JPH0767396B2 - 線溶系測定法 - Google Patents

線溶系測定法

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JPH0767396B2
JPH0767396B2 JP1322822A JP32282289A JPH0767396B2 JP H0767396 B2 JPH0767396 B2 JP H0767396B2 JP 1322822 A JP1322822 A JP 1322822A JP 32282289 A JP32282289 A JP 32282289A JP H0767396 B2 JPH0767396 B2 JP H0767396B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般に、血液の凝固及び血餅の除去に係る測定
に関し、そしてさらに詳しくは線溶活性の測定に関す
る。
〔従来の技術〕
線溶(fibrinolysis)はスロンビンにより形成されたフ
ィブリン血餅が除去される機構である。線溶系の主成分
はプラスミノーゲン、プラスミノーゲン活性化因子及び
阻害物質並びにプラスミン阻害物質である。プラスミノ
ーゲンは血漿中のプロ酵素であって、その活性化形であ
るプラスミンに転換された後フィブリン血餅の消化を主
として相当すると考えられている。
この分野の方法は、プラスミン活性についてのバイオア
ッセイと、組織プラスミノーゲン活性化因子(t−PA)
の種々の抗原形又は線溶系の他の成分の抗原の存在につ
いてのイムアッセイとに広く分けることができる。t−
PAの精製及びそれに続くクローニングは抗体の調製のた
めの接種物の標準化を可能にしたが、しかしモノクロー
ナル抗体を生じさせるエピトープが多様であることがそ
れらの試薬を用いるイムノアッセイの標準化を非常に困
難なものとしている。プラスミンを測定するバイオアッ
セイも、プラスミン力価の予測に影響を与える多くの異
なる基質が使用される点において多様である。
例えば、フィブリンの溶解に基礎を置く1つのバイオア
ッセイ法は、フィブリノーゲンへスロビンの添加を介し
てペトリ皿中にフィブリンゲルを形成する。次に、精製
された線溶系成分又は血漿をマトリクスの表面に添加
し、そして18〜20時間後に溶解ゾーンの直径を測定す
る。この方法は比較的遅く、特に正確と言う程ではな
く、そしてイントリンシック(intrinsic)活性化因子
とエクストリンシック(extrinsic)活性化因子との間
を区別しない。
文献に最もしばしば記載されるバイオアッセイ法は発色
(chromogenic)測定法である。この方法においては、
注目のプロテアーゼに対して特異的なp−ニトロアニリ
ン結合トリペプチドが加水分解されてp−ニトロアニリ
ンが放出され、そして分光光度計により追跡可能な色の
変化が生ずる。しかしながら、この方法をt−PAの検出
に適用する場合、t−PAの結合及びそれに続く活性の増
強を誘導することが必要である。
線溶系の成分のイムノアッセイは一般に通常のELISA又
は放射能測定イムノアッセイの応用である。これらの系
は生体内系の活性の正確な測定を与えることができな
い。最近、イムノアッセイ法の固定化の特徴と発色測定
の機能的観点を組合わせたバイオイムノアッセイが開発
された。これらのバイオアッセイは、基質としての又は
t−PA活性増強剤としてのフィブリンを使用しない。
〔発明が解決しようとする課題〕
組換t−PAは、冠動脈血栓に基く急性心筋梗塞を有する
患者における冠動脈血栓溶解への有望なアプローチを提
供する。特異的な血栓溶解を達成するためのt−PAの使
用に伴い、線溶系のすべての観点について標準化され、
単純化されそして容易に利用可能な測定系が要求され
る。従って、高感度及び迅速さを可能にしそして注目の
広範な種類の因子の検出の自動化を可能にする迅速で且
つ効率的な測定法の高い必要性が存在する。
〔問題を解決するための手段〕
酵素標識されたフィブリン複合体の消化の後に放出され
る標識されたフィブリン生成物を測定することにより線
溶系に関与する因子を検出及び測定するための方法及び
組成物が提供される。標識されたフィブリン複合体は、
液相フィブリノーゲンの存在下での固体基材に結合した
フィブリノーゲンへのスロンビンの作用により形成され
る。フィブリノーゲン相の一方又は両者が固相標識され
ている。この方法により検出される因子には酵素、酵素
活性化因子及び阻害物質、並びに線溶に直接的又は間接
的に関与する他の因子が含まれる。
〔具体的な記載〕
本発明の方法、線溶系酵素の基質としての、そしてそれ
故に線溶に関与する因子についての測定系の成分として
の、固体支持体に結合された酵素標識フィブリンの使用
を含む。本発明の目的のため、線溶系因子には、直接的
又は間接的にフィブリンの破壊に影響を与えるあらゆる
酵素、活性化因子、阻害物質、アンチアクチベーター、
アンチプラスミン、抗体、医薬等が含まれる。従って、
この測定法は、血餅の分解に関与するあらゆる由来の広
範囲の種類の因子を検出するために使用することができ
る。
この測定は、固体支持体に結合した標識されたフィブリ
ンに対する未知因子の作用を必要とする。フィブリンマ
