JPH0764722B2 - 脂質膜構造体 - Google Patents
脂質膜構造体Info
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- JPH0764722B2 JPH0764722B2 JP25944986A JP25944986A JPH0764722B2 JP H0764722 B2 JPH0764722 B2 JP H0764722B2 JP 25944986 A JP25944986 A JP 25944986A JP 25944986 A JP25944986 A JP 25944986A JP H0764722 B2 JPH0764722 B2 JP H0764722B2
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- acid amide
- membrane structure
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- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/10—Dispersions; Emulsions
- A61K9/127—Liposomes
- A61K9/1271—Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers
- A61K9/1272—Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers with substantial amounts of non-phosphatidyl, i.e. non-acylglycerophosphate, surfactants as bilayer-forming substances, e.g. cationic lipids
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- Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は脂質膜構造体、更に詳しくはアミノ−デオキシ
−ラクトースのモノ脂肪酸アミドを含有する脂質膜構造
体に関する。
−ラクトースのモノ脂肪酸アミドを含有する脂質膜構造
体に関する。
<産業上の利用分野> 本発明の脂質膜構造体は肝臓特に肝実質細胞に対し特異
的指向性を有し、医療上有用なものである。
的指向性を有し、医療上有用なものである。
<従来の技術> 従来、肝臓への標的化を目的としたリポソームの製剤研
究は種々報告されており、なかでも、肝実質細胞への標
的化を目的としたものとしてはSurolia 等の報告[B.B.
A.,497,760〜765(1977)]、特開昭55−98121号公報及
びScherphof等の報告[B.B.A.,734,40〜47(1983)]等
が知られている。これらの先行技術においては、肝実質
細胞への指向性を生じさせるためにリポソーム脂質膜に
含有させる物質としてアシアロガングリオシド、ジガラ
クトシルグリセリドの脂肪酸ジエステル又はラクトシル
セラミド等の天然物質が用いられており、これらの物質
は工業的生産が困難である。従って、前記のような天然
物質を含有するリポソームは実験室的に製しえても工業
的生産は難しい。
究は種々報告されており、なかでも、肝実質細胞への標
的化を目的としたものとしてはSurolia 等の報告[B.B.
A.,497,760〜765(1977)]、特開昭55−98121号公報及
びScherphof等の報告[B.B.A.,734,40〜47(1983)]等
が知られている。これらの先行技術においては、肝実質
細胞への指向性を生じさせるためにリポソーム脂質膜に
含有させる物質としてアシアロガングリオシド、ジガラ
クトシルグリセリドの脂肪酸ジエステル又はラクトシル
セラミド等の天然物質が用いられており、これらの物質
は工業的生産が困難である。従って、前記のような天然
物質を含有するリポソームは実験室的に製しえても工業
的生産は難しい。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明者等は、効率的な肝実質細胞への特異的指向性を
有し、かつ工業的に再現性よく大量生産可能な脂質膜構
造体について鋭意検討した結果本発明を完成した。
