JP2657417B2 - 可溶性橋かけフィブリン重合体のアッセイ - Google Patents

可溶性橋かけフィブリン重合体のアッセイ

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一部National Institutes of Healthによ
る補助の下の仕事の途中でなされた。
本発明は、血栓症の危険のある患者の診断並にこのよ
うな患者の治療の効果のモニターにおいて用いられる新
規なアツセイに関する。さらに詳しくは、本発明は、プ
ラスミノーゲン活性体例えば組織プラスミノーゲン活性
体(t−PA)又は活性プラスミンにより患者サンプル例
えば血漿を生体外で処理して可溶性フイブリン重合体の
D−二量体生成物を生じさせることを含む可溶性橋かけ
フイブリン重合体の量を測定する新規な方法に関し、生
じたD−二量体の量は、患者の血清中の可溶性橋かけフ
イブリン重合体の量に直接比例し、その量はトロンビン
及び因子XIII活性化即ち進行中の血栓症の指標であり、
そしてそれは高凝固性の状態を示す。
〔従来の技術〕
多くの努力が、近年フイブリノーゲンの活性化生成物
を測定する方法を開発するために費された。その理由
は、フイブリンへのフイブリノーゲンの転換は、前血栓
症状態及び播種性の血管内凝固を含む多くの異る病理学
上の症状に関係があるからである。それにもかかわら
ず、循環するフイブリン(可溶性フイブリン)を直接測
定する現在利用できる方法は、それらが行うのが難しか
又は感度及び特異性を欠くため実際的ではない。このよ
うな方法は、とりわけ、ヒト血漿中の可溶性フイブリン
の化学的精製及びクロマトグラフイ・アツセイ又は一連
の希釈プロタミンサルフエートテストよりなる。
理論的には、フイブリン形成は、放出されたフイブリ
ノペプチドの測定により間接的に検出できる。しかし、
分析するのが難しいこととは別に、フイブリノペプチド
は短い半減期を有しそして可溶性フイブリンの直接測定
と同じ情報を与えない。
又プラスミノーゲンのt−PA触媒化活性化に基づいて
得たフイブリンの刺激作用に基づく方法も提案されてい
る(Wimanら、Thrombosis and Haemostatis1986、55
(2)189)。このアツセイでは、t−PA活性は可溶性
フイブリンの存在下で増大しそして逆計算されて可溶性
フイブリンの濃度を示す。しかし終点の測定は、フイブ
リンの劣化フラグメントよりもむしろプラスミン感受性
発色体に対するt−PAによる酵素活性の一つである。
又、橋かけフイブリンの独特な抗原性決定子に対して
生じたモノクロナール抗体を利用してフイブリノーゲン
の劣化生成物により影響されることなく橋かけフイブリ
ンの劣化生成物を特異的に測定する免疫アツセイを用い
ることも提案されている(Rylattら、Thromb.Res.198
3、31:767〜78)(Whitakerら、J.Clin.Pathol.1984、3
7:882〜7)(Gaffneyら、Thrombosis and Haemostasi
s,1987、58:231要約)。D−二量体は、安定であつてプ
ラスミンによる次の消化に抵抗する橋かけフイブリンの
劣化生成物の一つである。D−二量体の上昇した血清又
は血漿の量は、病理学的フイブリン溶解を有する患者と
してストレプトキナーゼ誘発血栓溶解後深部静脈血栓症
又は肺動脈塞栓症の患者に見い出される(Lewら、J.A.
C.C.,1986、vol.1.No.6、1320〜4)。そのため、この
技術は、フイブリン溶解の終点例えば病理学的血栓症又
はプラスミノーゲン活性体を用いる治療中にモニターす
ることのみに有用な可能性がある。
そのため、フイブリンを形成する増大した傾向を反映
する前血栓症状態又はいわゆる「高凝固可能状態」の有
用な反映として、例えば患者の血漿中の可溶性フイブリ
ン濃度の生体外測定に用いることのできる急速且簡単な
アツセイを提供することが、極めて望まれている。アツ
セイは、日常的な実験室の使用のためでなければなら
ず、大量のサンプルを非常に正確に測定しなければなら
ない。
サンプル例えば血漿へのプラスミノーゲン活性体の添
加により生成するフラグメントD−二量体に関するテス
ト材料の増大する反応性を測定する診断免疫アツセイ
は、患者サンプル中の橋かけフイブリン重合体の初めの
濃度を測定するのに用いられる。従つて、生体外でのD
−二量体への可溶性フイブリンの劣化後のD−二量体の
血漿濃度は、生体内の条件下の循環する橋かけフイブリ
ン重合体の簡単な間接的な目安として用いることができ
よう。
本発明は、患者サンプル中の橋かけ可溶性フイブリン
重合体を生体外で測定する方法において、該サンプルと
蛋白分解酵素とを接触させて該フイブリン重合体のD−
二量体フラグメントを発生させ、そして該D−二量体の
量を測定することよりなる方法に関する。
本発明は、さらに患者サンプル中の橋かけ可溶性フイ
ブリン重合体を生体外で測定する方法において、該サン
プルと蛋白分解酵素とを接触させて該フイブリン重合体
のD−二量体フラグメントを発生させ、そして該D−二
量体に特異的な免疫アツセイの使用により該D−二量体
の量を測定することよりなる方法に関する。
