JPH0768177B2 - 芳香族ビスクロロホルメート混合物の製法 - Google Patents

芳香族ビスクロロホルメート混合物の製法

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JPH0768177B2
JPH0768177B2 JP62250844A JP25084487A JPH0768177B2 JP H0768177 B2 JPH0768177 B2 JP H0768177B2 JP 62250844 A JP62250844 A JP 62250844A JP 25084487 A JP25084487 A JP 25084487A JP H0768177 B2 JPH0768177 B2 JP H0768177B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は線状ポリカーボネートおよび環状ポリカーボネ
ートオリゴマーに変換可能なビスクロロホルメート組成
物の製造に係り、さらに詳細には、そのようなオリゴマ
ー組成物を、ポリカーボネート製造用に広く使用されて
いる従来の装置で製造することに係る。
ビスクロロホルメートオリゴマー組成物の製造とその線
状ポリカーボネートへの変換は公知である。たとえば、
米国特許第3,646,102号、第4,089,888号および第4,122,
112号を参照されたい。また、ヨーロッパ特許出願第16
2,379号および1985年2月22日に出願された本出願と所
有者が同じで同時係属中の米国出願番号第704,122号に
よって、オリゴマーを含有する粗製ビスクロロホルメー
ト組成物は環状ポリカーボネートオリゴマーに変換する
ことができ、この環状ポリカーボネートオリゴマーは線
状ポリカーボネートの有用な中間体であることも知られ
ている。
ビスクロロホルメートオリゴマー組成物から線状ポリカ
ーボネートを製造することの主要な利点は生成物の比較
的高い純度である。これは、フェノール、t−ブチルフ
ェノールまたはp−クミルフェノールなどのような末端
封止剤を使用してポリカーボネートの分子量を調節する
場合に特に重要である。ホスゲンを使用する反応混合物
中にそのような末端封止剤を使用するとジフェニルカー
ボネートのようなジアリールカーボネートが副生物とし
て生成するからである。
そのようなジアリールカーボネートが存在すると成形操
作に難点が生ずることが判明した。このような問題とし
ては、成形したポリカーボネート物品を金型から取出す
際の問題、短いサイクル時間を用いて部品を製造する際
の問題、および物理的または光学的にきずの付いた表面
のない部品を製造する際の問題が挙げられる。このよう
な問題は特に、光学ディスクの成形の場合のようにこれ
ら成形品の形状の規則性が主要な関心事である場合、と
りわけ煩わしいものとなりうる。ビスクロロホルメート
オリゴマーを使用するとかかるモノマー性カーボネート
の生成とそれに付随する問題が避けられる。
上に挙げた特許には、管型反応器内でビスクロロホルメ
ートを製造するさまざまな方法が記載されている。それ
らの方法はこのタイプの反応器が手に入るときには有効
である。しかし、撹拌式タンク型反応器のようなより一
般的で多用性の装置をポリカーボネート製造設備に備え
るのが好ましい場合がしばしばある。さらに、そのよう
な装置を、従来のホスゲンからポリカーボネートを製造
する場合(モノマー性カーボネートの存在が有害ではな
い場合)とビスクロロホルメートオリゴマーからポリカ
ーボネートを製造する場合との両方で使用することが望
ましいことがあるかもしれない。特に、ビスクロロホル
メートオリゴマーを線状ポリカーボネートかあるいは環
状ポリカーボネートオリゴマー組成物のいずれかに変換
する操作と組合せて一体化することができる一連の操作
によってビスクロロホルメートオリゴマーを製造するこ
とは望ましいことである。
本発明によって、ビスクロロホルメートオリゴマー組成
物の便利な製造方法が提供される。この方法は入手が容
易な従来の装置を使用しており、線状ポリカーボネート
または環状ポリカーボネートオリゴマーの製造と組合せ
ると便利である。さらに、この方法によると、比較的に
安定であり、大量の高分子量ポリマーを含まず、しかも
所望の最終生成物に容易に変換できる、平均分子量が比
較的低いビスクロロホルメートオリゴマー組成物が生成
する。また、これらビスクロロホルメートオリゴマー組
成物を中間体として用いる線状ポリカーボネートの製造
方法も提供される。
したがって本発明の一面は芳香族ビスクロロホルメート
組成物の製造方法であって、この方法は、タンク型反応
器中で水、実質的に不活性で実質的に水不溶性の有機の
液体、および少なくとも1種のジヒドロキシ芳香族化合
物から本質的に成る不均一混合物中にホスゲンを通し、
これと同時に、前記混合物の水性相を8〜11の範囲のpH
に維持するような速度でアルカリ金属またはアルカリ土
類金属塩基の水溶性を導入することからなっており、前
記混合物の温度は約15〜50℃の範囲に維持し、ホスゲン
化終了時に水性相対有機相の容積比は約0.4〜1.0:1の範
囲とし、ホスゲンの全使用量はジヒドロキシ芳香族化合
物1モル当たり少なくとも約1.1モルとし、前記混合物
は、少なくとも、水性相と有機液体相の分離を阻止する
のに充分な条件下で撹拌する。
本発明の方法によって製造されるビスクロロホルメート
組成物は種々の分子量をもつ化合物の混合物からなって
おり、これらの化合物は次式を有している。
ここで、Rは二価の芳香族基であり、Zは水素か であり、nは0か正の整数である。この組成物を線状ポ
リカーボネートに変換しようとする場合モノクロロホル
メート(Zが水素)をかなりの割合で含有していてもよ
い。しかし、環状物の生成の場合にはモノクロロホルメ
ートの割合は最小にすべきであり、本発明ではそのよう
な最小化も許される。また、分子量が高めのビスクロロ
ホルメート、未反応のジヒドロキシ芳香族化合物および
その他の副生物を減らしてビスクロロホルメート(nが
0から約6まで)の割合を最大限に高めるのが望ましい
こともしばしばある。
これらのビスクロロホルメート組成物は式: HO−R−OH を有するジヒドロキシ芳香族化合物から製造される。こ
の式中のR基は芳香族の炭化水素基か置換されている芳
香族炭化水素基でよく、この場合の代表的な置換基とし
てはアルキル、シクロアルキル、アルケニル(たとえば
アリルのような架橋−グラフト可能な基)、ハロ(特に
フルオロ、クロロおよび/またはブロモ)、ニトロおよ
びアルコキシがある。
好ましいR基は次式を有する。
(II) −A1−Y−A2− ここで、A1とA2は各々単環式で二価の芳香族基であり、
Yは1個か2個の原子がA1とA2を隔てる橋かけ基であ
る。式II中の自由原子価結合は通常、Yに対してA1とA2
