
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B11/00Preparation of cellulose ethers
    • C08B11/20Post-etherification treatments of chemical or physical type, e.g. mixed etherification in two steps, including purification
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セルロースエーテルを含む水性反応媒体およ
び/または洗浄媒体を精製する方法を提供する。 【構成】 本発明の方法は、i)温水不溶性セルロース
エーテルおよびii)温水可溶性セルロースエーテルお
よび/または高分子セルロースエーテル副生成物を含む
水性反応および/または洗浄媒体を精製する。精製工程
a)において、水性媒体が温水不溶性セルロースエーテ
ルのゲル化点より高い温度を有し、そして、ゲル化セル
ロースエーテルがソリッドボールセントリーフュージ
(solid-bowlcentrifuge)またはディスクセパレーター
の手段により水性媒体から分離される。そして、精製工
程b)において、残りの水溶液が少なくとも40の濃縮
比で限外濾過により処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の方法はセルロースエーテ
ルを含む水性反応媒体および/または洗浄媒体を精製す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースエーテルは、一般に、セルロ
ース、アルカリ金属水酸化物、および少なくとも1種の
エーテル化剤を、1種以上の有機溶剤を任意に含む水性
媒体中で反応させることにより製造される。製造された
粗セルロースエーテルの分離後、残りの水性反応媒体は
一般に種々の不純物、例えば、温水不溶性セルロースエ
ーテルおよび温水可溶性セルロースエーテルおよび/ま
たは高分子セルロースエーテル副生成物を含む。粗セル
ロースエーテルは、通常、精製の目的で、温水および/
またはスチームにより洗浄される。この洗浄工程後、洗
浄媒体も種々の不純物、例えば、温水不溶性セルロース
エーテルおよび温水可溶性セルロースエーテルおよび/
または高分子セルロースエーテル副生成物を含む。反応
および/または洗浄媒体は、一般に、生物学的水精製プ
ラントにおいて精製される。不運なことに、セルロース
エーテルは低い生分解性であり、例えば、フォーミン
グ、バイオマスの低い沈降性または、更にはバイオマス
の浮遊および損失のような種々の問題を生物学的水精製
プラントにもたらす。従って、セルロースエーテル製造
により生じる反応および/または洗浄媒体の少なくとも
一部分を生物学的水精製プラントにフィードする前に予
備処理することは望ましいであろう。
【0003】米国特許第4,762,113 号はセルロースエー
テルの製造から生じた低、中および高沸点の有機副生成
物、および低、中および高沸点の残留未反応有機反応化
合物、アルカリ金属水酸化物、および少なくとも一種の
エーテル化剤を水性媒体中に含む液体媒体の精製を提案
している。精製は二工程で行われる。第一に、反応の低
沸点の有機副生成物、および残留未反応低沸点有機反応
成分は蒸留により分離される。水性蒸留残留物は限外濾
過により処理される。ポリエーテルスルホン膜は限外濾
過工程用に推奨される。限外濾過工程において、水性蒸
留残留物は減じられたCOD値を有する透過液、および
望ましくない塩およびセルロース成分を実質的に含む濃
縮液に分離される。この米国特許は、濃縮液の濃度はあ
まり高いレベルに上げるべきでないと教示している。と
いうのは、濃度を増加させるに伴って、COD値の原因
である化合物の残留量は減少し、約20〜27の範囲の
濃縮比で実際上、0に近づき、即ち、透過液のCOD値
はおおよそ初期の排水のCOD値に再び戻るからであ
る。限外濾過法により、約20〜27より高い濃縮比を
達成することは明らかに不可能であることを米国特許に
おいて教示している。米国特許は、限外濾過プロセスか
ら出てくる透過液は約20%減じられたCOD値を有
し、それは排水精製プラントに直接的にフィードされる
ことを教示している。濃縮液は噴霧乾燥され、濃縮液の
固体残留物は更に処理されうる。
【0004】メチルセルロースエーテル、エチルセルロ
ースエーテル、メチルヒドロキシプロピルセルロースエ
ーテルおよび他の公知の温水不溶性セルロースエーテル
のような特定のセルロースエーテルは冷水に可溶性であ
るで知られる。それらは低温で水性媒体の粘度を増加さ
せる。粘度の増加は、減少したフラックスのために米国
特許第4,672,113 号に開示の限外濾過処理の効率を減少
させる。更に、比較的高分子量の温水不溶性のセルロー
スエーテルは限外濾過用の膜をプラギングさせ、または
ブロッキングさせる傾向がある。セルロースエーテル製
造から生じる水性媒体の非効率な精製は非常に不利であ
る。全世界でのセルロースエーテルの年間製造量は10
0,000トン/年を越える。このような大規模での製
造は精製されなければならない多量の水性反応および/
または洗浄媒体をもたらす。約20〜27の最大濃縮比
での提案された限外濾過法は、別の方法で乾燥し、また
は廃棄しなければならない多量の濃縮液を残す。このよ
うな多量の濃縮液の乾燥は非常に高価であり、高いエネ
ルギー消費量が必要である。
【0005】米国特許第4,672,113 号に開示の限外濾過
処理の効率を向上させるために、欧州特許出願EP-A-0,5
