JPH0760069A - 窒素酸化物の除去方法 - Google Patents

窒素酸化物の除去方法

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JPH0760069A
JPH0760069A JP5214018A JP21401893A JPH0760069A JP H0760069 A JPH0760069 A JP H0760069A JP 5214018 A JP5214018 A JP 5214018A JP 21401893 A JP21401893 A JP 21401893A JP H0760069 A JPH0760069 A JP H0760069A
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JP
Japan
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catalyst
zeolite
exhaust gas
nitrogen oxides
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JP5214018A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ogawa
宏 小川
Takaharu Yoshimura
敬治 吉村
Shuji Okazaki
修二 岡崎
Senji Kasahara
泉司 笠原
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱によるゼオライトの構造破壊や活性金属種の
状態変化を生じにくく、耐久性に優れた触媒を用いて、
自動車等、特に希薄燃焼エンジンより排出される酸素過
剰の排ガスから窒素酸化物をより効率的に除去する方法
を提供する。 【構成】MEL構造を有するゼオライトに少なくとも1
種類以上の遷移金属を含有させた触媒を、窒素酸化物及
び炭化水素を含有する酸素過剰の排ガスと接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の内燃機関か
ら排出される排ガス中の窒素酸化物、一酸化炭素及び炭
化水素を除去する排ガス浄化触媒に関し、更には過剰酸
素下の排ガスから窒素酸化物を低減する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】現在、ガソリンエンジンより排出される
排ガスの中で人体に対して有害である窒素酸化物、一酸
化炭素及び炭化水素は、白金,ロジウム,パラジウムを
担体上に担持させた三元触媒により除去されている。し
かし、ディ−ゼルエンジン排ガスについては、ガソリン
エンジンに比べて排ガス中の酸素濃度が高いため、三元
触媒による還元脱硝は困難である。
【0003】また近年では、炭酸ガス排出量低減にとも
なう低燃費化のため、希薄燃焼方式のガソリンエンジン
が開発されている。しかしながら、この希薄燃焼ガソリ
ンエンジンの排ガスは酸素過剰雰囲気であるため、上記
のような従来の三元触媒での脱硝が困難であり、窒素酸
化物を除去する方法は実用化には至っていない。
【0004】これまでに、酸素過剰の排ガスから窒素酸
化物を除去する方法として、アンモニアを還元剤とした
25/TiO2上での選択的接触還元法、アルカリ溶
液への吸収法が知られているが、いずれの場合も使用範
囲が限定され、移動発生源である自動車等への適用は困
難である。
【0005】近年、遷移金属をイオン交換したゼオライ
ト触媒が、アンモニア等の選択的還元剤を添加しなくて
も、酸素過剰下で排ガス中の窒素酸化物を還元除去でき
ることが報告されている(特開昭63−283727号
公報、特開平1−130735号公報)。これまでに、
触媒の構成成分であるゼオライトとしてZSM−5、モ
ルデナイト、フェリエライト、USY、ゼオライトベ−
タ等を使用した窒素酸化物除去用のゼオライト触媒が提
案されている。これらのゼオライトの中でもZSM−5
を用いた窒素酸化物除去触媒は触媒活性が特異的に高
く、最も有望な脱硝用触媒として注目されている。
【0006】しかしながら、遷移金属含有ゼオライト触
媒は、高温で長時間使用することにより、活性が著しく
劣化する問題点があり、触媒性能、耐久性の面で改善す
る必要がある。
【0007】活性劣化の原因としては、活性種である金
属の状態変化及びゼオライトの構造破壊が挙げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱劣
化を起こしにくい、即ち熱によるゼオライトの構造破壊
や活性金属種の状態変化を生じにくく、耐久性に優れた