のメタ位かパラ位にある。
式II中で、A1基とA2基は置換されていないフェニレンで
もその置換誘導体でもよく、その場合の置換基としては
Rに対して定義したものがある。置換されていないフェ
ニレン基が好ましい。A1とA2の両者がp−フェニレンで
あるのが好ましいが、両者がo−もしくはm−フェニレ
ンであってもよいし、あるいは一方がo−もしくはm−
フェニレンで他方がp−フェニレンであってもよい。
橋かけ基のYは1個か2個(好ましくは1個)の原子が
A1とA2とを隔てるものである。最も普通の場合、これは
炭化水素基であり、特に飽和でC1-12の脂肪族か脂環式
の基、たとえばメチレン、シクロヘキシルメチレン、
[2.2.1]−ビシクロヘプチルメチレン、エチレン、エ
チリデン、2,2−プロピリデン、1,1−(2,2−ジメチル
プロピリデン)、シクロヘキシリデン、シクロペンタデ
シリデン、シクロドデシリデンまたは2,2−アダマンチ
リデン、とりわけアルキリデン基である。アリールで置
換された基も包含され、不飽和の基や炭素と水素以外の
原子、たとえばオキシ基を含有する基も包含される。Y
基の脂肪族、脂環式および芳香族部分には、上に列挙し
たような置換基が存在していてもよい。
ほとんどの場合適切な化合物としてはビフェノールが用
いられ、特にビスフェノールが使用される。以後ビスフ
ェノールに言及することが多いであろうが、これと等価
な化合物も適宜使用できるものと考えられたい。
以下にジヒドロキシ芳香族化合物を例示する。
レゾルシノール、 4−ブロモレゾルシノール、 ヒドロキノン、 4,4′−ジヒドロキシビフェニル、 1,6−ジヒドロキシナフタレン、 2,6−ジヒドロキシナフタレン、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ナフチルメタ
ン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、 1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル
エタン、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(すな
わち「ビスフェノールA」)、 2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカ
ン、 トランス−2,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2
−ブテン、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン、 α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)トルエン、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)アセトニトリル、 2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、 2,2−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、 2,2−ビス(3−n−プロピル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、 2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、 2,2−ビス(3−sec−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、 2,2−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、 2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、 2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、 2,2−ビス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、 2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、 2,2−ビス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、 2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、 2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、 2,2−ビス(2,6−ジブロモ−3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、 α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)トルエン、 α,α,α′,α′−テトラメチル−α,α′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン、 1,1−ジクロロ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エチレン、 1,1−ジブロモ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エチレン、 1,1−ジクロロ−2,2−ビス(5−フェノキシ−4−ヒド
ロキシフェニル)エチレン、 4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、 3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノ
ン、 1,6−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ヘキサン
ジオン、 エチレングリコールビス(4−ヒドロキシフェニル)エ
ーテル、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、 ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン、 9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、 2,7−ジヒドロキシピレン、 6,6′−ジヒドロキシ−3,3,3′,3′−テトラメチルスピ
ロ(ビス)インダン(すなわち「スピロビインダンビス