45,426号は、セルロースエーテルの凝集温度より高い温
度、好ましくは40℃より高い温度における限外濾過に
よる温水不溶性セルロースエーテルの製造により生じた
液体の反応および/または洗浄媒体の精製を提案してい
る。先ず、反応および洗浄媒体から低沸点の有機成分を
分離するために反応および洗浄媒体に蒸留を受けさせる
ことは推奨される。水性蒸留残留物は限外濾過、好まし
くはポリエーテルスルホン膜の手段により処理される。
反応および/または洗浄媒体の濃縮液は緩分解性有機成
分の凝集により精製される。
【0006】メチルセルロースエーテルおよびヒドロキ
シプロピルメチルセルロースエーテルのような特定のセ
ルロースエーテルの水性溶液は加熱時にゲル化すること
が知られる。これらのゲルは加熱時に形成されるが、冷
却時に液化するという点で可逆的である。これらのセル
ロースエーテル溶液の熱ゲル化は「離液現象」として長
い間知られてきた。米国特許第2,791,596 号は、セルロ
ースのゲル化点より高い温度において35〜2wt%、
好ましくは25〜10wt%の繊維状冷水可溶性セルロ
ースエーテル、および65〜98wt%、好ましくは7
5〜10wt%の温水を含む湿潤混合物を形成させるこ
とを提案している。それから、混合物は、繊維構造が消
失するまでゲル化点を下回る温度に冷却され、それか
ら、離液現象が起こる温度を越えるまで温度を上げる。
離液現象が起こった後、セルロースエーテルの乾燥を始
める前に、水はデカンティング、遠心分離または他の機
械的な方法によって除去される。
【0007】独国特許出願公開(Offenlegungsschrift)
第 DE-A-41 34 662 号(WO93/08217)に開示の方法は上記
の議論の離液現象を利用する。独国のOffenlegungsschr
iftは粗セルロースエーテルの精製から生じる洗浄媒体
からのセルロースエーテルおよび他の誘導体を分離する
方法に関する。第一工程において、凝集したセルロース
誘導体はセルロースエーテルのゲル化点より高い温度に
加熱された洗浄媒体から除去される。凝集したセルロー
ス誘導体の部分除去はセトリングタンク中で行われる。
沈降しなかったゲル化セルロース誘導体はサイクロン、
好ましくはヒドロサイクロン中で遠心分離により、また
は浮遊により除去される。第二工程において、残りの溶
液はゲル化点を下回る温度に冷却され、膜濾過を受け
る。膜濾過において、濃縮液の透過液に対する体積比は
0.5〜5、好ましくは約1である。ポリ(ビニリデン
フロリド)(PVDF)膜を通しての限外濾過は推奨さ
れる。得られた濃縮液はゲル化点を上回る温度に加熱さ
れ、更に濃縮され、第一工程に再循環される。
【0008】不運なことに、独国特許出願公開(Offenle
gungsschrift) により提案された方法による凝集したセ
ルロース誘導体の洗浄媒体からの分離は時間がかかり、
非効率である。凝集したセルロース誘導体が低下した温
度で溶液中に戻らないようにセトリングタンクは加熱さ
れなければならない。更に、セトリングタンク中での沈
降は過度に長時間を要する。更に、出願者による試みは
ヒドロサイクロンの手段による洗浄媒体から分離されう
るゲル化セルロースエーテルのパーセントはバッチ毎に
実質的に変化することを明らかにした。ゲル化して、洗
浄媒体から分離されうる種々のメチルセルロースエーテ
ルおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテル
37%〜97%の範囲で変化することが判明した。更
に、0.5〜5、好ましくは1である上記の体積比は
1.2〜3、好ましくは約2の濃縮比(膜フィード体積
/濃縮液体積)に対応する。このような低濃縮比の膜濾
過は廃棄されるか、または製造プロセスに再循環されな
ければならない多量の濃縮液を残す。独国特許出願公開
(Offenlegungsschrift) 第 DE-A-41 34 662 号は第一工
程において利用したセトリングタンクに濃縮液を再循環
させることを提案している。濃縮液は第一工程で凝集し
たセルロースエーテルの品質に実質的に影響を与える水
溶性セルロースエーテル並びに塩のような有機および無
機不純物を含む。従って、膜濾過後に残る濃縮液の取扱
の問題は依然として解決されない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題および課題を解決するた
めの手段】従って、本発明の一つの目的はセルロースエ
ーテルを含む水性反応および/または洗浄媒体の精製の
ための別の方法を見つけることである。本発明の好まし
い目的は約20〜27の濃縮比で失敗しない膜濾過工程
を含む精製プロセスを見つけることである。
【0010】本発明は、i)温水不溶性セルロースエー
テル、および、ii)温水可溶性セルロースエーテルお
よび/または高分子セルロースエーテル副生成物を含む
水性反応および/または洗浄媒体の精製法に関し、ここ
で、精製工程において、a)水性媒体は温水不溶性セル
ロースエーテルのゲル化点を上回る温度を有し、ゲル化
セルロースエーテルはソリッドボールセントリフュージ
またはディスクセパレーターの手段により水性媒体から
分離され、精製工程において、b)残りの水性液体は少
なくとも40の濃縮比での限外濾過により処理される。
【0011】驚くべきことに、本発明の方法において、
セルロースエーテルを含む水性反応および/または洗浄
媒体は、米国特許第4,672,113 号または独国特許出願公
開第DE-A-41 34 662号に提案されたよりも実質的に高い
濃縮比で限外濾過を受けることができる。
【0012】本発明の方法はセルロースエーテルの大規