有し、かつ工業的に再現性よく大量生産可能な脂質膜構
造体について鋭意検討した結果本発明を完成した。
<発明の構成> 本発明は乳糖のグルコース部分の1位、2位、3位及び
6位の水酸基のいずれか一つが炭素数12〜30のアシルア
ミノ基に置換した化合物であるアミノ−デオキシ−ラク
トースのモノ脂肪酸アミドを含有する脂質膜構造体に関
する。
6位の水酸基のいずれか一つが炭素数12〜30のアシルア
ミノ基に置換した化合物であるアミノ−デオキシ−ラク
トースのモノ脂肪酸アミドを含有する脂質膜構造体に関
する。
本発明にかかわるアミノ−デオキシ−ラクトースのモノ
脂肪酸アミドを以下、乳糖モノ脂肪酸アミドと称す。
脂肪酸アミドを以下、乳糖モノ脂肪酸アミドと称す。
アシル基としてはドデカノイル、ペンタデカノイル、オ
クタデカノイル、エイコサノイル、ヘキサコサノイル、
トリアコンタノイル、4−ドデセノイル、5−ドデセノ
イル、9−ヘキサデセノイル、9−オクタデセノイル、
11−オクタデセノイル、13−ドコセノイル、15−テトラ
コセノイル、9,12−オクタデカジエノイル、9,12,15−
オクタデカトリエノイル、4,8,12,16−エイコサテトラ
エノイル、4,8,12,15,19−ドコサペンタエノイル等の飽
和及び不飽和脂肪酸由来のアシル基があげられる。
クタデカノイル、エイコサノイル、ヘキサコサノイル、
トリアコンタノイル、4−ドデセノイル、5−ドデセノ
イル、9−ヘキサデセノイル、9−オクタデセノイル、
11−オクタデセノイル、13−ドコセノイル、15−テトラ
コセノイル、9,12−オクタデカジエノイル、9,12,15−
オクタデカトリエノイル、4,8,12,16−エイコサテトラ
エノイル、4,8,12,15,19−ドコサペンタエノイル等の飽
和及び不飽和脂肪酸由来のアシル基があげられる。
本発明にかかわる乳糖モノ脂肪酸アミドは、以下のよう
にして製造することができる。即ち、ベンジル基、ベン
ジリデン基、アセチル基等の保護基を適宜組合せて乳糖
の水酸基を保護し、ついで公知の方法に従い乳糖のグル
コースの目的位置にアミノ基を導入し、更に該アミノ基
に酸塩化物法、活性エステル法等の方法を用いてアシル
基を結合させることにより乳糖のグルコースの目的位置
にアシルアミノ基が結合した乳糖モノ脂肪酸アミドを製
造することができる。
にして製造することができる。即ち、ベンジル基、ベン
ジリデン基、アセチル基等の保護基を適宜組合せて乳糖
の水酸基を保護し、ついで公知の方法に従い乳糖のグル
コースの目的位置にアミノ基を導入し、更に該アミノ基
に酸塩化物法、活性エステル法等の方法を用いてアシル
基を結合させることにより乳糖のグルコースの目的位置
にアシルアミノ基が結合した乳糖モノ脂肪酸アミドを製
造することができる。
例えば、乳糖のグルコース部分の1位水酸基がアシルア
ミノ基に置換した化合物を製造するには以下のようにす
ればよい。即ち、乳糖の水酸基をアセチル基で保護した
のち、グルコース部分の1位アセチルオキシル基をブロ
ム原子に置換させる。次いでアジド塩と反応させて該ブ
ロム基をアジド基に置換し、更に還元することによりグ
ルコース部分の1位水酸基がアミノ基に置換した乳糖モ
ノアミンを得ることができる。該アミノ基に活性エステ
ル法を用いてアシル基を結合させ、次いで目的位置以外
の水酸基をナトリウムメトキシド等のアルカリを用いて
脱保護することにより目的とする乳糖のグルコース部分
の1位水酸基がアシルアミノ基に置換した乳糖モノ脂肪
酸アミドを製造することができる。
ミノ基に置換した化合物を製造するには以下のようにす
ればよい。即ち、乳糖の水酸基をアセチル基で保護した
のち、グルコース部分の1位アセチルオキシル基をブロ
ム原子に置換させる。次いでアジド塩と反応させて該ブ
ロム基をアジド基に置換し、更に還元することによりグ
ルコース部分の1位水酸基がアミノ基に置換した乳糖モ
ノアミンを得ることができる。該アミノ基に活性エステ
ル法を用いてアシル基を結合させ、次いで目的位置以外
の水酸基をナトリウムメトキシド等のアルカリを用いて
脱保護することにより目的とする乳糖のグルコース部分
の1位水酸基がアシルアミノ基に置換した乳糖モノ脂肪
酸アミドを製造することができる。
本発明の脂質膜構造体とは極性脂質の極性基が界面の水
相側に向って配列した膜構造を有する粒子を意味し、そ
の例としてはリポソーム、水溶性ミセル及びマイクロエ
マルジョン等があげられる。
相側に向って配列した膜構造を有する粒子を意味し、そ
の例としてはリポソーム、水溶性ミセル及びマイクロエ
マルジョン等があげられる。
次に本発明の乳糖モノ脂肪酸アミドを含有する脂質膜構
造体の製造法を前記のような脂質膜構造体の例について
説明する。
造体の製造法を前記のような脂質膜構造体の例について
説明する。
a) 乳糖モノ脂肪酸アミドを含有するリポソームの製
造法 膜構成成分として、レシチン、スフィンゴミエリン及び
ジアシルホスファチジルエタノールアミン等のリン脂
質、糖脂質並びにジアルキル型合成界面活性剤等を用
い、乳糖モノ脂肪酸アミドをあらかじめ混合して公知の
方法[アニュアル,レビュー,オブ,バイオフィジック
ス,アンド,バイオエンジニアリング 9,467(198
0)]に従って処理することにより乳糖モノ脂肪酸アミ
ドを含有するリポソームの水分散液を製造することがで
きる。かかるリポソームは膜安定化剤としてコレステロ
ール、コレスタノール等のステロール類、ジアルキルホ
スフェート、ジアシルホスファチジン酸、ステアリルア
ミン等の荷電物質及びα−トコフェロール等の酸化防止
剤等を含んでいても良い。
造法 膜構成成分として、レシチン、スフィンゴミエリン及び
ジアシルホスファチジルエタノールアミン等のリン脂
質、糖脂質並びにジアルキル型合成界面活性剤等を用
い、乳糖モノ脂肪酸アミドをあらかじめ混合して公知の
方法[アニュアル,レビュー,オブ,バイオフィジック
ス,アンド,バイオエンジニアリング 9,467(198
0)]に従って処理することにより乳糖モノ脂肪酸アミ
ドを含有するリポソームの水分散液を製造することがで
きる。かかるリポソームは膜安定化剤としてコレステロ
ール、コレスタノール等のステロール類、ジアルキルホ
スフェート、ジアシルホスファチジン酸、ステアリルア
ミン等の荷電物質及びα−トコフェロール等の酸化防止
剤等を含んでいても良い。
b) 乳糖モノ脂肪酸アミドを含有するミセルの製造法 ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(Twee
n)、脂肪酸ナトリウム及びポリオキシエチレン等のミ
セル形成界面活性物質を、ミセル形成臨界濃度以上の濃
度で乳糖モノ脂肪酸アミドとともに混合し、公知のミセ
ルの製造法に従って処理することにより、乳糖モノ脂肪
酸アミドを含有するミセルの水分散液を製造することが
できる。
n)、脂肪酸ナトリウム及びポリオキシエチレン等のミ
セル形成界面活性物質を、ミセル形成臨界濃度以上の濃
度で乳糖モノ脂肪酸アミドとともに混合し、公知のミセ
ルの製造法に従って処理することにより、乳糖モノ脂肪
酸アミドを含有するミセルの水分散液を製造することが
できる。
c) 乳糖モノ脂肪酸アミドを含有するマイクロエマル
ジョンの製造法 前記b)に従って製造した乳糖モノ脂肪酸アミドを含有
するミセルに大豆油等の油脂を加えてミセル内を飽和さ
せ、不可逆的な油層分離が生じない程度まで油相を増加
させることにより目的とする乳糖モノ脂肪酸アミドを含
有するマイクロエマルジョンを製造することができる。
ジョンの製造法 前記b)に従って製造した乳糖モノ脂肪酸アミドを含有
するミセルに大豆油等の油脂を加えてミセル内を飽和さ
せ、不可逆的な油層分離が生じない程度まで油相を増加
させることにより目的とする乳糖モノ脂肪酸アミドを含
有するマイクロエマルジョンを製造することができる。
以上のような脂質膜構造体の製造法において全脂質成分
に対する乳糖モノ脂肪酸アミドの割合を変化させること
により生成する脂質膜構造体の種類を変化させることが
できる。例えば、脂質として乳糖モノ脂肪酸アミド以外
にレシチンのみを用いた場合には、乳糖モノ脂肪酸アミ
ドの全脂質成分に対する割合を約2/3モル比以下にする
とリポソームが生成し、またそれ以上にするとミセル又
はマイクロエマルジョンが生成する。
に対する乳糖モノ脂肪酸アミドの割合を変化させること
により生成する脂質膜構造体の種類を変化させることが
できる。例えば、脂質として乳糖モノ脂肪酸アミド以外
にレシチンのみを用いた場合には、乳糖モノ脂肪酸アミ
ドの全脂質成分に対する割合を約2/3モル比以下にする
とリポソームが生成し、またそれ以上にするとミセル又
はマイクロエマルジョンが生成する。
このようにして製造される本発明の脂質膜構造体が肝実
質細胞への指向性を有するには、通常その調製工程にお
いて乳糖モノ脂肪酸アミドの全脂質膜成分に対する割合