フェノール」)、 3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フタリド、 2,6−ジヒドロキシジベンゾ−p−ジオキシン、 2,6−ジヒドロキシチアントレン、 2,7−ジヒドロキシフェノキサジン、 2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジメチルフェナジン、 3,6−ジヒドロキシジベンゾフラン、 3,6−ジヒドロキシジベンゾチオフェン、 2,7−ジヒドロキシカルバゾール。
好ましいジヒドロキシ芳香族化合物は、20〜40℃の範囲
内の温度と約1〜5の範囲のpH値で水性系に実質的に不
溶なものである。したがって、レゾルシノールやヒドロ
キノンのように分子量が比較的低く水に対する溶解度が
高いジヒドロキシ芳香族化合物は通常あまり好ましくな
い。ビスフェノールA(YがイソプロピリデンでA1とA2
が各々p−フェニレン)は入手容易性と本発明の目的に
とって特に適しているという理由によって特に好ましい
ことが多い。
また、エステル結合を含有するビスフェノール類も有用
である。これらは、たとえばビスフェノールA2モルをイ
ソフタロイルクロライドかテレフタロイルクロライド1
モルと反応させて製造できる。
本発明の方法においては、ホスゲン、水および少なくと
も1種の実質的に不活性な有機の液体も使用する。この
有機の液体に対するビスフェノールの溶解度は通常およ
そ20〜40℃の範囲の温度で約0.25Mまでであり、約0.1M
までが好ましい。また、この有機の液体は一般に水に対
して実質的に不溶であるべきでもある。代表的な液体
は、ヘキサンやn−ヘプタンのような脂肪族炭化水素、
メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素、ジク
ロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、
ジクロロプロパンおよび1,2−ジクロロエチレンのよう
な塩素化脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエンおよびキ
シレンのような芳香族炭化水素、クロロベンゼン、o−
ジクロロベンゼン、クロロトルエン類、ニトロベンゼン
およびアセトフェノンのような置換芳香族炭化水素、な
らびに二硫化炭素である。塩素化脂肪族炭化水素、特に
メチレンクロライドが好ましい。
さらに、アルカリ金属塩基かアルカリ土類金属塩基の水
溶液も使用する。水酸化ナトリウム、水酸化カリウムま
たは水酸化カルシウムのような水酸化物であることが最
も多い。水酸化ナトリウムと水酸化カリウム、特に水酸
化ナトリウムは比較的に入手が容易で低価格であるため
好ましい。この意味で以後本明細書中では水酸化ナトリ
ウムに言及することが多いであろうが、明らかに本発明
はそれに限定されるものではない。この溶液の濃度は臨
界的なものではなく、約0.2〜19Mでよい。
本発明においては、ビスクロロホルメート生成反応はタ
ンク型反応器中で行なう。このような反応器としては連
続流撹拌式タンク型反応器(以後「CSTR」とする)が含
まれるが、この反応器は後述するように反応を連続的に
行なうときには特に有用である。
最初反応器中には、水、有機の液体およびビスフェノー
ルまたはその少なくとも一部から本質的になる混合物を
存在させておき、ホスゲンと塩基は後から導入する。臨
界的に重要な意味をもつ因子の中には、混合物の水相の
pHおよび水相と有機相との容積比がある。これらの因子
は最初に存在させておく水の容積と塩基の添加速度を調
節することによって調節できる。
水相のpHは8〜11の範囲とすべきである。反応性のビス
フェノール種の種類は周囲のpHと共に変わると信じられ
る。約8.5より低いと遊離のビスフェノールであり、約
8.5〜10の範囲ではモノアニオンが次第に重要な因子と
なる。
それよりさらに高い値になると最も反応性の高い種であ
るジアニオンが現われて来る。しかし、約11.2より高く
なると主要な反応はジアニオンへの変換であり、この反
応にはさらに多くの塩基を添加する必要があるがpHは実
質的に高まることはない。この反応は前記のビスフェノ
ールがすべて変換されるまで続く。したがって、約11よ
り高いpHでは塩基が消耗されることになる。また高いpH
条件では、時に、固形物質が強く粘着して装置特にpHモ
ニター手段が汚れることもある。一方、8.5以下のpH値
では生成物のかなりの割合がビスクロロホルメートでは
なくモノクロロホルメートであることがしばしばであ
る。したがって、生成物を環状物に変換しようとするな
らば上記範囲内の比較的高いpH値を使用すべきである。
これらのバランスをとって8.5〜10.5の範囲のpHが一般
に好ましい。
pH調節の必要性が、この反応をタンク型反応器中で行な
うことの主要な理由である。もし管型反応器を使用した
とすると、試薬の添加は、管の全長に亘って間隔をとっ
て塩基を導入し(これはあまり実際的ではない)、ある
いは管の端で他の試薬と共に塩基を導入する(その結
果、試薬が管を通って流れていく内にpHが連続的に下が
る)ことになる。さらに、タンク型反応器はポリカーボ
ネートの製造において非常に標準的な装置であり、本発
明の利点のひとつは常用の装置を使用することである。
ホスゲン化終了時の水相対有機相の容積比は約0.4〜1.
0:1の範囲とすべきである。約0.4:1より低いと、pH感知
手段のような反応系の一部が固定で汚れることが多い。
これは約0.4〜0.5:1の範囲でも起こる傾向があり、その
結果pHの読みが不正確になることがある。したがって好
ましい比は約0.5〜1.0:1である。1:1を上回るとホスゲ
ンまたはビスクロロホルメートの加水分解が過大になり
うる。
およそ15〜50℃の範囲の反応温度を使用する。15℃より
低いと反応速度が遅すぎて不便であり、50℃を越えると
溶解しているホスゲンの充分な濃度を保つのが困難で効
率が落ちることになる。好ましい有機の液体、すなわち
メチレンクロライドを使用すると反応は35〜42℃程度の
還流下で行なうことができる。反応の圧力は通常大気圧
であるが、大気圧より低い圧力も高い圧力も所望によっ
て使用できる。
タンク型反応器においては熱の除去と温度制御は簡単な
凝縮器によって達成できる。これは管型反応器を使用す
る場合に比べてもうひとつの利点である。管型反応器で
は精巧な冷却コイルまたは同等の制御手段が必要であ
る。しかし、このような手段も適宜タンク型反応器で使
用してもよい。
通常、反応混合物中で維持されているpH値に応じてホス
ゲン添加速度を調節するのが有利である。pHレベルが高
い場合、この速度が遅すぎるとホスゲンと生成物の過大
な加水分解が起こるかもしれない。低めのpHレベルはホ
スゲン添加速度の変化によってあまり影響されない。一
般に、ホスゲン化を早くすると主として低分子量のオリ
ゴマーが生成することになるので有利である。適当な添
加速度を簡単な実験によって容易に決定することができ
る。
反応の間、水相と有機液体相との分離を阻止するため少
