JPH0766138A - プラズマcvd装置 - Google Patents

プラズマcvd装置

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Publication number
JPH0766138A
JPH0766138A JP21400993A JP21400993A JPH0766138A JP H0766138 A JPH0766138 A JP H0766138A JP 21400993 A JP21400993 A JP 21400993A JP 21400993 A JP21400993 A JP 21400993A JP H0766138 A JPH0766138 A JP H0766138A
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JP
Japan
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plasma
electrode
reaction gas
substrate
thin film
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Withdrawn
Application number
JP21400993A
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English (en)
Inventor
Daiichi Kojo
大一 古城
Masayoshi Murata
正義 村田
Kazutaka Uda
和孝 宇田
Yoshiaki Takeuchi
良昭 竹内
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アモルファスシリコン太陽電池、薄膜トラン
ジスタ、光センサ、半導体保護膜等の薄膜製造用のプラ
ズマCVD装置に関するもので、基板の中央部から周辺
部にわたって膜厚の均一な薄膜を製造できるようにす
る。 【構成】 反応容器1内にはプラズマ発生用電極30、
接地電極3が配置され反応ガスが両電極間に導入され
る。電極3,30間には高周波電源4よりグロー放電プ
ラズマ発生用の電力が供給され両電極3,30間にはプ
ラズマが発生する。一方、互いに直交配置されたソレノ
イドコイル14a、14b、15a、15bには各々交
流電源16より磁界発生用電力が供給され、これにより
基板13と平行な面に回転磁界によりプラズマを揺り動
かす力を発生させる。プラズマ発生用電極30にはプラ
ズマ導入孔101が中央部は小さく、周辺部に近ずくに
従って大きな直径となるように設けてあるので、反応ガ
スが中央部から周辺部に均一に分布し、前記の回転磁界
による力と共に基板に均一な厚さの薄膜を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアモルファスシリコン太
陽電池、薄膜トランジスタ、光センサ、半導体保護膜な
ど各種電子デバイスの製造に使用される大面積薄膜の製
造に適したプラズマCVD装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大面積アモルファスシリコン薄膜を製造
するために、従来より用いられているプラズマCVD装
置の構成を図9乃至図11を参照して説明する。反応容
器1内には、グロー放電プラズマを発生させるためのプ
ラズマ発生用電極2と接地電極3が互いに平行に配置さ
れている。電極2には、高周波電源4から例えば13.
56MHZの周波数の電力がインピーダンスマッチング
回路5、第1の高周波ケーブル6及び電力導入端子7を
介して供給される。接地電極3は、反応容器1及び第2
高周波ケーブル8を介してアース9に接続されている。
また、上記インピーダンスマッチング回路5の接地側端
子は第3の高周波ケーブル10により、反応容器1に接
続されている。反応容器1内には、図示しないボンベ及
び流量計から反応ガス導入管11を通して、例えば、モ
ノシランGがアースシールド19とプラズマ発生用電極
