JPH076382A - フォーカスサーボ装置 - Google Patents

フォーカスサーボ装置

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JPH076382A
JPH076382A JP14464793A JP14464793A JPH076382A JP H076382 A JPH076382 A JP H076382A JP 14464793 A JP14464793 A JP 14464793A JP 14464793 A JP14464793 A JP 14464793A JP H076382 A JPH076382 A JP H076382A
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JP
Japan
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signal
deviation
change rate
focusing
tracking deviation
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Pending
Application number
JP14464793A
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English (en)
Inventor
Koji Muraoka
宏治 村岡
Hiroyuki Gondo
浩之 権藤
Kiyoyuki Suenaga
清幸 末永
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication of JPH076382A publication Critical patent/JPH076382A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外乱が加わった場合でも、高速応答が可能。 【構成】 駆動電流Iにより集光手段8を駆動し光点7
のフォーカス位置を移動させるフォーカシングアクチュ
エータ11と、光点7のフォーカス位置と所定の基準フ
ォーカス位置の偏差を検出しフォーカシング追従偏差信
号Eを出力する追従偏差検出手段16と、フォーカシン
グ追従偏差信号Eにより偏差の時間変化率の推定値であ
る追従偏差変化率推定値信号Edotを出力する追従偏
差変化率推定手段20と、追従偏差変化率推定値信号E
dotとフォーカシング追従偏差信号Eにより推定され
た偏差の時間変化率よりも大きな時間変化率で偏差を打
ち消す方向へフォーカシングアクチュエータ11を駆動
させる制御信号Uを出力する係数信号発生手段21、制
御信号発生手段22と、制御信号Uにより駆動電流Iを
供給する電流供給手段18とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータなどに接
続され、データの保存・再生等を行う光ディスク装置に
係り、特に光ビームスポットのフォーカス位置を制御す
るフォーカスサーボ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光を利用して光ディスクへ情報を
記録し、再生する光ディスク関連の製品が市場に出回る
ようになってきた。光ディスクのデータは、光ディスク
の内周側から外周側へスパイラル状のピット列として記
録されており、ピットの有無、配列によりデータとして
認識される。
【0003】このような光ディスクの記録再生装置にお
ける光学サーボ(Servo)の役割は、高速回転する
光ディスク上のデータの再生または光ディスク上への書
き込みを行う際に、光学レンズ等の集光手段により集光
された光の焦点(以下、光点という。)を記録面上の所
定のピット列上に整定させ、データを読み書き可能な状
態にすることである。
【0004】光学サーボには、光ディスクの記録面上に
光点を合わせる働きをするフォーカシングサーボと、記
録面上のピット列に光点を合わせる働きをするトラッキ
ングサーボがある。
