JPH0766827B2 - 空冷式燃料電池 - Google Patents

空冷式燃料電池

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JPH0766827B2
JPH0766827B2 JP58082194A JP8219483A JPH0766827B2 JP H0766827 B2 JPH0766827 B2 JP H0766827B2 JP 58082194 A JP58082194 A JP 58082194A JP 8219483 A JP8219483 A JP 8219483A JP H0766827 B2 JPH0766827 B2 JP H0766827B2
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一義 塚本
誠 山田
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    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04082Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
    • H01M8/04089Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
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    • H01M8/04014Heat exchange using gaseous fluids; Heat exchange by combustion of reactants
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は空冷式燃料電池に関するものである。
(ロ)従来技術 従来電池温度の制御は、第1図に示すように電池内部に
温度検出器(1)を埋設し、それにより検出された温度
をコントローラ(2)に入れてダンパ(3)を調整し、
供給空気の温度を制御することにより行っていた。また
同時に負荷電流を変成器などの検出器(4)により検出
し、コントローラ(5)を介しインバータ(6)により
ブロワ(7)の回転数を調整し、負荷に見合った風量に
制御していた。
しかし、前記従来の方式では、温度検出器を空気的に余
裕のないガス分離板のガス流通溝内に埋設する必要があ
るため、極細の検知部材を用いる必要があり、このよう
な極細の検知部材は、機械的強度が弱いために電池運転
中に断線のおそれがある。また、電池内部に温度検出器
を埋設する方式では、検出部が電解液やより高温の反応
ガスに直接接触するため、腐蝕してその機能を果たさな
くなったり、電極に接触して電気的ショートを引き起す
恐れがあり、これらが電池の信頼性を低下させる原因に
なっていた。更に、電池内部に埋設された温度検出器が
電極反応面積を小さくするため、その分電池性能が低下
するという問題もあった。
また、前記従来の方式は、ブロアの調整とダンパの調整
に相互関連性を持たせることなく、それぞれ別個に制御
する方式であるので、負荷に応じた適正な制御が行い得
ないという問題があった。
(ハ)発明の目的 本発明は、上記の問題点を解消することを目的としてな
されたものであって、電池動作時の負荷量の変動によっ
ても電池温度が大きく変動することなく、常に発電に好
都合な動作温度に維持できるようにした信頼性の高い空
冷式燃料電池を提供することを目的とする。
(ニ)発明の構成 上記目的を達成するために、本発明は、単電池とガス分
離板とを交互に積層した電池要素を、冷却板を介在して
積層集合した電池スタック(1)と、前記電池スタック
の対向する側面にそれぞれ設けられた、電池スタックに
対する空気供給用マニホルド(8)および空気排出用マ
ニホルド(8′)と、一端が空気供給用マニホルド
(8)に接続され、他端が外部空気取入口に接続され、
中間にブロワ(7)を有する空気供給路と、一端が空気
排出用マニホルド(8′)に接続され、他端が空気を外
部に放出する放出口に接続された空気排出路と、一端が
前記空気排出路に接続され、他端がブロワ(7)より上