2との間隙に導入される。アースシールド19とプラズ
マ発生用電極2間の反応ガスは、プラズマ発生用電極2
の多数の反応ガス導入孔20を通って、接地電極3とプ
ラズマ発生用電極2との間に供給される。反応容器1内
の反応ガスは排気管12を通して図示しないポンプによ
り符号Eで示すように排気される。
【0003】プラズマ発生用電極2の反応ガス導入孔2
0の直径及びアースシールド19とプラズマ発生用電極
2との間隙は、その間隙内にプラズマが発生するのを抑
制するため、電子の平均自由行程より短く設定してい
る。また、図10の平面図及び図11の側面図に示すよ
うにプラズマ発生用電極2の隣接する反応ガス導入孔2
0の間隔は全て等しく、正六角形状に配置されている。
【0004】製品となる基板13は、プラズマ発生用電
極2と接地電極3とに平行に、すなわちプラズマ発生用
電極2及び接地電極3により発生する電界に直交するよ
うに設置される。
【0005】反応容器1の周囲には、第1〜第4の厚み
のある有限長のソレノイドコイル14a、14b、15
a、15bが配置されている。第1及び第2のソレノイ
ドコイル14a、14bが対をなし、第3及び第4のソ
レノイドコイル15a、15bも対をなし、図6に示す
ようにそれぞれの軸芯が互いに直交する方向すなわちX
軸方向及びY軸方向に合致するようにそれぞれ平行に配
置される。第1及び第2のソレノイドコイル14a、1
4bには、位相可変2出力発振器16の一方の出力端子
から、第1の電力増幅器17を介して正弦波形の電力が
供給される。第3及び第4のソレノイドコイル15a、
15bにも位相可変2出力発振器16の他方の出力端子
から、第2の電力増幅器18を介して同様に正弦波形の
電力が供給される。上記位相可変2出力発振器16は、
2つの正弦波信号をそれぞれの相対位相を任意に設定し
て出力できるもので、これらの信号による第1及び第2
のソレノイドコイル14a、14b並びに第3及び第4
のソレノイドコイル15a、15bが発生する磁界は、
それぞれ軸芯方向にほぼ一様な強さの磁界分布になって
いる。
【0006】上記装置を用い、以下のようにして薄膜を
製造する。真空ポンプ(図示省略)を駆動して反応容器
1内を排気する。反応ガス導入管11を通して、例えば
モノシランと水素の混合ガスGを供給し、反応容器1内
の圧力を0.05〜0.5Torrに保ち、高周波電源4か
らプラズマ発生用電極2にグロー放電用電力を印加する
と両電極2,3間にグロー放電プラズマが発生する。
【0007】一方、位相可変2出力発振器16からの2
出力を、第1及び第2のソレノイドコイル14a、14
b並びに第3及び第4のソレノイドコイル15a、15
bに例えば、位相を90°ずらした周波数の正弦波電力
をそれぞれ印加する。このとき、第1及び第2のソレノ
イドコイル14a、14bによる磁界B1 と、第3及び
第4のソレノイドコイル15a、15bによる磁界B2
との合成磁界Bが発生する。この合成磁界Bはプラズマ
発生用電極2及び接地電極3の間の電界に対して直交す
る方向に一定の角速度で回転しながら、上記グロー放電
プラズマに印加される。この結果グロー放電プラズマ
は、一定の角速度で回転する力(E・Bドリフト)を受
ける。その結果、プラズマ発生用電極2と接地電極3の
間のグロー放電プラズマは、基板13と平行な面内を全
方向に揺り動かされる。なお、合成磁界Bの強さは20
〜100ガウス程度で良い。反応ガス導入管11から供
給された反応ガスは、プラズマ発生用電極2と接地電極
3との間に生じるグロー放電プラズマによって分解され
る。
【0008】水素イオンなどの荷電粒子は、プラズマ発
生用電極2と接地電極3との間の電界Eによるクーロン
力F1 =qEと、ローレンツ力F2 =q(V・B)、
(ここで、Vは荷電粒子の速度)とによって、いわゆる
E・Bドリフト運動を起こす。荷電粒子は、E・Bドリ
フトにより初速を与えられた状態でプラズマ発生用電極
2と接地電極3とに直交する方向に駆動される。したが
って、水素イオンなどの荷電粒子は基板13を直撃する
ことは少ない。
【0009】電気的に中性であるラジカルSiなどは、
磁界Bの影響を受けず、上記荷電粒子群の軌道からそれ