トリクスは固相/液相法により形成される。すなわち、
フィブリノーゲンによる固体基材の受動被覆(passivec
oating)を許容するのに十分な時間にわたって固体基材
を未標識の又は標識されたフィブリノーゲンにより被覆
する。該固体基材を洗浄しすべての未結合フィブリノー
ゲンを除去した後、次に、液相の標識されているか又は
標識されていないフィブリノーゲンをスロンビンと共に
加えて標識されたフィブリンマトリクスを形成せしめ
る。2つのフィブリノーゲン相の少なくとも一方、すな
わち液相又は固相は標識されていなければならない。し
かしながら、所望により両相を標識することができる。
標識された液相フィブリノーゲンを標識されているか又
は未標識の固相フィブリノーゲンと共に使用する場合、
シグナル対ノイズ比が一層高くなる。未標識固相/標識
化液相の組合せに比べて標識化固相/標識化液相の組合
せにおいて速度が高い。しかしながら、前者の組合せは
一層低いバックグラウンドを有し、そして標識された試
薬は天然の未標識物よりも入手が困難であるから、標識
化固相/標識化液相の組合わせの高い速度の利点は失わ
れる。さらに、感度の利益が存在しない。しかしなが
ら、標識化固相/標識化液相の組合せは、純粋に定性的
基準が用いられる色試験において一層迅速な発色をもた
らす。
ともかく、得られた標識されたフィブリンマトリクスは
線溶因子のための基質として使用することができる。フ
ィブリノーゲン又はフィブリンの分解生成物中に放出さ
れた標識の量により、因子の活性を正確に且つ容易に定
量することができる。
固相フィブリノーゲン及び液相フィブリノーゲンの両者
から調製される結果として固有の物理的及び生化学的性
質を有する基質を使用するため、本明細書においてこの
測定法を時として「固相/液相測定法」と称するが、こ
れは測定法それ自体の記述によるものではなく基質の調
製方法に関するものであると理解すべきである。
本発明の方法において使用される標識は、線溶を妨害せ
ず且つ検出を許容する任意の分子であることができる。
広範の種類の標識、例えば酵素、放射性核種、蛍光物
質、化学発光物質、酵素基質及びコファクター、酵素阻
害物質等が使用される。標識は直接的又は間接的にフィ
ブリノーゲンに結合せしめることができ、この場合種々
の架橋基、例えば抗体、ハプテン−受容体、例えばビオ
チン−アビジン、ポリヌクレオチド等を用いることがで
きる。これら種々の物質を用いる多くの特許、例えば米
国特許第No.RE 29,169、No.RE 29,955、No.3,645,090、
No.3,690,834、No.3,817,837、No.3,867,517、No.3,93
5,074、No.3,975,511、No.3,996,345、及びNo.4,020,15
1が存在する。スロンビンによるフィブリノーゲンから
のフィブリンの生成及び該フィブリンの付着のために使
用されるpH及び緩衝液の組成は蛍光標識及び化学発光標
識と適合性であって、これらの物質が標識として容易に
使用できるものである。
本発明の方法のための好ましい酵素標識はパーオキシダ
ーゼである。パーオキシダーゼ標識が使用される場合、
測定は迅速であり、高感度であり、そして安定である。
例えば、西洋ワサビパーオキシダーゼがH2O2−テトラメ
チルベンジジン基質と共に使用される場合、結果は2分
間以内の発色により検出される。さらに、パーオキシダ
ーゼ標識されたフィブリノーゲン及びフィブリンは−20
℃において1年以上の商品寿命を有する。
幾つかの状況において特に有用な他の酵素標識はウレア
ーゼである。ウレアーゼが標識である場合、エンザイム
・リンクド・フィブリノリティック・アッセイ(ELAF)
のために使用される緩衝液は、ウレアーゼが標準的pH変
化法により測定されることを許容しない。しかしなが
ら、表面結合したウレアーゼ−フィブリンがプラスミン
により除去されそしてこの除去の後に残ったフィブリン
関連活性を測定する場合、この酵素は有用である。これ
は、この明細書の他の場所に記載されているものとは異
なる技法であるが、溶液の移行を必要とせず、そのため
診断キット用として特に実用的であるという利点を有す
る。一般的方法はウレアーゼ−フィブインの使用を必要
としないが、しかし、所望により他の酵素と共に使用す
ることができる。
ウレアーゼ標識が尿素及びブロモクレゾールパープルを
含有する基質溶液と共に使用される場合、反応は2分間
以内の顕著な色の変化により検出することができる。こ
の標識の寿命はパーオキシダーゼ接合体のそれに匹敵す
る。
本発明の方法は、線溶系血液因子の定量のために用いら
れる現行方法に卓越する幾つかの利点を提供する。主た
る利点は非放射性標識を用いることができることであ
る。非放射線標識は特別な取扱技術を必要とせず、そし
て放射性化学物質に伴う安定性及び適当な廃棄法の問題
をもたらさない。本発明の目的のためには、酵素標識、
例えばパーオキシダーゼが好ましい。パーオキシダーゼ
を用いる測定法は、常用法として比較した場合、迅速
で、高感度で、安定で、且つ高価でないと言う利点を有
する。
固相/液相法により調製される基質フィブリンは、以前
