JPH0765121B2 - 貴金属の還元方法 - Google Patents

貴金属の還元方法

Info

Publication number
JPH0765121B2
JPH0765121B2 JP7561591A JP7561591A JPH0765121B2 JP H0765121 B2 JPH0765121 B2 JP H0765121B2 JP 7561591 A JP7561591 A JP 7561591A JP 7561591 A JP7561591 A JP 7561591A JP H0765121 B2 JPH0765121 B2 JP H0765121B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reduction
scrap
carbon
amount
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7561591A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05255771A (ja
Inventor
紀久夫 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NE Chemcat Corp
Original Assignee
NE Chemcat Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NE Chemcat Corp filed Critical NE Chemcat Corp
Priority to JP7561591A priority Critical patent/JPH0765121B2/ja
Publication of JPH05255771A publication Critical patent/JPH05255771A/ja
Publication of JPH0765121B2 publication Critical patent/JPH0765121B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は貴金属を含有するスクラ
ップから貴金属の回収を行なう際に前処理として行なわ
れる還元法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】貴金属を含有するスクラップは、使用済
みの触媒としてあるいは電子工業または貴金属の研磨等
の物理加工等から多く発生する。
【0003】これらのスクラップは、活性炭に担持され
たものや油分または濾過助剤などが混入していることが
多い。これらの混入物を除去するためには通常は可燃成
分を燃焼させた後、前処理として貴金属の表面酸化状態
を改質するために還元を行なってから酸溶液による抽出
処理等の湿式回収工程に入ることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来一般的な還元の方
法としては、薬品を使用する湿式還元法または水素ガス
等を使用する乾式法が用いられている。しかしながら、
湿式法では均一な還元が困難であり、しかも薬品によっ
ては液性のコントロールに著しく手数がかかり、煩わし
いという問題点があった。一方、乾式法では水素ガスが
極めて活性に富み爆発性を有するので、フレームカーテ
ンや警報装置の設置等、使用に当たっては十分な安全対
策が必要とされ、また万一爆発したときを考慮すると設
置場所を含めて炉の構造的安全性の確保が必要であっ
て、このための維持管理費用が高くなる欠点があった。
【0005】本発明は上記した従来法による還元法に比
べて還元効果が同等以上であって、維持管理が簡単であ
り、しかも安全性の高い還元方法を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的達成のための
本発明は、貴金属および/または貴金属の化合物を含有
するスクラップ(以下、スクラップと称する)から貴金
属回収に際しての前処理還元法において、スクラップ、
炭素含有物および水蒸気が共存する状態で焼成すること
によって生ずる水性ガス反応によって還元することを特
徴とする貴金属の還元法である。
【0007】
【作用】以下に本発明の詳細およびその作用について述
べる。本発明は従来から行なわれている湿式還元法また
は水素を用いた乾式還元法に代わり水性ガス反応により
還元を行なうものである。即ちスクラップを炭素含有物
および水蒸気が共存する状態で加熱焼成したときに発生
する一酸化炭素ガスと水素ガスからなる水性ガスによっ
て還元を行なうものである。
【0008】本発明を実施するに際しては、スクラップ
および炭素含有物の混合物を一旦焙焼してから実施して
もよいが、そのままで実施することもできる。スクラッ
プ中の貴金属および/または貴金属の酸化物は通常0.
0n%〜10%程度の量で分散しているので発生期還元
性水性ガスが被還元物質の等量以上存在すれば還元反応
は完結する。
【0009】従って、添加する炭素含有物と水蒸気の量
と反応温度および時間をコントロールすることによって
極めて簡単に還元を行なうことができる。この際、水蒸
気は炭素を分解して還元性のガスを発生するばかりでな
く、反応時のガス雰囲気中における酸素分圧を低下させ
ることによって還元反応を安定的に完結させる効果をも
有している。
【0010】炭素含有物としては、スクラップ中に活性
炭や有機化合物などが適量存在する場合は特に新たに添
加する必要はない。スクラップ中に炭素含有物が存在し
ないか、炭素含有物が存在してしても極く少量であるよ
うな場合には木炭、活性炭、コークス、砂糖、コンスタ
ーチ等の炭素含有物をスクラップ中の貴金属量と等量の
30%以上となるように添加すればよい。
【0011】スクラップ中に多量の炭素含有物が存在す
る場合には、前記以外の方法として該スクラップを一旦
加熱焙焼し炭素含有物を除去し物量の減少を図った後、
新たに適量の炭素含有物の添加を行なってもよい。この
場合の添加量は貴金属量と等量の30〜50%程度とす
ることが好ましい。
【0012】水蒸気量は添加したものも含めてスクラッ
プ中に含有する炭素量と同量乃至100倍量を使用する
ことが望ましい。炭素と同量以下では発生する水蒸気が
一部反応に寄与することなく系外に逸出してしまうため
に、還元反応が不十分になるおそれがあり、100倍量
以上存在しても反応に関与しないで無駄に系外に出て行
く水蒸気量が増加するだけで経済的でない。
【0013】水蒸気を雰囲気中に添加する場合は40m
mHgから760mmHgの範囲で添加する。添加の方
法は連続的に雰囲気中に流す方法が一般的であり、流速
はスクラップの物量1Kgに対して1分当り0.1から
7l程度流すことが好ましい。スクラップと添加物は十
分に混合した後に炉の中に入れて200℃から940℃
の温度範囲で20分から3時間加熱して還元を行なう。
【0014】使用する炉は例えば管状炉、ロータリーキ
