JPH0761757B2 - 鉛筆芯の製造方法 - Google Patents

鉛筆芯の製造方法

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JPH0761757B2
JPH0761757B2 JP22866486A JP22866486A JPH0761757B2 JP H0761757 B2 JPH0761757 B2 JP H0761757B2 JP 22866486 A JP22866486 A JP 22866486A JP 22866486 A JP22866486 A JP 22866486A JP H0761757 B2 JPH0761757 B2 JP H0761757B2
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lithium
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 有機結合材と体質材とを主材とし,混練後,焼成処理を
施してなる鉛筆芯の製造方法であって,材料の一つとし
て少量の金属化合物を使用したものに関する。
(従来の技術) 有機結合材と体質材とを主材とし,混練後,焼成処理を
施して製造される鉛筆芯は,一般に焼成芯と称され,焼
成処理を施すことなく製造される非焼成芯や,結合材に
粘土を使用して焼結処理を施して製造される焼結芯に比
べて,曲げ強さの高い鉛筆芯となることから,シャープ
ペンシル用など細径のものは,一部色芯を除き,専らこ
の焼成芯が用いられている。
しかし,確かに相対比較上は曲げ強さに優れるというも
のの絶対的には決して十分と言えず,それゆえ,今迄に
も数多くの検討が加えられている。
材料の一つとして少量の金属化合物を使用するのも,そ
の一つのアプローチ法であり,例えば,特公昭48−2164
8号公報には「加熱焼成により炭化する粘結剤に黒鉛を
混捏すると共に更に金属またはその炭化物の微粉末ある
いは加熱焼成に際し還元されて金属粉末となる酸化金属
の微粉末を重量比において数パーセント程度混合して成
型したのち,上記混合金属の融点より低い温度で焼成し
て粘結剤を炭化させることを特徴とする鉛筆芯の製造
法。」について,また,特開昭58−80369号公報には
「熱可塑性合成樹脂を結合剤とし,黒鉛,カーボンブラ
ック等の着色材及び可塑剤を配合,混練後成形し,高温
焼成して得る鉛筆芯の製造に於て,更に金属塩化物を添
加することを特徴とする鉛筆芯の製造方法。」につい
て,それぞれ検討成果の開示がある。
(発明が解決しようとする問題点) 少量の金属化合物の使用が何故曲げ強さを向上するのか
について,前記特公昭48−21648号公報によれば金属化
合物が炭化促進作用を有する旨説明されており,また,
前記特開昭58−80369号公報によれば,同じく,炭素化
に際しての触媒として働く旨説明されているが,確かに
金属化合物が有機結合材の炭素化に何らかの影響を及ぼ
すものと考えられるところ,この影響が曲げ強さの向上
に対して常に好結果を生むとは限らないことを本発明者
は知見した。
即ち,他の物質の場合はともかくも,有機結合材として
炭素化の過程において比較的低温部に脱塩酸反応領域を
有するところの含塩素樹脂を使用する場合には,確かに
曲げ強さは向上するもののその分だけ軟硬度が硬いもの
となり従って濃度−強度の相関を向上できなかったり,
更には,金属化合物の使用がかえって悪影響を及ぼすこ
ともあることを知見したのである。(後記比較例参照)
この結果は有機結合材と金属結合材との組合せによって
炭素化がそれぞれ異なることに基づくのであろうが,有
機結合材は曲げ強さを決定する最も大きな因子の一つで
あり,この点,ポリ塩化ビニルに代表される含塩素樹脂
は結合材用として極めて好ましいものであるのみなら
ず,混練等の加工性などの他の面でも種々長所を有する
ものであるから,含塩素樹脂との組合せにおいて好結果
を生む金属化合物の知得は,まさに絶大なる実用的効果
を奏するものとなる。
(問題点を解決するための手段) 本発明者が種々試行錯誤を繰り返して後,やっと得た結
論は,金属化合物としてリチウムの化合物を使用すれ
ば,含塩素樹脂との組合せにおいて,濃度を損うことな
く曲げ強さの向上をおおいに図れることである。即ち,
本発明は,有機結合材と体質材とを主材とし,混練後,
焼成処理を施してなる鉛筆芯の製造方法であって,材料
の一つとして少量の金属化合物を使用したものにおい
て,前記有機結合材として含塩素樹脂を,また,前記金
属化合物としてリチウムの化合物を,それぞれ使用した
ことを特徴とする鉛筆芯の製造方法を要旨とする。
以下,詳述する。
本発明で使用される含塩素樹脂としては,ポリ塩化ビニ
ル,ポリ塩化ビニリデン,塩化ゴム,塩素化ポリエチレ
ン,塩素化ポリ塩化ビニル,それに,これらの共重合物
などを例示できる。単独もしくは2種以上組合せて使用
してもよい。他の樹脂などとの併用もできるが,この場
合は有機結合材全量の30重量%以上を含塩素樹脂とする
ことが望ましい。
また,リチウムの化合物としては,酢酸リチウム,リチ
ウムアミド,リチウムビスアミド,硼酸リチウム,水酸
化硼素リチウム,臭化リチウム,炭酸リチウム,塩化リ
チウム,クエン酸リチウム,リチウムジシクロヘキシル
アミド,リチウムジイソプロピルアミド,弗化リチウ
ム,水素化リチウム,水酸化リチウム,乳酸リチウム,
硝酸リチウム,蓚酸リチウム,リン酸リチウム,ラウリ
ン酸リチウム,ミリスチン酸リチウム,パルミチン酸リ
チウム,ステアリン酸リチウム,ヒドロキシステアリン
酸リチウム,硫酸リチウム,酒石酸リチウム,酸化リチ
ウム,ペタル石,リチアキ石,ユークリプタイトなどを
例示できる。単独もしくは2種以上組合せて使用しても
よい。同目的で使用される他の金属化合物との併用もで
きなくはない。但し,好ましくは,有機溶剤や可塑剤な
どで溶解や可塑化などでき,混練時に分散性が高められ
るもの,焼成処理終了段階においてリチウムを十分に残
存するもの,強い吸湿性を有さないなど取扱性,作業性
に優れるものを使用する。これらの観点で,前記例示し
たものの中では,硼酸リチウム,炭酸リチウム,蓚酸リ
チウム,ラウリン酸リチウム,ミリスチン酸リチウム,
パルミチン酸リチウム,ステアリン酸リチウム,ヒドロ
キシステアリン酸リチウム,酒石酸リチウム,酸化リチ
ウムを好ましく使用できる。また,リチウムの化合物の
使用量は,含塩素樹脂に対するリチウムの重量割合で0.
01〜1.0%,更には,0.03〜0.6%とすると概して好まし
い。勿論,使用する種類や焼成条件などによって最適使
用量は異なる。
これら,有機結合材とリチウムの化合物,それに,黒鉛
とかタルクとかいった適宜体質材並びに可塑剤,安定
剤,溶剤など必要に応じて使用されるものを3本ロー
ル,ヘンシェルミキサー,加圧ニーダーなどで混練し,
少くとも高温部は窒素雰囲気,真空雰囲気,密閉雰囲
気,還元雰囲気といった非酸化性雰囲気で通常900〜130
0℃を最高温度とする焼成処理を施し,更に必要に応じ
て流動パラフィン,シリコン油,スピンドル油などを含
浸する。
(実施例) 以下,単に部とあるのは重量部を示す。
〔実施例1〕 ポリ塩化ビニル 50 部 炭酸リチウム 0.4部 黒 鉛 70 部 カーボンブラック 8 部 ジオクチルフタレート 18 部 上記配合材料をヘンシェルミキサーで分散後,3本ロール
で混練し,これを押出成形して細線状物としたものを,
空気中で300℃まで昇温させた後,窒素雰囲気中で約110
0℃まで昇温させる焼成処理を施した。更に,スピンド
ル油をこれに含浸し,呼び寸法0.5のシャープペンシル
用芯とした。
〔実施例2〜4〕 実施例1において,炭酸リチウムの使用量を0.4部から
0.1部,1.5部,2.5部と変えた以外,すべて実施例1と同
様にした。
〔実施例5〕 実施例1において,0.4部の炭酸リチウムに代えて3部の
ステアリン酸リチウムを使用した以外,すべて実施例1
と同様にした。
〔実施例6〜8〕 実施例5において,ステアリン酸リチウムの使用量を3
部から1部,10部,15部と変えた以外,すべて実施例5と
同様にした。
〔実施例9〜11〕 実施例1において,0.4部の炭酸リチウムに代えて0.8部
の酒石酸リチウム,0.5部の蓚酸リチウム,3部のヒドロキ
システアリン酸リチウムを使用した以外,すべて実施例
1と同様にした。
〔実施例12〜14〕 実施例1において,ポリ塩化ビニルに変えてポリ塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合物,塩素化ポリ塩化ビニル,塩
化ゴムを使用した以外,すべて実施例1と同様にした。
〔実施例15〕 実施例1において,ポリ塩化ビニルの使用量を50部から
20部に変え,また,30部のフラン樹脂を併用した以外,
すべて実施例1と同様にした。
〔比較例1〜4〕 実施例1〜4において,炭酸リチウムに代えて平均粒子
径3μmのカルボニルニッケル粉を使用した以外,すべ
て実施例1〜4と同様にした。
〔比較例5〜7〕 実施例1において,0.4部の炭酸リチウムに代えて5部の
銅粉,0.5部の塩化アルミニウム,0.5部の塩化第1鉄を使
用した以外,すべて実施例1と同様にした。
〔比較例8〕 実施例1において,炭酸リチウムを使用しなかった以
外,すべて実施例1と同様にした。
(発明の効果) 各例で得たものについて特性評価した結果を表−1に示
す。
表−1より判るように,本発明によれば強度の向上した
鉛筆芯を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機結合材と体質材とを主材とし,混練
    後,焼成処理を施してなる鉛筆芯の製造方法であって,
    材料の一つとして少量の金属化合物を使用したものにお
    いて,前記有機結合材として含塩素樹脂を,また,前記
    金属化合物としてリチウムの化合物を,それぞれ使用し
    たことを特徴とする鉛筆芯の製造方法。
JP22866486A 1986-09-27 1986-09-27 鉛筆芯の製造方法 Expired - Lifetime JPH0761757B2 (ja)

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