JPH0761298A - バンパー構造 - Google Patents
バンパー構造Info
- Publication number
- JPH0761298A JPH0761298A JP21021093A JP21021093A JPH0761298A JP H0761298 A JPH0761298 A JP H0761298A JP 21021093 A JP21021093 A JP 21021093A JP 21021093 A JP21021093 A JP 21021093A JP H0761298 A JPH0761298 A JP H0761298A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bumper
- strength member
- shock absorbing
- cushioning material
- end side
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Body Structure For Vehicles (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】自動車車体用軽合金製の中空形材からなるバン
パー強度部材と衝撃緩衝材を設けたバンパー構造に関
し、コーナー衝突を起こしても、バンパー強度部材端部
を保護し、車体への影響を極力小さくすることを目的と
する。 【構成】衝撃緩衝材の厚さを、バンパーの中央部に比べ
端部側に向って漸次薄く形成し、また、バンパーの端部
におけるバンパー強度部材の開口部に、当該開口部を補
強する補強部材を挿入し、さらに、バンパーの中央部に
対する端部側の接線角を、端部側におけるバンパー強度
部材への損傷を避け得るように大きくとったことを特徴
とするバンパー構造として構成した。
パー強度部材と衝撃緩衝材を設けたバンパー構造に関
し、コーナー衝突を起こしても、バンパー強度部材端部
を保護し、車体への影響を極力小さくすることを目的と
する。 【構成】衝撃緩衝材の厚さを、バンパーの中央部に比べ
端部側に向って漸次薄く形成し、また、バンパーの端部
におけるバンパー強度部材の開口部に、当該開口部を補
強する補強部材を挿入し、さらに、バンパーの中央部に
対する端部側の接線角を、端部側におけるバンパー強度
部材への損傷を避け得るように大きくとったことを特徴
とするバンパー構造として構成した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車車体のバンパー
構造に係り、軽合金製の中空形材からなるバンパー強度
部材と衝撃緩衝材を設けたバンパー構造に関するもので
ある。
構造に係り、軽合金製の中空形材からなるバンパー強度
部材と衝撃緩衝材を設けたバンパー構造に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】従来よりバンパーをバンパー強度部材と
衝撃緩衝材及びバンパーフェイスバーより形成すること
は特開昭５５−７９７２６号公報により知られている。
また、自動車車体の軽量化の一環として、バンパー構造
の軽量化についても種々研究され、近時、注目を集めて
いる。図５，図６は、この軽量化を図ったバンパー構造
について示すもので、符号７は、自動車車体のフロント
フェンダ、６はタイヤ、５は車体の両側に延びるフロン
トサイドフレーム、１は、このフロントサイドフレーム
５の前側に直接又は図示しないステイを介して取付けら
れたバンパーである。バンパー１は、例えばアルミニウ
ム合金等の軽合金製中空押出形材からなるバンパー強度
部材２と、その前部に配設された衝撃緩衝材３と、その
前面側を被包する化粧板であるバンパーフェイスバー４
からなる。尚、以下において車体とバンパーとの取付部
をバンパー取付部という。
衝撃緩衝材及びバンパーフェイスバーより形成すること
は特開昭５５−７９７２６号公報により知られている。
また、自動車車体の軽量化の一環として、バンパー構造
の軽量化についても種々研究され、近時、注目を集めて
いる。図５，図６は、この軽量化を図ったバンパー構造
について示すもので、符号７は、自動車車体のフロント
フェンダ、６はタイヤ、５は車体の両側に延びるフロン
トサイドフレーム、１は、このフロントサイドフレーム
５の前側に直接又は図示しないステイを介して取付けら
れたバンパーである。バンパー１は、例えばアルミニウ
ム合金等の軽合金製中空押出形材からなるバンパー強度
部材２と、その前部に配設された衝撃緩衝材３と、その
前面側を被包する化粧板であるバンパーフェイスバー４
からなる。尚、以下において車体とバンパーとの取付部
をバンパー取付部という。
【０００３】軽合金製の中空形材は、軽量であり、バン
