JPH0767653B2 - 4指ピン挿抜機構 - Google Patents

4指ピン挿抜機構

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JPH0767653B2
JPH0767653B2 JP22762988A JP22762988A JPH0767653B2 JP H0767653 B2 JPH0767653 B2 JP H0767653B2 JP 22762988 A JP22762988 A JP 22762988A JP 22762988 A JP22762988 A JP 22762988A JP H0767653 B2 JPH0767653 B2 JP H0767653B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、垂直壁面に高密度に多数設けられた穴へ微細
ピンを挿抜する自動化機構に関し、特に、微細ピンを把
持する複数の指、挿抜動作時のコンプライアンス機構、
挿抜力制御と制振の機能を与える機構に関するものであ
る。
〔発明の背景〕
微細ピンを挿抜する装置の例として、ピンボードマトリ
ックスタイプの高密度配線切替装置がある。この装置
は、垂直基板面に設けられた多数の穴(配線交差位置)
に導通用の微細ピンを水平方向に挿抜して配線の切替を
行う構成となっている。第5図はマトリックスタイプの
基板1に形成された穴1aとこれら穴1aに挿入される微細
ピン2との関係を示し、縦方向の導線(図示せず)と横
方向の導線(図示せず)が穴1aの位置で微小空間分離さ
れて交差している。そこで導体である微細ピン2を穴1a
に挿入すると、その穴1aで交差している所定の縦方向の
導線と横方向の導線とが接続される。なお、縦方向の導
線には1つの横方向の導線しか接続されない。従って導
通の役割を果たす微細ピン2が最も密集する配置は図に
示す対角線に配列されたときである。
このように微細ピン2を穴1aに水平方向に挿抜すること
は、装置の高信頼化と小軽量化が要求される。特に、挿
抜機構の軸心と穴の軸心に相対位置誤差があっても支障
なく挿抜動作を行うことができ、また穴に挿入された微
細ピンの接触信頼性の点から大きな挿抜力が要求され、
さらに微細ピンと穴との不具合で生じる過大な挿抜力を
検知して致命的な障害を未然に防ぐことが要求される。
また、装置設備空間の制約、省電力化等の点から小形軽
量化が望まれる。
一方、微細ピンが高密度に実装配置されているので、挿
抜動作時の振動により挿抜機構が挿入済微細ピンに接触
(干渉)すると、回線短絡や微細ピン変形の原因とな
り、該配線切替装置を含むシステム全体の障害となる恐
れがあった。
以上から、この種の装置に要求される条件としては、 微細ピンの水平方向の挿抜動作の高信頼化 微細ピン挿抜機構部の小形軽量化 微細ピン挿抜機構部の制振性の確保 等である。
このような微細ピンを穴へ挿抜する作業の従来技術とし
て、産業ロボットを用いるものがある。微細ピンを穴へ
挿入するには高い精度の位置決めが要求されるため、ば
ね変形を等を利用して位置誤差を吸収するコンプライア
ンス機構が必要である。そこで、産業ロボットの先端の
手首部分にコンプラインアンス機構を固定し、その先に
ハンド機構を設置して、所定の穴位置や挿入量を産業ロ
ボットの動作毎に教示し、位置決め制御動作をさせるこ
とにより挿抜作業を実行させていた。
コンプライアンス機構の例としては、特公昭56−26531
で提供される遠隔心合わせ機構3がある。第6図はその
機構の概要を示す図である。該機構3は、微細ピンに相
当する挿入部材2′の端部に近い位置、あるいはその端
部のある位置に実際の回動中心aを設定し、挿入部材
2′を静かに穴に持って行く動作に伴って力と回転モー
メントを発生させ、回転運動発生機構31及び挿入部材