ルン、マッフル炉等、通常使用されるどのようなタイプ
の炉でも使用できるが、連続処理を行なう場合にはロー
タリーキルンの使用が適切である。還元前処理を完了し
たスクラップは、その後湿式で常法により抽出法による
処理を施し貴金属の精製回収を行なうことができる。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる。
【0016】実施例1 粉末活性炭にロジウムが5重量%担持された使用済み触
媒100gをトレーに入れ、管状炉の中に装入し、水蒸
気を分圧が700mmHgになるようにコントロールし
ながら100ml/minの流量で流しつつ600℃で
2時間還元反応を行なわせサンプルAを得た。
【0017】比較例1 実施例1で用いたと同じ触媒100gを空気中で600
℃で焼成した後、石英ボートに挿入し、窒素ガスを25
0ml/minで流しながら配管等からのガス漏れがな
いことを確認して40分間流した後、水素ガスを250
ml/minの割合で流しながら、20分かけて600
℃に昇温し30分間保持した。この際、急激な反応によ
り水素が消費され負圧にならないように監視しながら流
量を調整した。常温まで冷却した後、窒素ガスを250
ml/minの割合で20分間流してサンプルBを得
た。
【0018】比較例2 実施例1で用いたものと同じ触媒100gをそのまま水
蒸気を共存させることなく600℃で2時間焙焼する還
元処理を施してサンプルCを得た。
【0019】実験例1 実施例1、比較例1および比較例2で得られたA〜Cの
サンプルを、それぞれビーカーに取り8Nの塩酸100
mlを加え、これに塩素ガスを100ml/minの速
度で流しながら約100℃で2時間の抽出処理を行なっ
た。抽出液を濾別した後、ICPによりロジウムの分析
を行ない抽出率を求めた。その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】 サンプル ロジウムの抽出率 A 94 % B 93 % C 65 % 実施例2 直径約3mmの球状アルミナに白金が0.13重量%、
パラジウムが0.08重量%およびロジウムが0.00
9重量%担持された使用済みの自動車排気ガス浄化用触
媒100gをとり空気中で900℃で3時間焼成した。
これに砂糖の20重量%水溶液に活性炭を5重量%にな
るように添加した懸濁液を5g添加混合した。
【0021】これをトレーに入れて管状炉に挿入し、水
蒸気を分圧が540mmHgになるようにコントロール
しながら100ml/minの流量で流しつつ480℃
で20分間還元反応を行なわせサンプルDを得た。
【0022】比較例3 実施例2で用いたものと同じ触媒100gを用い還元時
間を15分間とした以外は比較例1と同様の手順により
サンプルEを得た。
【0023】比較例4 実施例2で用いたものと同じ触媒100gをビーカーに
とり、0.5Nのギ酸溶液を100ml加えスチームバ
スの上で加熱し乾固させた。更にギ酸の臭いがなくなる
まで加熱を続けサンプルFを得た。
【0024】試験例2 実施例2、比較例3および比較例4で得られたサンプル
D、EおよびFと実施例2において用いられた使用済み
触媒に何等手を加えないものをサンプルGとしてそれぞ
れを別々にビーカーにとり、5N塩酸100lに硝酸5
mlを加えた混酸を用いて102℃で4時間の抽出処理
を行なった。抽出液は濾別した後、ICPにより分析し
て白金、パラジウムおよびロジウムの抽出率を求めた。
その結果を表2に示す。
【0025】
【表2】 サンプル 抽出率(%) 白金 パラジウム ロジウム D 96 97 88 E 95 97 87 F 94 95 78 G 95 54 43 実施例3 粉末活性炭に白金が1%担持された使用済みの触媒50
0gを電気炉に入れ、空気中で1時間焙焼して35gの
焙焼物を得た。次いでこの焙焼物10.0gを石英ボー
トにとり、これに活性炭0.5gを水5mlに懸濁させ
たものを管状炉の中に挿入し、水蒸気を分圧が100m
mHgになるようにコントロールしながら100ml/
minの流速で流しつつ、200℃で40分間焼成しサ
ンプルHを得た。
【0026】実施例4 温度および時間をそれぞれ500℃および30分間とし
た以外は実施例3と同様の手順でサンプルIを得た。
【0027】実施例5 水蒸気の分圧を700mmHgとし、温度および時間を
それぞれ900℃および20分間とした以外は実施例3
と同様の手順でサンプルJを得た。
【0028】試験例3 実施例3〜5で得られたサンプルH〜Jをそれぞれ別々
にビーカーにとり、6Nの塩酸50mlと硝酸1mlと
を加え95℃で4時間の抽出処理を行なった。
【0029】抽出液は濾別した後、ICPにより白金の
分析を行ない抽出率を求めた。その結果を表3に示す。
【0030】
【表3】 サンプル 白金の抽出率 H 91% I 92% J 88% 以上の実施例1〜5および比較例1〜3ならびに試験例
1〜3の結果より判かるように、本発明の方法によると
きは、特別の保安対策を講ずることなく、また薬品等の
煩わしい液性コントロールを行なうことなく、一般的な
炉において還元処理を施すことができ、しかも還元後の
抽出率も従来と同等以上である。
【0031】
【発明の効果】本発明の方法によれば、作業の実施に際
してガス爆発等に対する特別な保安対策を施す必要な
く、簡単な設備で貴金属回収のための還元前処理を行な
うことができる。そして、本願の前処理法を行なった
後、酸により貴金属の抽出処理を行なった場合における
抽出率は、少なくとも従来の水素還元法による前処理を
行なった場合と同等であり、また湿式還元法による場合
よりも向上する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貴金属および/または貴金属の化合物を
    含有するスクラップから貴金属を回収する際の前処理還
    元を行なうに際して、スクラップを炭素含有物および水
    蒸気と共存する状態で焼成することにより生ずる水性ガ
    ス反応により還元することを特徴とする貴金属の還元方
    法。
JP7561591A 1991-03-15 1991-03-15 貴金属の還元方法 Expired - Lifetime JPH0765121B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7561591A JPH0765121B2 (ja) 1991-03-15 1991-03-15 貴金属の還元方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7561591A JPH0765121B2 (ja) 1991-03-15 1991-03-15 貴金属の還元方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05255771A JPH05255771A (ja) 1993-10-05
JPH0765121B2 true JPH0765121B2 (ja) 1995-07-12

Family

ID=13581290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7561591A Expired - Lifetime JPH0765121B2 (ja) 1991-03-15 1991-03-15 貴金属の還元方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0765121B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4607303B2 (ja) * 2000-09-13 2011-01-05 株式会社フルヤ金属 金属電極から白金族金属を回収する方法
JP4700815B2 (ja) * 2001-01-12 2011-06-15 株式会社フルヤ金属 金属電極からの白金族金属の回収方法
KR101455305B1 (ko) 2006-11-15 2014-10-27 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 금속 회수 방법
JP5553157B2 (ja) * 2010-07-23 2014-07-16 富士通株式会社 油化方法及び装置
DE102011016860A1 (de) * 2011-04-13 2012-10-18 Umicore Ag & Co. Kg Verfahren zur Bereitstellung edelmetallhaltiger Stoffgemische für die Rückgewinnung von Edelmetallen
JP6264566B2 (ja) * 2014-06-30 2018-01-24 住友金属鉱山株式会社 白金族元素を含む浸出生成液の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS507720A (ja) * 1973-05-24 1975-01-27
JP2575170B2 (ja) * 1988-03-16 1997-01-22 株式会社トクヤマ 球状ヒドロキシアパタイトの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05255771A (ja) 1993-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6523346B2 (ja) 使用済み触媒からの白金族金属回収方法
JP2010077510A (ja) ロジウムと白金及び又はパラジウムとの分離方法
JPH0765121B2 (ja) 貴金属の還元方法
KR20170103096A (ko) 팔라듐-카본 폐촉매에서 팔라듐을 회수하는 방법
JP4274802B2 (ja) 白金族の貴金属回収方法
JP4417907B2 (ja) 使用済み触媒からのパラジウムの回収方法
GB798712A (en) Improvements in or relating to recovery of platinum group metal from catalyst
RU2156817C1 (ru) Способ получения палладия из отработанных катализаторов на основе оксида алюминия
JP4595082B2 (ja) 貴金属の回収方法
JP3132962B2 (ja) 改質活性炭の製造方法
JPS5839212B2 (ja) 白金族金属の塩化焙焼方法
JP2016190221A (ja) セレン酸還元触媒、セレン酸還元触媒の製造方法及びセレン酸溶液の還元方法
RU2261284C2 (ru) Способ комплексной переработки дезактивированных платино-рениевых катализаторов
JPH0238257B2 (ja)
JPH04304328A (ja) 貴金属の凝離方法
JPS62256929A (ja) 廃触媒からの白金族の回収方法
US6045768A (en) Removal of carbon from particulate mixtures
JPS6259057B2 (ja)
JPH1076166A (ja) 排気ガス浄化用廃触媒からの貴金属抽出回収方法及び抽出溶媒
US2786752A (en) Recovery of platinum from alumina base platinum catalyst
JPS593938B2 (ja) 白金系触媒からの白金族元素の回収方法
RU2186863C1 (ru) Способ получения порошка палладия
JPS6041615B2 (ja) 石油水添脱硫廃触媒からの有価物回収方法
JP3874553B2 (ja) パラジウムの精製方法
JPH0853720A (ja) コレクターメタル中の白金族金属の溶解方法