パーの強度部材として利用することは有効である。ま
た、その性質上、バンパー取付部間のバンパーの中央部
付近においては高い強度を示すものの、進行方向に対し
ある程度の角度をもって衝突する場合のようなコーナー
衝突時におけるバンパーの端部への衝撃に対しては弱
く、潰れて破壊しやすい。
パーの強度部材として利用することは有効である。ま
た、その性質上、バンパー取付部間のバンパーの中央部
付近においては高い強度を示すものの、進行方向に対し
ある程度の角度をもって衝突する場合のようなコーナー
衝突時におけるバンパーの端部への衝撃に対しては弱
く、潰れて破壊しやすい。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】図６に示される軽合金
製の中空形材からなるバンパー強度部材を用いたバンパ
ー構造は、バンパーの中央部に対する端部側の接線角α
が１８°程度と比較的小さく構成されている。図７は、
このバンパー構造でコーナー衝突を生じた際のバンパー
１と衝突体１０との位置関係を示している。図７の
（ａ）は、バンパーの中央部に対する端部側の接線角α
と平行に衝突体１０と衝突した場合であって、バンパー
強度部材２の端部側には、ほぼ一様に衝撃が加わり、均
等に近い荷重分布（ｐ2 ）となるが、バンパー強度部材
端部２′が強度的に弱いため、この部分が潰れやすく、
図８に示すように変形する。図７の（ｂ）は、同図
（ａ）より進行方向に対してやや大きい角度で衝突体１
０とバンパー１が衝突した場合であって、バンパーフェ
イスバー端部４′，衝撃緩衝材端部３′を介して、バン
パー強度部材端部２′に最も大きな力（ｐ3 ）が作用す
る。したがって、衝突によるバンパー強度部材端部の損
傷は、図７の（ａ）の場合よりさらに大きく、車体まで
損傷を負う結果となる。本発明は、上記の問題点を解決
し、パンバーの形状および構造を改良することにより、
コーナー衝突を起こしても、バンパー強度部材端部を保
護し、軽合金製の中空形材からなるバンパー強度部材の
材料自体の強度範囲内で潰れるように構成し、車体への
影響を極力小さくしたバンパー構造を提供することを目
的としてなされたものである。
製の中空形材からなるバンパー強度部材を用いたバンパ
ー構造は、バンパーの中央部に対する端部側の接線角α
が１８°程度と比較的小さく構成されている。図７は、
このバンパー構造でコーナー衝突を生じた際のバンパー
１と衝突体１０との位置関係を示している。図７の
（ａ）は、バンパーの中央部に対する端部側の接線角α
と平行に衝突体１０と衝突した場合であって、バンパー
強度部材２の端部側には、ほぼ一様に衝撃が加わり、均
等に近い荷重分布（ｐ2 ）となるが、バンパー強度部材
端部２′が強度的に弱いため、この部分が潰れやすく、
図８に示すように変形する。図７の（ｂ）は、同図
（ａ）より進行方向に対してやや大きい角度で衝突体１
０とバンパー１が衝突した場合であって、バンパーフェ
イスバー端部４′，衝撃緩衝材端部３′を介して、バン
パー強度部材端部２′に最も大きな力（ｐ3 ）が作用す
る。したがって、衝突によるバンパー強度部材端部の損
傷は、図７の（ａ）の場合よりさらに大きく、車体まで
損傷を負う結果となる。本発明は、上記の問題点を解決
し、パンバーの形状および構造を改良することにより、
コーナー衝突を起こしても、バンパー強度部材端部を保
護し、軽合金製の中空形材からなるバンパー強度部材の
材料自体の強度範囲内で潰れるように構成し、車体への
影響を極力小さくしたバンパー構造を提供することを目
的としてなされたものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの具体的手段として、本発明は、軽合金製の中空形材
からなるバンパー強度部材と衝撃緩衝材を設けたバンパ
ー構造であって、前記衝撃緩衝材の厚さを、バンパーの
中央部に比べ端部側に向って漸次薄く形成し、また、バ
ンパーの端部におけるバンパー強度部材の開口部に、当
該開口部を補強する補強部材を挿入し、さらに、バンパ
ーの中央部に対する端部側の接線角αを、端部側におけ
るバンパー強度部材への損傷を避け得るように大きくと
ったことを特徴とするバンパー構造として構成した。
めの具体的手段として、本発明は、軽合金製の中空形材
からなるバンパー強度部材と衝撃緩衝材を設けたバンパ
ー構造であって、前記衝撃緩衝材の厚さを、バンパーの
中央部に比べ端部側に向って漸次薄く形成し、また、バ
ンパーの端部におけるバンパー強度部材の開口部に、当
該開口部を補強する補強部材を挿入し、さらに、バンパ
ーの中央部に対する端部側の接線角αを、端部側におけ
るバンパー強度部材への損傷を避け得るように大きくと
ったことを特徴とするバンパー構造として構成した。
【０００６】
