JPH07665A - ミシンの部品 - Google Patents

ミシンの部品

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JPH07665A
JPH07665A JP14953793A JP14953793A JPH07665A JP H07665 A JPH07665 A JP H07665A JP 14953793 A JP14953793 A JP 14953793A JP 14953793 A JP14953793 A JP 14953793A JP H07665 A JPH07665 A JP H07665A
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JP
Japan
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synthetic resin
rotating hook
hook
bobbin case
sewing machine
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JP14953793A
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English (en)
Inventor
Tokuzo Hirose
徳三 廣瀬
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Hirose Manufacturing Co Ltd
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Hirose Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性を有し、長期間使用できるミシンの
部品を提供する。 【構成】 ミシンの部品、たとえば内かま1の一部分1
7を金属粉末、セラミック粉末、またはその他の高硬度
および耐摩耗性を有する材料から成る粉末から選ばれた
1または複数と合成樹脂とを混合して射出成形によって
形成したので、前記一部分は、高硬度および耐摩耗性を
有し、また前記内かま1の他の部分19は、合成樹脂製
であるので、内かま1と外かま2との摩擦が小さく、小
さいトルクで外かま2を高速回転することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば本縫ミシンに
備えられる垂直全回転かまおよび水平全回転かまなどの
ミシンの部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からのミシンの部品、たとえば内か
まや外かまは、鋼鉄製であり、そのため内かまの軌条
と、その軌条が嵌まり込む外かまの軌溝との摩擦が大き
く、そのため外かまの回転駆動を行うのに必要なトルク
を低減することが要求されており、これによって縫製品
質を向上することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ミシ
ンの部品、特に内かまの軌条と外かまの軌溝との摩擦を
低減して、小さいトルクで外かまを回転駆動することが
できるようにした本縫ミシンのミシンの部品を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも一
部分が金属粉末、セラミック粉末、またはその他の高硬
度および耐摩耗性を有する材料から成る粉末から選ばれ
た1または複数と、合成樹脂とを混合して射出成形によ
って形成し、残余の部分は合成樹脂製であることを特徴
とするミシンの部品である。
【0005】また本発明は、前記残余の部分は、前記一
部分よりも少ない割合で金属粉末、セラミック粉末、ま
たはその他の高硬度および耐摩耗性を有する材料から成
る粉末から選ばれた1または複数を含むことを特徴とす
る。
【0006】また本発明は、前記ミシンの部品は、内か
ま、外かま、内かま押え、ボビンケース、シャトル、ル
ーパおよび半回転シャトルのうちいずれか1つであるこ
とを特徴とする。
【0007】また本発明は、前記合成樹脂は、液晶ポリ
マーであることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明に従えば、本縫いミシンのたとえば内か
まなどのミシンの部品の一部分は、金属粉末、セラミッ
ク粉末またはその他の高硬度および耐摩耗性を有する材
料から成る粉末から選ばれた1もしくは複数の粉末と、
合成樹脂とを混合して射出形成によって形成され、また
は粉末の粒径を違えた1または複数の粉末と、合成樹脂
とを混合して射出成形によって形成されているので、前
記一部分に耐摩耗性と強度を与えるとともに、前記ミシ
ンの部品の残余の部分は、合成樹脂製であるので摩擦係
数が低減され、外かまの回転駆動のためのトルクを低減
し、円滑でかつ安定した外かまの高速回転を可能にし、