て基板13に至り、その基板表面に非晶質薄膜を形成す
る。ラジカルSiは、ラーマ軌道を飛んでいく荷電粒子
と衝突するため、第1〜第4のソレノイドコイル14
a、14b、15a、15bから発生する合成磁界Bを
プラズマ発生用電極2と接地電極3間の基板13と平行
な面内を回転させることにより、基板13表面に非晶質
薄膜を均一に形成することが可能となる。なお、基板1
3の面積は、反応容器1内の許容する限り大きくしても
問題がないため、大面積な基板13の表面に均一な非晶
質薄膜を形成することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の装置で
は、プラズマ発生用電極2の反応ガス導入孔20から電
極間に均一に反応ガスを導入し、かつ、グロー放電プラ
ズマを発生させる電界と直交する方向に発生させた磁界
を、基板13と平面な面内において回転させることによ
り、大面積・均一成膜を容易に行える。しかし、次のよ
うな問題がある。
【0011】(1)反応ガスはプラズマ発生用電極2の
反応ガス導入孔20から電極間に導入されているが、電
極周辺部の反応ガスの分布は、電極中央部の反応ガスの
分布と比較して不均一であり、かつ、電極周辺部の反応
ガス密度は、電極中央部の反応ガス密度より低い。この
ため、グロー放電プラズマを発生させる電界に対して直
交する方向の磁界を基板13と平行な面内において回転
させても、大面積のアモルファスシリコン薄膜を製造す
る際、基板周辺部のアモルファスシリコン薄膜の膜厚
は、基板中央部のアモルファスシリコン薄膜の膜厚と比
較して薄くなる。よって、大面積なアモルファスシリコ
ン薄膜の膜厚分布を±10%以下に維持し、かつ、成膜
速度を2オングストローム/秒以上に保つことは、非常
に困難であった。
【0012】(2)上記(1)より大面積のアモルファ
スシリコン薄膜を製造する場合、基板周辺部は膜厚が薄
くなるため、アモルファスシリコン太陽電池や薄膜トラ
ンジスタなどに使用することができない。このため必要
以上に大きい基板及び反応容器を使用しなければなら
ず、アモルファスシリコン太陽電池や薄膜トランジスタ
などのコスト高の要因の1つとなっている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために、プラズマCVD装置のプラズマ発生用電
極に設けられている反応ガス導入孔を、例えば電極の中
央部から周辺部になるにつれて孔の直径を大きくする、
等の方法で、周辺部ほど反応ガスの吐出量が多くなるよ
うに形成せしめて従来から問題であった中央部と周辺部
での反応ガス分布、密度の不均一性をなくしたもので、
この結果、基板表面に成膜される薄膜は基板全体におい
て均一な膜厚分布が得られるものである。
【0014】即ち、本発明は、反応容器と、この反応容
器に反応ガスを導入して排出する手段と、前記反応容器
内に収容された接地電極及び前記反応ガスの導入孔を有
するプラズマ発生用電極と、このプラズマ発生用電極に
グロー放電用電力を供給する電源と前記両電極間の電界
に直交し、かつ互いに軸芯が直交する方向になるように
反応容器を挟んで設置された2対のソレノイドコイル
と、これらのソレノイドコイルに磁界発生用電力を供給
する交流電源とを具備してなり、前記両電極間の電界に
直交するように支持された基板上に非晶質薄膜を形成す
るプラズマCVD装置において、前記プラズマ発生用電
極の反応ガス導入孔は周辺部ほど前記反応ガスの吐出量
が多くなるように形成したことを特徴とするプラズマC
VD装置を提供するものである。
【0015】
【作用】本発明は前述のような手段としたので、プラズ
マCVD装置の反応容器内に反応ガスが導入され、プラ
ズマ発生用電極にグロー放電用電力が加わり接地電極と
の間でグロー放電プラズマが発生する。ここで、2対の
ソレノイドコイルに交流電源より電力が供給されると、
発生した磁界が両電極間の電界に対して直交する方向に
一定の角速度で回転しながら発生したグロー放電プラズ
マに印加され、その結果、プラズマは両電極と平行な
面、即ち、基板と平行な面内を全方向に揺り動かされ
る。一方、反応ガスは、プラズマ発生用電極に設けられ
た反応ガス導入孔が中央部から周辺部に近ずくにつれて
吐出量が多くなるように形成されているので密度の少な
い周辺部に多く分布するようになり、電極間に効率良く
かつ、均一分布になるように導入することができる。し
たがって、電極間のプラズマ密度は、2対のソレノイド
コイルから発生する合成磁界の回転力による平均化より
も更に時間的・空間的に平均化される。この結果、基板
表面に成膜された薄膜は、基板全体において均一な膜厚
分布を持つようになり、大面積の非晶質薄膜の製造に適
するものである。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
具体的に説明する。図1は本発明の一実施例に係るプラ
ズマCVD装置の構成を示す断面図、図2は図1の実施
例でのプラズマ発生用電極の平面図、図3はその側面図
である。本発明の特徴となる部分は符号30のプラズマ
発生用電極とこの電極に設けられた符号101の反応ガ
ス導入孔の部分であり、その他の構成は、図9に示す従
来のCVD装置と同じであるので同一の符号を引用して
説明する。
【0017】反応容器1内には、グロー放電プラズマを
発生させるための電極30と接地電極3が互いに平行に
配置されている。このプラズマ発生用電極30は、図2
の平面図、図3の側面図に示すように、多数の反応ガス
導入孔101を有しており、隣接する反応ガス導入孔1
01は一定間隔で配置されているため、図4の反応ガス
導入孔配置図に示すように1つの反応ガス導入孔101
を中心とすると、他の反応ガス導入孔101は符号40
で示す正六角形状に配置される。また、反応ガス導入孔
101は、プラズマ発生用電極30の中央部から周辺部
に近づくにつれて、反応ガス導入孔101の直径を徐々
に大きくしている。
【0018】反応ガス導入孔101の直径は、0.05
〜0.5Torrの圧力範囲においての電子の平均自由行程
より短くなるように設定している。具体的には直径は3
mm以下が好ましい。その理由は、直径3mmを超えると、
0.05〜0.5Torrの圧力下での電子の平均自由行程
よりも長くなるため反応ガス導入孔101内にプラズマ
が発生し、上記電極間のプラズマ密度の低下及び分布の
不均一性による基板上に成膜される薄膜の成膜速度の低
下と膜厚分布の不均一を引き起こす。
【0019】図5はプラズマ発生用電極30近辺の詳細
な側面図で、直径の異なる多数の反応ガス導入孔101
を有するプラズマ発生用電極30全体はアースシールド
19で覆われている。アースシールド19は、反応容器
1及び第2高周波ケーブル8を介してアース9に接続さ
れている。アースシールド19とプラズマ発生用電極3
0との間隙は、その間隙内にプラズマが発生するのを抑
制するため、プラズマ導入孔101の直径と同様に電子
の平均自由行程よりも短くした。アースシールド19と
プラズマ発生用電極30との間隙は、不導電性材質のO
リング21を数個用いて超高真空にシールされている。
プラズマ発生用電極30には、高周波電源4から例えば
好ましい周波数として13.56MHZの周波数の電力
がインピーダンス整合器5及び第1の高周波ケーブル6
を介して供給される。
【0020】なお、プラズマ発生用電極30は本例では
円形であるが、その形状及びこれに付随するアースシー
ルドは円形でなくても角形でも良く、プラズマ導入孔1
01が周辺部で均一に配置されるように配慮すれば円形
に限定されるものではない。
【0021】反応ガスGは、図示しないボンベ及び流量
計から反応ガス導入管11を通して例えば、モノシラン
がアースシールド19とプラズマ発生用電極30との間
隙に導入される。アースシールド19とプラズマ発生用
電極30間の反応ガスは、プラズマ発生用電極30の直
径の異なる多数の反応ガス導入孔101を通って、接地
電極3とプラズマ発生用電極30の間に供給される。図
1に戻って、反応容器1内の反応ガスは排気管12を通
って、図示しない真空ポンプにより符号Eで図示のよう
に排気される。基板13は反応ガス導入孔101を有す
るプラズマ発生用電極30と平行な接地電極3の上に、
図示しない基板ホルダに支持される。
【0022】反応容器1の周囲には、第1〜第4の厚み
