JPH0764324A - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

電子写真用トナーの製造方法

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JPH0764324A
JPH0764324A JP5209758A JP20975893A JPH0764324A JP H0764324 A JPH0764324 A JP H0764324A JP 5209758 A JP5209758 A JP 5209758A JP 20975893 A JP20975893 A JP 20975893A JP H0764324 A JPH0764324 A JP H0764324A
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toner particles
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Kunihiro Inagaki
訓宏 稲垣
Takanori Suzuki
孝典 鈴木
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Tomoegawa Co Ltd
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Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブロッキング現象という問題が解決され、し
かも低エネルギー定着が可能である電子写真用トナーの
製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 シロキサン系モノマーガスを高周波電力10
W〜150W、圧力0.02〜0.2Torrの条件下
でプラズマ化させ、このプラズマ雰囲気に、ガラス転移
温度が60℃以下でかつ溶融開始温度が80℃以下のト
ナー粒子を10秒〜30分間接触させることによりトナ
ー粒子表面にプラズマ重合膜を形成することを特徴とす
る電子写真用トナーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電印刷
法、静電記録法などにおいて形成される静電荷像を現像
するための電子写真用トナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真用トナーとしては、スチ
レン−アクリル酸エステル共重合体系樹脂、あるいはス
チレン−ブタジエン共重合体系樹脂ないしはポリエステ
ル系樹脂等の結着樹脂と、カーボンブラック、染料など
の着色剤と、帯電制御剤とを配合し、溶融混練後、粉砕
して分級する混練粉砕法か、あるいは懸濁または乳化重
合法により製造された平均粒子径5〜20μmの微粉末
が用いられている。このようにして製造されたトナー
は、一般に乾式電子写真用トナーと総称されている。上
記乾式電子写真用トナーは、キャリヤと混合されて現像
剤となる。この時、トナーはキャリヤとの摩擦帯電によ
り適度な比電荷を付与され、静電気の力によってキャリ
ヤ表面に付着している。
【0003】このような現像剤を用いた現像プロセス
は、光導電現像を利用して感光体上に静電潜像を形成
し、さらに現像剤中の帯電した電子写真用トナーをキャ
リヤの磁気ブラシによって静電潜像に付着させて、可視
像とする。そして、転写過程で感光体表面のトナー像を
コピー用紙に転写した後、定着工程で電子写真用トナー
中の結着樹脂を溶融させてコピー用紙に融着することに
より、画像が形成される。
【0004】上記定着工程で採用される方式にはオーブ
ン方式、熱ローラ方式、圧力方式の3方式がある。圧力
方式を除いて前二者の方式は共に熱を利用した方式であ
る。このような熱を利用した定着方式でトナーを定着さ
せる場合、使用する電子写真用トナーは伝導伝熱あるい
は放射伝熱によって結着樹脂が溶融し、該結着樹脂がコ
ピー用紙にくい込み、アンカー効果によって定着する。
【0005】ところで、上記のようなオーブンあるいは
熱ロールの定着方式をもつ複写機用の電子写真用トナー
は、一般消費者に渡るまで、および渡ってから消費する
までの間、現像に必要十分な流動性を維持して運送し、
保存する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱帯地
方へ、または熱帯地方を通過して輸送する場合、電子写
真用トナーは40℃以上の高温に長時間曝されて、トナ
ー粒子の界面が互いに融着し合って塊になる、いわゆる
ブロッキング現象が起こるという問題が従来よりあっ
た。また、複写機の現像器内で周囲の熱により、あるい
はキャリヤ粒子との摩擦熱によってブロッキング現象が
起こるという問題もあった。特に、最近複写機の省エネ
ルギー化の指向が高まるにつれ、ガラス転移温度(T
g)が60℃以下で、かつ溶融開始温度が80℃以下で
ある低温で定着可能なトナーが要望されているが、この
ような低エネルギー定着用トナーにおいては上記のブロ
ッキング現象の問題が顕著であった。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、特にブロッキング現象が発生するという問題が解
決され、しかも低エネルギー定着が可能である電子写真
用トナーの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラズマ重合
によってトナー粒子表面にポリマー膜を形成すれば、ト
ナーが他のトナー、キャリヤ、または機器に付着し難く
なり、ブロッキング現象の発生が大幅に軽減することを
見い出した。そこで本発明は、シロキサン系モノマーガ
スを高周波電力10W〜150W、圧力0.02〜0.
2Torrの条件下でプラズマ化させ、このプラズマ雰
囲気に、ガラス転移温度が60℃以下でかつ溶融開始温
度が80℃以下のトナー粒子を10秒〜30分間接触さ
せてトナー粒子表面にプラズマ重合膜を形成することに
より上記目的を達成した。
【0009】以下本発明について詳細に説明する。本発
明で対象とするトナー粒子とは、結着樹脂、着色剤、帯
電制御剤および必要に応じてその他の添加物からなるト
ナーである。特に、低温度ローラー(例えば70℃〜1
00℃)でも充分な定着性が得られる低エネルギー定着
性トナーを得るために、ガラス転移温度が60℃以下
で、かつ溶融開始温度が80℃以下であるトナーを対象
としている。ガラス転移温度が60℃より高いか、ある
いは溶融開始温度が80℃より高いと、充分な低温定着
性が得られないので好ましくない。この場合におけるガ
ラス転移温度は、示差走査熱量測定装置(セイコー電子
工業社製、商品名:セイコ−SSC2500型)により
測定し、また溶融開始温度は高化式フローテスター(島
津製作所社製、商品名:CF−500)により等速昇温
法(5℃/min)の条件下でプランジャーの降下開始
温度を測定値とした。
【0010】前記のトナー粒子の結着樹脂としては、ス
チレン樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、スチレン−
アクリル酸エステル共重合樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド、ポリウレタンなどが挙げら
れる。着色剤としては、カーボンブラック、モノアゾ系
赤色顔料、ジアゾ系黄色顔料、キナクリドン系マゼンタ
顔料、アントラキノン染料などが挙げられ、帯電制御剤
としては、ニグロシン系染料、第四級アンモニウム塩、
モノアゾ系の金属錯塩染料などが挙げられる。その他必
要に応じて添加される添加物としては、離型剤としての
ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン
類、疎水性シリカやコロイダルシリカなどの流動化剤な
どが挙げられる。
【0011】上記電子写真用トナーは、結着樹脂、着色
剤等を所望の配合に混合し、単軸スクリュウ押出機、二
軸混練押出機(二軸エクストルーダー)、あるいはバン
バリミキサなどの溶融混練機を用いて溶融混練を行った
後、ジェットミルなどの衝撃粉砕機で粉砕し、気流式分
級器などで平均粒子径5〜20μmに分級することによ
り得られる。また、結着樹脂用の重合性モノマー成分に
着色剤、帯電制御剤および必要に応じてその他の添加物
を添加して、懸濁重合法あるいは乳化重合法などによっ
て重合することにより得ることもできる。しかしなが
ら、本発明は上記方法のみにより製造されたトナーを対
象としているのではなく、上記以外にスプレードライ
法、マイクロカプセル化法で製造したトナー粒子をも対
象としている。
【0012】上記トナー粒子をプラズマ重合する際、用
いられる装置としては、例えば内部電極方式のベルジャ
ー型、外部電極方式の円筒型、流動層型などの各種混合
機構を兼ね備えた装置を例示することができる。
【0013】以下図面を参照しつつ説明する。図1はベ
ルジャー型プラズマ重合装置の1例であり、平行平板電
極型プラズマ装置を示している。すなわちベルジャー1
1内は密閉された空間であり、互いに平行に配置された
2枚の平行平板電極12のうち下の電極板の上には振動
皿13が載置されている。これにトナーの粉末を載せ、
ベルジャー11内を真空ポンプ15により真空にした
後、ベルジャー11内に気体導入部14から気体を適量
流し込み、コア材となるトナー用粉末に振動皿13から
振動を伝える。この振動操作によって振動皿13内のト
ナー粉末は流動化し始める。次に上下の平行平板電極1
2に高周波電力を供給することでプラズマを発生させ、
トナー粒子表面にポリマー膜を形成する。この時トナー
粒子は常に振動で流動化し、転動しているので、トナー
用コア材粉末表面で膜形成が満遍なく進み、プラズマ重
合が均一になされる。
【0014】上記の気体導入部14から流れ込む気体
は、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルメトキシシラ
ン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、テト
ラエチルオルソシリケートなどシロキサン系モノマーガ
スが好ましい。これらの気体を用いると、他の気体と比
較して、ブロッキング現象の改善がより顕著となるため
好ましい。ただし、シロキサン系モノマーガスに酸素を
混合した混合ガスを使用してもよい。シロキサン系モノ
マーガスに酸素を混合することによって重合膜中の炭素
成分を減らし、SiO成分を多くすることができる。ま
た、シロキサン系ガス、あるいはシロキサン系ガスと酸
素との混合ガスを、ヘリウムあるいはアルゴン等の不活
性ガスで希釈してもよい。希釈することによって、膜生
成速度、膜性質をコントロールすることができる。
【0015】プラズマ化させる条件は、圧力が0.02
〜0.2Torr、高周波電力が10W〜150W(た
だし、周波数13.56MHz時)、処理時間が10秒
〜30分であることが好ましい。圧力が0.2Torr
より大きいと均質な重合膜ができず、粉末状になり、
0.02Torr以下であると生成速度が遅くなるため
に好ましくない。高周波電力が10Wより小さいとプラ
ズマが発生しにくく、150Wより大きいと膜生成速度
よりもエッチング速度が大きくなり、ブロッキング現象
の改善するだけの重合膜の効果が得られないので好まし
くない。さらに、プラズマ重合時間に関しては、30分
より長いとトナー粒子の表面が劣化し、摩擦帯電性が悪
くなるので好ましくない。
【0016】なお、トナー粒子表面の重合膜生成速度
は、真空度、印加電圧、電極間の距離、基板温度、さら
に気体の種類、流量および装置内の気体の流れのパター
ンなどのプラズマ操作条件で変わるため、最適な条件は
前記重合条件内で適宜見いだすことが必要である。
【0017】
【作用】本発明の電子写真用トナーの製造方法は、シロ
キサン系モノマーガスを高周波電力10W〜150W、
圧力0.02〜0.2Torrの条件下でプラズマ化さ
せ、このプラズマ雰囲気に、ガラス転移温度が60℃以
下でかつ溶融開始温度が80℃以下のトナー粒子を10
秒〜30分間接触させることによりトナー粒子表面にプ
ラズマ重合膜を形成することを特徴とする方法であるの
で、プラズマ重合することによりトナー粒子表面に、硬
く、高温条件下でもトナー粒子が互いにブロッキングし
ない重合膜を形成することができる。
【0018】
【実施例】次に実施例によって本発明を説明する。 (実施例1)本実施例ではプラズマ重合すべきトナー粒
子を混練粉砕法により製造した。その製造方法を以下に
説明するまず、トナーの配合比率を以下の通りとした。 ・スチレン−ブチルアクリレート共重合体樹脂 (三洋化成社製) 100重量部 ・カーボンブラック (三菱化成社製、商品名:MA−100) 7重量部 ・ポリプロピレン (三洋化成社製、商品名:ビスコール660P) 4重量部 ・帯電制御剤 (保土ヶ谷化学社製、商品名:T−77) 2重量部
【0019】本実施例では上記組成からなる配合物を混
練粉砕法により処理して、平均粒子径11μmのトナー
粒子を作製した。ついでシリカ微粒子(日本アエロジル
社製、R−972)を得られたトナー粒子の表面に付着
させた。なお、得られたトナー粒子のガラス転移温度は
55.3℃であり、溶融開始温度は75.6℃であっ
た。このシリカ微粒子が表面に付着したトナー粒子粉末
をプラズマ重合装置内の振動皿上に30g載せ、真空ポ
ンプで1×10-4Torrまで排気し、粉末を振動させ
て10分間撹拌した。その後、ヘキサメチルジシロキサ
ンを流量5cc/minで導入し、重合装置内の真空度
を0.1Torrに保ち、高周波電源(13.56MH
z)を入れて出力40Wでグロー放電させて、トナー粉
末を5分間プラズマ重合させて、本実施例の電子写真用
トナーAを作製した。
【0020】(実施例2)本実施例ではプラズマ重合す
べきトナー粒子を重合法により製造した。その製造方法
を以下に説明する。スチレン800gと、n−ブチルア
クリレート200gとの混合液に過酸化ステアリル20
gを溶解させ、さらにカーボンブラック(三菱化成工業
社製、商品名:#40)120gと、ニグロシン系染料
(オリエント化学工業社製、商品名:ボントロン04)
30gとを加えて撹拌した。さらに撹拌しながら、この
混合物を40℃で4時間加熱した。得られたスラリー
に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル25gを混
合溶解させた。得られた溶液に、蒸留水5000gにポ
リアクリル酸水溶液(和光純薬社製、薬25%、800
0〜12000cp、25℃)80gと、硫酸ナトリウ
ム45gとが溶解した溶液を加えて、撹拌機(ホモミキ
サーM型)にて10000rpmで20分間撹拌し、重
合性単量体および着色剤を含む分散液を得た。
【0021】この分散液を、還流管を装備した5リット
ルのセパラブルフラスコ容器に加えた。30分間反応容
器内を窒素置換した後、95℃まで加熱しながら直径5
0mmのタービン型撹拌翼を持つ撹拌機で、300rp
mで9時間撹拌した。その撹拌を維持しながら、内溶液
が室温になるまで冷却し、重合粒子を瀘別し、充分水洗
いした後、乾燥させて、平均粒子径6.2μmのトナー
粒子を得た。得られたトナー粒子のガラス転移点は5
7.0℃であり、溶融開始温度は77.0℃であった。
次に該トナー粒子を実施例1と同様の条件でプラズマ重
合を行い、本実施例の電子写真用トナーBを作製した。
【0022】(比較例1)実施例1と同様に混練粉砕法
によってトナー粉末を作り、その後のプラズマ重合膜を
生成しない場合の比較用の電子写真用トナーCを作製し
た。
【0023】(比較例2)実施例2と同様に重合法によ
ってトナー粉末を作り、その後のプラズマ重合膜を生成
しない場合の比較用の電子写真用トナーDを作製した。
【0024】上記実施例1、2、および比較例1、2で
得られた電子写真用トナーを用いて下記特性を評価し
た。 (1)ガラス転移温度(Tg) 示差走査熱量測定装置(SEIKO社製)を用いて測定
した。 (2)溶融開始温度 フローテスター(島津製作所社製、CFT−500形)
を用いて、等速昇温法(5℃/min)により測定し
た。
【0025】(3)保存安定性(ブロッキングテスト) 実施例および比較例で得られた電子写真用トナー20g
を、200ccのガラス製ビーカーに入れ、それを50
℃の温度にコントロールしたオーブン内に入れた。その
条件で8時間保った後、オーブンから取り出し、25
℃、60%RHの条件下に24時間放置した。その後、
ビーカーを逆さまにして中の電子写真用トナーを紙の上
に移し、円錐状に載置された電子写真用トナーの様子を
目視および指触で評価した。評価は次に示す評価基準に
従って行った。 1:パウダー状でブロッキングがなく、さらさらしてい
る。 2:指で触れてつぶれる直径3mm以下の塊がある。 3:指で触れてつぶれる直径10mm以下の塊がある。 4:基準3以上の塊あるいはビーカー内で固化してい
る。
【0026】(4)非オフセット温度領域 まず、前記実施例および比較例で得た電子写真用トナー
4部と、樹脂被覆を施してないフェライトキャリヤ(パ
ウダーテック社製、商品名:FL−1020)96部と
を混合して二成分系現像剤を作製した。次に該現像剤を
使用して市販の複写機(シャープ社製、商品名:SF−
9800)にてA4の転写紙に縦2cm、横5cmの帯
状の未定着画像を複数作製した。ついで、表層がテフロ
ンで形成された熱定着ロールと、表層がシリコンゴムで
形成された圧力定着ロールとが対になって回転する定着
機をロール圧力が1kg/cm2 であり、ロールスピー
ドが100mm/secになるように調整し、該定着ロ
ールの表面温度を階段的に変化させて、各表面温度にお
いて上記未定着画像を有した転写紙のトナー像の定着を
行った。この時、余白部分にトナー汚れが生じるか否か
の観察を行い、汚れが生じない温度領域を非オフセット
温度領域とした。
【0027】(5)定着強度 熱定着ロールの表面温度を70℃および100℃に設定
し、前記未定着画像が形成された転写紙のトナー像の定
着を行った。ついで定着画像の画像濃度を測定した後、
定着画像を綿パッドで摺擦して再び画像濃度を測定し
た。得られた測定値を下記式に当てはめて定着強度を算
出し、低エネルギー定着性の指標とした。画像濃度はマ
クベス社製の反射濃度計RD−914を使用して測定し
た。 定着強度(%)=(摺擦前の定着画像の画像濃度/摺擦
後の定着画像の画像濃度)×100 上記項目の試験結果を表1に示す。
【0028】
【0029】(6)連続コピー試験 前記(4)で得られた現像剤を使用して市販の複写機
(シャープ社製、商品名:SF−9800)で5000
枚までの連続コピー試験を行った。初期の摩擦帯電量と
連続コピー後の摩擦帯電量とを測定した。また、初期の
画像濃度と、連続コピー後の画像濃度も測定した。コピ
ー原稿はA4サイズであり、その10%に当たる部分が
黒色部である。なお、画像濃度測定にはマクベス社製の
反射濃度計RD−914を使用した。
【0030】実施例1、2で得られた電子写真用トナー
(A)、(B)の摩擦帯電量の初期値から5000枚コ
ピー後の値は、−18μm/gから−23μm/gの値
で推移した。画像濃度は、1.30から1.33までの
値を推移した。この測定結果から、実施例1、2で得ら
れた電子写真用トナーは、充分連続コピーに耐えられ、
実用上問題のないことが確認された。
【0031】本実施例で得られた電子写真用トナーは、
ヘキサメチルジシロキサンガスを高周波電力40W、圧
力0.1Torrの条件下でプラズマ化させ、このプラ
ズマ雰囲気に、ガラス転移温度が60℃以下でかつ溶融
開始温度が80℃以下のトナー粒子を5分間接触させる
ことにより、トナー粒子表面にプラズマ重合膜を形成し
たので、低温度から高温度までオフセットが発生せず、
定着温度が100℃でも定着強度が60%以上あるトナ
ーが得られた。このトナーは、実用上十分な低温定着特
性を維持しながら、保存性が充分に改善されていること
が確認された。またサンプルAと、サンプルBとの保存
安定性に関しては、経時変化がなくプラズマ重合による
効果が充分に維持されていることが確認された。
【0032】これに対して、比較例のサンプルCおよび
Dは、表面にプラズマ重合膜が形成されていないので、
保存安定性が悪く、実用上問題があることが確認され
た。
【0033】
【発明の効果】本発明の電子写真用トナーの製造方法
は、シロキサン系モノマーガスを高周波電力10W〜1
50W、圧力0.02〜0.2Torrの条件下でプラ
ズマ化させ、このプラズマ雰囲気に、ガラス転移温度が
60℃以下でかつ溶融開始温度が80℃以下のトナー粒
子を10秒〜30分間接触させることによりトナー粒子
表面にプラズマ重合膜を形成することを特徴とする方法
であるので、プラズマ重合することによりトナー粒子表
面に、硬く、高温条件下でもトナー粒子が互いにブロッ
キングしない重合膜が形成される。したがって本発明の
電子写真用トナーの製造方法によれば、優れた低温定着
特性と、優れた摩擦帯電性および画像特性を有するにも
かかわらず、高温下に保存されてもブロッキング現象を
生じることない優れた保存性を有する電子写真用トナー
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いたベルジャー型プラズマ重合装置
を示す概略図である。
【符号の説明】
11 ベルジャー 12 平行平板電極 13 振動皿 14 気体導入部 15 真空ポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シロキサン系モノマーガスを高周波電力
    10W〜150W、圧力0.02〜0.2Torrの条
    件下でプラズマ化させ、このプラズマ雰囲気に、ガラス
    転移温度が60℃以下でかつ溶融開始温度が80℃以下
    のトナー粒子を10秒〜30分間接触させることにより
    トナー粒子表面にプラズマ重合膜を形成することを特徴
    とする電子写真用トナーの製造方法。
JP5209758A 1993-08-24 1993-08-24 電子写真用トナーの製造方法 Pending JPH0764324A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS628169A (ja) * 1985-07-05 1987-01-16 Fuji Photo Film Co Ltd 電子写真用トナ−の製造方法
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