模製造プロセスにおいて重要な段階である。セルロース
エーテルの製造は当業界によく知られ、例えば、米国特
許第2,831,852 号; 第2,949,452 号; 第3,388,082 号;
第4,410,693 号;および第4,456,751 号に記載されてい
る。よく知られる非イオンセルロースエーテルは、例え
ば、メチルセルロースエーテル、エチルセルロースエー
テルのようなC1-2 アルキルセルロースエーテル、また
はヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテル、ヒド
ロキシプロピルエチルセルロースエーテル、ヒドロキシ
ブチルメチルセルロースエーテル、ヒドロキシエチルメ
チルセルロースエーテルもしくはヒドロキシエチルエチ
ルセルロースエーテルのようなヒドロキシ−C2-4 アル
キルC1- 2 アルキルセルロースエーテル、またはヒドロ
キシエチルセルロースエーテル、ヒドロキシプロピルセ
ルロースエーテルもしくはヒドロキシブチルセルロース
エーテルのようなヒドロキシ−C2-4 アルキルセルロー
スエーテルである。セルロースエーテルは少量の、詳細
には約25重量%までのイオン置換基、例えば、カルボ
キシ−(C1-2 )アルキル基、N,N−ジ(C1 - 3
アルキル−アミノ(C1 - 4 )アルキル基、ホスホノメ
チル基またはスルホノエチル基を含みうる。本発明の方
法は、限定するわけではないが、メチルセルロースエー
テルおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテ
ルの大規模製造に特に有用である。
【0013】セルロースエーテルの製造において、第一
に、セルロースをアルカリ水酸化物水溶液と反応させ
る。アルカリセルロースは1種以上のエーテル化剤と反
応しうる。有用なエーテル化剤は、例えば、メチルクロ
リドおよび/またはエチルクロリドのようなアルキルハ
リド、エチレンオキシド、プロオピレンオキシドおよび
/またはブチレンオキシドのようなアルキレンオキシ
ド、ジメチルスルフェートおよび/またはジエチルスル
フェートのようなジアルキルスルフェートである。反応
は、通常、1種以上の水混和性溶剤、例えば、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノールまたは第三ブタノー
ルのようなアルコール、;プロピレングリコール、エチ
レングリコールまたはブチレングリコールのようなグリ
コール、;前記のグリコールのメチルもしくはイソプロ
ピルモノ−もしくはジエーテルのようなグリコールモノ
−もしくはジエーテル、;またはメチレンクロリドまた
はアセトンもしくはジメトキシアセトンのような塩素化
溶剤、またはその混合物を含みうる水性媒体中で行われ
る。
【0014】反応完了後、製造された粗セルロースエー
テルは反応混合物から分離される。粗セルロースエーテ
ルは公知の方法、例えば、濾過または遠心分離により反
応混合物から分離される。残りの水性反応媒体は残留量
の温水不溶性セルロースエーテル並びに温水可溶性セル
ロースエーテルおよび/または高分子セルロースエーテ
ル副生成物を含む。粗セルロースエーテルは、通常、精
製の目的で温水および/またはスチームにより洗浄され
る。粗セルロースエーテルの洗浄方法は当業界に知られ
る。この洗浄工程後に、洗浄媒体は少量の温水不溶性セ
ルロースエーテル並びに温水可溶性セルロースエーテル
および/または高分子セルロースエーテル副生成物を含
む。
【0015】水性反応および/または洗浄媒体は温水可
溶性および温水不溶性化合物を含む。ここで用いられる
ときに、「温水可溶性化合物」という用語は80℃の温
度を越えてもゲル化点を有しない化合物を意味する。こ
こで用いられるときに、「温水不溶性化合物」という用
語は45℃〜75℃の範囲でゲル化点(凝集温度)を有
する化合物を意味する。
【0016】温水可溶性セルロースエーテルおよび/ま
たはセルロースエーテル副生成物は、一般に、セルロー
スエーテルおよび/または種々の分子量の高分子セルロ
ースエーテル副生成物の混合物である。代表的な高分子
セルロースエーテル副生成物はセルロース、低もしくは
不均一置換のヘミセルロースおよび繊維、未反応セルロ
ース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ールおよび/またはそのモノメチルエーテルから誘導さ
れる化合物である。一般に、温水可溶性セルロースエー
テルまたは高分子セルロースエーテル副生成物は、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィーで測定して、7,
000〜500,000、典型的には8,000〜10
0,000、殆どの場合には10,000〜70,00
0の重量平均分子量を有する。温水可溶性セルロースエ
ーテルおよび/またはセルロースエーテル副生成物の濃
度は、水性媒体の総重量基準で、一般には0.01〜1
%、典型的には0.01〜0.8%、殆どの場合には
0.01〜0.6%である。
【0017】水性反応および/または洗浄媒体中に残留
した温水不溶性セルロースエーテルは、また、一般に、
種々の分子量のセルロースエーテルの混合物である。一
般に、それらはゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーで測定して、10,000〜2,000,000、典
型的には25,000〜2,000,000、殆どの場
合、45,000〜1,900,000の重量平均分子
量を有する。水性反応および/または洗浄媒体中の温水