本発明は、又密に局限された一連の容器を受容するよ
うに区分された担体よりなる患者サンプル中のD−二量
体の量をアツセイするための診断キツトにおいて、 (a) 橋かけ可溶性フイブリン重合体を含む標準の測
定された量を含有する第一の容器; (b) 蛋白分解酵素の測定された量を含有する第二の
容器、及び (c) 該D−二量体に対して特異的な抗体を含有する
第三の容器 よりなる診断キツトに関する。
本発明は、前述の利点を有する新規な診断アツセイを
提供し、それはプラスミノーゲン活性体(例えばt−P
A)又は活性プラスミンによる患者サンプルを生体外で
処理してD−二量体を発生させることを含む。このテス
トの結果は、血栓症にかかつた又は血栓症の危険のある
患者に対する診断を行いそしてその評価を非常に助け、
さらにこのような患者の治療の効果をモニターするのに
非常に有用である。形成されたD−二量体の量は、D−
二量体に関して特異的な免疫アツセイにより測定され
る。発生したりD−二量体の量、患者のサンプル中に存
在する可溶性フイブリン重合体に直接比例し、その量は
トロンビン及び因子XIII活性化即ち進行中の血栓症の指
標でありそして高凝固可能な状態を示す。
本発明は従つて短時間中の患者サンプルの実際的な測
定手段を提供し、日常的な実験室の使用並に非常な正確
さでの大量のサンプルの測定に適用できる。必要な材料
は、簡単で、容易に移動でき、大小のセンサーで適用可
能であり、たとえ病院でも適用できしかも大規模な自動
化に適用できる。高凝固可能性のマーカーとしての橋か
けフイブリン重合体の使用は、非常に実際的なアプロー
チを与え、それは複雑な凝固経路の中間段階を取扱うの
よりむしろクロツト形成に向う最終の経路を取扱う点で
そうである。それ故、本発明は患者サンプル中の血漿橋
かけフイブリン重合体濃度の簡単且間接的な測定法とし
て用いることのできるD−二量体に対する生体外劣化を
提供する。このようなサンプルは、それに限定されない
が、血液、血清、血漿、尿、脳脊髄液、腹水、浸出液及
び出液並にこのような材料の生体外画分を含む。テス
トは、血栓の発達にともなう前血栓症障害、並に心筋梗
塞、肺動脈塞栓症及び深部静脈血栓症のような血栓症障
害を評価するのに有用である。フイブリン形成にともな
う他の病理学的症状例えば腫瘍、炎症性及び免疫学的障
害並に術後状態及び他の外傷、並に他の種々の病理学的
状態も又多量の橋かけフイブリンをともなう。
第1図は、トロンビンの添加後の血漿中の橋かけフイ
ブリン重合体を示す。
第2図は、凝固時間に関連するトロンビン添加後の血
漿中の橋かけフイブリン重合体の増加の定量を示す。
第3A図は、血漿中のフイブリノーゲン及び橋かけフイ
ブリン重合体のt−PA誘発劣化を示す。
第3B図は、フイブリン二量体及びフイブリノーゲン/
フイブリン単量体のプラスミン劣化の速度の比較であ
る。
第4図は、トロンビン及び/又はt−PA処理前及び後
のD−二量体ELISAアツセイの血漿免疫活性を示す。
第5図は、トロンビン及び/又はt−PAとのインキユ
ベーシヨン後の血漿フイブリノーゲンの変化を示す。
本発明は、生体外で患者サンプル例えば血漿へのプラ
スミノーゲン活性体例えばt−PAの添加後の可溶性橋か
けフイブリン重合体の劣化により生ずる蛋白分解誘導体
特にフラグメントD−二量体(DD)の量を測定する有効
なアツセイ法を提供できるという発見に基づく。蛋白分
解誘導体への橋かけフイブリン重合体の劣化は、特異的
抗体を用いる種々の免疫学的技術により測定できる、十
分に規定された分子体であるフラグメントDDに対する簡
単な検出技術により活用される分子的変化を誘発する。
橋かけフイブリン重合体はこれらの免疫学的システムで
はもしあつたとしても殆んど反応せず、そのため材料の
例えばt−PA処理後のフラグメントDDに関するテスト材
料の増大した反応性は、患者サンプル中の橋かけフイブ
リン重合体の初めの濃度と直接関係する。従つて患者サ
ンプル中の循環する橋かけフイブリン重合体の初めの濃
度の定量は、血栓症の危険のある患者の診断を助ける生
体外のテストにより達成される。
生理学上の条件の下で、フイブリン形成は、血管内で
は止血栓の形成又は血管外では炎症性病巣の何れかに存
在する。しかし、可溶性フイブリン循環物の低濃度及び
増大した濃度は、血栓症的疾患を有する患者に同定さ
れ、血漿フイブリノペプチド量により又測定されるトロ
ンビン活性の全身的効果を反映する。可溶性フイブリン
は、又トランスグルタミナーゼへの因子XIIIのトロンビ
ン開裂を助け、それは隣接するフイブリン単量体のγ鎖
の対の間に分子間共有橋かけを形成する。本発明者ら
は、正常人の血漿中のγ鎖橋かけフイブリン二量体の低
濃度及び急性心筋梗塞を示した患者の有意な増加を立証
した(Francisら、Circulation,1987,75,1170〜117
7)。
血栓症的病患の治療におけるフイブリン分解の薬理学
上の刺激は、血栓崩壊の所望の効果に加えて、種々の程
度の循環するフイブリノーゲンの劣化をもたらす。安定
化したフイブリン中のγ鎖イソペプチド橋かけは分子の
この部分をプラスミン劣化に抵抗性とするために、橋か