を約1/40モル比以上にすることが望ましい。
質細胞への指向性を有するには、通常その調製工程にお
いて乳糖モノ脂肪酸アミドの全脂質膜成分に対する割合
を約1/40モル比以上にすることが望ましい。
本発明の脂質膜構造体が保持しうる薬物は脂質膜構造体
の種類によって異なる。例えば、リポソームが保持しう
るものとしては特に制限がなく、水溶性薬物及び脂溶性
薬物をあげることができる。又、ミセルの場合には水難
溶性の薬物を、更にマイクロエマルジョンの場合には脂
溶性薬物を保持可能なものとしてあげることができる。
の種類によって異なる。例えば、リポソームが保持しう
るものとしては特に制限がなく、水溶性薬物及び脂溶性
薬物をあげることができる。又、ミセルの場合には水難
溶性の薬物を、更にマイクロエマルジョンの場合には脂
溶性薬物を保持可能なものとしてあげることができる。
本発明の脂質膜構造体において乳糖モノ脂肪酸アミドは
脂質膜構造体に疎水性相互作用を介して強固に結合して
組込まれており、又モノマーとして遊離する乳糖モノ脂
肪酸アミドは非常に少ないことをゲル濾過法及び後述す
る試験例1によって確認した。
脂質膜構造体に疎水性相互作用を介して強固に結合して
組込まれており、又モノマーとして遊離する乳糖モノ脂
肪酸アミドは非常に少ないことをゲル濾過法及び後述す
る試験例1によって確認した。
<発明の効果> 本発明の脂質膜構造体は優れた肝実質細胞への指向性を
有し、かつ再現性よく大量生産することができる。又、
従来の技術において肝実質細胞への指向性を生じさせる
ことが可能な脂質膜構造体はリポソームのみであった
が、本発明においてはリポソームのみならず、ミセル、
マイクロエマルジョン等にも肝実質細胞への指向性を生
じさせることができる。
有し、かつ再現性よく大量生産することができる。又、
従来の技術において肝実質細胞への指向性を生じさせる
ことが可能な脂質膜構造体はリポソームのみであった
が、本発明においてはリポソームのみならず、ミセル、
マイクロエマルジョン等にも肝実質細胞への指向性を生
じさせることができる。
<実施例> 本発明を参考例、実施例及び試験例を用いて更に詳細に
説明する。
説明する。
参考例 (1)N−エイコサノイル−2,2′,3,3′,4′,6,6′−
ヘプタ−0−アセチル−β−ラクトシルアミン 2,2′,3,3′,4′,6,6′−ヘプタ−0−アセチル−β−
ラクトシルアミン5.3gをエタノール200mlに溶解し、こ
れにベンゼン200mlに溶解したエイコサン酸5.62gを加え
た後、更にN−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,
2−ジヒドロキノリン4.45gを加え、室温で48時間撹拌す
る。反応液を冷却し、析出した未反応のエイコサン酸を
濾去した後、濾液を濃縮する。
ヘプタ−0−アセチル−β−ラクトシルアミン 2,2′,3,3′,4′,6,6′−ヘプタ−0−アセチル−β−
ラクトシルアミン5.3gをエタノール200mlに溶解し、こ
れにベンゼン200mlに溶解したエイコサン酸5.62gを加え
た後、更にN−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,
2−ジヒドロキノリン4.45gを加え、室温で48時間撹拌す
る。反応液を冷却し、析出した未反応のエイコサン酸を
濾去した後、濾液を濃縮する。
得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー[展開溶
媒;クロロホルム−アセトン(30:1)]で精製すると白
色粉末状の標記化合物が得られる。
媒;クロロホルム−アセトン(30:1)]で精製すると白
色粉末状の標記化合物が得られる。
収量 6.5g ▲[α]22 D▼ 21.5゜(C=1.5クロロホルム)1 H−NMR(CDCl3);δ 0.80〜1.60(39H,エイコサノイル) 1.97〜2.20(21H,alls,COCH3×7) 6.22(1H,d,J=9Hz,NH) IR(KBr);3300(NH),1750(OCOCH3),1680(アミド
I),1545(アミドII) 元素分析 C46H75O18N 計算値 C 59.40, H 8.13, N 1.51 実測値 C 59.51, H 8.09, N 1.47 (2)N−エイコサノイル− β− ラクトシルアミン (1)で得られた化合物5gをクロロホルム45ml、メタノ