【作用】上記の手段により、進行方向に対しある程度の
角度をもって衝突するコーナー衝突に際しても中央部に
較べ強度上弱いバンパー強度部材端部の変形を軽減す
る。
角度をもって衝突するコーナー衝突に際しても中央部に
較べ強度上弱いバンパー強度部材端部の変形を軽減す
る。
【０００７】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図１の（ａ）および（ｂ）は、本発明の
第１実施例について示すバンパー構造の斜視図および断
面説明図である。図中、１は、バンパー取付部であるフ
ロントサイドフレーム５の前側に直接又は図示しないス
テイを介して取付けられたバンパーである。バンパー１
は、例えばアルミニウム合金等の軽合金製の中空押出形
材からなるバンパー強度部材２と、その前部に配設され
た衝撃吸収材３と、その前面側を被包する化粧板である
バンパーフェイスバー４から構成される。これらの符号
は、以下の図面で用いる符号と共通である。本実施例に
おいては、衝撃吸収材３は、バンパー中央部，すなわち
バンパー取付部間の厚さｔ2 に比較して、バンパー端部
側の厚さｔ1 を、端部に向って漸次薄く形成している。
細に説明する。図１の（ａ）および（ｂ）は、本発明の
第１実施例について示すバンパー構造の斜視図および断
面説明図である。図中、１は、バンパー取付部であるフ
ロントサイドフレーム５の前側に直接又は図示しないス
テイを介して取付けられたバンパーである。バンパー１
は、例えばアルミニウム合金等の軽合金製の中空押出形
材からなるバンパー強度部材２と、その前部に配設され
た衝撃吸収材３と、その前面側を被包する化粧板である
バンパーフェイスバー４から構成される。これらの符号
は、以下の図面で用いる符号と共通である。本実施例に
おいては、衝撃吸収材３は、バンパー中央部，すなわち
バンパー取付部間の厚さｔ2 に比較して、バンパー端部
側の厚さｔ1 を、端部に向って漸次薄く形成している。
【０００８】このように構成することによって、衝突体
１０は、バンパー１の端部よりも中央部へずれた位置、
つまりバンパーの中央部と端部側との折曲箇所Ａに、先
に衝突する。したがって、衝突による衝撃緩衝材３の変
形にともなって順次荷重が端部へ伝わってゆくこととな
り、荷重分布は、Ａ点を中心にｐ1 のように作用する。
この結果、バンパー強度部材端部２′に作用する荷重を
小さくすることができ、変形を軽減でき、車体に与える
影響が少なくなる。図４は、本実施例による衝突後のバ
ンパー強度部材端部２′の変形が僅かであることを示し
ている説明図である。
１０は、バンパー１の端部よりも中央部へずれた位置、
つまりバンパーの中央部と端部側との折曲箇所Ａに、先
に衝突する。したがって、衝突による衝撃緩衝材３の変
形にともなって順次荷重が端部へ伝わってゆくこととな
り、荷重分布は、Ａ点を中心にｐ1 のように作用する。
この結果、バンパー強度部材端部２′に作用する荷重を
小さくすることができ、変形を軽減でき、車体に与える
影響が少なくなる。図４は、本実施例による衝突後のバ
ンパー強度部材端部２′の変形が僅かであることを示し
ている説明図である。
【０００９】図２の（ａ）および（ｂ）は、本発明の第
２実施例について示すバンパー構造の斜視図および断面
説明図である。本実施例においては、衝撃緩衝材３の端
部側に折り返し部３″を一体成形で形成し、この折り返
し部３″を、バンパー強度部材端部２′の開口部に挿入
し開口部を補強している。以下において開口部に挿入さ
れ開口端部の補強を行なう部材を補強部材という。
２実施例について示すバンパー構造の斜視図および断面
説明図である。本実施例においては、衝撃緩衝材３の端
部側に折り返し部３″を一体成形で形成し、この折り返
し部３″を、バンパー強度部材端部２′の開口部に挿入
し開口部を補強している。以下において開口部に挿入さ
れ開口端部の補強を行なう部材を補強部材という。
【００１０】このように構成することによって、衝突体
１０がバンパー１の端部にコーナー衝突しても、バンパ
ー強度部材端部２′の開口部に挿入した衝撃緩衝材の折
返部３″（補強部材）が、強度的に弱いバンパー強度部
材端部２′を補強し、その変形を防ぐことができる。
１０がバンパー１の端部にコーナー衝突しても、バンパ
ー強度部材端部２′の開口部に挿入した衝撃緩衝材の折
返部３″（補強部材）が、強度的に弱いバンパー強度部
材端部２′を補強し、その変形を防ぐことができる。
【００１１】なお、本実施例においては、補強部材を衝
撃緩衝材３の端部側に一体に設けた折返部３″で形成し
た場合について説明したが、補強部材は、必ずしも衝撃
緩衝材３と一体であることを要せず、また、材質も同一
でなくともよい。要は、バンパー強度部材端部２′の開
口部Ａを補強し衝撃によるバンパー強度部材端部の変形