不溶性セルロースエーテルの濃度が水性媒体の総重量基
準で0.05〜1.5%、好ましくは0.1〜0.8
%、最も好ましくは0.1〜0.6%であるならば、本
発明の方法は特に効率的である。
【0018】水性反応および/または洗浄媒体は、本発
明の方法の工程a)においてゲル化せず、しかも工程
b)において限外濾過膜により残留されない有機および
/または無機副生成物をしばしば含むと理解されるべき
である。これらの副生成物の量および種類は選択された
アルキル化剤、反応温度等に依存する。セルロースエー
テル製造においてよく見られるモノマーまたはオリゴマ
ー有機副生成物はメタノール、エタノール、メチルクロ
リドまたはエチルクロリドとの反応におけるジメチルエ
ーテルおよび/またはジエチルエーテル;(ジ)エチレ
ングリコール、(ジ)プロピレングリコール、および/
またはアルキレンオキシド並びに塩化ナトリウムおよび
/または水酸化ナトリウムとのヒドロキシアルキル化に
おけるそのエーテルである。水性媒体中のこのような有
機および/または無機副生成物の濃度は、一般に、本発
明の方法により実質的には変化しない。本発明の方法は
このような副生成物の処理に関連しない。
【0019】ゲル化セルロースエーテルがソリッドボー
ルセントリーフュージまたはディスクセパレーターの手
段によって分離されるならば、水性反応および/または
洗浄媒体は独国特許出願公開第DE-A-41 34 662号または
米国特許第4,672,113 号に提案されるより実質的に高い
濃度において限外濾過を受けうることが判明した。水性
反応および/または洗浄媒体は温水不溶性セルロースエ
ーテルのゲル化点より高い温度を有する。本発明の方法
の精製工程a)において、温水不溶性セルロースエーテ
ルは予測されない程度でゲル化し、水性媒体から分離さ
れうる。工程a)において、温水セルロースエーテルの
重量の一般には少なくとも85%、典型的には少なくと
も95%、殆どの場合には少なくとも98%はゲル化
し、水性媒体から分離されうる。水性反応および/また
は洗浄媒体中において水不溶性セルロースエーテルは、
通常、非常に少量、例えば、水性媒体の総重量基準で
0.05〜1.5%しか存在しないので、この非常に効
率的なゲル化および分離は驚異的である。
【0020】精製工程a)において、水性媒体は、一般
に、40〜100℃、好ましくは45〜90℃、より好
ましくは50〜90℃の温度を有し、但し、温度は温水
不溶性セルロースエーテルのゲル化をもたらすのに充分
に高い。本発明の方法の好ましい実施において、セルロ
ースエーテルの製造、分離および/または洗浄から生じ
る水性反応媒体および/または洗浄媒体は上記に示した
範囲内の温度を有し、精製工程a)の前に加熱される必
要はない。温水不溶性セルロースエーテルのゲル化は、
一般に、1〜30分以内、頻繁には1〜5分以内に起こ
る。
【0021】ゲル化した温水不溶性セルロースエーテル
はソリッドボールセントリーフュージまたはディスクセ
パレーターの手段により分離される。「ソリッドボール
セントリーフュージ」および「ディスクセパレーター」
という用語は当業界に知られる。セントリーフュージの
基本原理は"Ullman's Encyclopedia of Industrial Che
mistry" 、第5版、第B2巻、:Unit Operations I, 1
1-1 〜11-27 、第11章、"Centrifuges and Hydrocycl
ones" に記載されている。セントリーフュージ(遠心
機)は明らかにヒドロサイクロンと区別される。セント
リーフュージにおいて、回転体は水性媒体の回転をもた
らし、一方、ヒドロサイクロンは回転体を含まない。ヒ
ドロサイクロンにおいて、水性媒体の円周速度は圧力下
でそれをヒドロサイクロン中にフィードすることにより
発生する。多くの種類のセントリーフュージの設計は当
業界に知られる。上記の"Ullman's Encyclopedia of In
dustrial Chemistry" によると、i)フィルターおよび
スクリーンセントリフュージ、ii)デカンティングお
よび沈降セントリーフュージ(ソリッドボールセントリ
ーフュージ)およびiii)セパレーターに分類され
る。多くの種類のセントリーフュージ、例えば、プッシ
ャーセントリーフュージ、振動スクリーンセントリーフ
ュージ、スクレーパー型セントリーフュージ等が存在す
る。セパレーターの小分類はiiia)ディスクセパレ
ーター、iiib)チューブセパレーター、およびii
ic)遠心抽出器である。
【0022】固体−液体分離用に入手可能な多くの種々
の装置の中で、ソリッドボールセントリーフュージまた
はディスクセパレーターの手段による本発明の精製工程
a)において最良結果が達成されることが発見された。
【0023】ソリッドボールセントリーフュージは固体
壁のボールを含む。ソリッドボールセントリーフュージ
の有用な設計は、デカンター、グラニュレートセントリ
ーフュージ、ノズルディスクセントリーフュージ、サー
キュラー−スロットディスクセントリーフュージ、チュ
ーブセントリーフュージまたはサーキュラーコンパート
メントセントリーフュージに分類名で、上記の"Ullman'
s Encyclopedia of Industrial Chemistry" 、第B2
巻、11−6頁に例示されている。ソリッドボールセン
トリーフュージの原理は上記の文献11−11〜11−
14に更に説明されている。本発明の方法において、好
ましくは、デカンティングとも呼ばれるソリッドボール
オーバーフローセントリーフュージは用いられる。ソリ
ッドボールセントリーフュージは好ましくはゲル化セル
