JPH0767056A - 頭部装着型ディスプレイシステム - Google Patents

頭部装着型ディスプレイシステム

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JPH0767056A
JPH0767056A JP6020348A JP2034894A JPH0767056A JP H0767056 A JPH0767056 A JP H0767056A JP 6020348 A JP6020348 A JP 6020348A JP 2034894 A JP2034894 A JP 2034894A JP H0767056 A JPH0767056 A JP H0767056A
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Seiichiro Tabata
誠一郎 田端
Tetsuya Ishii
哲也 石井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 頭部装着型ディスプレイを利用し、例えば美
術館での作品解説等の用途に適用できるようにする。 【構成】 各対象物1a,1bごとに、それに関する情
報を光信号5a,5bとして送信する光信号送信部2
a,2bを各対象物の空間配置に対応させて空間的に配
置し、指向性のある光信号受信部11でそれを受信す
る。光信号受信部は頭部装着型ディスプレイ装置10に
具備され、使用者の顔面が対象物に対向したときに所望
の情報を受信できるように指向性を調整する。目的対象
物に顔を向けるとうごく自然な動作によって、例えば美
術館で各作品ごと、それに該当する説明情報を外界像に
オーバーラップさせスーパーインポーズ機能で各作品の
解説を受けられる。切り換えは自動的で、使用者自身が
チャンネル選択やその操作をする等の面倒もない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、頭部装着型ディスプレ
イシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】LCDパネル等の表示映像を、観察者の
眼前に装着されるゴーグル型等の本体に組み込んだ投影
光学系を通して観察者の眼に与えるようにするディスプ
レイ(映像表示装置)技術は、使用者がかかるディスプ
レイを頭部に装着し、小型LCD等によってでも、一人
で大画面サイズの感覚で映像を楽しめるようにすること
ができる等から、その実用化が期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、従来の提案
においては、液晶テレビを設け、ヘッドバンドに取り付
けた映像再生回路部にはTVチューナやTVアンテナを
備えて、アンテナからのテレビ受信信号を再生し一人用
のものとしてTV画を見ることができるようにし、ま
た、そのチャンネル切り換えについてはチャンネル歩進
用のTVチューナ釦を使用し、使用者はテレビを見てい
るとき、これを操作してチャンネル切り換えを行うとい
ったような、利用形態についての具体的な提案はなされ
ているものの、例えば美術館での各作品の解説等に、か
かる映像表示が可能な頭部装着型ディスプレイを導入す
るといった具体的構想はみられない。また、頭部装着型
ディスプレイの使用者が、対象物に顔を向けるといった
空間的選択によって、的確にその対象物に関する情報を
選択的に得ることのできる頭部装着型ディスプレイ技術
も未だみない。
【0004】本発明は、映像表示が可能な頭部装着型デ
ィスプレイの新たな、有用な利用形態を含んだシステム
を具体化し、提供しようというものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によって、情報を
光信号として送信する光信号送信手段と、前記光信号送
信手段の光信号を検出する光検出素子を有する光信号受
信手段と、該光信号受信手段からの光信号を電気信号に
変換し、前記情報を抽出する光信号変換手段と、映像を
表示する映像表示手段と該映像表示手段に映し出される
映像と外界光とを重ねるコンバイナーとを有する頭部装
着型映像表示装置と、前記送信側の光信号送信手段及び
/又は前記受信側の光信号受信手段に設けられた、光の
送信及び/又は受信の指向性を限定する指向性限定手段
とを有することを特徴とする頭部装着型ディスプレイシ
ステムが提供される。また、上記において、頭部装着型
映像表示装置側に、外界光を遮断もしくは透過する選択
手段を含み、抽出した情報により該選択手段の遮断、透
過を制御する選択制御手段を有することを特徴とする頭
部装着型ディスプレイシステム、及び光信号として、赤
外光、紫外光等の不可視光を用いることを特徴とする頭
部装着型ディスプレイシステムが提供される。
【0006】
【作用】本発明においては、光信号送信手段を例えば外
界対象物に対応させて空間的に配置させる一方、使用者
には、上記頭部装着型映像表示装置を頭部に装着させて
使用させることができる。光信号送信手段からの光信号
は、その指向性限定手段によって定められた範囲をもっ
て光信号受信手段で受光可能となり、これに基づき使用
者は、目的とする対象物に顔を向けるといった空間的選
択によって、即ち対象物に顔を向けるというごく自然な
動作によって、その対象物に関する情報を選択的に得る
ことができる。
【0007】例えば美術館で各作品に関する情報を外界
像にオーバーラップさせる対象として、スーパーインポ
ーズ機能をもって各作品の解説を行うような用途の場合
であっても、これを各作品ごと適切に行わせることを可
能にし、また、作品の解説を受けるのにあたって、使用
者自身がチャンネルの選択やそのための操作をする等の
面倒なこともない。特に、請求項2のものでは、その選
択手段、選択制御手段のそれぞれを更に有して、使用者
が対象物に顔を向けるといった空間的選択によって外界
光の透過、遮断の自動切り換えが可能で、例えば内視鏡
操作部に光信号送信手段を配置し、術者を本頭部装着型
映像表示装置の装着使用者として内視鏡検査を行わせる
ような用途の場合でも、術者は手元のその操作部の方に
顔を向けるだけで、該操作部を見ながら操作を行うこと
を可能にし得て、手をその操作部から離すことなく、頭
部装着型映像表示装置の映像表示手段に映し出された映
像を観察することができるのに加えて、外界像を見るこ
とができるシースルーのON及び、外界像は見えないシ
ースルーのOFFができ、かかる場合のものとして好適
である。また、請求項3の場合は、光信号として赤外
光、紫外光等の不可視光をもってそれぞれ上記を効果的
に実現し得る上、使用者本人や他の者にとっても光信号
が煩わしいものになるなどすることも避けられる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明の一実施例を示す。実施例装置は、
システム構成として、例えば美術館での各作品の解説の
用に適用する場合、展示対象物1a,1b,・・・側の
ものとしての外界にある光信号送信手段と、美術館入場
者である観賞者が使用する頭部装着型ディスプレイとか
らなる。
【0009】まず、送信側について説明するに、対象物
1a,1bは、図示例では絵であり、それら対象物1
a,1bの近傍にはそれぞれ対応した光信号送信部2
a,2bが予め配置されている。
【0010】ここでは、それぞれの光信号送信部2a,
2bは、例えば発光ダイオード2であり、各対象物1
a,1bを説明する映像・音声信号を光信号5a,5b
として送信するようにしている。
【0011】本例では、使用者が対象物1a,1b,・
・・の観賞時にその説明用にオーバーラップされること
となるスーパーインポーズすべき映像の情報も、また説
明の用に供される音声情報も光信号で送信することか
ら、上記送信側での構成としては、図2に示すように、
自己の対象物に関連する映像・音声情報を発生する映像
・音声入力部6と、それからの入力信号をFM変調する
FM変調回路部7とを備え、FM変調回路部7からの出
力を発光ダイオード2に供給し、光信号を送信する。
【0012】このように、複数の各対象物1a,1b,
・・・ごとに、それに関する情報を光信号5a,5b,