流側で前記空気供給路に接続された循環路(10)と、前
記空気排出路と前記循環路(10)の接続部分に設けら
れ、外部に排出する空気の量と循環路(10)に循環させ
る空気の量の比率(排出/循環比率)を調整するための
ダンパ(3)と、を有する空冷式燃料電池であって、 前記空気供給用マニホルド(8)及び空気排出用マニホ
ルド(8′)内には、温度検出器(11、12)が配設さ
れ、前記供給路には、空気流量を測定する空気流量検出
器(14)が配設され、更に、前記電池スタックには、電
池スタックの負荷電流を検出するための負荷電流検出器
(4)及び電池スタックの動作電圧を検出する動作電圧
検出器(4′)が、それぞれ設けられてあり、 負荷電流検出器(4)が負荷電流の変動を検出した場
合、下記式1に従い変動後の電池スタック発熱量に見合
う供給空気流量の値Wxを算出し、空気流量検出器(14)
で空気流量をモニターしながら、供給路の空気流量が前
記値Wxになるように、ブロワ(7)の送風出力を制御す
る供給空気流量調整手段と、 前記供給空気流量Wx、変動後の負荷電流Ix、及び空気温
度検出器(12)の検出した排出空気の温度T2から、下記
式2に従い設定供給空気温度Txを算出し、空気温度検出
器(11)で供給路の空気温度をモニターしながら、供給
空気温度が設定供給空気温度Txになるようにダンパ
(3)の開度を調節することにより前記排出/循環比率
を変更する供給空気温度調整手段と、を備えたことを特
徴とするものである。
但し、式1及び式2は以下のようである。
Wx=β・Ix…式1 ここで、Wxは供給空気流量、Txは設定供給空気温度、β
であり、 Ixは変動後の負荷電流。Viは負荷電流に対応して予め決
められている動作電圧、T2-1は予め決められた最適温度
差、C1は熱ロスの補正係数、C2は空気の定圧比熱にかか
わる係数、Vmは動作電圧実測値、T2は排出空気温度の実
測値、V0は電池スタックの理論起電力、αはC1・(V0−
Vi)とC2・T2-1の単位を統一するための係数である。
(ホ)実施例 本発明に係る空冷式燃料電池を第2図に基づいて説明す
る。なお、第1図と同様な部分には同一記号を付した。
先ず、電池本体である電池スタック(S)は、単電池と
ガス分離板とを交互に積層した電池要素が冷却板を介在
して積層集合させた構造になっており、この電池スタッ
ク(S)の各側面にはそれぞれ相対向して空気供給マニ
ホルド(8)と空気排出用マニホルド(8′)、及び燃
料ガス(水素)供給用マニホルド(9)と燃料ガス排出
用マニホルド((9′)が取り付けられている。
前記マニホルド(8)、(8′)に空気を供給・排出す
る空気回路は、一端が空気供給用マニホルド(8)に接
続され、他端が外部空気取入口(AIR)に接続され、中
間にブロワ(7)を有する空気供給路と、一端が空気排
出用マニホルド(8′)に接続され、他端が空気を外部
に放出する放出口に接続された空気排出路と、一端が前
記空気排出路に接続され、他端がブロワ(7)より上流
側で前記空気供給路に接続された循環路(10)、及び前
記空気排出路と前記循環路(10)の接続部分に設けら
れ、外部に排出する空気の量と循環路(10)に循環させ
る空気の量の比率(排出/循環比率)を調整するための
ダンパ(3)と、で構成されている。このような空気回
路において、電池反応とセルの冷却に必要な空気は、ブ
ロワ(7)によりマニホルド(8)を介してスタック
(S)内に送られ、スタック(S)を通過した空気はマ
ニホルド(8′)を介して前記空気排出路に排出され
る。この排出空気の一部はダンパ(3)を介して前記放
出口から外部へ排出されるとともに、残部は循環路(1
0)に入り、前記放出口から外部へ放出された空気に見
合って前記外部空気取入口から導入される新鮮空気と共
に空気供給用マニホルド(8)を経てスタック(S)に
供給される。なお、燃料ガス回路は従来の燃料電池の回
路と同様であり、マニホルド(9)より供給されスタッ
ク(S)を経てマニホルド(9′)から排出される。
次に、このような空冷式燃料電池の動作温度を制御する
構成及びそのように制御するための動作を説明する。こ
の空冷式燃料電池には、電池温度を適性に維持するため
の各種検出器が配設してある。即ち、空気用マニホルド
(8)(8′)内の供給口及び排出口近傍には、温度検