のある有限長のソレノイドコイル14a、14b及び1
5a、15bが配置されている。図6は電極配置の平面
図であり、第1及び第2のソレノイドコイル14a、1
4bが対をなし、又、第3及び第4のソレノイドコイル
15a、15bも同時に対をなし、それぞれの軸芯が互
いに直交する方向すなわちX軸方向及びY軸方向に合致
するように配置される。
【0023】第1及び第2のソレノイドコイル14a、
14bには、位相可変2出力発振器16の一方の出力端
子から、第1の電力増幅器17を介して正弦波形の電力
が供給される。第3及び第4のソレノイドコイル15
a、15bにも同様に位相可変2出力発振器16の他方
の出力端子から、第2の電力増幅器18を介して正弦波
形の電力が供給される。
【0024】上記の位相可変2出力発振器16は、2つ
の正弦波信号を、それぞれの相対位相を任意に設定して
出力するもので、第1及び第2のソレノイドコイル14
a、14bが発生する磁界は、軸芯方向(X軸方向)に
ほぼ一様な強度分布になっており、第3及び第4のソレ
ノイドコイル15a、15bが発生する磁界も同様に軸
芯方向(Y軸方向)にほぼ一様な強度分布になってい
る。
【0025】次に、上記装置を用いてアモルファスシリ
コン薄膜を製造する場合を例にしてその作用を説明す
る。反応容器1内を図示省略の真空ポンプを駆動して十
分に排気(例えば、1×1/107 Torr)した後、反応
ガス導入管11を通して例えば、モノシランを50〜1
00cc/分の流量で供給し反応容器1内の圧力を0.0
5〜0.5Torrに保つ。その後、高周波電源4からイン
ピーダンス整合器5及び電流導入端子7などを介して、
プラズマ発生用電極30に電力を供給すると、両電極間
にモノシランのグロー放電プラズマが発生する。
【0026】一方、位相可変2出力発振器16からの2
出力を、第1及び第2の電力増幅器17,18を介し
て、それぞれ第1及び第2のソレノイドコイル14a、
14b並びに第3及び第4のソレノイドコイル15a、
15bに例えば、位相を90°ずらした周波数10Hz
の正弦波電力を印加する。このとき第1及び第2ソレノ
イドコイル14a、14bによる磁界と、第3及び第4
のソレノイドコイル15a、15bによる磁界との合成
磁界が発生する。この合成磁界はプラズマ放電用電極3
0及び接地電極3との間の電界に対して直交方向に一定
の角速度20π(ラジアン/秒)で回転しながら、上記
グロー放電プラズマに印加される。この結果、グロー放
電プラズマは、一定の角速度で回転する力(E・Bドリ
フト)を受ける。したがって、プラズマ放電用電極30
と接地電極3との間のプラズマは、基板13と平行な面
内を全方向に揺り動かされる。なお、この場合の合成磁
界の強さは20〜100ガウス程度で良い。
【0027】アモルファスシリコン薄膜の膜厚分布及び
成膜速度は、電極の面積、電極間隔、反応ガスの流量、
圧力、電極間に供給される電力、及びグロー放電プラズ
マに印加される合成磁界強度などに依存する。そこで、
以下に示す条件でアモルファスシリコン薄膜を作製し
た。
【0028】電極として直径800mmの円形電極を用
い、基板13として500mm×500mm♯7059無ア
ルカリガラスを用いた。反応ガスとして、100%モノ
シランガスを50cc/分の流量で供給し、反応容器1内
の圧力として0.1Torrに設定した。プラズマ放電用電
極30に高周波電源4より50Wの高周波電力を印加し
た。ソレノイドコイル14a、14b、15a、15b
により印加される合成磁界の強さを0,20,40,6
0,80,100ガウスに設定した。
【0029】図7、図8はこのような条件で薄膜を製造
したデータを基に従来の方法で得たものと比較したグラ
フである。図7は基板中心からの距離と膜厚分布との関
係を合成磁界を100ガウスに設定したもので示してお
り、(a)図の白丸で記入した本発明による分布50が
(b)図の黒丸で表示した従来の分布60よりも膜厚分
布が広い距離(面積)にわたって一様な分布となってい
るのがわかる。
【0030】図8は磁界強度と得られたアモルファスシ
リコン薄膜の成膜速度との関係を示したもので、白丸で