触媒を用いて、自動車等、特に希薄燃焼エンジンより排
出される酸素過剰の排ガスから窒素酸化物をより効率的
に除去する方法を提供するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
状況に鑑み、触媒特性及び活性種の状態観察から鋭意検
討した結果、少なくとも1種類以上の遷移金属を含有
し、MEL構造を有するゼオライト触媒がZSM−5触
媒に比べて、優れた窒素酸化物除去能及び耐久性を有す
ることを見出した。また本発明の触媒の活性種がZSM
−5に比べて高温での熱劣化を起こしにくいことを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明は、MEL構造を有するゼ
オライトに少なくとも1種類以上の遷移金属を含有する
触媒を、窒素酸化物及び炭化水素を含有する酸素過剰の
排ガスに接触させることを特徴とする窒素酸化物の除去
方法を提供するものである。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】ゼオライトとは、珪素を中心として形成さ
れる4つの酸素が頂点に配置したSiO4四面体と、こ
の珪素の代わりにアルミニウムで置換したAlO4四面
体とが酸素を共有しながら三次元的に規則正しく配列し
たものである。その構造はSiO4四面体とAlO4四面
体の組み合わせで異なり、粉末X線回折より決定でき
る。
【0013】また、一般的にゼオライトは xM2/nO・Al23・ySiO2・zH2O (但しnは陽イオンの原子価、xは0.8〜1.2の範
囲の数、yは2以上の数、zは0以上の数)の組成を有
する。
【0014】本発明に係る触媒を構成するゼオライトは
MEL型の構造を有することが必須である。MEL型ゼ
オライトの結晶構造に関してはゼオライツ(Zeoli
tes),Vol.12,No.5(1992)で詳細
に示されており、表1に示したXRD回折パターンを有
する。MEL型の構造を有するゼオライトとしてはZS
M−11,Silicalite 2等が挙げられる。
【0015】
【表1】
【0016】さらに、その組成は特に限定されるもので
はないが、SiO2/Al23モル比が10未満である
とゼオライト自体の耐熱性、耐久性が低いため、触媒の
充分な耐熱性、耐久性が得られない恐れがある。一般的
にはSiO2/Al23モル比が10〜1000程度の
ものが用いられる。
【0017】また、このゼオライトは、そのままあるい
はアンモニウム塩、鉱酸等で処理してNH4型あるいは
H型にイオン交換してから本発明の触媒として使用する
こともできる。
【0018】本発明に係る触媒は、上記ゼオライトに遷
移金属を含有させることにより調製される。
【0019】上記ゼオライトに含有させる遷移金属とし
ては、銅、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、亜鉛を使用することができる。好ましくは銅、鉄、
コバルト、ニッケルが良く、更に好ましくは銅、コバル
トが良い。これらの遷移金属は一般に、イオン交換法や
含浸担持法、蒸発乾固法等により含有させることができ
るが、好ましくはイオン交換法が良い。
【0020】イオン交換法としては一般に行なわれてい
る方法、例えば、遷移金属を含有する水溶液を用いてイ
オン交換する方法を採用することができる。遷移金属は
可溶性の塩の形で使用でき、可溶性の塩としては、硝酸
塩、酢酸塩、蓚酸塩、塩化物等が使用できる。
【0021】イオン交換時の遷移金属の添加量はゼオラ
イト中のアルミナモル数に対して、0.1から10であ
ることが望ましい。遷移金属の添加量が0.1未満であ
ると、本発明の触媒の遷移金属の含有量が少なくなり、
充分な触媒性能が得られなくなる恐れがあり、また、1
0を越えてもそれに見合うだけの効果が得られなくなる
恐れがある。処理条件については、通常行なわれる室温
から100℃の温度、数時間から数十時間の時間で良
い。また、必要に応じて、イオン交換操作を繰り返し行
なうこともできる。また、イオン交換の際、交換母液へ
アンモニウム水溶液を添加してイオン交換することもで
きる。
【0022】遷移金属を含有するゼオライトは、更にア
ルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属が含まれても良
い。アルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有方法は特
に限定されないが、イオン交換法が好ましく、含有させ
る際にアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属と遷移