なくとも充分な速度で混合物を撹拌する。分離が起こる
と反応が不完全になることがある。現実に撹拌の上限が
あるわけではないが、あまりに早く撹拌しすぎるとホス
ゲンの加水分解速度が大きくなるのでホスゲンが浪費さ
れることになりうる。
上記の条件下で、全量としてビスフェノール1モルに付
き約1.1〜3.0モルのホスゲンを使用することによってビ
スフェノールからビスクロロホルメートへのほぼ完全な
変換を達成することが可能である。モル比が3:1より大
きいと浪費が多すぎる。1.13:1の比でビスフェノールの
完全な溶解が認められることが多く、この場合それ以上
のホスゲンは単に反応が完全であることを確保するに過
ぎない。
本発明のビスクロロホルメート製造方法は連続操作に適
合させることができる。この目的にはCSTRが使用でき
る。このCSTRは水、有機液体およびビスフェノールの一
部を初めから含有しており、それぞれの残りはパラメー
ターを上記の範囲に維持するためにホスゲンおよび塩基
と共に添加する。
ほとんどの場合、ビスフェノールからビスクロロホルメ
ート組成物への変換をほぼ完全にするには反応時間、す
なわち滞留時間は約10〜60分程度が適している。反応終
了後、その後の重合の間にジアリールカーボネートが存
在しないことを確保するために未反応のホスゲンを除く
のが有利であることが多い。これは、たとえば窒素のよ
うな不活性ガスで反応混合物をパージしたり、塩基を加
え続けて未反応のホスゲンを選択的に加水分解したり、
あるいはこれらのふたつの操作を組合せたりして実施す
ることができる。このホスゲンの除去は、バッチ法の場
合は反応容器中で行ない、連続法の場合は第1の反応容
器の下流にある第2の容器を使用できる。
また、この時点で水相を除去し、次いで所望によって無
機の副生物を含まないよう有機相を洗浄すると好ましい
ことも多い、このことは、ビスクロロホルメート組成物
を線状ポリカーボネートに変換しようとする場合には特
に重要である。というのは、そのような変換は水相の純
度にかなり敏感であるからである。
本発明の方法によって製造したビスクロロホルメート組
成物中の分子種の分布は、逆相高圧液液クロマトグラフ
ィーによって決定できる。まず組成物をフェノールとト
リエチルアミンの等モル混合物と反応させて対応するフ
ェニルエステルを生成させる。このエステルはクロマト
グラフィー条件下では加水分解に耐性である。このフェ
ニルエステルをテトラヒドロフランと水の混合物に溶解
し、比較的無極性の担体を用いてクロマトグラフィーに
かける。こうすると低めの分子量の成分が最初に溶出す
る。各分子種に対して2種の値を測定して同定に使用す
る。すなわち、保持時間(分)と254nm紫外吸収ピーク
下の面積とであるが、この後者の値はこのタイプの化合
物の同定に関して一意的である。
保持時間と254nm吸収の帰属に使用する標準は、ビスフ
ェノールAのモノ−およびジフェニルカーボネートなら
びにビスフェノールAダイマーのジフェニルカーボネー
トを含めて別途に製造した線状化合物である。それより
高度のオリゴマーは同様にして検出する。
本発明の方法によって製造したビスクロロホルメート組
成物は溶媒の真空ストリッピングなどといった常用手段
によって単離することが可能である。しかし、この組成
物は後述するように単離することなくそのまま使用する
ことの方が多い。
すでに述べたように、本発明のビスクロロホルメートオ
リゴマー組成物は環状ポリカーボネートオリゴマーまた
は線状ポリカーボネートに変換できる。またこれらは、
米国特許第4,569,984号に開示されているような方法に
よってポリエステル−ポリカーボネートに変換もでき
る。
環状ポリカーボネートオリゴマーを製造するには、ビス
クロロホルメートオリゴマー組成物またはこれと少なく
とも1種のビスフェノールもしくはそのアルカリ金属塩
との混合物を、少なくとも1種の親油性で脂肪族か複素
環式の第三級アミン(すなわち、有機媒体、特に本発明
の方法でオリゴマーを製造する際に使用する有機の媒体
に可溶でしかもその中で活性が高いもの)およびアルカ
リ金属かアルカリ土類金属の水酸化物か炭酸塩の水溶液
に接触させる。この接触は、ビスクロロホルメートが、
水と共に二相系を形成する実質的に非極性の有機液体中
に低濃度で維持されるような条件下で行なわれる。ビス
フェノール(またはそのアルカリ金属塩)が存在する場
合、それらは一般にビスクロロホルメート−ビスフェノ
ール組成物の約50%までであり、約20%までであること
が最も多く、約10%までであるのが好ましい。後述する
ように、ビスクロロホルメート組成物を単独で、または
これとビスフェノールとの混合物を使用するのが最も好
ましい。
環状オリゴマーの製造に有用な第三級アミン類(この意
味で「第三級」とはN−H結合が存在しないことを意味
する)は一般に、親油性のものであり、さらに特定的に
いうとポリカーボネートの生成に有用なものである。た
とえば、米国特許第4,217,438号および第4,368,315号に
開示されている第三級アミン類を参照されたい。これら
の中には、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミ
ン、ジエチル−n−プロピルアミンおよびトリ−n−ブ
チルアミンのような脂肪族アミン類ならびに4−ジメチ
ルアミノピリジン(これは本発明の目的にとって活性の
アミン基を1個だけ含有する)のような高度に求核性の
複素環式アミン類がある。好ましいアミン類は反応系の
有機相に優先的に溶解するもの、すなわち有機−水分配
係数が1より大きいものである。このことは重要であ
る。というのは、環状オリゴマー混合物の生成にはアミ
ンとビスクロロホルメート組成物との間の緊密な接触が
必須であるからである。多くの場合そのようなアミン類
は少なくとも約6個の炭素原子を含有しており、約6〜
14個の炭素原子を含有しているのが好ましい。
最も有用なアミン類は、1−位と2−位の炭素原子上に
分枝をもたないトリアルキルアミン類である。特に好ま
しいのは、アルキル基が約4個までの炭素原子を含有し
ているトリ−n−アルキルアミン類である。トリエチル
アミンが最も好ましい。その理由は、特に入手が容易で
あり、価格が低く、線状オリゴマーと高分子量ポリマー
の割合が低い生成物の製造に有効であるからである。
適したアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化
物または炭酸塩の水溶液(以後「金属塩基溶液」という
ことがある)としてはリチウム、ナトリウム、カリウム
もしくはカルシウムの水酸化物、またはナトリウムもし
くはカリウムの炭酸塩がある。リチウム、ナトリウムま
たはカリウムの水酸化物を使用することが最も多く、入
手容易性と比較的低価格のために水酸化ナトリウムが好