ロースエーテルの吐出用ノズルまたはコイルバネコンベ
アーを含む。最も好ましくは、精製工程a)において、
ゲル化セルロースエーテルの吐出用コイルバネコンベア
ーを装備したソリッドボールオーバーフローセントリー
フュージの連続設計は利用される。この好ましい遠心機
のタイプはソリッドボールスクロールディスチャージま
たはデカンターと呼ばれる。このようなソリッドボール
スクロールディスチャージセントリーフュージまたはデ
カンターは市販されており、例えば、Siebtechnik GmbH
(ドイツ)、ALFA LAVAL(スウェーデン)、Escher-Wys
(スイス)またはKloeckner-Humboldt unt Deutz(ドイ
ツ)から入手可能である。
【0024】ディスクセパレーターの適切な設計および
原則は上記の"Ullman's Encyclopedia of Industrial C
hemistry" 、第B2巻、11−15〜11−17頁に開
示されている。好ましいディスクセパレーターはALFA L
AVAL(スウェーデン)から入手可能である。
【0025】分離工程a)の間に、水性媒体の温度は、
温水不溶性セルロースエーテルが水性媒体中に再溶解し
ないように、温水不溶性セルロースエーテルのゲル化点
より低く下げるべきでない。工程a)において、一般に
は少なくとも95%の、典型的には少なくとも98%の
重量のゲル化温水不溶性セルロースエーテルは水性媒体
から分離される。遠心分離工程は連続的にまたはバッチ
で行われうる。分離した温水不溶性セルロースエーテル
は販売されうる、または、セルロースエーテル製造プロ
セスに再循環されうる有用な生成物である。それによ
り、セルロースエーテル製造プロセスの収率は増加しう
る。
【0026】セルロースエーテルの精製のためのソリッ
ドボールセントリフュージを使用することは知られる
が、セルロースエーテル製造から生じる水性反応洗浄媒
体の精製のためのソリッドボールセントリフュージを使
用することは知られていない。欧州特許出願第EP-A-0,0
52,337号は、セルロースエーテルの懸濁液がソリッドボ
ールスクリーンセントリフュージ中で処理される方法を
開示している。この懸濁液は懸濁液の総重量基準で8〜
10%のセルロースエーテルを含む。ソリッドボールス
クリーンセントリーフュージにおいて、懸濁剤は懸濁液
から除去され、セルロースエーテルは水による抽出によ
り精製され、任意に、1:5〜1:10の固体:液体比
で低級アルコールと混合され、セルロースは遠心機から
単離され、取り出される。
【0027】精製工程a)により水性媒体からゲル化温
水不溶性セルロースエーテルの分離後、残りの水溶液は
温水可溶性セルロースエーテルおよび/または高分子セ
ルロースエーテル副生成物並びに工程a)において水性
媒体から分離されなかった少量の温水不溶性セルロース
エーテルを含む。一般に、残りの水溶液中の温水不溶性
セルロースエーテルの濃度は、液体重量基準で、わずか
20ppm〜600ppmであり、典型的には20〜3
00ppmである。水溶液は、一般に、水溶液の重量基
準で0.01〜1%、典型的には0.01〜0.8%、
殆どの場合には0.01〜0.6%の量で上記の温水可
溶性セルロースエーテルおよび/または高分子セルロー
スエーテル副生成物を含む。
【0028】残りの水溶液は限外濾過により処理され
る。好ましくは、水溶液は精製工程a)および限外濾過
工程b)の間に中間の蒸留工程を受けない。ここで用い
られるときに、「限外濾過」という用語は、溶液中の異
なる成分をそれらの異なる分子寸法を基礎に分離する膜
装置を用いた分離技術を記載することを意味する。透過
液(濾液)は標準浸透圧より高い圧力を印加することに
より膜を通して強制的に流される。膜により残留される
高分子量粒子の濃度は濃縮液と呼ばれる残りの溶液中で
増加する。本発明の方法において、限外濾過は少なくと
も40、好ましくは少なくとも50、より好ましくは少
なくとも70、最も好ましくは少なくとも100の濃縮
比で行われる。濃縮比の上限は、一般に、150であ
り、好ましくは130であり、最も好ましくは120で
ある。「濃縮比」という用語は膜装置にフィードされる
水溶液の体積を濃縮液の体積により割った値を意味す
る。驚くべきことに、高い濃縮比は本発明の方法におい
て限外濾過工程で達成される。本発明の方法で達成され
た高い濃縮比は上記に議論した公知の精製法よりも本質
的に有利である。限外濾過工程において、濃縮比が高い
ほど、廃棄されなければならない濃縮液の体積は小さ
い。濃縮液の廃棄は、通常、高価で、エネルギー消費量
が高い。
【0029】精製工程a)での温水不溶性セルロースエ
ーテルの効率的な分離のために、限外濾過を受けるべき
水溶液は低粘度を有し、そのことは限外濾過工程を容易
にし、高い濃縮比を可能にする。更に、膜のプラギング
は実質的に減じられ、それは膜材料の洗浄に必要な時間
を減じる。
【0030】好ましくは、アルカリ条件下、好ましくは
pH10〜13で長時間、安定な膜材料は限外濾過工程
に用いられる。限外濾過を受けようとする水溶液は、一
般にpH8、好ましくはpH10〜13を有する。
【0031】膜材料は種々のポリマー、例えば、ポリイ
ミド、ポリエーテルイミド、ポリアクリロニトリルまた
は下式、
【0032】
【化1】
【0033】のポリ(エーテルスルホン)から製造され
うる。
【0034】セルロースまたはセルロースエーテルのよ
うなセルロース誘導体から製造された膜で優れた結果は
達成される。好ましくはセルロース誘導体はセルロース
アセテート、セルローストリアセテート、セルロースト
リプロピオネート、エチルセルロース、セルロースニト
