JPH0763631A - 圧力検出装置及び該装置における圧力センサの取付け方法 - Google Patents

圧力検出装置及び該装置における圧力センサの取付け方法

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JPH0763631A
JPH0763631A JP21028993A JP21028993A JPH0763631A JP H0763631 A JPH0763631 A JP H0763631A JP 21028993 A JP21028993 A JP 21028993A JP 21028993 A JP21028993 A JP 21028993A JP H0763631 A JPH0763631 A JP H0763631A
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JP
Japan
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pressure sensor
guide member
insertion hole
pressure
spark plug
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Application number
JP21028993A
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Inventor
Kiyoshi Takeuchi
潔 竹内
Toru Kita
徹 喜多
Hiroki Komiya
広樹 小宮
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガイド部材にたわみなどがあっても確実に圧
力センサの回り止めを達成し得る圧力検出装置及び該装
置における圧力センサの取付け方法の提供。 【構成】 ガイド部材105の窓に圧力センサ100の
爪102を通した状態でガイド部材105を点火栓挿入
孔99に挿入保持することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃料機関の燃焼圧力
を検出するための圧力検出装置及び該装置における圧力
センサの取付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の燃費や出力の向上を図るうえ
で、実際の燃焼状態を把握することは極めて有意義であ
り、たとえば燃焼に重大な関係をもつ点火時期を燃焼状
態に応じてフィードバック制御することにより、ノッキ
ングを回避しつつ最良燃費、出力を発生させることがで
きる。
【0003】燃焼状態を把握する方法として、シリンダ
内での燃焼ガス圧力を検出することがよく行なわれてお
り、そのための手段として従来、たとえば図11及び図
12(a),(b)に示すようなものが知られている。
(特公昭41−5154号公報、SAEテクニカルペー
パー750883等)。
【0004】この各構成においては、シリンダヘッド1
0に設けた点火栓ネジ孔11には、点火栓12が螺合さ
れるが、その際点火栓12と取付座面14との間に座金
としての圧力センサ15を挾み込んで共締めする。
【0005】圧力センサ15はリング型の中心電極16
を中心にしてその両面に2枚の圧電素子17と、さらに
その外周に上面電極18と下面電極19を順次積層した
もので、これらの内外周を絶縁性のモールド部材20で
一体に固定してある。
【0006】中心電極16からはリード線21がモール
ド部材20を通して取り出される。
【0007】圧力センサ15は点火栓12の座金として
締め付けられているため、シリンダ内の燃焼圧力が点火
栓12に作用すると、その締付力が増減変化し、これに
より圧電素子17の発生電荷が燃焼圧力に応じて変化す
るものである。
【0008】更に、従来において特開昭61−1453
5号公報に開示されているように圧力センサ15の固定
のために13〜図16に各々示すような手段が採用され
ている。
【0009】この構成においては、圧力センサ15の外
周には円筒状のガイド部材30が嵌合される。ガイド部
材30は金属板をプレス成型したもので、シリンダヘッ
ド10に形成した点火栓挿入孔に挿入支持される。
【0010】ガイド部材30は下部が絞り込まれた段付
