JPH0764359A - 原稿供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 両面コピー用原稿反転装置を有するＣＶＴ方
式の原稿供給装置を小型化し、設置スペースを小さくす
る。 【構成】 プラテンスキャン時に用いるプラテン２の上
方に原稿供給トレイ５と原稿排出トレイ７とを上下２段
に配置し、原稿反転装置の反転経路を露光位置の下流側
に位置する両トレイ５，７間に設ける。そして反転後の
原稿を露光位置の上流側に搬送するための搬送経路を備
えている。この構成により、原稿供給装置が小型化さ
れ、装置本体からはみ出さないで装備することができ、
設置スペースを小さくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、原稿移動中に画像を読
取る方式の画像形成装置に用いられる原稿供給装置に係
り、特に原稿の表裏反転装置を小型化するのに好適な原
稿供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、複写機などの画像形成装置に装備
された自動原稿供給装置（以下ＡＤＦと記す）における
原稿露光方式としては、原稿サイズより大きいプラテン
上に原稿を載置し、露光光学系を移動させて露光動作を
行うプラテンスキャン方式と、プラテン上にスリット状
に形成された固定露光位置に露光光学系を固定し、原稿
をプラテン上で一定移動速度で搬送しながら露光動作を
行う原稿移動型露光方式（以下ＣＶＴと記す）とがあ
る。

【０００３】図１１に従来のＣＶＴ方式の画像形成装置
の一例の概略構成を示す。装置本体１の上面にはプラテ
ン２が設けられており、このプラテン２上にＡＤＦ３が
取り付けられている。ＡＤＦ３には給紙原稿４を載置す
る原稿給紙トレイ５と、排出原稿６を収納する原稿排出
トレイ７とが上下２段に配置されている。プラテン２上
の固定露光位置にはスキャンプラテン８が設けられてお
り、ＡＤＦ３のスキャンプラテン８に対向する位置には
プラテンロール９が配置されている。装置本体１内のプ
ラテン２の下面には露光光学系としてのキャリッジ１０
が設けられている。ＣＶＴ方式において、キャリッジ１
０はスキャンプラテン８の下面に位置固定される。

【０００４】そしてプラテンロール９によりスキャンプ
ラテン８上を搬送される原稿１１上の画像情報をキャリ
ッジ１０に設けられた露光光学系が露光して読み取るよ
うになっている。キャリッジ１０が読み取った画像情報
は反射ミラー１２，１３により反射され、イメージセン
サ１４に入って電気信号に変換される。この信号は画像
処理、編集装置１５により処理されてレーザ１６に入力
され、レーザ１６によりドラム１７に静電潜像が形成さ
れる。この静電潜像は公知の手段により転写用紙給紙ト
レイ１８から供給される転写用紙１９上にトナー像とし
て転写され、その後定着されて転写用紙排出トレイ２０
に排出される。 なお、プラテンスキャン方式でコピー
を行う場合には、使用者がＡＤＦ３を回動し、プラテン
２の面を開いてプラテン２上に原稿１１をセットし、キ
ャリッジ１０をプラテン２に沿って移動して原稿１１を
露光する。この種の複写機は、例えば特開平１−２０５
１４６号公報、特開平２−４８６７９号公報などに開示
されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ＣＶＴ方式ＡＤＦにおいて、両面コピー用の原稿反転装
置を設ける場合、原稿反転のための搬送経路が必要とな
り、装置が大型になるという問題があった。例えば特開
平２−４８６７９号公報に記載された提案によると、露
光部搬送機構が複雑となり、大型でコスト高になる欠点
があった。また、原稿露光位置の下流側に反転経路を設
けた場合、搬送方向が逆になってスキャン方向も逆にな
る。この問題を解決するために露光位置の上流側に反転
経路を設けると、装置が大型になるという問題があっ
た。本発明の目的は、ＣＶＴ方式ＡＤＦにおいて、両面
コピー用の原稿反転装置を画像形成装置を大型化するこ
となく設置することのできる原稿供給装置を提供するこ
とにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明はプラテン上の露光位置に固定された露光
光学系を有し、原稿を前記プラテン上で一定速度で搬送
しながら、前記露光光学系で露光動作を行う画像形成装
置に於ける原稿供給装置において、前記露光位置より下
流側の原稿搬送経路に設けられ、原稿反転経路を有する
原稿反転部と、該原稿反転部により反転された前記原稿
を前記露光位置の上流側に搬送する搬送経路とを備え、
前記原稿反転経路をプラテンスキャン時に用いるプラテ
ン上部に設けた構成にある。

【作用】両面コピーの原稿反転時には露光位置の下流側
に原稿が搬送され、さらに原稿をプラテン上の反転経路
に搬送させた後に、露光位置の上流側に通じる搬送路に
搬送し、露光動作を行う。このように原稿反転部の反転
経路をプラテン上に設けることにより、原稿供給装置を
画像形成装置の外側にはみ出すことがなく、装備するこ
とができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の原稿供給装置の実施例を図面
に基づいて説明する。図１に本発明のＣＶＴ方式ＡＤＦ
の第１の実施例の構成を示す。なお、本実施例におい
て、図１１に示す従来例の部分に対応する部分には同一
の符号を付しており、その説明は適宜省略する。本実施
例に示すＡＤＦ３は両面コピーのための原稿反転装置を
設けたもので、原稿供給トレイ５と原稿排出トレイ７と
は上下段違いに配置されている。両トレイ５，７は画像
形成装置本体１からはみ出さない大きさで構成されてい
る。

【０００８】原稿供給トレイ５上にセットされた給紙原
稿４はピックアップロール２１でピックアップされ、フ
ィードロール２２とリタードロール２３とからなるロー
ル対によって１枚ずつの原稿にさばかれてＡＤＦ３内に
搬送される。その後、原稿４はティクアウエイロール２
４によりプリレジロール２５に位置補正のために搬送さ
れる。そして、位置補正された原稿１１は一時待機した
後、図１１に示すスキャンプラテン８上をプラテンロー
ル９により等速搬送されながら、ＡＤＦ用露光光学系Ｉ
ＩＴキャリッジ停止位置に位置固定されたキャリッジ１
０の露光光学系ＩＩＴにより露光される。 片面コピー
の場合は、露光が終了した原稿１１はイクジットロール
２６により原稿給紙トレイ５の下部に配置された原稿排
出トレイ７上に排出される。なお、符号７ａは原稿排出
トレイ７の下面に設けられたプラテンクッションであ
る。

【０００９】図２に原稿反転装置の基本構造を示す。Ａ
ＤＦ３の内部にある原稿反転装置は、プラテンロール９
に案内されて露光が終わった原稿１１を搬送するトラン
スポートシュート３１と、トランスポートシュート３１
に沿って搬送された原稿１１を排出するイクジットロー
ル２６を備えている。またトランスポートシュート３１
とイクジットロール２６との間には、原稿反転時の原稿
１１をテイクアウエイロール２４の方向に搬送するデュ
ープレックスシュート３２が設けられている。さらにト
ランスポートシュート３１とデュープレックスシュート
３２との分岐点には、反転された原稿１１をすくい上げ
るための、マイラーでくし歯状に形成されたインバート
ゲート３３が設けられている。またイクジットロール２
６の上流側には、前記分岐点を通過する原稿１１を検知
するインバートセンサ３４が配置されており、後流側に
は原稿１１の原稿排出トレイ７側への排出を検知するイ
クジットセンサ３５が配置されている。

【００１０】次に原稿反転装置の動作を説明する。図３
は原稿反転のタイミングチャートである。プラテンロー
ル９は原稿露光のために常時回転していて、露光が終了
した原稿１１をトランスポートシュート３１へ搬送す
る。イクジットロール２６は露光動作と連動して正転を
開始する。原稿反転時には、搬送されてきた原稿１１の
先端をインバートセンサ３４が検知する。さらに原稿１
１がトレイ５，７の方向に搬送されると、イクジットセ
ンサ３５が原稿１１の先端を検知する。原稿１１がさら
に同方向に搬送され、インバートセンサ３４が原稿１１
の後端を検知すると、トランスポートシュート３１とデ
ュープレックスシュート３２との分岐点を通過したとし
て、イクジットロール２６の回転は即時に停止される。
この場合、原稿１１がイクジットロール２６にニップさ
れた状態で停止しなければならない。停止後のイクジッ
トロール２６は、逆転駆動して、インバートゲート３３
が原稿１１をすくい上げ、デュープレックスシュート３
２へ搬送する。原稿１１の前端がインバートセンサ３４
にて検出されると、この信号によりイクジットロール６
の回転を停止させ、原稿反転動作を終了する。

【００１１】原稿排出時は、イクジットロール２６の回
転停止と逆転駆動を行わず、そのまま原稿排出トレイ７
上に原稿１１を排出する。このときイクジットセンサ３
５は原稿１１の通過を検知し、この信号によりイクジッ
トロール２６の回転の停止を行う。なお、原稿排出時に
は前記の反転動作をもう一度くりかえし排出原稿のペー
ジ順合わせを行った後排出する。本実施例によれば、Ｃ
ＴＶ方式ＡＤＦにおいて、原稿給紙トレイ５と原稿排出
トレイ７とをプラテン２の上方に上下段違いに配置し、
両面コピー時の反転経路をプラテン２の上部に配置した
ので、ＡＤＦ３を小型化することできる。したがって、
ＡＤＦ３は画像形成装置本体からトレイ５，７などがは
さみ出さない大きさで構成することができることから、
設置スペースを小さくすることできる。

【００１２】図４ないし図６に本発明の第２の実施例の
構成を示す。本実施例は、図４に示すように、イクジッ
トロール２６の後流側に排出パス４１と反転パス４２と
に分岐するための分岐部４３が設けられており、反転パ
ス４２はプラテンコピー時に使用するプラテンクッショ
ン７ａと排出トレイ７との間に配置されている。図５と
図６に上記の原稿排出トレイ収納方式の原稿反転装置の
構造を示す。図５において、プラテンカバー部はベース
フレーム４４にカバー４５とプラテンクッション７ａと
インバートシュート４６とが取り付けられた構造となっ
ている。カバー４５とベースフレーム４４との間には原
稿反転装置の反転パスとしてのインバートシュート４６
が通っている。そして原稿反転時にはインバートシュー
ト４６内に原稿１１が一時的に収容される。またプラテ
ンクッション７ａは、プラテンコピーの場合に原稿１１
をプラテン２に押し付けるために弾性体で構成されてい
る。

【００１３】図６において、イクジットロール２６の後
流側の排出パス４１と反転パス４２との分岐部４３に
は、原稿１１のカバー４５上の原稿排出トレイ７への排
出と、反転のためのインバートシュート４６への搬送と
を分けるためイクジットゲート４７が設けられている。
イクジットゲート４７は、図示しないソレノイドにより
回転駆動され、ソレノイドＯＦＦで排出のために実線で
示す位置にあり、ソレノイドＯＮでインバートシュート
４６への搬送のために点線で示す位置にある。そしてソ
レノイドＯＮで原稿１１は反転パス入口シュート４８を
介して、インバートシュート４６内へ搬送される。

【００１４】図７ないし図９に本発明の第３の実施例の
構成を示す。本実施例は第１の実施例における反転パス
４２を原稿給紙トレイ５内に設けたものであり、他の部
分の構成は第２の実施例とほぼ同様である。図８に示す
ように原稿給紙トレイ５の下面はベースフレーム５１で
支持されており、ベースフレーム５１の下部にはアンダ
カバー５２とインバートシュート５３が取り付けられて
いる。そして、図９に示すように分岐部４３にはソレノ
イドにより回転駆動されるイクジットゲート４６が設け
られている。このイクジットゲート４６はソレノイドＯ
ＦＦで原稿１１を排出するために実線で示す位置にあ
り、ソレノイドＯＮでインバートシュート５３への搬送
のために点線で示す位置にある。

【００１５】図１０は第２及び第３の実施例の動作を示
すタイミングチャートである。この動作は基本的には図
３に示す第１の実施例の動作と同様である。原稿反転時
には搬送されてきた原稿１１の前端をインバートセンサ
３４が検知すると、イクジットゲート４６を駆動するソ
レノイドがＯＮとなり、点線で示す位置に回動して原稿
１１をインバートシュート４６，５３内へ搬送する。以
後の動作は第１の実施例と同様である。両面コピーが終
った原稿１１を排出する場合は、イクジットゲート４６
を駆動するソレノイドＯＦＦとして実線で示す位置に回
動し、イクジットロール２６の停止及び逆転駆動を行わ
ず、そのまま原稿排出トレイ７上に排出する。上記の第
２，第３の実施例によれば、反転パス４２を原稿給紙ト
レイ５または原稿排出トレイ７の内部に設けたので、原
稿１１が反転する際にＡＤＦ３の外部に出ることがな
く、原稿の搬送の信頼性が向上する。

【００１６】

【発明の効果】上述のように、本発明によれば、原稿反
転部に設けられた原稿反転経路を、プラテンスキャン時
に用いるプラテン上部に配置したので、装置を小型化し
設置スペースを小さくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の原稿供給装置の第１の実施例の構成
を示す縦断面図である。

【図２】 原稿反転装置の構成を示す拡大断面図であ
る。

【図３】 原稿反転動作を説明するタイミングチャート
である。

【図４】 本発明の第２の実施例の構成を示す縦断面図
である。

【図５】 第２の実施例の原稿排出トレイの構成を示す
縦断面図である。

【図６】 第２の実施例の原稿反転装置の構成を示す拡
大縦断面図である。

【図７】 本発明の第３の実施例の構成を示す縦断面図
である。

【図８】 第３の実施例の原稿給紙トレイの構成を示す
縦断面図である。

【図９】 第３の実施例の原稿反転装置の構成を示す縦
断面図である。

【図１０】 第２及び第３の実施例の原稿反転動作を説
明するタイミングチャートである。

【図１１】 画像形成装置の一例の概略構成を示す説明
図である。

【符号の説明】

２…プラテン、３…原稿供給装置（ＡＤＦ）、５…原稿
給紙トレイ、７…原稿排出トレイ、１０…キャリッジ
（露光光学系）、１１…原稿、３１…トランスポートシ
ュート（搬送経路）、３２…デュープレックスシュート
（搬送経路）、４６，５３…インバートシュート（原稿
反転経路）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラテン上の露光位置に固定された露光
   光学系を有し、原稿を前記プラテン上で一定速度で搬送
   しながら、前記露光光学系で露光動作を行う画像形成装
   置に於ける原稿供給装置において、 前記露光位置より下流側の原稿搬送経路に設けられ、原
   稿反転経路を有する原稿反転部と、 該原稿反転部により反転された前記原稿を前記露光位置
   の上流側に搬送する搬送経路と、を備え、 前記原稿反転経路をプラテンスキャン時に用いるプラテ
   ン上部に設けたことを特徴とする原稿供給装置。