表示した本発明の速度51が黒丸で示す従来の速度61
で得られたものよりも成膜速度が向上することがわか
る。又、磁界強度が大きくなるに従って成膜速度を従来
より一段と向上する効果が大きい。
【0031】なお、上記の実施例では、プラズマ発生用
電極30の反応ガス導入孔101を中心から周辺部に離
れるに従って徐々に直径を大きくした配置として説明し
たが、孔の直径を従来と同じく一定として中心から周辺
部に離れるに従って孔のピッチを密にして配置するとよ
うにするかあるいは吐出量を調整する手段を設けて電極
周辺部になるに従ってガスの吐出量が多くなるようにし
ても上記の実施例と同じ効果が得られるものである。
【0032】
【発明の効果】以上、具体的に説明したように本発明の
プラズマCVD装置によれば、プラズマ発生用電極の反
応ガス導入孔を電極の周辺部になるほど反応ガスの吐出
量が多くなるように形成したので、電極間に効率良く反
応ガスを導入し、そのため、反応ガスの分布は中央部と
周辺部で均一にすることができる。したがって、グロー
放電プラズマにより基板に薄膜を製造する際、大面積で
も基板中央部と周辺部で均一な膜厚の非晶質薄膜を高速
で成膜することができる。この効果により、大面積を有
するアモルファスシリコン太陽電池、液晶ディスプレイ
用薄膜トランジスタ及び光電子デバイスなどの製造分野
での工業的価値が著しく大きくなったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に掛かるプラズマCVD装置
の構成を示す断面図である。
【図2】図1における実施例でのプラズマ発生用電極の
平面図である。
【図3】図1のプラズマ発生用電極の側面図である。
【図4】図2におけるプラズマ発生用電極の反応ガス導
入孔の位置関係を示す配置図である。
【図5】図1におけるプラズマ発生用電極近辺の詳細図
である。
【図6】プラズマCVD装置における一般的な反応容器
とソレノイドコイルの配置図である。
【図7】本発明の効果を示す膜厚分布のグラフで(a)
が本発明によるもの、(b)が従来の方法による分布で
ある。
【図8】本発明の効果を示す磁界強度と成膜速度の関係
を示すグラフである。
【図9】従来のプラズマCVD装置の構成を示す断面図
である。
【図10】図9における従来のプラズマ発生用電極の平
面図である。
【図11】図10における従来のプラズマ発生用電極の
側面図である。
【符号の説明】
1 反応容器 3 接地電極 4 高周波電源 13 基板 14a ソレノイドコイル 14b ソレノイドコイル 15a ソレノイドコイル 15b ソレノイドコイル 16 位相可変2出力発振器 30 プラズマ発生用電極 101 反応ガス導入孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 良昭 長崎市深堀町5丁目717番1号 三菱重工 業株式会社長崎研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器と、この反応容器に反応ガスを
    導入して排出する手段と、前記反応容器内に収容された
    接地電極及び前記反応ガスの導入孔を有するプラズマ発
    生用電極と、このプラズマ発生用電極にグロー放電用電
    力を供給する電源と、前記両電極間の電界に直交し、か
    つ互いに軸芯が直交する方向になるように反応容器を挟
    んで設置された2対のソレノイドコイルと、これらのソ
    レノイドコイルに磁界発生用電力を供給する交流電源と
    を具備してなり、前記両電極間の電界に直交するように
    支持された基板上に非晶質薄膜を形成するプラズマCV
    D装置において、前記プラズマ発生用電極の反応ガス導
    入孔は周辺部ほど前記反応ガスの吐出量が多くなるよう
    に形成したことを特徴とするプラズマCVD装置。
JP21400993A 1993-08-30 1993-08-30 プラズマcvd装置 Withdrawn JPH0766138A (ja)

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