ましい。この溶液の濃度は特に臨界的なものではなく、
約0.2〜16Mでよい。
環状オリゴマーの製造方法における四番目の必須成分は
水と二相系を形成する実質的に非極性の有機液体であ
る。ビスクロロホルメート組成物の製造に関して上述し
た液体が適しており、好ましいものも上述の通りであ
る。
環状オリゴマー組成物を製造するには、ビスクロロホル
メートまたはビスクロロホルメート−ビスフェノール組
成物が低濃度で存在するような条件下で試薬と成分とを
接触状態に維持する。有機の液体を大量に必要とする現
実の高希釈条件を用いてもよいが、通常は価格と便利さ
の点から好ましくない。その代りに、当業者には公知の
疑似的な高希釈条件を使用できる。たとえばこの方法の
ひとつの態様では、溶媒を含有する反応容器にビスクロ
ロホルメート組成物(および必要に応じてその他の試
薬)を徐々に加える。ビスクロロホルメート組成物をそ
のままで(すなわち溶媒を用いずに)添加するのもこの
態様の範囲内であるが、上述したように有機の液体に溶
かした溶液として加えるのが好ましいことが多い。この
目的に使用する有機の液体の割合は特に臨界的なもので
はなく、約25〜75重量%、特に約40〜60%が好ましい。
反応温度は通常およそ0〜50℃の範囲であり、およそ0
〜40℃が最も普遍的であり、20〜40℃が好ましい。
高分子量ポリマーならびに不溶性および/または処理し
にくい副生物に対して環状オリゴマーの収率と純度を最
大にするには、ビスクロロホルメートまたはビスクロロ
ホルメート−ビスフェノール組成物を溶解するのに使用
した場合にはその液体も含めて反応系中の有機液体1リ
ットルに付き、前記組成物を約1.5モル以下で使用する
のが好ましい。前記の組成物がすべてビスクロロホルメ
ートで構成されている場合にはこの組成物を約0.003〜
1.0モル/リットル使用するのが好ましく、ビスクロロ
ホルメートとビスフェノールまたはその塩との混合物で
あれば約0.5モル/リットルまでが好ましい。これは前
記組成物を徐々に加える際の有機液体中のモル濃度では
ないことに注意すべきである。なぜなら、この組成物は
反応系に加えられるとすぐに消費されてしまうからであ
る。
試薬のモル割合は収率と純度を最大にするためのもうひ
とつの重要な特徴を構成している。アミン対単独で使用
したときのビスクロロホルメートの好ましいモル比は約
0.1〜1.0:1で、約0.15〜0.6:1であるのが最も普遍的で
あり、金属塩基溶液対前記組成物の好ましいモル比は約
1.5〜3.1であり、約2〜3:1のことが最も多い。ビスク
ロロホルメート−ビスフェノール(またはその塩)組成
物を使用する場合は、アミンに対する好ましいモル比は
約0.1〜0.5:1であり、金属塩基溶液に対しては上記と同
じである。ただし、ビスフェノール塩を形成するのに用
いた水酸化物があればそれも含める。
環状ポリカーボネートの製造全体に必要とされるホスゲ
ンの量を最小限にするのが望まれる場合にはビスフェノ
ールのアルカリ金属塩を使用することは特に価値があ
る。ビスクロロホルメート組成物を単独で使用した場
合、ビスクロロホルメートの生成に使用したホスゲンの
半分は、ビスクロロホルメートから環状物への変換の際
の加水分解によって失われる。一方、各クロロホルメー
ト残基は理論的には、ビスフェノール塩残基が充分に存
在していればそのビスフェノール塩残基と反応してカー
ボネート基を形成することができる。
実際、これらの条件下ではビスフェノール塩の環状物中
への合体は不完全であることが一般に見出されている。
したがって、未反応ビスフェノールは通常、そのアルカ
リ金属塩として除去する必要がある。
環状オリゴマー混合物を製造するのに特に好ましい方法
では、反応条件下で反応系の有機相に優先的に溶解する
少なくとも1種の脂肪族か複素環式の第三級アミンを使
用し、ビスクロロホルメートまたはビスクロロホルメー
ト−ビスフェノール組成物およびアミンと金属塩基溶液
の少なくとも一部を同時に有機の液体またはこれと水と
の混合物に徐々に加えて反応を実施し、こうして形成さ
れた環状オリゴマーを回収する。この場合、前記の液体
または混合物はおよそ0〜50℃の範囲の温度に維持し、
ビスクロロホルメートまたはビスクロロホルメート−ビ
スフェノール組成物の使用量は反応系に存在する有機の
液体各1リットルに付き約0.7モルまでとし、前記組成
物に対するアミンと金属塩基溶液の全モル割合はおおよ
そ次のようにする。
アミン−0.06〜2.0:1 金属塩基溶液−2〜3:1。
この態様におけるいくらか重要なファクターは利用可能
なアミンの濃度であり、これはビスクロロホルメート組
成物の全添加時間の間中可能な限り一定の濃度に維持す
べきである。前記の組成物を導入する反応容器中にアミ
ンの全部が存在しているとその濃度は主として希釈によ
り着実に低下する。一方、前記組成物の導入の間連続的
かまたは間隔をおいて等量ずつアミンを導入するとその
利用可能な濃度は最初は低く、添加時間の間は多少とも
着実に増加する。これらの変動の結果生成物中には高分
子量のポリマーが多くしかも常に変動する割合で存在す
ることになりうる。
この態様においてビスフェノールまたはその塩を使用す
る場合、この試薬が前記組成物の反応の終了近くに加え
た部分に存在していなければ環状物の収率は通常最適に
なる。言いかえると、いずれのバッチもビスクロロホル
メート組成物を単独で添加する期間によって終了するの
が好ましいことが多い。
アミンは最初に大部分、通常全量の約40〜95重量%、好
ましくは約40〜75重量%を導入し、その後残りを漸増的
か連続的に添加すると有利であることが判明した。この
手順によると、利用可能なアミンの濃度が有機相中で全
添加時間の間かなり一定のレベルに維持され、生成物中
の高分子量ポリマーの割合を最小限にすることが可能に
なる。典型的な場合、高分子量ポリマーの含量はこの添
加モードを使用すると10%以下となる。
これらの条件の下で反応容器は最初全金属塩基溶液の約
5〜40%を、好ましくは約5〜30%を含有しているのが
通常有利である。残りはやはり連続的か漸増的に導入す
る。上に記載した態様と同様に有機の液体の他の一部分
をビスクロロホルメート組成物の溶剤として使用しても
よい。
この好ましい態様の他の主要な利点の中には、試薬の希
釈度が臨界的な意味をもたないことと、反応の規模にか
かわりなく添加と反応が比較的に短時間で完了できるこ
とがある。普通、この方法によって環状オリゴマーを完
全に製造するには約25〜30分しかかからず、環状オリゴ
マーの収率は85〜90%以上となる。これに対して、あま
り好ましくない態様を使用すると、反応の規模にもよる
が、8〜10時間もの添加時間が必要となり、粗生成物は
分子量が約4,000〜10,000の線状副生物をかなりの割合
で含有することがあり、このような副生物は除去しない