レートおよびセルロースアセテート−ブチレートのよう
な混合エステルである。
【0035】しかし、本発明の方法において、最も有用
な限外濾過膜は式IIのポリスルホンから製造される。
【0036】
【化2】
【0037】本発明の実施において、好ましくは10
0,000〜2,000の間、より好ましくは約50,
000、最も好ましくは約20,000の分子量カット
オフ(molecular weight cut offs)MWCOを有する膜
材料が用いられる。約20,000のMWCOを有する
好ましいポリスルホン膜はDow Denmark A/S, Separatio
n Systems から市販である。本発明の実施において、限
外濾過工程は、温水不溶性セルロースエーテル分離後に
残った水溶液が温水可溶性セルロースエーテルおよび/
または広い範囲の分子量の高分子セルロースエーテル副
生成物を含むときにでさえ、単一のMWCO型膜でうま
く運転されうることが驚くべきことに判明した。20,
000のMWCOのポリスルホン膜による試験は、本質
的な程度に膜を透過するセルロースエーテルおよび/ま
たは高分子セルロースエーテル副生成物の平均分子量は
10,000より低いことを示した。出願者による試験
は、10,000より低い平均分子量のセルロースエー
テルおよび/またはセルロースエーテル副生成物は生物
学的排水処理プラントに実質的な問題をもたらさないこ
とも示した。
【0038】ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリ
デンフロリドまたはポリプロピレンから製造される膜材
料は用いられてもよいが、それらの使用はあまり好まし
くない。これらの膜は疎水性であり、溶解した有機物質
を吸着する傾向がある。有機物質の吸着はフラックスに
悪影響を有し、というのは吸着された層は物質移動に余
分な抵抗を付与するためである。更に、このような吸着
層は洗浄方法により除去することが困難である。
【0039】膜は通常モジュール中に配置される。種々
の形状のモジュールは市販されており、例えば、プレー
トおよびフレーム、チューブまたは螺旋形モジュールま
たは中空繊維である。1個以上のモジュール中に1種以
上の膜を含む限外濾過装置は一般には知られ、市販され
ている。更に、限外濾過装置は、通常、制御された条
件、例えば、流量および圧力で水溶液をモジュールに供
給するためにポンプを含む液圧系を含む。更に、限外濾
過装置は、通常、個々のモジュール間を連結する、およ
びモジュールを水溶液供給および/または貯蔵系に連結
する配管系を含む。有利には、限外濾過装置は温度およ
び他のプロセスパラメーターを制御するためのシステム
を含む。限外濾過装置の有用な配列は一般に知られ、例
えば、米国特許第4,672,113 号およびMulderによるBasi
c Principles of Membrane Technology, 1991,Kluwer A
cademic Publishersに記載されている。限外濾過は公知
の方法で連続的にまたはバッチで行われうる。連続運転
において、限外濾過を受けようとする溶液は好ましくは
限外濾過モジュールのカスケードにフィードされ、ここ
で、第一モジュールの濃縮液(残液)は望ましい濃縮比
が達成されるまで第二モジュール等にフィードされる。
各モジュールの透過液(濾液)は排水精製プラントへ直
接的にフィードされうる。
【0040】限外濾過は一般に0〜75℃、好ましくは
20〜75℃、最も好ましくは30〜75℃の温度で行
われる。米国特許第4,672,113 号は約30〜40℃の温
度での限外濾過を行うことを教示しているが、本発明の
方法においては、より高い温度、例えば、50〜75℃
で行うことができる。高温で限外濾過を行うことによ
り、より高いフラックス速度が可能になる。より高いフ
ラックス速度は、より小さい膜面積の使用またはより速
い限外濾過時間を可能にする。水溶液が限外濾過に望ま
れるよりも高い温度を有するならば、限外濾過前に望ま
しい温度に冷却される。一般に、1〜10バール、好ま
しくは3〜8バール、最も好ましくは5〜7バールの圧
力が適用される。膜材料を通過する透過液の好ましいフ
ラックス速度は100l/m2 hであり、より好ましく
は30〜75l/m2 hであり、最も好ましくは20〜
65l/m2 hである。
【0041】限外濾過後の透過液中の温水可溶性セルロ
ースエーテルおよび/またはセルロースエーテル副生成
物の濃度は、限外濾過前の水溶液の濃度および濃縮比の
ような種々の要因により変化する。一般に、それらの濃
度は透過液の重量基準で20〜8,500ppm、好ま
しくは50〜5,000ppm、最も好ましくは100
〜2,000ppmである。上記のモノマーおよびオリ
ゴマーの有機副生成物および無機副生成物は、それらが
限外濾過工程からの透過液および濃縮液中に見られるよ
うに、限外濾過において濃縮されない。しかし、モノマ
ーまたはオリゴマー有機副生成物は一般に生物学的排水
精製プラントに大きな問題を引き起こさない。それ故、
透過液は排水精製プラントに直接的にフィードされう
る。濃縮液は焼却されるか、または沈殿のような他の公
知の方法によって処理される。
【0042】本発明の方法の前の水性反応および/また
は洗浄媒体における温水不溶性セルロースエーテルの、
および温水可溶性セルロースエーテルの、および/また
は高分子セルロースエーテル副生成物の総濃度は、水性
媒体の重量基準で、一般には1,100〜22,000
ppm、典型的には1,100〜16,000ppm、
多くの場合には1,100〜12,000ppmであ
