JPH0765169B2 - イオン生成方法 - Google Patents

イオン生成方法

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JPH0765169B2
JPH0765169B2 JP5020821A JP2082193A JPH0765169B2 JP H0765169 B2 JPH0765169 B2 JP H0765169B2 JP 5020821 A JP5020821 A JP 5020821A JP 2082193 A JP2082193 A JP 2082193A JP H0765169 B2 JPH0765169 B2 JP H0765169B2
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arc chamber
ion
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arc
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秀樹 石垣
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Tokyo Electron Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】開示技術は、イオン注入に際して
のイオン生成の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベリリウム等のイオン注入には熱
陰極電子振動型のイオン源を介してのイオン注入技術が
用いられている。
【0003】かかる熱陰極電子振動型のイオン源を介し
てのワークに対するイオン注入は、イオン化物質を所定
温度の高温に加熱して気化させ、その気化ガスに熱陰極
からの熱電子を衝突させてイオン化し、これを外部に引
出してワークに注入するようにするものである。
【0004】而して、高融点金属が収容されたイオン源
の基体室を加熱電源により1000〜2000℃に加熱
して、該高融点金属の蒸気を生成し、該蒸気をイオン源
の基体室とパイプで連通されたイオン生成室に導入し、
該イオン生成室に設けられたフィラメントを通電加熱す
ることにより、該フィラメントから熱電子を放出させ
て、イオン生成室とフィラメントとの間に印加した10
0〜200Vの放電電圧の作用により、イオンの大電流
を発生させる技術が、例えば、特開昭54−77073
号公報に記載されている。
【0005】上記公報には高融点金属の融点についてA
u、Cu、Mn、Beでは1000〜1300℃、S
i、Ni、Co、Fe、Pd、Uでは1400〜170
0℃、Cr、Ti、V、Th、Nb、Rhでは1700
〜2000℃、Hf、B、Irでは2200〜2800
℃であること、又、通常大電流と称されるmA以上のイ
オン電流を得るには、イオン化に際して、イオン化蒸気
の圧力を10-3Torr、可及的には、10-2Torr以上の圧
力に上昇する必要があるが、融点が1000℃以上の高
融点金属の場合、融点以下での蒸気圧は低いので、当該
蒸気圧に到達するためには、当該金属の融点を越えて加
熱、蒸発を促進しなければならないことについても記載
がされている。
【0006】又、イオン生成室を構成するアークチャン
バ内に熱陰極フィラメントを設け、該アークチャンバ内
に所定のガスを導入することともに、アークチャンバに
+30kV電圧を印加し、該アークチャンバと熱陰極フ
ィラメントと間の放電により、ソースプラズマを生成
し、該ソースプラズマから重イオンのビーム電流を引き
出す技術が実公平63−21879号公報に記載されて
いる。
【0007】更に、イオン源装置より取出されたイオン
ビームを所定の高電圧が印加された加速器により加速
し、この加速されたイオンビーム中より分析マグネット
を用いて所望のイオンだけを取り出すイオン生成技術に
ついては特開昭56−145645号公報に記載されて
いる。
【0008】尚、人体に有害であったり、腐食性である
場合が多い不用なイオンは該分析マクネット中でトラッ
プされ、このトラップされた不用なイオン生成物はイオ
ン注入装置の定期的なメンテナンスで除去されるように
されている。
【0009】而して、在来態様のイオン注入装置のイオ
ン生成に係る要部について第2図を用いて略説すると、
図示しないヒータによって加熱されるようにされた熱オ
ーブンから成るベイパライザ10内にはイオン化物質1
2が収容されており、該ベイパライザ10の図示しない
ヒータには電源14が接続されている。
【0010】そして、該ベイパライザ10にパイプを介
し連通してアークチャンバ16が併設され、電源14よ
ってベイパライザ10内のヒータを通電加熱し、内部の
イオン化物質12を気化し、生成された気化物質をパイ
プを通してアークチャンバ16に供給さるように構成さ
れ、該アークチャンバ16内に設けられた図示しない所
定のアーク発生手段によりアークを発生させて該アーク
により蒸気気化物質をイオン化して、イオンビーム18
を取り出してワークに注入するようにしている。
【0011】又、他の従来のイオン注入技術としては、
アークチャンバをベリリウムで形成すると共に、イオン
化物質を加熱して気化してイオン化するためのプラズマ
生成用放電陰極を成すフィラメントを内設し、該フィラ
メントのエミッションを直接ベリリウムに当てて、ベリ
リウムイオンビームを取り出す事も案出されてはいた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】而して、上述従来の技
術では燐、砒素、アンチモン等の気化し易いイオン化物
質についてはベイパライザで容易に気化させることが出
来るが、ベリリウム等の気化し難いイオン化物質につい
ては、高融点金属の融点以上の温度に加熱しないと、該
ベイパライザにより充分には気化することが出来ず、イ
オンビーム電流を充分に取り出すことが出来ないという
欠点を有していた。
【0013】又、第2図で述べた従来態様の技術ではベ
リリウム、銅、亜鉛等の気化し難いイオン化物質12で
アークチャンバ16が形成されているため、イオンビー
ム電流の取り出し効率が悪い難点があり、更に、フィラ
メントに多大な電流を供給するために、アークチャンバ
16が過度な高温状態となり、該アークチャンバ16の
熱的変形が発生し、結果的にアークチャンバ16の寿命
が大幅に低下するという不都合さを有していた。
【0014】
【発明の目的】この発明の目的は上述従来技術に基づく
イオン注入技術におけるイオン電流の取り出しやアーク
チャンバの耐久性の問題点を解決すべき技術的課題と
し、簡易なプロセスで安定的に充分なイオン電流を取り
出すことの出来るようにして電子産業における物理処理
技術利用分野に益する優れたイオン生成方法を提供せん
とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの発明の構成は、前述
課題を解決するために、イオンビーム取出口が開設さ
れ、ガス導入パイプが連通されたアークチャンバと、該
アークチャンバ内に所定のイオン化物質を設けると共に
イオン化手段を設け、而してアークチャンバ内に該イオ
ン化物質を腐食させる腐食性ガスを導入し、イオン化物
質と化学反応を介して腐食作用を付与するに併せてイオ
ン化手段を稼動させてイオン化作用を付与すると共に加
熱作用を付与してイオンビームを取り出すようにした技
術的手段を講じたものである。
【0016】
【実施例】次に、この発明の1実施例を図1に従って説
明すれば以下の通りである。
【0017】図示態様はイオン生成方法のイオン発生メ
カニズムの態様を示すものであり、イオン化物質1が内
壁に所定に付着され、イオンビーム取出口6が開設され
たアークチャンバ2がハード的に示されている。
【0018】更に、該アークチャンバ2には腐食性ガス
3を供給する腐食性ガス供給手段としてのパイプ4が前
側に接続されて該腐食性ガス3をアークチャンバ2内へ
導入可能にされている。
【0019】該腐食性ガスとしては、例えば、フッ化ボ
ロン(BF 3 ) 、フッ化水素(HF)、塩化水素(HCl) 、四塩
化水素(CCl4 ) 、フッ化メチル(C 3F)等のハロゲン化ガ
スを用いることが出来る。
【0020】又アークチャンバ2内にはイオン化手段と
しての図示しないフィラメントが設けられており、該フ
ィラメントは電流を供給する図示しない所定の電源に接
続されており、該フィラメントとアークチャンバ2と間
に100Vの電圧が印加されるようにされている。
【0021】そして、アークチャンバ2の後側のイオン
ビーム取出口6の近くには、図示しないイオン引出電極
が設けられて例えば、−1000Vの電圧が印加される
ようにされてイオンを加速して引き出しすることが出来
るようにされている。
【0022】イオン発生メカニズムのハード部分は上述
の如く構成されており、その作動については、腐食性ガ
ス供給手段のパイプ4を介してハロゲンガスである腐食
性ガス3をアークチャンバ2へ供給すると、イオン化物
質1が腐食性ガス3と化学反応をなし、該イオン化物質
1が腐食され、該イオン化物質1を含む気化物質が発生
する。
【0023】而して、該気化物質の発生は常温でも発生
するが、高温状態では化学反応が活発に行われ、該気化
物質の発生量も多くなる。
【0024】したがって、フィラメントの加熱により化
学反応は促進され、気化が向上する。
【0025】即ち、イオン化物質1が先述の如く腐食性
ガスと反応し、ハロゲン化反応生成物として表面から離
脱して気化される。
【0026】そして、アークチャンバ2内の図示しない
フィラメントに電源から電流を所定に導通すると、気化
物質にフィラメントから発生する熱電子が衝突して気化
物質のイオン化が行われる。
【0027】而して、生成されたイオン化物質は該フィ
ラメントから発生する熱と発生したイオンによっても腐
食性ガス3が活性種の状態となり、腐食の化学反応が活
発に行われてイオン化物質1の気化が促進され、フィラ
メントに流す電流をあまり大きくすることなく、イオン
ビーム取出口6より充分なイオンビーム5を取り出し、
図示しないワークに注入することが出来る。
【0028】したがって、気化物質は腐食性ガスの腐食
作用と、フィラメントの加熱作用とイオン化による三重
の気化作用により形成されることになり速やかに気化が
行われる。
【0029】次に上述実施例に則す実験例のデータを示
す。
【0030】
【実験例】アークチャンバ2の内壁にイオン化物質1と
してベリリウム銅C1720(Be1.8 〜2.0 %) を添設
し、フィラメントに300Wの電力を印加して以下の実
験を行った。
【0031】第1の実験条件として、不活性ガスのアル
ゴンをアークチャンバ2に導入し、該アークチャンバ2
とフィラメントの間に印加するアーク電圧100Vと
し、この時流れるアーク電流1.0Aとし、真空圧力を
3×10−5〜8×10−5Torrの範囲で変化させ
たところ、図示しない加速器、分析機器を通過した後の
Beイオンビーム電流は1μA以下であった。
【0032】第2の実験条件として、腐食性ガス3のB
をアークチャンバ2に導入し、アーク電圧100
V、アーク電流0.5Aで真空圧力を8×10−5To
rrとしてその他の条件は上述第1の実験条件と同様に
したところ、Beイオンビーム電流は約4μA取り出す
ことが出来た。
【0033】この実験条件においては、腐食性ガス3を
流すことにより、流さない場合に比し、Beイオンビーム
電流を4倍以上取り出すことが出来たことが分った。
【0034】尚、イオン化物質1はアークチャンバ2内
にどのように設けても良く、又、該アークチャンバ2自
体をイオン化物質1で構成しても良い。
【0035】以上説明した実施例のイオン注入態様の効
果をまとめると、以下の如くである。 1.在来態様の如くベイパライザを用いることなしに、
充分なイオンビーム電流を取り出すことが出来、又、該
ベイパライザを用いないため、イオン注入装置を簡単で
小型コンパクトにすることが出来る。 2.イオン化物質の気化が腐食性ガスの化学反応による
腐食作用とイオン化手段であるフィラメントにより発生
する熱による加熱作用と、生成されたイオンによる分離
作用の重複する3作用により行われるため、単にフィラ
メントのみのを用いてイオン化物質の気化を行なう場合
に比し、腐食性ガスによってイオン化物質の気化が行わ
れる分だけ、イオン化物質を多く気化することが出来、
それだけイオン化効率が高くなる。 3.腐食性ガスを流過させない従来の技術を用いた場合
と同一のイオンビーム電流を取り出すのに、イオン化物
質のフィラメントに流す電流が少なくて良いため、アー
クチャンバが従来の技術を用いた場合より高温に加熱さ
せることがなく、したがって、該アークチャンバの熱的
変形の発生を現象させることが出来、アークチャンバの
寿命が長くなり、安定的にイオンビームを取り出すこと
が可能となる。
【0036】
【発明の効果】以上、この発明によれば、ワークに対す
るイオン注入を行うに、イオン生成に際しアークチャン
バ内壁に添設したイオン化物質を腐食性ガスによる腐食
化学反応とイオン化とにより気化させることが出来、該
腐食性ガスを用いない場合に比し、イオン化物質を多く
気化することが可能となり、イオン化効率が高くなり、
それだけイオン注入効率を向上させ得るという優れた効
果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るイオン生成装置の要部の模式図
である。
【図2】従来の技術の基づくイオン注入装置の要部の模
式図である。
【符号の説明】
1 イオン化物質 2 アークチャンバ 3 腐食性ガス 4 パイプ 5 イオンビーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アークチャンバ内に所定のイオン化物質を
    設け、前記該アークチャンバ内に腐食性ガスを導入して
    前記イオン化物質に対して腐食作用を付与すると共に
    アークチャンバ内のイオン化手段によるイオン化作用
    と加熱作用を付与して前記イオン化物質を気化させ、生
    成されたイオンビームを取り出すことを特徴とするイオ
    ン生成方法。
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