と連鎖移動剤として機能してその後の重合に干渉しう
る。
この好ましい態様においては反応混合物のpHは約9〜14
の範囲が典型的であり、約12が好ましい。
高分子量ポリマー(すなわち、重合度が約30より大きい
線状ポリカーボネート)を始めとして望ましくない不純
物は、固体または溶液状の粗生成物を前記の不純物に対
する非溶剤と合わせるといったような常用の操作によっ
て必要な量にまで環状オリゴマーから除去することがで
きる。非溶剤の例としては、アセトンやメチルイソブチ
ルケトンのようなケトン類および酢酸メチルや酢酸エチ
ルのようなエステル類がある。
環状オリゴマーの回収は、通常、希釈剤から(減圧蒸発
のような公知の方法によって)そして場合によっては高
分子量ポリマーおよびその他の不純物から環状オリゴマ
ーを単に分離することである。回収の程度は生成物の目
的とする最終用途に依存する。
環状オリゴマーの製造の際にビスフェノールビスクロロ
ホルメートではなくビスクロロホルメートオリゴマー組
成物を使用することのひとつの利点は、ホスゲンの使用
量を全体として減らせることである。ビスフェノールの
各分子はホスゲン2分子と反応してビスクロロホルメー
トを形成し、その内のひとつはオリゴマー生成および/
または環状化の際に失われるのであるから使用したホス
ゲンの全浪費量は50%である。ビスクロロホルメートオ
リゴマー組成物を使用する場合も同様であるが、前記組
成物の製造に使用するホスゲンの全分子数は1.5以下で
あり、したがって浪費も少ない。この利点が、必要に応
じて環状物または線状ポリカーボネートのいずれかの製
造にビスクロロホルメートオリゴマーを使用できる可能
性と相俟って、環状オリゴマー生成物中の高分子量ポリ
マーの割合が多少高めであるという不利な点を補って余
りあるのである。
線状ポリカーボネートを製造するには、業界で公知の一
般的な方法に従って、本発明の方法によって製造したビ
スクロロホルメート組成物を界面ポリカーボネート生成
触媒およひ酸受容体と接触せしめて界面で縮合すればよ
い。この界面反応は通常水−有機液体混合物中で行なわ
れ、その際の適切な有機の液体は前述のものであり、特
にメチレンクロライドである。触媒は、上記の第三級ア
ミン類、特にトリエチルアミン、または業界でホスゲン
とビスフェノールとの反応において有効であることが知
られているタイプの第四級アンモニウムもしくはホスホ
ニウム塩またはアミジンでよい。酸受容体は、これもす
でに述べたタイプのアルカリ金属またはアルカリ土類金
属の塩基が典型的である。一般にこの反応はおよそ0〜
100℃の範囲の温度、好ましくはおよそ25〜50℃の範囲
の温度で、約10を越えるpH、最も普通の場合は約10〜14
の範囲のpH、好ましくは約11〜12.5のpHで、ビスクロロ
ホルメート全体を基準にして約0.025〜3.0モル%の範囲
内の量の触媒を用いて行なうことができる。また環状オ
リゴマーの生成に関してすでに述べたように反応混合物
中に少なくとも1種のビスフェノールまたはその塩が同
時に存在していてもよい。
すでに述べたタイプのタンク型反応器を少なくとも1個
使用する手順によってビスクロロホルメート組成物から
ポリカーボネートを製造するのが特に有利であることが
判明した。したがって本発明のもうひとつの一面は線状
ポリカーボネートの製造方法であり、この方法は次の工
程からなる。
(A)上に述べた手順によってビスクロロホルメートオ
リゴマー組成物を調製し、 (B)タンク型反応器中で、有効に撹拌しながら、前記
ビスクロロホルメート組成物、水および実質的に不活性
で実質的に水不溶性の有機液体の混合物中に界面ポリカ
ーボネート生成触媒を通し、同時に、前記混合物の水相
を約10〜14の範囲のpHに維持するような速度でアルカリ
金属またはアルカリ土類金属の塩基水溶液を導入し(た
だし、触媒添加の速度は制御された条件下でポリカーボ
ネートの生成が行なわれるように調節する) (C)前記線状ポリカーボネートを回収する。
本発明の線状ポリカーボネートの製造方法はバッチ式と
連続式のいずれでも実施できる。バッチ式で行なう場
合、工程AとBで同じタンク型反応器を使用するのが便
利なことが多い。工程Aの生成物の水相は工程Bを始め
る前に除去してもよいし、あるいは反応器内に両方の相
が残っていてもよい。一般に、水相対有機相の容積比は
工程Aより工程Bの方が多少高めになるように充分な水
を添加する。この容積比は約0.8〜1.5:1の範囲であるこ
とが最も多い。
界面ポリカーボネート生成触媒は、ポリカーボネートへ
の制御された変換が行なわれるような速度で混合物中に
通す。適切な速度は簡単な実験によって容易に決定する
ことができる。最も普通の場合添加時間は約1〜20分で
あり、約5〜10分が好ましい。塩基水溶液は、アルカリ
性pHを最も普通の場合には約10〜12.5の範囲に維持する
ために同時に添加する。
ポリカーボネートの分子量を調節するために有効量のモ
ノヒドロキシ芳香族化合物(たとえばすでに述べたフェ
ノール、t−ブチルフェノールまたはp−クミルフェノ
ールなど)を使用することも本発明の範囲内である。こ
の分子量調節剤は、ビスクロロホルメート縮合触媒と同
様に、しばしばこれと混合して、反応混合物中に通して
もよいし、あるいは前記触媒より前に導入してもよい。
その量は生成物の所望の分子量と分子量分布に依存し、
ビスクロロホルメート組成物中の構造単位を基準にして
約1〜10モル%であることが最も多い。
使用する有機の液体が好ましいメチレンクロライドであ
るかまたはそれと似た沸点をもっている場合工程Bは還
流下で実施するのが便利である。通常の条件下では1回
のバッチに必要な反応時間は約20〜40分である。
工程C、すなわち線状ポリカーボネートの回収は、非溶
剤によって沈澱させたり、溶媒を蒸発したり、および/
または濾過したりするという常用の操作によって達成す
ることができる。得られる水相は捨ててもよいし、ビス
クロロホルメートの製造は通常ポリカーボネートの製造
程には水の純度に対して敏感でないからこの水相を工程
Aで再利用してもよい。
線状ポリカーボネートを連続的に製造する場合、CSTRを
2個続けて使用する。この際工程Aで第1のCSTRを使用
し、工程Bで第2のCSTRを使用する。ホスゲンおよび場
合によって水相を除去するのに適した容器を2個のCSTR
の間に置いてもよい。通常、ビスクロロホルメート組成
物の溶液、触媒または触媒と分子量調節剤の組合せ、お
よび塩基水溶液は別個に第2のCSTR中に導入し、有機液
体中の線状ポリカーボネート生成物の溶液は通常水相と
共に第2のCSTRから連続的に取出す。
これらの条件下で第2のCSTRでのビスクロロホルメート
から線状ポリカーボネートへの変換は不完全な場合が見
られることがある。その場合には、生成物の分子量を増
大させるために別の反応系を使用してもよい。その際必
要に応じてpH調節用の塩基をさらに加える。この別の反
応系は通常、逆混合を制限した条件下、すなわちプラグ
流れに近い条件下で作動させるべきである。「プラグ流
れ」という用語はレーベンシュピール(Levenspiel)の
「化学反応工学(Chemical Reaction Engineering)」
第2版、第97頁に次のように定義されている。
反応器を通る流体の流れは規則的で、流体の一部分がそ
の前後の部分と入りまじったり混合したりしないという
ことを特徴とする。現実にはプラグ流れ式反応器内では
流体の横方向の混合が行なわれているのであろうが流路
に沿った混合や拡散はないはずである。
したがって本明細書中では「逆混合が制限された」とい
うことは、高分子量のポリカーボネートと低分子量のポ
リカーボネートの混合がほとんど起こらず、理想的には
まったく起こらないということである。逆混合が制限さ
れた反応系は複数の連続したCSTRおよび連続流れ式管型
反応器、特に逆方向の流れを最小にするためにバッフ
ル、パッキン、複数の反応帯域などが存在するようなも
のが包含される。
本発明において使用する典型的な逆混合制限式反応器
は、流体がある帯域からその前の帯域へ流れていくのを
制限する水平のバッフルによって多数の反応帯域に分け
られている。そのような反応器をさして以後「多帯域反
応器」ということが多い。このような反応器内の逆混合
の程度は帯域の数やカラムの断面積に対する水平バッフ
ルの断面積などのような設計上変更できる要素によって
調節することができるということが当業者には分るであ
ろう。典型的な多帯域反応器は直立円筒容器である。各
段階で有効な混合が得られるように撹拌するのが好まし
く、通常はタービン型撹拌機によって行なう。しかし往
復運動板式撹拌機、静的ミキサーなどといったような他
の混合方法を使用することもできる。ポリカーボネート
溶液と塩基水溶液の並流または向流のいずれも使用でき
る。向流の場合は通常撹拌が必要である。
この多帯域反応器内の帯域の数は明らかに1個より大き
い。なぜならば、1個の帯域は1つのCSTRに等しいから
である。当業者に理解されるとおり帯域を多くすればす
るほど逆混合の制限の程度は高くなる。現状では、逆混
合を意味がある程に制限するためには少なくとも2個の
帯域が必要であると思われ、少なくとも5個の帯域があ
ると好ましい。帯域の数は一般に工程経済によって決ま
るであろう。というのは、帯域の数が増えればそれだけ
反応器の費用も上昇するからである。実際には50個を越
える帯域をもつ反応器を考えられず、通常は約5〜20個
の帯域が受入れられる。
この別の反応系の温度は通常CSTRの温度より多少低めと
する。なぜなら、主要な反応は大きいオリゴマーが縮合
して高分子量のポリマーを生成する反応であり、単位時
間当たりの反応の数は比較的に小さいからである。典型
的な温度はおよそ20〜35℃の範囲内である。また、この
別の反応系では比較的少量の塩基を必要とする場合が多
く見られる。
本発明の線状ポリカーボネート製造方法の別の利点は、
ビスフェノールからポリカーボネートへの全変換の厳密
な制御が可能になるということである。これは確かであ
り、というのは、全変換を二つの部分に分けると、すな
わち第1はビスクロロホルメートオリゴマーの製造であ
り、第2はその後の重合であるが、このようにすると温
度とpHの制御は比較的簡単な手段で容易にできるからで
ある。
ここで図面を参照する。第1図は本発明に従って線状ポ
リカーボネートを製造する際に使用するのに適した反応
系を示しており、第2図は上述の別の反応系として有用
な多帯域式逆混合制限型反応器の概略図であり、第3図
は第2図の3−3線に沿った前記反応器のひとつの段階
の断面図である。
第1図に示されているように、CSTR2は撹拌手段4(典
型的にはかい形撹拌機)、凝縮器6および窒素パージ手
段(図示してない)を備えたビスクロロホルメート製造
用容器である。ビスフェノール、メチレンクロライド、
水酸化ナトリウム水溶液およびホスゲンはそれぞれ8、
10、12および14から混合物を撹拌しながら連続的に導入
する。ホスゲンは適切なスパージ手段によって導入す
る。温度制御はこの系を還流下に保つことによって行な
う。
CSTR2からのオーバーフローは、ライン16を介して、任
意に設けられたホスゲンと水を除去する容器(図示して
ない)に通し、その後撹拌手段20、凝縮器22および任意
の窒素パージ手段(図示してない)を備えた第2のCSTR
18に通す。界面ポリカーボネート生成触媒と分子量調節
剤は24でメチレンクロライド溶液として導入し、水酸化
ナトリウム水溶液(比較的純粋な水に溶かしたものが好
ましい)は26で導入する。
CSTR18からの流出物は通常線状ポリカーボネートであ
り、これは分子量を高めるためにさらに反応させること
ができる。この流出物はライン28を介して逆混合制限型
反応器30の下端に通す。この反応器は第2図にさらに詳
しく示してある。
第2図に示した反応器30は10個の帯域をもっており、そ
のうちのひとつを32で示し、その断面図を第3図に示し
た。CSTR18からの有機相はライン28を介して入り、同時
に必要に応じてライン34を介して水酸化ナトリウム水溶
液を導入する(向流添加も使用できる)。
各帯域の中央にはタービン撹拌機38があり、これらの撹
拌機はすべてシャフト42を介してモーター40によって駆
動されている。各帯域には、4個の等間隔の垂直バッフ
ル44と水平バッフル46が備わっており、後者のバッフル
46は反応器30の内壁に取付けられた外側部分48とシャフ
ト42に取付けられた交差部分50とからなっている。これ
らの外側部分48と内側部分50との間には逆混合を制限さ
れた環状領域52が形成されている。通常、環状領域52は
反応器30の断面積の約2〜15%を占めており、約4〜8
%のことが最も多い。
生成物溶液と水相の混合物はライン36を介して取出す。
これらの二つの相を分離し、常法によって有機相からポ
リカーボネートを回収する。水相を形成している消費さ
れた塩基溶液は12でCSTR2に入れる水酸化ナトリウム水
溶液を製造するために循環利用してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例1〜5 反応器は、2枚の平らな羽根のあるタービンインペラ
ー、pHプローブ、熱電対、−18℃に冷却された2個の凝
縮器、および2本の添加用チューブ(1本はホスゲン
用、他の1本は水酸化ナトリウム水溶液用)を備えた1
リットルのジャケット付きバッフル式容器であった。
まず反応器にメチレンクロライドを500ml、測定した量
の水およびビスフェノールAを114g(0.5モル)入れ
た。反応器を25〜30℃に加熱し、窒素でパージした。そ
の後450rpmで撹拌しながら3.71g/分で20分間(全部で0.
75モル)ホスゲンを通じた。同時に50%水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて所望のpHを保った。
ホスゲン化が20分間進行した後、所望のpHを保つように
水酸化ナトリウム水溶液を添加し続けながら反応器を5
分間窒素でパージした。生成物は高圧液体クロマトグラ
フィーで分析した。
関連するパラメーターと結果を表Iに示す。ビスクロロ
ホルメートとモノクロロホルメートはそれぞれ「BCF」
および「MCF」で示してある。「PCオリゴマー」はヒド
ロキシで末端が停止している種を示す。高分子量のポリ
マーは実施例3の生成物で検出されただけであり、それ
も微量でしかなかった。
まず実施例1を見ると分るように、水相と有機相との容
積比が低いとpHの監視と制御に問題が生じた。これはpH
プローブに厄介な固体がくっついて読みを狂わすからで
ある。
実施例2から明らかなように、約9より低いpH値では生
成物中のモノクロロホルメートの割合が大きくなりう
る。最も好ましい生成物の分布は実施例3〜5であり、
この場合pHと容積比が両方とも好ましい範囲であった。
実施例6 別々の二つの実験で、250mlのモートン(Morton)フラ
スコに、メチレンクロライドを56ml、50%水酸化ナトリ
ウム水溶液を0.5ml、水を8ml、およびトリエチルアミン
を0.68ml入れた。この混合物を撹拌しながら還流するま
で暖め、ビスクロロホルメートのメチレンクロライド溶
液(実施例1と4で製造したもの)40mlを30分かけて加
えた。同時に、最初の25分間に50%水酸化ナトリウム水
溶液を5ml加え、3分間隔で10等量ずつトリエチルアミ
ンを0.05ml加えた。所望の環状ポリカーボネートオリゴ
マー混合物が得られた。実施例1のビスクロロホルメー
ト組成物から得た生成物は高分子量ポリマーを28.7%含
有しており、実施例4のビスクロロホルメート混合物か
ら得た生成物は高分子量ポリマーを21.5%含有してい
た。
実施例7 500mlのモートン(Morton)フラスコに、実施例4の有
機相を100mlと水を140ml入れた。フェノールを485mgと
トリエチルアミンを84mg(それぞれオリゴマー組成物の
構造単位を基準にして6.22モル%および1モル%)含有
するメチレンクロライド溶液5mlを注射器に入れた。50
%水酸化ナトリウム水溶液を加えて反応混合物のpHを12
に調節し、所望のpHを維持するために水酸化ナトリウム
を加え続けながら5分間に亘って触媒溶液を計量して加
えると共にかい形撹拌機を用いて400rpmで混合物を撹拌
した。20分後反応混合物を分析したところ、重量平均分
子量が34,000で、25℃のクロロホルム中で測定した固有
粘度が0.37dl/gの線状ビスフェノールAポリカーボネー
トが生成していた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に従って線状ポリカーボネートを製造す
る際に使用するのに適した反応系を示した図、第2図は
別の反応系として有用な多帯域式逆混合制限型反応器の
概略図であり、第3図は第2図の3−3線に沿った前記
反応器のひとつの段階の断面図である。 2……第1のCSTR、18……第2のCSTR、30……逆混合制
限型反応器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンク型反応器中の水、実質的に不活性で
    実質的に水不溶性の有機の液体、および少なくとも1種
    のジヒドロキシ芳香族化合物から本質的に成る不均一混
    合物中にホスゲンを通し、同時に、前記混合物の水性相
    を8〜11の範囲のpHに維持するような速度でアルカリ金
    属またはアルカリ土類金属塩基の水溶液を導入すること
    からなっており、前記混合物の温度を15〜50℃の範囲に
    維持し、ホスゲン化終了時の水性相対有機相の容積比を
    0.4〜1.0:1の範囲とし、ホスゲンの全使用量をジヒドロ
    キシ芳香族化合物1モル当たり少なくとも1.1モルと
    し、前記混合物を水性相と有機液体相の分離を阻止する
    のに少なくとも充分な条件下で撹拌することを特徴とす
    る、式 (式中、Rは二価の芳香族基、Zは水素か そしてnは0から6の整数である)を有する芳香族ビス
    クロロホルメートの混合物の製造方法。
  2. 【請求項2】有機の液体がメチレンクロライドであり、
    塩基が水酸化ナトリウムであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】ジヒドロキシ芳香族化合物が式: HO−A1−Y−A2−OH (式中、A1およびA2の各々は単環式で二価の芳香族基で
    あり、Yは1個または2個の原子がA1とA2とを隔てる橋
    かけ基である)を有することを特徴とする特許請求の範
    囲第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】pHが8.5〜10.5の範囲であることを特徴と
    する特許請求の範囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】ホスゲン化終了時の水性相対有機相の容積
    比が0.5〜1.0:1の範囲であることを特徴とする特許請求
    の範囲第4項に記載の方法。
  6. 【請求項6】ホスゲンの全使用量がジヒドロキシ芳香族
    化合物1モル当たり1.1〜3.0モルの範囲であることを特
    徴とする特許請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 【請求項7】反応をバッチ式に行なうことを特徴とする
    特許請求の範囲第6項に記載の方法。
  8. 【請求項8】ジヒドロキシ芳香族化合物がビスフェノー
    ルAであることを特徴とする特許請求の範囲第7項に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】タンク型反応器が連続流撹拌式タンク型反
    応器であり、反応を連続的に行ない、ジヒドロキシ芳香
    族化合物および有機の液体はその一部を最初から存在さ
    せておき、残りはホスゲンおよび塩基と同時に添加する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第6項に記載の方法。
  10. 【請求項10】ジヒドロキシ芳香族化合物がビスフェノ
    ールAであることを特徴とする特許請求の範囲第9項に
    記載の方法。
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