出器(11)、(12)が設置してあり、電池スタックの電
源取出線には負荷電流検出器(4)及び動作電圧検出器
(4′)が接続してある。また外部空気(AIR)取入口
から空気供給用マニホルド(8)に至る空気供給路の途
中には、空気流量を検出する空気流量検出器(14)が設
置してある。そして、これらの検出器が検出した情報
は、電気信号にして演算制御器(13)に入力されるよう
になっている。なお。本実施例では、空気流量検出器
(14)は、ピトー管などで空気差圧を測定するものであ
り、この空気差圧は空電変換器(15)で電気信号に変換
されて演算制御器(13)に入力するようにしてあり、ま
た負荷電流は公知の変成器で測定し、同様に電気信号と
して演算制御器(13)に入力するようにしてある。
各検出器で得られ演算制御器(13)に入力された信号
(空気の供給・排出側各温度、空気流量及び負荷量の各
入力信号)は、演算制御器(13)で所定プログラムにも
とづき演算され、出力信号としてブロワ(7)及びダン
パー(3)を駆動させて、電池温度を制御する。以下そ
の詳細について説明する。
電池動作中の発熱量Q1と負荷の関係は、下記(1)で表
すことができる。
Q1=C1・I・(V0−V)kw …(1) 但し、C1は電池部材を伝熱して外部にかかわる係数、I
は負荷電流、V0は電池の理論起電力、Vは動作電圧であ
る。
また、電池の冷却空気による冷却熱量Q2は、下記(2)
式で表すことができる。
Q2=C2・W・(T2−T1)kcal/h …(2) 但し、C2は空気の定圧比熱にかかわる係数、Wは空気流
量、T1は供給空気の温度、T2は排出空気の温度である。
ここで、電池の温度を一定に保つためには、電池に加わ
る全熱量(加熱量)と電池からの放出される全熱量(放
熱量)が均衡すればよい。よって、上記(1)式、
(2)式においてC1及びC2を電池の大きさやその他の熱
的特性を勘案して適当に設定すれば、Q1=Q2とすること
により電池温度を一定に維持できることになる。即ち、 C1・I・(V0−V)=C2・W・(T2−T1)・α…(3) が成立するように電池を制御すればよい。
ところで、上記(3)式において負荷電流I、動作電圧
V、空気流量W、供給空気温度T1、排出空気温度T2は、
実際の電池運転における変数であるが、本発明ではI、
Vの変動に基づく電池温度の変動を制御しようとするも
のであるから、I、V以外の変数W、T1、T2が制御の対
象となる。ここで仮にI、Vのみを変化させた場合、実
際の燃料電池ではI、Vの変化ののち一定の時間差(タ
イムラグ)をもって排出空気温度T2(実際の温度)が変
動し、このT2の変化にやや遅れて供給空気温度T1が変動
する。一方、空気流量Wはブロワにより調節可能であ
り、供給空気温度T1はダンパの開度を変化させることに
より変化させることができるので、I、Vの変化を検出
し、上記の(1)式により、変化後のI、Vにおける発
熱量(Q1)を算出し、この発熱量に均衡する冷却熱量
(Q2)を与え得る条件を(2)式で算出し、ブロワやダ
ンパにより空気流量W、供給空気温度T1を制御してやれ
ば、電池温度を一定に維持し得ることになる。
ここで、上記(3)式をWについて整理すると、 (3)式をT1について整理すると、 となる。本発明ではこれらの式を次のようにして利用す
る。
上記(3−1)式を、 Wx=β・Ix …(4) とする。
なお、βは、 であり、このβを負荷電流Ixにより一義的に定まるよう
に構成した(下記で説明)。
また、上記(3−2)式を、 とする。
但し、Wxは設定供給空気流量、Txは設定供給空気温度、
Ixは変動後の負荷電流、ViはIxに対応して予め決められ
ている動作電圧、T2-1は予め設定された最適温度差、T2
は排出空気温度実測値、Vmは動作電圧実測値、V0は電池
スタックの理論起電力、C1、C2、及びαは前記と同様な
係数である。
なお、上記各式の変数は、種々の単位(ディメンジョ
ン)を採れるが、以下では、次の単位を採るものとす
る。
Q1はkw、Q2はkcal/h、IxはA(アンペア)、V0,Viはv
(ボルト)、WxはNm3/h、T1,T2,およびT2-1は℃とす
る。
各変数が上記単位であるとき、αは、Q1(kw)とQ2(kc
al/h)を同一次元で取り扱うための係数であるから、α