る。本発明の方法の後の透過液における温水不溶性セル
ロースエーテルおよび温水可溶性セルロースエーテルお
よび/または高分子セルロースエーテル副生成物の総濃
度は、透過液の総重量基準で、一般には20〜8,50
0ppm、典型的には50〜5,000ppm、多くの
場合には100〜2,000ppmである。水性反応お
よび/または洗浄媒体中の温水不溶性セルロースエーテ
ルおよび温水可溶性セルロースエーテルおよび/または
高分子セルロースエーテル副生成物の、一般には60〜
98%、典型的には70〜95%、殆どの場合には80
〜92%は本発明の方法により水性反応および/または
洗浄媒体から除去される。
【0043】本発明の方法は次の実施例により更に例示
され、それらは本発明の範囲を制限するものと解釈され
るべきでない。特に指示がないかぎり、全ての部および
パーセントは重量部および重量%である。温水不溶性セ
ルロースエーテルの、および温水可溶性セルロースエー
テルの、および高分子セルロースエーテル副生成物の濃
度は光度分析的に測定される。高分子量グリコール誘導
体はガスクロマトグラフィーによって測定される。下記
の実施例中で示したセルロースエーテル濃度において、
高分子量セルロースエーテル副生成物の量は含まれる。
高分子量化合物の重量平均分子量はゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーによって測定される。溶液の粘度
は20℃でUBBELOHDE 粘度計を用いて測定される。
【0044】
【実施例】実施例1 4〜7.5%のヒドロキシプロピル置換のおよび27〜
30%のメトキシル置換の、および850,000〜
1,000,000の重量平均分子量を有する温水不溶
性ヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテルを製造
する。製造プラントからのエフルエントは3,370p
pmの温水不溶性セルロースエーテルおよび530pm
mの温水可溶性セルロースエーテルを含み、セルロース
エーテルの総濃度は3900ppmである。65℃の温
度を有するエフルエントは420mmのボール直径およ
び1974gの加速度値を有するソリッドボールスクロ
ールディスチャージセントリーフィージ(デカンター)
を通して連続的に処理される。約3.3g/m3 のゲル
化ヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテル(乾燥
製品として測定)のエフルエントはデカンターの固体出
口(solid discharge)から取り出される。除去された物
質はセルロースエーテル製造プロセスに再循環される。
【0045】液体出口を通してデカンターから出てきた
濾液は635ppmの総セルロースエーテル濃度を有
し、そのセルロースエーテルの重量平均分子量は20,
260である。温水不溶性セルロースエーテルの残留濃
度は70ppmである。9.3m3 の濾液をタンクに満
たし、2.25m2 の面積の、約20,000のMWC
Oを有するポリスルホン膜を装備したプレートアンドフ
レーム限外濾過モジュールに7.0m3 /hのフィード
速度でフィードする。限外濾過は50℃の温度および
6.6バールの圧力で行われる。残留液を別の容器に回
収し、同一モジュールコンフィグレーションを用いて第
二の限外濾過工程により更に濃縮される。回収された残
留液の繰り返しの限外濾過により、残留液は先ず、44
l/m2 hの平均フラックス速度で、82.5時間かけ
て15.4の濃縮比にまで濃縮される。残留液中の総セ
ルロースエーテル濃度は6,280ppmに達する。透
過液中の平均セルロースエーテル濃度はわずか200p
pmである。透過液中のセルロースエーテルの重量平均
分子量は6,950である。このように、透過液中の平
均セルロースエーテル濃度は製造プラントのエフルエン
ト中のセルロースエーテル濃度に比較して、94.9%
減じられた。
【0046】第二工程において、18,300の重量平
均分子量およびわずか1.5mPa.sの粘度を有す
る、6,280ppmのセルロースエーテルを含む残留
液は1.35の膜面積を有する同一モジュールコンフィ
グレーション手段により、1:30の濃度にまで更に濃
縮される。平均フラックスは55l/m2 hである。第
二工程において、透過液は446ppmのセルロースエ
ーテル濃度を有し、セルロースエーテルの平均分子量は
7,060である。このように、透過液中の平均セルロ
ースエーテル濃度は製造プラントのエフルエント中のセ
ルロースエーテル濃度に比較して、88.6%減じられ
た。残留液中のセルロースエーテル濃度は10,815
ppmであり、セルロースエーテルの平均分子量は1
8,720ppmである。残留液の粘度は2.3mP
a.sである。
【0047】30の濃縮比で濃縮された残留液は更に、
それぞれ60および90の濃縮比まで、それぞれ35l
/m2 hおよび25l/m2 hの平均フラックス速度で
1.35m2 の膜面積を用いて濃縮され、透過液ストリ
ーム中、それぞれ、668ppm(重量平均分子量7,
770)および1,215ppm(重量平均分子量9,
080)の平均セルロースエーテル濃度になる。このよ
うに、透過液ストリーム中の平均セルロースエーテル濃
度は製造プラントのエフルエント中のセルロースエーテ
ル濃度と比較して、それぞれ82.9%および68.8
%減じられた。残留液中の総セルロースエーテル濃度は
それぞれ17,100ppmおよび45,000ppm
であり、残留液の粘度はそれぞれ3.8mPa.sおよ
び6.4mPa.sである。
【0048】実施例2 8.5〜12%のヒドロキシプロピル置換のおよび2
