JPH0765139A - Icメモリカード - Google Patents

Icメモリカード

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JPH0765139A
JPH0765139A JP5207784A JP20778493A JPH0765139A JP H0765139 A JPH0765139 A JP H0765139A JP 5207784 A JP5207784 A JP 5207784A JP 20778493 A JP20778493 A JP 20778493A JP H0765139 A JPH0765139 A JP H0765139A
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card
signal
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JP5207784A
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Tadakatsu Watanabe
忠勝 渡辺
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Mitsubishi Electric Corp
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
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    • G11C7/24Memory cell safety or protection circuits, e.g. arrangements for preventing inadvertent reading or writing; Status cells; Test cells

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 他のICメモリカードにコピー不可能なIC
メモリカードを得る。 【構成】 アプリケーションプログラムデータが記憶さ
れるメモリIC(S1 〜S8 )と、メモリIC2(S1
〜S8 )のアドレスを示すアドレス信号が入力され、メ
モリIC2(S1 〜S8 )のなかから1つのメモリIC
を選択するチップ選択信号または該当するメモリICが
存在しないときはエラー信号を生成するデコーダ23と
を備えたICメモリカード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はICメモリカードに関
し、特に該ICメモリカードにおける記憶データの秘密
保持機能に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯型半導体記憶装置の1つとして、I
Cメモリカードがある。ICメモリカードは、半導体記
憶素子をカード形状にパッケージしたもので、パソコン
等の端末機に装着され、該端末機の外部記憶装置として
幅広く利用されている。
【0003】図5は、日本電子工業振興協会(以後「J
EIDA」と称す)規格に準拠する従来のICメモリカ
ードの斜視図である。図において、1はICメモリカー
ド、30はコネクタであり、その端面には1列あたり数
十極のソケットコンタクト31が2列配列されている。
ソケットコンタクト31はコネクタ30の端面から垂直
方向に設けられた溝であり、該ソケットコンタクト31
の内部にはICメモリカード内の半導体記憶素子と電気
的に接続された端子を有する。このように構成されたI
Cメモリカード1は、コネクタ30が端末機に装着さ
れ、端末機側のコネクタに突設された電極端子がソケッ
トコンタクト31に1対1で嵌合し、端末機の電極端子
とICメモリカードの電極端子とが電気的に接続され、
端末機とICメモリカードとの間でデータを受け渡しが
可能となる。JEIDA規格では、ICメモリカードの
寸法が標準外形寸法が54.0mm×85.6mm× 3.3mmの場合、
コネクタ極数は、コンタクトピッチが1.27mmで68極と
なっている。このようなICカードでは、最大64Mバ
イトのメモリ容量を得ることができる。
【0004】図6は例えばデータビット長8ビットでメ
モリ容量1MバイトのICメモリカード1の内部構成を
示すブロック図である。ICメモリカード1において、
2は1個128kバイトの8個のメモリIC(S1 〜S
8 )で構成されているコモンメモリであり、アプリケー
