JPH0760A - 樹木の移植装置 - Google Patents

樹木の移植装置

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JPH0760A
JPH0760A JP14600293A JP14600293A JPH0760A JP H0760 A JPH0760 A JP H0760A JP 14600293 A JP14600293 A JP 14600293A JP 14600293 A JP14600293 A JP 14600293A JP H0760 A JPH0760 A JP H0760A
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scooping
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scooping plate
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮や引っ張り等の荷重によって樹木の根を
傷つけることなく、樹木を地中から掬い取って移植する
ことができる樹木の移植装置を提供すること。 【構成】 フレーム体10と、フレーム体10から所定
の間隔をおいて、前方方向に延設された一対の支持腕1
2と、一対の支持腕12に対向して配設され、円弧状の
溝部16を有するガイド14と、各ガイド14に円弧状
の溝部16に沿って移動自在に対向して設けられ、樹木
を掬い取るよう設けられた掬い板18と、掬い板18を
駆動させるシリンダ装置26とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹木の移植装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】樹木を移植する作業では、樹木を掘り上
げる作業、掘り上げられた樹木を所定の場所まで移動さ
せる作業、移動した樹木を植えつける作業がある。樹木
を掘り上げる作業では、先ず、樹木の根元部の周囲に溝
を掘り、根切りを行う。そして、その樹木を引き上げる
作業などがある。また、樹木を植えつける際には、掘り
下げられた植えつけ穴の所定の位置に、その樹木を降ろ
す作業などがある。これらの作業は、樹木が大型になる
と重量物になるため人手では対応しきれず、動力機を利
用する試みがなされてきている。
【0003】例えば、図5に示すような樹木の移植装置
にかかる技術(特開昭57−12934号公報)が開示
されている。50はフレームであり、ブルドーザ等の自
走式主導機に左右対象に取り付けられている。この各フ
レーム50の下端突起部51には、掘削爪52が回動可
能に軸着されている。53はシリンダ装置であり、フレ
ーム50上に延設された支持柱54の上部に回動可能に
支持されている。55は第1のリンクであり、一端がシ
リンダ装置53のロッド56の先端に、他端が前記掘削
爪52の中途部にそれぞれ軸着されている。また、57
は第2のリンクであり、一端がシリンダ装置53のロッ
ド56の先端に、他端がフレーム50の下端突起部51
にそれぞれ軸着されている。
【0004】この装置のリンク機構によれば、図5の左
に示すようにシリンダ装置53のロッド56が収縮した
状態のときには、掘削爪52は下方に垂下がった状態に
ある。すなわち、掘削爪52は開いた位置にある。そし
て、シリンダ装置53のロッド56が延出されることに
よって掘削爪52は、図5の右に示すように略水平の閉
塞位置まで内側に回動する。この装置によって樹木を堀
り上げるときは、先ず、一対の掘削爪52、52を樹木
の根元部のまわりの掘削した溝部へ進入させる。次いで
一対の掘削爪52、52を内側へ向けて回動させる。こ
れによって、樹木を掬い取るように堀り上げることがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の樹木の移植装置では、リンク機構によって掘削刃5
2を閉塞するように作動させるから、掘削刃は52、下
方に伸びる根を切断するよう作動するのと同時に、樹木
の根元部を挟圧するように作動してしまう。このため、
樹木の根は圧縮荷重を受け、潰れるなどして傷つけられ
る。また、その圧縮荷重によって根元部に付着している
