JPH076352A - 磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク

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Publication number
JPH076352A
JPH076352A JP5142996A JP14299693A JPH076352A JP H076352 A JPH076352 A JP H076352A JP 5142996 A JP5142996 A JP 5142996A JP 14299693 A JP14299693 A JP 14299693A JP H076352 A JPH076352 A JP H076352A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ester
alcohol
fatty acid
magnetic
unsatd
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5142996A
Other languages
English (en)
Inventor
Akito Sakamoto
章人 酒本
Masaya Funabashi
正也 船橋
Kunio Mizushima
邦夫 水島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP5142996A priority Critical patent/JPH076352A/ja
Publication of JPH076352A publication Critical patent/JPH076352A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁性層中に、磁性粉末、結合剤樹脂および充
填剤とともに、不飽和脂肪酸と不飽和アルコ−ルとのエ
ステルを含浸させて、磁性層の耐摩耗性を充分に向上さ
せるとともに、長期間その効果を持続させ、磁気ディス
クの耐久性を向上させる。 【構成】 磁性層中に、磁性粉末、結合剤樹脂および充
填剤とともに、不飽和脂肪酸と不飽和アルコ−ルとのエ
ステルを含浸させた磁気ディスク

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気ディスクに関し、
さらに詳しくは耐久性に優れた磁気ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリエステルフィルムなどの基
体上に磁性粉末、結合剤樹脂、有機溶剤およびその他の
必要成分からなる磁性塗料を塗着してつくられる磁気デ
ィスクは、記録再生時に磁気ヘッドおよびパッドなどと
激しく摺接するため磁性層が摩耗され易く、磁性層の摩
耗が少なくて耐久性に優れたものが要求される。
【0003】このため磁性層の耐摩耗性を改善する一方
策として磁性層中に種々の潤滑剤を混入することがおこ
なわれており、たとえば、ステアンリ酸−n−ブチルな
どの飽和脂肪酸エステルを磁性層中に混入したもの(特
開昭55−117736号)や、オレイン酸−n−ブチ
ルなどの不飽和脂肪酸エステルを磁性層中に混入したも
の(特開昭56−19525号)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ステアリン
酸−n−ブチルは飽和脂肪酸と飽和アルコ−ルとのエス
テルであり、またオレイン酸−n−ブチルは不飽和脂肪
酸と飽和アルコ−ルとのエステルであって、いずれも飽
和脂肪酸あるいは飽和アルコ−ルを、脂肪酸成分または
アルコ−ル成分としているため、耐摩耗性の改善が未だ
充分ではなく、また長期間良好な潤滑効果を持続できな
いという難点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明はかかる事情に
鑑み種々検討を行なった結果なされたもので、オレイン
酸などの不飽和脂肪酸とオレイルアルコ−ルなどの不飽
和アルコ−ルとのエステルを磁性層中に含浸させること
によって、磁性層の耐摩耗性を充分に向上させるととも
に、長期間その効果を持続させたものである。
【0006】この発明において使用される不飽和脂肪酸
と不飽和アルコ−ルとのエステルは、分子中の脂肪酸部
分とアルコ−ル部分とに各1箇所以上づつ複数の炭素二
重結合がバランス良く配置されているため、分子鎖が適
当な立体構造となって隣接する分子間の相互作用が格段
に小さくなり、少々の温度の低下あるいは分子量の増大
によっても凝固することが少ない。そのため、分子量の
大きなものを用いることによって、揮発性を小さくする
ことができ、凝固しにくくかつ揮発し難い液状状態を保
つことができる。
【0007】しかして、かかる不飽和脂肪酸と不飽和ア
ルコ−ルとのエステルを磁性層中に含浸させると、長期
にわたって優れた潤滑効果が発揮され、磁性層の耐摩耗
性が充分に向上されるとともに、長期間その効果が持続
される。
【0008】このような効果は、磁性粉末に対して 0.1
重量%以上の不飽和脂肪酸と不飽和アルコ−ルとのエス
テルを磁性層中に含浸させることによって発揮され、含
浸量が増加するにともなってその効果が顕著になるが、
含浸量が磁性粉末に対して20重量%以上になると磁性
層表面にブリ−ドアウトして磁気ヘッドを汚染し、出力
を低下させるため、磁性粉末に対して 0.1〜20重量%
の範囲内で磁性層中に含浸させるのが好ましい。
【0009】このような不飽和脂肪酸と不飽和アルコ−
ルとのエステルにおける不飽和脂肪酸成分としては、オ
レイン酸、エライジン酸、リノ−ル酸、リノレン酸など
が好適なものとして挙げられ、中でもオレイン酸が最も
好ましいものとして挙げられる。また、不飽和アルコ−
ル成分としては、オレイルアルコ−ルなどが挙げられ
る。これらの不飽和脂肪酸成分と不飽和アルコ−ル成分
とのエステルの具体例としては、たとえば、オレイン酸
オレイル、エライジン酸オレイル、リノ−ル酸オレイ
ル、リノレン酸オレイル等が挙げられる。
【0010】このような不飽和脂肪酸と不飽和アルコ−
ルとのエステルを磁性層中に含浸させるには、これをノ
ルマルヘキサンなどの適当な溶剤に溶解し、溶解によっ
て得られた溶液を予め形成した磁性層に塗布もしくは噴
霧するか、或いは逆に磁性層を上記溶液中に浸漬して行
えばよい。
【0011】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する。 実施例1 Co含有γ−Fe2 3 磁性粉末 270重量部 VAGH(米国U.C.C 社製、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル 80 〃 アルコ−ル共重合体) N1432J(日本ゼオン社製、アクリロニトリル−ブタジエ 15 〃 ン共重合体) コロネ−トL(日本ポリウレタン工業社製、三官能性低分子量 10 〃 イソシアネ−ト化合物) HS−500(旭カ−ボン社製、カ−ボンブラック) 34 〃 α−Al2 3 粉末 11 〃 メチルイソブチルケトン 420 〃 トルエン 420 〃
【0012】この組成物をボ−ルミル中で混合分散して
磁性塗料を調製し、この磁性塗料を厚さ75μのポリエ
ステルフィルム両面に乾燥厚が3μとなるように塗布、
乾燥して磁性層を形成した。次いで、これをオレイン酸
オレイル50重量部、ノルマルヘキサン1000重量部
からなる含浸溶液に短時間浸漬し、乾燥後円板状に打ち
抜いて磁気ディスクをつくり、汚れ防止用ジャケットに
挿入した。
【0013】実施例2 実施例1における磁性塗料の組成において、VAGHの
使用量を80重量部から40重量部に、またコロネ−ト
Lの使用量を10重量部から20重量部にそれぞれ変更
し、N1432Jを省き、新たにパンデックスT−52
01(大日本インキ化学工業社製、ウレタンエラストマ
−)を40重量部加えた以外は、実施例1と同様にして
磁気ディスクをつくり、汚れ防止用ジャケットに挿入し
た。
【0014】実施例3 実施例1における含浸溶液の組成において、オレイン酸
オレイルに代えて、エライジン酸オレイルを同量使用し
た以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクをつく
り、汚れ防止用ジャケットに挿入した。
【0015】実施例4 実施例1における含浸溶液の組成において、オレイン酸
オレイルに代えて、リノ−ル酸オレイルを同量使用した
以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクをつくり、
汚れ防止用ジャケットに挿入した。
【0016】実施例5 実施例1における含浸溶液の組成において、オレイン酸
オレイルに代えて、リノレン酸オレイルを同量使用した
以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクをつくり、
汚れ防止用ジャケットに挿入した。
【0017】比較例1 実施例1における含浸溶液の組成において、オレイン酸
オレイルに代えて、オレイン酸−n−ブチルを同量使用
した以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクをつく
り、汚れ防止用ジャケットに挿入した。
【0018】比較例2 実施例1における含浸溶液の組成において、オレイン酸
オレイルに代えて、ステアリン酸オレイルを同量使用し
た以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクをつく
り、汚れ防止用ジャケットに挿入した。
【0019】比較例3 実施例1における含浸溶液の組成において、オレイン酸
オレイルに代えて、ステアリン酸−n−ブチルを同量使
用した以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクをつ
くり、汚れ防止用ジャケットに挿入した。
【0020】各実施例および各比較例で得られた磁気デ
ィスクについて耐久性を調べるため、各汚れ防止用ジャ
ケットに挿入した磁気ディスクを記録再生装置に装填
し、磁気ヘッドをパッド圧25g/cm2 で接触させて
周速10m/secで摺接させながら再生出力が初期出
力の50%になるまでの走行時間を測定した。また潤滑
持続効果を調べるため、各汚れ防止用ジャケットに挿入
した磁気ディスクを60℃の環境に30日間放置して潤
滑剤の揮散量を測定し、初期含浸量に対する百分率で表
した。下記表1はその結果である。
【0021】
【0022】
【発明の効果】上記表1から明らかなように、この発明
によって得られた磁気ディスク(実施例1〜5)はいず
れも従来の磁気ディスク(比較例1〜3)に比し、走行
時間が長くて潤滑持続効果もよく、特に、不飽和脂肪酸
と不飽和アルコ−ルとのエステルであるオレイン酸オレ
イルを用いた実施例1は、不飽和脂肪酸と飽和アルコ−
ルとのエステルであるオレイン酸−n−ブチルを用いた
比較例1に対し、他は同条件であるに拘わらず走行時間
が大巾に長くなり、揮発も認められない。このことから
この発明によって得られる磁気ディスクは耐久性に優れ
かつその効果が長時間にわたって持続されるのがわか
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性層中に、磁性粉末、結合剤樹脂およ
    び充填剤とともに、不飽和脂肪酸と不飽和アルコ−ルと
    のエステルを含浸させたことを特徴とする磁気ディスク
  2. 【請求項2】 不飽和脂肪酸と不飽和アルコ−ルとのエ
    ステルがオレイン酸オレイルである請求項1記載の磁気
    ディスク
  3. 【請求項3】 不飽和脂肪酸と不飽和アルコ−ルとのエ
    ステルを磁性粉末に対して 0.1〜20重量%含浸させた
    請求項1および2記載の磁気ディスク
JP5142996A 1993-05-21 1993-05-21 磁気ディスク Pending JPH076352A (ja)

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JP5142996A JPH076352A (ja) 1993-05-21 1993-05-21 磁気ディスク

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JP5142996A JPH076352A (ja) 1993-05-21 1993-05-21 磁気ディスク

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JP57045140A Division JPS58164025A (ja) 1982-03-20 1982-03-20 磁気記録媒体

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JPH076352A true JPH076352A (ja) 1995-01-10

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ID=15328522

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JP5142996A Pending JPH076352A (ja) 1993-05-21 1993-05-21 磁気ディスク

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58164025A (ja) * 1982-03-20 1983-09-28 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58164025A (ja) * 1982-03-20 1983-09-28 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体

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