ションプログラムデータを記憶する。3は例えば8kバ
イトのメモリICで構成されているアトリビュートメモ
リであり、ICメモリカード1の属性データ(例えば、
メモリの種類、構成、容量等のデータ)を記憶する。4
はアドレスバッファであり、端末機(図示せず)から2
0ビットのアドレスバス5を介して入力されたアドレス
信号のうちの17ビットの下位アドレス信号を保持し、
所定のタイミングで17ビットの下位アドレス信号線1
2に出力する。下位アドレス信号線14は、コモンメモ
リ2またはアトリビュートメモリ3に接続されており、
コモンメモリ2のメモリIC(S1 〜S8 )およびアト
リビュートメモリ3のメモリICの下位アドレスを示
す。6はメモリ選択信号線であり、端末機で生成された
コモンメモリ2又はアトリビュートメモリ3のどちらか
を選択する選択信号をデコーダ7に伝達する。デコーダ
7は、アドレスバス5を介して入力された上位アドレス
信号(3ビット)とメモリ選択信号線6を介して入力さ
れたメモリ選択信号に基づいて、コモンメモリ2を構成
する8個のメモリIC(S1 〜S8 )およびアトリビュ
ートメモリ3の中から所望のメモリICを選択するため
のチップ選択信号をチップ選択信号線8に出力する。な
お、メモリ選択信号のモードがアトリビュートメモリ3
を選択するレベルである場合は、該デコーダ7は、アド
レス信号によらずアトリビュートメモリ3を選択する。
9は書き込み制御信号線であり、端末機で生成されたデ
ータの書き込みを制御する信号をコモンメモリ2及びア
トリビュートメモリ3に伝達する。10は読み出し制御
信号線であり、端末機で生成されたデータの読み出しを
制御する信号をコモンメモリ2及びアトリビュートメモ
リ3に伝達する。12はデータ入出力バッファであり、
8ビットのデータバス11を介して端末機から入力され
るデータ及び端末機へ出力されるデータのタイミングを
制御する。また、アドレスバス5、データバス11、メ
モリ選択信号6、書き込み制御信号線9、読み出し制御
信号線10および図示はしないがその他の制御信号群
は、インターフェースバス13として、コネクタ30に
配設されたソケットコンタクト31の内部端子にそれぞ
れ接続されており、該コネクタ30を端末機に装着する
ことにより、ICメモリカードと端末機との間で実質的
にデータの受け渡しが可能となる。
【0005】次に、上記のように構成されたICメモリ
カード1の読み出し及び書き込み動作について説明す
る。まず、書き込みを行う場合、端末機で生成されたメ
モリ選択信号によりメモリ選択信号線6が“H”レベル
または“L”レベルに指定され、それぞれコモンメモリ
2又はアトリビュートメモリ3が選択される。つまり、
メモリ選択信号線6が“L”レベルの時はアドレス信号
5によらず、アトリビュートメモリが選択される。ま
た、デコーダ7では、アドレスバス5を介して入力され
た3ビットの上位アドレス信号に基づいてチップ選択信
号が生成され、8ビットのチップ選択信号線8のうち所
望の1ビットが指定されて、コモンメモリ2のメモリI
C(S1 〜S8 )のうち1つを選択する。このとき、ア
ドレスバス5を介して入力された下位アドレス信号がア
ドレスバッファ4から下位アドレス信号線14に出力さ
れ、コモンメモリ2のメモリIC(S1 〜S8 )及びア
トリビュートメモリ3のメモリICの下位アドレスを示
すので、前記選択されたメモリICに対するアドレスが
決定される。そして、読み出し制御信号線10を“L”
レベルにし、書き込み制御信号線9を“H”レベルにす
ると、データバス11からデータ入出力バッファ12を
介して入力されたデータが、選択されたメモリIC(S
1 〜S8 )の該当するアドレスにデータが保存される。
【0006】次にデータの読み出しを行う場合について
述べる。書き込み時同様にメモリIC(S1 〜S8 )の
内の1つが選択され、選択されたメモリICに対しての
アドレス指定が行われ、読み出し制御信号線10を
“H”レベルにし、書き込み制御信号線9を“L”レベ
ルにすると、所望のメモリIC(S1 〜S8 )の該当ア
ドレスからデータが読み出される。そして、読み出され
たデータはデータバッファ12を介して外部端末機に出
力される。
【0007】また、コモンメモリ2であるメモリIC
(S1 〜S8 )のメモリマップの概念図を図7に示す。
上記ICメモリカードはページアドレス方式をとってい
るため、上位アドレスと下位アドレスによってメモリ指
定が行われる。上位0−下位0番地から上位(23
1)−下位(217−1)番地まで連続したメモリ空間を
持つ。メモリIC(S1 〜S8 )のうち1個の容量は1
28kバイトであるため、コモンメモリ2のメモリ空間
は、1Mバイト(128kバイト×8個)ということに
なる。次に、このようなメモリ空間上に書き込まれたア
プリケーションデータをコピーする方法について記述す
る。図8は、アプリケーションデータの書き込まれてい
るICメモリカード(以後「マスターカード」と称す)
をマスターカードと同一のメモリ容量あるいはそれ以上
のメモリ容量を持つICメモリカード(以後「コピーカ
ード」と称す)にコピーするための端末機を示す図であ
る。図において、15及び16はマスターカード及びコ
ピーカードの挿入口であるカードスロットである。
【0008】まず始めに、マスターカードをカードスロ
ット15に挿入し、コピーカードをカードスロット16
に挿入する。そして、端末機からコピーコマンドを入力
する。そうすると、端末機では、上記読み出しあるいは
書き込みの動作に従って、マスターカードに書き込まれ
ているアプリケーションプログラムを、マスタカードの
メモリ空間の先頭番地から読み出し、コピーカードの先
頭番地に書き込む。この操作がマスターカードの最終番
地まで繰り返し行われてマスターカードと同一内容のコ
ピーカードが作成される。このようなコピー操作は、端
末機の市販のソフトのコピーコマンドにより簡単におこ
なうことが可能である。そして、コピーされたICメモ
リカードのアプリケーションプログラムは、マスターカ
ードと同様に端末機から実行形コマンドを入力すること
により、ロードさせることができる。アプリケーション
プログラムを実行させると、端末機では、始めにアクセ
スするべきアドレスの内容を読みに行き、そこにかかれ
ているアプリケーションプログラムを解読し、実行す
る。そして、その解読結果に基づいて次にアクセスする
アドレスのアプリケーションプログラムを読み出し、解
読し、実行する。この操作が繰り返し行われてアプリケ
ーションプログラムの実行が行われる。
【0009】従来、マスターカードのデータを簡単に読
み出せないようにしたICメモリカードが作成されてお
り、例えば、図9に示すICメモリカードのように、I
Cメモリカード内に暗証用メモリ17と照合回路18を
備えたものがある。このようなICメモリカードにおい
てはコピー時に端末機のカードスロットにICメモリカ
ードを挿入後、ICメモリカードの内容を読み出す前
に、端末機から暗証番号19がキー入力される。この暗
証番号19とICメモリカード内の暗証用メモリ17の
データをICメモリカード内の照合回路18で照合さ
れ、データ内容が一致した場合のみゲート回路30が開
かれる。そして、端末機との通信経路20が開通し、デ
ータ用メモリ21の内容が端末機に読み出されるという
しくみになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなI
Cカードにおいては暗証番号が何らかの手段で漏洩され
た場合、マスターカードとJEIDA規格にあてはま
る、一般的に普及している1Mバイト以上のメモリ容量
を有するコピーカードさえあれば、実行可能なコピーカ
ードが作成されてしまう。従来のICメモリカードは以
上のように構成されているので、実行可能なコピーカー
ドが簡単に作成され、ICメモリカードに記憶されてい
るアプリケーションプログラムの秘密保持が難しく、著
作権が侵害されるといった問題があった。
【0011】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、他のICメモリカードにより、
コピーが行われないICメモリカードを提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係るICメモ
リカードは、データを指定するアドレス信号に基づい
て、プログラムデータの読み出しが行われるメモリ領域
を備えたメモリ空間、データを指定するアドレス信号に
基づいて、無効データの読み出しが行われるメモリ領域
を備えた仮想メモリ空間、前記アドレス信号が入力さ
れ、該アドレス信号の値が第1のアドレスから順次第2
のアドレスまでに属する値であると、該アドレス信号を
前記メモリ空間中のメモリ領域に対応させ、該アドレス
信号の値が前記第2のアドレスの次アドレスから順次第
3のアドレスまでに属する値であると、該アドレス信号
を前記仮想メモリ空間中のメモリ領域に対応させ、該ア
ドレス信号の値が前記第3のアドレスの次アドレスから
順次第4のアドレスまでに属する値であると、該アドレ