=1/860・kwh/kcal(∵1kW=860kcal/h)となる。
また、C1は、特定の電池に固有する熱ロスにかかわる係
数である。
更にC2は、例えばkcal/Nm3単位で表されれる空気の定圧
比熱であり、この定圧比熱は空気温度によって一義的に
決まる値である。具体的には下記の値を採る。
上記各式を踏まえ、本空冷式燃料電池の制御系が行う動
作の概要を説明する。
先ず、演算制御器(13)には、負荷電流Iに対応する理
想的な作動電圧V、及び電池本体出口側の排出空気温度
と電池本体入口側の供給空気温度との最適温度差T
2-1が、それぞれ予め格納してあり、また負荷電流Ix、
排出空気温度T2を元に上記(4)式、(5)式に従いデ
ータ処理し、各構成部を制御するプログラムが格納して
ある。
電池運転中に負荷が変動した場合、負荷電流検出器
(4)が、変動後の負荷電流Ixを検出する。この負荷電
流Ixの入力を受け、演算制御器(13)は、前記負荷電流
Ixに対応する理想的な作動電圧Vi、及び最適温度差T2-1
を読み出し、作動電圧Vi、負荷電流Ix及び最適温度差T
2-1とから、上記(4)式に従って変動後の負荷電流Ix
に見合う供給空気流量Wxを演算する。これに続いて演算
制御器(13)は、前記供給空気流量Wx、変動後の前記負
荷電流Ix、動作電圧検出器(4′)が検出した電圧実測
値Vm、及び空気温度検出器(12)の検出した排出空気の
温度T2から、上記式(5)に従い設定供給空気温度Txを
演算する。そして、これら演算結果に基づいて空気検出
器(14)で空気流量をモニタしながら、供給空気の流量
が上記で求めた値Wxになるように、インバータ6を調整
してブロワ(7)の送風出力を制御するとともに、空気
温度検出器(11)で供給路の空気温度をモニターしなが
ら、コントローラ(2)を介してダンパ(3)の開度を
変化させ、供給空気温度T1が設定供給空気温度Txになる
ように空気の外部排出/循環比率を調節する動作を行
う。
ここで、供給空気流量Wxの演算(上記式(4))に際
し、負荷電流Ixに対応して予め設定されている動作電圧
Viを用いるのは、電池の動作電圧は負荷電流等の他の条
件が同一であっても電池劣化により経時的に変動する。
また負荷電流が変動したとき瞬間的にVが大きく変動す
ることがある。したがって、このような瞬間的な変動値
を用いて演算処理するのは妥当でない。そこで、電池が
理想的な状態にある時の負荷電流と動作電圧の関係を予
め求めておき、この関係に基づいて算出した負荷電流Ix
に対応する動作電圧Viを用いるのである。
また、(3−1)式の(T2−T1)を予め格納された最適
温度差T2-1としたのは、電池の大きさ、発電能力或いは
空気回路の空気供給容量等などの違いにより、たとい電
池の好適動作温度が同じであっも、最適な温度差が異な
る。よって個々の電池に合わせて予め定めた最適温度差
T2-1を用いるのである。なお、最適温度差T2-1は通常、
30〜70℃程である。
更に、設定供給温度Txの演算(上記式(5))に際し、
動作電圧に実測値Vmを用いるのは、同一発電量(w)で
比較すると電池の劣化に伴い発熱量が増加するため、予
めIxに対応させて設定されているVi値を用いると、設定
供給空気温度Txが高めに設定される(冷却空気温度が高
すぎる)恐れがあるからである。
なお、第3図、第4図にそれぞれ演算制御器(13)に格
納されている負荷電流Iに対応する理想的な作動電圧V
の関係、排出空気温度T2−供給空気温度T1(T2-1)と空
気流量Wx及び負荷電流Iとの関係を表す概念図を示す。
次に、(5)式に従い算出されたTxの基づいて、供給空
気温度を調整することにより電池温度が維持できる理由
を説明しておく。
電池が定常状態で運転され、ダンパ開度とブロワ出力が
一定(供給空気温度と供給空気流量が一定)であると
き、負荷電流が変化すると、電池スタックの発熱量が変
化するため、電池温度は上昇または下降するとになる。
但し、排出空気温度T2は、負荷電流が変化しても暫くの
間は変化前の温度が維持されたままであり、実質的に温
度変化が認められるようになるのは負荷電流が変化して
から5〜10分後である。なぜなら、電池の熱容量は、負
荷電流の変化に伴う発熱量の差ΔHに比較し圧倒的に大
きい(ΔH=H1−H2、但し、負荷電流の変化前の単位時
間当たりの発生熱量をH1、変化後における単位時間当た
りの発生熱量をH2とする)。また、負荷電流の変化が発
生した場合には、それに見合って空気流量が変化するよ
うにしてあるからである。しかし、負荷電流の変化が大
きい場合には、空気流量の変動では冷却熱量が不足する
場合があり、次第に循環空気の温度が上昇または下降す
る。
しかして、本発明では、実際に循環空気の温度が変動す
る前に、(5)式に従って算出した望ましい供給空気温
度に調整し得るよう構成してあり、このように事前に供
給温度を調整することにより電池温度の大幅な変動が防
止できる。なお、上記したように、負荷電流が変化して
から排出空気の温度が実際に変動するまでには5〜10分
間のタイムラグがあるため、演算制御器(13)の指令に
基づいて各構成要素が行う動作の方が圧倒的に早い(秒
単位)。したがって、(5)式で排出空気温度の実測値
T2を用いたとしても動作不能に陥ることにはならない。
また、係数C1、C2が適性に設定されている限り、好適な
電池動作温度が維持できることになる。
以上から、空気流量の調節と、供給空気温度を設定供給
空気温度に調整する一連の動作により、充分に実用に耐
え得る精度で電池温度をコントロールできる。
なお、T2−T1(ΔT)の好ましい値は、燃料電池の種類
によって異なり、また通常、T2>T1である。そして、こ
の望ましいΔTは一般に50℃前後である。また、定常状
態の運転における排出空気の温度は160℃前後であり、
この温度において負荷電流の変動に伴う排出空気温度の
変動は1〜5℃前後に留まることが実験的に確認されて
いる。
次に、本発明の内容を実際の運転状況において説明す
る。
この電池の理論起電力V0を42.8v、最適温度差T2-1を50
℃、電池の熱ロスを5%とする。この電池は、当初負荷
電流100A、供給空気温度実測値(T1)115℃、排出空気
温度実測値(T2)165℃、供給空気量(W)118Nm3/hの
条件で運転されていたとする。なお、前記式(4)、
(5)における係数C1、C2、及びαは、上記条件から自
動的に定まり、それぞれ0.00095、0.31kcal/Nm3、1/860
・kwh/kcalである。
ここで、電池に対する負荷電流が100Aから80Aに変化し
たとすると、演算制御器(13)は、負荷電流検出器
(4)が検出した変動後の負荷電流80Aに対応する理想
的な作動電圧21.4vとT2-1=50℃をメモリから読み出
し、前記式(4)に従い設定供給空気流量Wx=90Nm3/h
を算出する。また同時に排出空気温度実測値(T2)165
℃、変動後の負荷電流(Ix)80A、理論起電力(V0)42.
8v、動作電圧実測値(Vm)21.1vに基づいて、前記式
(5)に従い設定空気温度Tx=114℃を算出する。
そして、演算制御器(13)の制御のもと、空気検出器
(14)で空気流量をモニタしながら、供給空気流量が上
記で求めた値(Wx)になるように、インバータ6を介し
てブロワ(7)の送風出力が可変されるとともに、空気
温度検出器(11)で供給空気の温度をモニターしなが
ら、供給空気温度が114℃(設定空気温度)になるよう
にダンパ(3)の開度が調節され、外部に排出する空気
と循環させる空気の量的比率が可変せられる。これによ
り、負荷電流80Aに対応する空冷システム条件が速やか
に整えられるので、常に電池動作温度が好適に維持され
ることになる。
(ヘ)発明の効果 本発明によれば電池の温度検出器は、従来のように電池
スタック内に埋設することなく空気用マニホルドの供給
口及び排出口に設置しているので、電極や電解液に接し
ないため損傷のおそれなく、また電池内部に比べ空間的
余裕の大きい場所に検出器を設置すればよいので、機械
的強度の大きいものが使用可能となる。
更に、本発明では、電池作動中の負荷変動に対し、負荷
量、供給・排出空気温度及び空気流量をそれぞれ検出し
て、これらの情報に基づいて演算制御器が所定のプログ
ラムにもとづき、空気流量と空気温度を調節するので、
負荷の変動に応じて酸化ガスと冷却空気が適性に確保さ
れる。よって電池作動温度が常に良好に保たれ、結果と
して電池性能と電池寿命の向上に資する。
【図面の簡単な説明】
第1図は空冷式燃料電池の従来方式による制御装置を示
す系統図、第2図は本発明による制御装置の系統図であ
る。また、第3図は負荷電流Iと理想的動作電圧Vとの
関係を示す概念図であり、第4図はT2−T1と空気流量W
及び負荷電流Ixの関係を示す概念図である。 (S)…電池スタック、(3)ダンパ、(4)(4′)
…負荷電流検出器及び動作電圧検出器、(6)…インバ
ータ、(7)…ブロア、(8)(8′)…空気供給及び
排出側各マニホルド、(11)(12)…空気供給及び排出
側各温度検出器、(13)…演算制御器、(14)空気流量
検出器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田島 牧 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 塚本 一義 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 山田 誠 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単電池とガス分離板とを交互に積層した電
    池要素を、冷却板を介在して積層集合した電池スタック
    (S)と、 前記電池スタックの対向する側面にそれぞれ設けられ
    た、電池スタックに対する空気供給用マニホルド(8)
    および空気排出用マニホルド(8′)と、 一端が空気供給用マニホルド(8)に接続され、他端が
    外部空気取入口に接続され、中間にブロワ(7)を有す
    る空気供給路と、 一端が空気排出用マニホルド(8′)に接続され、他端
    が空気を外部に放出する放出口に接続された空気排出路
    と、 一端が前記空気排出路に接続され、他端がブロワ(7)
    より上流側で前記空気供給路に接続された循環路(10)
    と、 前記空気排出路と前記循環路(10)の接続部分に設けら
    れ、外部に排出する空気の量と循環路(10)に循環させ
    る空気の量の比率(排出/循環比率)を調整するための
    ダンパ(3)と、を有する空冷式燃料電池であって、 前記空気供給用マニホルド(8)及び空気排出用マニホ
    ルド(8′)内には、温度検出器(11、12)が配設さ
    れ、 前記供給路には、空気流量を測定する空気流量検出器
    (14)が配設され、 更に、前記電池スタックには、電池スタックの負荷電流
    を検出するための負荷電流検出器(4)、及び電池スタ
    ックの動作電圧を検出する動作電圧検出器(4′)が、
    それぞれ設けられ、 負荷電流検出器(4)が負荷電流の変動を検出した場
    合、式1に従い変動後の電池スタック発熱量に見合う供
    給空気流量の値Wxを算出し、空気流量検出器(14)で空
    気流量をモニターしながら、供給路の空気流量が前記値
    Wxになるように、ブロワ(7)の送風出力を制御する供
    給空気流量調整手段と、 前記供給空気流量Wx、変動後の負荷電流Ix、動作電圧検
    出器(4′)が検出した電圧実測値Vm、及び空気温度検
    出器(12)の検出した排出空気の温度T2から、式2に従
    い設定供給空気温度Txを算出し、空気温度検出器(11)
    で供給路の空気温度をモニターしながら、供給空気温度
    が設定供給空気温度Txになるようにダンパ(3)の開度
    を調節することにより前記排出/循環比率を変更する供
    給空気温度調整手段と、を備えたことを特徴とする空冷
    式燃料電池。 前記式1及び式2は以下のようである。 Wx=β・Ix…式1 但し、Wxは供給空気流量、Ixは変動後の負荷電流、 βは、 であり、Viは負荷電流Ixに対応して予め決められている
    動作電圧、T2-1は予め決められた最適温度差、C1は熱ロ
    スにかかわる係数、C2は空気の定圧比熱にかかわる係
    数、V0は電池スタックの理論起電力、αはC1・(V0−
    Vi)とC2・T2-1の単位を統一するための係数である。 但し、Txは設定供給空気温度、T2は排出空気温度実測
    値、Vmは動作電圧実測値であり、Ix、Wx、C1、C2、V0、
    α、は上記式1と同様である。
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