JPH0763128A - エンジンの混合気成層方法及びその装置 - Google Patents

エンジンの混合気成層方法及びその装置

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JPH0763128A
JPH0763128A JP21126093A JP21126093A JPH0763128A JP H0763128 A JPH0763128 A JP H0763128A JP 21126093 A JP21126093 A JP 21126093A JP 21126093 A JP21126093 A JP 21126093A JP H0763128 A JPH0763128 A JP H0763128A
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JP
Japan
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fuel
liquid fuel
injector
air
engine
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Withdrawn
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JP21126093A
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English (en)
Inventor
Ichiji Kataoka
一司 片岡
Yoshihiko Imamura
善彦 今村
Fumihiko Saito
史彦 斉藤
Kazuhiro Furukawa
一弘 古川
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】水素の添加量に応じて、より高い燃費の向上効
果が得られるエンジンの混合気成層方法を提供する。 【構成】所定の運転条件において、点火プラグの周辺に
気体燃料を添加する様にしたエンジンの混合気成層方法
であって、気体燃料の添加時には、液体燃料と空気との
混合気を、エンジンの気筒内において点火プラグの周辺
の部分よりも点火プラグから遠い部分の方がリッチとな
る様に分布させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体燃料と気体燃料を
併用するエンジンの混合気成層方法及びその装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大気を汚染しにくいクリーンなエ
ネルギー源として水素が注目されてきており、水素を燃
料とする車両用のエンジンが開発されてきている。この
ような水素を燃料とするエンジンとしては、エンジンの
吸気管に水素を噴射して水素と空気の混合気をエンジン
の気筒内に導入するものと、例えば特開昭63−198
762号に開示されている様に、空気を供給する吸気管
とは別系統に設けられた燃料供給通路から、気筒内に水
素を直接噴射するものとが知られている。
【0003】ところで、このような水素のみを燃料とす
るエンジンが開発されている一方で、従来のガソリンを
燃料とするエンジンにおいて、ガソリンと空気の混合気
に所定量の水素を添加して燃焼させることにより、燃費
を向上させようとする試みがなされている。水素は着火
性が良いので、ガソリンと空気の混合気に水素を添加す
ることにより、従来着火性の点から規定されていた混合
気のリーンリミットを向上させることが可能となり、燃
費を向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、着火性
の向上を図るためには、着火性の良い水素を点火プラグ
の周辺に集中させることが好ましいが、上記の従来技術
においては、水素は単に吸気管に噴射されて燃料と混合
されるのみであったため、水素は気筒内において拡散し
てしまい、着火性向上への寄与率が低いという問題点が
あった。一方、水素の添加によって着火性が向上するこ
とにより、混合気内のガソリンの濃度を薄くする(リー
ンにする)ことができるのであるが、混合気をリーンに
すると着火性の問題とは別に、気筒内の点火プラグから
離れた部分への火炎伝播が悪くなり、未燃ガスが増加す
るという問題点がある。このように、従来技術において
は上記の様な2つの問題があることから、水素の添加量
に比較して、燃費の向上効果が期待する程には得られな
いという問題点があった。
【0005】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的は、水素の添加量に応じ
て、より高い燃費の向上効果が得られるエンジンの混合
気成層方法及びその装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のエンジンの混合気成層方
法は、所定の運転条件において、点火プラグの周辺に気
体燃料を添加する様にしたエンジンの混合気成層方法で
あって、前記気体燃料の添加時には、液体燃料と空気と
の混合気を、エンジンの気筒内において前記点火プラグ
の周辺の部分よりも前記点火プラグから遠い部分の方が
リッチとなる様に分布させることを特徴としている。
【0007】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層方法において、前記気体燃料の非添加時には、前記
液体燃料と空気との混合気を、前記気筒内において前記
点火プラグの周辺の部分よりも前記点火プラグから遠い
部分の方がリーンとなる様に分布させることを特徴とし
ている。
【0008】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層方法において、前記液体燃料をインジェクタにより
噴射するタイミングを変更することによって、前記気筒
内での混合気の濃度分布を変更することを特徴としてい