けフイブリンのプラスミン劣化生成物は、フイブリノー
ゲンのそれらとは構造上異る。前述したように、この差
はクロツト分解の潜在的なマーカーとして循環する橋か
けフイブリン特異性劣化生成物を測定する数種の方法の
開発に利用されている。本発明は、定量的免疫学的アツ
セイにおいて橋かけフイブリン劣化生成物に対して特異
的な抗体を利用する。
橋かけフイブリン劣化生成物例えばフラグメントDDに
存在する橋かけ部分に近いエピトープに向う抗体DD−3B
6/22(Rylattら及びWhitakerら、前述)は、本方法にお
いて好ましくは用いられるが、フイブリンとよりむしろ
D−二量体又は他の劣化生成物と好ましく反応する他の
抗体も又用いられる。橋かけフイブリン重合体及び橋か
けフイブリン劣化生成物はともにγγ橋かけを含むの
で、両方がこの抗体と反応するかもしれない可能性が存
在する。しかし、この可能性の問題は、下記に立証され
るように、問題ではない(実験参照)。橋かけフイブリ
ン重合体の形成は、低濃度のトロンビンへの血漿の曝露
により生体外で誘発され、可溶性フイブリン重合体の反
応性は、γγ鎖橋かけと反応するモノクローナル抗体を
用いる酵素結合免疫吸着アツセイ(ELISA)で評価され
る。さらに、フイブリンがD−二量体へ転換している血
漿のt−PA処理サンプル及びトロンビン曝露血漿は、γ
γ鎖橋かけに対する抗体による同一の免疫吸着アツセイ
で反応性について評価される。フイブリン重合体のトロ
ンビン誘発形成及びt−PA誘発劣化による免疫反応性の
変化は、血栓崩壊治療中のフイブリン及びフイブリノー
ゲン劣化生成物の研究の解釈、並に血漿橋かけフイブリ
ン重合体を検出するアツセイの開発に重要な意味を有す
る。
詳細な説明及び下記の実施例において、下記の材料及
び方法が用いられたことを注意すべきである。
蛋白。ヒトフイブリノーゲン(グレードL)は、Helena
Laboratories(Beaumont,TX)から入手し、93%凝固可
能であつた。フイブリノーゲン濃度は、15.1の吸光係数
を用いて280nmでの光学密度の測定により測定した。ヒ
トトロンビン(3200NIHU/mg)は、Calbiochem−Behring
Corp.(La Jolla,CA)より、ヒルジン及びウシ血清ア
ルブミンはSigma Chemical Co.(St.Louis,MO)から、
アプロチニンはMobay Chemical Co.(New York,NY)か
ら、そして組織プラスノミーゲン活性体(100,000IU/m
g)はBurroughs Wellcome Co.(Research Triangle Par
k,NC)から入手した。ヒツジ抗ヒトフイブリノーゲンIg
Gは、Cappel Laboratories(Cochranvile,PA)から得
た。精製した因子XIII濃縮物(Fibrogammin)(ヒト胎
盤から製造)は、Behringwerke/Hoechst−Roussel(Som
erville,NJ)により提供された。因子XIIIは、カゼイン
へのダンシルカダベリン導入によりアツセイされ、そし
て活性は、100%として規定されたプールされた正常の
血漿に関して表示された。
放射能ラベル。フイブリノーゲンは、フイブリノーゲン
1ml当り0.02ngのヨードゲン及び100uCi125I(20mg/ml)
を用いて0.05mCi/mgの比活性にヨードゲン技術によりラ
ベルされた、ラベルされたフイブリノーゲンは、93%ク
ロツト可能で、ジスルフイド結合減少後SDS、7%ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動で同じ電気泳動的易動性を
示した。ヒツジ抗ヒトフイブリノーゲンIgGは、ラクト
ロパーオキシダーゼ法(Marchalonis,J.J.,Biochem.J.,
1969,113:299)を用いて0.4mCi/mgの比活性にラジオヨ
ード化した。結合及び遊離の沃素は、セフアデツクスG
−25(Pharmacia Fine Chemicals,Piscateway,NJ)のク
ロマトグラフイによるラベル後分離した。
フイブリン重合体の調製。フイブリノーゲンを10mg/ml
の最終濃度に溶解し、塩化カルシウムを0.025モル/
の最終濃度に加え、そして因子XIIIを12単位/mlの濃度
に加えた。トロンビンを次に0.0025単位/mlの最終濃度
になるように加え、溶液を10〜45分の間隔で37℃でイン
キユベートし、トロンビン活性を2単位/mlの最終濃度
にヒルジンを加えることにより阻害した。
血液サンプル。同意を得たのち血液を正常のボランテイ
アからくえん酸ナトリウム(0.4%最終濃度)に集め、
血漿を4℃で15分間3500gで遠心分離後赤血球から分離
した。
電気泳動的分析。フイブリノーゲン及びフイブリン誘導
体をSDS2%アガロース電気泳動(Connaghan,D.G.,1985,
Blood,65:5891)後の血漿中で同定した。血漿は、1.7%
SDSを含むpH7の0.01Mホスフエートバツフアー中に1:20
で希釈しそして1時間60℃又は5分間100℃で加熱する
ことにより電気泳動について調整した、10μのサンプ