を少なくするものであればよい。そして、部材の挿入深
さも、補強の為に適宜決められるもので、特に限定され
ない。
撃緩衝材３の端部側に一体に設けた折返部３″で形成し
た場合について説明したが、補強部材は、必ずしも衝撃
緩衝材３と一体であることを要せず、また、材質も同一
でなくともよい。要は、バンパー強度部材端部２′の開
口部Ａを補強し衝撃によるバンパー強度部材端部の変形
を少なくするものであればよい。そして、部材の挿入深
さも、補強の為に適宜決められるもので、特に限定され
ない。
【００１２】図３は、本発明の第３実施例について示す
バンパー構造の断面説明図である。本実施例において
は、バンパーの中央部に対する端部側の接線角αを、端
部側におけるバンパー強度部材への損傷を避け得るよう
に大きくとり、端部側曲がりの程度を大きくしている。
バンパーの中央部に対する端部側の接線角αは、具体的
には、３５度以上であることが望ましい。
バンパー構造の断面説明図である。本実施例において
は、バンパーの中央部に対する端部側の接線角αを、端
部側におけるバンパー強度部材への損傷を避け得るよう
に大きくとり、端部側曲がりの程度を大きくしている。
バンパーの中央部に対する端部側の接線角αは、具体的
には、３５度以上であることが望ましい。
【００１３】このように構成することによって、特別な
コーナー衝突である場合を除いて、衝突体１０は、バン
パーの中央部と端部側との折曲箇所Ｂに衝突し、バンパ
ー強度部材端部２′への直撃を避けることができる。こ
の結果、図１の場合と同様、強度の弱いバンパー強度部
材端部２′に作用する荷重を小さくすることができ、変
形を軽減でき、車体に与える影響が少なくなる。
コーナー衝突である場合を除いて、衝突体１０は、バン
パーの中央部と端部側との折曲箇所Ｂに衝突し、バンパ
ー強度部材端部２′への直撃を避けることができる。こ
の結果、図１の場合と同様、強度の弱いバンパー強度部
材端部２′に作用する荷重を小さくすることができ、変
形を軽減でき、車体に与える影響が少なくなる。
【００１４】第１，第２および第３の各実施例は、それ
ぞれの実施例ごとに独立して実施してもよいが、相互に
併用されれば、さらに相乗的な効果を挙げることがで
き、自動車車体の損傷を未然に防止することができる。
ぞれの実施例ごとに独立して実施してもよいが、相互に
併用されれば、さらに相乗的な効果を挙げることがで
き、自動車車体の損傷を未然に防止することができる。
【００１５】次に、第１図をもとに本発明の具体例につ
いて説明する。バンパー強度部材として、アルミニウム
合金（Ａ６０８２−Ｔ6 ）製及びアルミニウム合金（Ａ
７００３−Ｔ5 ）製の２種類で、補強境板を２枚設けた
断面目の字型（Ｄ７０mm×Ｈ１００mm×２mmｔ）の中空
形材を用い、中央部（ステー間）距離９００mm，端部曲
げ半径２５０mm，中央部と端部側との接線角αを３０度
のものを用意した。このバンパー強度部材の前面に衝撃
緩衝材として、バンパーの中央部における厚さｔ2 を７
０mm，端部側に向って漸次この厚さを薄くし、端部にお
ける厚さｔ1 を３０mmの硬質発泡ポリプロピレン製の部
材を接合し、被衝突車体（重量１７００Kg）に取付け
た。この被衝突車体に、衝突車体（重量１７００Kg）
を、衝突速度３ｍｐｈで、また衝突角度βを３０°とし
て衝突させ、衝突実験を行った。比較例としては、バン
パー強度部材の前面に接合する衝撃緩衝材として、厚さ
７０mmの均一厚の部材を用いた以外は上記の本発明の例
と同一の条件としたものを対象とした。衝突実験の結
果、本発明に係るバンパー構造は、２種類（前記の２種
の合金）共にバンパー強度部材端部にほとんど変形をき
たさず、図４に示す程度のものであった。これに対し
て、比較例のバンパー構造では、大きく変形し、図８に
示す状態となった。
いて説明する。バンパー強度部材として、アルミニウム
合金（Ａ６０８２−Ｔ6 ）製及びアルミニウム合金（Ａ
７００３−Ｔ5 ）製の２種類で、補強境板を２枚設けた
断面目の字型（Ｄ７０mm×Ｈ１００mm×２mmｔ）の中空
形材を用い、中央部（ステー間）距離９００mm，端部曲
げ半径２５０mm，中央部と端部側との接線角αを３０度
のものを用意した。このバンパー強度部材の前面に衝撃
緩衝材として、バンパーの中央部における厚さｔ2 を７
０mm，端部側に向って漸次この厚さを薄くし、端部にお
ける厚さｔ1 を３０mmの硬質発泡ポリプロピレン製の部
材を接合し、被衝突車体（重量１７００Kg）に取付け
た。この被衝突車体に、衝突車体（重量１７００Kg）
を、衝突速度３ｍｐｈで、また衝突角度βを３０°とし
て衝突させ、衝突実験を行った。比較例としては、バン
パー強度部材の前面に接合する衝撃緩衝材として、厚さ
７０mmの均一厚の部材を用いた以外は上記の本発明の例
と同一の条件としたものを対象とした。衝突実験の結
果、本発明に係るバンパー構造は、２種類（前記の２種
の合金）共にバンパー強度部材端部にほとんど変形をき
たさず、図４に示す程度のものであった。これに対し
て、比較例のバンパー構造では、大きく変形し、図８に
示す状態となった。
【００１６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
軽合金製の中空形材からなるバンパー強度部材を用いた
バンパー構造であって、衝撃緩衝材の厚さを、バンパー
の中央部に比べ端部側に向って漸次薄く形成し、また、
バンパーの端部におけるバンパー強度部材の開口部に、
当該開口部を補強する補強部材を挿入し、さらに、バン
パーの中央部に対する端部側の接線角αを、端部側にお
けるバンパー強度部材への損傷を避け得るように大きく
とって構成したので、バンパー強度部材端部が衝突体に
衝突する確率が少なくなると共に、コーナー衝突を起こ
しても、従来のバンパー構造に比較して、バンパー強度
部材端部に作用する衝撃を緩和することができる。そし
て、バンパー強度部材の材料自体の強度範囲内で潰れる
ように構成したので、車体への影響を極力小さくし得る
効果がある。
軽合金製の中空形材からなるバンパー強度部材を用いた
バンパー構造であって、衝撃緩衝材の厚さを、バンパー
の中央部に比べ端部側に向って漸次薄く形成し、また、
バンパーの端部におけるバンパー強度部材の開口部に、
当該開口部を補強する補強部材を挿入し、さらに、バン
パーの中央部に対する端部側の接線角αを、端部側にお
けるバンパー強度部材への損傷を避け得るように大きく
とって構成したので、バンパー強度部材端部が衝突体に
衝突する確率が少なくなると共に、コーナー衝突を起こ
しても、従来のバンパー構造に比較して、バンパー強度
部材端部に作用する衝撃を緩和することができる。そし
て、バンパー強度部材の材料自体の強度範囲内で潰れる
ように構成したので、車体への影響を極力小さくし得る
効果がある。
【図１】（ａ）および（ｂ）は、本発明の第１実施例に
ついて示すバンパー構造の斜視図および断面説明図であ
る。
ついて示すバンパー構造の斜視図および断面説明図であ
る。
【図２】（ａ）および（ｂ）は、本発明の第２実施例に
ついて示すバンパー構造の斜視図および断面説明図であ
る。
ついて示すバンパー構造の斜視図および断面説明図であ
る。
【図３】本発明の第３実施例について示すバンパー構造
の断面説明図である。
の断面説明図である。
【図４】本発明のバンパー構造で衝突試験を行った結
果、バンパー強度部材端部の変形の程度を示す斜視図で
ある。
果、バンパー強度部材端部の変形の程度を示す斜視図で
ある。
【図５】自動車車体のバンパー構造を示す断面図であ
る。
る。
【図６】従来のバンパー構造を示す平面説明図である。
【図７】（ａ）および（ｂ）は、従来のバンパー構造の
衝突の状態について示す断面説明図である。
衝突の状態について示す断面説明図である。
【図８】従来のバンパー構造で衝突試験を行った結果、
バンパー強度部材端部の変形の程度を示す斜視図であ
る。
バンパー強度部材端部の変形の程度を示す斜視図であ
る。
１ バンパー ２ バンパー強度部材 ２′ バンパー強度部材端部 ３ 衝撃緩衝材 ３′ 衝撃緩衝材端部 ３″ 衝撃緩衝材の折り返し部（補強部材） ５ フロントサイドフレーム １０ 衝突体
フロントページの続き (72)発明者 新居 康之 愛知県豊田市トヨタ町１番地トヨタ自動車 株式会社内 (72)発明者 柘植 光雄 静岡県庵原郡蒲原町蒲原１丁目34番１号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 樋野 治道 静岡県庵原郡蒲原町蒲原１丁目34番１号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 佐々本 隆 静岡県庵原郡蒲原町蒲原１丁目34番１号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 杉山 敬一 東京都港区三田３丁目13番12号 日本軽金 属株式会社内
Claims (8)
- 【請求項１】 軽合金製の中空形材からなるバンパー強
度部材と衝撃緩衝材を設けたバンパー構造であって、前
記衝撃緩衝材の厚さを、バンパーの中央部に比べ端部側
に向って漸次薄く形成したことを特徴とするバンパー構
造。 - 【請求項２】 軽合金製の中空形材からなるバンパー強
度部材と衝撃緩衝材を設けたバンパー構造であって、バ
ンパーの端部におけるバンパー強度部材の開口部に、当
該開口部を補強す補強部材を挿入したことを特徴とする
バンパー構造。 - 【請求項３】 軽合金製の中空形材からなるバンパー強