ール 130mlに溶解し、ナトリウムメトキシド 200mgを加
え、室温で 4時間撹拌する。生じた析出物を濾取した
後、これをメタノール及びエーテルで充分洗浄し、標記
化合物を得る。
I),1545(アミドII) 元素分析 C46H75O18N 計算値 C 59.40, H 8.13, N 1.51 実測値 C 59.51, H 8.09, N 1.47 (2)N−エイコサノイル− β− ラクトシルアミン (1)で得られた化合物5gをクロロホルム45ml、メタノ
ール 130mlに溶解し、ナトリウムメトキシド 200mgを加
え、室温で 4時間撹拌する。生じた析出物を濾取した
後、これをメタノール及びエーテルで充分洗浄し、標記
化合物を得る。
収量 3.1g 融点 253〜254℃ ▲[α]22 D▼18.63゜(C=1.2 ジメチルスルホキシド
(以下DMSO))1 H−NMR(DMSO−d6);δ 0.80〜1.50(39H,エイコサノイル) 4.60(1H,d,J=10Hz,NH) IR(KBr);3400〜3300(OH,NH),1670(アミドI),155
5(アミドII) 元素分析 C32H61O11N 計算値 C 60.45, H 9.67, N 2.20 実測値 C 60.22, H 9.57, N 2.12 実施例1 L−α−ジミリストイルホスファチジルコリン68.6μmo
l、コレステロール68.6 μmol、ジセチルホスフェート
6.8μmol、N−アラキジル−β−ラクトシルアミン16μ
molをクロロホルムとメタノールの混液(2:1)に溶かし
た。これを試験管に加え、窒素ガス気流中で溶媒を留去
し、3H−イヌリン240μCiを含有する1mMイヌリンのリン
酸緩衝化生理食塩水6mlを加えて振盪し、更に軽く超音
波処理してリポソームの懸濁液を調製した。これを40〜
45℃に加温し、次いで0.2μmの孔径を有するポリカー
ボネート製メンブランフィルターを通過させ、粒径0.2
μm以下のリポソームの懸濁液を調製する次にこれを超
遠心分離(15万×g、1時間、2回)し、上澄みを除去
することによりリポソームに保持されなかったイヌリン
を除去し、リン酸緩衝化生理食塩水を加え、全量62mlの
リポソームの懸濁液を得た。L−α−ジミリストイルホ
スファチジルコリンのコリン基をマーカーとして酵素法
により定量したところ得られた懸濁液は0.5mlあたり全
脂質として10μmolの脂質を有していた。又、このリポ
ソームの懸濁液は0.5mlあたり0.64μCiのイヌリンをリ
ポソームに保持していた。
(以下DMSO))1 H−NMR(DMSO−d6);δ 0.80〜1.50(39H,エイコサノイル) 4.60(1H,d,J=10Hz,NH) IR(KBr);3400〜3300(OH,NH),1670(アミドI),155
5(アミドII) 元素分析 C32H61O11N 計算値 C 60.45, H 9.67, N 2.20 実測値 C 60.22, H 9.57, N 2.12 実施例1 L−α−ジミリストイルホスファチジルコリン68.6μmo
l、コレステロール68.6 μmol、ジセチルホスフェート
6.8μmol、N−アラキジル−β−ラクトシルアミン16μ
molをクロロホルムとメタノールの混液(2:1)に溶かし
た。これを試験管に加え、窒素ガス気流中で溶媒を留去
し、3H−イヌリン240μCiを含有する1mMイヌリンのリン
酸緩衝化生理食塩水6mlを加えて振盪し、更に軽く超音
波処理してリポソームの懸濁液を調製した。これを40〜
45℃に加温し、次いで0.2μmの孔径を有するポリカー
ボネート製メンブランフィルターを通過させ、粒径0.2
μm以下のリポソームの懸濁液を調製する次にこれを超
遠心分離(15万×g、1時間、2回)し、上澄みを除去
することによりリポソームに保持されなかったイヌリン
を除去し、リン酸緩衝化生理食塩水を加え、全量62mlの
リポソームの懸濁液を得た。L−α−ジミリストイルホ
スファチジルコリンのコリン基をマーカーとして酵素法
により定量したところ得られた懸濁液は0.5mlあたり全
脂質として10μmolの脂質を有していた。又、このリポ
ソームの懸濁液は0.5mlあたり0.64μCiのイヌリンをリ
ポソームに保持していた。
実施例2 L−α−ジミリストイルホスファチジルコリン72.4μmo
l、コレステロール72.4μmol、ジセチルホスフェート7.
2μmol、N−アラキジル−β−ラクトシルアミン8μmo
lをクロロホルムとメタノールの混液に溶かす以外は実
施例1と同様に処理し、全量5.9mlのリポソームの懸濁
液を得た。得られた懸濁液は0.5mlあたり全脂質として1
0μmolの全脂質及び0.78μCiのイヌリンをリポソームに
保持していた。
l、コレステロール72.4μmol、ジセチルホスフェート7.
2μmol、N−アラキジル−β−ラクトシルアミン8μmo
lをクロロホルムとメタノールの混液に溶かす以外は実
施例1と同様に処理し、全量5.9mlのリポソームの懸濁
液を得た。得られた懸濁液は0.5mlあたり全脂質として1
0μmolの全脂質及び0.78μCiのイヌリンをリポソームに
保持していた。
対照例1 L−α−ジミリストイルホスファチジルコリン76.2μmo
l、コレステロール76.2μmol、ジセチルホスフェート7.
6μmolをクロロホルムに溶かす以外は実施例1と同様に
処理し、全量5.0mlのリポソームの懸濁液を得た。得ら
れた懸濁液は0.5mlあたり全脂質として10μmolの全脂質
及び1.29μCiのイヌリンをリポソームに保持していた。
l、コレステロール76.2μmol、ジセチルホスフェート7.
6μmolをクロロホルムに溶かす以外は実施例1と同様に
処理し、全量5.0mlのリポソームの懸濁液を得た。得ら
れた懸濁液は0.5mlあたり全脂質として10μmolの全脂質
及び1.29μCiのイヌリンをリポソームに保持していた。
対照例2 前述の3H−イヌリン240μCiを含有する1mMイヌリンのリ
ン酸緩衝化生理食塩水6mlをリン酸緩衝化生理食塩水に
て20倍に希釈し、全量0.5 mlあたり1μCiのイヌリンを
含有する溶液を調製した。
ン酸緩衝化生理食塩水6mlをリン酸緩衝化生理食塩水に
て20倍に希釈し、全量0.5 mlあたり1μCiのイヌリンを
含有する溶液を調製した。
試験例1 実施例1及び対照例1で得られたリポソームの懸濁液の
一部をとり、リン酸緩衝化生理食塩水を加えて全脂質と
して0.5μmol/mlとなるように希釈した。別にβ−D−
ガラクトースに糖特異性を有するレクチン(トウゴマ
(Ricinus Communis)由来、シグマ社製)を各々100μg
/ml、200μg/ml含むリン酸緩衝化処理食塩水を調製し
た。次にリポソームの懸濁液とレクチン溶液とを1:1の
比率で混合し、軽く振盪して分光光度計測用のセルに分
注後、波長450nmにおける透過率を経時的に測定(15分
間)した。実施例1のN−アラキジル−β−ラクトシル
アミンを含むリポソームの懸濁液では、経時的に透過率
が減少することにより、リポソームの凝集が認められ、
その程度はレクチン量の多い方が著しかった。これに対
して対照例1のリポソームでは特に凝集性は認められな
かった。
一部をとり、リン酸緩衝化生理食塩水を加えて全脂質と
して0.5μmol/mlとなるように希釈した。別にβ−D−
ガラクトースに糖特異性を有するレクチン(トウゴマ
(Ricinus Communis)由来、シグマ社製)を各々100μg
/ml、200μg/ml含むリン酸緩衝化処理食塩水を調製し
た。次にリポソームの懸濁液とレクチン溶液とを1:1の
比率で混合し、軽く振盪して分光光度計測用のセルに分
注後、波長450nmにおける透過率を経時的に測定(15分
間)した。実施例1のN−アラキジル−β−ラクトシル
アミンを含むリポソームの懸濁液では、経時的に透過率
が減少することにより、リポソームの凝集が認められ、
その程度はレクチン量の多い方が著しかった。これに対
して対照例1のリポソームでは特に凝集性は認められな
かった。
以上のことから実施例1のリポソームではN−アラキジ
ル−βラクトシルアミンがリポソーム膜に組込まれ、乳
糖のガラクトース残基が膜表面に露出していることが確
認された。
ル−βラクトシルアミンがリポソーム膜に組込まれ、乳
糖のガラクトース残基が膜表面に露出していることが確
認された。
試験例2 実施例1、2及び対照例1で得られたリポソームの懸濁
液並びに対照例2で得られた3H−イヌリン溶液をそれぞ
れSD系雄性ラット(体重140〜160g)の後肢静脈内に体
重100gあたり0.5ml注入した。30分後頚動脈放血して開
腹し、肝を摘出した。この一部をとり、リン酸緩衝化生
理食塩水中でホモジェナイズした。次いで液体シンチレ
ーション法により放射活性を測定し、投与量に対する回
収率(%)を求めた。又、血清中の放射活性回収率はラ
ットの全血液を体重の6.5%、血清量を全血液の50%と
みつもって計算した。結果を表1に示した。
液並びに対照例2で得られた3H−イヌリン溶液をそれぞ
れSD系雄性ラット(体重140〜160g)の後肢静脈内に体
重100gあたり0.5ml注入した。30分後頚動脈放血して開
腹し、肝を摘出した。この一部をとり、リン酸緩衝化生
理食塩水中でホモジェナイズした。次いで液体シンチレ
ーション法により放射活性を測定し、投与量に対する回
収率(%)を求めた。又、血清中の放射活性回収率はラ
ットの全血液を体重の6.5%、血清量を全血液の50%と
みつもって計算した。結果を表1に示した。
表1より明らかなように、N−アラキジル−β−ラクト
シルアミンを含有するリポソームの肝臓への分布は対照
に比べ、非常に大きく、又添加量を増すほど肝臓への指
向性が増大することが確認された。
シルアミンを含有するリポソームの肝臓への分布は対照
に比べ、非常に大きく、又添加量を増すほど肝臓への指
向性が増大することが確認された。
試験例3 実施例1及び対照例1で得られたリポソームの懸濁液を
用いて末端にガラクトース残基を有し、肝実質細胞指向
性を有するアシアロフェツインによる阻害効果をみた。
即ち、試験例2と同一の条件でラットにリポソーム懸濁
液を投与する1分前に、アシアロフェツインのリン酸緩
衝化生理食塩水を後肢静脈内(リポソーム注入側と反対
側の後肢)に前投与し、以後試験例2と同様の操作を行
った。アシアロフェツインの投与量はラット体重100gあ
たり13.3mgとした。結果を表2に示した。
用いて末端にガラクトース残基を有し、肝実質細胞指向
性を有するアシアロフェツインによる阻害効果をみた。
即ち、試験例2と同一の条件でラットにリポソーム懸濁
液を投与する1分前に、アシアロフェツインのリン酸緩
衝化生理食塩水を後肢静脈内(リポソーム注入側と反対
側の後肢)に前投与し、以後試験例2と同様の操作を行
った。アシアロフェツインの投与量はラット体重100gあ
たり13.3mgとした。結果を表2に示した。
表 2より明らかなように、乳糖モノアラキジン酸アミド
を含有するリポソームの肝臓への分布はアシアロフェツ
インの前投与により有意に抑制された。これに対して対
照のリポソームではアシアロフェツインによる影響は受
けなかった。
を含有するリポソームの肝臓への分布はアシアロフェツ
インの前投与により有意に抑制された。これに対して対
照のリポソームではアシアロフェツインによる影響は受
けなかった。
以上のことから本発明の脂質膜形成体は、優れた肝実質
細胞への指向性を有することが確認された。
細胞への指向性を有することが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 13/02
Claims (1)
- 【請求項1】乳糖のグルコース部分の1位、2位、3位
及び6位の水酸基のいずれか一つが炭素数12〜30のアシ
ルアミノ基に置換した化合物であるアミノ−デオキシ−
ラクトースのモノ脂肪酸アミドを含有する脂質膜構造
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25944986A JPH0764722B2 (ja) | 1985-10-31 | 1986-10-30 | 脂質膜構造体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60-244744 | 1985-10-31 | ||
JP24474485 | 1985-10-31 | ||
JP25944986A JPH0764722B2 (ja) | 1985-10-31 | 1986-10-30 | 脂質膜構造体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62201814A JPS62201814A (ja) | 1987-09-05 |
JPH0764722B2 true JPH0764722B2 (ja) | 1995-07-12 |
Family
ID=26536883
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25944986A Expired - Fee Related JPH0764722B2 (ja) | 1985-10-31 | 1986-10-30 | 脂質膜構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0764722B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5026558A (en) * | 1989-01-31 | 1991-06-25 | University Of Southern California | Targeting drugs to hepatocytes in the liver |
-
1986
- 1986-10-30 JP JP25944986A patent/JPH0764722B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62201814A (ja) | 1987-09-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |