JPH076773A - リブ高さの異なる複合電極基板及びその製造方法 - Google Patents

リブ高さの異なる複合電極基板及びその製造方法

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JPH076773A
JPH076773A JP5238367A JP23836793A JPH076773A JP H076773 A JPH076773 A JP H076773A JP 5238367 A JP5238367 A JP 5238367A JP 23836793 A JP23836793 A JP 23836793A JP H076773 A JPH076773 A JP H076773A
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Hiroyuki Fukuda
弘之 福田
Motoyuki Funabashi
征行 船橋
Masumi Sagi
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    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 緻密炭素材からなるセパレーター(1) 、複数
の溝を片面に備え他の一面は平板状である2つの多孔性
炭素質電極部(2) 及び緻密炭素材からなる端部シール部
(3) から成り、前記電極部が前記セパレーターの両面に
四フッ化エチレン樹脂ディスパージョンにより接合され
ており、前記端部シール部が該電極部周縁より外方に伸
延している前記セパレーター部分に四フッ化エチレン樹
脂層(4) を介して接合されている燃料電池用電極基板で
あって、燃料極側と空気極側の反応ガス孔道(5,6) 断面
積の比が1:3〜2:3である燃料電池用電極基板。 【効果】 コンパクト化され耐リン酸性に優れた燃料電
池用電極基板が得られる。また製造時のハンドリング性
に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リン酸型燃料電池用複
合電極基板及びその製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】近年、クリーンなエネルギーの発生装置
として、あるいは火力または水力発電等の運転の平準化
またはエネルギー効率の向上等により、省資源に貢献し
得る開閉自在な発電装置としての燃料電池及びその周辺
システムの開発利用についての要望には高いものがあ
る。
【0003】従来燃料電池としては、不透過性の黒鉛製
薄板をリブ加工して得られるバイポーラセパレーターと
多孔質炭素材平板を組み合わせて用いるバイポーラセパ
レーター型燃料電池が公知であったが、これに対して一
方の面にリブを設け他方の面は平坦な構造を有する多孔
性電極基板、触媒層、電解質を含浸させたマトリックス
及びセパレーターシートを積層して構成するモノポーラ
型燃料電池セルが開発されている。このモノポーラ型燃
料電池は電極基板に設けられたリブによって形成される
反応ガス孔道から反応ガス(酸素又は水素)が平坦な電
極面に拡散してくるものである。
【0004】このような燃料電池においては、セパレー
ターを挟んで両側に形成される2種類の反応ガス孔道、
即ち燃料極側反応ガス孔道と空気極側反応ガス孔道は通
常同一断面積で形成されていた。
【0005】リン酸型燃料電池の電極反応はH2 + 1/2
2 →H2 Oであるから、理想的な燃料(水素)と酸素
の量論比は2:1であり、同等のガス拡散を得るために
両ガスを同圧で用いるとすると上記のような両ガス孔道
の断面積が等しい燃料電池では理論的には純粋水素ガス
量に対して50%量の純粋酸素ガスを使用すればよいこと
になる。
【0006】しかしながら実際の燃料電池の作動におい
ては酸素の供給は空気によって行なわれるものであり、
水素の供給はLNG、LPG等を前処理したものでH2
含量が65〜80%程度のガスにより行なわれること、さら
には燃料及び空気の利用率等を勘案すると、上記のよう
な燃料極側反応ガス孔道と空気極側反応ガス孔道の断面
積が同じである燃料電池は、燃料極側反応ガス孔道断面
積が過剰であったものである。
【0007】燃料極側反応ガス孔道の過剰な大きさは、
それに見合うだけの空気流量を増加することによって補
償され得るものの、前記した通り相手極に対するガスの
移動を考慮すると両ガスを同圧で用いることが好ましい
ことは明らかである。
【0008】またこのような燃料電池におけるその他の
問題点としては、各部材間の接合が従来はリン酸によっ
て酸化され易いカーボンセメントを用いて行なわれてい
たため、部材間の剥離を生じたり、接合部を通して反応
ガスが漏れたりする可能性があったこと、電極基板が薄
板状に製造されるため、特に基板面積が大きいような場