金属を順次含有させても良い。好ましくは、先にアルカ
リ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有させた後、遷
移金属を含有させる。
【0023】上記の方法で調製された触媒の遷移金属の
含有量は特に限定されないが、ゼオライト中のアルミナ
モル数に対して0.1から2.0倍であることが望まし
い。遷移金属がゼオライト中のアルミナモル数に対して
0.1未満では充分な触媒性能、耐久性が得られなくな
る恐れがある。また、2.0を越えてもそれに見合うだ
けの効果が得られない恐れがある。
【0024】本発明に係る排ガス浄化触媒は、粘土鉱物
等のバインダ−と混合し成形して使用することもでき
る。また、予めゼオライトを成形し、その成形体に遷移
金属並びに必要に応じてアルカリ金属及び/又はアルカ
リ土類金属を含有させることもできる。ゼオライトを成
形する際に用いられるバインダ−としては、特に制限は
ないが、カオリン、アタパルガイト、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、アロフェン、セピオライト等の粘土
鉱物やシリカ、アルミナ等が使用できる。あるいは、バ
インダ−を用いずに成形体を直接合成したバインダレス
ゼオライト成形体であってもよい。また、コ−ジェライ
ト製あるいは金属製のハニカム状基材にゼオライトをウ
ォッシュコ−トして用いることもできる。
【0025】酸素過剰排ガスからの窒素酸化物の除去
は、上記で説明した排ガス浄化触媒と該排ガスを接触さ
せることにより行うことができる。該排ガスは窒素酸化
物及び炭化水素が含まれることが必須である。本発明が
対象とする酸素過剰の排ガスとは、排ガス中に含まれる
一酸化炭素、水素及び炭化水素を完全に酸化するのに必
要な酸素量より過剰な酸素が含まれている排ガスを指
し、このような排ガスとしては例えば、自動車等の内燃
機関から排出される排ガス、特に空燃比が大きい状態で
燃焼された排ガス等が具体的に例示される。
【0026】本発明で処理される排ガス中の各成分ガス
の濃度は特に限定されないが、通常、窒素酸化物が50
から2000ppm、炭化水素が10から5000pp
m、酸素が0.1から20%である。
【0027】処理される排ガスの空間速度及び温度は特
に限定されないが、好ましくは空間速度(体積基準)5
00から500000hr-1、温度100から800
℃、更に好ましくは、空間速度2000から20000
0hr-1、温度200から600℃である。
【0028】ゼオライト触媒は600℃以上の高温で熱
劣化を生じるが、活性種の状態変化は種々の方法で検討
できる。例えば、活性種の化学的特性の変化を把握する
方法としては、NOの化学吸着量変化を挙げることがで
きる。即ちNOの化学吸着量が多いほど、または耐久処
理による吸着量の変化が小さいほど本発明の方法には有
効であると考えられる。また、物理的特性の変化をみる
ためには、種々の機器分析が利用できる。例えば、活性
種が銅イオンの場合には、電子スピン共鳴(以下ESR
と略す)スペクトルを挙げることができる。ゼオライト
中の銅イオンのESRスペクトルに関しては、岩本ら
(石油学会誌,34,(5),p375,(199
1))によって詳細に検討されており、銅イオンの存在
状態の違いでESRパラメ−タ−が異なることが知られ
ている。即ち耐久処理によるESRパラメ−タの変化が
小さいほど本発明の方法には有効であると考えられる。
【0029】一方、高温での触媒劣化の原因として、ゼ
オライトの構造破壊が考えられるが、ゼオライトの構造
安定性は粉末X線回折で検討できる。即ち耐久処理によ
るゼオライトの結晶性の低下が小さいほど本発明の方法
には有効であると考えられる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0031】実施例1<触媒1の調製> 容器中で珪酸ソーダ水溶液(SiO2:29.6%,N
2O:9.35%,Al23:0.01%,H2O:6
1.04%);160g、10%−テトラブチルアンモ
ニウム水酸化物;102g、H2O;57gを混合して
A液とし、硝酸アルミニウム9水和物;10g、硫酸;
18g、H2O;202gを混合してB液とした。
【0032】A液とB液とを撹拌状態にある実容積1リ
ットルの反応容器にそれぞれ0.6リットル/hr,
0.4リットル/hrの速度で連続的に供給した。供給
終了後、0.5hr撹拌熟成した。熟成後のスラリーp
Hは10.4であった。
【0033】該スラリー500gをオートクレーブに仕
込み、160℃で48時間撹拌下で結晶化した。生成物
を固液分離、水洗、乾燥してMEL型ゼオライトを得
た。このゼオライトの結晶構造を粉末X線回折より調べ
た結果、表1と同様な回折パタ−ンを有していた。また
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表して次の組成を有していた。
【0034】0.78TBA2O・0.19Na2O・A
23・46SiO2 このゼオライトをAir流通下で550℃、4時間焼成
することによりTBA2Oを除去した。
【0035】焼成後の該ゼオライト;30gを、酢酸ア
ンモニウム;11.5gを含む水溶液500ccに添加
し、60℃にて20時間撹拌した後、洗浄し、アンモニ
ウムイオン交換を行った。この操作を2回繰り返した
後、110℃で20時間乾燥してアンモニウム型ゼオラ
イトを得た。
【0036】このアンモニウム型ゼオライト;10g
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して2倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸銅水溶液中に添加し、直ちに2.5%−アンモニア
水を加えてスラリ−のpHを10.5とし、室温で20
時間撹拌した。固液分離後、充分洗浄し、110℃で2
0時間乾燥して触媒1を得た。化学分析の結果、触媒1
は無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成
を有していた。
【0037】1.29CuO・Al23・46SiO2 実施例2<触媒2の調製> 撹拌状態にある実容積1リットルの反応容器中でH
2O;380g、アルミン酸ナトリウム;2.6g、9
8%−水酸化ナトリウム;0.83g、10%−テトラ
ブチルアンモニウム水酸化物;109gを混合、溶解
し、これに日本シリカ工業製ニップシールVN−3(S
iO2:88%,Al23:0.5%,H2O:11.5
%);57gを徐々に添加して均一になるまで撹拌し
た。撹拌後のスラリーのpHは13.0であった。
【0038】該スラリー;500gをオートクレーブに
仕込み、160℃で48時間撹拌下で結晶化した。生成
物を固液分離、水洗、乾燥してMEL型ゼオライトを得
た。このゼオライトの結晶構造を粉末X線回折より調べ
た結果、表1と同様な回折パタ−ンを有していた。また
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表して次の組成を有していた。
【0039】0.76TBA2O・0.2Na2O・Al
23・55SiO2 このゼオライトをAir流通下で550℃、4時間焼成
することによりTBA2Oを除去した。
【0040】焼成後の該ゼオライト;30gを、酢酸ア
ンモニウム;11.5gを含む水溶液500ccに添加
し、60℃にて20時間撹拌した後、洗浄し、アンモニ
ウムイオン交換を行った。この操作を2回繰り返した
後、110℃で20時間乾燥してアンモニウム型ゼオラ
イトを得た。
【0041】このアンモニウム型ゼオライト;10g
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して2倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸銅水溶液中に添加し、直ちに2.5%−アンモニア
水を加えてスラリ−のpHを10.5とし、室温で20
時間撹拌した。固液分離後、充分洗浄し、110℃で2
0時間乾燥して触媒2を得た。化学分析の結果、触媒2
は無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成
を有していた。
【0042】1.22CuO・Al23・55SiO2 実施例3<触媒3の調製> 撹拌状態にある実容積1リットルの反応容器中でH
2O;380g、アルミン酸ナトリウム;3.7g、9
8%−水酸化ナトリウム;0.44g、10%−テトラ
ブチルアンモニウム水酸化物;109gを混合、溶解
し、これに日本シリカ工業製ニップシールVN−3(S
iO2:88%,Al23:0.5%,H2O:11.5
%);57gを徐々に添加して均一になるまで撹拌し
た。撹拌後のスラリーのpHは13.1であった。
【0043】該スラリー;500gをオートクレーブに
仕込み、160℃で48時間撹拌下で結晶化した。生成
物を固液分離、水洗、乾燥してMEL型ゼオライトを得
た。このゼオライトの結晶構造を粉末X線回折より調べ
た結果、表1と同様な回折パタ−ンを有していた。また
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表して次の組成を有していた。