る。
【0009】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層方法において、前記液体燃料は前記エンジンの吸気
ポートに対応して配設された液体燃料用インジェクタか
ら噴射され、前記気体燃料は前記気筒に対応して配設さ
れた気体燃料用インジェクタから噴射されることを特徴
としている。
【0010】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層方法において、前記液体燃料は前記エンジンの吸気
ポートに対応して配設された第1の液体燃料用インジェ
クタと前記吸気ポートよりも下流側の吸気マニホールド
に対応して配設された第2の液体燃料用インジェクタと
から噴射され、前記第1の液体燃料用インジェクタの噴
射量と前記第2の液体燃料用インジェクタの噴射量の比
率を変更することにより、前記気筒内での混合気の濃度
分布を変更することを特徴としている。
【0011】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層方法において、前記気体燃料の添加量に応じて前記
第1の液体燃料用インジェクタの噴射量と前記第2の液
体燃料用インジェクタの噴射量とを変更することを特徴
としている。
【0012】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層方法において、前記気体燃料は水素であることを特
徴としている。
【0013】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層方法において、前記水素は改質触媒を用いて前記液
体燃料から生成されることを特徴としている。
【0014】また、この発明に係わる混合気成層方法に
おいて、前記改質触媒が活性化されていない状態におい
ては、前記水素の前記液体燃料への添加を停止すること
を特徴としている。
【0015】また、本発明のエンジンの混合気成層装置
は、所定の運転条件において、点火プラグの周辺に気体
燃料を添加する様にしたエンジンの混合気成層装置であ
って、エンジンの気筒に接続された吸気ポートに設けら
れ、液体燃料を噴射するための液体燃料用インジェクタ
と、前記気筒に対応して設けられ、前記気体燃料を前記
点火プラグの周辺に噴射するための気体燃料用インジェ
クタと、該気体燃料用インジェクタから前記気体燃料を
前記気筒内に供給している状態において、前記液体燃料
と空気との混合気が前記点火プラグの周辺の部分よりも
前記点火プラグから遠い部分の方がリッチとなる様に前
記液体燃料用インジェクタの燃料噴射動作を制御する制
御手段とを具備することを特徴としている。
【0016】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層装置において、前記制御手段は、前記気体燃料用イ
ンジェクタから前記気体燃料が前記気筒内に供給されて
いない状態において、前記液体燃料と空気との混合気が
前記点火プラグの周辺の部分よりも前記点火プラグから
遠い部分の方がリーンとなる様に前記液体燃料用インジ
ェクタの燃料噴射動作を制御することを特徴としてい
る。
【0017】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層装置において、前記制御手段は、前記液体燃料用イ
ンジェクタの噴射タイミングを変更させることにより、
前記混合気の濃度分布を変更することを特徴としてい
る。
【0018】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層装置において、前記液体燃料用インジェクタは、吸
気ポートの上流側に設けられた第1の液体燃料用インジ
ェクタと、該第1の液体燃料用インジェクタよりも下流
側に設けられた第2の液体燃料用インジェクタとからな
り、前記制御手段は、前記第1の液体燃料用インジェク
タの噴射量と前記第2の液体燃料用インジェクタの噴射
量の比率を変更させることにより、前記混合気の濃度分
布を変更することを特徴としている。
【0019】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層装置において、前記制御手段は、前記気体燃料の前
記気筒内への供給量に応じて、前記第1の液体燃料用イ
ンジェクタの噴射量と前記第2の液体燃料用インジェク
タの噴射量の比率を変更させることを特徴としている。
【0020】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層装置において、前記気体燃料は水素であることを特
徴としている。
【0021】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層装置において、前記水素を前記液体燃料から生成す
るための改質触媒を更に具備することを特徴としてい
る。
【0022】また、この発明に係わるエンジンの混合気
成層装置において、前記制御手段は、前記改質触媒が活
性化していない状態において、前記気体燃料用インジェ
クタの噴射動作を停止させることを特徴としている。
【0023】
【作用】以上の様に、この発明に係わるエンジンの混合
気成層方法及びその装置は構成されているので、着火性
の良い気体燃料を点火プラグの周辺に集中して供給する
と共に、液体燃料と空気の混合気を点火プラグから離れ
る程リッチにすることにより、燃料の着火性の向上と火
炎伝播性の向上とを同時に図ることができ、高い燃費向
上効果が得られる。
【0024】また、気体燃料を気筒内に供給しない状態
においては、点火プラグの周辺の混合気をリッチにし、
点火プラグから離れる程リーンにすることにより、着火
性の低下を防止しつつ燃費の向上を図ることができる。
【0025】また、吸気ポートに配設されたインジェク
タの噴射タイミングを変更することにより混合気の分布
を変更する様にしているので、インジェクタの噴射タイ
ミングを変更するという簡単な制御の変更により、混合
気の分布状態をエンジンの運転状態に合わせて容易に変
更することができる。
【0026】また、吸気ポートの上流側に配設された第
1の液体燃料用インジェクタの噴射量と下流側に配設さ
れた第2の液体燃料用インジェクタの噴射量の比率を変
更することにより混合気の分布を変更する様にしている
ので、インジェクタの噴射量を変更するという簡単な制
御の変更により、混合気の分布状態をエンジンの運転状
態に合わせて容易に変更することができる。
【0027】また、気体燃料としての水素の供給量に応
じて第1の液体燃料用インジェクタの噴射量と第2の液
体燃料用インジェクタの噴射量の比率を変更することに
より、水素の供給量に応じて着火性と火炎伝播性とを最
適なバランスで両立させることができる。
【0028】また、水素を改質触媒により液体燃料から
生成する様にしているので、水素用のタンクを特別に用
意する必要がなく、車両のスペース効率を向上させるこ
とができる。
【0029】また、改質触媒が活性化していない状態で
は、気筒内への水素の供給を停止する様にしているの
で、誤動作を防止することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例について、添
付図面を参照して詳細に説明する。
【0031】本実施例は、例えば自動車用の直列4気筒
エンジンに本願発明を適用した場合の一例である。
【0032】先ず図1は、同本願発明の実施例に係るエ
ンジンの混合気成層装置の全体的なシステム構成を示す
ものである。また、図2はエンジンの各シリンダの点火
プラグ周辺部分の側断面図である。
【0033】図1において、先ず符号1はエンジン本体
であり、吸入空気はエアクリーナ30を介して外部より
吸入され、その後エアフロメータ2、スロットルチャン
バ3、吸気ポート4、吸気マニホールド5a〜5dを経
て各シリンダに供給される。ここで、本願の特徴的な部
分について説明すると、各シリンダには、液体燃料であ
るガソリンと気体燃料である水素とが供給される様に構
成されている。ガソリンは不図示のガソリンタンクから
燃料ポンプにより吸い上げられて、液体燃料供給通路6
に供給される。液体燃料供給通路6は、その先端部が第
1供給通路6aと第2供給通路6bとに分かれており、
第1供給通路6aの先端部には、吸気ポート4のスロッ
トル弁6の直下流側にガソリンを噴射するための第1イ
ンジェクタ7が接続されている。また、第2供給通路6
bの先端部には、各吸気マニホールド5a〜5d内にガ
ソリンを噴射するための第2インジェクタ8a〜8dが
接続されている。これら第1インジェクタ7と第2イン
ジェクタ8a〜8dによって吸気通路内にガソリンを噴
射することにより、空気とガソリンとが混合された混合
気が各シリンダ内に導入される。
【0034】なお、車両走行時等のアクセルペダル(不
図示)の操作時における上記シリンダへの吸入空気の量
は、上記スロットルチャンバ3内に設けられているスロ
ットル弁6によって制御される。スロットル弁6は、上
記アクセルペダルに連動して操作され、減速走行状態及
びアイドル運転領域では、最小開度状態に維持される。
そして、該最小(全閉)開度状態では、アイドルスイッ
チID・SW(不図示)が付勢されて、アイドル状態を
示す信号がONになり、この信号により後述のECU
(エンジン・コントロール・ユニット)40はアイドル
状態を検知することができる。なお、スロットル弁6は
アクセルペダルに機械的に連結されるものではなく、不
図示のモータにより駆動され、このモータの駆動はEC
U40により制御される。従って、スロットル弁6の開
度はアクセルペダルの踏み込み量に直線的に追従するも
のではなく、アクセルペダルの踏み込み量に対して所定
の関数をかけた状態でECU40により制御される。
【0035】一方、各シリンダの上部には、気体燃料と
しての水素(H2 )をシリンダ内に噴射するための第3
インジェクタ9a〜9dが配設されている。ここで、こ
の実施例においては、第3インジェクタ9a〜9dに供
給される水素は、液体燃料であるガソリンから生成され
る。このガソリンから水素を生成する構成について説明
すると、第3インジェクタ9a〜9dに水素を供給する
ための水素供給通路10の末端部には外部から空気を取
り入れるための空気取り入れ口11が配置されている。
ここから取り入れられた空気はエアクリーナ12と開閉
弁13とを介してターボチャーヂャー14に供給され
る。そして、この空気はターボチャーヂャー14によっ
て所定の圧力まで昇圧され、更に水素供給通路10の中
間部において、ガソリンタンクから吸い上げられたガソ
リンと、不図示の水タンクから吸い上げられた水が混入
され、これらの混合気が改質触媒15に導かれる。改質
触媒15では周知の作用により、ガソリンと水と空気と
の混合気から水素が生成され、この水素はサージタンク
16に導入される。なお、改質触媒15は、300°C
程度に暖められることにより活性化し水素を発生させる
働きをするので、排気ガスにより暖められる様に、後述
する排気管18内に配置されている。
【0036】ここで、ターボチャーヂャー14によって
水素供給通路10内の圧力、すなわち水素の圧力を昇圧
する理由について説明しておく。水素はガソリンに比較
して着火性が良いので、本実施例ではリーンバーンのと
きに混合気の着火性を向上させるために使用される。そ
のため、水素は点火プラグ20(図2参照)の周辺に集
中して供給されることが好ましい。本実施例では、水素
をシリンダ内で拡散させないで点火プラグ20の周辺に
集中させるために、ピストンの圧縮工程において、第3
インジェクタ9a〜9dから点火プラグの周辺に水素を
噴射する様にしている。圧縮工程において水素をシリン
ダ内に導入するためにはシリンダ内の圧力よりも高い圧
力で水素を送り込む必要があり、この圧力を発生させる
ために、ターボチャーヂャー14を使用しているわけで
ある。
【0037】改質触媒15からサージタンク16に導か
れた水素は、上記の様にターボチャーヂャー14により
シリンダ内の圧力よりも十分に高い圧力まで昇圧されて
いるので、この水素の圧力を減圧弁17により適正圧力
まで減圧させる。そして、この減圧された水素が第3イ
ンジェクタ9a〜9dからシリンダ内に噴射されるわけ
である。
【0038】次に、符号18は、例えば排気通路途中に
3元触媒コンバータ(キャタリストコンバータ)19を
備えた排気ガス浄化機能を持った排気管を示している。
そして、該排気管18の上記3元触媒コンバータ19の
上流部には、排気ガス中の酸素濃度(空燃比A/F)を
検出するためのO2 センサーS1 が設けられている。ま
た、O2 センサーS1の更に上流側にはターボチャーヂ
ャー14のタービンが設けられている。
【0039】また、エンジン本体1には、ノッキング状
態の発生を検出するための図示しないノックセンサが設
けられている。
【0040】そして、エンジン運転時の空燃比(A/
F)はECU40における電子燃料噴射制御装置側の空
燃比制御システムにおいて、例えば上記エアフロメータ
2等の出力値Qとエンジン回転数Ne とに基づいて先ず
基本燃料噴射量TP を決定する一方、さらに上記O2 セ
ンサーS1 を用いて実際の排ガス中の空燃比(A/F)
を検出し、該検出値と設定された目標空燃比との偏差に
応じて上記基本燃料噴射量TP をフィードバック補正す
ることによって、常に設定空燃比(一般には理論空燃比
A/F=14.7近傍の値)に維持するようなシステム
が採用されている。
【0041】従って、該空燃比のコントロールシステム
における最終燃料噴射量TO の一般的な算出システム
は、図3のようになる(後述)。
【0042】一方、図2において符号20は、上記エン
ジン本体1のシリンダヘッド部に設けられた点火プラグ
であり、該点火プラグ20には不図示のディストリビュ
ータ、イグナイタを介して所定の点火電圧が印加される
ようになっており、その印加タイミング、すなわち点火
時期は上記ECU40より上記イグナイタに供給される
点火時期制御信号θIgt によってコントロールされる。
【0043】また、前述した様に水素をシリンダ内に供
給するための第3インジェクタ9a〜9dは、その先端
部を点火プラグ20の先端部に向けた状態でシリンダヘ
ッドに配設されており、点火プラグ20の先端部の周辺
に水素を噴射する様になされている。
【0044】ECU40は、例えば演算部であるマイク
ロコンピュータ(CPU)を中心とし、吸入空気量Qを
検出する回路、燃料噴射量や点火時期等を演算する回
路、燃料のオクタン価を判定する回路、メモリ(ROM
及びRAM)、インタフェース(I/O)回路などを備
えて構成されている。そして、このECU40の上記イ
ンタフェース回路には上述の各検出信号の他に例えば図
示しないスタータスイッチからのエンジン始動信号(E
CUトリガー)、エンジン回転数センサ21からのエン
ジン回転数検出信号Ne 、水温サーミスタ22により検
出されたエンジンの冷却水温度の検出信号TW 、スロッ
トル開度センサ23により検出されたスロットル開度検
出信号TVO、エアフロメータ2によって検出された吸
入空気量検出信号Q等のエンジンコントロールに必要な
各種の検出信号が各々入力されるようになっている。
【0045】そして、ECU40は、例えば図3に示す
ような運転領域に応じた燃料噴射量の補正制御を行うよ
うになっている。
【0046】次に、上記ECU(エンジン・コントロー
ル・ユニット)40によるエンジンへの燃料供給制御の
内容について図3のフローチャートを参照して詳細に説
明する。
【0047】先ず、図3は同燃料供給制御の基本ルーチ
ンを示している。
【0048】すなわち、先ずステップS1で、エンジン
水温Tw 、吸気量Q、吸気温TA 、大気圧PA 、エンジ
ン回転数Ne 等のエンジンの運転領域を示す各種の運転
データを読み込む。
【0049】そして、次にステップS2で、上記吸気量
Qとエンジン回転数Ne とに基いて基本となる燃料噴射
量Tp を演算する。その後、ステップS3〜ステップS
7で、吸気温補正(補正係数CA )、大気圧補正(補正
係数Cp )、暖機増量(補正係数Cw )、加減速補正
(補正係数CAC)、高負荷増量(補正係数CL )等の運
転領域に対応した個別の燃料補正を行なった後、さらに
ステップS8で上述したO2 センサ出力に基くA/Fの
フィードバック補正を行なう。
【0050】そして、ステップS9→ステップS10に
進み、燃料噴射のための無効噴射時間、燃料カット気筒
を各々設定して、ステップS11で最終燃料噴射量TF
を設定する。
【0051】そして、該設定された最終燃料噴射量TF
に対応したデューティー比の駆動パルスで上記第1及び
第2インジェクタ7,8a〜8dを駆動してエンジンに
燃料を噴射する。
【0052】次に、本願の特徴的な部分であるガソリン
に対する水素添加動作について説明する。図4は、横軸
にエンジン回転数をとり、縦軸にトルクをとった場合
の、空燃比マップ及び水素添加量マップを示したもので
ある。
【0053】図4(a)に示す様にエンジンが高回転高
トルクの運転状態にある領域においては、通常の理想的
な空燃比A/F=14.7となる様に空燃比制御がなさ
れる。一方、低回転低トルクの領域においては、燃費を
向上させるために、トルクと回転数に応じて、空燃比を
リーン側にシフトさせる。このとき、エンジンの回転数
が低回転である場合には、点火サイクルが長くなるの
で、着火性の悪さが補われるため、空燃比をよりリーン
にすることができる。そのため、図示した様に低回転域
程リーンとなる様な空燃比のマップが設定されている。
【0054】一方、図4(b)は、図4(a)に示した
各運転領域におけるガソリンに対する添加水素の質量比
を示した図である。このマップに示す様に、空燃比A/
F=14.7の領域においては、混合気への着火性が問
題とはならないので、水素の添加は行わない。一方、リ
ーンバーンを行う領域においては、図示した様な質量比
で水素をガソリンに添加する。すなわち、エンジンの低
回転域においては、上記の様に点火サイクルが長くなる
ことにより着火性の悪さが補われるため、水素の添加量
も少なくする。また、エンジンの高回転域においては、
点火サイクルが短くなるため、着火性の向上を図るため
に水素の添加量を増加させる。このように、エンジンの
運転状態に応じて水素の添加量を変更することにより、
水素を少ない消費量で有効に利用することができる。
【0055】次に運転領域に応じて混合気に水素を添加
する手順について図5に示すフローチャートを参照して
説明する。
【0056】まず、プログラムがスタートすると、ステ
ツプS20において、エンジン水温Tw 、吸気量Q、吸
気温TA 、大気圧PA 、エンジン回転数Ne 等のエンジ
ンの運転領域を示す各種の運転データを読み込む。
【0057】次に、ステツプS21でエンジンを始動し
てから所定時間が経過したか否かを判断する。これは、
水素を発生させるための改質触媒15が300°C程度
まで暖められて活性化されるまでに2〜3分程度の時間
を必要とするためである。すなわち、改質触媒15が活
性化されるまでは水素が生成されないので、それまでの
間は第3インジェクタ9a〜9dからの水素の噴射を停
止する。
【0058】従って、ステツプS21で所定時間が経過
していない場合にはステツプS23に進み水素の噴射量
を0に設定する。
【0059】ステツプS21で所定時間が経過し、改質
触媒15が活性化されたとみなされた場合には、ステツ
プS22に進み、図4(b)に示すマップに基づいて水
素の噴射量を設定する。
【0060】ステツプS24では、圧縮工程であるか否
かを判断する。これは、圧縮工程で水素を噴射すること
により、水素を点火プラグ20付近に集中させ、シリン
ダ全体に分散してしまうことを防止するためである。
【0061】ステツプS24で圧縮工程でなかった場合
にはそのままリターンする。また、ステツプS24で圧
縮工程であった場合には、ステツプS22またはステツ
プS23で設定した水素噴射量に基づいて第3インジェ
クタ9a〜9dから水素を噴射し、リターンする。
【0062】次に、図6は、水素を添加する場合の水素
量と点火タイミングの関係を示した図である。水素を添
加した場合には、着火性が良くなりそれに伴って気筒内
への火炎伝播速度が早くなるので、図6に示す様に水素
の添加量が増加するにつれて点火時期を遅らせる様に制
御する。
【0063】図7は、水素添加量と空燃比A/Fの関係
を示した図である。水素の添加により燃料への着火性が
向上するので、水素の添加量を増加するにつれて、図示
した様に空燃比A/Fをリーン側にシフトさせる。逆に
言えば、空燃比A/Fをリーン側にシフトさせるにつれ
て、着火性の低下を補うために水素添加量を増加させ
る。また、着火性の向上効果は、水素の添加量を増加さ
せる程向上するものではなく、あるところで頭打ちとな
るため、水素の添加量はある一定値に漸近する様に増加
させる。
【0064】図8は、水素添加量とスロットル開度の関
係を示した図である。水素の添加量を増加させた場合、
それに伴って空燃比A/Fを単純にリーン側にシフトさ
せると、燃料が少なくなることによりエンジンの出力ト
ルクが減少する。そのため、水素添加量を増加させるに
つれてECU40により、アクセルの踏み込み量が同じ
でもスロットル弁6をより開く様に制御する。ここで、
スロットル弁6を開くことは、それに応じて燃料噴射量
も増加されることを意味するので、水素を添加して空燃
比をリーンにすることによる燃費向上効果が相殺されて
しまう様に思えるが、実際には、スロットル弁6を開く
ことによりピストンのポンピングロス等の負荷が軽減さ
れることとなり、結果的には燃費向上効果が得られるも
のである。
【0065】次に、図9(a),図9(b)は、水素を
添加する場合と水素を添加しない場合のシリンダ内にお
けるガソリンの濃度分布を示した図である。図9(a)
に示す様にリーンバーンにおいて水素を添加しない場合
には、着火性を向上させるために、点火プラグ20の付
近をリッチにし、点火プラグ20から離れる程リーンに
する。一方、本実施例の様に水素を添加する場合には、
点火プラグ20付近の水素により混合気への着火性が向
上されるので、シリンダ内のガソリンの濃度分布を図9
(a)の場合とは逆に点火プラグ20から離れる程リッ
チにする。このように、点火プラグ20から離れる程混
合気をリッチにすることにより、リーンバーンにおける
火炎の伝播性の低下が防止される。従って、水素を添加
し、点火プラグ20から離れる程混合気をリッチにする
ことにより、ガソリンへの着火性の向上と、火炎の伝播
性の向上を図ることができ、結果として、図9(a)の
場合に比較して、図9(b)の場合の方が空燃比A/F
をよりリーンにすることが可能となる。
【0066】次に、上記の図9(b)の様に、シリンダ
内で混合気を点火プラグ20から遠い程リッチに分布さ
せる方法の幾つかの例について説明する。
【0067】図10は、この方法の第1の例を示したも
のであり、第2インジェクタ8a〜8dの噴射タイミン
グを水素の添加量に応じて早めようとするものである。
図11は、第2インジェクタ8a〜8dの噴射タイミン
グと点火プラグ20周辺の空燃比A/Fの関係を示した
ものであるが、図示した様に、ピストンが上死点から8
0°程度進んだ位置においてガソリンを噴射すると、点
火プラグ20周辺の空燃比A/Fが最もリッチになる。
そして、それよりも噴射タイミングを早めても遅くして
も点火プラグ20周辺の空燃比A/Fはリーンになる。
これは、噴射タイミングを早くすると、シリンダの容積
が膨張し始める時にすでにガソリンが噴射されることと
なるので、シリンダの容積膨張に伴ってシリンダ内全体
に燃料が分散され易くなるためである。また、噴射タイ
ミングを遅らせると、ガソリンが噴射された時には、シ
リンダの容積が最大に近い状態となっているので、ガソ
リンを含む混合気をシリンダ内に導入する負圧がほとん
どなくなっており、プラグ回りの空燃比A/Fはやはり
リーンになる。
【0068】従って、図11に照らし合わせて考える
と、点火プラグ20の付近の空燃比A/Fをリーンにし
て点火プラグ20から離れた部分をリッチにするために
は、第2インジェクタ8a〜8dの噴射タイミングを早
めれば良いことが分かる。そして、この噴射タイミング
を図10に示す様に、水素の添加量を増加させるにつれ
て早める様にすれば、水素の添加量に適した混合気の濃
度の分布状態が得られることとなる。
【0069】次に、図12に示すフローチャートを参照
して、インジェクタの噴射タイミングを早めて混合気の
濃度分布を制御する手順について説明する。
【0070】まず、プログラムがスタートすると、ステ
ツプS30において、エンジン水温Tw 、吸気量Q、吸
気温TA 、大気圧PA 、エンジン回転数Ne 等のエンジ
ンの運転領域を示す各種の運転データを読み込む。
【0071】次にステツプS31〜ステツプS33にお
いて、図3に示す様な手順に従ってガソリンの噴射パル
スを演算する。
【0072】次に、ステツプS34でエンジンを始動し
てから所定時間が経過したか否かを判断する。これは、
水素を発生させるための改質触媒15が300°C程度
まで暖められて活性化されるまでに2〜3分程度の時間
を必要とするためである。すなわち、改質触媒15が活
性化されるまでは水素が生成されないので、それまでの
間は第3インジェクタ9a〜9dからの水素の噴射を停
止する。
【0073】従って、ステツプS34で所定時間が経過
していない場合にはステツプS36に進み、水素を添加
しない場合の所定のガソリン噴射タイミング(具体的に
は吸気工程後半のタイミング)を設定する。
【0074】ステツプS34で所定時間が経過し、改質
触媒15が活性化されたとみなされた場合には、ステツ
プS35に進み、第3インジェクタ9a〜9dの水素噴
射量に応じた第2インジェクタ8a〜8dの噴射タイミ
ングを図10に示すグラフに基づいて設定する。
【0075】次にステツプS37で噴射タイミングであ
るか否かを判断し、噴射タイミングでなければそのまま
リターンし、噴射タイミングであればステツプS38で
第2インジェクタ8a〜8dからガソリンを所定量噴射
してリターンする。
【0076】次に、図13は、シリンダ内の混合気の濃
度分布を制御するための第2の方法を示す図である。本
実施例においては、吸気通路の上流側に位置する第1イ
ンジェクタ7と吸気通路の下流側に位置する第2インジ
ェクタ8a〜8dとを備えているが、上流側の第1イン
ジェクタ7からガソリンを多く噴射すると、空気との混
合状態が均一化されるため、シリンダ内の混合気の濃度
が点火プラグ20から離れた位置でリッチになり易くな
る。従って、図13に示す様に、水素の添加量が増加す
るにつれて上流側の第1インジェクタ7から多くガソリ
ンを噴射することにより点火プラグ20の周辺の混合気
をリーンに、点火プラグ20から離れた部分の混合気を
リッチにする作用が得られる。
【0077】次に、上記の第1インジェクタ7と第2イ
ンジェクタ8a〜8dにより燃料を噴射する手順につい
て図14に示すフローチャートを参照して説明する。
【0078】まず、プログラムがスタートすると、ステ
ツプS40において、エンジン水温Tw 、吸気量Q、吸
気温TA 、大気圧PA 、エンジン回転数Ne 等のエンジ
ンの運転領域を示す各種の運転データを読み込む。
【0079】次にステツプS41〜ステツプS43にお
いて、図3に示す様な手順に従ってガソリンの噴射パル
スを演算する。
【0080】次に、ステツプS44でエンジンを始動し
てから所定時間が経過したか否かを判断する。これは、
水素を発生させるための改質触媒15が300°C程度
まで暖められて活性化されるまでに2〜3分程度の時間
を必要とするためである。すなわち、改質触媒15が活
性化されるまでは水素が生成されないので、それまでの
間は第3インジェクタ9a〜9dからの水素の噴射を停
止する。
【0081】従って、ステツプS44で所定時間が経過
していない場合にはステツプS46に進み、第1インジ
ェクタ7と第2インジェクタ8a〜8dの噴射比率を通
常の水素を添加しない場合の噴射比率に設定する。
【0082】ステツプS44で所定時間が経過し、改質
触媒15が活性化されたとみなされた場合には、ステツ
プS45に進み、第1インジェクタ7と第2インジェク
タ8a〜8dの噴射比率を図13に基づいて水素添加量
に応じた比率に設定する。
【0083】そして、ステツプS47,ステツプS48
で、ステツプS45で設定した噴射比率に従って、上流
側の第1インジェクタ7と下流側の第2インジェクタ8
a〜8dからガソリンを噴射させてリターンする。
【0084】次に、図15は、シリンダ内の混合気の濃
度分布を制御するための第3の方法を示す図である。こ
の例では、吸気工程の手前で1度第2インジェクタ8a
〜8dによりガソリンを噴射(例えば全噴射量の半分程
度)させ、吸気工程中にもう一度第2インジェクタ8a
〜8dによりガソリンを噴射させる様にしている。この
ように、2回に分けてガソリンを噴射する様にすれば、
1回目の噴射時に予想された吸入空気量と2回目の噴射
時に実際に吸入される空気量の差分を、2回目の噴射時
に補正することができるので、より正確な燃料噴射を行
うことができる。本実施例では、この技術を応用して、
水素の添加量が増加するにつれて1回目の噴射量、すな
わち吸気工程手前の噴射量を増加させることにより、シ
リンダ内の混合気の濃度分布を制御している。すなわち
1回目に噴射されるガソリンの方が吸入空気により均一
に分布することとなるので、1回目の噴射量を増やせば
シリンダの点火プラグ20付近よりも周辺部分の方がリ
ッチになり易い。そのため、水素の添加量を増加させる
につれて、1回目の噴射量を増加させる様にしている。
【0085】以上説明した様に、上記の実施例において
は、水素添加時に点火プラグの周辺よりも、点火プラグ
から離れるにつれてリッチになる様に混合気の濃度分布
を制御しているので、リーンバーン時における水素によ
る着火性の向上と、火炎伝播性の向上を図ることがで
き、燃費を向上させることが可能となる。
【0086】なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範
囲で、上記実施例を修正または変形したものに適用可能
である。
【0087】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のエンジンの
混合気成層方法及びその装置によれば、着火性の良い気
体燃料を点火プラグの周辺に集中して供給すると共に、
液体燃料と空気の混合気を点火プラグから離れる程リッ
チにすることにより、燃料の着火性の向上と火炎伝播性
の向上とを同時に図ることができ、高い燃費向上効果が
得られる。
【0088】また、気体燃料を気筒内に供給しない状態
においては、点火プラグの周辺の混合気をリッチにし、
点火プラグから離れる程リーンにすることにより、着火
性の低下を防止しつつ燃費の向上を図ることができる。
【0089】また、吸気ポートに配設されたインジェク
タの噴射タイミングを変更することにより混合気の分布
を変更する様にしているので、インジェクタの噴射タイ
ミングを変更するという簡単な制御の変更により、混合
気の分布状態をエンジンの運転状態に合わせて容易に変
更することができる。
【0090】また、吸気ポートの上流側に配設された第
1の液体燃料用インジェクタの噴射量と下流側に配設さ
れた第2の液体燃料用インジェクタの噴射量の比率を変
更することにより混合気の分布を変更する様にしている
ので、インジェクタの噴射量を変更するという簡単な制
御の変更により、混合気の分布状態をエンジンの運転状
態に合わせて容易に変更することができる。
【0091】また、気体燃料としての水素の供給量に応
じて第1の液体燃料用インジェクタの噴射量と第2の液
体燃料用インジェクタの噴射量の比率を変更することに
より、水素の供給量に応じて着火性と火炎伝播性とを最
適なバランスで両立させることができる。
【0092】また、水素を改質触媒により液体燃料から
生成する様にしているので、水素用のタンクを特別に用
意する必要がなく、車両のスペース効率を向上させるこ
とができる。
【0093】また、改質触媒が活性化していない状態で
は、気筒内への水素の供給を停止する様にしているの
で、誤動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例に係るエンジンの混合気成層
装置の全体的なシステム構成を示すものである。
【図2】エンジンの各シリンダの点火プラグ周辺部分の
側断面図である。
【図3】燃料供給制御の基本ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図4】横軸にエンジン回転数をとり、縦軸にトルクを
とった場合の、空燃比マップ及び水素添加量マップを示
した図である。
【図5】運転領域に応じて混合気に水素を添加する手順
を示すフローチャートである。
【図6】水素を添加する場合の水素量と点火タイミング
の関係を示した図である。
【図7】水素添加量と空燃比A/Fの関係を示した図で
ある。
【図8】水素添加量とスロットル開度の関係を示した図
である。
【図9】水素を添加する場合と水素を添加しない場合の
シリンダ内におけるガソリンの濃度分布を示した図であ
る。
【図10】シリンダ内で混合気を点火プラグから遠い程
リッチに分布させる方法の第1の例を示した図である。
【図11】第2インジェクタの噴射タイミングと点火プ
ラグ周辺の空燃比A/Fの関係を示した図である。
【図12】インジェクタの噴射タイミングを早めて混合
気の濃度分布を制御する手順を示すフローチャートであ
る。
【図13】シリンダ内の混合気の濃度分布を制御するた
めの第2の方法を示す図である。
【図14】第1インジェクタと第2インジェクタにより
燃料を噴射する手順を示すフローチャートである。
【図15】シリンダ内の混合気の濃度分布を制御するた
めの第3の方法を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体 2 エアフロメータ 3 スロットルチャンバ 4 吸気ポート 5 吸気マニホールド 6 液体燃料供給通路 7 第1インジェクタ 8a〜8d 第2インジェクタ 9a〜9d 第3インジェクタ 10 水素供給通路 11 空気取り入れ口 12 エアクリーナ 13 開閉弁 14 ターボチャーヂャ 15 改質触媒 16 サージタンク 17 減圧弁 18 排気管 19 三元触媒コンバータ 20 点火プラグ 21 エンジン回転センサ 22 水温サーミスタ 30 エアクリーナ 40 ECU S1 O2 センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 27/02 G (72)発明者 古川 一弘 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の運転条件において、点火プラグの
    周辺に気体燃料を添加する様にしたエンジンの混合気成
    層方法であって、 前記気体燃料の添加時には、液体燃料と空気との混合気
    を、エンジンの気筒内において前記点火プラグの周辺の
    部分よりも前記点火プラグから遠い部分の方がリッチと
    なる様に分布させることを特徴とするエンジンの混合気
    成層方法。
  2. 【請求項2】 前記気体燃料の非添加時には、前記液体
    燃料と空気との混合気を、前記気筒内において前記点火
    プラグの周辺の部分よりも前記点火プラグから遠い部分
    の方がリーンとなる様に分布させることを特徴とする請
    求項1に記載のエンジンの混合気成層方法。
  3. 【請求項3】 前記液体燃料をインジェクタにより噴射
    するタイミングを変更することによって、前記気筒内で
    の混合気の濃度分布を変更することを特徴とする請求項
    1に記載のエンジンの混合気成層方法。
  4. 【請求項4】 前記液体燃料は前記エンジンの吸気ポー
    トに対応して配設された液体燃料用インジェクタから噴
    射され、前記気体燃料は前記気筒に対応して配設された
    気体燃料用インジェクタから噴射されることを特徴とす
    る請求項1に記載のエンジンの混合気成層方法。
  5. 【請求項5】 前記液体燃料は前記エンジンの吸気ポー
    トに対応して配設された第1の液体燃料用インジェクタ
    と前記吸気ポートよりも下流側の吸気マニホールドに対
    応して配設された第2の液体燃料用インジェクタとから
    噴射され、前記第1の液体燃料用インジェクタの噴射量
    と前記第2の液体燃料用インジェクタの噴射量の比率を
    変更することにより、前記気筒内での混合気の濃度分布
    を変更することを特徴とする請求項1に記載のエンジン
    の混合気成層方法。
  6. 【請求項6】 前記気体燃料の添加量に応じて前記第1
    の液体燃料用インジェクタの噴射量と前記第2の液体燃
    料用インジェクタの噴射量とを変更することを特徴とす
    る請求項5に記載のエンジンの混合気成層方法。
  7. 【請求項7】 前記気体燃料は水素であることを特徴と
    する請求項1に記載のエンジンの混合気成層方法。
  8. 【請求項8】 前記水素は改質触媒を用いて前記液体燃
    料から生成されることを特徴とする請求項7に記載のエ
    ンジンの混合気成層方法。
  9. 【請求項9】 前記改質触媒が活性化されていない状態
    においては、前記水素の前記液体燃料への添加を停止す
    ることを特徴とする請求項8に記載のエンジンの混合気
    成層方法。
  10. 【請求項10】 所定の運転条件において、点火プラグ
    の周辺に気体燃料を添加する様にしたエンジンの混合気
    成層装置であって、 エンジンの気筒に接続された吸気ポートに設けられ、液
    体燃料を噴射するための液体燃料用インジェクタと、 前記気筒に対応して設けられ、前記気体燃料を前記点火
    プラグの周辺に噴射するための気体燃料用インジェクタ
    と、 該気体燃料用インジェクタから前記気体燃料を前記気筒
    内に供給している状態において、前記液体燃料と空気と
    の混合気が前記点火プラグの周辺の部分よりも前記点火
    プラグから遠い部分の方がリッチとなる様に前記液体燃
    料用インジェクタの燃料噴射動作を制御する制御手段と
    を具備することを特徴とするエンジンの混合気成層装
    置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記気体燃料用イン
    ジェクタから前記気体燃料が前記気筒内に供給されてい
    ない状態において、前記液体燃料と空気との混合気が前
    記点火プラグの周辺の部分よりも前記点火プラグから遠
    い部分の方がリーンとなる様に前記液体燃料用インジェ
    クタの燃料噴射動作を制御することを特徴とする請求項
    10に記載のエンジンの混合気成層装置。
  12. 【請求項12】 前記制御手段は、前記液体燃料用イン
    ジェクタの噴射タイミングを変更させることにより、前
    記混合気の濃度分布を変更することを特徴とする請求項
    10に記載のエンジンの混合気成層装置。
  13. 【請求項13】 前記液体燃料用インジェクタは、吸気
    ポートの上流側に設けられた第1の液体燃料用インジェ
    クタと、該第1の液体燃料用インジェクタよりも下流側
    に設けられた第2の液体燃料用インジェクタとからな
    り、前記制御手段は、前記第1の液体燃料用インジェク
    タの噴射量と前記第2の液体燃料用インジェクタの噴射
    量の比率を変更させることにより、前記混合気の濃度分
    布を変更することを特徴とする請求項10に記載のエン
    ジンの混合気成層装置。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は、前記気体燃料の前記
    気筒内への供給量に応じて、前記第1の液体燃料用イン
    ジェクタの噴射量と前記第2の液体燃料用インジェクタ
    の噴射量の比率を変更させることを特徴とする請求項1
    3に記載のエンジンの混合気成層装置。
  15. 【請求項15】 前記気体燃料は水素であることを特徴
    とする請求項10に記載のエンジンの混合気成層装置。
  16. 【請求項16】 前記水素を前記液体燃料から生成する
    ための改質触媒を更に具備することを特徴とする請求項
    15に記載のエンジンの混合気成層装置。
  17. 【請求項17】 前記制御手段は、前記改質触媒が活性
    化していない状態において、前記気体燃料用インジェク
    タの噴射動作を停止させることを特徴とする請求項16
    に記載のエンジンの混合気成層装置。
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Cited By (3)

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WO2005100766A1 (en) 2004-04-12 2005-10-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Internal combustion engine system with hydrogen generation capability
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