【0005】具体的な制御手順としては、まず集光手段
を記録面に対して垂直方向に駆動してフォーカスサーボ
の引き込み動作を行い、続いて、トラッキングサーボの
引き込み動作を行うことになる。
【0006】ここで光ピックアップについて説明する。
光ピックアップは、集光手段を駆動するアクチュエータ
と、光点の位置を検出するセンサやその他の光学部品
と、それらを搭載するキャリッジと、キャリッジをディ
スク半径方向に駆動するリニアアクチュエータなどの集
合体である。
【0007】図6に光ピックアップ周辺の概略構成図を
示す。この図6において、情報記録媒体である光ディス
ク1には円周方向に幅1ないし2μm幅のトラック2が
螺旋状に形成されている。このトラック2上には反射率
の違いや磁化極性の違いとしてピットが形成されてお
り、複数のピットからなるピット列により、アドレス情
報やデータが記録されている。スピンドルモータ3は、
その上部にチャッキングした光ディスク1を毎秒数十回
転の高速で回転させる。
【0008】光ピックアップ4は、光ディスク1上の情
報を読み書きするためのレーザ光5の光源である半導体
レーザ6と、レーザ光5を集光し記録面上に光点7を形
成する光学レンズ等の集光手段8と、光ディスク1の反
射光9を受光し光点の位置信号やデータ信号を出力する
4分割センサ10と、集光手段8をフォーカス方向に駆
動するフォーカシングアクチュエータ11と、集光手段
8をトラッキング方向に駆動するトラッキングアクチュ
エータ12と、キャリッジ13をディスク半径方向に駆
動するリニアアクチュエータ14とを有している。さら
に光ピックアップ4はベース15上に搭載されている。
【0009】次に、フォーカシングサーボについて説明
する。このフォーカシングサーボの目的は、フォーカシ
ング追従偏差をデータの読み取りが行えるように十分小
さくする事である。まず、フォーカシング追従偏差の検
出原理について簡単に説明する。
【0010】図7に、従来のフォーカスサーボ装置にお
けるフォーカシング追従偏差検出方法として非点収差法
を用いたときの光点7と記録面の距離と光ディスク1の
反射光9の4分割センサ10の検出面での形状の関係図
を示す。
【0011】フォーカシング追従偏差とは、図7(a)
に示すように光点7と光ディスク1の記録面との距離で
あり、光点7が記録面上に合焦したときに4分割センサ
10(受光面S1〜S4)上の反射光9の形状は図7
(b)に示すように円形となる。
【0012】しかし、光点7が記録面の手前の位置に合
焦すると、反射光9の形状は図7(a)に示すように受
光面S1と受光面S3とを結ぶ方向を長径とする楕円形
となる。また、光点7が記録面を通り越した位置に合焦
すると、反射光9の形状は図7(c)に示すように受光
面S2と受光面S4とを結ぶ方向を長径とする楕円形と
なる。
【0013】従って、図示しない追従偏差検出手段で、
受光面S1の出力信号S1と受光面S3の出力信号S3
を加算して第1和信号を得ると共に、受光面S2の出力
信号S2と受光面S4の出力信号S4を加算して第2和
信号を得て、第1和信号から第2和信号を減算する(あ
るいは第2和信号から第1和信号を減算する)ことで後
述するフォーカシング追従偏差信号Eを得ることができ
る。この結果、第1和信号>第2和信号の場合は、光点
7が記録面の手前の位置に合焦しており、第1和信号<
第2和信号の場合は、光点7が記録面を通り越した位置
に合焦しており、第1和信号=第2和信号の場合には光
点7が記録面上に合焦しているということが分かる。
【0014】次に図8を参照して従来のフォーカスサー
ボ装置における光点7と記録面との相対距離及び検出さ
れたフォーカシング追従偏差の関係についてより具体的
に説明する。
【0015】図8に示すように、フォーカシング追従偏
差信号Eは、記録面上に光点7がある場合、すなわち、
第1和信号=第2和信号の場合には、フォーカシング追
従偏差信号E=零になり(合焦点)、また、光点7が記
録面上から垂直方向に離れるにつれてその絶対値が増加
し、ピークに到達した後には減少する。
【0016】フォーカシングサーボは、フォーカシング
追従偏差信号EがS字ピークB内にあるときにフォーカ
シング追従偏差信号Eの絶対値を零にする方向に制御し
て、記録面に焦点を結ぶように制御する。
【0017】図8において、S字ピークB内のa、b、
c点は、4分割センサ10上では図7(a)、(b)、
(c)の状態に夫々対応している。なお、図8におい
て、符号dは光ディスク1の表面反射信号である。
【0018】次に、図9を参照して、従来のフォーカシ
ングサーボ機構について説明する。図9に従来のフォー
カスサーボ装置におけるフォーカシングサーボ機構の構
成ブロック図を示す。図9において、フォーカシングサ
ーボ機構は、スピンドルモータ3により回転駆動される
情報記録媒体である光ディスク1の情報を再生する光ピ
ックアップ4と、4分割センサ10の出力であるセンサ
信号からフォーカシング追従偏差信号Eを検出して出力
する追従偏差検出手段16と、入力であるフォーカシン
グ追従偏差信号Eの低周波帯域の利得を増加し、サーボ
開ループゲイン交点周波数付近の信号の位相を進相した
制御信号Uを出力するサーボ補償手段17と、微弱な制
御信号Uに比例した駆動電流Iをフォーカシングアクチ
ュエータ11に供給する電流供給手段18と、光ディス
ク1の記録面に対して垂直方向に集光手段8を駆動電流
Iに対応して駆動するフォーカシングアクチュエータ1
1とを備えて構成されている。
【0019】次に上記従来のフォーカシングサーボ手段
について動作を説明する。光ディスク1は、スピンドル
モータ3にチャッキングされ、毎秒数十回転の速さで回
転駆動されているが、スピンドルモータ3の回転軸と光
ディスク1の記録面の法線方向には多少のずれがある。
その結果、記録面は光ディスク1の回転に伴って軸線方
向に数百ミクロンメートル程度振れることになる。した
がって、光点7はこの面振れに追従して動かなければな
らず、このための制御としてフォーカシングサーボが用
いられる。
【0020】図10は、従来のフォーカスサーボ装置に
おける光ディスク1の面振れの変位、フォーカシング追
従偏差信号E及び駆動電流Iの特性図である。この図1
0(a)は、光ディスク1が一回転20ミリ秒、面振れ
量約300ミクロンメートルで回転している状態を示し
ている。このような状態で位相補償型コントローラを用
いてフォーカシングサーボを行ない、光点7が光ディス
ク1の面振れに追従した残差であるフォーカシング追従
偏差信号Eを示したのが図10(b)である。フォーカ
シング追従偏差信号Eは、データ信号の光ディスク1へ
の読み書きを行うためには1ミクロン以下にする必要が
ある。図10(c)は、このときのフォーカシングアク
チュエータ11の駆動電流Iを示したものである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、フォ
ーカシングサーボは光ディスク1の面振れに光点7を追
従させ、かつ、光ディスク装置に外部から加わる振動に
対しても光点7が光ディスク1の記録面からはずれない
ように動作しなければならない。
【0022】近年、従来卓上据置でのみ使用されてきた
光ディスク装置もその応用商品分野が広がり、車載型の
ものや携帯使用可能な小型のものも開発されており、こ
れら商品の場合、据置型に比べて高い耐振性や耐衝撃性
が求められる。特にフォーカシングサーボへの要求仕様
は厳しくなり、上記従来の位相補償型コントローラでは
対応できない場合がでてきた。
【0023】例えば、光ディスク装置を軽く落下させ、
衝撃を与えた場合を想定する。この場合、光ディスク装
置が半波正弦波状の外乱振動を受ける。このような外乱
が加わったときのフォーカシングサーボの状態を図11
に示す。なお、外乱の影響を明確に記述するために光デ
ィスク1自体の面振れが十分小さい状態(無視できる状
態)を仮定して図示している。
【0024】図11(a)は、光ディスク装置のベース
に加わった半波正弦波振動の時間−外乱振動特性図であ
る。図11(b)は、外乱振動が加わった場合の従来の
位相補償型コントローラの制御によりフォーカシングサ
ーボを行ったときのフォーカシング追従偏差信号Eの特
性図である。図11(c)は、図11(a)の場合にお
けるフォーカシングアクチュエータ11への駆動電流I
の特性図である。
【0025】外乱が加わった時刻t1以後、フォーカシ
ングアクチュエータ11への駆動電流Iは次第に大きく
なるが、駆動電流Iの立ち上がりに時間がかかり、フォ
ーカシング追従偏差信号Eが急速に大きくなってしま
う。駆動電流Iの立ち上がりが遅れるのは、従来の位相
補償制御ではサーボ帯域以上の外乱振動周波数成分には
サーボ系が応答できないためである。
【0026】そこで、本発明の目的は、外乱が加わった
場合でも高速応答が可能なフォーカスサーボ装置を提供
することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、光点発生手段により発生された光点のフォー
カス位置制御を行うフォーカスサーボ装置であって、駆
動電流に応じて少なくとも光点発生手段の一部を駆動す
ることにより光点のフォーカス位置を移動するアクチュ
エータと、光点のフォーカス位置と所定の基準フォーカ
ス位置の偏差を検出し追従偏差信号を出力する検出手段
と、追従偏差信号に基づいて偏差の時間変化率の推定値
である追従偏差変化率信号を出力する追従偏差変化率推
定手段と、追従偏差変化率信号及び追従偏差信号に基づ
いて偏差を打ち消す方向へ推定された偏差の時間変化率
よりも大きな時間変化率でアクチュエータを駆動させる
ための制御信号を出力する制御信号発生手段と、制御信
号に基づいて駆動電流を供給する電流供給手段とを備え
たものである。
【0028】
【作用】本発明によれば、検出手段が光点のフォーカス
位置と所定の基準フォーカス位置の偏差を検出し追従偏
差信号を追従偏差変化率推定手段及び制御信号発生手段
に出力し、追従偏差変化率推定手段が追従偏差信号に基
づいて偏差の時間変化率の推定値である追従偏差変化率
信号を制御信号発生手段に出力する。
【0029】これにより、制御信号発生手段は、追従偏
差変化率信号及び追従偏差信号に基づいて推定された偏
差の時間変化率よりも大きな時間変化率で偏差を打ち消
す方向へアクチュエータを駆動させるための制御信号を
電流供給手段に出力し、電流供給手段は制御信号に基づ
いて駆動電流をアクチュエータに供給する。
【0030】この結果アクチュエータは駆動電流に応じ
て少なくとも光点発生手段の一部を駆動することにより
光点のフォーカス位置を推定された偏差の時間変化率よ
りも大きな時間変化率で偏差を打ち消す方向へ移動す
る。
【0031】したがって従来の位相補償制御では、サー
ボ系の開ループゲインが小さくなる高周波成分を持つ衝
撃に対しては偏差抑制能力が不足しサーボはずれを起こ
していたのに対し、本発明の制御では、制御信号が衝撃
による制御偏差増大を抑制するので、外部から加えられ
た衝撃などの外乱の加速度に応じて制御信号の値をあら
かじめ設定すれば、いかなる大きさの外乱に対してもサ
ーボはずれを抑制できる。そのため、高い周波数成分を
持つ衝撃を受けても制御偏差を強力に抑制でき、衝撃や
振動が加わっても良好な追従動作が可能となる。
【0032】
【実施例】次に、図1乃至図5を参照して本発明の一実
施例について説明する。
【0033】図1に本発明の一実施例におけるフォーカ
スサーボ装置の構成ブロック図を示す。図1において図
9の従来例と異なるのは、図9のサーボ補償手段17に
代えて可変構造制御手段19を有する点である。また、
図1において図9の従来例と同一の部分には同一の符号
を付し、その詳細な説明を省略する。
【0034】フォーカシングサーボ機構は、本発明の特
長である可変構造制御手段19を備えて構成されてい
る。この可変構造制御手段19をアナログ演算装置で構
成したブロック図を図2に示す。
【0035】可変構造制御手段19は、大別して、フォ
ーカシング追従偏差信号Eを入力し追従偏差変化率推定
値信号Edotを出力する追従偏差変化率推定手段20
と、入力である追従偏差変化率推定値信号Edot及び
フォーカシング追従偏差信号Eに対応する係数信号Z、
【0036】
【数1】
【0037】を出力する係数信号発生手段21と、係数
信号Zに基づいて制御信号Uを生成する制御信号発生手
段22とを備えて構成される。
【0038】追従偏差変化率推定手段20は、フォーカ
シング追従偏差信号Eを微分し追従偏差変化率推定値信
号Edotを出力する微分回路23を有している。
【0039】係数信号発生手段21は、追従偏差変化率
推定値信号Edot及びフォーカシング追従偏差信号E
に基づいて信号Sを出力する積和演算回路24と、信号
S及びフォーカシング追従偏差信号Eに基づいて信号S
Eを出力する掛算回路25と、信号SEの値が正か負か
を判別する正負判別回路26と、信号SEが正のときは
ゲインΨ1の値をα、信号SEが負のときはゲインΨ1
の値をβと選択するゲイン選択回路27と、信号S及び
追従偏差変化率推定値信号Edotに基づいて信号SE
dotを出力する掛算回路28と、信号SEdotの値
が正か負かを判別する正負判別回路29と、信号SEd
otが正のときはゲインΨ2の値をγ、信号SEdot
が負のときはゲインΨ2の値をδと選択するゲイン選択
回路30と、信号Sが正のときは出力sgn(S)の値
を1とし、信号Sが負のときは出力sgn(S)の値を
−1にする正負判別回路31とを備えて構成されてい
る。
【0040】制御信号発生手段22は、ゲインΨ1とフ
ォーカシング追従偏差信号Eの掛算を行ない信号Ψ1E
を出力する掛算回路32と、ゲインΨ2と追従偏差変化
率推定値信号Edotの掛算を行ない信号Ψ2Edot
を出力する掛算回路33と、sgn(S)及び加重信号
Mの掛算を行ない信号Msgn(S)を出力する掛算回
路34と、信号Ψ1E、信号Ψ2Edot及び信号Ms
gn(S)を加算して制御信号Uを出力する加算回路3
5とを備えて構成されている。
【0041】次に動作を説明する。まず、微分回路23
は、フォーカシング追従偏差信号Eを微分し追従偏差変
化率推定値信号Edotを積和演算回路24、掛算回路
28及び掛算回路33に出力する。
【0042】これにより積和演算回路24は、(数2)
の演算を行い信号Sを出力する。
【0043】
【数2】
【0044】ここで、λは設計パラメータである。これ
により掛算回路25は、積和演算回路24が出力する信
号Sとフォーカシング追従偏差信号Eの掛算を行い信号
SEを出力する。これにより正負判別回路26は、信号
SEの値が正か負かを判別する。この結果、ゲイン選択
回路27は、信号SEが正のときはゲインΨ1の値をα
と設定し、信号SEが負のときはゲインΨ1の値をβと
設定する。
【0045】同様にして、掛算回路28は、積和演算回
路24が出力する信号Sと追従偏差変化率推定値信号E
dotの掛算を行い信号SEdotを正負判別回路29
に出力する。これにより正負判別回路29は、信号SE
dotの値が正か負かを判別する。この結果、ゲイン選
択回路30は、信号SEdotが正のときはゲインΨ2
の値をγと設定し、信号SEdotが負のときはゲイン
Ψ2の値をδと設定する。
【0046】一方、正負判別回路31は、信号Sを正と
判別したときは出力sgn(S)の値を1に設定して掛
算回路34に出力し、信号Sを負と判別したときは出力
sgn(S)の値を−1に設定して掛算回路34に出力
する。
【0047】制御信号発生手段22は、(数3)の制御
信号Uを出力する。
【0048】
【数3】
【0049】ここで、上記構成を用いた制御により制御
目的が達成されること、並びに、前述の設計パラメータ
λ,α,β,γ,δ,Mの選定方法について以下に示
す。なお、追従偏差変化率推定値信号Edotは真の追
従偏差変化率E′と等しいものとする。
【0050】まず、フォーカシングアクチュエータ11
の駆動電流Iからアクチュエータ変位xまでの伝達特性
は2次遅れ特性であり、(数4)で示される。
【0051】
【数4】
【0052】次に、フォーカシングアクチュエータ11
が追従する光ディスク1の面振れの変位をr、光ディス
ク装置に加わる振動の変位をfで表すと、フォーカシン
グ追従偏差信号Eは(数5)で表すことができる。
【0053】
【数5】
【0054】フォーカシング追従偏差信号Eの振る舞い
は(数6)となる。
【0055】
【数6】
【0056】ここで、″は2回微分、′は1回微分を示
す。この場合において、dは(数7)である。
【0057】
【数7】
【0058】また、駆動電流Iは電流供給手段18によ
り制御信号Uを電流値に置き換えたものであるので(数
8)である。
【0059】
【数8】
【0060】さて、ここでSについての関数Vを考え
る。
【0061】
【数9】
【0062】(数9)から明らかなように、Vは常に正
の値を持ち、Sが増加するに伴いVも単調増加する。こ
こで、Vの時間変化率を計算すると、(数10)とな
る。
【0063】
【数10】
【0064】さて、Vは常に正数であり、SはVの減少
に対して単調減少するので、Vの時間変化率が常に負な
ら明らかにSは0に収束する。また、0は(数11)で
あるので、Sが0に収束した後は、フォーカシング追従
偏差信号Eは(数12)なる微分方程式に従う挙動を示
す。
【0065】
【数11】
【0066】
【数12】
【0067】したがって、(数13)となり、設計パラ
メータであるλを正数に設計すれば、時間tが経過する
に従いフォーカシング追従偏差信号Eは0に収束する。
【0068】
【数13】
【0069】なお、Et0はSが0に収束した時刻のフォ
ーカシング追従偏差信号Eである。以上のことから分か
るように、制御アルゴリズムを(数10)が常に負にな
るように組み立てれば制御目的が達成される。(数1
0)の第1項と第2項について、(数14)とすれば、
(数10)の第1項と第2項は常に負になる。
【0070】
【数14】
【0071】また、第3項について、設計パラメータM
を(数15)と設計する。
【0072】
【数15】
【0073】ここで、max|d|は全ての時間ついて
のdの絶対値の最大値を示す。このとき、第3項は(数
16)となり、第3項も常に負の値を持つ。
【0074】
【数16】
【0075】以上のことから、図2の回路により制御を
行えば、まず、信号Sが0に収束し、その後、(数6)
に従ってフォーカシング追従偏差信号Eは0に収束す
る。
【0076】この収束過程を図3に示す。図3は(E,
Edot)からなる状態平面図である。E軸、Edot
軸、S=0なる直線Hによって区切られた各領域で、係
数信号Zの変数(Ψ1,Ψ2,sgn(S))は図内に
示すように切り換えられる。その結果、各領域で(E,
Edot)の軌道Lはおおよそ矢印のようになる。例え
ば、光ディスク装置が何らかの外乱を受けて、L0=
(E0,Edot0)の状態になったとする。すると、
領域IVではベクトルIVの方向に軌道Lは推移し、領域V
に入ったあとはベクトルVの方向に軌道Lは推移する。
最終的に軌道Lは直線Hに到達する。直線H上ではS=
0であるので、フォーカシング追従偏差信号Eは(数
6)に従って直線H上を原点に向かい、最終的にフォー
カシング追従偏差信号Eは0になる。
【0077】ここで、光ディスク装置に衝撃が加わり、
直線Hからはずれたとする。そのはずれた瞬間にS≠0
となるので、制御信号Uに大きさMあるいは−Mの加重
信号が加重される。加重信号Mは衝撃の加速度よりも大
きな偏差抑制のための加速度をフォーカシングアクチュ
エータ11に発生させる。その結果、フォーカシング追
従偏差信号Eは即座に直線H上に復帰し、フォーカシン
グ追従偏差信号Eが0に収束することとなる。
【0078】この場合の可変構造制御手段19を構成す
る図2の各ブロックの動作を説明する。
【0079】まず、時刻t0で、フォーカシング追従偏
差信号Eと追従偏差変化率推定値信号Edotは(E
0,Edot0)であったとする。この時点ではE<
0、Edot<0である。積和演算回路24は(数2)
の演算を行い、その結果、S<0なる信号Sを出力す
る。掛算回路25は、信号Sとフォーカシング追従偏差
信号Eの掛算を行い、その結果、SE>0なる信号SE
を出力する。正負判別回路26とゲイン選択回路27は
信号SEを受け、ゲインΨ1としてαを選択する。ま
た、掛算回路28は信号Sと追従偏差変化率推定値信号
Edotの掛算を行い、その結果、SEdot>0なる
信号SEを出力する。正負判別回路29とゲイン選択回
路30は信号SEdotを受け、ゲインΨ2としてγを
選択する。正負判別回路31はS<0であるので信号s
gn(S)として−1を出力する。掛算回路32〜34
と加算回路35により(数3)の演算が行われ、制御信
号Uとして(数17)が出力される。
【0080】
【数17】
【0081】この制御信号Uによりフォーカシングアク
チュエータ11が駆動されるとき、前述のように状態
(E,Edot)はベクトルIVの方向に推移する。軌道
Lはその後、直線Hに到達し、フォーカシング追従偏差
信号Eは0に収束する。したがって(数15)で評価し
た全ての大きさの外乱振動について追従偏差を抑制でき
る。
【0082】次に、本発明の一実施例によるフォーカシ
ングサーボの実際の効果を図4及び図5を参照して説明
する。
【0083】図4は光ディスク1の面振れへの本発明の
一実施例の制御回路によるサーボの追従特性図であり、
図4(a)は光ディスク1の面振れの変位を示す図であ
る。この図4(a)は、光ディスク1が一回転20ms
ecで回転し、面振れ振幅が130μmである場合を示
している。図4(b)は図4(a)の光ディスク1の面
振れへの光点7のフォーカシング追従偏差信号Eの特性
図である。フォーカシング追従偏差信号Eは完全に抑圧
され、光点7は完全に光ディスク1の面に追従する。
尚、図4(c)はこの場合における駆動電流Iの特性図
である。
【0084】図10に示したように従来の位相補償制御
によるフォーカシングサーボではフォーカシング追従偏
差信号Eを完全に抑圧することはできない。
【0085】このように、本実施例の制御回路によるフ
ォーカシングサーボにより、理想的なサーボ性能を得る
ことができる。
【0086】次に、本発明の一実施例による光ディスク
装置の耐震性の向上を、図11の従来の光ディスク装置
を軽く落下させ衝撃を与えた場合と比較して説明する。
【0087】図5(a)は光ディスク装置のベースに加
わった半波正弦波振動の時間−変位線図であり、図11
(a)と同様である。図5(b)は外乱振動が加わった
ときの本発明の一実施例の制御によりフォーカシングサ
ーボを行ったときのフォーカシング追従偏差信号Eの特
性図である。フォーカシング追従偏差信号Eは完全に抑
圧され、光点7は完全に光ディスク1の面に追従する。
尚、図5(c)は駆動電流Iの特性図である。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、高い周波数成分を持つ
衝撃などの外乱を受けても光点の光ディスク面へのフォ
ーカシング追従偏差を強力に抑制できる。したがって、
本フォーカスサーボ装置を用いれば、衝撃や振動が光デ
ィスク装置に加わっても針飛びを起こさない光ディスク
装置を構成でき、光ディスク装置の携帯使用や振動する
車内での使用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるフォーカスサーボ装
置の構成ブロック図
【図2】本発明の一実施例におけるフォーカスサーボ装
置の可変構造制御手段をアナログ演算装置で構成したブ
ロック図
【図3】本発明の一実施例におけるフォーカスサーボ装
置の(E,Edot)からなる状態平面図
【図4】(a)は本発明の一実施例におけるフォーカス
サーボ装置の光ディスクの面振れの変位を示す図 (b)は本発明の一実施例におけるフォーカスサーボ装
置の光ディスクの面振れへの光点のフォーカシング追従
偏差信号の特性図 (c)は本発明の一実施例におけるフォーカスサーボ装
置の駆動電流の特性図
【図5】(a)は本発明の一実施例におけるフォーカス
サーボ装置が組み込まれている光ディスク装置のベース
に加わった半波正弦波振動の時間−変位線図 (b)は本発明の一実施例におけるフォーカスサーボ装
置により外乱振動が加わりフォーカシングサーボを行っ
たときのフォーカシング追従偏差信号の特性図 (c)は本発明の一実施例におけるフォーカスサーボ装
置の駆動電流の特性図
【図6】従来のフォーカスサーボ装置が組み込まれる光
ピックアップ周辺の概略構成図
【図7】(a)は従来のフォーカスサーボ装置における
フォーカシング追従偏差検出方法として非点収差法を用
いたときの光点が記録面の手前の位置に合焦したときの
関係図 (b)は従来のフォーカスサーボ装置におけるフォーカ
シング追従偏差検出方法として非点収差法を用いたとき
の光点が記録面に合焦しているときの関係図 (c)は従来のフォーカスサーボ装置におけるフォーカ
シング追従偏差検出方法として非点収差法を用いたとき
の光点が記録面を通り越した位置に合焦したときの関係
【図8】従来のフォーカスサーボ装置のフォーカシング
偏差S字の説明図
【図9】従来のフォーカスサーボ装置におけるフォーカ
シングサーボ機構の構成ブロック図
【図10】(a)は従来のフォーカスサーボ装置におけ
る光ディスクの面振れの変位の特性図 (b)は従来のフォーカスサーボ装置のフォーカシング
追従偏差信号の特性図 (c)は従来のフォーカスサーボ装置の駆動電流の特性
【図11】(a)は従来のフォーカスサーボ装置が組み
込まれている光ディスク装置のベースに加わった半波正
弦波振動の時間−外乱振動特性図 (b)は従来のフォーカスサーボ装置において外乱振動
が加わった場合の位相補償型コントローラの制御により
フォーカシングサーボを行ったときのフォーカシング追
従偏差信号の特性図 (c)は従来のフォーカスサーボ装置の駆動電流の特性
【符号の説明】
1 光ディスク 2 トラック 3 スピンドルモータ 4 光ピックアップ 5 レーザ光 6 半導体レーザ 7 光点 8 集光手段 9 反射光 10 4分割センサ 11 フォーカシングアクチュエータ 12 トラッキングアクチュエータ 13 キャリッジ 14 リニアアクチュエータ 15 ベース 16 追従偏差検出手段 17 サーボ補償手段 18 電流供給手段 19 可変構造制御手段 20 追従偏差変化率推定手段 21 係数信号発生手段 22 制御信号発生手段 23 微分回路 24 積和演算回路 25 掛算回路 26 正負判別回路 27 ゲイン選択回路 28 掛算回路 29 正負判別回路 30 ゲイン選択回路 31 正負判別回路 32 掛算回路 33 掛算回路 34 掛算回路 35 加算回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光点発生手段により発生された光点のフ
    ォーカス位置制御を行うフォーカスサーボ装置であっ
    て、駆動電流に応じて少なくとも前記光点発生手段の一
    部を駆動することにより光点のフォーカス位置を移動す
    るアクチュエータと、光点のフォーカス位置と所定の基
    準フォーカス位置の偏差を検出し追従偏差信号を出力す
    る検出手段と、追従偏差信号に基づいて偏差の時間変化
    率の推定値である追従偏差変化率信号を出力する追従偏
    差変化率推定手段と、追従偏差変化率信号及び追従偏差
    信号に基づいて推定された偏差の時間変化率よりも大き
    な時間変化率で偏差を打ち消す方向へ前記アクチュエー
    タを駆動させる制御信号を出力する制御信号発生手段
    と、制御信号に基づいて駆動電流を供給する電流供給手
    段とを備えたことを特徴とするフォーカスサーボ装置。
  2. 【請求項2】 前記制御信号発生手段は、追従偏差変化
    率信号及び追従偏差信号に基づいて切換信号を出力する
    切換信号発生部と、切換信号及び追従偏差信号の積の値
    に応じて第1増幅率を変更する第1増幅率変更部と、切
    換信号及び追従偏差変化率信号の積の値に応じて第2増
    幅率を変更する第2増幅率変更部と、切換信号に基づい
    て加重信号の値を予め設定した所定の値に設定する加重
    信号値設定部と、追従偏差変化率信号を第1増幅率で増
    幅し、第1増幅信号を出力する第1増幅部と、追従偏差
    信号を第2増幅率で増幅した第2増幅信号を出力する第
    2増幅部と、第1増幅信号、第2増幅信号及び加重信号
    を加算することにより制御信号を出力する制御信号発生
    部とを備えたことを特徴とする請求項1記載のフォーカ
    スサーボ装置。
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