から調製されている固相フィブリンからは得られない他
の多くの性質を有する。フィブリンを調製するための常
用の固相法において放射性標識に代えて非放射性酵素標
識を用いるだけでは実行可能な測定法は得られない(第
5,6及び7図、並びにこれらに報告されているデーター
についての後記の検討を参照のこと)。酵素標識が使用
される場合にプラスミンの測定のために適当なマトリク
スを得るためには、液相中のフィブリノーゲンをスロン
ビンと共に加えることが必要である。標識された基質の
調製法を後に詳細に記載する。
さらに、本明細書に記載するようにして調製されたフィ
ブリンマトリクスはすべてのタイプの線溶測定のために
理想的である。現在市販されているキットに卓越する主
たる利点は、天然線溶阻害物質に対して感受性でない一
層小形の発色基質ではなく、天然基質が線溶系成分のた
めに使用されることである。例えば、t−PAの介在によ
るプラスミノーゲンの活性化はフィブリンの存在下で増
強され、そしてフィブリンもまた活性化の最終生成物で
あるプラスミンのための天然基質である。従って、本発
明の天然一様基質の存在下で起こる活性化は、他の方法
において使用される小形の発色基質において生ずるそれ
に比べt−PA介在活性化の一層正確な表示を与える。
本発明の測定法はまた、現在用いられている方法と対比
して、それに匹敵するか又はより高い感度を伴って、線
溶因子のはるかに迅速な定量を与える。これは血栓溶解
療法のモニターのためにこの測定を用いる場合に特に有
用であることを証明するものであろう。なぜなら、現行
の測定法の時間は臨床的に許容されないと考えられるか
らである。この改良の当然の結果は、この系の成分の阻
害物質の測定もまた一層高感度であり且つより迅速であ
ろうということである。
この測定法は、プラスミンのための基質としての固相/
液相の標識されたフィブリノーゲンから調製された標識
されたフィブリンを用いる。プラスミンは全線溶現象の
最終生成物として生成され又は阻害されるので、その測
定は本発明のすべての測定技法の中心である。従って、
測定がプラスミンに対する場合を除き、反応混合物中に
プラスミノーゲンを含める。しかしながら、典型的には
測定さるれべき1つの成分以外のすべての成分を含む、
系の成分の種々の組合せを得ることにより線溶系の他の
成分の分析のためにこの測定法を変更することができ
る。測定法に用いる成分及びサンプルの存在下でフィブ
リンマトリクスから放出される標識の量を検出又は定量
することにより正確で高感度の測定が達成される。本発
明の基質からの標識のこの放出は生体内の状況を密接に
模倣するものである。
しばしば因子と称される線溶系の種々の成分の測定は、
注目の因子が線溶経路中のどこで相互作用するかに依存
して異なる手法及び試薬を必要とする。すべての手法に
共通なことは、支持体に結合した本発明の標識されたフ
ィブリン基質である。
プラスミンの測定は線溶のための追加の試薬を必要とし
ないであろう。但し、他の線溶系成分の適当な量の存在
を保証するために他の試薬を添加することもできよう。
他の系成分の測定のために測定において試薬として補充
される添加される因子の混合物は、注目の因子を欠く稀
釈された血漿として又は線溶のために必要な注目の因子
を欠く精製された因子の混合物として提供することがで
きよう。あるいは、患者の血漿をプールされた正常血漿
と又は異常を検出するための既知標準のセットと比較す
ることにより診断目的のために種々の線溶因子の血漿レ
ベルを測定することができる。
本発明の測定は「直接的に」又は「間接的に」行うこと
ができ、ここで間接的方法はプラスミンの生成又はプラ
スミン活性に影響を与える競争的又は二次的相互作用を
用い、他方直接的とは、注目の因子がプラスミンの生成
又はプラスミン活性に活性化又は阻害による直接的影響
を有することを意味する。
生体内でのプラスミノーゲンの活性化の正確な生理的機
構は明らかでないが、今日まで研究されたすべてのプラ
スミノーゲンの活性化はプラスミノーゲン中のArg560−
Val561ペプチド結合の開裂を介して起こる。2つの異な
る活性化経路、すなわちイントリンシック又は液性経路
及びエクストリンシック経路が存在する。いずれの経路
の活性化因子又は阻害物質を測定するためにも直接測定
法を設計することができる。測定がプラスミノーゲンか
らプラスミンの生成に関与する活性化因子についてであ
る場合、プラスミノーゲン及び該活性化因子がプラスミ
ンの生成のために必要とする他の成分を含める必要があ
る。イントリンシック経路に関与する活性化因子にはフ
ァクターX II〔ハーゲマン(Hageman)因子〕、プレカ
リクレイン、及び高分子キニノゲン(kininogen)(接
触活性化因子)が包含される。エクストリンシック活性
化因子にはウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ及びt−
PAが包含される。エクストリンシック経路の3種類の主
たる活性化因子については、フィブリン又はある種のフ
ィブリノーゲン断片の存在下でプラスミンの転換につい
てのより有利な動力学定数が存在する。従って、本発明
の方法のための基質としてのフィブリンマトリクスの使