・・・として送信する光信号送信手段を、それぞれ、例
えば館内作品展示場における各対象物1a,1b,・・
・の空間配置に対応させて各対象物の横の壁面等を利用
し空間的に配置する。
【0013】上述のような設備を設ける一方、上記光信
号を受信するため指向性のある光信号受信手段を具備す
る頭部装着型ディスプレイ装置10が用意され、これ
が、図示のように、利用者に装着されて作品観賞に使用
される。
【0014】使用者が頭部に装着するこの頭部装着型デ
ィスプレイ装置10は、基本的には例えばLCDパネル
等を用いた映像信号に基づく表示映像を投影光学系を通
して装着者の目に伝達させることができるものである
が、装着したまま外界を見ることのできるシースルー機
能を備えるとともに、ディスプレイ部本体に取り付けら
れた光信号受信部11を有する。
【0015】光信号受信部11は本体備え付けのもので
あって、個々の使用者の移動に伴い一体に移動すること
となり、従ってこのような中で、光信号送信部2a,2
b,・・・からの対応する対象物1a,1b,・・・に
関する説明用映像・音声情報である光信号5a,5b,
・・・を受信する。
【0016】なお、投影光学系については装着者の眼前
に配置される眼前部31に設けられるものであり、ま
た、本例では、更に装着者の耳の位置に配置されるへッ
ドフォン32が設けられている。
【0017】本頭部装着型ディスプレイは、外界を見え
る状態、従って利用者が館内を歩行する等の移動時の前
方周囲の様子は勿論、観賞したい対象物1a,1bも見
えるようにして使用するもので、外界光についてはシー
スルー機能により眼前部31を介し装着者の目に伝達さ
せることができる。
【0018】光信号受信部11は、図のようにその眼前
部31の上部において前方に(従って、顔が向く方向
に)向けて設けることができる。光信号受信部11は指
向性を有している。指向性のある光信号受信部11は、
フォトディテクタと、光をフォトディテクタに集光する
光学系を有する。図3に示すものでは、光信号受信部1
1は例えばフィルタ12、集光レンズ13、フォトディ
テクタ14が前面側からこの順で筒構造の筒体15に設
けられる。そして、フォトディテクタ14は、FM変調
回路部21に接続され、FM変調回路部21が映像・音
声出力部22に接続されている。
【0019】光信号受信部11はこのように本体に具備
されるが、顔面が対象物に対向したときに所望の情報を
受信できるように指向性を調整する。適用する対象物1
a,1b,・・・の配置間隔、従ってそれぞれの光信号
送信部2a,2b,・・・設置間隔その他に状況に対応
して、適切な分離、選択が確保されるよう、指向性の調
整がなされるのは、好ましい態様である。
【0020】ここで、指向性の調整について述べておく
と、次のようである。なお、これには指向性の向きの調
整を含めるられる。指向性の調整は、光学系の向きの
調整(指向性の向きが調整される)、光学系の指向性
を高める(画角を狭くする)調整とすることができる。
【0021】に関しては、光をフォトディテクタに集
光する光学系を有する光信号受信手段を、頭部装着型デ
ィスプレイに備え付けるものであるところ、その備え付
けを固定したものとはせずに或る程度可動にする自由を
もたせて光学系の向きを上下左右に変えることができる
ものとする。これにより、指向性の向きが調整されるこ
ととなる。
【0022】に関しては、光学系の画角を狭くすれ
ば、指向性が高まる。従って、この画角を調整すること
が、指向性を高めるという調整をすることとなる。
【0023】よって、このような観点から、光信号受信
部11における光をフォトディテクタ14に集光する光
学系は、画角を狭くする、いわゆるズーム機構のある構
成とすることができる。こうすると、画角が狭くなり、
指向性が高まるという調整が可能である。また、これに
代えあるいはこれとともに、上記の光学系を頭部装置型
ディスプレイに備え付けて使用した場合、その向きを上
下左右に自由に動かせる構成を採用することができる。
このようにすると、使用者にあわせた光学系の向き(=
指向性の向き)を調整することができる。
【0024】より具体的にいえば、前者については、上
記の光学系にズーム機構を有することで、画角を狭くす
ることにより、また、広くすることにより、指向性を高
めたり、低めたりするという調整が可能である。例え
ば、光学系ではテレ側・ワイド側にすること等によって
これをできる。なお、ズーム機構も必ずしも連続的な変
化である必要はなく、2段階、3段階等の段階的な変化
であっても構わない。
【0025】後者については、上記の光学系を有する光
信号受信手段を頭部装置型ディスプレイに備え付けて使
用するのであるが、もし、固定して使用すると、指向性
の高い光信号受信手段の場合、その指向性が高すぎて、
不都合が生じる場合がある。例えば、背丈が異なる人が
使用する場合など、指向性が背の高さが異なるため信号
光を受け取れない場合も生ずる。そこで、光信号受信部
11の向きを上下左右に変えることによって、指向性を
調整することができると、そのような不都合もなくせる
ものである。
【0026】光信号受信部11への該当する対象物の光
信号(5aまたは5b・・・)の受信時には、フォトデ
ィテクタ14にその入射光は集光され、電気信号に変換
される。そして、FM変調回路部21は、その電気信号
を復調し、映像・音声出力部22に与え頭部装置型ディ
スプレイで再生する。このように、信号光が、電気信号
に変換され、この信号を復調し、再生することにより、
観察者に伝える情報を伝達可能に構成されている。
【0027】復調映像信号は映像表示のため、LCDパ
ネル等の表示素子に供給すればよい。受信光信号による
映像情報に伴う音声情報にについては、使用者の耳に伝
達させるべく映像・音声出力部22からへッドフォン3
2へ供給し、音声発生に用いられることになる。
【0028】上述のように、光信号を発信する複数の光
信号発信手段と、該光信号発信手段と空間的に隔てら
れ、かつ、光信号を受信する光信号受信手段を有する頭
部装着型ディスプレイとからなっていて、光信号受信手
段は光信号に対し指向性を有し、かつ頭部装着型ディス
プレイは光信号受信手段により受信した信号により、観
察者に伝える情報を伝達可能に構成されているものにお
いて、美術館の場合なら、これを使用者に対し、かかる
システムにより次のようなサービスの提供に利用でき
る。
【0029】以下、利用形態等について美術館における
作品観賞の場合を例として、更に具体例に説明する。頭
部装着型ディスプレイ装置10は、入館時、その使用を
希望する入館者に貸し出すものとする。
【0030】使用者はこれを利用して各作品対象物1
a,1b,・・・をシースルーで見ることになるが、こ
の場合、装着して館内を歩くと、自動的にしてかつ個別
的に各作品ごとの解説に目と耳で接することができる。
上述したような空間的に隔てられた複数の対象物1a,
1b,・・・に関係する説明情報を頭部装着式ディスプ
レイで受信するが、その個々の対象物1a,1b,・・
・に関係する情報はそれぞれ空間的に隔てられた領域か
ら光信号送信手段によって送信され、その光信号は頭部
装着式ディスプレイ装置10側に具備された指向性を有
する光信号受信手段によって選択的に受信されるのであ
る。
【0031】即ち、使用者の頭部に装着されたディスプ
レイ本体に具備された光信号受信部11は指向性を有し
ていて、装着使用者の顔面が個々の作品対象物1a,1
b,・・・に対向したときに当該対向したその対象物に
関する解説用映像・音声情報を受信できるよう指向性の
向きが調整されている。使用者が、今、特定の作品対象
物1aを見たいと思ってその対象物1aの前に行き、図
示のように作品対象物1aに顔を向けたとする。する
と、光信号受信部11もその方を向き、その対象物1a
の光信号送信部2aから送信される光信号5aだけが光
信号受信部11により受信される。
【0032】次の作品対象物1bを見るため、顔面を対
象物1bに対向させれば、今度は、光信号送信部2bか
らの光信号5bが光信号受信部11により受信されるこ
とになる。このとき、使用者は格別の釦操作をする必要
もなく、光信号送信部2a側から光信号送信部2b側の
自動切り換えが行われる。
【0033】光信号受信部11に入射した映像・音声情
報の信号光(対象物1aに対向した場合は信号光5a,
対象物1bに対向した場合は信号光5b)は、フィルタ
12でバックグランドが除去された後、集光レンズ13
でフォトディテクタ14上に集光され、電気信号に変換
される。従って、この信号を復調し、再生することによ
り、目的の対象物に関する説明用の映像情報については
使用者の目に与えられ、かつ音声情報についても使用者
の耳に伝えることができる。
【0034】こうして、眼前部31を通しシースルー機
能で例えば作品対象物1aの絵を見ている状態なら、今
見ているその外界像(作品対象物1aの絵の像)に関連
するその説明のための画像をオーバーラップさせて見せ
ることができる。かつ同時に音声による作品の説明も加
えられる。即ち、映像情報は眼前部31の投影光学系に
よりこれを使用者に観察せしめ、音声情報はへッドフォ
ン32からこれを発生させ、かくして作品対象物1a,
1b,・・・ごと、情報をスーパーインポーズすること
ができる。
【0035】本例においては、このようにして美術館で
各作品に関する情報を予め各作品ごとに設定しこれをそ
れぞれ光信号として出しておくようにすれば、作品の前
に来て作品を見た利用者にスーパーインポーズ機能で、
各作品の解説を行うことができ、作品を観賞する際の作
品の理解を深め、観賞の興味を増加させるのに役立ち、
同時に音声の説明が加味されるときはより一層効果的で
ある。
【0036】しかも、作品の解説を受けるのにあたっ
て、特に使用者自身でチャンネルの選択やそのための操
作をする等の面倒なこともなく、使用者は見たい目的の
作品対象物に顔を向ければよく、かつ情報の切り換えは
自動である。
【0037】また、指向性を有する光信号受信部11が
画角の調整が可能であると、使用状況等に応じた対応性
が得られ、使い勝手が増し、上下左右に向きを変えられ
ると、使用者にあわせた光学系の向き(指向性の向き)
の調整をすることができ、個別対応性にも優れる。
【0038】次に図4及び図5に例をもって示すもの
は、前記実施例によるものが、光検出素子と光信号を前
記光検出素子に集光する集光光学系であって指向性を調
整する手段を備える集光光学系とを有する光信号受信手
段と、前記光信号受信手段の向きを変化させる光信号受
信手段調整部と、光信号を電気信号に変換する光信号変
換手段と、シースルー機能とを有し、前記集光光学系に
入射した光信号が光検出素子に集光され、集光された光
信号が光信号変換手段で光信号から電気信号に変換さ
れ、変換された電気信号を映像情報については使用者の
目に伝達させるとともに音声情報については使用者の耳
に伝達させ、外界光についてはシースルー機能により使
用者の目に伝達させる頭部装着型ディスプレイと、前記
頭部装着型ディスプレイと空間的に隔てた位置にあり、
映像・音声信号を光信号に変換し該光信号を送信する光
信号送信手段とを有するシステム構成に従うものであっ
たのに対し、オーバーラップさせる頭部装着型ディスプ
レイでの画像情報を外界から得るようにするものの、頭
部装着型ディスプレイの画像情報・音声情報にチャンネ
ルをつけておいて、そのチャンネルについて外界から光
信号で切り換え信号を送ってチャンネル切り換え可能に
するものである。
【0039】即ち、前記第1実施例の場合は、外界に映
像信号・音声信号を光信号として送信する手段が対象物
1a,1b,・・・ごとに光信号送信部2a,2b,・
・・として設けるものであったが、本実施例(第2実施
例)では、外界に映像信号・音声信号を切り換えるチャ
ンネル切り換え信号を光信号として送信する手段が対象
物に関連してある。なお、頭部装着型ディスプレイの方
に指向性のある光信号受信手段があること等について
は、第1実施例と同じである。
【0040】以下要部を説明すると、図4に示すよう
に、本実施例では、各対象物の説明の用に供する音声・
映像情報は、通常のTVシステムによるもので送信す
る。このため、例えば天井61に音声・映像信号送信用
のアンテナ62を配置しておくようになす。他方、頭部
装着型ディスプレイ装置10側には、その受信用のアン
テナ35を備えるように構成する。受信アンテナ35
は、図5に示すように、TVチューナ41に接続され、
TVチューナ41は装置10の信号処理部42に接続す
る。
【0041】一方、各光信号送信手段2nはそれぞれ対
象物1n(絵)の近傍に配置されるが、ここでは、その
光信号送信手段2nからは当該対象物1nに関し予め割
り当てられたTVチャンネルのためのチャンネル切り換
え信号8nが光信号として送信されるようにしてある。
装置10側の光信号受信手段11Aは、かかるチャンネ
ル切り換え信号を受信するもので、受信信号はチャンネ
ル切り換え信号生成部43に出力され、それに基づきT
Vチューナ41でチャンネル選択がなされる。
【0042】即ち、装着使用者の顔面が特定の対象物1
nに対向したとき、光信号受信部11もその方を向く結
果、その対象物1nの光信号送信部2nから送信される
光信号(チャンネル切り換え信号8n)が入射し、当該
対向したその対象物1nに関するチャンネル切り換え信
号が受信される。こうして光信号でチャンネル切り換え
信号を得て、該当対象物を説明している映像信号・音声
信号のTVチャンネルを自動選択する。
【0043】このようして、本実施例においても、美術
館で各作品に関する情報を各TVチャンネルに振り分
け、スーパーインポーズ機能で、各作品の解説を行うこ
とができる。
【0044】しかも、その場合に、もし各作品対象物の
解説がどのチャンネルに振り分けられているか分からな
いと、各作品の観賞にあたり該当するチャンネルを探し
て合わすのに、手間、時間がかかるなどし、結果として
目的とする作品に対応する解説を受けることができない
などの問題が生ずるが、そのようなこともなく、また、
チャンネル歩進操作(ボタンを押す操作など)を必要と
すると、それが煩わしいものとなるが、そのような不
利、不便を伴うという問題もない。
【0045】本実施例によっても、使用者は見たい目的
の作品対象物に顔を向ければよく、情報のチャンネル切
り換えも自動であり、光空間伝送は、電波と比較して高
い指向性を得られるから、目的とする対象物に顔を向け
るといった空間的選択によって、容易に発信源の分離・
選択が可能である。これにより、目的とする対象物に顔
を向けるというごく自然な動作によって、その対象物に
関する情報を選択的に得ることができる。
【0046】また、本実施例でも、光信号受信部11に
ついて、画角の調整を可能とすることにより指向性を高
めたり、低めたりする調整が可能であり、上下左右に向
きを変えられるようにすることにより装着する使用者に
あわせて指向性の向きの調整をすることができる。
【0047】本発明に従えば、以上の実施例のように、
外界に映像信号・音声信号を光信号として送信する手段
を備える(第1実施例)か、もしくは外界に映像信号・
音声信号を切り換えるチャンネル切り換え信号を光信号
として送信する手段を備える(第2実施例)ようにな
し、かかる光信号を送信する光信号送信手段と、前記光
信号送信手段と空間的に隔てて位置し、光検出素子と光
信号を前記光検出素子に集光する集光光学系であって、
指向性を調整する手段を備える集光光学系とを有する光
信号受信手段と、前記光信号受信手段の向きを変化させ
る光信号受信手段調整部と、光信号を電気信号に変換す
る光信号変換手段と、シースルー機能とを有し、前記集
光光学系に入射した光信号が前記光検出素子に集光さ
れ、集光された光信号が光信号変換手段で光信号から電
気信号に変換される頭部装着型ディスプレイとを有する
システムとして構成することもできる。
【0048】以上のように、映像表示が可能で、シース
ルー機能をも有する頭部装着型ディスプレイを、例えば
美術館での作品解説等の用途に供する装置として利用者
に装着、使用させる構成とすれば、外界対象物である各
作品の観賞の際の理解を深め、観賞の興味を増加させる
のに役立てられ、新たな用途を提供できる。しかも、使
用者にとって使用に不便でなく、簡単かつ容易に取り扱
える、高い利便性のもので上記を実現できる。
【0049】本態様のシステムにおいては、光信号送信
手段を例えば外界対象物ごとの空間配置に対応させて空
間的に配置させる一方、使用者には、外界を見えるよう
にして上記頭部装着型ディスプレイを頭部に装着させて
使用させることができる。光信号送信手段からの光信号
は、指向性を有する上記光信号受信手段で受信するが、
かかる光信号受信手段は頭部装着型ディスプレイに具備
され、使用者は、目的とする対象物に顔を向けるといっ
た空間的選択によって、即ち対象物に顔を向けるという
ごく自然な動作によって、その対象物に関する情報を選
択的に得ることができる。
【0050】よって、例えば美術館で各作品に関する情
報を外界像にオーバーラップさせる対象として、スーパ
ーインポーズ機能をもって各作品の解説を行うような用
途の場合であっても、これを各作品ごと適切に行わせる
ことを可能にし、また、作品の解説を受けるのにあたっ
て、使用者自身がチャンネルの選択やそのための操作を
する等の面倒なこともない。また、指向性を調整可能な
集光光学系は、使用状況等に応じた対応や使用者にあわ
せた調整を可能にする。
【0051】このように、映像表示が可能な頭部装着型
ディスプレイを活用した例えば美術館での作品解説等の
新たな用途を提供でき、美術館で各作品に関する情報を
外界像にオーバーラップさせる場合であれば、スーパー
インポーズ機能をもって各作品の解説を行うことがで
き、観賞者の各作品の観賞の際の理解を深め、観賞の興
味を増加させるのに役立てられる。また、目的とする対
象物に顔を向けるといった空間的選択によって、即ち対
象物に顔を向けるというごく自然な動作によって、その
対象物に関する情報を選択的に得ることができ、作品の
解説を受けるのにあたって、使用者自身がチャンネルの
選択やそのための操作をする等の面倒なこともない。ま
た、指向性の調整は使用状況等に応じた対応や使用者に
あわせた調整を可能にし、使用により便利なものとな
る。
【0052】なお、上記は前述のような観点を基に、新
たな用途を提供できるとの着想から、これを具体化した
ものであったが、以上の実施例に限定されるものではな
い。即ち、次のようにしても使用できる。例えば、輸送
用コンテナを対象とする場合、以下のような使い方もで
きるものである。例えばコンテナの一部に映像・音声信
号発生手段があり、本発明に従う頭部装着型ディスプレ
イを装着して見たときに、その信号を受信するようにな
す場合である。
【0053】しかして、ここでは、その場合の信号とし
ては、コンテナ内に何が入っているか、あるいはどこに
輸送すべきものなのか等の情報を予め含ませておけば、
本装置により、各コンテナごとに、簡単に該当する情報
を知ることができる。このような用途にも利用できるも
のである。
【0054】また、美術館の他、展示会でのブース等で
も同様であり、各作品等の解説などに導入できる。いず
れの場合も、外界対象物ごとの情報をスーパーインポー
ズする用途において、各情報の切り換え動作についてそ
れを自動切り換えすることが可能である。その他、それ
らに限らず広く適用できる。
【0055】次に例をもって示すものは、内視鏡と頭部
装着型ディスプレイを組み合わせたシステムの場合であ
る。本実施例(第3実施例)は、送信側及び受信側のシ
ステム構成として、光信号送信手段が内視鏡操作部乃至
その近傍に配される一方、かかる送信手段を備えるかか
る内視鏡を扱う術者が頭部装着型ディスプレイを使うそ
の装着使用者であって、その装着される頭部装着型ディ
スプレイとして、シースルーのON(外界光透過)、O
FF(外界光遮断)制御が可能な、即ち外界からの光の
透過と遮断の切替えができるシャッターを有するものを
用いるとともに、当該頭部装着型ディスプレイに光信号
受信手段が配され、送信光信号による情報をそのシャッ
ター開閉制御のための情報とする。
【0056】以下、要部を説明する。図6に示すよう
に、本例の内視鏡装置は、内視鏡100、ライトボック
ス180、映像コントロールユニット185等を有す
る。内視鏡100は、ここでは、例えばその挿入部17
0の先端部(内視鏡先端)内部に患者体腔内の画像を得
る撮像素子としてのCCDを備えるものとする。操作ノ
ブ171などの術者が手で操作する操作部材等を有する
その手元操作部101(内視鏡操作部)とライトボック
ス180や映像コントロールユニット190とは、内視
鏡先端部の照明光学系へ光を導くライトガイドコード1
75、映像信号を伝えるコード176を介してそれぞれ
接続される。
【0057】内視鏡100はまた、その操作部101か
らコード177を介し、術者が図ように頭部に装着して
使用する頭部装着型ディスプレイ装置10と接続され
る。内視鏡装置と頭部装着型ディスプレイ装置10はこ
のように結ばれ、これが、該ディスプレイ装置10の装
着使用時の術中において術者が内視鏡先端のCCDによ
る観察映像を見ることのできるモニターとなるが、本実
施例では、送信側、受信側の構成として、図示の如く
に、情報を光信号として送信する手段として例えば赤外
線発信部102を内視鏡操作部101に設けるととも
に、当該頭部装着型ディスプレイ装置10の方にこれに
対応して、その光信号を受信するための手段としての赤
外線受信部111を設ける。なお、ここでは赤外光を用
いることとするが、紫外光等の不可視光を利用する構成
とすることもできる。不可視光とすると、装着者(ここ
では、術者)が空間的選択で顔を光信号送信手段へ向け
たとき、光が目にみえず、煩わしくない等の利点があ
る。同様、他の者にとっても煩わしいものとなることは
ない。
【0058】ここに、発信側において、特定波長域の赤
外線を発する赤外線発信部102を配する箇所、並びに
受信側における赤外線受信部111の配設に関しては、
前者については、通常、術者が内視鏡を扱う場合に術者
側に面することとなる内視鏡操作部上面側乃至その近傍
部分である。好ましくは、操作部102の操作部材の操
作等をするため手元操作部部分へ顔を向けたとき、その
術者の顔と対向することとなるよう、適用内視鏡100
においてその配設位置、投射向き等を設定する。後者に
ついては、そのディスプレイ本体部に取り付ける赤外線
受信部111は、眼前部31において前方に向けて設け
てある。この点は、前記各実施例と同様である。
【0059】指向性をもたせることについても、同様で
ある。従って、本実施例において、頭部装着型ディスプ
レイの方に指向性のある光信号の受信手段として赤外線
受信部111が設けられる構成であってよい。指向性の
ある光信号受信手段で、指向性を限定して入射させる赤
外線受信器の場合の例のいくつかは、後記で更に示され
る(図10,11)。また、そのように指向性を限定す
る手段については、これに代え、送信側にあってもよ
い。また、送信側及び受信側の両方にあってもよい。こ
れらについては、後記で更に説明される(図12,1
3)。
【0060】頭部装着型ディスプレイ装置10は、ここ
では、外界からの光の透過と遮断の切り換え制御を可能
とする液晶シャッターを有するものとし、上記のよう
に、赤外線発信部102を内視鏡操作部101に配置さ
せる一方、この頭部装着型ディスプレイ装置10にその
赤外線を検出する赤外線受信部111を設けるととも
に、その検出信号に基づきシースルーのための該シャッ
ターの開閉を制御する手段を具備させる。従って、本シ
ステム例では、送信受信間で光信号として送信するの
は、かかるかかる切り換え制御のため用いる情報であ
る。
【0061】図7は、その液晶シャッターの開閉制御系
を含めて示す本ディスプレイ装置10の表示光学系の構
成例である。ディスプレイ本体の眼前部31内には、例
えばLCDパネル等の映像表示手段と該映像表示手段に
映し出された映像と外界光とを重ねるコンバイナーとを
有する。
【0062】図7の例では、映像を表示する映像表示手
段としてLCD71を用いたものを示してあり、背後に
バックライト72を備えたLCD71から出射した光束
は、ここでは、コンバイナーであるハーフミラープリズ
ム73に入射し該ハーフミラープリズム73のハーフミ
ラー面73aを透過し、かつ凹面ミラー74(反射鏡)
で拡大反射され、その反射された光束は再びハーフミラ
ー面に向かい、そこで今度は反射され、かくしてかかる
拡大光学系を通して装着者の目75に入射するようにな
っている。拡大して表示映像を見ることができると、こ
の場合の装着者である内視鏡使用者の術者は、その眼前