土砂がこぼれ落ち、根が傷つくこともある。さらに、上
記の掘削刃52の閉塞動作では、その駆動力が、樹木の
根を切断し且つ根元部を挟圧する他に、樹木を持ち上げ
るように作用する。このため、樹木の根を引っ張る等し
て傷つけてしまうという課題があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、圧縮や引っ張り
等の荷重によって樹木の根を傷つけることなく、樹木を
地中から掬い取って移植することができる樹木の移植装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明にかかる樹木の移植装置は次の構成を備え
る。すなわち、本発明は、フレーム体と、フレーム体か
ら所定の間隔をおいて、前方方向に延設された一対の支
持腕と、該一対の支持腕に対向して配設され、円弧状の
ガイド部を有するガイドと、前記各ガイドに円弧状のガ
イド部に沿って移動自在に対向して設けられ、樹木を掬
い取るよう設けられた掬い板と、前記掬い板を駆動させ
るシリンダ装置とを具備することを特徴とする。
【0008】前記の樹木の移植装置において、前記円弧
状のガイド部が円弧状の溝部であり、前記掬い板側に固
定された二つのピンが該円弧状の溝部内に摺動自在に嵌
められ、前記掬い板が円弧状の溝部に沿って移動自在に
設けられれば、掬い板が好適に円弧状にガイドされる。
【0009】また、上記の樹木の移植装置において、一
対の掬い板同士が内側に移動して閉じた状態で、一対の
掬い板同士の合わせ目の中央付近が開口するよう、各掬
い板の先端部に略半円状の切欠部が設けられれば、樹木
の中央部の根を保護しつつ移植することができる。
【0010】
【作用】本発明の樹木の移植装置によれば、掬い板はガ
イドの円弧状のガイド部に沿って円弧状の軌跡を描いて
移動する。このため、樹木の根元部を掬う際に、樹木の
根元部を挟圧するように作動することがなく、圧縮荷重
によって根を傷つけることがない。また、掬い板を円弧
状のガイド部に沿って移動させるときには、樹木を持ち
上げる方向に動力を作用させないで済む。このため、樹
木の根を引っ張る等して傷つけることなく、樹木を地中
から好適に掬い取ることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明にかかる樹木の移
植装置の一実施例を示す正面図であり、図2は図1の樹
木の移植装置の使用状態を示す正面図である。10はフ
レーム体であり、バックホウ、ブルドーザ等の自走車両
に設けられた昇降機構に、バケット等に代えて取り付け
可能に設けられている。
【0012】12は支持腕であり、一対がフレーム体1
0の前面に所定の間隔をおいて前方方向に延設されてい
る。この一対の支持腕12、12の間隔は、堀り上げる
樹木Tの根元部の巾よりも大きめに設定されている。本
実施例では、この一対の支持腕12、12と前記フレー
ム体10とによってコの字状の枠体を形成しているが、
この枠体はU字状等に形成されていてもよいのは勿論で
ある。
【0013】14はガイドであり、円弧状の溝部16か
らなる円弧状のガイド部を有し、一対の支持腕12、1
2に対向して配設されている。このガイド14は、支持
腕12を中心に回動可能に固定されている。通常は、図
1および図2に示すように、一対の円弧状の溝部16が
同一の円弧上に位置するように固定されている。掘削す
る深さが浅い場合にはガイド14を内側に回動して固定
し、掘削する深さが深い場合にはガイド14を外側に回
動して固定して利用することができる。傾斜地等では一
方のガイド14を内側に、他方のガイド14を外側に回
動して固定して利用することも可能である。このガイド
14は、本実施例においては円弧状の溝部16を有する
が、円弧状のガイド部を構成するものとしてはレール等
を利用することもできる。
【0014】18は掬い板であり、樹木を掬い取るよ
う、各ガイド14、14の円弧状の溝部に沿って移動自
在に対向して設けられている。本実施例においては、二
つのピン20、20が掬い板18の内側上部に突設され
た取付部19に固定されている。この二つのピン20、
20が円弧状の溝部16内に摺動自在に嵌められ、掬い
板18が円弧状の溝部16に沿って移動自在に設けられ
ている。このようにピン20、20が円弧状の溝部16
を摺動するから、その形態からゴミが入っても容易に除
去し易く、その摺動動作がスムースになされる。なお、
本実施例では、円弧上に二つのピン20、20を配設し
ているが、これに代えて円弧状に形成された突起部を円
弧状の溝16内に摺動自在に嵌めてもよいのは勿論であ
る。
【0015】この掬い板18は、図3に示すように、円
弧状の溝部16に沿うよう円弧状に湾曲されて形成され
ており、樹木を掬い取るために前後方向に所定の巾を有
している。また、一対の掬い板18、18同士が内側に
移動して閉じた状態で、一対の掬い板18、18同士の
合わせ目の中央付近が開口するよう、各掬い板18の先
端部に略半円状の切欠部22が設けられている。この一
対の切欠部22によって形成される開口によって、樹木
の中央付近で下方に伸びる根を短く切断することなく、
根を好適に保護しつつ掬い上げることができる。24は
爪部であり、掬い板18が地中で好適に作動できるよう
に形成されている。
【0016】26はシリンダ装置であり、支持腕12上
に延設された支持柱28の上部に、その後端で回動可能
に支持されている。このシリンダ装置26のロッド27
の先端が、掬い板18の外面上部に突設されたロッド取
付部30の回動軸31に軸着されている。
【0017】図4は上記の樹木の移植装置をバックホウ
32に装着した説明図である。図に明らかなように、バ
ックホウ32のバケットに代えてアーム34の先端に樹
木の移植装置が装着されている。この実施例では、樹木
の移植装置が大型であるため、そのバランスにおいてア
ーム34は通常のものよりも短く設定されている。この
ため、アーム34を上下動させるシリンダ装置36のロ
ッド先端は、アーム34の上方へ突起された突起部に設
けられた軸40に軸着されている。また、42はシリン
ダ装置であり、アーム34の先端の軸41を中心に樹木
の移植装置を所定の角度に回動させることができる。
【0018】次に、上記実施例の作動状態について図に
基づいて説明する。先ず、図1のようにシリンダ装置2
6のロッド27が収縮した状態のときには、掬い板18
は上方に引き上げられて開いた位置にある。この状態で
図4に示した自走車両によって樹木Tを両側から挟むよ
うに支持腕12、12を位置させ、掬い板18の先端を
樹木Tの周囲に掘削した溝に進入させている。
【0019】そして、シリンダ装置26のロッド27が
延出されることによって掬い板18は、図2に示すよう
に内側に閉じた状態となるまで回動する。すなわち、掬
い板18はガイド14の円弧状の溝部16に沿って円弧
状の軌跡を描いて、下方に伸びる根を切断しつつ根元部
を掬うように移動する。
【0020】このように樹木の根元部を掬うため、掬い
板18は樹木の根元部を挟圧するように動作することが
なく、圧縮荷重によって根を傷つけることがない。ま
た、掬い板18は円弧状の溝部16に沿って移動すると
きには、樹木を持ち上げる方向にその動力を作用させな
いで済む。このため、樹木の根を引っ張る等して傷つけ
ることなく、樹木を土中から好適に切り離すことができ
る。さらに、シリンダ装置26による動力は、掬い板1
8をスライドさせるためのみに利用され、挟圧する力或
いは持ち上げる力に分散することがないから、好適に動
作することができる。これにより、動力装置を小型化で
きる。
【0021】次に、図4で示したような自走車両に設け
られた昇降機構によって樹木を引き上げる。図4の実施
例では、シリンダ装置36のロッドを延出させることに
よってアーム34を上方に持ち上げる。このとき、シリ
ンダ装置42によって樹木の移植装置が水平に維持され
るように調整する。これによって、掬い板18によって
掬われ、地中から切り離された樹木を好適に持ち上げる
ことができる。
【0022】また、上記のようにして堀り上げた樹木を
植えつける作業を行う場合にも、本装置は好適に作用す
る。先ず、上記樹木の移植装置によって、図2に示すよ
うに樹木を保持した状態で、その樹木を植えつけ穴の所
定の位置まで移動させる。次に、掬い板18が図1に示
すような開放状態となるよう、その掬い板18をガイド
14に沿って移動させ、樹木を植えつけ穴内に位置させ
る。このとき、掬い板18は円弧状にスライドするのみ
であるから、植えつけ穴に投入された植えつけ用の泥あ
るいは肥料をかき分けることなく樹木を植え付け穴内に
傾くことなく好適に位置させることができる。
【0023】なお、この点、図5に示す従来の装置で
は、掘削爪52がドアのように回動されるから、その掘
削刃52の動作によって植えつけ穴に投入された泥等が
かき分けられてしまう。また、掘削爪52上を樹木の根
元部を滑らせて植えつけ穴内に位置させるから、樹木を
傾けることなく位置させることが難しかった。
【0024】以上の実施例では、円弧上の溝部16が支
持腕12に固定され、二つのピン20、20が掬い板1
8側に固定されている場合について説明したが、二つの
ピンと同等の部材を支持腕12側に円弧上位置に配して
円弧状のガイドとし、円弧状の溝部を掬い板18側に設
けてのよいのは勿論である。すなわち、円弧状に掬い板
18をガイドするよう、ガイド部と被カイド部とを、支
持腕12と掬い板18に相対的に設ければよい。
【0025】また、上記の実施例では、掬い板18が円
弧状に作動することのみを説明したが、シリンダ装置2
6の動力を利用して他の動作と組み合わせることも可能
である。たとえば、図1の実施例において、円弧状の溝
部16に連続して上方に直線状の溝部を設け、掬い板1
8を直線運動させることも可能である。このとき、その
直線状の溝部は円弧状の溝部16よりも巾広く設定して
おけば、円弧状に配設された二つのピン20、20でも
好適に摺動できる。以上、本発明の好適な実施例につい
て種々述べてきたが、本発明はこの実施例に限定される
ものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内でさらに
多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
【0026】
【発明の効果】本発明の樹木の移植装置によれば、掬い
板がガイドの円弧状のガイド部に沿って円弧状の軌跡を
描いて移動するため、圧縮や引っ張り等の荷重によって
樹木の根を傷つけることなく、樹木を土中から切り離し
て移植することができるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる樹木の移植装置の一実施例を示
す正面図である。
【図2】図1の実施例の使用状態を示す正面図である。
【図3】図1の実施例の掬い板の詳細を示す部分斜視図
である。
【図4】図1の実施例の自走車両への装着例を示す側面
図である。
【図5】従来の技術を示す正面図
【符号の説明】
10 フレーム体 12 支持腕 14 ガイド 16 円弧状の溝部 18 掬い板 20 ピン 22 切欠部 24 爪部 26 シリンダ装置 28 支持柱

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム体と、 フレーム体から所定の間隔をおいて、前方方向に延設さ
    れた一対の支持腕と、 該一対の支持腕に対向して配設され、円弧状のガイド部
    を有するガイドと、 前記各ガイドに円弧状のガイド部に沿って移動自在に対
    向して設けられ、樹木を掬い取るよう設けられた掬い板
    と、 前記掬い板を駆動させるシリンダ装置とを具備すること
    を特徴とする樹木の移植装置。
  2. 【請求項2】 前記円弧状のガイド部が円弧状の溝部で
    あり、前記掬い板側に固定された二つのピンが該円弧状
    の溝部内に摺動自在に嵌められ、前記掬い板が円弧状の
    溝部に沿って移動自在に設けられた請求項1記載の樹木
    の移植装置。
  3. 【請求項3】 一対の掬い板同士が内側に移動して閉じ
    た状態で、一対の掬い板同士の合わせ目の中央付近が開
    口するよう、各掬い板の先端部に略半円状の切欠部が設
    けられた請求項1記載の樹木の移植装置。
JP5146002A 1993-06-17 1993-06-17 樹木の移植装置 Expired - Lifetime JPH0789801B2 (ja)

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JPH0760A true JPH0760A (ja) 1995-01-06
JPH0789801B2 JPH0789801B2 (ja) 1995-10-04

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