用は、生体内で起こる活性化をよりよく示すものであ
る。
同様に、測定されるべき因子が線溶系の特定の成分を阻
害する場合、その成分が、プラスミノーゲンの開裂によ
るプラスミンの生成のために必要な他の成分と共に含め
られるであろう。因子がアンチプラスミンである場合、
プラスミン又はその生成のために必要なすべての成分が
測定混合物中に与えられる。アンチプラスミンにはα
−アンチプラスミン、α−マクログロブリン、及びα
−アンチトリプシンが含まれる。
プラスミンの活性又は生成に対する競争的又は二次的相
互作用を用いる間接測定を行うことができる。阻害物質
がプラスミンの生成を促進する活性化因子に作用する場
合、該活性化因子、プラスミノーゲン及びプラスミンの
生成のために必要な他の成分を含める必要がある。不活
性因子C1は活性化されたファクターX IIを阻害すること
によりイントリンシック経路に対して特異的なようであ
る。抗−活性化因子t−PA阻害物質1(PAI−1)はt
−PAの最初に作用する阻害物質であり、そしてエクスト
リンシック経路のよく特徴付けられた阻害物質である。
両経路に影響を与えることができる他の既知阻害物質に
はアンチスロンビンIII複合体、α−マクログロブリ
ン、α−アンチトリプシン、及びα−アンチプスミ
ンが含まれる。さらに、本発明の方法はこれらの不活性
化因子/阻害物質に影響を与える因子を測定するために
使用することができる。これらの因子は、因子とその相
補的結合員との間の複合体の形成の結果として線溶に影
響を与えることができる。複合体の形成とは、リガンド
と受容体とが特異的結合対を規定する場合のリガンドと
その相補的受容体との非共有結合を意味する。
次の表は、種々の線溶系成分の測定のために使用するこ
とができる精製された因子及び血漿の種々の組合せを示
す。
測定は線溶に関与する既知因子に限定されない。むし
ろ、フィブリンの加水分解に影響を与える生物学的又は
合成のあらゆる因子を本発明の方法により検出及び測定
することができる。
線溶系因子の標準としてプールされた正常ヒト血漿を用
いることができ、そして遺伝的欠陥を有することが疑わ
れるか又は他の理由により不十分であることが疑われる
血漿をこの標準と比較することができる。また、幾つか
の場合には個々の因子を活性化することができる酵素を
用いて注目の因子を欠く精製された因子の混合物を調製
することができる。
ほとんどの場合、線溶系の成分は種間で交叉反応するで
あろう。すなわち、1つの種からの線溶系活性化因子/
阻害物質が他の種からの線溶系成分の活性化を与えるで
あろう。従って、マウス、ラビット、ラット、モンキ
ー、ウシ、ヒト等のごとき色々な種からの因子を用いる
ことができ、この場合、種々の線溶系因子についての既
知量の活性を有するサンプルにより因子を力価検定する
ことができ、そして特定の種の有用性を決定することが
できる。従って、ヒトの因子を測定するために本発明の
方法においてヒトの成分を使用する必要はない。但し、
ヒトの成分を使用するのが好ましいかも知れない。
前に示唆したように、本発明の技法は特定の線溶系因子
について使用することができるのみならず、1又は複数
の因子を活性化又は阻害することができる天然又は合成
物質について用いることができる。従って、1又は複数
の線溶系因子の活性を変更する物質の存在を測定するた
めに、本発明の方法を用いることができる。この変更の
一例はモノメチルアミン塩酸塩によるα−マクログロ
ブリンの特異的阻害であって、これはα−マクログロ
ブリンの効果とは独立にα−アンチプラスミンを定量
することを可能にする。今度はこれが、本発明の方法が
間接測定によりα−マクログロブリンの阻害的関与を
測定することを可能にする。
試薬とサンプルとの混合を、生ずる反応溶液と本発明の
標識された基質との接触と同時に又はそれに先立って行
うことができる。サンプルは典型的には全血、又は血漿
のごとき全血の画分であろう。さらに、サンプルは他の
生物学的流体、例えば尿、脊椎液及び唾液、並びに線溶
系に影響を与える因子を生産する細胞培養からの培地の
ごとき他の液体又は固体である。例えば、ヒトにおいて
使用するために調製される種々の血液画分、例えば線溶
を活性化又は阻害する種々の薬物又は合成物質により処
理された血小板富化画分をサンプルとして使用すること
ができる。稀釈剤、例えば緩衝剤、塩溶液、及び任意の
防腐剤、及び増量剤、並びに特定の阻害物質レベルの決
定において使用される過剰の因子を反応溶液中に存在せ
しめることができる。
測定されるべき成分が存在すれば線溶に影響を与えるの
に十分な時間にわたって反応溶液を基質と混合しそして
インキュベートし、これによって標識されたフィブリン
生成物を生じさせる。反応溶液中に放出された標識され
たフィブリンの量を定量し、そして存在する因子の量を
決定するために用いることができる。標識の量、そして
それ故に溶液中又は固相上のいずれかの標識されたフィ
ブリン断片の量、を決定するために適当な任意の技法に
より定量を行うことができる。
サンプル中の特定の成分の活性を測定することに関心を
持つ場合、例えば、血漿サンプルを採取し、それを稀釈
して1又は複数の(通常は多数の)稀釈物を調製し、そ