に配置の投影光学系を通し、通常の電子内視鏡の周辺装
置として別個装備される映像モニター機器上によるもの
と違い、患部の画像を大きな画面サイズで観察し、所要
の診断・処置をすることができる。
【0063】表示映像は、このような光路(図中の破線
表示)を経て装着者の眼に導かれるが、ハーフミラープ
リズム73の前面側には、ここでは電圧の印加制御で開
閉される液晶シャッター76が配置され、シャッター開
の制御状態では、外界光は図示の如く開状態の液晶シャ
ッター76を透過した後は、プリズム73のハーフミラ
ーを透過し、装着者の眼に対し表示映像光の場合と同じ
経路となるような光路(図中の実線表示)をもって目7
5へ導かれることになる。このように、頭部に装着する
頭部装着型ディスプレイ装置10は、LCD71を用い
た映像信号に基づく表示映像を光学系を通して目75に
伝達させることができ、また、装着したまま外界を見る
ことのできるシースルー機能を備えるもので、コンバイ
ナーは、ここではハーフミラーと拡大のための反射ミラ
ーとを含む組み合わせであり、図示のような配置構成と
することができる。この点は、前記各実施例のものも同
様であってよい。
【0064】液晶シャッター76は、本実施例において
は、外界光を遮断もしくは透過する選択手段として機能
させるもので、かつこれによる遮断、透過を制御する選
択制御手段として、ここでは、液晶シャッター76に関
連して、図示のように、シャッター駆動回路77と、赤
外線受信部111の赤外線受信器111aの出力で作動
するスイッチ部78とを設ける。図8に示すものは、本
実施例におけるかかる制御系構成の場合でのシャッター
制御のフローである。
【0065】液晶シャッター76は、これを開とするた
めの電圧が印加されていない状態では外界光をハーフミ
ラープリズム73へ入射させない(シースルーOF
F)。シャッター駆動回路77は、スイッチ部78を介
して液晶シャッター76に電圧を印加するためのもので
あり、スイッチ部78がONになっていれば、液晶シャ
ッター76に電圧がかかり、該シャッターは開く(シー
スルーON)。スイッチ部78の動作スイッチは、例え
ば電子スイッチ、半導体スイッチ等を用いることがで
き、このスイッチのON−OFFは、赤外線受信器11
1aからの信号で制御される。具体的には、図6に図示
したような状態となって、赤外線受信器111aが赤外
線発信部(赤外線発信器)102からの光を検出する
と、電流が流れ、スイッチをONにする。これにより、
それまでの液晶シャッター76の閉状態から、シースル
ーONに切り替わる。
【0066】本システムは、次のようにして使用するこ
とができる。本実施例では、対象物は、上記した構成の
内視鏡100のその手元操作部101である。本内視鏡
100による内視鏡検査時、検査室内において、術者は
頭部装着型ディスプレイ装置10を頭部に装着し、ま
た、手でその操作部101部分を持ち、またその操作ノ
ブ171等の必要な操作を手で行うなどして、診断、処
置等を進める。この場合、術者(装着者)は、内視鏡先
端前方等の観察部位の映像は、これを本頭部装着型ディ
スプレイ装置10により見る。
【0067】即ち、患者体腔内の挿入された内視鏡挿入
部170先端のCCDからの信号は、コード176によ
り映像コントロールユニット185に送られ、頭部装着
型ディスプレイ内部のLCD表示用信号に処理される。
そして、コード176、内視鏡操作部101を介して頭
部装着型ディスプレイ装置10へとその信号が送られ
る。こうして装置10に供給される映像信号により図7
の光学系構成でLCD71の表示映像が使用者、従って
術者(装着者)の目71に導かれ、患部の画像を大画面
で見られる。これが、本実施例システムでの通常の基本
的な使用態様であり、このとき液晶シャッター76は閉
じており、上記の画像のみを見ることができる。
【0068】しかして、本実施例の場合も、使用者は、
対象物(内視鏡手元操作部101)に顔を向けるといっ
た空間的選択によって、その対象物に関する情報を選択
的に得ることができる。得られるのは、ここでは、その
内視鏡操作部101部分についてのシースルーによる視
認外界像である。即ち、今、術者が手で把持しているそ
の内視鏡操作部101には、赤外線発信器による赤外線
発信部102が配置されており、これから特定波長の赤
外線を発している。一方、その術者が頭部に装着してい
る装置10の頭部装着型ディスプレイ本体には、対応す
る赤外線受信部111が配置されており、使用者従って
術者が自分の手元である内視鏡操作部101の方に頭を
向けると、赤外線受信部111がその赤外線を受信する
(図6参照)。結果、後述の如く、シースルーONとな
り、その時、術者は内視鏡操作部101を見る(操作部
による自動シースルースイッチ機能)。
【0069】ここにおいて、赤外線受信部111が指向
性を有していて、光信号(赤外光)を赤外線受信器11
1aに指向性を限定して入射させる手段があると、内視
鏡操作部101の方に顔を向けていないのに、患部の画
面映像を見ている途中で外界を見るといったことはな
い。指向性限定手段を設けることで、頭部装着型ディス
プレイの向きが指向性限定手段により定めた範囲ならば
受光可能となる。その範囲外なら本システムは反応しな
い。目的の対象物について必要な頭部装着型ディスプレ
イ制御の適切な反応が確保される。
【0070】上記のように赤外線の受信がなされると、
図7の構成により、その受信器111aからの信号は頭
部装着型ディスプレイ本体前部側の液晶シャッター76
を駆動する回路のスイッチにつながっており、このた
め、赤外線を受信した場合には、既述したような作動を
もって、液晶シャッター76が開き、外界からの光が目
にとどく。また、その状態から、逆に、頭を操作部10
1からそむけたときは、液晶シャッター76が閉まる。
よって、使用者即ち術者は、内視鏡操作部101に注意
したいときは、自動的に液晶シャッター76が開き、当
該操作部101を見ながら操作を行うことができる。
【0071】このようにして、本実施例でも、前記実施
例と同様の作用効果を得られる。予め光信号送信手段た
る赤外線発信部102を配した対象物である内視鏡操作
部101についての必要な情報、即ちこの例では内視鏡
操作部101部分のシースルーによる外界像を自動的、
選択的に得ることができ、術者は手元のその操作部10
1の方に顔を向けるだけで、シャッター76が開き、操
作ノブ171等を有する操作部101を見ながら操作を
行うことができるのである。しかも、内視鏡装置の場合
でも、手をその操作部から離すことなく、かかるシース
ルーのON・OFFができる。
【0072】なお、キーボードやダイヤル等の手操作部
材を持つ装置と頭部装着型ディスプレイとを組み合わせ
るシステムは、米国特許第4651201号明細書、米
国特許第4559555号明細書に開示されている。開
示された技術において、そのシステムでは、頭部装着型
ディスプレイ内のディスプレイ像を使用者は見ているの
だが、外界を見ることができないため、その手操作部の
操作は行いにくいものとなる等の問題が生ずる。これに
対し、本実施例に従えば、そのようなこともなく、見た
いときは顔を向けるだけで、自動的にかつそのようにし
たときだけ術者は装着したままで現に内視鏡操作部10
1を見ながらその操作が行える。
【0073】また、特開平4−23582号公報には頭
部装着型ディスプレイ本体を上に跳ね上げて外界を見る
ことができる頭部装着型ディスプレイ装置が開示され、
特開平4−58212号公報には下方視野を見ることの
できる頭部装着型ディスプレイ装置が開示されている。
しかしながら、前者の方法では、いちいち手を使って跳
ね上げなければならず、また、後者のものでは下方から
入射する光のために電子像の視認性が悪い等の問題が生
ずるが、本実施例では、そのような不利、不便もない。
術者は見たい内視鏡操作部101を見ようと思うときに
手で格別の操作をしないでも済み、シースルーOFFの
ときは内視鏡挿入部先端のCCDからの患部画像のみを
見ることができ、それが見にくくなることもない。
【0074】特に、米国特許第4651201号明細書
に開示されるような内視鏡システムの如くに使用者(術
者)が両手を操作部から離すことのできないシステムに
は前者の方法は不向きであるのに対して、本実施例によ
れば、手をその内視鏡操作部101から全く離すことな
く、シースルーのON・OFFができるものである。ま
た、外界視野の範囲も、頭部装着型ディスプレイ本体に
対し常に斜め下向きの範囲のものとなるといった制約も
なく、図6のように、あたかも通常見たいものに顔をほ
ぼ正対させるというごく普通の動作で見たい内視鏡操作
部101をで見れるのであり、実際の顔の向きとそのと
き現に見れる外界像の中心範囲とがずれる(例えば、図
6の状態で、顔はほぼ真正面に内視鏡操作部101部分
へ向けているのに、その目的の操作部101部分からは
外れてずれた範囲を見る)などといった不自然な感覚を
伴わずに使用することができるものである。
【0075】次に、本発明の更に他の実施例を図9に示
す。本実施例(第4実施例)は、上記実施例(第3実施
例)による内視鏡装置の場合によるものを、パソコン、
ワープロ等のコンピュータ装置に代えてコンピュータ操
作に応用した例である。これも、頭部装着型ディスプレ
イとして、外界からの光の透過と遮断の切り換えができ
るシャッターを有するものを用い、光信号送信手段を手
操作部をもつ装置の近傍に配置し、頭部装着型ディスプ
レイに光信号を検出する検出手段とこの検出した信号に
基づきシャッターの開閉を制御する手段を具備させる場
合の例である。
【0076】光の発信受信による利用態様は前記のもの
に準じており、以下、主な相違点、要部についてを説明
する。図9において、本システムでは、コンピュータ本
体200にコード278で接続されたキーボード201
の近傍にここでは赤外線発信部(赤外線発信器)102
が移動可能なスタンド290で支持され、配置されてい
る。なお、ここに、スタンド290は、その柱状支持部
が屈曲可能で、このようにすると、その向き等で指向性
の調整をするなども当該部分で行える構成となる。ま
た、スタンド290側の赤外線発信部102も電源供給
等のためコンピュータ本体200と接続する構成とでき
る。
【0077】上記コンピュータ本体200とその操作部
であるキーボード201の装置は、図のように、通常そ
れに組合せ配置する画面表示のためのCRT等の機器は
持たず、コンピュータ本体200は、コード277を介
して、赤外線受信部111を備える本頭部装着型ディス
プレイ装置10と接続されて、キーボード201でのキ
ー操作に基づく画面形成のための映像信号が頭部装着型
ディスプレイ装置10への映像表示手段用のものとして
供給される。このような頭部装着型ディスプレイ装置1
0を図のようにコンピュータ操作者が装着使用する。
【0078】なお、頭部装着型ディスプレイ装置10側
における赤外線受信部111での指向性の点や、映像表
示及びシャッター制御については、前記実施例と同じ
で、従って、本実施例も、図7並びに図8で述べたと同
様の表示光学系で光路が形成され、かつ液晶シャッター
の開閉制御がなされる。即ち、図8の構成を備え、シャ
ッター駆動回路77は、スイッチ部78を介して液晶シ
ャッター76に電圧を印加し、スイッチがONになれ
ば、該シャッター76に電圧がかかり、液晶シャッター
76が開くものであり、そのスイッチのON−OFF
は、コンピュータ操作者が頭部に装着したディスプレイ
本体の同様に指向性を限定した赤外線受信部111の赤
外線受信器111aからの光電変換信号で制御され、赤
外線受信器111aがキーボード201近傍のスタンド
290の赤外線発信部102からの受光を検出すれば、
電流が流れて、そのスイッチをONにすることができる
構成である。
【0079】本システムにおいて、頭部装着型ディスプ
レイを装着したコンピュータ操作者(使用者)は、通
常、キーボード面が見えない状態のブラインドタッチで
キーボード201の操作を行うことができ、このときコ
ンピュータ本体200からの映像信号による画像を本頭
部装着型ディスプレイ装置10で見ている。
【0080】一方、例えば途中でキー配置などが分から
なくなどしてそれを知りたいような時、次のようにす
る。即ち、コンピュータ操作者は、キーボード201の
方へ頭を向けると、液晶シャッター76が開き、当該キ
ーボード201を見ることができる(シースルーO
N)。従って、キー入力を速やかに続行でき、作業を続
けられる。また、頭をそむけると、液晶シャッター76
が閉まり、コンピュータ本体200からの画像のみを見
ることができる(シースルーOFF)。
【0081】このように、本実施例も前記実施例と同様
の作用効果を奏する。使用者(装着者)であるコンピュ
ータ操作者は、やはり手操作部であるキーボード201
の方に顔を向けるだけで、シャッターが開き、キーボー
ド201を見ながら操作でき、両手でブラインドタッチ
入力で作業していてもその手をキーボード201部分か
ら離すことなく、シースルーのON・OFFができる。
本発明は、このようなシステムのものとして使うことも
できる。
【0082】また、上記において、対象物はキーボード
201であったが、赤外線発信部102のスタンド29
0は例えば原稿の近傍、あるいは机の上に立てた原稿台
表面の近傍にその赤外線発信部102部分が位置するよ
う配置する等、自由に移動するようにすることもでき、
その場合はその原稿等をシースルーONで見ることがで
き、このような使い方もできる。本体斜め下方視野しか
見ることができないときは、外界対象物は常に下方に配
置されているとは限らず不便を生ずるが、そのような問
題もない。
【0083】また、キーボード201とそのような原稿
等を共に対象として配置する形態としてもよい。従っ
て、用いる赤外線発信部102は、1以上であってよ
く、その場合でも前述と同様、空間的選択によって対応
する情報を選択的に得ることができるものである。な
お、前記内視鏡システムの場合も、同様に見たい対象物
に合わせて1以上の配置形態としても実施してもよいも
のである。
【0084】次に、指向性限定手段についての他の好適
例を含む実施例について、図10以下を参照して説明す
る。前記第1、第2実施例においては、図3図示のよう
な筒体15を含む構成の集光光学系のものを光信号受信
側に設ける例を示したが、指向性を限定する手段として
は、次のようにこれ以外のものも用いることができる。
【0085】例えば、指向性限定手段としては、ルーバ
ーを用いることができ、図10(第5実施例)は、指向
性限定手段としてルーバーを用いた場合の具体的構成の
一例を示す。これは、光信号送信手段と、該光信号送信
手段と空間的に隔てて位置し、光検出素子と光信号を該
光検出素子に指向性を限定し入射させる指向性限定手段
とを有する光信号受信手段と、光信号を電気信号に変換
する光信号変換手段とを有する頭部装着型ディスプレイ
とを有するシステムに適用できるが、前記図6等の実施
例の如くに赤外線受信器111aを用いる場合の例であ
る。
【0086】図10において、190はルーバーであ
り、光検出素子としての赤外線受信器111a前面側に
配されている。赤外線受信器111aは、頭部装着型デ
ィスプレイ装置10の本体10aに取り付けられてい
る。上記ルーバー190は、ここでは、格子状の遮光壁
191,191,・・・により特定の角度以上の入射角
の光を遮光するように構成されている。ここでは、かか
る構成は、光検出素子である赤外線受信器111aの或
る角度の範囲内の光信号を当該光検出素子に入射させる
角度限定手段として機能する。
【0087】また、ここでは、特定の角度の設定は、赤
外線受信器111aの受信面111a′の法線方向によ
らず観察者(装着使用者で、図6のシステムなら術者)
の顔面の真っ直ぐ前方の方向を軸に垂直及び水平方向で
例えば±20度以内の光を透過し、それを越える入射角
の光に対しては遮光することで指向性を限定するように
設定されている。
【0088】上記構成においては、そのため、観察者の
顔面、つまり観察者の略視線方向が赤外線発信器(例え
ば図6の赤外線発信部102)の配される方向に対して
±20度以内となった時に赤外線受信器111aはその
赤外線発信器からの赤外線を受信する。このように、指
向性限定手段を設けることにより、受信側の指向性をも
たせられ、赤外光を赤外線受信器111aに指向性を限
定して入射させることができ、頭部装着型ディスプレイ
の向きがその指向性限定手段により定めた範囲(上記の
±20度参照)ならば受光可能とするものである。な
お、光検出素子としては、例えばCCDであってもよ
く、この場合も上記に準じて実施できる。この点は、以
下の実施例も同様であり、例えば前述した内視鏡システ
ムその他の実施例でも同様である。
【0089】次に示すものでは、指向性限定手段は、例
えば円筒形をした筒である。指向性限定手段として円筒
を用いた場合の構成の一例を図11に示す(第6実施
例)。これはまた、前記図9のシステムにおいて用いて
好適な例をも示すものでもある。なお、図11は、頭部
装着型ディスプレイ装着10を装着した装着者の頭部上
側から本体10a部分、及び赤外線発信器102′の関
係をみた図である。
【0090】以下、要部を述べると、図11中、192
は円筒状の部材を示し、ここではこれが赤外線受信器1
11a(光検出素子)に指向性を限定して入射させる手
段をなすもので、赤外線受信器111a前方に位置して
配されている。この円筒(筒)192により、特定の角
度以上の入射角の光を遮光するように構成されている
(角度限定手段)。
【0091】ここでは、特定の角度の設定は、次のよう
にしてある。即ち、図9の場合でいえば、その観察者で
あるコンピュータ操作者(装着使用者)の顔面の真っ直
ぐ前方の方向に対し幾分左方向、つまり観察者がキーボ
ード201を直視した際の赤外線受信器111aの方向
を軸とし、その軸を中心にして例えば±20度以内の光
を透過し、それを越える入射角の光に対しては遮光する
ことで指向性を限定するように設定されている。ここ
に、送信側の赤外線発信器102′は、装着者からみて
前方やや左側にある。つまり、図9の如く、赤外線発信
部102を有するそのスタンド290は、キーボード2
01に向かったときその右脇に配置して使用でき、結
果、装着者にとっては、赤外線発信器102′は前方や
や左方向にある。
【0092】このため、本例では、上記のように制御等
の作動を他の不要な光に影響されず確実なものとするべ
くたとえ±20度以内の指向性をもたせる構成でも、観
察者の顔面自体が対象物であるキーボード201の方向
を向いたとき、つまり赤外線発信器102′からの赤外
線が本体10aに図示の如くに取り付け配置した円筒1
92により赤外線受信器111aに導かれる状態になっ
たとき、赤外線受信器111aは赤外線を受信すること
ができる。従って、同様にして、この場合も、筒による
指向性限定手段を設けることで、頭部装着型ディスプレ
イの向きが該指向性限定手段により定めた範囲ならば受
光可能となり、それ以外ではシステムの反応を効果的に
禁止乃至抑制できる作用効果を奏し、かかる手段は、こ
のようにしてもよい。
【0093】本システムにおいて、指向性限定手段につ
いてはまた、次のようにすることもできる。上記してき
た各実施例では、頭部装着型ディスプレイ本体に指向性
限定手段があるものであったが、光信号送信手段側に指
向性限定手段があってもよい。また、例えば、光信号発
信器と光信号受信器の配置位置を入れ換え、指向性限定
手段を発信器側に備える構成にしても、同様の作用効果
があり、また、指向性限定手段を頭部装着型ディスプレ
イ本体とは別体の光信号発信器(または受信器)側に配
することで、頭部装着型ディスプレイ本体の位置により
信号を受信する作用効果を奏する。
【0094】図12及び図13は、配置関係等をそれぞ
れ対比して表す図で、前者は、指向性限定手段(例え
ば、ルーバー190)が本体側にある場合の一例を示
し、後者の図13は、指向性限定手段(例えば、筒19
2)が本体と別体にある場合のシステム構成の要部の一
例を示すものである。図12の如くに、頭部装着型ディ
スプレイ本体10aに指向性限定手段があると、その向
きによりON、OFFがなされるようにすることができ
ることになる。一方、これに対し、図13のように本体
10aと別体にあると、場所によりON、OFFがなさ
れるようにすることができることになる。従って、頭部
装着型ディスプレイ本体10aの位置により信号を受信
する機能作用のものとなる。いずれも、例えば該当する
光を受信したときにシースルー等の頭部装着型ディスプ
レイ制御が行われる電気信号に変換され、必要な作動が
なされる。指向性限定手段については、上記のようにし
てよい。
【0095】更にまた、指向性限定手段については、光
信号送信側及び光信号受信側双方にあってもよく、こう
すると空間的選択の確保により効果的である。
【0096】また、前記内視鏡装置システムやコンピュ
ータ装置システム等の場合でも、指向性を限定するのに
加えて、第1及び第2実施例の美術館での鑑賞等の場合
のように、用いる指向性限定手段は、指向性の向きなど
指向性の調整を可能にし、使用状態等に応じた対応や使
用者にあわせた調整もできるようにしてもよく、そのよ
うにすれば更に便利なものとなる。
【0097】なお、本発明は、以上の実施例に限定され
るものではない。例えば、顔を向けるという空間的選択
で液晶シャッターを制御する場合の例ものでも、内視鏡
やコンピュータ応用装置以外に、手操作部を有する装置
で、装着使用者がその手操作部の方に顔を向けるだけで
手操作部を見ながら操作等をしたいというそういう装置
に同様にして適用可能であることはいうまでもない。そ
の他、本発明はそれらに限らず広く適用できる。
【0098】本発明の実施の態様にいくつかにつき、限
定的ではなく例をあげておけば、以下のようである。即
ち、(1) 送信側は情報を光信号として送信する光信
号受信手段を含み、受信側は、光信号受信手段を含み、
光信号受信手段は、光検出素子と、前記光信号を該光検
出素子に指向性を限定して入射させる指向性限定手段
(または、該光検出素子の或る角度の範囲内の前記光信
号を前記光検出素子に入射させる角度限定手段)を有
し、また、前記光信号受信手段からの光信号を電気信号
に変換し、前記情報を抽出する光信号変換手段と、映像
表示手段と該映像表示手段に映し出された映像と外界光
とを重ねるコンバイナーとを有する頭部装着型映像表示
装置とを有する頭部装着型ディスプレイシステムであ
る。
【0099】ここに、上記(1)において、情報は、好
ましくは映像信号、音声信号、その両者、であり、該映
像信号に基づく映像を前記映像表示手段に映し出し、頭
部装着型映像表示装置を装着した装着者は、該映像を観
察することができる。また、頭部装着型映像表示装置に
ヘッドフォン等の音声出力手段を備えており、装着者
は、該音声を聴くことができる。また、好ましくはチャ
ンネル切り換え信号である。また、好ましく液晶シャッ
ターの開閉信号を含めることができ、その他適用システ
ムに応じ予め定めた所要の情報とすることができる。ま
た、光検出素子は、例えばフォトディテクタであり、好
ましくはCCDである。また、好ましくは赤外線受信器
である。また、好ましくは半導体受光素子とでき、例え
ば上記CCDや、その他、BBD、フォトダイオード、
フォトトランジスタ等である。
【0100】また、指向性限定手段は、好ましくは筒と
光学系を含んだ集光光学系であり(第1,第2実施
例)、また、好ましくは円筒であり(第6実施例)、ま
た、好ましくはルーバーである(第5実施例)。また、
光信号変換手段は、例えばCCDを用いる場合、光検出
及び光信号変換をする構成とすることができる。また、
コンバイナーは、好ましくは少なくともハーフミラーを
有する態様であり、また、ハーフミラーと反射鏡を含む
組合せ、ハーフミラーと光学系を含む組合せ、ハーフミ
ラーと反射鏡と光学系を含む組合せの、いずれかの態様
とでき、光学系には種々のものが適用できる。
【0101】また、(2) 送信側は、変調した情報を
または変調しない情報を光信号として送信する光信号受
信手段を含むとともに、指向性限定手段(または角度限
定手段)を有し、受信側は、光検出素子を有する光信号
受信手段を含み、また、光信号変換手段と、シースルー
機能を備える頭部装着型映像表示装置を有する頭部装着
型ディスプレイシステムである。
【0102】ここに、上記(2)において、送信側指向
性限定手段については、これもまた、前記(1)の場合
のものと同様にして、筒と光学系の態様、円筒の態様、
ルーバー等が適用できる。また、前記(1)のものにお
いて、もしくは上記(2)のものにおいて、指向性限定
手段がない方にあるものでもよい。
【0103】また、(3) 上記(1)または(2)の
システムにおいて、前記頭部装着型映像表示装置側に、
外界光を遮断もしくは透過する選択手段と、抽出した情
報により前記選択手段の遮断・透過を制御する選択制御
手段がある、頭部装着型ディスプレイシステムである。
【0104】ここに、抽出する情報は、ON−OFF
情報、または光があればONするようにするものであ
る。選択手段は、例えば液晶シャッターである。また、
選択制御手段につては、光信号が発せられれば、液晶シ
ャッターが開き、外界が見え、なければ液晶シャッター
が閉じ、頭部装着型映像表示装置の映像表示手段の表示
映像が見えるよう構成されてなる態様であるか、光信号
にON−OFFの信号があって、これにあわせるよう構
成されてなる態様であるかの、いずれかの態様とでき
る。この場合において、上記(1)のものにおける情報
には、ON−OFF情報が含まれることになる。
【0105】また、(4) 上記(1),(2),
(3)のいずれかのシステムにおいて、前記光信号送信
手段が、特定波長域の光信号を送信し、前記光検出素子
が、前記特定波長域の光信号を検出する、頭部装着型デ
ィスプレイシステムである。
【0106】ここに、特定波長は、例えば赤外線であ
る。
【0107】また、(5) 光信号を送信する光信号送
信手段と、前記光信号送信手段と空間的に隔てて位置
し、光検出素子と光信号を該光検出素子に集光する集光
光学系であって、指向性を調整可能な集光光学系とを有
する光信号受信手段と、光信号を電気信号に変換する光
信号変換手段と、シースルー機能とを有する頭部装着型
映像表示装置とを有する頭部装着型ディスプレイシステ
ムである。
【0108】また、(6) 上記(1)乃至(5)のい
ずれかのシステムにおいて、指向性の調整の機能を更に
付加してなる、頭部装着型ディスプレイシステムであ
る。
【0109】また、(7) 特定波長域の光信号を送信
する光信号送信手段と、前記光信号送信手段と空間的に
隔てて位置し、前記特定波長域の光信号を受信可能とす
る光信号受信手段と、光信号を電気信号に変換する光信
号変換手段とを有する頭部装着型ディスプレイとを有す
る頭部装着型ディスプレイシステムである。
【0110】ここに、特定波長域以外の光では反応せ
ず、特定波長域の光を受信したときに、シースルー等の
頭部装着型ディスプレイ制御が行われる電気信号に変換
されるものである。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、映像表示が可能な頭部
装着型ディスプレイを活用した新たな有用な用途を提供
でき、対象物に顔を向けるといった空間的選択によっ
て、的確にその対象物に関する情報を選択的に得ること
ができる。例えば美術館での作品解説等の用途で、美術
館で各作品に関する情報を外界像にオーバーラップさせ
る場合であれば、スーパーインポーズ機能をもって各作
品の解説を行うことができ、観賞者の各作品の観賞の際
の理解を深め、観賞の興味を増加させるのに役立てられ
る。また、使用者自身がチャンネルの選択やそのための
操作をする等の面倒なこともない。特に、請求項2で
は、その選択手段、選択制御手段のそれぞれを更に有し
て、使用者が対象物に顔を向けるといった空間的選択に
よって外界光の透過、遮断の自動切り換えができて、例
えば内視鏡操作部に光信号送信手段を配置し、術者を本
頭部装着型映像表示装置の装着使用者として内視鏡検査
を行わせるとういうような用途の場合でさえも、術者は
手元のその操作部の方に顔を向けるだけで、該操作部を
見ながら操作でき、手をその操作部から離すことなくシ
ースルー機能のON・OFFが可能で、手を手元操作部
から離すことのできない内視鏡との組合せシステムなど
に効果的なものを提供できる。また、請求項3の場合
は、光信号として赤外光、紫外光等の不可視光をもって
それぞれ上記をより効果的に実現し得るとともに、加え
て、顔を向けることとなるその使用者自身、及び他の者
にとってもその光信号が煩わしいものになるなどするこ
ともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】同例における光信号送信側の構成の一例を示す
図である。
【図3】同じく、同例における光信号受信側の構成の一
例を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す図である。
【図5】同例における光信号受信側の構成の一例を示す
図である。
【図6】本発明の更に他の実施例を示す図である。
【図7】その受信側のシャッター、光学系構成部分を含
めた構成の一例を示す図である。
【図8】そのシャッター制御のフローを示す図である。
【図9】本発明の更に他の実施例を示す図である。
【図10】本発明の更に他の実施例を示すものにして、
指向性限定手段にルーバーを用いる場合の一例を示す図
である。
【図11】本発明の更に他の実施例を示すものにして、
指向性限定手段に円筒を用いる場合の一例を示す図であ
る。
【図12】指向性限定手段が本体にある場合のシステム
構成の一例を示す図である。
【図13】指向性限定手段が本体と別体にある場合のシ
ステム構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b,1n 対象物(絵) 2 発光ダイオード 2a,2b,2n 光信号送信部 5a,5b 光信号 6 映像・音声入力部 7 FM変調回路部 8n チャンネル切り換え信号(光信号) 10 頭部装着型ディスプレイ装置 11 光信号受信部 12 フィルタ 13 集光レンズ 14 フォトディテクタ 15 筒体 21 FM復調回路部 22 映像・音声出力部 31 眼前部 32 へッドフォン 35 アンテナ 41 TVチューナ 42 頭部装着型ディスプレイ装置の信号処理部 43 チャンネル切り換え信号生成部 61 天井 62 アンテナ 71 LCD 72 バックライト 73 ハーフミラープリズム 73a ハーフミラー面 74 凹面ミラー 75 目 76 液晶シャッター 77 シャッター駆動回路 78 スイッチ部 100 内視鏡 101 内視鏡操作部 102 赤外線発信部 102′ 赤外線発信器 111 赤外線受信部 111a 赤外線受信器 111a′ 受信面 170 内視鏡挿入部 171 操作ノブ 175 ライトガイドコード 176 コード 177 コード 180 ライトボックス 185 映像コントロールユニット 190 ルーバー 191 遮光壁 192 円筒 200 コンピュータ本体 201 キーボード 277 コード 278 コード 290 スタンド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を光信号として送信する光信号送信
    手段と、 前記光信号送信手段の光信号を検出する光検出素子を有
    する光信号受信手段と、該光信号受信手段からの光信号
    を電気信号に変換し、前記情報を抽出する光信号変換手
    段と、映像を表示する映像表示手段と該映像表示手段に
    映し出される映像と外界光とを重ねるコンバイナーとを
    有する頭部装着型映像表示装置と、 前記送信側の光信号送信手段及び/又は前記受信側の光
    信号受信手段に設けられた、光の送信及び/又は受信の
    指向性を限定する指向性限定手段とを有することを特徴
    とする頭部装着型ディスプレイシステム。
  2. 【請求項2】 前記頭部装着型映像表示装置側に、外界
    光を遮断もしくは透過する選択手段を含み、抽出した情
    報により該選択手段の遮断、透過を制御する選択制御手
    段を有することを特徴とする請求項1記載の頭部装着型
    ディスプレイシステム。
  3. 【請求項3】 前記光信号として、赤外光、紫外光等の
    不可視光を用いることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の頭部装着型ディスプレイシステム。
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