ス信号を前記メモリ空間中のメモリ領域を対応させる手
段、前記手段に基づいて対応づけられたメモリ領域から
プログラムデータあるいは無効データを読み出す読み出
し手段を持つことを特徴とする。
【0013】また、前記メモリ空間中の第3のアドレス
の次アドレスに対応するメモリ領域から順次第4のアド
レスに対応するメモリ領域の中の、少なくとも1つのメ
モリ領域に機密データを記憶させることを特徴とする。
【0014】更に、前記メモリ空間に記憶されたプログ
ラムデータを実行する場合は、前記第3のアドレスの次
アドレスに対応するメモリ領域乃至第4のアドレスに対
応するメモリ領域のいずれか1つのメモリ領域に初めに
アクセスすることを特徴とする。
【0015】また、この発明に係るICメモリカード
は、プログラムデータを記憶するメモリIC群と、前記
メモリIC群にアクセスするアドレス信号が入力され、
前記メモリIC群の中に前記アドレス信号に対応するメ
モリICが存在する場合は、該メモリICを選択するチ
ップ選択信号を生成し、前記チップ選択信号に対応する
メモリICが存在しない場合は、対応するメモリICが
存在しないことを示すエラー信号を生成するデコード手
段と、前記デコード手段で生成された信号がチップ選択
信号である場合は、該チップ選択信号に基づいて選択さ
れたメモリICからプログラムデータを読み出し、前記
デコーダ手段で生成された信号がチップエラー信号であ
る場合は、無効データを生成し、該無効データを出力す
る読み出し手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明のICメモリカードは、JEIDA規格
のアドレス信号線に割り付けられたコネクタピンを最大
限利用し、アドレス信号線で指定できるメモリ領域を実
際のメモリ領域以上にしたので、指定されたアドレス信
号に対して、実際のメモリ領域が存在しないようにで
き、不連続なメモリ空間を作ることができる。この不連
続空間をJEIDA規格のメモリ容量の上限に近い値に
設定してやることにより、現存するICメモリカードで
は、メモリ容量が足りないためコピーが不可能となる。
【0017】また、ICメモリカードに書かれたアプリ
ケーションプログラムを実行する場合は、実行に先立つ
データの内容を秘密メモリ領域にアクセスするようにし
たので、コピーカードでアプリケーションプログラムを
実行する場合は、プログラムは初期の段階で実行が終了
する。よって、アプリケーションプログラムの漏洩はほ
とんどおこらない。
【0018】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の第1の実施例を示すICメ
モリカードの構成図である。図において、1〜4、6、
9〜13は図6に示す従来例と同一あるいは相当するも
のを示す。22は26ビットのアドレスバスであり、そ
のうち9ビットが上位アドレス信号を示し、17ビット
が下位アドレス信号を示す。23はデコーダであり、9
ビットの上位アドレス信号及びメモリ選択信号線6に入
力されるメモリ選択信号を入力データとし、コモンメモ
リ2のメモリIC(S1 〜S8 )の中から該当するメモ
リICを1個選択する信号またはアトリビュートメモリ
3を選択する信号をチップセレクト信号線24に出力す
る。また、該デコーダ23がコモンメモリ2を選択し、
入力された上位アドレス信号に対して、該当する上位ア
ドレスのメモリICが存在しない場合、チップセレクト
信号線には全て“L”が出力されるように設計されてい
る。
【0019】JEIDA規格では、64Mバイトのメモ
リ容量を持つICメモリカードに対して、26ビット分
がアドレス信号線に割り当てられている。ところが、従
来から今日に至って、64Mバイトのメモリ容量を持つ
ICメモリカードは存在しないので、現在のICメモリ
カードでは68極のコネクタに対して空ピンが存在して
いたことになる。例えば、上記従来例では、20ビット
のアドレス信号線しか用いていなかったので、空ピンが
6極存在していたことになる。本実施例では、この空ピ
ンを利用することによって、コモンメモリ2の見かけ上
のメモリ空間を大きくすることができる。
【0020】上述のことを詳しく説明する。図2は、従
来例の図6に示すICメモリカードと図1に示されたI
Cメモリカードのデコーダ機能を示す図である。図2に
おいては、デコーダ23がコモンメモリ2を選択した場
合、つまり、メモリ選択信号線6に出力されるメモリ選
択信号がコモンメモリ2に選択するレベルである場合に
ついて示されている。従来のデコーダでは、入力される
3ビットの上位アドレス信号により、0番地から7番地
までアドレス指定ができるので、8個のメモリIC(S
1 〜S8 )に対して、1対1対応の選択を行っていた。
つまり、このようなICメモリカードは、アドレスの連
続したメモリ空間を持つ。それに対し、本実施例では、
入力される9ビットのアドレス信号により、0番地から
511番地までアドレス指定できるので、8個のメモリ
IC(S1 〜S8 )に対して、1対1対応の選択は行わ
ない。つまり、アドレス信号が0番地から7番地まで入
力された場合はメモリIC(S1 〜S7 )に対して1対
1対応の選択を行い、8番地から510番地まで入力さ
れた場合はどのメモリICに対しても選択されないよう
にし、511番地が入力された場合はメモリIC
(S8 )を選択する。つまり、本実施例のICメモリカ
ードは、実質的なメモリ容量は従来のICメモリカード
のメモリ容量と何ら変わりはないが、アドレスの不連続
なメモリ空間を持つので、見かけ上のメモリ空間は従来
のICメモリカードのメモリ空間よりも多くみえる。
(詳細は後記述する。)
【0021】このように構成されたICメモリカードへ
のデータの書き込み及び読み出し動作については従来と
ほぼ同じように端末機を用いて行われる。ただし、IC
メモリカードには、上位アドレス7番地から510番地
までは該当するメモリICが存在しないので、データの
書き込み動作を行うアドレスは、上位アドレス0番地か
ら6番地及び511番地となる。データの読み出し動作
を行う場合も同様である。もし書き込み及び読み出しの
際に、上位アドレス7番地から510番地までのアドレ
スが指定された場合、つまり、チップセレクト信号線2
4の出力が全て“L”の場合、データの書き込みに対し
ては行うことができず、データの読み出しに対しては、
強制的に“1”のデータがデータバス11に出力される
構成になっている。さらに、本実施例のICメモリカー
ドは、仕様が特殊であるため、その仕様はアトリビュー
トメモリ3に書き込んでおいてもよい。端末機では、I
Cメモリカードのコモンメモリ2とアクセスする前に、
まずアトリビュートメモリ3にアクセスするため、端末
機にICメモリカードの属性を知らせることができるの
で、効率よくデータの書き込み及び読み出しを行うこと
ができる。
【0022】次に上述のデータの書き込み操作によりI
Cメモリカード(マスターカード)内に書き込まれたア
プリケーションプログラムを従来のコピーカードにコピ
ーする操作について記述する。図3はマスターカードの
メモリマップからデータを読み取ってコピーカードのメ
モリマップへデータをコピーする動作を示した図であ
る。なお、一連の動作は従来例と同様端末機を用いて行
われる。マスターカードでは、上位アドレス最終番地が
511番地であるため、見かけ上のメモリ空間は、メモ
リIC(S1 〜S8 )の内の1個のメモリ容量が128
kバイトであるから、64Mバイト(128kバイト×
512個)ということになる。したがって、コピー動作
そのものは従来と同様にマスターカードのアドレス順に
データを読み取ってコピーカードに書き写すという動作
が繰り返し行われるものの、マスターカードの上位アド
レス511番地に書かれているデータは、コピーカード
において511番地のアドレス指定が行えないため、コ
ピーカードへのコピーは不可能となる。つまり、511
番地のデータはマスターカードの秘密領域となる。ま
た、マスターカードに対して7番地が指定された場合
は、強制的に全てのデータが“1”として出力されるの
で、コピーカードの7番地には無効データが書き込まれ
ることになる。
【0023】次に、コピーされたICメモリカードを実
行する動作について説明する。図4は図3に示すマスタ
ーカードに書かれているアプリケーションプログラムデ
ータの実行シーケンスを示すフローチャートである。マ
スターカードでアプリケーションプログラムを実行する
場合、端末機から始めに読み出されるアドレスは決まっ
ている。例えば、この場合では、上位アドレス0番地デ
ータAが始めに読み出される。そして、端末機でデータ
Aを解読することにより、データAの内容「上位アドレ
ス511番地データLと上位アドレス0番地データBが
等しいなら、上位アドレス0番地データCにアクセスせ
よ。もし、等しくないならプログラムを終了せよ。」を
知ることができる。ここで実行に先立ち、データAに
は、現在のICメモリカードには存在しない上位アドレ
ス511番地を指定するようなデータを書き込んでお
く。次に、端末機では上位アドレス511番地データL
および上位アドレス0番地データBを読み出し、データ
LとデータBとを照合し、データ内容が一致した場合
は、上位アドレス0番地データCにアクセスし、データ
内容が一致しない場合は、プログラムを終了させる。つ
まり、上位アドレス511番地データLおよび上位アド
レス0番地データBデータ内容が一致した場合のみ、ア
プリケーションプログラムは実行されていく。もし、こ
れをコピーカードで実行する場合、上位アドレス0番地
データAにはアクセスできても、次にアクセスしなけれ
ばならない上位アドレス511番地データL(マスター
カードの秘密領域)は存在しないので、この段階でプロ
グラムは終了されてしまい、実質上、実行不可能なコピ
ーカードとなる。
【0024】アプリケーションプログラムについては、
始めにアクセスするデータが上位アドレス511番地を
指定するようなデータであればよく、例えば、上位アド
レス511番地にアプリケーションプログラムそのもの
を記述してもよい。
【0025】コピーカードでアプリケーションプログラ
ムを実行する方法として、次に挙げる2つの方法が考え
られるが、いずれも実施は非常に困難である。第1の方
法として、コモンメモリの容量がマスターカードの見か
け上のメモリ空間以上であるICメモリカードをコピー
用カードとして使う方法がある。しかし、マスターカー
ドの秘密領域は、JEIDA規格のメモリ容量の上限値
である64Mバイトに近い値に設定されているため、マ
スターカードをコピーするためには現時点では存在しな
い大容量のICメモリカードが必要となり、入手が不可
能である。
【0026】第2の方法として、アプリケーションプロ
グラムを解読する方法がある。しかし、通常アプリケー
ションプログラムは機械語で記述されているため、それ
を解読することは非常に困難である。
【0027】以上のように構成されたICメモリカード
は、見かけ上のメモリ容量が現存するICメモリカード
のメモリ容量以上のものなので、現在するICメモリカ
ードには存在しない秘密メモリ領域を持つ。よって、現
在するICメモリカードに本実施例によるICメモリカ
ードの秘密メモリ領域をコピーすることは不可能であ
る。また、本実施例では、このようなICメモリカード
を効果的に使用できるように、ICメモリカードに書か
れたアプリケーションプログラムを実行する場合は、実
行に先立つデータの内容を秘密メモリ領域に記憶させ、
初めに秘密メモリ領域にアクセスするようにしたので、
コピーカードでアプリケーションプログラムを実行する
場合は、プログラムは初期の段階で実行が終了する。よ
ってアプリケーションプログラムの漏洩はほとんどおこ
らない。
【0028】なお、上記実施例では理解を図るために1
例を具体的に挙げ、データ長8ビットおよび8個のメモ
リICで記載したが、本発明はこれに限定されるもので
はない。例えば、JEIDA規格のコネクタ極数が88
極であったり、32ビットデータを扱ったものに対して
も本発明を適用することができる。また、秘密メモリ領
域をアトリビュートメモリに設定してもよい。さらに、
実施例1のICメモリカードに従来例の照合回路を設け
てやれば、コピー防止に加えて、マスターカードの実行
も行われにくくなるので、より秘密保持機能の高いIC
メモリカードとなる。
【0029】
【発明の効果】この発明は、以上説明されたように構成
されているので、以下に記載されるような効果を奏す
る。
【0030】この発明に係るICメモリカードは、デー
タを指定するアドレス信号に基づいて、プログラムデー
タの読み出しが行われるメモリ領域を備えたメモリ空
間、データを指定するアドレス信号に基づいて、無効デ
ータの読み出しが行われるメモリ領域を備えた仮想メモ
リ空間、前記アドレス信号が入力され、該アドレス信号
の値が第1のアドレスから順次第2のアドレスまでに属
する値であると、該アドレス信号を前記メモリ空間中の
メモリ領域に対応させ、該アドレス信号の値が前記第2
のアドレスの次アドレスから順次第3のアドレスまでに
属する値であると、該アドレス信号を前記仮想メモリ空
間中のメモリ領域に対応させ、該アドレス信号の値が前
記第3のアドレスの次アドレスから順次第4のアドレス
までに属する値であると、該アドレス信号を前記メモリ
空間中のメモリ領域に対応させる手段、前記手段に基づ
いて対応づけられたメモリ領域からプログラムデータあ
るいは無効データを読み出す読み出し手段を持つので、
前記仮想メモリ空間に割り付けられるアドレスによって
前記第1のメモリ空間はアドレスの不連続なメモリ空間
となり、メモリICカードのメモリ空間は見かけ上大容