してそれを、プラスミノーゲンをプラスミンに活性化す
るであろう溶液に加える。この方法において、プラスミ
ンの阻害へのサンプルの寄与は最低の稀釈物において無
視できなるほど小さく、そして最高稀釈物においては測
定可能であろう。従って、活性化されたプラスミノーゲ
ンの量をプールされた血漿溶液又は標準と関連付けるこ
とができ、そして血漿により示される阻害の量と同様に
定量することができる。同様にして、生理的サンプル中
に存在するであろう内因性活性化因子又は阻害物質を調
査しようとする場合、サンプルからの寄与を実質的に圧
倒するのに十分な量ですべての因子を含有する媒体中に
血漿の稀釈物を添加する。あるいは、分析されるべき特
定の物質が実質的に濃縮されそして線溶に関与する他の
因子が存在しない場合、次にこの濃縮物を使用し、そし
て媒体中に存在する種々の因子の量を正常な血漿の実質
的な稀釈から濃縮物まで位置付けることができる。
本発明の方法は、プラスミンの活性から生ずる分解生成
物を測定することによる線溶に関与する因子の検出及び
定量のための簡単な技法を提供する。従って、固相/液
相法により形成された標識され結合されたフィブリン、
及びプラスミン又はプラスミノーゲンの使用を、プラス
ミンの活性の変更を可能にする任意の系に組み込むこと
ができる。本発明の検出系と伴に使用することができる
広範囲の種類の系を開発することができる。
活性化因子と不活性化因子又は酵素とその特異的阻害剤
の複合体の量を決定する必要があるかも知れない。これ
らの測定のために利用することができる種々の方法が存
在し、これには本発明の方法と組み合わせることができ
るELISA方が含まれる。あるいは、この様な複合体中の
因子の残留活性を測定することが必要な場合、この系を
その目的のために適用することができる。抗阻害物質又
は抗活性化因子抗体により固相を同時にプレコートしそ
してスロンビン及び標識されたフィブリノーゲンを添加
して標識されたフィブリンマトリクス形成せしめること
による一例が記載される。注目の複合体が抗体上に固定
化され、その活性を妨害するであろう他の阻害物質から
それを抽出する。これは、残留プロテアーゼがその天然
基質であるフィブリンの存在下で実際に作用し、そして
阻害又は活性化の一層正確な表示を与えることを可能に
する。
本発明の方法に使用される固体基材又は支持体は種々の
態様で、マイクロタイターの壁、毛細管の壁、粒子(例
えば磁気粒子、ラテックス、ポリサッカライド等)、又
は他の表面に共有結合して存在することができる。特に
注目されるのはマイクロタイタープレートであり、この
場合シグナルはマイクロタイターリーダーにより測定す
ることができる。これらのリーダーは現在市販されてい
る。
固相の表面積の増加が、標識されたフィブリンの付着の
ために利用可能な面積を増加せしめ、そしてそれ故にプ
ラスミンの作用のための基質及び利用可能な表面を増加
せしめることを当業者は認識するであろう。従って、こ
の技法がより迅速に定量的結果をもたらすことが、より
大きな表面積をもたらす任意の技法により可能となる。
基質を調製する第一段階として、未標識の又は標識され
たフィブリノーゲンを固体基材の表面に被覆する。フィ
ブリノーゲンの量は、支持体の材質、その形状及び表
面、並びにその基質を用いようとする測定において用い
られる手法に依存するであろう。表面への非特異的結合
を実質的に減らし又は除去するため、次に支持体を血清
アルブミンのごとき不活性蛋白質処理することができ
る。例えば、約1〜20mg/mlの不活性蛋白質を有する蛋
白質溶液を、該蛋白質が表面に結合するための時間にわ
たって支持体と接触せしめ、次に洗浄しそして緩和に乾
燥せしめる。液相の標識された又は未標識のフィブリノ
ーゲンを、ゼラチン(20mg/ml)又は他の濃縮された蛋
白質緩衝剤、例えば血清アルブミン中約1μg/ml〜約10
μg/mlの範囲、好ましくは約4μg/mlにおいて添加す
る。蛋白質は測定中のプラスミンの活性を妨害するらし
いので、一般に、マトリクスの形成の間に蛋白質をマト
リクスから除去する。例えば、スロンビンの存在下での
マトリクス形成の間のゼラチンは典型的には40分後に洗
浄除去される。ゼラチンがプラスミン測定中に含まれる
場合、シグナルは有意に低下し、そして測定の感度及び
特異性が害される。
次に、スロンビンを0.01〜0.5国際単位/mlのレベルで添
加し、そして次にこの混合物を室温にて約40分間インキ
ュベートする。次に、支持体を吸引し、そして洗浄して
過剰の液体及び試薬を除去する。所望により、支持体を
この形態で貯蔵することができる。標識されたフィブリ
ンで被覆された支持体を被覆の直後に使用しない場合、
その活性の維持を保証するために、適当に湿潤な環境中
で、例えば防腐剤を含有していてもよい緩衝液と接触さ
せて貯蔵することにより被覆を保持すべきである。
液相フィブリノーゲンを供給する特徴は実用可能な基質
そしてそれ故に実用可能な測定法を得るために必須であ
る。標識されたフィブリンマトリクスを得るために受動
的に結合した標識されたフィブリノーゲンを用いる従来
技術の方法は本発明の方法によるプラスミンの測定のた
めに適当な方法をもたらさない。プラスミンの測定のた
めに適当なマトリクスを得るためには、液相中の標識さ
れた又は未標識のフィブリノーゲンをスロンビンと共に
加える必要がある。本発明の方法、すなわち固相/液相
法により調製されたプレート及び固相フィブリノーゲン
のみを供給することによって調製されたプレートについ
て、プラスミンの種々のレベルによる標識の放出を示す
結果が提供される(第5及び6図、並びにこれらについ
ての後記の検討を参照のこと)。固相法においては比較
的高いプラスミン濃度においてさえ差が実質的に存在し
ないが、固相/液相法による調製されたプレートはプラ
スミンの検出のための広い有用範囲を示す。従って、本
発明の方法は一層高感度の基質マトリクスを提供する。
さらなる実験が示すところによれば、マトリクスの感度
はある種のパラメーターを操作することによりさらに増
強することができる。標識されたフィブリンマトリクス
を生成するのに使用されるスロンビン濃度は「固相の
み」測定に影響を与えず、他方、「固相/液相」測定は
スロンビン濃度の増加と共に増強されたシグナルを示
す。
固相/液相支持体を用いる測定は、一般に約17℃〜約37
℃の範囲の穏和な温度条件下で行うことができる。種々
の試薬の濃度は、特定の手法、測定対象、注目の因子の
濃度範囲、定性的測定又は定量的測定のいずれが要求さ
れるか、測定時間等に依存して広範囲に異るであろう。
すなわち、測定時間は約1分間〜24時間、さらに普通に
は約1分間〜約1時間であろう。測定感度は4時間内に
ピコグラム未満のt−PAの測定を可能にする。使用され
る媒体は通常は水性媒体であり、少量の、通常は40容量
%未満の、さらに普通には約10容量%未満の極性有機溶
剤を含めることができる。溶液は一般に約6〜9の範
囲、さらに普通には約7〜8.5の範囲のpHで緩衝化され
ている。線溶を阻害しないリン酸緩衝液、Tris緩衝液の
ごとき種々の緩衝液を用いることができる。注目の分析
対象を線溶因子にカップリングしそして種々の量の分析
対象を含むサンプルの存在下での活性の差異を測定する
ことにより、ハプテン性又は抗原性の任意のタイプのリ
ガンド、受容体、ポリヌクレオチド等と共に本発明を用
いることができる。すでに記載したフィブリン系因子の
ほかに、薬物、モルモン、酵素、リンホカイン、神経伝
達物質、膜蛋白質、制御蛋白質、増殖因子等を対象とす
ることができる。
本発明の使用を助けるため、方法の感度を最適化するよ
うな好ましい比率で種々の試薬を含有するキットを提供
することができる。血液因子の測定のために、標識され
たフィブリンにより被覆された容器、特にマイクロタイ
タープレート、及び1又は複数の因子欠損プラスミン基
質を用いて異る因子を測定することができる。種々の試
薬を再溶解可能な凍結乾燥された試薬として提供するこ
とができ、そして緩衝剤、安定剤、不活性蛋白質、例え
ば血清アルブミン等と組合わせて提供することができ
る。幾つかの用途のためには、測定のために適当な濃度
でマイクロタイターウエル中で試薬を凍結乾燥するのが
望ましい。血液因子以外の因子が関与する場合、キット
は該因子の接合体又はプラスミンの活性を変更する分子
を含めることができる。酵素標識の使用を容易にするた
め、キットは他の試薬、例えば酵素基質及びそのコファ
クターを含むことができる。必要なすべでの成分が逐次
的固相に存在するような流れ系に本発明の技法を適合せ
しめることもできる。サンプルを固相に導入し、そして
放出された又は保持された酵素標識フィブリンマトリク
スを測定する。この様な系は遠心分析又は他の流れ系に
好結果に適合せしめることができる。
次に、例により本発明をさらに説明するが、これにより
本発明の範囲を限定するものではない。
実験 例1. 酵素標識されたフィブリノーゲン 40mgの西洋ワサビパーオキシダーゼ及び300mgのヒトフ
ィブリノーゲンを用いてNakae及びKawaoi〔J.Histoche
m.Cytochem.(1972)22:1084〕の方法に従ってフィブリ
ノーゲン/パーオキシダーゼ接合体を調製した。最終生
成物中のパーオキシダーゼとフィブリノーゲンのモル比
は0.39であった。これを未標識のフィブリノーゲンで稀
釈して、0.72mg/mlのフィブリノーゲン濃度、フィブリ
ノーゲンのモル当り0.12モルのパーオキシダーゼとし、
50%グリセロール中に−20℃にて貯蔵した。
例2. 酵素標識された固相フィブリン ポリスチレンマイクロタイタープレートを、例1に記載
したパーオキシダーゼで標識されたフィブリノーゲンに
より、低イオン強度Tris緩衝液中で室温にて約1時間受
動被覆した。このプレートは4℃にて一週間貯蔵するこ
とができる。プレートを吸引してそして洗浄し、そして
次に液相のパーオキシダーゼ標識されたフィブリノーゲ
ンを、2mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA;pH7.8−8.2)
を含有する20mg/mlゼラチン(牛皮−60bloom)Tris緩衝
液中4μg/mlの濃度において添加した。次に、同じ緩衝
液中のスロンビンを0.01〜0.5国際単位/mlのレベルで添
加し、そしてこの混合物を室温にて約40分かインキュベ
ートした。次に、このプレートを吸引しそして洗浄し
た。
このフィブリンマトリクスはプラスミン−生成基質混合
物のための基質としてそのまま使用することができた。
プラスミン−生成基質混合物中に放出される酵素標識さ
れたフィブリンの量を測定することができ、そして生成
したプラスミンの量を決定するために用いることができ
る。この様な定量の代表的データーを、プラスミンの標
準化された調製物の多数の稀釈物について第1図に示
す。標準化はCTA(Committee on Thrombrolvtic Agent
s)単位を用いて行った、Tris−EDTA緩衝液中に稀釈を
行い、そして標識されたフィブリンマトリクスを含有す
るマイクロタイタープレートのすべでのウエル中にあら
かじめ分配しておいた50μの緩衝液に50μのアリコ
ートとして加えた。第1図中の濃度はこの更なる2倍稀
釈の濃度を示す。この更なる稀釈は定量のために正確に
50μを取り出すために必要である。放出されたパーオ
キシダーゼ−フィブリン分解生成物の測定は、このマイ
クロタイタープレートから50μの溶液を新たなプレー
トの対応するウエルに移すことにより行った。この移送
の後、150μの西洋ワサビパーオキシダーゼ基質(1mM
テトラメチルベンジジン及び0.16M Tris−クエン酸緩
衝液(pH5.15)と共に0.06%過酸化水素及び20%エタノ
ール)を、移送された溶液に添加し、そして生ずる色の
変化を分光光度法により650nmの波長でモニターした。
第1図中の読みのユニットは、単位時間(分)当りミリ
高額濃度ユニットとしての変化の回帰分析の結果を示
す。機器は現在入手可能なものであり、このデーターを
日常的に且つ自動に計算するものである。最点光学濃度
の読みを用いることもできる。
例3. 活性化因子測定 例に記載したようにして調製した前標識されたプレート
から出発して、0.1〜10.0mg/mlの範囲の組成プラスミノ
ーゲン活性化因子の稀釈物を加えた。次に、プレートの
すべてのウエルにプラスミノーゲンを約0.05〜0.1ユニ
ット/mlの範囲の濃度で添加した。プラスミノーゲンの
由来は、精製したプラスミノーゲン又は血漿調製物中の
プラスミノーゲンであった。次に、反応混合物を室温に
て種々の時間にわたりインキュベートし、その後50μ
を取り出し、そして放出されたパーオキシダーゼ標識の
量を測定した。この実験の結果は、プラスミノーゲン調
製物中に存在するプラスミンの量に依存して、ストレプ
トキナーゼ及びウロキナーゼを包含するプラスミノーゲ
ン活性化因子の直接測定を可能にし、この測定は20時間
以上にわたって行うことができる。4時間のインキュベ
ーションの後の感度は1pg/ml未満である。サンプルの結
果を第2図に示す。測定中に存在する活性化因子の量に
ついての標準としてこの測定結果を用いることにより、
PAI−1及びPAI−2のごとき特定の阻害物質の存在下及
び非存在下で既知量の活性化因子を添加した後に結果を
比較することにより、存在する特定の活性化因子阻害物
質の量を決定することができる。
例4. 阻害物質測定 例2において調製した前標識したプレートを用い、1/50
〜1/1,000の稀釈での血漿を添加し、そして次に0.01〜
0.1ユニット/mlのレベルでプラスミンを添加した。次
に、この反応混合物を室温にて30〜60分間インキュベー
トし、そして反応混合物の50μのアリコートの酵素標
識の量を測定した。この実験は線溶系の阻害物質のレベ
ルの測定を可能にする。サンプルの結果を第3図に示
す。
例5. イムノアッセイ フィブリノーゲンを被覆したプレートをさらに抗t−PA
抗体により室温にて約1時間受動被覆する。次に、例2
に記載したようにしてプレート上に標識されたフィブリ
ンマトリクスを生じさせる。未知量のt−PA及び血漿を
添加し、そして混合物をさらに1時間インキュベートす
る。次に、プレートを吸引しそして洗浄し、その後プラ
スミノーゲンを添加する。インキュベーションの後、反
応混合物の50μのアリコート中の放出されたパーオキ
シダーゼ標識を測定した。さらに、結合段階で精製t−
PAを使用し、次に短い第二段階において血漿を使用する
ことにより、この方法をt−PAI−1のごとき特定のt
−PA阻害物質を検出するために使用することができる。
この機能的イムノアッセイ法の代表的な結果を第4図に
示す。
以上、本発明を幾分具体的に記載したが、本発明の範囲
はこれらの具体例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、固相/液相酵素標識フィブリノーゲンから生
成した酵素標識フィブリンの分解生成物の定量により測
定した、混合中のプラスミンの量の測定からの代表的デ
ーターを示すグラフである。 第2図は、プラスミノーゲン活性化因子t−PAの直接測
定からの結果を示すグラフである。 第3図は、線溶系の阻害物質のレベルの測定からの結果
を示すグラフである。 第4図は、t−PAの検出についてのイムノアッセイの結
果を示すグラフである。 第5図は、固相調製されたパーオキシダーゼ標識フィブ
リンについて、種々のレベルのプラスミンによる標識の
放出を示すグラフである。 第6図は、固相/液相調製されたパーオキシダーゼ標識
フィブリンについて、種々のレベルのプラスミンによる
標識の放出を示すグラフである。 第7図は、標識されたフィブリンマトリクスを生成する
ために使用されるスロンビン濃度が固相のみ測定に影響
を与えず、他方、固相/液相測定がスロンビン濃度の増
加と共に増強されたシグナルを示すことを表わすデータ
ーのグラフである。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線溶系の因子又は線溶系と相互作用する因
    子を含んで成るサンプル中の前記因子の検出方法であっ
    て、 1)該サンプルを検出可能に標識されたフィブリン基質
    と接触せしめることにより反応混合物を形成し、ここで
    該基質は、固体支持体をフィブリノーゲンにより被覆し
    そして該被覆されたフィブリノーゲンに液相フィブリノ
    ーゲン及びスロビンを加えることにより調製されたもの
    であり、そして前記固体表面上に被覆された前記フィブ
    リノーゲン又は前記液相フィブリノーゲンのいずれかが
    検出可能に標識されているかあるいは両者が検出可能に
    標識されており;そして 2)前記接触の後に前記反応混合物中に放出される標識
    されたフィブリン分解物を検出する; ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】前記の検出が、前記サンプル中の前記因子
    の定量的測定である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記検出可能に標識されたフィブリノーゲ
    ンが酵素により標識されたものである、請求項1に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】前記酵素標識がパーオキシダーゼである、
    請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記因子が線溶系の活性化因子でありそし
    て前記反応混合物がプラスミノーゲンをさらに含有して
    いる、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記因子が組織プラスミノーゲン活性化因
    子である、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記サンプルが全血、血漿又は血清サンプ
    ルである、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記因子が線溶系の阻害物質でありそして
    前記反応混合物がプラスミノーゲンをさらに含有してい
    る、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記因子がアンチプラスミンでありそして
    前記反応混合物がプラスミノーゲンをさらに含有してい
    る、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記因子がプラスミノーゲンである、請
    求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】線溶測定において使用するための標識さ
    れたフィブリン基質の製造方法であって、 検出可能に標識されたフィブリノーゲンを固体支持体上
    に被覆することにより被覆された前基質を得; 該被覆された前基質を液相フィブリノーゲンと接触せし
    めることにより固相/液相前基質を得;そして 該固相/液相前基質をスロンビンと接触せしめることに
    より前記フィブリン基質を得る; ことを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】前記溶相フィブリノーゲンが検出可能に
    標識されている、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記標識されたフィブリンが酵素により
    標識されたものである、請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】線溶測定において使用するための標識さ
    れたフィブリン基質であって、該基質は、 検出可能に標識されたフィブリノーゲンを固体支持体上
    に被覆することにより被覆された前基質を得; 該被覆された前基質を液相フィブリノーゲンと接触せし
    めることにより固相/液相前基質を得;そして 該固相/液前全基質をスロンビンと接触せしめることに
    より前記フィブリン基質を得る; ことにより製造されたものである、前記標識されたフィ
    ブリン基質。
  15. 【請求項15】前記液相フィブリノーゲンが検出可能に
    標識されている、請求項14に記載の基質。
  16. 【請求項16】前記標識されたフィブリンが酵素により
    標識されたものである、請求項14に記載の基質。
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