合には取り扱い時に割れたりするといった機械的強度に
おける問題があったこと等が挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、セパレータ
ー、多孔性炭素質電極部及び端部シール部からなり、実
際に使用される燃料の条件に適合した燃料極側と空気極
側の反応ガス孔道断面積比を有する燃料電池用複合電極
基板を提供することを目的とする。
【0010】また本発明は、多孔性炭素質電極部の端部
が四フッ化エチレン樹脂層でシールされており、反応ガ
スの電池側面への漏出を防ぐための周辺シール処理を行
う必要のない燃料電池用複合電極基板を提供することを
目的とする。
【0011】本発明のさらに別の目的は耐リン酸性に優
れたリン酸型燃料電池用複合電極基板を提供することで
ある。
【0012】本発明のさらに他の目的および利点は以下
の記載から当業者には明らかであろう。
【0013】リン酸型燃料電池における燃料(水素)と
酸素の量論比は2:1であり、実際の燃料電池の作動に
おいては酸素は空気により供給されるので、供給ガス中
の酸素含量は約20%である。また水素の供給ガスは前述
の通り改質したLNG、LPG等であってCO2 、水蒸
気等が混入しており、水素含量は65〜80%程度である。
【0014】一方、反応ガス供給量に対する反応ガス使
用量の比で表わされる反応ガス利用率に関して、該利用
率が一定値を超えると電池端子電圧が低下し始めるので
該利用率は制限される。実際には、水素利用率は75%以
下、酸素利用率は50%以下である必要があり、従来の電
極基板においては供給ガスの条件に不具合を生じてい
た。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、2つの反
応ガスを同圧で用いるものとして上記の数値から計算し
た燃料極側反応ガス孔道断面積と空気極側反応ガス孔道
断面積の理論的な比である約 0.325:1〜0.410:1 をもと
に、水素供給ガスの処理条件によっては水素含量が多少
低くなり得ることをさらに考慮し、前記比が約1:3〜
2:3であれば実際の供給ガスの条件に合致し得ること
を見い出した。
【0016】また本発明者らは、電極部材とセパレータ
ー材との接合は四フッ化エチレン樹脂ディスパージョン
で接合することによって行えば充分な電気特性(導電
性)、耐リン酸性が得られ、緻密炭素材の端部シール部
材を四フッ化エチレン樹脂シートによりセパレーター材
に接合すれば、充分な耐ガスリーク性、耐リン酸性及び
全体的強度が得られることを見い出し本発明を完成させ
た。
【0017】即ち、本発明は、緻密炭素材からなるセパ
レーター、該セパレーターと接合されて反応ガス孔道を
形成する複数の溝を片面に備え他の一面は平板状である
2つの多孔性炭素質電極部及び緻密炭素材からなる端部
シール部から成り、前記電極部が反応ガス孔道が直交し
て相対するように前記セパレーターの両面に四フッ化エ
チレン樹脂ディスパージョンにより接合されており、前
記端部シール部が前記電極部の溝に平行な電極部周縁端
部に隣接して該電極部周縁より外方に伸延している前記
セパレーターの伸延部分に四フッ化エチレン樹脂層を介
して接合されている構造の燃料電池用電極基板であっ
て、前記セパレーターと多孔性炭素質電極部の溝によっ
て形成される反応ガス孔道の燃料極側反応ガス孔道断面
積と空気極側反応ガス孔道断面積の比が1:3〜2:3
であることを特徴とする燃料電池用複合電極基板であ
る。
【0018】本発明はまた、緻密炭素材からなるセパレ
ーター材の両面に四フッ化エチレン樹脂ディスパージョ
ンを塗布し、反応ガス孔道を形成する複数の溝を片面に
備え他の一面は平板状であって、前記溝の大きさが燃料
極側反応ガス孔道断面積と空気極側反応ガス孔道断面積
の比が1:3〜2:3となるものである2枚の多孔性炭
素質電極部材の溝を有する側を前記セパレーター材の所
定の位置につき合わせて融着接合し、前記反応ガス孔道
に平行な電極部材周縁端部に隣接して該電極部周縁より
外方に伸延しているセパレーター材の伸延部分にフッ素
樹脂シートを介してガス不透過性の緻密炭素材からなる
端部シール部材を接合することからなる上記の燃料電池
用複合電極基板の製造方法を提供する。
【0019】以下、添付の図面を参照して本発明の電極
基板をさらに詳しく説明する。尚、図は誇張して描いた
ものであり実寸を表わすものではない。各部材の大き
さ、特に厚みに関する適当な大きさは当業者には明らか
であろう。
【0020】図1は本発明の複合電極基板であって、多
孔性炭素質基板とセパレーターを四フッ化エチレン樹脂
ディスパージョンで接合したものの斜視図である。
【0021】本発明の複合電極基板は、セパレーター1
と、該セパレーターと共に反応ガス孔道5,6 を形成する
溝を有し該セパレーターの両側に位置する2つの電極部
2 と、該電極部の反応ガス孔道5,6 に平行方向の端部を
シールする端部シール部3 とからなる構造を有してい
る。
【0022】セパレーター1 は電極部2 より大きく、図
に示したように電極部の反応ガス孔道5,6 に平行な縁部
に沿ってこの電極部周縁より外方に伸延しており、この
伸延部に端部シール部3 が接合されている(前記のセパ
レーターの伸延部の外端は端部シール部接合後の端部シ
ール部の外端に一致している)。外方に伸延しているセ
パレーターの伸延部と端部シール部3 は四フッ化エチレ
ン樹脂層4 を介して接合されている。セパレーター1 と
電極部2 の溝を形成する突起部とは四フッ化エチレン樹
脂ディスパージョンにより接合されており、反応ガス孔
道5,6 は電極部の溝及びセパレーターで規定される。
【0023】本発明の複合電極基板においては、燃料極
側反応ガス孔道5 の断面積と空気極側反応ガス孔道6 の
断面積の比が1:3〜2:3となっている。前記の断面
積比を満す反応ガス孔道の断面形状は任意のものとし得
るが、複合電極基板自体の厚さを薄くし得るという効果
や、電池自体の性能及び機械的強度等の点から、通常長
方形形状で形成される反応ガス孔道において、燃料極側
と空気極側で幅は同一とし、高さが異なる(電極部の溝
の深さが異なる)ことによって断面積が異なっているも
のとするのが好ましい。
【0024】反応ガス孔道に関し、図に示したものは断
面形状が長方形であり、開口した一端から他端へシール
された端部に平行に直線的に伸びるものであるが、多孔
性炭素質電極部に拡散する反応ガスを充分に供給し得る
ものであれば任意の形状とし得る。例えば、電極部の溝
を形成するリブ部を断面が梯形となるような形状とした
り、溝を非直線的なものにすれば複合電極基板の受ける
応力の分散を図ることができ、特に製造時等に有利であ
る。
【0025】本発明の複合電極基板においては、電極部
は、多孔性炭素質であり、平均嵩密度 0.3〜0.9 g/cc、
ガス透過率 200ml/cm2 ・hr・mmAq 以上、及び電気抵
抗200mΩ・cm以下の特性を有することが好ましい。
【0026】セパレーターは平均嵩密度 1.4g/cc以上、
ガス透過率10-6ml/cm2 ・hr・mmAq 以下、電気抵抗10
mΩ・cm以下で厚さ2mm 以下の緻密炭素材が好ましく、
2000℃以上で焼成されたものがより好ましい。
【0027】端部シール部は平均嵩密度が 1.4g/cc以上
で、ガス透過率が10-4ml/cm2 ・hr・mmAq 以下の緻密
炭素材であることが好ましい。
【0028】上記の通り、本発明の燃料電池用複合電極
基板においては電極部の反応ガス孔道に平行な端部は、
緻密炭素材の端部シール部をセパレーターに四フッ化エ
チレン樹脂層を介して接合することによってシールされ
ているが、接合部も含めて端部のシール部を通して外部
に漏れるリーク量は、拡散が支配的で圧力にはあまり影
響されないが、本発明では 500mmAq の差圧下で接合部
周辺長あたりの単位時間内リークガス量として[リーク
ガス量/(辺長)・(差圧)]なる関係で表わすものとす
ると10-2ml/cm・hr・mmAq 以下が好ましい。
【0029】本発明の複合電極基板においては、端部シ
ール部はセパレーターの伸延部分に四フッ化エチレン樹
脂(略称PTFE、融点 327℃、熱変形温度 121℃)層
を介して接合されているが四フッ化エチレン樹脂層は厚
さが50μm 程度である。
【0030】以下に本発明の複合電極基板を製造するた
めに使用する材料と製造方法について記載するが、本発
明はこの範囲に限定されるものではない。
【0031】電極部材としては、短炭素繊維、バインダ
ー及び有機粒状物質の混合物を加熱加圧成形したもの
(例えば特開昭59-68170号参照)が使用できる。特に長
さ 2mm以下の短炭素繊維20〜60重量%、フェノール樹脂
20〜50重量%及び有機粒状物質(細孔調節材)20〜50重
量%からなる混合物を成形温度 100〜180 ℃、成形圧力
297〜9901 kPa(2〜100 kgf/cm2 G)、圧力保持時間 1〜6
0分の条件で成形したものを 800℃以上で焼成して得た
多孔性炭素質材料が好ましい。
【0032】セパレーター材としては2000℃で焼成した
ときの焼成収縮率が 0.2%以下の緻密炭素板が好まし
い。
【0033】本発明の複合電極基板は以下のようにして
製造する。
【0034】緻密炭素板からなるセパレーター材の両面
に四フッ化エチレン樹脂ディスパージョンを厚さ0.01〜
0.5mm で塗布した後、燃料極側反応ガス孔道断面積と空
気極側反応ガス孔道断面積の比が 1:3〜2:3 となるよう
にそれぞれ反応ガス孔道を形成する溝を予め形成した2
つの電極部材をセパレーター材の両面にそれぞれ溝を有
する側が接合面となるようにし、 199 kPa(1kgf/cm2 G)
以上の圧力、約 270℃以上の温度で融着接合する。
【0035】四フッ化エチレン樹脂ディスパージョンは
四フッ化エチレン樹脂の10〜70重量%、例えば約60重量
%の、例えば水中のディスパージョンとして使用する。
【0036】因みに、四フッ化エチレン樹脂は非導電性
物質であるが、多孔性炭素質電極部材とセパレーター間
の導電性は充分に確保される。これは上記の接合におけ
る圧着時にセパレーター材に塗布された四フッ化エチレ
ン樹脂が多孔性炭素質電極部材中に含浸されるような形
で両部材が接合されるため、両部材が充分な強度で接合
されると同時に両部材の接触も充分に確保されるためと
考えられる。
【0037】電極部材とセパレーター部材を接合した
後、反応ガス孔道に平行な電極部材周縁端部に隣接して
該電極部材周縁より外方に伸延しているセパレーター材
の伸延部分に、ガス不透過性の緻密炭素材からなる端部
シール部材を、四フッ化エチレン樹脂シートを介して、
前記と同様に融着接合する。
【0038】前記の四フッ化エチレン樹脂ディスパージ
ョンによる多孔性炭素質電極部材とセパレーター材、及
び上記の四フッ化エチレン樹脂シートを介してのセパレ
ーター材と端部シール部材の接合は条件を適当に選べば
同時に行うことができ、工程の数を減らすことができる
ので特に有利である。
【0039】ガス孔道を形成する溝を有する多孔性炭素
質電極部材の成形は、原料混合物を所定形状の金型に充
填してプレス成形したり、一旦平板状に成形した後(さ
らには焼成した後)に溝を切削加工する等、任意の方法
で成形し得るが、生産性及び製品の均一性の点からは原
料混合物を混練後押し出し、ロールまたはスタンピング
により加圧成形するのが好ましい。
【0040】
【発明の効果】以上のようにして得られる本発明の燃料
電池用複合電極基板は、実際に供給される反応ガスの条
件に合致させた反応ガス孔道断面積を有しているので、
燃料極側と空気極側で同一の反応ガス孔道断面積を有す
る電極基板と比較して、燃料電池として作動させたとき
に同一の性能を保持しながら、燃料極側の反応ガス孔道
断面積を小さくし得、即ち反応ガス孔道の高さを低くし
得るので、ひいては複合電極基板自体の厚さを薄くし得
る。
【0041】例えば、通常の厚さ 3.8〜4.0mm の複合電
極基板においては、反応ガス孔道は1.0〜1.4mm の高さ
で成形されるので、最大約 0.6〜0.9mm 厚さを薄くし
得、複合電極基板全体として、約15〜24% 厚さを薄くし
得ることになる。これは、単に燃料電池のコンパクト化
に寄与するばかりではなく、厚さの低減により電気抵抗
及び熱抵抗を同様に約15〜24%減少させ得るので、より
高い燃料効率を期待できるものである。
【0042】また本発明の燃料電池用複合電極基板は、
電極部の端部に端部シール部がセパレーターに四フッ化
エチレン樹脂層を介して一体的に接合形成されているた
め、耐ガスリーク性に優れ、通常の燃料電池で必要とさ
れる反応ガスの電池側面への漏出を防ぐための周辺シー
ル処理を行う必要はない。
【0043】更には、電極部とセパレーターが四フッ化
エチレン樹脂ディスパージョンにより接合されており、
また端部シール部とセパレーターが四フッ化エチレン樹
脂層を介して接合一体化されているため耐リン酸性に優
れ、リン酸型燃料電池用電極基板として特に有用であ
る。
【0044】また薄板状の電極部の周縁部に端部シール
部がセパレーターを挟んで両面に交錯して均等に配置接
合されているためこれらによる補強効果があり、その結
果燃料電池製造時などのハンドリング性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合電極基板の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・セパレーター、 2・・・多孔性炭素質電極部、 3・・・端部シール部、 4・・・四フッ化エチレン樹脂層、 5・・・燃料極側反応ガス孔道、 6・・・空気極側反応ガス孔道。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緻密炭素材からなるセパレーター、該セ
    パレーターと接合されて反応ガス孔道を形成する複数の
    溝を片面に備え他の一面は平板状である2つの多孔性炭
    素質電極部及び緻密炭素材からなる端部シール部から成
    り、前記電極部が反応ガス孔道が直交して相対するよう
    に前記セパレーターの両面に四フッ化エチレン樹脂ディ
    スパージョンにより接合されており、前記端部シール部
    が前記電極部の溝に平行な電極部周縁端部に隣接して該
    電極部周縁より外方に伸延している前記セパレーターの
    伸延部分に四フッ化エチレン樹脂層を介して接合されて
    いる構造の燃料電池用電極基板であって、前記セパレー
    ターと多孔性炭素質電極部の溝によって形成される反応
    ガス孔道の燃料極側反応ガス孔道断面積と空気極側反応
    ガス孔道断面積の比が1:3〜2:3であることを特徴
    とする燃料電池用複合電極基板。
  2. 【請求項2】 多孔性炭素質電極部が、0.3〜0.9
    g/ccの嵩密度、200ml/cm2 ・hr・mmA
    q以上のガス透過率、および200mΩ・cm以下の電
    気抵抗を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の燃料電池用複合電極基板。
  3. 【請求項3】 セパレーターが1.4g/cc以上の嵩
    密度、10-6ml/cm2 ・hr・mmAq以下のガス
    透過率、10mΩ・cm以下の電気抵抗、および2mm
    以下の厚さを有する緻密炭素材であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の燃料電池用複
    合電極基板。
  4. 【請求項4】 端部シール部が1.4g/cc以上の嵩
    密度、および10-4ml/cm2 ・hr・mmAq以下
    のガス透過率を有する緻密炭素材であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の燃
    料電池用複合電極基板。
  5. 【請求項5】 緻密炭素材からなるセパレーター材の両
    面に樹脂含有量10〜70重量%の四フッ化エチレン樹
    脂ディスパージョンを厚さ0.01〜0.5mmで塗布
    し、反応ガス孔道を形成する複数の溝を片面に備え他の
    一面は平板状であって、前記溝の大きさが燃料極側反応
    ガス孔道断面積と空気極側反応ガス孔道断面積の比が
    1:3〜2:3となるものである2枚の多孔性炭素質電
    極部材を溝を有する側を前記セパレーター材の所定の位
    置につき合わせ、199 kPa以上の圧力、270℃以上
    の温度、プレス時間1〜60分で融着接合し、前記溝に
    平行な電極部材周縁端部に隣接して該電極部周縁より外
    方に伸延しているセパレーター材の伸延部分に四フッ化
    エチレン樹脂シートを介してガス不透過性の緻密炭素材
    からなる端部シール部材を接合することからなる、緻密
    炭素材からなるセパレーター、該セパレーターと接合さ
    れて反応ガス孔道を形成する複数の溝を片面に備え他の
    一面は平板状である2つの多孔性炭素質電極部及び緻密
    炭素材からなる端部シール部から成り、前記電極部が反
    応ガス孔道が直交して相対するようにセパレーターの両
    面に四フッ化エチレン樹脂ディスパージョンにより接合
    されており、前記端部シール部が前記電極部の溝に平行
    な電極部周縁端部に隣接して該電極部周縁部より外方に
    伸延しているセパレーターの伸延部に四フッ化エチレン
    樹脂層を介して接合されている構造の燃料電池用電極基
    板であって、セパレーターと多孔性炭素質電極部の溝に
    よって形成される反応ガス孔道の燃料極側反応ガス孔道
    断面積と空気極側反応ガス孔道断面積の比が1:3〜
    2:3である燃料電池用複合電極基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 多孔性炭素質電極部材を、短炭素繊維、
    バインダーおよび有機粒状物質の混合物を一体的に加熱
    加圧成形した成形部材を焼成して製造することを特徴と
    する特許請求の範囲第5項に記載の製造方法。
JP5238367A 1993-09-24 1993-09-24 リブ高さの異なる複合電極基板及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH081802B2 (ja)

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JPH09245819A (ja) * 1996-03-07 1997-09-19 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk 燃料電池及び電解セル並びにその冷却・除湿方法
US5683047A (en) * 1995-07-04 1997-11-04 Daiwa Seiko, Inc. Spinning reel having advantageously positioned components for reciprocating the spool
JP2008251239A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Mitsubishi Materials Corp 燃料電池

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