部32となっており、この段付部32には圧力センサ1
5の挿入を容易にするため、スリット33が形成してあ
る。圧力センサ15は段付部32に挿入保持され、かつ
ガイド部材30の周面に内方に向けて切り起こした係止
爪34により、上下方向の位置決めがなされる。
【0011】ガイド部材30の外周には複数の突起35
が設けられ、シリンダヘッド10の点火栓挿入孔31に
対する嵌合がきっちりと行なわれるようにする。
【0012】ガイド部材30の上部外周には、ゴム等の
密着性のよい材料で作られた円筒状のシール部材36が
嵌合される。
【0013】シール部材36の内周環状溝38には、ガ
イド部材30の上部外周に切り起こした係止爪37が弾
性接触し、シール部材36がガイド部材30に対して軸
方向に微摺動可能になっている。
【0014】点火栓12はガイド部材30の内部に挿入
され、圧力センサ15に対してガスケット39を介して
接触した状態で、点火栓ネジ孔11にしっかりと螺合さ
れる。
【0015】点火栓12の上部にはプラグブーツ40が
嵌合され、このとき、プラグブーツ40に形成したフラ
ンジ部41が前記シール部材36の上端に全周的に密着
する。一方、シール部材36の下端は、シリンダヘッド
10の点火栓挿入孔31のボス部42に全周的に密着
し、これにより点火栓12の付近つまりガイド部材30
の内外周に、外部から漏水などが侵入するのを確実に防
いでいる。
【0016】圧力センサ15は、前述したものと実質的
に同一に構成されるが、中心電極16に接続されるリー
ド線21には保護チューブ43が嵌められたうえ前記ガ
イド部材30の外周に設けられた止め具44に掛止さ
れ、この延長端は前記シール部材36に設けたリード線
取出孔45を気密的に貫通して外部に取り出される。
【0017】なお、シリンダヘッド10の点火線挿入孔
31の一部には、リード線21を導く縦溝46が形成さ
れており、前記シール部材36は縦溝46の上端を覆う
ように、この部分が膨出している。
【0018】以上のように構成した場合は、圧力センサ
15は円筒状のガイド部材30と一体になり、ガイド部
材30をシリンダヘッド10の点火栓挿入孔31に挿入
することにより、取付座面14に対して下面電極19が
正しく密着させられる。この後点火栓12をガイド部材
30の内部に挿入して点火栓ネジ穴11に螺合するので
あるが、このときガイド部材30は点火栓挿入孔31に
しっかりと保持されているため、ガイド部材30にたわ
みなどが無ければ点火栓12の締め付けに伴って圧力セ
ンサ15が回転することもない。
【0019】更に、圧力センサ15の回り止めを確実に
するために実開昭62−65529号公報に開示されて
いるように、図17(a)(b)の如くガスケット39
につけた突部51を縦溝46にはめて回転トルクを受け
ることもなされている。なお、図17(a),(b)
中、10はシリンダヘッド、12は点火栓、21はリー
ド線、31は点火栓挿入孔である。
【0020】そして、点火栓12にプラグブーツ40を
嵌めると、フランジ部41がシール部材36の上端に密
着し、かつシール部材36の下端がシリンダヘッド10
のボス部42に密着するため、外部からの漏水等の侵入
を確実に防止できる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
場合においては、ガイド部材によって圧力センサの回り
止めをおこなっていたため、ガイド部材にたわみなどが
あると、そのたわみなどによって完全な回り止めができ
ないという問題点があった。
【0022】本発明は、上記した事情に着目してなされ
たものであり、その目的とするところは、ガイド部材に
たわみなどがあっても確実に圧力センサの回り止めを達
成し得る圧力検出装置及び該装置における圧力センサの
取付け方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の圧力検出装置は、シリンダヘッドに螺合す
る点火栓の取付け座面に、リング型の圧力センサを挾み
込み、この圧力センサの外周に円筒状のガイド部材を結
合し、このガイド部材をシリンダヘッドの点火栓挿入孔
に挿入保持し、前記圧力センサから引き出した電気ケー
ブルからの出力によりシリンダ内圧を測定するようにし
た内燃機関の圧力検出装置において、前記圧力センサの
外周に前記点火栓挿入孔の内壁に達する爪を複数設ける
一方、前記ガイド部材には前記圧力センサの爪を通す穴
を複数設け、前記ガイド部材に設けた穴に前記圧力セン
サの爪を通した状態で前記ガイド部材を前記点火栓挿入
孔に挿入保持してなることを特徴とする。
【0024】また、本発明の圧力検出装置における圧力
センサの取付け方法は、シリンダヘッドに螺合する点火
栓の取付け座面にリング型の圧力センサを固定し、この
圧力センサから引き出した電気ケーブルからの出力によ
りシリンダ内圧を測定するようにした内燃機関の圧力検
出装置における圧力センサの取付け方法において、前記
圧力センサの外周に前記シリンダヘッドの点火栓挿入孔
の内壁に達する爪を複数設ける一方、当該圧力センサの
外周に結合する円筒状のガイド部材には前記圧力センサ
の爪を通す穴を設け、前記ガイド部材に設けた穴に前記
圧力センサの爪を通した状態で前記ガイド部材を前記点
火栓挿入孔に挿入保持して前記取付け座面に前記圧力セ
ンサを取付け、前記点火栓をシリンダヘッドに装着して
前記取付け座面への前記圧力センサの固定状態を確保し
た後、前記圧力センサから前記ガイド部材を離脱し、こ
の離脱したガイド部材を前記点火栓挿入孔の内部から外
部へ取り出すことを特徴とする。
【0025】
【作用】本発明による圧力検出装置であれば、ガイド部
材に設けた穴に圧力センサの爪を通した状態でガイド部
材を点火栓挿入孔に挿入保持して点火栓の取付け座面に
対し圧力センサを装着した構造となるので、この構造を
得る過程において、ガイド部材に付勢された押付け応力
が点火栓挿入孔に引っ掛けられた圧力センサの爪に加わ
ることになり、ガイド部材が圧力センサを直接押す状態
が回避され、圧力センサの爪の変形移動に追従して圧力
センサの底面が次第に点火栓の取付け座面に近接してゆ
き、ついには密着することになる。従ってこの過程を経
て組立てた本発明の圧力検出装置は、圧力センサの装着
時にガイド部材にたわみなどがあっても、点火栓の取付
け座面に対して圧力センサの底面全体が良好に密着して
大きな摩擦が生じる状態となるので圧力センサの回り止
めが確実になる。さらに、圧力センサの爪の変形移動に
追従して圧力センサの底面が次第に点火栓の取付け座面
に近接される過程で圧力センサの取付け状態を得ること
になるので、圧力センサを点火栓挿入孔の中心に合せる
中心出しが確実に行われたものとなる。
【0026】また、本発明による圧力検査装置における
圧力センサの取付け方法であれば、ガイド部材に設けた
穴に圧力センサの爪を通した状態でガイド部材を挿入保
持して点火栓の取付け座面に圧力センサを取付けるの
で、ガイド部材に付勢された押付け応力が点火栓挿入孔
に引っ掛けられた圧力センサの爪に加わることになり、
ガイド部材が圧力センサを直接押す状態が回避され、圧
力センサの爪の変形移動に追従して圧力センサの底面が
次第に点火栓の取付け座面に近接してゆき、ついには、
密着することになる。この密着状態は、点火栓をシリン
ダヘッドに装着することにより固定されるので、圧力セ
ンサの装着時にガイド部材にたわみなどがあっても点火
栓の取付け底面に対して圧力センサの底面全体が良好に
密着して大きな摩擦が生じる状態となるので、圧力セン
サの回り止めが確実になる。さらに、圧力センサの爪の
変形移動に追従して圧力センサの底面が次第に点火栓の
取付け座面に近接される過程で圧力センサの取付け状態
を得るので、圧力センサを点火栓挿入孔の中心に合せる
中心出しを確実に行える。
【0027】そして、点火栓をシリンダヘッドに装着し
て圧力センサの固定状態が確保されているので、ガイド
部材に引っ張り応力を加えると圧力センサの爪とガイド
部材の穴との係合状が簡単に解消されるので、点火栓挿
入孔の内部から外部へガイド部材を取り出すことができ
る。
【0028】
【実施例】図1は、本発明が適用された第1実施例の圧
力検出装置98のシリンダヘッド10への装着状態の全
体を断面で示す正面図である。
【0029】この第1実施例の圧力検出装置98は、図
2の底面図、図3の側面図、図4の上面図の如く構成さ
れるもので、図4に横断面図で示す点火栓挿入孔99に
挿入配置される。
【0030】そして、圧力センサ100の周囲にはケー
ス101の延長として図2のように円周方向に等間隔で
3箇所に爪102を設け、さらに図2のようにケース1
01の延長として保持部103を設けている。
【0031】また、リード線104と圧力センサ100
内部との接続のため、ケース101の保持部103のつ
けねに図2のように余裕部101aを設けている。
【0032】円筒状のガイド部材105には、圧力セン
サ100の爪102の位置に合せて上下左右のゆとりを
持たせた3箇所の窓106が設けられており、図3のよ
うに爪102を内側から窓106を通して外側へ出して
いる。また、図3のようにリード線104の取り出しの
ために切り込み107を設け、ガイド部材105の下部
の位置決め固定のためにガイド部材105の外周には突
起115を設けている。
【0033】ガイド部材105上部には、図4に示すよ
うなフランジ部108が接合されている。このフランジ
部108には一体で固定片108が設けられており、図
4のようにボルト110でシリンダヘッド10に固定さ
れている。
【0034】一方、ゴムでできたシールド部材111に
は導入孔112が設けられており、この導入孔112を
通してリード線104が点火栓挿入孔99から外部に取
り出される。リード線104は、図3のようにガイド部
材105に粘着テープ109で止められると共に、図1
のように固定片108aに接合されたクリップ113で
止められ、同じく固定片108aに固定された電気コネ
クタ114に接続され外部に電気信号が取り出される。
【0035】図4に示した点火栓挿入孔99は、内径の
異なるそれぞれの点火栓挿入孔99a〜99cを同軸状
に配置してなるもので、点火栓挿入孔99aはガイド部
材105とリード線104を挿入配置するため、また点
火栓挿入孔99bは爪102を引っ掛けるため、また点
火栓挿入孔99cはシール部材111でシールするため
のものである。そして、おのおのはテーパ部99dとテ
ーパ部99eでつなげられ、圧力検出装置98の挿入を
容易にしている。点火栓挿入孔99bと取付け座面14
との間もテーパ部99fとして、シリンダ周辺の水穴や
吸排気ポートとの干渉を避けている。
【0036】図6は、保持部103(図2参照)を中心
として切った断面で示す圧力検出装置98の要部詳細説
明図である。同図に示すように、下面電極19と圧電素
子17と中心電極16が積層される。さらに、絶縁チュ
ーブ部90aと一体となった絶縁板90と上面電極18
が積層されて、ステンレス板の打ち抜きと曲げ加工で作
られたケース101のかしめ部103のかしめ部103
aで押さえられ、これによりリード線104を固定して
いる。中心電極16から延びるリード線16aにリード
線104の中心線104aが溶接で接合される。リード
線104の保護のため保護チューブ91を介して保持部
103のかしめ部103aでかしめられている。さら
に、モールド部材92によって圧力センサ100内部が
防水される。保持部103の高さは、点火栓12の着脱
用のソケットレンチ93が当たらない高さとしている。
【0037】このようにして、リード線104が付いた
圧力センサ100とガイド部材105とシール部材11
1とフランジ部108と電気コネクタ114が一体に組
立てられた圧力検出装置98を構築することにより、こ
の圧力検出装置98は、点火栓12とのその高電圧部品
から発生する電気ノイズを避けることができるものとな
る。
【0038】次に、爪102を中心として切った断面で
示す図7の要部詳細説明図を参照しつつ本実施例の圧力
検出装置98の作用を説明する。
【0039】圧力検出装置98は、ガイド部材105の
下端面105aが点火栓挿入孔のテーパ部99fに当た
るまで押し込まれて、点火栓挿入孔99に装着される。
その時、ガイド部材の窓106の上端106aが爪10
2を押して圧力センサ100を取付け座面14に密着さ
せると同時に、爪102は点火栓挿入孔99bの内面に
引っ掛かかりながら押し込まれる。そのため、破線で示
した元の爪102は曲げ応力を受けて実線の爪102a
のようにたわんだままで保持され、圧力センサ100を
斜下方に一定力で押しつける働きを行う。
【0040】この場合、ガイド部材105が圧力センサ
100を直接押すよりも爪102を押すほうが均一な力
をかけられ、圧力センサ100の底面が取付け座面14
に水平に密着することを助けることができ、密着が良く
なって大きな摩擦を得ることができて回り止めが確実に
なる。さらに、爪102によって圧力センサ100を点
火栓挿入孔99の中心に合わせられるという効果があ
る。従来例では圧力センサが装着時に中心に合わせられ
ている保障はなかった。
【0041】ガイド部材105を押し込めている間、点
火栓挿入孔99cに対してゴムできたシール部材111
はたわんだ状態でいるが、押し込める力をゆるめるとシ
ール部材111のたわみが元に戻る。このため、ガイド
部材105はわずかに上方に戻されて、ガイド部材11
1の窓106の上端106aが爪102と離れるため、
実装された後は圧力センサ100はガイド部材111か
ら自由になる。このため、ガイド部材111に応力が加
わって傾いても、圧力センサ100の位置決めがずれる
ことがない。突起115によってガイド部材105下部
の位置決め固定ができており、もしガイド部材105が
振動した時でも、圧力センサ100に振動が伝達して雑
音になることはない。
【0042】圧力検出装置98を外す時はフランジ部1
08を持ってガイド部材105を引き上げるが、この
時、ガイド部材の窓106の下端106bが爪102a
を上方へ引き上げるので、爪102aのたわみによる引
っ掛かりが開放されるとともに、圧力センサ100を引
き上げることができる。
【0043】点火栓12を装着するときには、圧力セン
サ100のかしめ部101bに回転トルクが加わるが、
これはケース101の一部なので内部の部品に回転トル
クが加わることはなく、取付け座面14との摩擦と、爪
102aと点火栓挿入孔99bとの接触による摩擦で回
転トルク受けることができる。この時、圧力センサ10
0には爪102aから下方への押しつけ力がすでに働い
ているため、取付け座面14との摩擦を助けることがで
きる。爪102aは偏平なため上下方向には容易にたわ
むが回転方向にはたわみにくい。さらに、爪102aの
鋭い先端で点火栓挿入孔99bにくいこんでいるため、
大きな摩擦を得ることができ、容易には回転しない。
【0044】以上の機構により、圧力センサ100の回
り止めができる。もし、上記の回り止め効果が不十分で
あったとしても、従来例のようにガイド部材の窓106
に爪102aが引っ掛かり、ボルト110で固定された
フランジ部108につながったガイド部材105による
回り止めができる。
【0045】ここでは爪を3箇所設けたが、さらに爪の
数を増やせば回り止め効果が高まることは当然である。
圧力センサ100にかかる回転トルクを小さくするに
は、かしめ部101b表面にテフロンコーティングなど
の低摩擦係数の表面処理を施すことが効果的である。点
火栓12とかしめ部101bの間に滑らかな表面のガス
ケットを挾んでもよい。
【0046】なお、本実施例では細いリード線104を
使用してガイド部材105に密接して配線しているた
め、点火栓挿入孔99を狭くしてもよく、従来例のよう
な縦溝は不要にできる。これは、回り止め効果が不十分
でわずかに回転した時でも、リード線104を破壊しな
いという利点がある。リード線104を細くしたため引
っ張り強度が弱くなるが、これは電気コネクタ114を
フランジ部108に固定しているため、外部からの取り
扱いの力がリード線104に加わるのを避けることで解
決できた。また、リード線104を細くするため、リー
ド線104を同軸のシールド線とすることはできにくい
が、ボルト110でシリンダヘッド10にアース固定さ
れたガイド部材105とフランジ部108でリード線1
04の上面を覆っているためガイド部材105内に装着
される点火栓12とその高電圧部品から発生する電気ノ
イズを避けられる。
【0047】なおこの場合、フランジ部108とシリン
ダヘッド10を含めたアースとリード線104との間
に、リード線104とアース間の距離によって変化する
静電容量が約100pF程度発生し、圧力センサ100
の出力に負荷される。圧力センサ100の出力電圧は、
圧電素子17からの発生電荷と静電容量との比(=発生
電荷/静電容量=出力電圧)で決まるため、リード線1
04とアース間の距離がばらつくとセンサ感度がばらつ
く恐れがある。しかし、適当な出力電圧(最大圧力で約
3V程度)を得るための静電容量は5000pF程度な
ので、約100pF程度の静電容量の変化は最大でも2
%以下の感度ばらつきにしかならず、シールド線を使わ
ないことの影響は小さい。
【0048】次に、図1〜図7により説明した本発明の
第1実施例の圧力検出装置98を得るために構成部材と
して用いたガイド部材105を、圧力センサ100の取
り付け治具として用いる本発明の圧力センサの取付け方
法の第1実施例について図1〜図7を援用して説明す
る。
【0049】この圧力センサの取付け方法の第1実施例
では、図1〜図7、特に図7で説明したように、圧力セ
ンサ100の外周にシリンダヘッド10の点火栓挿入孔
99の内壁に達する爪102を円周方向に等間隔で3箇
所に設ける一方、圧力センサ100の外周に結合するガ
イド部材105には圧力センサ100の爪102を通す
窓106を対応させて3箇所設ける。そして、ガイド部
材106に圧力センサ100の爪102を通した状態で
ガイド部材105を挿入保持して取付け座面14に圧力
センサ100を取付ける。この場合、ガイド部材105
に付勢された押付け応力が点火栓挿入孔99に引っ掛け
られた圧力センサ100の爪102に加わることにな
り、ガイド部材105が圧力センサ100を直接押す状
態が回避され、圧力センサ100の爪102の変形移動
に追従して圧力センサ100の底面が次第に取付け底面
14に近接してゆき、ついには密着することになる。こ
の密着状態は、点火栓12をシリンダヘッド10に密着
することにより固定されるので、圧力センサ100の装
着時にガイド部材105にたわみなどがあっても取付け
底面14に対して圧力センサ100の底面全体が良好に
密着して大きな摩擦が生じる状態となるので、圧力セン
サ100の回り止めが確実になる。さらに、圧力センサ
100の爪102の変形移動に追従して圧力センサ10
0の底面が次第に取付け座面14に近接される過程で圧
力センサ100の取付け状態を得るので、圧力センサ1
00を点火栓挿入孔99の中心に合せる中心出しを確実
に行える。
【0050】そして、点火栓12をシリンダヘッド10
0に装着して圧力センサ100の固定状態が確保されて
いるので、ガイド部材105に引っ張り応力を加えると
圧力センサ100の爪102とガイド部材105の窓1
06との係合状が簡単に解消されるので、点火栓挿入孔
の内部から外部へガイド部材を取り出すことができる。
この取り出し状態は、図6,図7においてガイド部材1
05の無い状態である。
【0051】次に、本発明が適用された第2実施例の圧
力検出装置について説明する。
【0052】多気筒エンジンのように、複数個の点火栓
を装着する場合には、複数の圧力センサをまとめて装着
すると、部品点数の削減とともに、装着の作業性が向上
する効果がある。例えばV6エンジンの場合、エンジン
の左バンクのシリンダヘッドにおいて、図8のように3
本の圧力検出装置198を1つのフランジ部200に装
着し、3ピンのコネクタ201を端部200aに固定し
ている。コネクタ201をエンジンの後方に取り出して
いるため、このエンジンの左バンクのシリンダヘッドで
は、コネクタ201側から#6、#4、#2気筒の順で
圧力検出装置198が並べて設けられる。また、図示を
省略したがエンジンの右バンクのシリンダヘットにお
い、図8と対称にコネクタ側から#5、#3、#1気筒
の順で圧力検出装置198が並べて設けられる。
【0053】この場合、エンジンの左バンクについて説
明すると、図8のB−B線に沿った図9に断面構成のよ
うに、シール部材204の上部に保持用の切り込み20
4aを設けて、コネクタ201から遠い#4、#2気筒
の圧力センサ100からのリード線202、203の保
持をしている。
【0054】フランジ部200の周囲は折り曲げ剛性を
向上させている。フランジ部200は、図8のX−X線
に沿った図10の断面構成のようにボルト110でシリ
ンダヘッド10に固定される。この折曲げ加工部200
bは、リード線へのシールド効果を高める働きもする。
【0055】このように複数個の点火栓を装着する場合
にも、図1〜図7で説明した関係で圧力検出装置をシリ
ンダヘッドに装着することができ、また、ガイド部材1
05を圧力センサ取り付け治具として用いるようにする
こともできる。
【0056】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明の圧力
検出装置では、ガイド部材に設けた穴に圧力センサの爪
を通した状態でガイド部材を点火栓挿入孔に挿入保持し
ているので、圧力センサの回り止めが確実となる。さら
に、リード線の取り出しが小型にまとまるので、リード
線の取り出しのために縦溝がガイド部材に設ける必要が
なくなるので、シリンダヘッドの加工が容易となるとい
う利点も得られる。
【0057】また、本発明の圧力センサの取付け方法に
よれば、ガイド部材に設けた穴に圧力センサの爪を通し
た状態でガイド部材を点火栓挿入孔に挿入保持して圧力
センサを取り付け、点火栓を装着した後にガイド部材を
点火栓挿入孔より取り除くことになるので、圧力センサ
の取り付け時の圧力センサのまわり止めおよび中心出し
ができ、しかもガイド部材の取り外しも容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された第1実施例の圧力検出装置
のシリンダヘッドへの装着状態の全体を断面で示す正面
図である。
【図2】図1の圧力検出装置の底面を示す図である。
【図3】図1の圧力検出装置の側面を示す図である。
【図4】図1の圧力検出装置の上面を示す図である。
【図5】点火栓挿入孔の横断面を示す図である。
【図6】保持部を中心として切った断面で示す図1の圧
力検出装置の要部詳細説明図である。
【図7】爪を中心として切った断面で示す図1の圧力検
出装置の要部詳細説明図である。
【図8】本発明が適用された第2の実施例の圧力検出装
置の取付け構造を示す図である。
【図9】図8のB−B線に沿った断面を示す図である。
【図10】図8のX−X線に沿った断面を示す図であ
る。
【図11】従来の圧力検出装置の第1例を示す図であ
る。
【図12】従来の圧力検出装置の第2例を示す図であ
る。
【図13】従来の圧力検出装置の第3例を示す図であ
る。
【図14】従来の圧力検出装置の第4例を示す図であ
る。
【図15】従来の圧力検出装置の第5例を示す図であ
る。
【図16】従来の圧力検出装置の第6例を示す図であ
る。
【図17】従来の圧力検出装置の第7例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 シリンダヘッド 12 点火栓 14 取付け底面 98 圧力検出装置 99 点火栓挿入孔 100 圧力センサ 101 ケース 102 爪 103 保持部 103a かしめ部 104 リード線 105 ガイド部材 106 ガイド部材の窓(穴) 198 圧力検出装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドに螺合する点火栓の取付
    け座面に、リング型の圧力センサを挾み込み、この圧力
    センサの外周に円筒状のガイド部材を結合し、このガイ
    ド部材をシリンダヘッドの点火栓挿入孔に挿入保持し、
    前記圧力センサから引き出した電気ケーブルからの出力
    によりシリンダ内圧を測定するようにした内燃機関の圧
    力検出装置において、 前記圧力センサの外周に前記点火栓挿入孔の内壁に達す
    る爪を複数設ける一方、前記ガイド部材には前記圧力セ
    ンサの爪を通す穴を複数設け、 前記ガイド部材に設けた穴に前記圧力センサの爪を通し
    た状態で前記ガイド部材を前記点火栓挿入孔に挿入保持
    してなることを特徴とする圧力検出装置。
  2. 【請求項2】 シリンダヘッドに螺合する点火栓の取付
    け座面にリング型の圧力センサを固定し、この圧力セン
    サから引き出した電気ケーブルからの出力によりシリン
    ダ内圧を測定するようにした内燃機関の圧力検出装置に
    おける圧力センサの取付け方法において、 前記圧力センサの外周にシリンダヘッドの点火栓挿入孔
    の内壁に達する爪を複数設ける一方、当該圧力センサの
    外周に結合する円筒状のガイド部材には前記圧力センサ
    の爪を通す穴を複数設け、 前記ガイド部材に設けた穴に前記圧力センサの爪を通し
    た状態で前記ガイド部材を前記点火栓挿入孔に挿入保持
    して前記取付け座面に前記圧力センサを取付け、前記点
    火栓をシリンダヘッドに装着して前記取付け座面への前
    記圧力センサの固定状態を確保した後、前記圧力センサ
    から前記ガイド部材を離脱し、この離脱したガイド部材
    を前記点火栓挿入孔の内部から外部へ取り出すことを特
    徴とする圧力検出装置における圧力センサの取付け方
    法。
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