ルを、10℃に冷却しつつフラツトベツド電気泳動装置
(Pharmacia Fine Chemicals,Piscataway,NJ)上で150
ボルトで電気泳動した。電気泳動を、トラツキング染料
が10cm移動するまで行つた。ゲルスキヤニングはQuik−
Scan Jr.(Helena Laboratories,Beaumont,TX)により
行つた。
ウエスタン・ブロテイングは、Transblot Cell(Bio
Red Laboratories,Richmond,CA)を用いて、Towbinら
(Proc.Nat′l,Acad.Sci.USA,76:4350,1979)の方法の
変法を用いて行つた。ニトロセルロースペーパー(孔径
0.2um,Schleicher and Schnell,Keene,NJ)への移動
は、20℃で3時間60ボルトで0.096Mグリシン及び20%
(v/v)メタノールを含むpH8.3の0.01Mトリス塩酸バツ
フアー中でなされた。ニトロセルロースペーパーは、0.
15M塩化ナトリウム及び3%(W/V)ウシ血清アルブミン
を含むpH7.3の0.05Mホスフエードバツフアー中で24時間
3℃でインキユベートした。これを除き、ペーパーを、
0.15M塩化ナトリウム、3%(W/V)ウシ血清アルブミン
及び0.05(V/V)Tween20及び2×10-5Ci125I−ラベルヒ
ツジ抗ヒトフイブリノーゲンIgGを含むpH7.3の0.05Mホ
スフエートバツフアー50mlとともに緩くロツキングしつ
つ20℃で2時間インキユベートした。ニトロセルロール
ペーパーを、次にそれぞれの洗浄に10分間プラツトフオ
ーム振盪機での緩い撹拌を用いて0.15M塩化ナトリウム
及び0.05(V/V)Tween20を含むpH7.5の0.05Mホスフエー
トバツフアー40mlずつで6回洗浄した。乾燥後、ペーパ
ーを72時間以内の露出時間によりKodak X−Omatフイル
ム(Eastman Kodak,Rochester,NY)を用いてオートラジ
オグラフイで処理した。
ELISA。橋かけフイブリン劣化生成物を、因子XIII a仲
介橋かけの近くの部位と反応するモノクロナール抗体
(DD/3B6)を用いてELISA(Dimer Test,American Diagn
ostica,Greenwich,CT)により測定した(Rylattら及びW
hitakerら、前述)。予めコートしたプレートを用い、
結果は、40ng/ml〜500ng/mlの濃度で製造者により提供
される精製したフラグメントDDにより作成した標準曲線
を用いて計算した。血漿は、t−PAとのインキユベーシ
ヨン前に未希釈でそしてインキユベーシヨン後の1:5の
希釈でアツセイした。
〔実施例〕
本発明は、下記の特定の実施例に関連して詳しく記述
されよう。
実 施 例 正常の血漿(0.025U/ml最終濃度)への低濃度のトロ
ンビンの添加は、オートラジオグラム(第1図)に示さ
れるように、クロツト形成前橋かけフイブリン重合体に
次第に増大をもたらす。トロンビン添加前(時間0)、
フイブリン二量体及び痕跡量の三量体に相当するバンド
は、125I放射能ラベルされたフイブリノーゲン中に存在
する。トロンビン添加後しかしクロツト形成前、二量体
のバンドはより明らかになり、より大きな重合体の形が
見られる。最大の変化は、クロツト形成(0.92クロツト
時間)前の最後のサンプルに生じ、そのとき6個までの
重合体の形が見られそして或る蛋白は2%アガロースゲ
ルに入ることができない。
トロンビンの添加後の血漿中の橋かけフイブリン重合
体の形成は、第1図に示される。125I放射能ラベルされ
たフイブリノーゲンを含むプールされた正常のくえん酸
処理血漿は、トロンビン(0.025U/ml最終濃度)及び塩
化カルシウム(10mM最終濃度)とともにインキユベート
される。間隔をおいて一部を取り出しそしてSDS含有希
釈剤中で1/20に希釈しそして1時間60℃に加熱すること
により電気泳動について調製した。10μのサンプルを
電気泳動し、オートラジオグラムは3日間の露出時間に
より乾燥後作成する。時間/クロツテイング時間は、サ
ンプルが引き出される時間を観察されたクロツテイング
時間により割つたものを示す。矢は、適用穴の位置を示
す。
125I放射能ラベルされたフイブリノーゲンの使用は、
染色及び電気泳動後の固定したゲルを切断し、次に個々
の切片をカウントしてそれぞれの重合体のバンドの割合
を測定することによりフイブリン重合体形成の正確な定
量を行う(第2図)。トロンビンの添加前に、8%の放
射能ラベルが橋かけ二量体として移動しそして8.2%が
二量体プラスより大きな重合体として移動した。橋かけ
重合体の割合は、トロンビンの添加後段々に増大し、見
ることのできるフイブリン形成直前に存在する20%二量
体並に27%全橋かけ重合体のピークを生ずる。二量体濃
度における統計上有意な増加は、0.5クロツテイング時
間で生じ、全橋かけ重合体濃度では0.25クロツテイング
時間で生ずる。二量体より大きな重合体の形は、それら
が合計の7%を示す0.9クロツテイング時間で可視的な
クロツト形成の直前に最も多い。同じ実験が、EDTA(0.
1%最終濃度)により抗凝固されしかも塩化カルシウム
を添加しない血漿を用いて行われるとき、重合体形成の
増大は見られない。
第2図は、クロツテイング時間に関連してトロンビン
添加後の血漿中の橋かけフイブリン重合体の増加の定量
を詳しく示す。トロンビン(0.025〜0.1U/ml,最終)及
び塩化カルシウム(10mM,最終)を、125I放射能ラベル
したフイブリンを含むプールした正常の血漿に加える。
一部を37℃のインキユベーシヨン中クロツト形成前に間
隔をおいて取り出し、電気泳動用に調製する。Coomassi
e Blueによる染色後、単量体、二量体及びより大きな重
合体に相当するバンドは、ゲルから切断されそしてカウ
ントされる。時間/クロツテイング時間は、最終のクロ
ツテイング時間により割られたサンプルの取り出しの時
間を示す。時間0値との比較した統計的に有意な増大を
示す。*,p<0.05;**,p<0.01;***,p<0.005。
可溶性フイブリン重合体のプラスミン劣化は、125I放
射能ラベルフイブリン重合体の標品が加えられる正常血
漿へのt−PAの添加後電気泳動的に行われる(第3
図)。16μg/mlのt−PAでのフイブリノーゲンのバンド
は変化しないが、二量体のバンドは24時間でうすくな
り、さらに移動し、フラグメントXXへの劣化と一致す
る。55及び100μg/mlのt−PAで、フイブリノーゲンは
初めの3時間内でフラグメントXに劣化するが、次によ
り長いインキユベーシヨン中存在し、より小さいフラグ
メントY、D及びEへの小さい開裂を示す。フイブリノ
ーゲン及びフラグメントXのプラスミン抵抗性とは対照
的に、橋かけフイブリン二量体の劣化は早く生ずる。55
μg/ml及び100μg/mlのt−PAで、多くのフイブリン二
量体は1時間で劣化し、フイブリノーゲンより大きなフ
ラグメント又は小さい二量体はより長いインキユベーシ
ヨン後に残存する。フイブリン二量体及びフイブリノー
ゲンの劣化速度は、ゲルスキヤニング後に比較され、テ
ストされたt−PAのすべての濃度で、二量体の劣化は単
量体よりさらに早い(第3B図)。16μg/mlのt−PAで、
3時間で単量体には減少は生じないが、二量体は初めの
64%に低下した。単量体と二量体との間の劣化の差は、
高い酵素濃度でより大きくなり、68%の単量体に比べて
100μg/mlのt−PAで僅か10%の二量体が3時間で残存
するのにすぎない。
フイブリノーゲン及び橋かけフイブリン重合体のt−
PA誘発劣化は、第3A及び3B図に示される。16μg/ml、55
μg/ml及び100μg/mlの濃度の組織プラスミノーゲン活
性体は、橋かけフブリン重合体の125I放射能ラベルした
標品を示すプールした正常の血漿に加える。37℃のイン
キユベーシヨン中、一部を指示した時間で取り出しそし
て電気泳動用に調製する。染色及び乾燥後、オートラジ
オグラムを6日間露出する。2%アガロースゲルシステ
ムは、フイブリノーゲンより小さいフラグメントの制限
された分割を有し、フラグメントY及びDDは重複して分
割できず、フラグメントEはA鎖の劣化生成物とともに
移動する。
第3B図は、フイブリン二量体及びフイブリノーゲン/
フイブリン単量体のプラスミン劣化の速度の比較を示
す。3時間t−PAインキユベーシヨンに相当する第3A図
のレーンがスキヤンされ、フイブリン二量体及びフイブ
リノーゲン/フイブリン単量体の劣化速度が時間0サン
プルとの比較で計算される。ゲルシステムはフイブリノ
ーゲン、フイブリン単量体及びフラグメントXの間を区
別しないので、これらは一緒に測定され、そして示され
る低下は、より小さなフラグメントY、D又はEへのコ
イルされたコイル開破を示す。同様に、フイブリン二量
体より小さいがフイブリノーゲンより大きいプラスミン
誘導体はゲルスキヤニング技術を用いて別々に測定する
ことが難しいので、フイブリン二量体に関する価は、フ
イブリノーゲンより大きいすべてのバンドを表し、それ
により残りのフイブリン二量体を過大評価し勝ちであ
る。
血漿橋かけフイブリン重量体がトロンビン露出後増大
しそして重合体のプラスミン劣化がフラグメントDDを生
成するので、フラグメントDDは、トロンビン処理前及び
後にt−PAとの血漿のインキユベーシヨン後定量され
て、t−PAによるプラスミン劣化前及び後に見掛けのD
−二量体濃度に対する増大したフイブリン重合体の効果
を求める。血漿D−二量体の反応性は、濃度依存の形で
1時間のt−PAによる生体外処理後増大し、100μg/ml
より多いt−PAでは平らになる(第1表) 正常のくえん酸処理血漿中の平均のD−二量体濃度
は、50.3±4.5ng/mlであり、25℃で20分間トロンビン
(0.05単位/ml,最終濃度)とのインキユベーシヨン後変
化しない。DD濃度はt−PA(100μg/ml)とのインキユ
ベーシヨン後平均3,560±1235ng/mlに顕著に増大する。
トロンビンへの露出後、t−PAインキユベーシヨンは、
平均18,580±11,780ng/mlへD−二量体濃度において大
きく増大させる。t−PA消化後のDD濃度の増大は、すべ
ての血漿サンプルに生じ、トロンビン処理の前及び後で
消化されたものの間に重複はない。
第4図は、トロンビン及び/又はt−PAによる処理の
前及び後のD−二量体ELISAアツセイにおけ血漿免疫活
性を示す。10人の正常の人々から採取されたくえん酸処
理血漿におけるD−二量体濃度は、50.3±4.5ng/ml(平
均±SD)(左)であり;37℃で1時間t−PA(200μg/m
l,最終濃度)とのインキユベーシヨン後、濃度は3,560
±1,238ng/mlである。同一の血漿は又37℃で20分間トロ
ンビン(0.05U/ml,最終濃度)とともにインキユベート
する。t−PAととのインキユベーシヨン前、D−二量体
反応性(51.5±7.5ng/ml)において変化がないが、全サ
ンプルに関する価は、t−PAインキユベーシヨン後非常
に増大して平均18,580±11,780ng/mlとなる。
トロンビン及びt−PA後の変化は、抗フイブリノーゲ
ン抗血清によるウエスターン・ブロツテイング後見られ
るゲルパターンに反映される(第5図)。正常な血漿
は、大量のフイブリノーゲン及びうすい二量体バンドを
示し;トロンビン曝露後は、より多い二量体が見られそ
して5種のより大きな橋かけ重合体に相当するバンドが
存在する。t−PAとのインキユベーシヨン後、重合体に
相当するバンドは存在せず、完全な劣化を確証し、そし
てフイブリノーゲンより小さいフラグメントのみが存在
する。
第5図は、トロンビン及び/又はt−PAとのインキユ
ベーシヨン後の血漿フイブリノーゲンの変化を示す。単
一の正常の血漿サンプルは、第4図におけるようにトロ
ンビン(37℃で20分間0.05U/ml)、t−PA(37℃で1時
間200μg/ml)又はトロンビン次にt−PAにより処理さ
れる。SDS2%アガロースゲル電気泳動後、ウエスターン
ブロツテイングは抗フイブリノーゲン抗血清を用いて行
われる。
前述の実験は、低濃度のトロンビンへの曝露及び/又
はt−PAによるフイブリン分解の活性化から生ずる血漿
フイブリノーゲンに対する数種の効果を示す。第一に、
トロンビン及び因子XIIIの組合わさつた作用から生ずる
生体外のクロツト形成前に可溶性橋かけフイブリン重合
体に連続的且有意な増加が存在する(第1及び第2図参
照)。第二に、フイブリン重合体はフイブリノーゲンよ
りも急速に劣化し(第3図)、不溶性フイブリンにより
立証されるt−PAのフイブリン特異性が可溶性橋かけフ
イブリン重合体により保持されることを示す。第三に、
フラグメントDDにおけるγ鎖橋かけエピトープと反応す
るモノクローナル抗体DD/3B6は、トロンビン添加前又は
後血漿の同一の反応性により示されるように、フイブリ
ン重合体の同一の橋かけγ鎖部位と反応しない(第4
図)。これは、橋かけ部位が抗体により妨害されるこ
と、又は劣化にともなう追加の確認する特徴はDD/3B6に
よる抗体反応性の決定に重要であることを示す。第四
に、血漿可溶性フイブリンの劣化生成物が抗体により認
識され(第4及び5図);それ故血液に存在するフラグ
メントDDが溶解したクロツトからそしてこのような重合
体から誘導できる。
数種の技術を用いて、低濃度の可溶性フイブリンが正
常の血漿中に見い出され、血栓症疾患の量が増大する。
血漿フイブリノペプチドA濃度(血栓症疾患で増大)
は、フイブリノーゲンからのフイブリノペプチドAの開
裂におけるトロンビンの作用を反映し、そして全身的ト
ロンビン作用の感受性マーカーであるが血漿可溶性フイ
ブリンの間接的目安である。急性心筋梗塞後の10倍の増
大及び0.6〜0.7mg/dlの正常の血漿中の可溶性フイブリ
ンの濃度が、フイブリノーゲンアフイニテイクロマトグ
ラフイを用いて見い出されて、トロンビン開裂により曝
露されたgly−pro−arg部位を含むフイブリン分子を精
製する。発作又は心筋梗塞の患者の可溶性フイブリンの
増加は、ゲル過クロマトグラフイ後大きな早く溶解す
るフイブリノーゲン抗原の増大により推論される。
第1及び2図で同定される橋かけフイブリン重合体
は、因子XIII aの追加の作用を要してフイブリン単量体
のγ鎖を橋かけする。三、四のフアクターは、凝固の活
性化中トロンビン及び因子XIII aのこのような協同作用
の概念を支持する。生体外の血漿の自然発生的なクロツ
テイング中、フイブリノペプチドの開裂及び因子XIIIの
活性化は密接に関連した現象である。フイブリンへのト
ロンビン及び因子XIIIの両方の結合は、血漿中のフイブ
リン重合体によるトロンビン触媒化因子XIII a形成の増
大を説明できる。従来の研究は、血栓症疾患の患者から
得られる血漿の抽出物中のγ鎖二量体を同定することに
より循環する橋かけフイブリン重合体について間接的な
証拠を提供する。電気泳動技術を用いて、本発明者は、
正常な血漿中の橋かけフイブリン二量体の底濃度及び急
性心筋梗塞の患者の有意な上昇を直接立証した。
組織プラスミノーゲン活性体は、フイブリンについて
高い親和性を有しそして選択的にフイブリン結合プラス
ミノーゲンを活性化し、性質は生物学的フイブリン分解
を局在化するのに働きそして又治療剤としてのt−PA相
対的フイブリン選択性の理論上の基礎を形成する。可溶
性フイブリンは又t−PAによるプラスミノーゲンの活性
化を刺激しそしてこの観察は可溶性フイブリンを測定す
る可能性のある方法として開発されている。従つて本発
明者は、単量体に比べて可溶性橋かけフイブリン二量体
の選択的劣化を立証し(第3図)、t−PAのフイブリン
特異性と一致する。可溶性橋かけフイブリン重合体に比
べて固体フイブリンに関するt−PAの相対的親和性は知
られていないが、t−PAの治療的投与はフイブリノーゲ
ンよりむしろ橋かけフイブリン重合体の劣化をもたらす
ように見える。橋かけフイブリン重合体は、t−PA投与
後全身的溶解の状態の発展中劣化される血漿「フイブリ
ノーゲン」の最初の成分であろう。
可溶性橋かけフイブリン重合体の劣化は、特にフイブ
リン分解治療の設定に「フイブリン特異性」劣化生成物
のためのアツセイの結果を評価するのに考えなければな
らない。γ鎖橋かけエピトープに向うモノクローナル抗
体は、可溶性橋かけフイブリンのこの部位と殆んど反応
性を有しないように見えるが、このフイブリンのプラス
ミン劣化は顕著に免疫活性を増大させる(第4図)。フ
イブリン分解剤例えばストプトキナーゼの投与により、
血漿フイブリノーゲンの顕著な劣化が生ずる。血漿橋か
けフイブリン重合体の同時の劣化は、恐らく血漿D−二
量体の得られた上昇とともに生ずる。血漿フイブリノー
ゲンは、又フイブリン選択性剤例えばt−PAの投与によ
り低下し、そして血漿橋かけフイブリン重合体がフイブ
リノーゲンに比べて選択的に劣化するので(第3図)、
血漿D−二量体の増加が同時にこの条件下で予想されよ
う。正常なものへのt−PAの投与は、本発明で用いられ
たのとは異る抗体を用いてELISAにより測定して、980ng
/mlへ血漿−D二量体を増加することが報告されている
(Declerck,P.ら、Thromb.Haemost.58:281,1987)。急
性心筋梗塞に対する血栓崩壊治療後、1500ng/ml〜10,73
2ng/mlの広い範囲のD−二量体濃度が、種々の技術を用
いて報告されている。ここに提出されたデータ(第4
図)は、これらの上昇の大きな部分が可溶性フイブリン
重合体の劣化から誘導したことを示唆している。対照的
に、24,200ng/ml及び64,000ng/mlというより高い量(深
部静脈血栓症に対するフイブリン分解治療後に測定され
る)そして肺動脈塞栓症に関する100,000ng/ml以内は、
血漿可溶性フイブリン重合体から完全に生ぜず、そして
血栓の溶解からの追加の橋かけフイブリン劣化生成物を
必要としよう。
従つて、生体外のt−PA劣化後のD−二量体の血漿濃
度は、循環する橋かけフイブリン重合体の間接的な目安
として用いることができる。Mr195,000を有するフラグ
メントDDは、Mr680,000を有するフイブリン二量体の30
%を示す。急性心筋梗塞にかかつた患者では、本発明者
は、正常人の0.8%に比べて3.6〜4.0%のフイブリン二
量体の血漿濃度を電気泳動技術を用いて見い出した。生
体外の血漿のt−PA劣化後の3,560ng/mlのD−二量体と
いう観察(第4図)は、橋かけフイブリン二量体の最初
の11,867ng/mlを要し、その量は正常人の以前の測定と
両立しうる、僅か0.4%の全血漿フイブリノーゲンのみ
を示す血漿フイブリン重合体の劣化により提供されよ
う。同様に、生体外のトロンビン曝露後18,580ng/mlと
いう値(第4図)は、2.1%の血漿フイブリノーゲンを
示す61,900ng/mlの血漿橋かけフイブリンから誘導され
る。これらの値は、D−二量体への生体外の劣化が前述
した血漿橋かけフイブリン重合体濃度の簡単な間接的な
目安として用いることができることを明らかにする。
種々のプラスミノーゲン活性体がD−二量体を生成す
るのに本発明で用いることができることは理解されよ
う。一般に、任意の蛋白分解酵素例えばストレプトキナ
ーゼ、ウロキナーゼ、トリプシンなどが用いられる。既
に示したようにt−PA及びプラスミンが好ましい。
本発明が免疫アツセイのモノクローナル抗体に制限さ
れないことも理解されよう。従つてフイブリノーゲン又
はフイブリンに対するよりもD−二量体に対して特異的
な任意の抗体が用いられる。既に述べたように、適切な
モノクローナル抗体が好ましい。以下のキツトの記載に
関して、免疫アツセイキツトに2種のタイプがあり、そ
の一つはサンドウイチ・アプローチを用いる直接アツセ
イである。これらのキツトは、標準物、表面上で通常不
動化される第一の抗体(即ち捕獲抗体)及び単一の生成
物によりラベルされた第二の抗体のセツトを含む。ラベ
ルは任意の検出可能な物例えば放射性物、酵素、螢光
団、化学団などである。免疫アツセイの第二のタイプ
は、競合タイプである。これらのキツトは、標準物、ラ
ベルした抗原及び特異的抗体を含む。キツトは、又特異
的バツフアー、基質、分離剤及びコントロールを含む。
キツトは、前述の患者サンプルを処理するための採取装
置又は化学品を含むことができる。本発明では、試料は
血漿でありそして従来の技術により採取される。このキ
ツトは、試料(サンプル)を処理のためのプラスミノー
ゲン活性体又は活性プラスミンを含むだろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、トロンビンの添加後の血漿中の橋かけフイブ
リン重合体を示す。 第2図は、凝固時間に関連するトロンビン添加後の血漿
中の橋かけフイブリン重合体の増加の定量を示す。 第3A図は、血漿中のフイブリノーゲン及び橋かけフイブ
リン重合体のt−PA誘発劣化を示す。 第3B図は、フイブリン二量体及びフイブリノーゲン/フ
イブリン単量体のプラスミン劣化の速度の比較である。 第4図は、トロンビン及び/又はt−PA処理前及び後の
D−二量体ELISAアツセイの血漿免疫活性を示す。 第5図は、トロンビン及び/又はt−PAとのインキユベ
ーシヨン後の血漿フイブリノーゲンの変化を示す。

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】患者サンプル中の橋かけ可溶性フイブリン
    重合体を生体外で測定する方法において、該サンプルと
    蛋白分解酵素とを接触させて該フイブリン重合体のD−
    二量体フラグメントを発生させ、そして該D−二量体の
    量を測定することよりなる方法。
  2. 【請求項2】蛋白分解酵素が組織プラスミノーゲン活性
    体又はプラスミンである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】患者サンプル中の橋かけ可溶性フイブリン
    重合体を生体外で測定する方法において、該サンプルと
    蛋白分解酵素とを接触させて該フイブリン重合体のD−
    二量体フラグメントを発生させ、そして該D−二量体に
    特異的な免疫アツセイの使用により該D−二量体の量を
    測定することよりなる方法。
  4. 【請求項4】蛋白分解酵素が組織プラスミノーゲン活性
    体又はプラスミンである請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】プラスミンがプラスミノーゲン活性体によ
    るプラスミンへのプラスミノーゲンの転換により生成す
    る請求項2又は4記載の方法。
  6. 【請求項6】プラスミノーゲン活性体が組織プラスミノ
    ーゲン活性体である請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】フイブリン重合体よりもD−二量体と好ま
    しく反応する抗体が該免疫アツセイに用いられる請求項
    3記載の方法。
  8. 【請求項8】モノクローナル抗体が該免疫アツセイに用
    いられる請求項3記載の方法。
  9. 【請求項9】モノクローナル抗体が(DD/3B6)である請
    求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】密に局限された一連の容器を受容するよ
    うに区分された担体よりなる患者サンプル中のD−二量
    体の量をアツセイするための診断キツトにおいて、 (a)橋かけ可溶性フイブリン重合体を含む標準の測定
    された量を含有する第一の容器; (b)蛋白分解酵素の測定された量を含有する第二の容
    器、及び (c)該D−二量体に対して特異的な抗体を含有する第
    三の容器 よりなる診断キツト。
  11. 【請求項11】抗体がモノクローナル抗体である請求項
    10記載のキツト。
  12. 【請求項12】モノクローナル抗体が(DD/3B6)である
    請求項10記載のキツト。
  13. 【請求項13】蛋白分解酵素が組織プラスミノーゲン活
    性体又はプラスミンである請求項10記載のキツト。
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