JPH0765454B2 - トンネル部分拡大シールド工法及びその装置並びにそれに係る誘導セグメントピース - Google Patents

トンネル部分拡大シールド工法及びその装置並びにそれに係る誘導セグメントピース

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JPH0765454B2
JPH0765454B2 JP1115376A JP11537689A JPH0765454B2 JP H0765454 B2 JPH0765454 B2 JP H0765454B2 JP 1115376 A JP1115376 A JP 1115376A JP 11537689 A JP11537689 A JP 11537689A JP H0765454 B2 JPH0765454 B2 JP H0765454B2
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幸信 佐々木
嘉博 森田
章浩 本多
稔 中村
修一 増田
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Kajima Corp
Nippon Steel Corp
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (a).産業上の利用分野 本発明は、地下の鉄道、道路等のトンネルにおいて、退
避施設、点検施設又は分岐、合流部分を設けるのに必要
な拡大部分を経済的に施工するためのトンネル部分拡大
シールド工法及びその装置並びにそれに係る誘導セグメ
ントピースに関する。
(b).従来の技術 従来、トンネルを部分的に拡大施工する場合には、拡大
予定区間を地上より開削工法で掘削し、部分拡大部を築
造するのが一般的である。
(c).発明が解決しようとする問題点 しかし、これでは、地上又は地下構造物が障害となる部
分では施工不可能となる。また、地上及び地下に障害物
がなく、地上から掘削出来る部分でも、路上作業帯の確
保、交通車両への障害、埋設物の支障等の問題があり、
更に余分な空間の掘削もしなければならず、不経済とな
る。
そこで、特開昭63−134784等では、本線トンネルの履工
施工時に、該本線トンネルの拡大予定区域のセグメント
の外周面に、該本線トンネルの形成方向に沿って少なく
とも2本のガイド結合部を設けておき、トンネル拡大時
にこれ等ガイド係合部にシールド掘削機を係合させて、
これらガイド係合部で該シールド掘削機を案内しながら
本線トンネルの外周を掘削し、掘削部に拡大セグメント
による履工を施すトンネル拡大シールド工法によって、
トンネルを部分的に拡大施工する方法が提案されてい
る。しかし、こうした方法では、本線トンネルの周囲の
土砂やここに注入された注入材がガイド係合部に目詰ま
りすると、シールド掘削機の掘進動作に障害が出るた
め、該ガイド係合部にグリース等を充填して目詰まりを
防止するか、或いはシールド掘削機の通過に先立って目
詰まり箇所を清掃するかの、いずれかの目詰まり対策が
必要となり、煩雑である。また、シールド工法によりセ
グメント組み立てる場合、通常、セグメントリング間に
目違い部が生じるのは避け難いが、こうした目違い部が
大きくなると、前記ガイド係合部に段差が生じ、この結
果として、シールド掘削機の通過が不可能となる危険性
がある。しかし、この際、ガイド係合部はセグメントの
外周面に配置していて、本線トンネルの坑内側から目視
することが出来ないので、こうした段差の発生を検知
し、該段差を修復することは極めて困難であった。さら
に、シールド掘削機の掘進動作時には、当然、掘削抵抗
が生じるが、該掘削抵抗はセグメントの、ガイド係合部
が設けられた部分に局所的に集中する形になり、この結
果としてガイド係合部が破壊される危険性があった。
本発明は、上記の問題点を解消すべく、ガイド係合部に
おける目詰まり対策が不要で、また、段差の確認及び修
復が可能で、さらに、掘削抵抗によるガイド係合部の破
壊の危険性が少なく、本線トンネルに沿って簡便に副ト
ンネルを形成することが出来る、トンネル部分拡大シー
ルド工法及びその装置並びにそれに係る誘導セグメント
ピースを提供することを目的とするものである。
(d).問題点を解決するための手段 即ち、本発明の内、シールド掘削機の発明は、本線トン
