JPH0768095B2 - 白アリ防除剤及びこれを用いた木材の防虫方法 - Google Patents

白アリ防除剤及びこれを用いた木材の防虫方法

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JPH0768095B2
JPH0768095B2 JP882687A JP882687A JPH0768095B2 JP H0768095 B2 JPH0768095 B2 JP H0768095B2 JP 882687 A JP882687 A JP 882687A JP 882687 A JP882687 A JP 882687A JP H0768095 B2 JPH0768095 B2 JP H0768095B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は木材を加害するシロアリを対象とする白アリ防
除剤に関する。
近年、木材を食害する害虫、例えばシロアリ、フナクイ
ムシ、ヒラタキクイムシ等の被害が問題となっている。
これらの害虫に食害されないために、あらかじめ用材に
適した防虫剤処理が従来より行われ、この目的のため、
殺虫、防虫成分としてクロルデン、ディルドリン等の有
機塩素系殺虫剤が使われてきた。
しかしながら、これらの防虫成分はいずれも残留性、毒
性、刺激性、環境汚染などの点で問題があり、低毒性の
防虫剤の開発が望まれている。
ところで、公開特許公報昭59−82309号の開示によれ
ば、モリブデン及びタングステンより成る群より選ばれ
る元素の有効に可溶性の化合物が窒素固定をする動物を
抑制することが提案されている。この発見は、 1.モリブデンやタングステンは安価である。
2.クロムや他の金属より安全性が高い。
3.モリブデンやタングステンはシロアリやフナクイムシ
等窒素固定をする動物以外の害虫に毒性を示さず、選択
性が高い。
4.遅効性であり、それ故、白アリ等に忌避されることは
ない。
5.種々の形で安定である。
等の点で木材用防虫剤として極めて有用なものである
が、その殺虫、防虫効果は、モリブデン化合物あるいは
タングステン化合物単独施用では必ずしも十分なものと
はいえない問題点があった。
しかるに、本発明者らは、更に実用的な見地からモリブ
デン化合物とタングステン化合物の混合物を検討した結
果、殺虫、防虫効果に著しい相乗効果が観察されること
を知り、本発明を完成した(公開特許公報昭59−82309
号には、「モリブデン及びタングステンの一方又は両者
の化合物、好ましくは塩を含有する」という記載がある
が、両化合物の混合の実施例はなく、もちろん混合によ
る相乗効果に関する知見は全く開示されていない。) その相乗効果の機構については不明な点が多いが、モリ
ブデン化合物とタングステン化合物の白アリに対する殺
虫作用機構の差異に起因するものと考えられる。
すなわち、タングステン化合物は公開特許公報59−8230
9号に記載されているように、シロアリの腸内で共生生
活を営む原生動物の窒素固定を阻害する作用の寄与が大
きいのに対し、モリブデン化合物のメインの殺虫機構に
ついては、その酸化物のシロアリ体内への蓄積にあるこ
とがほぼ確かめられ、両作用が相まって相乗的に殺虫効
果を増強させるものと推定される。これまで、モリブデ
ン化合物とタングステン化合物の白アリに対する殺虫作
用は、一般に同機構で論じられており、両者の混用が相
乗効果を示すという本発見は従来の知見からは全く予期
されないものである。本発明の白アリ防除剤で用いられ
るモリブデン化合物としては例えばモリブデン酸ナトリ
ウム(Na2MoO4),無水モリブデン酸(MoO3),モリブ
デン酸(H2MoO4),モリブデン酸第一鉄(FeMoO4,モリ
ブデン酸ニアンモニウム〔(NH4)2Mo2O7〕,モリブデン
鉱石などがあげられ、モリブデン単体も広義に含まれ
る。
一方、タングステン化合物としては、タングステン酸ナ
トリウム(Na2WO4),タングステン酸カルシウム(CaWO
4)、あるいはタングステン単体などがあげられるがも
ちろんこれのみに限定されるものではない。
本発明白アリ防除剤は、モリブデン及びタングステンの
それぞれの群から選ばれた1ないしは2以上の化合物を
混合することを特徴とし、使用されるモリブデン化合
物、タングステン化合物の組成、性状は問わない。
例えば、モリブデン化合物及びタングステン化合物は一
般に水溶性の金属塩の形で用いられるが、必要に応じ
て、他の無機物あるいは有機物とコンプレックスを形成
させることにより、不溶性の化合物に転換してもよい。
各白アリ防除剤には殺虫、防虫成分としてモリブデン化
合物とタングステン化合物とを0.01〜90重量%含有する
ことができ、相乗効果を奏するモリブデン化合物とタン
グステン化合物との混合比は1:10〜10:1(好ましくは1:
4〜4:1)が適当である。
また、殺虫、防虫効果をより効率的に発揮させるため
に、白アリ誘引剤が好適に配合される。
白アリ誘引剤としては、例えばナミダタケ腐朽物、キチ
リメンタケ腐朽物があげられ、腐朽木片を適当な大きさ
に調整して製剤化してもよいし、腐朽木片からの溶剤抽
出物を殺虫、防虫成分に添加することも可能である。
更に、本発明の白アリ防除剤に、例えば、クロルピリホ
ス,ホキシム,ピリダフェンチオンなどの有機リン剤、
ペルメトリン,フルバリネート,フェンバレレート,フ
ェンプロパスリンなどのピレスロイド剤、あるいはトリ
プロピルイソシアヌレート,カーバメート剤などの他の
殺虫剤、あるいは、S−421,ピペロニルブトキサイドな
どの共力剤を加えたり、また、次に示すような種々のタ
イプの防腐剤 ○CCA系化合物−CCA,CCBなど ○ハロフェノール系化合物−ペンタクロルフェニルラウ
レート,p−ブロモ−2,6−ジクロルフェノールなど ○ヨードプロパルギル系化合物−IF−1000,3−ヨード−
2−プロピニルブチルカーバメートなど ○第4級アンモニウム化合物およびアミン塩−ベンザル
コニウムクロリド,ジアルキルジメチルアンモニウムク
ロリドなど ○有機スズ化合物−ビス−(n−トリブチルスズ)オキ
シド,トリブチルスズテレフタレートなど ○その他−ナフテン酸亜鉛,キシリゲンアルミニウム塩
など を適宜混合して有用な多目的組成物を得ることもでき
る。
本発明の目的は、さらに、木材の防虫手段として本発明
の白アリ防除剤を提供することにある。
白アリ防除剤の適用方法としては従来の方法例えば木材
に加圧注入する方法、木材に塗布する方法、あるいは家
屋下や周囲の土壌を処理する方法がそのまま用いること
ができ、更に、白アリ防除剤用ベイト剤、あるいは着色
ペイントやニス等に含浸させて白アリ予防コーティング
剤として適用することも可能である。ベイト剤として用
いる場合、セルロース錠剤、つまり、水、紙、厚紙、木
片又は綿のようなセルロース系物質に必要ならば誘引剤
とともに本発明組成物を含浸すればよい。
本発明白アリ防除剤の剤型としては、防除剤の性状、使
用目的により、油剤、乳剤、水和剤、水溶剤、粉剤、エ
アゾール剤など種々可能であり、殺虫、防虫成分として
モリブデン化合物とタングステン化合物とが、0.01〜90
重量%配合される。
いずれの製剤も常法に従って調製することができ、固体
担体としては粘土類(カオリン、ベントナイト類な
ど)、タルク類などの微粉末ないし、粉状物があげられ
る。液体担体としては、水,アルコール類などが一般的
で、その他適宜界面活性剤や、あるいは、カゼイン,ゼ
ラチン,でんぷん粉,CMC,ポリビニルアルコールなどの
固着剤や分散剤が使用される。
以下、本発明による相乗効果を一層明確にするため、実
際の試験例について説明するが本発明がこれらに限定さ
れるものでないことはもちろんである。
試験例1 直径6cmのろ紙に、所定濃度のモリブデン酸ナトリウム
とタングステン酸ナトリウムを含有する水溶剤を1ml滴
下して1日間風乾した後、同じく直径6cmの深底シャー
レの底に置いた。ヤマトシロアリの職蟻30匹を放ち、シ
ャーレのフタをして28±2℃,90RHの条件で飼育し一定
時間毎に死虫率を調べた。その結果を次表に示す。
試験の結果、モリブデン酸ナトリウムとタングステン酸
ナトリウムの混合防除剤が、同濃度水準にある単独防除
剤に比べ顕著な相乗効果を示すことが確認された。(図
1参照) 試験例2 1×1×10cmの松柱に所定濃度のモリブデン酸第一鉄と
タングステン酸カルシウムを含有する水和剤を100g/m2
の割合で2回塗布し、深底シャーレの底に置いた。イエ
シロアリの職蟻20匹を放ち、シャーレのフタをして25±
1℃,85RH以上の条件下で飼育し一定時間毎に死虫率及
び木片の食害度(重量減少率)を調べた。
試験の結果、モリブデン酸第一鉄とタングステン酸カル
シウムの混合防除剤においても試験例1と同様顕著な相
乗効果が認められた。
次に本発明の実施例を示すが本発明はもちろんこれらの
みに限定されない。
実施例1 モリブデン酸ナトリウム1部、タングステン酸ナトリウ
ム2部、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメー
ト1部、硅藻土35部、クレー56部、ラウリルスルホン酸
塩3部、カルボキシメチルセルローズ2部を粉砕混合し
て水和剤を得る。これを水で希釈して防虫、防腐加工す
る木材の表面に散布又は塗布するか、希釈液に木材を浸
漬する。
実施例2 アルキルレゾルシノールを主成分とするシェルオイル・
レゾルシノールホルムアルデヒド樹脂70部と、モリブデ
ン鉱石5部、タングステン酸カルシウム10部、クロルピ
リホス3部、トリブチルスズテレフタレート12部とを十
分かく拌混合して防虫、防腐処理剤を得る。この糊液を
厚さ1.4mm、含水率10%のラワン単板の両面に、片面当
り13g/900cm2の割合で塗布し、その両面に厚さ0.7mm、
含水率14〜15%のラワン単板をそれぞれ重ね合わせて、
常温下、10Kg/cm2の圧力で20分間圧縮した後、温度120
℃に保ったホットプレスに挿入して9Kg/cm2の圧力で1
分間熱圧し、合板を得る。この合板は白アリ食害テスト
に供試した時、1ケ月を経ても高い食害防止効果を示し
た。一方、殺虫、防虫成分としてタングステン酸カルシ
ウム15部+クロルピリホス3部を使用した以外は同様に
処理して得られた対照の合板には軽度の食害が観察され
た。
実施例3 モリブデン酸ニアンモニウム1%,タングステン酸ナト
リウム1%,ベンザルコニウムクロリド1%の水溶剤10
mlをα−セルローズ1gと混合し、ペレット状に成型して
ベイト剤を得る。これを家屋下、周囲の土壌中に配置し
たところ、共喰いにより白アリの巣全体を退治し、家屋
への被害を防止できた。
一方、殺虫、防虫成分としてモリブデン酸ニアンモニウ
ム2%を配合した以外は同様に調製した対照のベイト剤
を用いたところ、巣全体を根こそぎ退治するには至ら
ず、家屋に一部食害を受けた。
【図面の簡単な説明】
第1図は試験例1の10日後における死虫率とモリブデ
ン,タングステン各成分の濃度との関係を示したもので
あり、実線より上部は共力作用領域を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モリブデン化合物とタングステン化合物の
    双方を含有することを特徴とする白アリ防除剤。
  2. 【請求項2】モリブデン化合物とタングステン化合物の
    双方を、白アリ誘引剤とともに含有することを特徴とす
    る特許請求の範囲第(1)項記載の白アリ防除剤。
  3. 【請求項3】モリブデン化合物とタングステン化合物の
    双方を含有する白アリ防除剤を木材に適用することを特
    徴とする木材の防虫方法。
JP882687A 1987-01-16 1987-01-16 白アリ防除剤及びこれを用いた木材の防虫方法 Expired - Lifetime JPH0768095B2 (ja)

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WO1998014061A1 (fr) * 1996-09-30 1998-04-09 Hazama Corporation Inhibiteur de croissance de bacterie d'oxydation du soufre
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