8.5〜30.5%のメトキシル置換の、および90,
000〜150,000の重量平均分子量を有する温水
不溶性ヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテルを
製造する。製造プラントからのエフルエントは540p
pmの温水不溶性セルロースエーテルおよび420pm
mの温水可溶性セルロースエーテルを含み、セルロース
エーテルの総濃度は960ppmである。約70℃の温
度を有するエフルエントはALFA LAVAL(ウェーデン) か
ら商品名CHPXセパレーターで市販のディスクセパレータ
ーにフィードされる。液体出口を通してディスクセパレ
ーターから出てくる濾液は5ppmの総セルロースエー
テル残留濃度を有する。これは、ディスクセパレーター
中の遠心作用により温水不溶性セルロースエーテルの9
9%が除去されることを意味する。
【0049】実施例3 15.4の濃縮比にまで濃縮され、且つ、6,280p
pmの総セルロースエーテル濃度を有する実施例1の残
留液は1.35m2 の面積の、約20,000のMWC
Oを有するセルロースアセテート膜を装備した同一モジ
ュールコンフィグレーションの手段により、それぞれ3
1l/m2 hおよび19l/m2 hの平均フラックス速
度で60および150の濃縮比にまで更に濃縮され、こ
れにより、透過液ストリーム中、それぞれ、800pp
m(重量平均分子量9,140)および1,240pp
m(重量平均分子量9,850)の濃度になる。このよ
うに、透過液ストリーム中の平均セルロースエーテル濃
度は製造プラントのエフルエント中のセルロースエーテ
ル濃度と比較して、79.5%および68.2%減じら
れた。残留液中の総セルロースエーテル濃度は、それぞ
れ19,500ppmおよび70,000ppmであ
り、残留液の粘度はそれぞれ4.1mPa.sおよび1
2.1mPa.sである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンス ペーター シュナイダー ドイツ連邦共和国,2160 スタド,リリエ ンタールシュトラーセ 136 (72)発明者 ユルゲン ハーマンス ドイツ連邦共和国,2160 スタド,ホッカ ーシュトラーセ 9 (72)発明者 ウルフ ヘルゲ ハーゲンセン デンマーク国,4900 ナクスコウ,ロエイ トフテバイ 72

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 i)温水不溶性セルロースエーテルおよ
    びii)温水可溶性セルロースエーテルおよび/または
    高分子セルロースエーテル副生成物を含む水性反応およ
    び/または洗浄媒体を精製する方法であって、精製工程
    a)において、水性媒体が温水不溶性セルロースエーテ
    ルのゲル化点より高い温度を有し、そして、ゲル化セル
    ロースエーテルがソリッドボールセントリーフュージ
    (solid-bowl centrifuge)またはディスクセパレーター
    の手段により水性媒体から分離される、そして、精製工
    程b)において、残りの水溶液が少なくとも40の濃縮
    比で限外濾過により処理される、方法。
  2. 【請求項2】 水性媒体が、水性媒体の総重量基準で、
    i)0.05〜1.5%の温水不溶性セルロースエーテ
    ル、およびii)0.01〜2%の温水可溶性セルロー
    スエーテルおよび/またはセルロースエーテル副生成物
    を含む請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程a)において、ゲル化温水不溶性セ
    ルロースエーテルi)の少なくとも95重量%が水性媒
    体から除去される請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程a)がソリッドボールスクロールデ
    ィスチャージセントリーフュージの手段により行われる
    請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 限外濾過工程b)がポリスルホン膜の手
    段により行われる請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 限外濾過工程b)の後の透過液中におけ
    るi)温水不溶性セルロースエーテルおよびii)温水
    可溶性セルロースエーテルおよび/または高分子セルロ
    ースエーテル副生成物の総濃度が、平均で、水性反応お
    よび/または洗浄媒体中におけるi)およびii)の化
    合物の総濃度の20重量%までである請求項1に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 水性反応媒体が水性媒体中でのセルロー
    スエーテル製造および粗セルロースエーテル製品の水性
    媒体からの分離から生じ、且つ、水性洗浄媒体が粗セル
    ロースエーテルの洗浄から生じ、且つ、水性反応および
    /または洗浄媒体が中間の蒸留工程を経ることなく精製
    工程a)およびb)を受ける請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の方法。
JP6131796A 1993-06-14 1994-06-14 セルロースエーテル含有の水性反応および洗浄媒体の精製法 Pending JPH0768272A (ja)

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