度部材と衝撃緩衝材を設けたバンパー構造であって、バ
ンパーの中央部に対する端部側の接線角αを、端部側に
おけるバンパー強度部材への損傷を避け得るように大き
くとったことを特徴とするバンパー構造。 - 【請求項４】 軽合金製の中空形材からなるバンパー強
度部材と衝撃緩衝材を設けたバンパー構造であって、前
記衝撃緩衝材の厚さを、バンパーの中央部に比べ端部側
に向って漸次薄く形成し、かつ、バンパーの端部におけ
るバンパー強度部材の開口部に、当該開口部を補強する
補強部材を挿入したことを特徴とするバンパー構造。 - 【請求項５】 軽合金製の中空形材からなるバンパー強
度部材と衝撃緩衝材を設けたバンパー構造であって、バ
ンパーの端部におけるバンパー強度部材の開口部に、当
該開口部を補強する補強部材を挿入し、かつ、バンパー
の中央部に対する端部側の接線角αを、端部側における
バンパー強度部材への損傷を避け得るように大きくとっ
たことを特徴とするバンパー構造。 - 【請求項６】 軽合金製の中空形材からなるバンパー強
度部材と衝撃緩衝材を設けたバンパー構造であって、前
記衝撃緩衝材の厚さを、バンパーの中央部に比べ端部側
に向って漸次薄く形成し、かつ、バンパーの中央部に対
する端部側の接線角αを、端部側におけるバンパー強度
部材への損傷を避け得るように大きくとったことを特徴
とするバンパー構造。 - 【請求項７】 バンパー強度部材の開口部を補強する補
強部材がバンパーフェイスバーとバンパー強度部材との
間に介在する衝撃緩衝材と一体に成形されている請求項
２または請求項５に記載のバンパー構造。 - 【請求項８】 バンパーの中央部に対する端部の接線角
αが３０度以上である請求項３または請求項６に記載の
バンパー構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21021093A JP3396820B2 (ja) | 1993-08-25 | 1993-08-25 | バンパー構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21021093A JP3396820B2 (ja) | 1993-08-25 | 1993-08-25 | バンパー構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0761298A true JPH0761298A (ja) | 1995-03-07 |
| JP3396820B2 JP3396820B2 (ja) | 2003-04-14 |
Family
ID=16585616
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21021093A Expired - Fee Related JP3396820B2 (ja) | 1993-08-25 | 1993-08-25 | バンパー構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3396820B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR19990053548A (ko) * | 1997-12-24 | 1999-07-15 | 정몽규 | 자동차의 충격 흡수장치 |
| JP2002036983A (ja) * | 2000-05-19 | 2002-02-06 | Sumitomo Chem Co Ltd | バンパ補強部材 |
| JP2006273056A (ja) * | 2005-03-28 | 2006-10-12 | Kobe Steel Ltd | 自動車のバンパー構造体 |
| JP2009067386A (ja) * | 2008-11-18 | 2009-04-02 | Toyota Motor Corp | 車両用フロントバンパ構造 |
| US8075029B2 (en) | 2005-09-06 | 2011-12-13 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicular front bumper structure |
| US8936285B2 (en) | 2011-03-15 | 2015-01-20 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Bumper structure |
-
1993
- 1993-08-25 JP JP21021093A patent/JP3396820B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR19990053548A (ko) * | 1997-12-24 | 1999-07-15 | 정몽규 | 자동차의 충격 흡수장치 |
