JPH0763331A - 点火具の火口構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】点火具の火口部分に複数の開口を形成すること
により、着火効率の向上と安易な点火具を提供する。 【構成】ガスタンクカートリッヂと圧電機構を取蔵した
グリップ２に、ガス導管とリード線が内部に配設された
パイプ３を取着する。このパイプ３の先端の火口部分に
火口キャップ４が形成され、この周壁に複数の細長い開
口８が穿設してある。炎は風が吹いている時や移動する
際に火口キャップ４の開口から吹き出して消えることが
ない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はガスが燃焼する火口の構
造に関し、特に、ガスコンロやキャンドルサービス等で
使用する点火具の着火効率を向上するとともに、製造を
簡単にした火口構造の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】キャンドルサービスの時に使用される点
火具やコンロの着火に使用される点火具は、手軽で利便
性に富むものであるが、移動する際や風の強い場所で用
いる際に吹き消されてしまう虞れがある。そこで風の対
策として、実公平４−１２３６０号公報に開示されてい
るように、燃料ガス噴出口の先端に複数段に巻回したコ
イルを取着することがなされている。

【０００３】

【解決すべき問題】コイルを取着する手段を構すること
によって、点火具を動かしたり風が当ったとしても炎は
コイルによって保護されるとともに、コイルの隙間が新
たな火口となって、炎の形成を続行することができると
いう利点がある。

【０００４】しかしながら、放電端子の役割をするコイ
ルが火口より露出しているため、持ち運びの時にぶつけ
たり落下させてしまった際に、コイルの形状が変形して
巻回の間の開口面積が変化し放電距離の間が変わること
で、着火に悪影響を与えるという問題点を有する。

【０００５】また、火口部分にコイルを取着するので、
部品点数が増加するとともに取付けの手間がかかって製
造費用が上昇してしまうという問題もある。

【０００６】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、点火
具の火口先端部に軸方向に複数の開口を画成して着火効
率の向上を図るとともに、容易に製造できる点火具を提
供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、燃料源を収蔵する本体と、前記本体に連設
されたノズルと、前記ノズルを覆うノズルカバーに形成
された火口キャップと、燃料源から送給されるガスを着
火する圧電機構と、を備え、前記火口キャップに軸方向
に複数の開口を穿設するようにした。

【０００８】

【作用】本体に収蔵された燃料源からガスがノズルに送
給されると、圧電機構を作動してノズルのガスを着火
し、炎は火口キャップから外部に向けて形成される。そ
して、移動する際や風の強い際には炎は、火口キャップ
の周壁の開口が新たな火口となって風方向に形成され、
消えることがない。また、ノズルに臨むノズルカバーに
圧電機構に連結する放電端子が形成されるので、火口キ
ャップの変形に対しても着火効率に悪影響を与えないと
ともに、火口キャップはノズルキャップに一体に形成が
なされる。

【０００９】

【実施例】図１および図２に示す点火具１は、キャンド
ルトーチと称する点火具であり、図示しない燃焼用ガス
が充填されたガスタンクカートリッヂを内部に収納する
グリップ２と、前記グリップ２の一方から前方に延在す
るノズルカバーであるパイプ３と、前記パイプ３の先端
のガス燃焼火口に形成された火口キャップ４とからな
る。

【００１０】グリップ２は金属又は合成樹脂で成形した
有底円筒状の筒で、表面に見映えと握り易さを考慮して
軸方向に多角形に形成され、その上部に左右方向に回転
自在なスイッチ５が配設してある。グリップ２の内部に
は、図示しないガスタンクカートリッヂとガス流量調節
装置及び圧電機構とが夫々配設されている。

【００１１】パイプ３は、約５０cm程の長さの金属製中
空筒状を呈し、その内部に一端が前記ガス流量調節装置
と接続し、他端がパイプ３の先端で開放するガス尊管
と、正極側は一端が圧電機構の端子に接続し、他端がパ
イプ３先端に設けた放電端子に接続したリード線とが配
設されている。負極側は圧電機構からリード線を経てノ
ズルに接続されている。また、パイプ３の前方部分にガ
スが燃焼する際の空気取入口である通気口６が複数個穿
設してあり、パイプ３とグリップ２との間にはナックル
ガード７が配設してある。

【００１２】火口キャップ４は、前記パイプ３の先端に
円筒状に形成してあり、その周壁に軸方向に複数の長細
い開口８が形成してある。この火口キャップ４の内径
は、直径３mm〜６mm程度が望ましく、小さすぎると着火
が悪くなり、逆に大きすぎるとキャップ４の内部に炎が
形成されて火口キャップ４が異常に加熱されるという不
具合が発生する。

【００１３】以上のような構成からなる点火具１につい
て、その作用を詳細に説明する。

【００１４】ガスタンクカートリッヂが収納されたグリ
ップ２のスイッチ５を一方向に回転すると、ガス流量調
節装置に接続したガス導管にガスが所定量流れ、ガス導
管の開口から外部に向かって放出する。同時に圧電構造
が作動してリード線を経由して放電端子から放電し、前
記放出されたガスを着火して火口キャップ４から炎が形
成される。

【００１５】炎が形成された点火具１を移動する時は、
炎は移動と反対の方向に向かって傾く。この時、火口キ
ャップ４の先端に代わって開口８から炎が吹き出るの
で、消えることがない。

【００１６】落下によって火口キャップ４の形状が変形
して楕円形状になり、周壁の開口面積が変化したとして
も、放電端子に影響を及ぼさないので、着火効率が悪く
なることはなく、また、火口キャップ４はパイプ３に成
形されるので、部品点数が少なくてすみ簡便に製造する
ことができる。

【００１７】図３に示す第２の実施例においては、ガス
コンロや暖炉、花火の点火等に用いられる点火具１０の
火口に火口キャップ１１を用いたもので、火口キャップ
１１の周壁に複数の開口を穿設することで、前記と同じ
様に風や移動によっても開口から吹き出て炎が消えるこ
とがなく、また、簡便に製造することができる。

【００１８】 図４に示す第３の実施例においては、煙
草の点火に用いられるガスライター１５のキャップ１６
の火口に火口キャップ１７を形成したものである。

【００１９】尚、火口キャップ４．１１．１７は円筒状
の金属筒の代わりに火口キャップ１８を金網で形成して
もよい。

【００２０】

【発明の効果】以上のように本発明は、ノズルカバーに
複数の開口を有する火口キャップを形成したので、移動
する際や風に対しても炎が消えにくいという効果あると
ともに、部品点数が少なくなり製造コストを下げること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例における外観図である。

【図２】その斜視図である。

【図３】第２実施例における外観図である。

【図４】第３実施例における外観図である。

【図５】火口キャップの形状を変えた外観図である。

【符号の説明】

１．１０．１５ ──点火具 ２ ──グリップ ３ ──パイプ ４．１１．１７．１８──火口キャップ ８──開口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃料源を収蔵する本体と、 前記本体に連設されたノズルと、 前記ノズルを覆うノズルカバーに形成された火口キャッ
   プと、 燃料源から送給されるガスを着火する圧電機構と、 を備え、前記火口キャップに軸方向に複数の開口を穿設
   したことを特徴とする点火具の火口構造。
2. 【請求項２】 前記火口キャップは金網にて形成したこ
   とを特徴とする請求項１記載の点火具の火口構造。
3. 【請求項３】 前記火口キャップの直径は３mm〜６mmで
   あることを特徴とする請求項１または請求項２記載の点
   火具の火口構造。