相互に当接または摺動する部分の摩耗を抑えることがで
きる。
【0009】また本発明に従えば、前記一部分は、金属
粉末、セラミック粉末またはその他の高硬度および耐摩
耗性を有する材料から成る粉末から選ばれた1もしくは
複数の粉末と、合成樹脂とを混合して射出成形によって
形成され、前記残余の部分は、前記一部分よりも少ない
割合で、金属粉末、セラミック粉末またはその他の高硬
度および耐摩耗性を有する材料から成る粉末から選ばれ
た1もしくは複数の粉末を含む合成樹脂から成るので、
摩擦係数が低減され、外かまの回転駆動のためのトルク
を低減し、円滑でかつ安定した外かまの高速回転を可能
にし、相互に当接または摺動する部分の摩耗が低減され
るとともに前記残余の部分の強度が合成樹脂製のものよ
り向上される。
【0010】また、特に内かまに本発明を実施すること
によって、針などが当接する大きな強度が必要とされる
前記一部分の摩擦係数が低減され、摩耗を抑えることが
できるとともに、前記部分の強度を向上することができ
る。また、外かま、内かま押え、ボビンケース、シャト
ル、ルーパおよび半回転シャトルのうちのいずれか1つ
に本発明を実施することによって、他の部品と当接また
は摺動する部分の摩耗が低減され、かつ強度が向上され
る。
【0011】また本発明に従えば、ミシンの部品の少な
くとも一部分を金属粉末、セラミック粉末またはその他
の高硬度および耐摩耗性を有する材料から成る粉末から
選ばれた1もしくは複数の粉末と液晶ポリマーとを混合
して射出成形によって形成する。また、残余の部分を液
晶ポリマーによって形成する。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の垂直全回転かま
に用いられる内かま1の正面図であり、図2はその内か
ま1を外かま2に装着し、ボビンおよびボビンケース3
を収納した状態を示す斜視図であり、図3は内かま1の
斜視図であり、図4はその内かま1の背面図であり、図
5はその内かま1の分解斜視図である。これらの図面を
参照して、外かま2の回転軸4は水平軸線L1まわりに
矢符5の方向に回転駆動される。内かま1は基本的には
筒部7とこの筒部7の外周に形成された軌条8と、筒部
7の一端部に形成された内かま回り止め凹所9を有する
フランジ部10と、筒部7の他端部に形成された底部1
1とを有する。軌条8は、内かま回り止め凹所9に関し
て外かま2の回転方向5の下流側に糸分け部12が形成
され、上流側に糸抜け部13が形成される。内かま1の
底面11にはスタッド22が立設され、このスタッド2
2はボビンを挿通し、その先端部がボビンケース3に係
止される。軌条8は、外かま2に形成された軌溝に嵌ま
り込み、外かま2は高速度で回転駆動される。針14は
昇降往復駆動され、上糸15は針14に挿通される。内
かま1には針落ち穴16が形成されており、この針落ち
側の一部分17は、内かま1の軸線L1に平行な水平な
切断面18によって他の部分19と分けられる。前記一
部分17は、金属粉末から選ばれた1または複数と、合
成樹脂とを混合して金属射出成形によって形成されてい
る。
【0013】金属粉末としては、たとえばFe(鉄)
系、Fe−Ni(ニッケル)系、ステンレス鋼系、Fe
−Si(ケイ素)系、高速度工具鋼系、合金工具鋼な
ど、どのような金属粉末でもよく、5〜100μm、好
ましくは10〜40μmの粒径にたとえば高圧水アトマ
イズ法またはガスアトマイズ法などで製造されたものが
用いられる。前記金属粉末は、バインダとなる合成樹脂
と混練される。
【0014】前記バインダには、粉末成形体の形状を保
つ結合剤、金属粉末粒子間の滑りをよくする滑剤、粉末
成形体に柔軟性を与える可塑剤としての役割が要求さ
れ、加熱すると柔らかくなる特性が必要となる。前記バ
インダは、たとえば液晶ポリマーが好適に用いられる。
【0015】また本発明の他の実施例として、前記液晶
ポリマーに代えてポリエチレンを用いるようにしてもよ
く、さらにポリメチルアクリレートを用いるようにして
もよく、またさらにポリエチレンとポリメチルアクリレ
ートとの混合物を用いるようにしてもよい。
【0016】金属射出成形は、前記金属粉末と前記バイ
ンダとを混練し、加熱して柔らかくなったバインダによ
って流動性が与えられた金属粉末・バインダの混合物を
射出成形するものである。本実施例では金属粉末にバイ
ンダとなる合成樹脂をたとえば20〜50体積%、好ま
しくは30〜45体積%混合して金属射出成形する。
【0017】以上のように射出成形して一部分17は形
成されるが、さらに射出成形によって等方的に加圧成形
された複雑な3次元形状の粉末成形剤は、脱脂すなわち
バインダが除去されてもよい。合成樹脂であるバインダ
は、加熱して気化することによって除去されるが、急激
に加熱すると気化が一気に進んで粉末形成体が局部的に
膨れてしまうので、通常10時間以上かけて行う。
【0018】また、脱脂された粉末成形体(脱脂体)
は、バインダが約5〜20%残っているが、前記脱脂体
は、たとえば高速度綱では1225℃である最適温度で
焼結されてもよい。焼結する際、金属の種類によって最
適温度がある。これは、温度が低いと脱脂体のバインダ
が気化した気孔が消えず点在する反面、温度が高いと結
晶粒径が粗大化してしまうためである。
【0019】以上のように金属の射出成形では、内かま
1の一部分17をいわゆるニア・ネット・シェイプ(最
終部品形状に近い形状)で製造することができ、耐摩耗
性を有し、強度が向上した一部分17を提供することが
できる。
【0020】前記金属粉末は、1種類の金属粉末でも構
わないし、複数の金属粉末を混合してもよい。また、1
種類の金属粉末であっても、複数の粒径の異なる粉末を
用いると、混練されたとき金属粉末・バインダの混合物
の流動性が高まり、バインダの量が少量で済む。
【0021】また内かま1の他の部分19は合成樹脂か
ら成る。
【0022】前記合成樹脂は、たとえば液晶ポリマーか
ら成る。高分子の主鎖に棒状の剛直成分をもつ前記液晶
ポリマーは、剛直鎖成分間の分子間力が大きく、かつ成
形時によく配向して結晶化するので、その耐熱性は極め
て優れており、高速度で回転駆動される外かま12によ
る摩擦で温度が高くなっても、熱変形温度は極めて高い
ので変形することはない。また前記液晶ポリマーは、剛
直な分子鎖から成り、成形するときに流動方向に高度に
配向するので高強度、高弾性率であり、また分子鎖は配
向方向に関しては伸びきった状態で配列しているため、
引張力が加わってもそれ以上伸びることはほとんどない
優れたクリープ特性を示す。また線膨張係数はきわめて
小さく、特に流動方向の線膨張係数は1×10-5cm/
cm/℃程度である。このような線膨張係数は他の合成
樹脂より1桁低い値であり、金属と同等の寸法安定性を
得ることが可能となる。このことから夏と冬などの環境
温度差および湿度差による寸法変化はほとんど零であ
る。またこの液晶ポリマーは、耐候性も高いので長い使
用が可能となる。また液晶ポリマーは、溶融状態と固化
状態の構造が似通っているため相変化がわずかであり、
固化するときの体積変化も少ない。
【0023】また前記液晶ポリマーの非常に興味ある特
性として、振動を減衰する特性がある。一般に振動を減
衰する特性はゴムのような柔らかい材料が優れている
が、液晶ポリマーは高弾性率を持ちながら大きな振動減
衰特性を兼ね備えている。耐摩耗性を向上するために
は、前記液晶ポリマーに比摩耗量を小さくし、かつ動摩
擦係数を小さくするためにカーボン繊維を30%混合す
るようにしてもよい。また前記液晶ポリマーは、パラヒ
ドロキシ安息香酸と、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸
との共重合体から成る。その他の材料として、2種もし
くは3種以上のナフタレン基を主鎖結合の一構成成分と
し、他の構成成分との共重合体から成ってもよい。前記
ナフタレン基は、1.2位、1.4位、1.5位、1.
8位、2.3位、2.6位、2.7位より選ばれる2以
上の置換位置に官能基を有する化合物であり、官能基は
ポリエステルおよび/またはポリエステルアミドを形成
することが可能な官能基であればよい。すなわち官能基
はヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、エステル
基などより選ばれる。
【0024】また前記ナフタレン基は、ヒドロキシナフ
トエ酸、ジヒドロキシナフタレンおよび/またはナフタ
レンカルボン酸であってもよい。
【0025】ナフタレン基以外の構成成分は、p位フェ
ニル基、4,4′−ビフェニル基および/または化1の
一般式、すなわち
【0026】
【化1】
【0027】(ただし、Xはアルキレン(炭素数1〜
4)アルキリデン(炭素数1〜4)、−O−、−S−、
−SO−、−SO2 −、−CO−より選ばれる基、R,
R′はヒドロキシ基、カルボキシル基などの反応性基ま
たはそれらのエステルである。)で表される化合物およ
びそれらの置換誘導体より形成される。またポリマーの
結合単位はエステルおよび/またはエステルアミドが好
ましく、それらを形成する官能基はヒドロキシ基、カル
ボキシル基、アミノ基、エステル基などより選ばれ、ま
た好ましくは、テレフタル酸、ハイドロキノン、p−ジ
アセトキシフェニレン、p−ヒドロキシ安息香酸および
それらのエステル類、4,4′−ジヒドロキシビフェニ
ル、4,4′−ジカルボキシビフェニル、4−ヒドロキ
シ−4′−カルボキシビフェニルおよびそれらのエステ
ル類、化1の一般式のXがメチレン、プロペニルまたは
−SO2−である各ジヒドロキシ体、ジカルボキシル
体、ヒドロキシカルボキシ体およびそれらのエステル類
が選ばれ、さらに好ましくは、テレフタル酸、ヒドロキ
シ安息香酸、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、4,
4′−ジヒドロキシビフェニルおよびそれらのエステル
類が選ばれる。
【0028】このような液晶ポリマーから成る前記一部
分17を用いることによって、長期間にわたって高速で
縫製動作を行っても、軌条8の表面の摩耗はきわめて少
なく、耐久性を格段に向上することができる。しかも軽
量となり、回転軸4の回転トルクが小さくてすみ、これ
によって回転軸4を回転駆動するためのモータを小形化
することができる。
【0029】図13は、液晶ポリマーの射出成形品28
の一部を切欠いた断面図である。前記液晶ポリマーは、
流動方向に分子鎖が高度に配向した外側スキン層29
と、内側スキン層30と、配向が明瞭でないコア層31
とを含む。前記スキン層29,30の厚さは成形品の厚
さに拘わらず0.3〜0.2mmとほぼ一定している。
前記液晶ポリマーは、加熱により可塑化され閉じられた
金型に押し込められ、冷却、固化されてから金型を開い
て取出される。このように液晶ポリマーを金型成形して
内かま1の一部分17、特に軌条部分8bおよび8cを
製造することができるので、製造が容易であり、生産性
が向上される。
【0030】前記液晶ポリマーは、各スキン層29,3
0が流動方向に強く配向しているので、高強度、高弾性
率の優れた機械的特性をもつ。しかし配向しやすいこと
から異方性を生じやすいので、この異方性を減じるため
に剛直性骨格に補強剤を導入するのが好ましい。また配
向しやすいことから各スキン層29,30から剥離され
たフィブリルを生じやすい。マクロフィブリル32は5
μm、フィブリル33は0.5μm、ミクロフィブリル
34は0.05μmである。前記液晶ポリマーは外側ス
キン層29、内側スキン層30、コア層31などの多層
構造をもつものであり、高弾性率であるにも拘わらず、
大きな振動減衰特性を示す。
【0031】また本発明の他の実施例として、内かま1
の一部分17は、セラミック粉末と合成樹脂とを混合し
て射出成形によって形成される。
【0032】このセラミック粉末は、一般的に、酸化ア
ルミニウム(Al23)あるいはこれに少量の他の金属
酸化物や結合材を添加してプレス成形して焼結したもの
であり、不活性雰囲気下でアドマイズするガスアドマイ
ズ法で製造され、約1100℃程度までその硬さが変化
しない。比熱は超硬合金の約4倍であり、また熱伝導率
は超硬合金の約2分の1であり、熱膨張が少ない。しか
も超硬合金は約1000℃以上でかなり酸化変質するけ
れども、セラミックは約2000℃まで安定であり、大
部分の金属に対して親和性が低いために他の物体との溶
着が起こりにくく摩耗に強いという特性を有している。
【0033】以上のように内かま1の一部分17は、セ
ラミック粉末と合成樹脂とを混合して射出成形によって
形成されるので、セラミックは難加工材料であるが、射
出成形によってニア・ネット・シェイプで作製でき、後
加工する度合いは大幅に減少する。またセラミックは耐
摩耗性・耐熱性に優れており、長時間使用できるミシン
の部品を提供することができる。
【0034】また本発明のさらに他の実施例として、前
述の金属粉末としてニッケル合金、アルミニウム合金、
超合金を用いてもよい。
【0035】また本発明のさらに他の実施例として、合
成樹脂と金属粉末との複合体における前記金属粉末に代
えて、合成樹脂に炭素粉末または炭素繊維を加えてもよ
い。
【0036】また本発明のさらに他の実施例として、内
かま1の一部分17は、他の部分19と同じ金属粉末、
セラミック粉末、またはその他の高硬度および耐摩耗性
を有する材料から成る粉末から選ばれた1または複数の
合成樹脂とを混合して射出成形によって形成されるが、
強度が必要とされる一部分17においては、前記金属粉
末、セラミック粉末、またはその他の高硬度および耐摩
耗性を有する材料から成る粉末の混合割合を大きくして
強度を向上するとともに、前記一部分17と比べ強度が
必要でない他の部分19においては、前記金属粉末、セ
ラミック粉末、またはその他の高硬度および耐摩耗性を
有する材料から成る粉末の混合割合を少なくするように
してもよい。
【0037】以上のように金属粉末、セラミック粉末、
またはその他の高硬度および耐摩耗性を有する材料から
成る粉末の割合を変えるだけで強度を変えることがで
き、必要とされる金属粉末、セラミック粉末、またはそ
の他の高硬度および耐摩耗性を有する材料から成る粉末
の量が減少し、製造コストの低減が図られる。
【0038】本発明のさらに他の実施例は、図6〜図9
に示される。この実施例の前述の実施例と対応する部分
には同一の参照符を付す。注目すべきはこの実施例、特
に内かま1はその一部分17aと他の部分19aとから
成り、前記一部分17aは、針落ち穴16とその付近だ
けを含み、切断面線20によって両部分17a,19a
が固着されている。
【0039】本発明のさらに他の実施例は図10〜図1
2に示されている。この実施例もまた前述の実施例に類
似し、対応する部分には同一の参照符を付す。注目すべ
きはこの実施例では、一部分17bと他の部分19bと
は切断面線21において固定されている。前記一部分1
7bは針落ち穴16とその付近、さらにフランジ部10
とを含む。
【0040】前述のすべての実施例では、垂直全回転か
まの内かま1について述べたが、その他のミシンの部品
においても、その部品が強度および/または耐摩耗性を
向上させる必要がある一部分と、強度および/または耐
摩耗性が前記一部分ほど問題にならない他の部分とに分
けて形成し得るときは、本発明は、たとえば垂直全回転
かまおよび水平全回転かまの外かま、内かま押えに関連
して広範囲に実施することができる。
【0041】また本発明は、ボビンケース、ルーパ、シ
ャトルおよび半回転シャトルに関しても好適に用いるこ
とができる。
【0042】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の本発明によ
れば、たとえば内かまの軌条と外かまの軌溝などの相互
に当接あるいは摺動する部分の摩擦を低減し、外かまの
回転駆動に必要なトルクを低減し、外かまを高速度で安
定に円滑に回転駆動し、縫製品質の向上を図ることがで
きるようになる。
【0043】また請求項2記載の本発明によれば、金属
粉末、セラミック粉末またはその他の高硬度および耐摩
耗性を有する材料から成る粉末から選ばれた1もしくは
複数の粉末の含有割合を変えるだけで強度が必要とされ
る一部分の強度を向上することができ、相互に当接また
は摺動する部分の摩耗が低減されるとともに、残余の部
分の強度が、合成樹脂製のものより向上される。
【0044】また本発明によれば、内かまを軽量化する
ことができ、また前述のようにセラミックのような難加
工性の材料を射出成形することによって容易に成形する
ことができ、外かまの円滑な高速回転を可能とし、縫製
の品質を向上することができるようになる。
【0045】また本発明によれば、ミシンの部品の少な
くとも一部分を金属粉末、セラミック粉末またはその他
の高硬度および耐摩耗性を有する材料から成る粉末から
選ばれた1もしくは複数の粉末と液晶ポリマーとを混合
して射出成形によって形成したので、相互に当接または
摺動する部分の摩耗が低減されるとともに、固化すると
きの体積変化も少なく、加工精度が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の内かま1の正面図である。
【図2】図1に示される内かま1を備える垂直全回転か
まの全体の構成を示す斜視図である。
【図3】内かま1の斜視図である。
【図4】内かま1の背面図である。
【図5】図1〜図4に示される本発明の一実施例の内か
ま1の分解斜視図である。
【図6】本発明の他の実施例の内かま1の斜視図であ
る。
【図7】図6に示される実施例の内かま1の正面図であ
る。
【図8】図6および図7に示される実施例の内かま1の
背面図である。
【図9】図6〜図8に示される実施例の内かま1の分解
斜視図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例の内かま1の斜視
図である。
【図11】図10に示される実施例の内かま1の正面図
である。
【図12】図10および図11に示される実施例の内か
ま1の背面図である。
【図13】液晶ポリマーの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 内かま 2 外かま 3 ボビンケース 4 回転軸 5 外かま2の回転方向 8 軌条 9 内かま回り止め凹所 16 針落ち穴 17,17a,17b 一部分 19,19a,19b 他の部分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部分が金属粉末、セラミッ
    ク粉末、またはその他の高硬度および耐摩耗性を有する
    材料から成る粉末から選ばれた1または複数と、合成樹
    脂とを混合して射出成形によって形成し、 残余の部分は合成樹脂製であることを特徴とするミシン
    の部品。
  2. 【請求項2】 前記残余の部分は、前記一部分よりも少
    ない割合で金属粉末、セラミック粉末、またはその他の
    高硬度および耐摩耗性を有する材料から成る粉末から選
    ばれた1または複数を含むことを特徴とする請求項1記
    載のミシンの部品。
  3. 【請求項3】 前記ミシンの部品は、内かま、外かま、
    内かま押え、ボビンケース、シャトル、ルーパおよび半
    回転シャトルのうちいずれか1つであることを特徴とす
    る請求項1または2記載のミシンの部品。
  4. 【請求項4】 前記合成樹脂は、液晶ポリマーであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のミシンの部品。
JP14953793A 1993-06-21 1993-06-21 ミシンの部品 Pending JPH07665A (ja)

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