| JP2002036983A (ja) * | 2000-05-19 | 2002-02-06 | Sumitomo Chem Co Ltd | バンパ補強部材 |
| JP2006273056A (ja) * | 2005-03-28 | 2006-10-12 | Kobe Steel Ltd | 自動車のバンパー構造体 |
| JP4583214B2 (ja) * | 2005-03-28 | 2010-11-17 | 株式会社神戸製鋼所 | 自動車のバンパー構造体 |
| US8075029B2 (en) | 2005-09-06 | 2011-12-13 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicular front bumper structure |
| JP2009067386A (ja) * | 2008-11-18 | 2009-04-02 | Toyota Motor Corp | 車両用フロントバンパ構造 |
| US8936285B2 (en) | 2011-03-15 | 2015-01-20 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Bumper structure |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3396820B2 (ja) | 2003-04-14 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6460889B2 (en) | Front portion structure of vehicle frame | |
| CA1063143A (en) | Instrument panel for a vehicle | |
| JPH085404B2 (ja) | 後車軸担体を持つ乗用自動車 | |
| US7243981B2 (en) | Vehicle body deformation control assembly | |
| JPH10203411A (ja) | 車体の前部構造 | |
| JP2000016327A (ja) | 自動車の車体の前部構造 | |
| JP2000052897A (ja) | バンパー構造 | |
| JP2005145224A (ja) | 車両用フード構造 | |
| JP2001199292A (ja) | バンパリィンホースメント | |
| JPH10226363A (ja) | 自動車のサイドストラクチャ構造 | |
| JPH0761298A (ja) | バンパー構造 | |
| JPH07228267A (ja) | 車体の強度部材構造 | |
| JP3870677B2 (ja) | 移動体用緩衝装置 | |
| US6769730B2 (en) | Vehicle windshield mounting structure | |
| JP2018111378A (ja) | 車両用バンパ構造 | |
| JPH0820297A (ja) | バンパーリインフォースメント | |
| KR200147047Y1 (ko) | 차량의 프런트사이드멤버 보강구조 | |
| KR100394706B1 (ko) | 자동차의 리어범퍼 보강구조 | |
| JP2001260773A (ja) | バンパ装置 | |
| JP3574285B2 (ja) | 車両用ドアの構造 | |
| CN115892222A (zh) | 一种高安全性能的汽车门槛 | |
| JP3361759B2 (ja) | 自動車の車体上部乗員保護構造 | |
| KR100844356B1 (ko) | 범퍼백빔 | |
| KR970026524A (ko) | 자동차의 프론트 범퍼 보강구조 | |
| JPH11291844A (ja) | 衝撃吸収バンパー |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090214 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120214 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120214 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130214 Year of fee payment: 10 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |