JPH0761856A - セメント及び石灰焼成キルン内張り用塩基性耐火物 - Google Patents

セメント及び石灰焼成キルン内張り用塩基性耐火物

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Publication number
JPH0761856A
JPH0761856A JP5162443A JP16244393A JPH0761856A JP H0761856 A JPH0761856 A JP H0761856A JP 5162443 A JP5162443 A JP 5162443A JP 16244393 A JP16244393 A JP 16244393A JP H0761856 A JPH0761856 A JP H0761856A
Authority
JP
Japan
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cao
clinker
mgo
synthetic
zro
Prior art date
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Pending
Application number
JP5162443A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiko Kaji
信彦 加治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurosaki Refractories Co Ltd
Original Assignee
Kurosaki Refractories Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kurosaki Refractories Co Ltd filed Critical Kurosaki Refractories Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セメントや石灰のようにCaOを主成分とす
る原料を焼成するキルンの内張り用としての耐食性、耐
摩耗性、耐スポーリング性の要求特性を全て満足する耐
火物の提供。 【構成】 MgOを第三成分として三元系を構成したZ
rO2 ・CaO・MgO系合成クリンカーとマグネシア
原料を組み合わせた塩基性耐火物であって、この合成ク
リンカーのCaO/ZrO2 のモル比が0.4〜1.0
の範囲内にあり、かつ、MgO/(ZrO2 +CaO)
のモル比が0.1〜1.3の範囲内にあり、さらに、合
成ZrO2 ・CaO・MgO系クリンカーの使用量が1
0〜70重量%の範囲内にあるように調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセメントや石灰のように
CaOを主成分とする原料を焼成するキルンの内張りに
好適に使用される耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、このセメント及び石灰の焼成
キルンの内張り用耐火物として、一般的にマグネシア・
クロム(マグクロ)質が採用されてきたが、近年の環境
問題からクロム質を含有しない、いわゆるクロムフリー
化がすすめられ、マグネシア・スピネル質の採用が進め
られつつある。
【0003】しかし、マグ・スピネル質はコーチング性
に劣るばかりではなく、また、キルンの焼成対象物がC
aOを主成分とするものであるため、これが内張り材の
マグネシア・スピネル質耐火物に多量に存在するAl2
3 が化学的に反応して、使用部位によっては化学的損
耗と変質の問題が起こる。
【0004】また、マグネシア・ドロマイト質、マグネ
シア・ライム質耐火物の検討も行われているが耐火物製
造時、保管中、さらには、炉の休転時の消化現象の発生
の問題がある。
【0005】さらに、特公平4−56785号公報に
は、CaO・ZrO2 の2元系クリンカーとマグネシア
原料と組み合わせたものも提案されているが、温度変動
を受けた後の熱間強度の低下が比較的大きく、結果的に
耐摩耗性が低下し、また、弾性率が高く機械的なスポー
リング性に問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、セメ
ントや石灰のようにCaOを主成分とする物を焼成する
キルンの内張り用としての耐食性、耐摩耗性、耐スポー
リング性の要求特性を全て満足する耐火物を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、MgOを第三
成分として三元系を構成したZrO2 ・CaO・MgO
系合成クリンカーとマグネシア原料を組み合わせること
で、上記の目的を達成した。
【0008】すなわち、合成ZrO2 ・CaO・MgO
系クリンカーとマグネシア原料を組み合わせてなる塩基
性耐火物であって、この合成クリンカーのCaO/Zr
2のモル比が0.4〜1.0の範囲内にあり、かつ、
MgO/(ZrO2 +CaO)のモル比が0.1〜1.
3の範囲内にあることを特徴とする。
【0009】さらに、前記の合成ZrO2 ・CaO・M
gO系クリンカーの配合量は、組合せ全量に対して10
〜70重量%の範囲内にあるのがよい。また、その粒度
は、0.2lmmより大きい粒度で使用することが望ま
しい。
【0010】組み合わせるマグネシアの純度については
特に限定するものではないが、SiO2 ,Al2 3
については結果的にフラックスとして作用するため、多
すぎると好ましくないが、いたずらに高純度化を狙うと
単にコストアップになるので使用条件に合わせて、Mg
Oが95〜99.7重量%程度の純度のものを適宜選択
すれば良い。
【0011】
【作用】ZrO2 ・CaO・MgO系合成クリンカーの
CaO/ZrO2 のモル比が、1.0より大きい場合に
は、ZrO2 とCaOの間の化合物がZrO2 ・CaO
しか存在しないため、フリーのCaOが存在するように
なり、消化の問題が発生する。また、そのモル比が0.
4より小さい場合には、CaOでZrO2 を安定化した
ときよりも、脱安定化が容易なMgOにより安定化した
ZrO2 の存在量が多くなって、れんが焼成中、ZrO
2 の変態が起こりれんがの強度が低くなる。 MgOの
ZrO2 とCaOの合量に対するモル比が0.lより少
ない場合には、原因は良く解らないが、温度変動を受け
た時の強度低下が大きくなり、また、れんがの弾性率が
高くなってしまう。また、そのモル比がl.3より多く
なるとCaO、ZrO2 より熱膨張の大きいMgOの量
が相対的に多くなるため、合成クリンカーと組み合わせ
るマグネシア原料との熱膨張特性の差が小さくなって耐
スポーリング性が低下する。
【0012】合成ZrO2 ・CaO・MgO系クリンカ
ーの使用量がl0重量%より少ないと、れんが中のMg
O量が多くなってれんがの熱膨張が大きくなり耐スポー
リング性に劣る。また、MgOは他のCaOやZrO2
に比較して熱伝導率が高いために、結果的にれんがの熱
伝導率が高くなって鉄皮の損傷、変形を促進する傾向が
ある。
【0013】三元系合成クリンカーの使用量が70重量
%より多くなると、れんがの均一性が進み、れんがの弾
性率が高くなり、耐スポーリング性が低下する。
【0014】
【実施例】表1と表2において、実施例として示す配合
組成物を、塩化マグネシウム水溶液を使用して常温混練
を行った。その後230×ll4×85mmの形状を成
形圧として、2トン/cm2 で成形し、焼成温度175
0℃で焼成した。
【0015】
【表1】
【表2】 比較例として、従来の耐火物と、本発明の規定範囲外の
耐火物を同様に調製した。ただし、比較例3と比較例9
においては、熱融ポリエチレンを使用して加熱混練し
た。
【0016】本発明の実施例は、何れも耐食性、耐スポ
ーリング性、消化性の全ての点で優れていることがわか
る。
【0017】従来品である比較例lは耐スポーリング性
に劣る。同じく、比較例2は熱間強度が低い。
【0018】表には載せていないが、比較例2は今回の
試作品の内では比較例10を除いて、セメント付着性に
劣るものであった。
【0019】実施例lと比較例3,4との対比によっ
て、三元合成クリンカーを使用しないと十分なる耐摩耗
性,耐スポーリング性,耐食性,耐消化性を得ることは
できないことが分かる。
【0020】単純にマグライムとマグネシアの骨材にジ
ルコニアの微粉を添加しても三元合成クリンカー使用と
同じ効果を得ることはできない。二元合成クリンカーの
添加ではマグクロよりは耐スポーリング性は向上したが
不十分であり、弾性率高く、繰り返し加熱後の強度低下
が大きい。
【0021】実施例2と比較例5との対比によって、三
元合成クリンカーのMgO量は、特定下限量以上が必要
であることが分かる。
【0022】実施例3と比較例6との対比によって、十
分な耐スポーリング性と繰り返し加熱後の熱間強度を得
て、弾性率を低くするためにはMgO量は特定範囲内で
あることが必要であることが分かる。
【0023】実施例4と比較例7との対比によって、三
元合成クリンカーのCaO量も、熱間強度、耐スポーリ
ング性、繰り返し加熱後の熱間強度、耐スポーリング
性、耐消化性の何れの点からも、特定範囲内にあること
が必要であることが分かる。
【0024】このことから、三元合成クリンカーを添加
するにしてもクリンカー中のCaO、MgOの量が特定
範囲内でないと十分なる効果を得ることができないこと
が分かる。
【0025】比較例8に示すように三元合成クリンカー
のCaO/ZrO2 のモル比γ1より大きくなると耐消
化性γが低下する。
【0026】実施例5と比較例9の対比によって、三元
合成クリンカーの使用量は10重量%以上必要で、そう
でないと弾性率が若干上昇し、かつれんが中のMgO量
の相対的増加によって耐スポーリング性が低下する。
【0027】実施例6と比較例10との対比によって、
三元合成クリンカーの使用量が70%以下でないと、弾
性率が上昇し、耐スポーリング性が低下することが分か
る。表1と、表2に示す配合物から、形状が300×2
30×88〜80mmのれんがを作成して実炉試験を行
った。その結果を表3に示す。
【0028】
【表3】 同表から、二元合成クリンカーの添加では一応の耐用性
向上の効果は得られたが十分ではなく、合成クリンカー
にMgOを添加して三元合成クリンカーにすることによ
って十分なる耐用性向上の効果が得られた。しかし添加
量が必要以上に多いと耐用性は低下することが分かる。
【0029】上記の実施例においては、三元合成クリン
カーの合成方法は電融品のみを示したが、出来た合成ク
リンカーでのフリーライムの存在をなくす様に注意して
使用原料の粒度をできるだけ細かく調整し、各原料の分
散に十分配慮すれば難しいが焼結法でも可能である。
【0030】れんがの焼成温度は1750℃のみを例示
したが、これに限定するものではなく使用条件によって
適宜選択すれば良く、1500℃〜1850℃位で可能
である。上げれば熱間強度は上昇するが、弾性率も上昇
する。下げれば逆の傾向になる。
【0031】成形方法(オイルプレス,フリクションプ
レス,静圧プレス等),成形圧(l00kg/cm2
4T./cm2 ),バインダー(塩化マグネシウム,乳
酸アルミニウム,乳酸マグネシウム,フェノール樹脂
等)についても実施例にのみ限定するものではなく使用
条件(形状等を含めて)、製造時の季節などを考慮して
適宜選択すれば良い。
【0032】
【発明の効果】本発明によって、ZrO2 −CaO−M
gO三元合成クリンカーとマグネシアクリンカーの組み
合せて、高い熱間強度と、低い弾性率と、高耐スポーリ
ング性と、高耐食性と、高耐消化性を併せ持った塩基性
耐火物を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成ZrO2 ・CaO・MgO系クリン
    カーとマグネシア原料を組み合わせてなる塩基性耐火物
    であって、この合成クリンカーのCaO/ZrO2 のモ
    ル比が0.4〜1.0の範囲内にあり、かつ、MgO/
    (ZrO2 +CaO)のモル比が0.1〜1.3の範囲
    内にあるセメント及び石灰焼成キルン内張り用塩基性耐
    火物。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、合成ZrO2
    ・CaO・MgO系クリンカーの配合量が、組合せ全量
    に対して10〜70重量%の範囲内であるセメント及び
    石灰焼成キルン内張り用塩基性耐火物。
JP5162443A 1993-06-30 1993-06-30 セメント及び石灰焼成キルン内張り用塩基性耐火物 Pending JPH0761856A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8117867B2 (en) 2005-08-17 2012-02-21 Nitto Boseki Co., Ltd. Process for producing spherical inorganic particle
US8967998B2 (en) 2011-05-05 2015-03-03 Magnesita Refractories Company Rotary kiln lining and method
WO2022062292A1 (zh) * 2020-09-22 2022-03-31 武汉科技大学 一种低导热低热膨胀镁基原料及其制备方法
WO2022062293A1 (zh) * 2020-09-22 2022-03-31 武汉科技大学 一种高性能节能型镁基原料及其制备方法

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