ネル外周面(2a)に設けられ、該本線トンネル外周面
(2a)に沿ってトンネル掘削方向に移動自在に設けられ
る外殻(11)を有し、該外殻(11)に本線トンネル
(2)の外周面(2a)に対応した形状に形成された摺動
部(11b)をトンネル外周面(2a)に対向し得る形で設
け、前記外殻(11)にガイド体(17a)を、前記摺動部
(11b)より本線トンネル内周側に張り出し得る形で設
け、前記ガイド体(17a)に、本線トンネル内周側に設
けられたガイド係合部(7a)に係合して外殻(11)をガ
イドするガイド部(17a)を設け、更に、掘進用ジャッ
キ(15)を設け、前記外殻(11)の掘進方向前方に掘削
手段(12)を設けて、構成される。
また、本発明の内、誘導セグメントピースの発明は、円
弧状に形成された本体(7a)を有し、前記本体(7b)の
内周面にシールド掘削機(5)を誘導掘進させ得るガイ
ド係合部(7a)を本線トンネル(2)の形成方向に設け
て、構成される。
また、本発明の内、トンネル部分拡大シールド工法の発
明は、本線トンネル(2)を構築する際に、誘導セグメ
ントピース(7)をガイド係合部(7a)が本線トンネル
(2)の形成方向に一致し、且つ、該ガイド係合部(7
a)が前記本線トンネル(2)の内周側に配置されるよ
うに設置し、該本線トンネル(2)の外部にシールド掘
削機(5)を、前記摺動部(11b)を前記本線トンネル
(2)の外周面(2a)に対向させた形で、かつ前記ガイ
ド体(17a)を介して前記本線トンネル(2)の内周側
の前記ガイド係合部(7a)に前記ガイド部(17b)を係
合させた形で設け、前記ガイド部(17b)をトンネル内
周面上を移動させ、前記摺動部(11b)をトンネル外周
面(2a)上を移動させる形で前記シールド掘削機(5)
を掘進させるようにして、構成される。
なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素を
示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記
載に限定拘束されるものではない。以下の「(e).作
用」の欄についても同様である。
(e).作用 上記した構成により、本発明は、ガイド部(17b)が本
線トンネル内周側でガイド係合部(7a)と係合し、且
つ、摺動部(11b)が本線トンネル外周面(2a)に沿っ
て移動する形で、シールド掘削機(5)が掘進するよう
に作用する。
(f).実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図は本発明によるトンネル部分拡大シールド工法が
適用されつつあるトンネル施工現場の平断面図、 第2図は第1図のII−II線による断面図、 第3図は第1図のIII−III線による断面図、 第4図は第1図のIV−IV線による断面図である。
本発明によるトンネル部分拡大シールド工法が適用され
つつあるトンネル施工現場1は、第1図に示すように、
図中左右方向である矢印A、B方向に分割された、拡大
施工区間ARE1及び通常施工区間ARE2から構成されてお
り、拡大施工区間ARE1は更に、拡大施工済区間ARE1a及
び拡大施工予定区間ARE1bから構成されている。トンネ
ル施工現場1は、拡大施工区間ARE1及び通常施工区間AR
E2を矢印A、B方向に貫く円筒状の本線トンネル2を有
しており、拡大施工済区間ARE1a内の本線トンネル2部
分の第1図下側には、コンクリートスラブ3aで包囲され
た発進基地3が形成されている。更に、発進基地3の図
中左方、拡大施工済区間ARE1aと拡大施工予定区間ARE1b
の境界には、シールド掘削機5が本線トンネル2に沿っ
て矢印A方向に掘進自在に設けられている。
拡大施工済区間ARE1a内の本線トンネル2部分は、第4
図に示すように、円弧状に形成された通常のセグメント
ピース10が所定の曲率半径(外径)R1の欠円形断面の筒
状に組み立てられたセグメント本体6を有しており、セ
グメント本体6の両端部6a、6aには該セグメント本体6
の曲率半径R1と同じ曲率半径R1の円弧状に形成された本
体7bを有する誘導セグメントピース7、7が、円筒状の
本線トンネル2部分の一部をなす形で各々接続されてい
る。各誘導セグメントピース7の本体7bのトンネル内方
側、従って本体7bの内周面にはガイド溝7aが、本線トン
ネル2の形成方向、従って前記シールド掘削機5の掘進
方向である矢印A、B方向に拡大施工区間ARE1全長に亙
って形成されており、更に両誘導セグメントピース7、
7間には幅W1の支柱9が、同方向に所定の間隔で複数本
架設されている。
また、拡大施工予定区間ARE1b内の本線トンネル2部分
は、第2図に示すように、上記拡大施工済区間AR1a内の
本線トンネル2部分とほぼ同様に構成されているが、図
中上下の両誘導セグメントピース7、7間には、支柱9
の代わりに可動セグメントピース20が架設されている点
のみ異なる。可動セグメントピース20は、前記セグメン
ト本体6、誘導セグメントピース7、7の曲率半径R1と
同じ曲率半径R1で円弧状に形成された本体20bを有して
おり、該可動セグメントピース20、両誘導セグメントピ
ース7、7及びセグメント本体6が組み合わされて、完
全な円筒状の本線トンネル2部分が形成されている。こ
の可動セグメントピース20はその凹面、即ち本体20bの
第2図左側面の中央に、テーパーを有する係合穴20aが
形成されており、後述の既設セグメント着脱装置19のア
ーム19aにより該係合穴20aを介して可動セグメントピー
ス20を矢印C、D方向に着脱することが出来る。
なお、通常施工区間ARE2内の本線トンネル2部分は、拡
大施工区間ARE1内の本線トンネル2部分と同じ曲率半径
R1の円筒状に組み立てられた通常のセグメントピース10
から構成されている。
また、前記シールド掘削機5は、第1図及び第2図に示
すように、三日月断面の筒状に形成された外殻11を有し
ており、外殻11は、本線トンネル2の曲率半径R1より小
さい曲率半径R2の欠円形断面の副トンネル形成部11a及
び本線トンネル2の曲率半径R1と同じ曲率半径の欠円形
断面の摺動部11bから構成されている。なお、外殻11の
摺動部11bは、内側に窪んだ形状に形成されて、本線ト
ンネル2の外周面2aに対向当接した状態となっている。
外殻11の前面、即ち第1図左側面には揺動カッター12が
第2図矢印S、T方向に摺動自在に支持されており、揺
動カッター12は、外殻11内部の空間を図中左右方向に遮
断する形で設けられた隔壁11dに設けられた駆動モータ
ー13に接続されている。更に、隔壁11dにはシールドジ
ャッキ15が複数個、第1図及び第3図に示すように、外
殻11の副トンネル形成部11aに沿った形で半円環状に配
列設置されており、シールドジャッキ15にはラム15aが
矢印A、B方向に突出後退自在に設けられている。ラム
15aの後方には、第1図及び第4図に示すように、シー
ルド掘削機5の外殻11の副トンネル形成部11aと同じ曲
率半径R2の欠円形断面を有する筒状の副トンネル25が形
成されており、副トンネル25は矢印A、B方向に接続さ
れた副トンネル用セグメントピース16から構成されてい
る。また、副トンネル25の内部には、副トンネル用セグ
メントピース16組立施工用のエレクター23が、外殻11に
接続された形で、即ちシールド掘進時に外殻11と共に移
動する形で設置されている。
また、外殻11の摺動部11bには、第1図及び第3図に示
すように、シールド掘進誘導装置17が、該摺動部11bか
ら本線トンネル2側である矢印C方向に張り出した形で
シールド掘進方向である矢印A、B方向にシールド掘削
機5と共に移動自在に設けられており、シールド掘進誘
導装置17は、本体17a及びガイドバー17b、17bから構成
されている。即ち、直方体状の本体17aが、前記誘導セ
グメントピース7、7間に嵌入されており、本体17aの
第3図左側上下端には、シールド掘進方向に軸心を持つ
棒状のガイドバー17b、17bが、誘導セグメントピース
7、7のガイド溝7a、7aに各々係合する形で該本体17a
と一体に形成されている。更に、シールド掘進誘導装置
17には既設セグメント着脱装置19が設けられており、既
設セグメント着脱装置19は、シールド掘進誘導装置17の
第1図左方に架設された可動セグメントピース20を取り
外し、かつシールド掘進誘導装置17の同図右方に支柱9
を架設することが出来るアーム19aを有している。
トンネル施工現場1は、以上のような構成を有するの
で、トンネル部分拡大シールド工法は以下の手順で進め
られる。即ち、まずシールド工法等のトンネル構築工法
により、拡大施工区間ARE1及び通常施工区間ARE2に亙っ
て、通常のセグメントピース10を所定の半径R1の円筒状
に組み立てて、本線トンネル2を形成する。この際、拡
大施工区間ARE1内の本線トンネル2部分の副トンネル25
施工側、即ち第2図右側に限っては、通常のセグメント
ピース10ではなく誘導セグメントピース7、7及び可動
セグメントピース20を同種のセグメントピースが矢印
A、B方向に接続された形で組み立てる。すると、誘導
セグメントピース7、7のガイド溝7a、7aは、拡大施工
区間ARE1全長に亙って同方向に直線状に形成される。従
って、誘導セグメントピース7は、ガイド溝7a、7aが本
線トンネル2の形成方向に一致し、且つ、該ガイド溝7
a、7aが前記本線トンネル2の内周側に配置されるよう
に設置される。この結果、該本線トンネル2の周囲の土
砂や、ここに注入された注入材がガイド溝7a、7aに進入
することは防止されて、各ガイド溝7aは目詰まりのない
状に保持される。
次に、拡大施工区間ARE1内の本線トンネル2部分の第1
図下方の地山26を地盤改良等の補助工法により補強した
後、同所にコンクリートスラブ3aを箱状に打設形成し
て、発進基地3を設ける。この発進基地3にシールド掘
削機5を搬入し、更にシールド掘削機5の外殻11の摺動
部11bが誘導セグメントピース7、7及び可動セグメン
トピース20の外周面、即ち本線トンネル2の外周面2aに
当接する形で、かつシールド掘進誘導装置17のガイドバ
ー17b、17bが、誘導セグメントピース7、7のガイド溝
7a、7aに各々係合する形で第1図左向きに設置する。す
ると、シールド掘削機5は、摺動部11bを本線トンネル
2の外周面2aに対向させた形で、且つ、ジールド掘進誘
導装置17の本体17aを介して本線トンネル2の内周側の
ガイド溝7a、7aにガイドバー17b、17bを係合させた形
で、該本線トンネル2の外部に設置される。また、この
際、シールド掘進誘導装置17の本体17aが本線トンネル
2の幅L1となる一つのセグメント中に位置するように位
置決めしておく。
こうして、シールド掘削機5が本線トンネル2の脇に設
置されたところで、副トンネル25の形成作業に移行す
る。それには、まずエレクター23を用いて、シールド掘
削機5のシールドジャッキ15の後退した状態のラム15a
の後方、即ち第1図右方に、副トンネル用セグメントピ
ース16を外殻11に沿った形で円環状に組み立て設置す
る。
次いで、既設セグメント着脱装置19を駆動して、シール
ド掘進誘導装置17の第1図左方に架設された可動セグメ
ントピース20を一個、第1図上方に向けて取り外す。こ
の取り外された可動セグメントピース20は外殻11の摺動
部11bと対向しており、地山26の土圧、水圧等が作用し
ていないので、可動セグメントピース20の取り外し作業
は安全に行なわれる。次に、駆動モーター13を駆動して
揺動カッター12を矢印S、T方向に揺動させると共に、
シールドジャッキ15のラム15aを第1図矢印B方向に突
出させて、該設置された副トンネル用セグメントピース
16に反力を取る形で隔壁11d及び外殻11を介して揺動カ
ッター12を切羽27方向、即ち矢印A方向に押圧する。す
ると、その押圧力により、切羽27と揺動カッター12は所
定の接触圧力で接し、切羽27は揺動カッター12により矢
印A方向に掘削される。
この際、揺動カッター12による掘削作業時に、揺動カッ
ター12を支持する外殻11が、例えば複数のシールドジャ
ッキ15のラム15aの突出動作の不均一、掘削すべき切羽2
7の軟硬の部分的不均一等の理由により、所望の矢印A
方向からそれて予期せぬ方向へ掘進しようとする恐れも
あるが、外殻11には、既に述べたように、シールド掘進
誘導装置17が設けられているので、そのような心配はな
い。即ち、シールド掘進誘導装置17のガイドバー17b、1
7bが、シールド掘進方向に直線状に接続形成された誘導
セグメントピース7、7のガイド溝7a、7aに係合する形
で同方向に移動し、この結果、該ガイドバー17b、17bが
本線トンネル2の内周面上を移動し、摺動部11bが本線
トンネル2の外周面2a上を移動する形で、シールド掘削
機5が掘進するので、外殻11が所望の矢印A方向以外の
方向へ掘進することはなく、該掘進動作は適正に行なわ
れる。また、シールド掘進時に生じる掘削抵抗は、摺動
部11bとガイドバー17b、17bの間において、シールド掘
進誘導装置17の本体17aを介して、誘導セグメントピー
ス7、7の本体7b、7b、即ち本線トンネル2のセグメン
ト全体により、適正に支持される。
こうして、外殻11が矢印A方向へ距離L1だけ掘進し、シ
ールド掘進誘導装置17の本体17aが次のリング設置位
置、即ち直前に取り外された可動セグメントピース20の
装着されていたリング位置に達したところで、既設セグ
メント着脱装置19のアーム19aを該既設セグメント着脱
装置19の後方に移動させる。その後、シールド掘進誘導
装置17の第1図右方、即ちシールド掘進前まで該シール
ド掘進誘導装置17が占拠していたリング位置に、該アー
ム19aを用いて幅W1の支柱9を一本架設して、周囲の地
山26からの土圧、水圧等の外圧により本線トンネル2及
び副トンネル25が変形、崩壊するのを防止する。なお、
シールド掘進誘導装置17の本体17aの掘進方向である矢
印A、B方向の幅W2は、本線トンネル2を構成するセグ
メントの幅L1よりも小さいので、外殻11を矢印A方向に
距離L1だけ掘進させることにより、本体17aは必ず次の
リング部分に位置決めされ、支柱9を設置する際に、本
体17aが邪魔して、作業が行なえなくなるようなことは
ない。
こうして、シールド掘進誘導装置17の後方に支柱9が架
設されたところで、シールドジャッキ15のラム15aを矢
印A方向に、副トンネル用セグメントピース16の1リン
グ分の長さL1だけ後退させる。すると、ラム15aと前記
設置された副トンネル用セグメントピース16の間には、
距離L1なる空間が形成される。そこで、該空間にエレク
ター23を用いて副トンネル用セグメントピース16を、前
記設置された副トンネル用セグメントピース16に接続す
る形で円環状に組み立て設置する。以下、上述の手順と
同様に施工していくと、副トンネル用セグメントピース
16が順次矢印A方向に連続的に組み立て設置され、副ト
ンネル25が形成されていく。
以上のようにして、本線トンネル2の脇に副トンネル25
を形成すれば、拡大施工すべき部分のみの掘削作業だけ
で済むので、開削工法により地上から該部分まで鉛直方
向に地山26を掘削する必要はない。
なお、上述の実施例においては、シールド掘削機5は三
日月断面の外殻11を有するものを用いたが、本発明は、
本線トンネル2の外周面2aに沿って水平に掘削すること
が出来る限り、どのような断面形状の外殻11を有するシ
ールド掘削機5を用いてもよい。
(g).発明の効果 以上説明したように、本発明の内、シールド掘削機の発
明によれば、本線トンネル外周面2aに設けられ、該本線
トンネル外周面2aに沿ってトンネル掘削方向に移動自在
に設けられる外殻11を有し、該外殻11に本線トンネル2
の外周面2aに対応した形状に形成された摺動部11bをト
ンネル外周面2aに対向し得る形で設け、前記外殻11に本
体17a等のガイド体を、前記摺動部11bより本線トンネル
内周側に張り出し得る形で設け、前記ガイド体に、本線
トンネル内周側に設けられたガイド溝7a等のガイド係合
部に係合して外殻11をガイドするガイドバー17b等のガ
イド部を設け、更に、シールドジャッキ15等の掘進用ジ
ャッキを設け、前記外殻11の掘進方向前方に揺動カッタ
ー12等の掘削手段を設けて構成したので、シールド掘削
機5を本線トンネル2の外部で、外周面2aに沿ってトン
ネル掘削方向に掘進させることにより、既存の本線トン
ネル2の脇に簡便に副トンネル25を形成して、トンネル
部分拡大施工を行なうことが可能となる。この際、シー
ルド掘削機5は、ガイド体に設けられたガイド部が、摺
動部11bより本線トンネル内周側に張り出した位置にお
いて、該本線トンネル2の内周側に設けられたガイド係
合部と係合した状態で、掘進することが出来る。従っ
て、本線トンネル2の内周側に設けられるガイド係合部
に、ガイド係合部がトンネル外周側に設けられた場合の
ように土砂や注入材が目詰まりしてシールド掘進動作の
障害となる危険性はなく、このため、該ガイド係合部の
目詰まり対策は不要となる。また、本線トンネル2のガ
イド係合部を該本線トンネル2の内周側に配置させるこ
とが出来ることによって、該本線トンネル2のセグメン
トリング間の目違いに起因してガイド係合部に段差が生
じたときには、該段差を本線トンネル2の坑内から目視
確認し、修復することが容易に出来る。さらに、シール
ド掘削機5は、その掘進動作時に、ガイド部が本線トン
ネル内周側でガイド係合部に係合し、且つ、摺動部11b
が本線トンネル外周面2aに沿って移動する形で、本線ト
ンネル2の内周側と外周側の両方でガイドされる形にな
る。このため、副トンネル25掘削時の掘削抵抗を、本線
トンネル2全体で支持することが出来、掘削抵抗がガイ
ド係合部にのみ局所的に集中してガイド係合部が破壊さ
れる危険性が少なく、常に適正なる掘進動作をもって副
トンネル25の形成を行うことが出来る。
また、本発明の内、誘導セグメントピースの発明によれ
ば、円弧状に形成された本体7bを有し、前記本体7bの内
周面にシールド掘削機5を誘導掘進させ得るガイド溝7a
等のガイド係合部を本線トンネル2の形成方向に設けて
構成したので、本線トンネル2のセグメントとして誘導
セグメントピースを組み込んでおくだけで、該本線トン
ネル2の内周側、即ち土砂や注入材の目詰まりの可能性
がなく段差の確認及び修復が可能な位置に、ガイド係合
部を適切に設置することが出来る。そこで、シールド掘
削機5のガイド部をガイド係合部に係合させて、該ガイ
ド係合部に沿ってシールド掘削機5を進行させることに
より、シールド掘削機5を本線トンネル2に沿った形で
正確に掘進させることが出来る。また、この際、誘導セ
グメントピースは、本線トンネル2の外部に配置する形
になるシールド掘削機を、本線トンネル2の内周側に配
置させたガイド係合部と本線トンネル外周面2aを形成し
ている本体7bの外周の両側で支持する形になるため、結
果的に、該誘導セグメントピースの本体7b全体、従って
トンネル2全体でシールド掘削機を支持することが出来
る。従って、掘削抵抗がガイド係合部に局所的に作用す
ることによりガイド係合部が破壊される危険性が少な
く、シールド掘削機を円滑に進行させて、副トンネル25
を形成させることが可能となる。
また、本発明の内、トンネル部分拡大シールド工法の発
明によれば、本線トンネル2を構築する際に、誘導セグ
メントピース7をガイド溝7a等のガイド係合部が本線ト
ンネル2の形成方向に一致し、且つ、該ガイド係合部が
前記本線トンネル2の内周側に配置されるように配置
し、該本線トンネル2の外部にシールド掘削機5を、前
記摺動部11bを前記本線トンネル2の外周面2aに対向さ
せた形で、かつ前記ガイド体を介して前記本線トンネル
2の内周側の前記ガイド係合部に前記ガイド部係合させ
た形で設け、前記ガイド部をトンネル内周面上を移動さ
せ、前記摺動部11bをトンネル外周面2a上を移動させる
形で前記シールド掘削機5を掘進させるようにして、構
成したので、シールド掘削機5の掘進動作によって、地
上及び地下の障害物の有無に関係なく、本線トンネル2
の脇に該本線トンネル2に沿った形で簡便に副トンネル
25を形成することが出来る。従って、本発明によれば、
副トンネル25の形成に際し、ガイド係合部の目詰まり対
策が不要で、また、セグメントリング間の目違いによる
ガイド係合部の段差の確認及び修復が可能であることに
よって、煩雑な作業手間が必要ないので、本線トンネル
の拡大部分を経済的に施工することが可能となる。
さらに、シールド掘削機5は、その掘進動作時に、ガイ
ド部が本線トンネル内周側でガイド係合部に係合し、且
つ、摺動部11bが本線トンネル外周面2aに沿って移動す
る形で、本線トンネル2の内周側と外周側の両方でガイ
ドされる形になる。このため、副トンネル25掘削時の掘
削抵抗を、本線トンネル2全体で支持することが出来、
掘削抵抗がガイド係合部にのみ局所的に集中してガイド
係合部が破壊される危険性が少なく、常に適正なる掘進
動作をもって副トンネル25の形成を行うことが出来る。
従って、開削工法を用いた場合のような、路上作業帯の
確保、交通車両への障害等の問題も発生せず、また鉛直
方向に地山26を掘削する手段も省かれ、極めて経済的に
トンネルの部分拡大施工を行なうことが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるトンネル部分拡大シールド工法が
適用されつつあるトンネル施工現場の平断面図、 第2図は第1図のII−II線による断面図、 第3図は第1図のIII−III線による断面図、 第4図は第1図のIV−IV線による断面図である。 2……本線トンネル 2a……外周面 5……シールド掘削機 7……誘導セグメントピース 7a……ガイド係合部(ガイド溝) 7b……本体 11……外殻 11b……摺動部 12……掘削手段(揺動カッター) 15……掘進用ジャッキ(シールドジャッキ) 17a……ガイド体(本体) 17b……ガイド部(ガイドバー) ARE1……拡大施工区間 ARE1a……拡大施工済区間 ARE1b……拡大施工予定区間 ARE2……通常施工区間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 999999999 清水建設株式会社 東京都中央区京橋2丁目16番1号 (71)出願人 999999999 新日本製鐵株式会社 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 (71)出願人 999999999 西松建設株式会社 東京都港区虎ノ門1丁目20番10号 (71)出願人 999999999 三井建設株式会社 東京都千代田区岩本町3丁目10番1号 (72)発明者 足立 義雄 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土木 研究所内 (72)発明者 水谷 敏則 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土木 研究所内 (72)発明者 真下 英人 茨城県つくば市大字旭1番地 建設省土木 研究所内 (72)発明者 上原 俊明 東京都千代田区大手町2丁目2番1号 新 大手町ビル 石川島播磨重工業株式会社内 (72)発明者 佐々木 幸信 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 森田 嘉博 東京都中央区日本橋本町4丁目12番20号 佐藤工業株式会社内 (72)発明者 本多 章浩 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 中村 稔 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 新 日本製鐵株式會社内 (72)発明者 増田 修一 東京都港区虎ノ門1丁目20番10号 西松建 設株式会社内 (72)発明者 田村 直明 東京都千代田区岩本町3丁目10番1号 三 井建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−134784(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本線トンネル外周面に設けられ、該本線ト
    ンネル外周面に沿ってトンネル掘削方向に移動自在に設
    けられる外殻を有し、 該外殻に本線トンネルの外周面に対応した形状に形成さ
    れた摺動部をトンネル外周面に対向し得る形で設け、 前記外殻にガイド体を、前記摺動部より本線トンネル内
    周側に張り出し得る形で設け、 前記ガイド体に、本線トンネル内周側に設けられたガイ
    ド係合部に係合して外殻をガイドするガイド部を設け、 更に、掘進用ジャッキを設け、 前記外殻の掘進方向前方に掘削手段を設けて構成したシ
    ールド掘削機。
  2. 【請求項2】円弧状に形成された本体を有し、 前記本体の内周面に特許請求の範囲第1項記載のシール
    ド掘削機を誘導掘進させ得るガイド係合部を本線トンネ
    ルの形成方向に設けて構成した誘導セグメントピース。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項及び第2項記載のシ
    ールド掘削機及び誘導セグメントピースを用いてトンネ
    ルの部分拡大施工を行なう際には、 本線トンネルを構築する際に、誘導セグメントピースを
    ガイド係合部が本線トンネルの形成方向に一致し、且
    つ、該ガイド係合部が前記本線トンネルの内周側に配置
    されるように設置し、 該本線トンネルの外部にシールド掘削機を、前記摺動部
    を前記本線トンネルの外周面に対向させた形で、かつ前
    記ガイド体を介して前記本線トンネルの内周側の前記ガ
    イド係合部に前記ガイド部を係合させた形で設け、 前記ガイド部をトンネル内周面上を移動させ、前記摺動
    部をトンネル外周面上を移動させる形で前記シールド掘
    削機を掘進させるようにして構成したトンネル部分拡大
    シールド工法。
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