量のメモリ空間を構成できる。従って、前記第3のアド
レスの次アドレスから順次第4のアドレスに対応するメ
モリ領域に記憶されているデータは現存するメモリIC
カードにはコピーが不可能となり、記憶されているデー
タの秘密保持が可能となる。
【0031】また、前記メモリ空間に記憶されたプログ
ラムデータを実行する場合は、前記第3のアドレスの次
アドレスに対応するメモリ領域乃至第4のアドレスに対
応するメモリ領域のいずれか1つのメモリ領域に初めに
アクセスするのて、データが一部コピーされたとして
も、実行自体が不可能となり、記憶されているデータの
秘密保持が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例によるICメモリカードの構
成図である。
【図2】この発明の一実施例によるデコーダと従来例に
よるデコーダの機能を示す図である。
【図3】この発明の一実施例によるICメモリカードの
メモリ空間を示す図である。
【図4】この発明の一実施例によるICメモリカードを
実行した場合のフローチャートである。
【図5】ICメモリカードの外観図である。
【図6】従来例によるICメモリカードの構成図であ
る。
【図7】従来例によるICメモリカードのメモリ空間を
示す図である。
【図8】ICメモリカードの挿入される端末機の外観図
である。
【図9】従来例によるICメモリカードの構成図であ
る。
【符号の説明】
2 コモンメモリ 3 アトリビュートメモリ 22 アドレスバス 23 デコーダ 24 メモリ選択信号線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを指定するアドレス信号に基づい
    て、プログラムデータの読み出しが行われるメモリ領域
    を備えたメモリ空間、 データを指定するアドレス信号に基づいて、無効データ
    の読み出しが行われるメモリ領域を備えた仮想メモリ空
    間、 前記アドレス信号に入力され、該アドレス信号の値が第
    1のアドレスから順次第2のアドレスまでに属する値で
    あると、該アドレス信号を前記メモリ空間中のメモリ領
    域に対応させ、該アドレス信号の値が前記第2のアドレ
    スの次アドレスから順次第3のアドレスまでに属する値
    があると、該アドレス信号を前記仮想メモリ空間中のメ
    モリ領域に対応させ、該アドレス信号の値が前記第3の
    アドレスの次アドレスから順次第4のアドレスまでに属
    する値であると、該アドレス信号を前記メモリ空間中の
    メモリ領域に対応させる手段、 前記手段に基づいて対応づけられたメモリ領域からプロ
    グラムデータあるいは無効データを読み出す読み出し手
    段を持つことを特徴とするICメモリカード。
  2. 【請求項2】 前記メモリ空間中の第3のアドレスの次
    アドレスに対応するメモリ領域から順次第4のアドレス
    に対応するメモリ領域の中の、少なくとも1つのメモリ
    領域に機密データを記憶させることを特徴とする請求項
    第1項記載のICメモリカード。
  3. 【請求項3】 前記メモリ空間に記憶されたプログラム
    データを実行する場合は、前記第3のアドレスの次アド
    レスに対応するメモリ領域乃至第4のアドレスに対応す
    るメモリ領域のいずれか一つのメモリ領域に初めにアク
    セスすることを特徴とする請求項第1項又は請求項第2
    項記載のICメモリカード。
  4. 【請求項4】 プログラムデータを記憶するメモリIC
    群と、 前記メモリIC群にアクセスするアドレス信号が入力さ
    れ、前記メモリIC群の中に前記アドレス信号に対応す
    るメモリICが存在する場合は、該メモリICを選択す
    るチップ選択信号を生成し、前記チップ選択信号に対応
    するメモリICが存在しない場合は、対応するメモリI
    Cが存在しないことを示すエラー信号を生成するデコー
    ド手段と、 前記デコード手段で生成された信号がチップ選択信号で
    ある場合は、該チップ選択信号に基づいて選択されたメ
    モリICからプログラムデータを読み出し、前記デコー
    ダ手段で生成された信号がチップエラー信号である場合
    は、無効データを生成し、該無効データを出力する読み
    出し手段を備えたことを特徴とするICメモリカード。
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