2′と連結された並進運動発生機構32を設け、挿入部材
2′が並進運動によって穴を探し、次いで別個の独立し
た回動運動によって挿入部材2′の軸心を穴の軸心と一
致するように回動するようにした装置である。
従って、挿入部材2′である微細ピンの軸心と穴の軸心
に相対位置決め誤差があっても、挿入部材2′の先端が
少しでも穴に入っていれば、挿入可能であった。
一方、微細ピンを把持するハンド機構としては、対向し
た2本指構造を用いて機構の単純化を図り、作業対象と
指との接触摩擦力を利用して把持する構造のものがあっ
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、このようなコンプライアンス機構とハンド機
構とを組み合わせた産業用ロボットには、一般に水平方
向の挿抜動作信頼性、小形軽量化、制振性に問題があっ
た。即ち、 (a).2本指での把持では、対向する指と直角方向に相
対位置決め誤差が生じるとピンを確実に挿抜できなくな
り、上記要件を満足しえなくなる。
(b).挿抜力を大きくするには指開閉アクチュエータ
の出力を大きくすることになり、上記要件が満たせな
くなる。
(c).多関節リンク機構である産業用ロボットの先端
部に、コンプライアンス機構とハンド機構が連結され、
その先端部に挿抜負荷が加えられ、さらに、重いサーボ
モータが自由度の数だけ関節部に配置されるため、高精
度位置決めと制振性を実現しようとすると機構が大形重
量化し、これによっても上記要件を満足しえなくな
る。
(d).機構の軽量化を図ろうとすると、剛性が低下
し、機構先端部に取付けてあるハンド機構の振動振幅が
許容幅以上となって、ハンド機構と挿入済隣接微細ピン
とが干渉し、上記要件を満足しえなくなる。
(e).水平方向の挿抜動作に対してこの種遠隔心合わ
せ機構のようなコンプライアンス機構は、自重とハンド
機構の重さにより、重力方向に回動運動と並進運動を生
じて変位し、挿入部材(微細ピン)の軸心が穴の軸心と
一致しなくなり、挿抜動作を困難にしたり、あるいは微
細ピンに過大な負荷を加えて損傷の原因となり、上記要
件を満足しえなくなる。
また、上記(a)(b)の問題を解決させる方法とし
て、第7図に示すように3本の指4でピン2を把持する
ことが考えられる。しかし、該図からも明らかのよう
に、隣接する微細ピン2Aと指4Aが干渉し、把持できなく
なる。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので、挿
入済隣接微細ピンと干渉せず、相対位置決め誤差があっ
ても高信頼度で水平方向の挿抜動作を行い、かつ、制振
性を有する小形軽量な4指ピン挿抜機構を提供すること
である。
〔課題を解決するための手段〕
このため,本発明は,マトリックス状に高密度配列され
た穴へ微細ピンを挿入と抜去する挿抜機構において,把
持外枠部と,該把持外枠部に固定された挿抜アクチュエ
ータと,該挿抜アクチュエータによって前記把持外枠部
内の前後方向に案内移動される挿抜可動部と,該挿抜可
動部内部の上下・左右及び後方に配置された弾性体と,
前記挿抜可動部前方に配置された保持拘束部と,前記挿
抜可動部内に配置され,前記弾性体で発生するばね力に
より前記保持拘束部に押し当てられ,該保持拘束部との
間に揺動を可能とする間隙を有する凹部が頸部に設けら
れた指機構保持部と,該指機構保持部の内部に設けた指
開閉動作専用の開閉アクチュエータと,該開閉アクチュ
エータに設けられた駆動伝達機構部により回動され,前
記指機構保持部の前端部に90度の角度間隔で内側を向く
ように配置されかつ把持面に微細ピンの凹状溝に噛み合
う凸部を有する4本の指とを具備し,該4本の指に負荷
が作用していない時は,前記指機構保持部は前記後方の
弾性体の力で前記保持拘束部に位置決め固定され,挿抜
動作時に前記4本の指に負荷が加わった時には,前記指
機構保持部は前記保持拘束部から離脱し,前記上下・左
右及び後方に配置された弾性体でのみ保持された状態に
遷移し,負荷除去後は前記指機構保持部は前記保持拘束
部に再度位置決め固定されるように構成した。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例の4指ピン挿抜機構について説明
する。本例の4指ピン挿抜機構の要旨は、指の把持面に
凸部を設けた複数の指を挿入済み隣接ピンと干渉しない
位置に配置し、従来では、ハンド機構、コンプライアン
ス機構、及び挿抜方向の駆動・案内機構を個別に連結し
ていたものを1つの機構に統合し、水平方向のコンプラ
イアンス機構、挿抜力制御、制振の3つの機能を同時に
満足させるようにした構成である。
第1図は本例の4指ピン挿抜機構を適用したシステムの
正面図である。該図において、5は4指ピン挿抜機構、
6はマトリックス状に高密度配列された電気接点に相当
する穴が開いている基板1の前面を示し、該前面1の平
面に沿って上記4指ピン挿抜機構5が縦横に移動するよ
うになっている。
即ち、該4指ピン挿抜機構5を上下に移動させるY案内
機構7、及び該Y案内機構7を左右方向に移動させるX
案内機構8が設けられている。よって、4指ピン挿抜機
構5は、Y案内機構7に対する上下移動と、Y案内機構
7のX案内機構8に対する左右移動により、基板1の全
面の任意の位置(穴)に移動することができる。そし
て、該4指ピン挿抜機構5の作動により水平方向の微細
ピン挿抜動作が行われる。このように、微細ピンを挿抜
する機構と基板1のXY平面の位置決めを行う機構とが独
立した機構になっている。
なお、X案内機構8とY案内機構7には、ボールネジ、
ラックピニオン、リニアモータ、ベルト・プーリ等の機
構の使用が考えられるが、何れの機構であってもよい。
また、案内機構が直交座標系でも円筒座標系でもあって
も4指ピン挿抜機構5の構造には影響はない。また、前
記発明の背景の項で述べた3要求条件はどの機構、座標
系においても要求されることである。
第2図は4指ピン挿抜機構5の斜視図、第3図はその断
面図である。これらの図において、9は把持外枠部で、
内側に第3図に示すように高精度のリニアガイド部10に
よって挿抜方向に案内移動される挿抜可動部11が設けら
れている。12は把持外枠部9の背面部に取り付けたモー
タ等で成る挿抜アクチュエータで、その回転ねじ部12a
が挿抜可動部11の背面部に螺合されていて、その正逆回
転により挿抜可動部11が把持外枠部9内を往復動するよ
うになっている。
13は挿抜可動部11内に設けた指機構保持部で、その頭部
13aが挿抜可動部11より前方に突出し、その先端部に微
細ピン押付部13bが凸形状に形成されている。そして、
該頭部13aには正面から見て上下左右の対称位置即ち90
度の角度間隔で4本の指14が軸15で回動可能に枢着され
ている。各指14の把持面には凸部14aが形成されてい
る。なお、指14の把持面の幅は、相対位置誤差があって
も挿入済み隣接微細ピンに干渉しない微細ピン直径以下
にする必要がある。16は指機構保持部13内に装着された
ソレノイド等で成る開閉アクチュエータ、17は該開閉ア
クチュエータ16に備えられた駆動伝達機構部で、この駆
動伝達機構部17に各指14の作用部14bが係合され、開閉
アクチュエータ16のリニア駆動力をここで回転力に変換
して4本の各指14を同時に開閉させる。このように4本
の指14は1個の開閉アクチュエータ16で開閉され、微細
ピン2を四方から把持する。
18は上方弾性体、19は下方弾性体、20は後方弾性体で、
これら弾性体18、19、20は指機構保持部13と挿抜可動部
11との間に介在され、上方弾性体18はピン挿抜時の上方
向の負荷に抗して指機構保持部13をその上面で支持し、
下方弾性体19は下方向の負荷と指機構保持部13の重力成
分に抗して指機構保持部13をその底面で支持し、また、
後方弾性体20は挿抜方向の負荷に対して指機構保持部13
をその背面で弾性支持する。また、21は挿抜可動部11の
左右側面部に設けた左右弾性体(第2図参照)で、ピン
挿入時の指機構保持部13の左右側面部に対する負荷をそ
の左右の側面で弾性支持する。
22は挿抜可動部11の前面縁部に形成した保持拘束で、指
機構保持部13の頸部に形成した凹部13cに係合され、後
方弾性体20のばね力で前方側に押し付けられる該指機構
保持部13を摩擦力で接触支持する。23は指14に加わる挿
抜力を検知するために挿抜可動部11の内面に取り付けた
位置検出センサである。
さて、本例の4指ピン挿抜機構5で基板1の穴1aに挿入
されている微細ピン2を把持・選択するには、まず、Y
案内機構7及びX案内機構8を駆動させて挿抜機構5を
目的の微細ピン2の位置に合わせる。そして、挿抜アク
チュエータ12、を正転させて、挿抜可動部11をリニアガ
イド部10に沿って正確に前進させ、4指14を開いた状態
のまま、微細ピン押付部13bを微細ピン2に押し当て
る。さらに挿抜アクチュエータ12の正転を続けると、挿
抜可動部11は前進するが、指機構保持部13は動けないの
で、その分後方弾性体20が圧縮変形する。後方弾性体20
の力/変位特性に基づき、該後方弾性体20の変位を位置
検出センサ23で検出することにより、微細ピン押押付部
13bが微細ピン2を押し付けている力を検知することが
できる。
この位置検出センサ23は、光検知方式、渦電流方式等の
相対変位を計測するものなら、どれでも使用可能であ
る。また、連続的な変位信号を検出できるものでも、リ
ミットスイッチ方式のものでも利用可能である。
その動作原理を発光受光方式のセンサを例にしてここで
説明すると、発光素子を挿抜可動部11に設置し、受光素
子を指機構保持部13に設置する。指機構保持部13に力が
作用し始めると、上記のように後方弾性体20が圧縮変形
し、その変位が光量変化となって受光素子で検出され
る。後方弾性体20の力/変位特性をリニアに設計できる
ので、挿抜動作中に加わる力を連続に或いは限界点で計
測できる。位置検出センサ23を設置する位置は、挿抜可
動部11と指機構保持部13の相対変位を計測できる位置で
あれば、どこでも良い。
そして、挿抜可動部11と指機構保持部13との相対変位を
検知し、所定の力で微細ピン押付部13bが微細ピン2を
押し付けたところで挿抜アクチュエータ12を停止させ
る。
次に、開閉アクチュエータ16を作動させ、駆動伝達機構
部17を介して4本の指14を同時に回動して閉じ、指14の
凸部14aが微細ピン2の凹状溝2aに噛み合う状態で微細
ピン2を把持する。そして、この状態で挿抜アクチュエ
ータ12を逆回転させると、微細ピン2は穴1aから引き抜
かれる。
なお、微細ピン押付部13bが微細ピン2の頭部を押し付
ける時、4本の指14に共通の軸心と挿入されている微細
ピン2の軸心がずれていても、微細ピン押付部13bと微
細ピン2の頭部との接触摩擦力に抗した把持力で4本指
14を閉じることにより、自在に弾性支持された指機構保
持部13が揺動運動して4本指14に共通の軸心を微細ピン
2の軸心へ合わせ込み、把持することが可能となる。ま
た、微細ピン2の引抜時の力は、指14の凸部14aにせん
断力として作用し、4本指14の把持力には依存しない。
次に、上記のようにして引き抜いた微細ピン2を別の穴
1aに挿入するには、まず、Y案内機構7及びX案内機構
8を駆動させ挿抜機構5に把持されている微細ピン2を
目的の穴1aに位置合わせする。そして、挿抜アクチュエ
ータ12を正転させて、微細ピン2を微細ピン押付部13b
で押し付けながら穴1aに挿入し、所定の力で押し付けた
後、開閉アクチュエータ16で4本指14を開き、挿抜アク
チュエータ12を逆転させて挿入動作を終える。
この把持した微細ピン2の軸心と穴1aの軸心がずれ、微
細ピン2が穴1aの側面を擦りながら挿入する場合、微細
ピン2が受ける反力により、指機構保持部13は保持拘束
部22から離れ、揺動運動を伴って各弾性体18、19、20、
21とバランスする状態となる。即ち、挿入過程での微細
ピン2の姿勢変化に追従して、指機構保持部13の位置・
姿勢が変化するので、微細ピン2と穴1aの側面に過大な
力がかけずに挿入動作を実行できる。また、加工誤差に
よるバリ等で微細ピン2が挿入途中で引っ掛かりを生じ
た場合も同様に、後方弾性体20の力−変位特性による過
大な挿抜力を指機構保持部13と挿抜可動部11との相対変
位から検知できる。
上記の微細ピン2の引き抜き、挿入の何れの場合であっ
ても、4本の各指14は相互に90度間隔に配置されている
ので、第4図に示すように、各指14が挿入済の隣接の微
細ピン2と干渉することはない。また、微細ピン2を4
方向から把持できるので、どの方向に相対位置決め誤差
を生じても、微細ピン2と4指との軸心を合わせるよう
に把持することができる。
なお、各弾性体18、19、20、21は複数配置しても良い
し、1個であっても動作可能であり、上方弾性体18を省
略しても指機構保持部13を弾性支持することは可能であ
る。
また、後方弾性体20以外の各弾性体18、19、21に超弾性
の性質を有する形状記憶合金を用い、変位にあまり依存
しない一定の力でコンプライアンス機構を実現できるこ
とはいうまでもない。
更に、形状記憶合金に流す電流を制御することで、弾性
体の長さを可変にすることができる性質を利用して、所
定の力でコンプライアンス機構を実現できることも言う
までもない。
更に、指機構保持部13と保持拘束部22との接触面に円錐
状のテーパを設けることにより、後方弾性体20で押し付
けられた指機構保持部13、即ち4指14の中心位置を一定
に保持することができる。これによれば、軸ずれにより
挿抜方向に力が発生(スラスト力のみは存在しない。)
し、指機構保持部13と保持拘束部22が離れ、クリアラン
スの分だけ変位する。
以上のような構成になっているので、挿抜力と把持力を
各々独立に設計でき、挿抜力の限界は指14の凸部14aと
微細ピン2の凹状溝12の材料強度に依存し、把持力は摩
擦力に依存することになる。金属材料やセラミック材料
を使用した場合、大きな強度の材料を選択でき、摩擦係
数を小さくできるので、小さい把持力で大きな挿抜力を
有する機構が設計できる。それ故、開閉アクチュエータ
16を小形低容量化することにより、指機構保持部13の小
形軽量化と把持機構全体の小形軽量化が図れる。また、
指機構保持部13を小形軽量化することにより重力成分の
補正力を小さくできるため、柔らかいコンプライアンス
機構と小さいばね力の後方弾性体20による制振機構が設
計可能となる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明には以下の利点がある。
90度間隔で配置した4指を枢着点を支点に開閉させる
ので,その4指の開閉機構が簡単となる。
指機構保持部は上下,左右,後方から弾性支持され,
且つ保持拘束部に圧接した状態になっている。微細ピン
を穴へ挿抜動作している間は,挿抜方向の力の作用によ
り,指機構保持部は保持拘束部から離れて,上下,左
右,後方の弾性支持により,4指と微細ピンとの間の軸心
合わせ,或は保持した微細ピンと相手穴との間の軸心合
わせが柔軟に行われるようになる。このようなコンプラ
イアンス機構では,指機構保持部が自重をキャンセルさ
れて支持されるので,水平方向での軸心合わせにも柔軟
に対応できる。
指機構保持部が,微細ピンを穴へ挿抜する動作中以外
においては,後方の弾性支持によって保持拘束部に圧接
されるので,そこに制振機構が実現され,4指や微細ピン
が隣接した微細ピンに接触する事故を未然に防ぐことが
できる。
4指の開閉動作を開閉アクチュエータで行い,微細ピ
ンの挿抜を挿抜アクチュエータで行うので,開閉駆動力
と挿抜駆動力を独立して設定できる。このため,微細ピ
ンの穴に対する接触力を高くして接触抵抗を小さくする
ことができる。また,開閉アクチュエータに4指が微細
ピンを挟持して軸心位置に持ち来すに足りる最小必要限
の力のみを付与させて指機構保持部の小型軽量化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の4指挿抜機構を適用した挿
抜システムの正面図、第2図は4指挿抜機構の斜視図、
第3図は同機構の断面図、第4図は本実施例の同機構の
4指の微細ピン挿抜状態を示す説明図、第5図は基板の
穴と微細ピンとの関係を示す説明図、第6図は従来の遠
隔心合わせ機構の説明図、第7図は試案の挿抜機構の3
本指による微細ピン挿抜状態を示す説明図である。 1……基板、1a……穴、2……微細ピン、2a……凹状
溝、5……4指ピン挿抜機構、6……前面、7……Y案
内機構、8……X案内機構、9……把持外枠部、10……
リニアガイド部、11……挿抜可動部、12……挿抜アクチ
ュエータ、12a……回転ねじ部、13……指機構保持部、1
3a……頭部、13b……微細ピン押付部、13c……凹部、14
……指、14a……凸部、14b……作用部、15……軸、16…
…開閉アクチュエータ、17……駆動伝達機構部、18……
上方弾性体、19……下方弾性体、20……後方弾性体、21
……左右弾性体、22……保持拘束部、23……変位検出セ
ンサ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マトリックス状に高密度配列された穴へ微
    細ピンを挿入と抜去する挿抜機構において,把持外枠部
    と,該把持外枠部に固定された挿抜アクチュエータと,
    該挿抜アクチュエータによって前記把持外枠部内の前後
    方向に案内移動される挿抜可動部と,該挿抜可動部内部
    の上下・左右及び後方に配置された弾性体と,前記挿抜
    可動部前方に配置された保持拘束部と,前記挿抜可動部
    内に配置され,前記弾性体で発生するばね力により前記
    保持拘束部に押し当てられ,該保持拘束部との間に揺動
    を可能とする間隙を有する凹部が頸部に設けられた指機
    構保持部と,該指機構保持部の内部に設けた指開閉動作
    専用の開閉アクチュエータと,該開閉アクチュエータに
    設けられた駆動伝達機構部により回動され,前記指機構
    保持部の前端部に90度の角度間隔で内側を向くよう配置
    されかつ把持面に微細ピンの凹状溝に噛み合う凸部を有
    する4本の指とを具備し, 該4本の指に負荷が作用していない時は,前記指機構保
    持部は前記後方の弾性体の力で前記保持拘束部に位置決
    め固定され,挿抜動作時に前記4本の指に負荷が加わっ
    た時には,前記指機構保持部は前記保持拘束部から離脱
    し,前記上下・左右及び後方に配置された弾性体でのみ
    保持された状態に遷移し,負荷除去後は前記指機構保持
    部は前記保持拘束部に再度位置決め固定されるように構
    成されていることを特徴とする4指ピン挿抜機構。
JP22762988A 1988-09-13 1988-09-13 4指ピン挿抜機構 Expired - Lifetime JPH0767653B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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