【0044】0.85TBA2O・0.16Na2O・A
23・38SiO2 このゼオライトをAir流通下で550℃、4時間焼成
することによりTBA2Oを除去した。
【0045】焼成後の該ゼオライト;30gを、酢酸ア
ンモニウム;11.5gを含む水溶液500ccに添加
し、60℃にて20時間撹拌した後、洗浄し、アンモニ
ウムイオン交換を行った。この操作を2回繰り返した
後、110℃で20時間乾燥してアンモニウム型ゼオラ
イトを得た。
【0046】このアンモニウム型ゼオライト;10g
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して2倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸銅水溶液中に添加し、直ちに2.5%−アンモニア
水を加えてスラリ−のpHを10.5とし、室温で20
時間撹拌した。固液分離後、充分洗浄し、110℃で2
0時間乾燥して触媒3を得た。化学分析の結果、触媒3
は無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成
を有していた。 1.25CuO・Al23・38Si
2 実施例4<触媒4の調製> 実施例1で調製したアンモニウム型ゼオライト;10g
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して5倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸バリウム水溶液中に添加し、80℃で20時間撹拌
した。固液分離後、充分洗浄し、引き続きそのゼオライ
トケ−キをアルミナモル数に対して2倍の酢酸コバルト
水溶液に投入し、80℃で20時間撹拌した。固液分離
後、充分洗浄し、110℃で20時間乾燥して触媒4を
得た。化学分析の結果、触媒4は無水ベースにおける酸
化物のモル比で表して次の組成を有していた。
【0047】0.60CoO・0.56BaO・Al2
3・46SiO2 実施例5<触媒活性試験> 触媒1から3を各々プレス成形後、粉砕して12〜20
メッシュに整粒した。整粒した各触媒2ccを常圧固定
床流通反応管に充填し、反応に供した。反応前処理とし
て、表2に示す組成のガス(以下、反応ガス)を400
0ml/minで流通させながら550℃まで昇温し、
30分保持した。その後、300〜550℃の間の任意
の温度でNOxの除去率を測定した(反応1)。この時
の空間速度(体積基準)は、120000hr-1であっ
た。表3には各温度におけるNOx除去率を示してい
る。尚、NOx除去率は次式で表される。
【0048】また、12420メッシュに整粒した触媒
2ccに反応ガスを流通させながら、700℃で5時間
の耐久処理を実施した。その後、反応1と同様の前処理
を行い、同様の反応条件でNOxの除去率を測定した
(反応2)。その結果を表4に示した。
【0049】XNOx ={([NOx]in−[NOx]ou
t )/[NOx]in}×100 XNOx :NOx除去率 [NOx]in :入口ガスのNOx濃度 [NOx]out :出口ガスのNOx濃度
【0050】
【表2】
【0051】比較例1<比較触媒1の調製> 撹拌状態にある実容積2リットルのオーバフロータイプ
の反応槽に、珪酸ソーダ水溶液(SiO2:29.6
%,Na2O:9.35%,Al23:0.01%,H2
O:61.04%)と、硫酸アルミニウム水溶液(Al
23;8.8g/リットル,H2SO4;370g/リッ
トル)とをそれぞれ3リットル/hr,1リットル/h
rの速度で連続的に供給した。反応温度は30〜32
℃、排出されるスラリーのpHは6.7〜7.0であっ
た。
【0052】排出スラリーを固液分離し十分した後、N
2O;0.75wt%,Al23;0.77wt%,
SiO2;36.1wt%,H2O;62.5wt%の粒
状無定形アルミノ珪酸塩均一化合物を得た。該均一化合
物;2,860gと3.2wt%のNaOH水溶液;
6,150gとをオートクレーブに仕込み、160℃で
72時間撹拌下で結晶化した。生成物を固液分離、水
洗、乾燥してZSM−5型ゼオライトを得た。化学分析
の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル比
で表して次の組成を有していた。
【0053】1.03Na2O・Al23・41SiO2 上記ナトリウム型ZSM−5;200gを、その中に含
まれているアルミナモル数に対して2倍となるように精
秤された濃度0.1mol/リットルの酢酸銅水溶液中
に添加し、直ちに2.5%アンモニア水を加えてスラリ
−のpHを10.5とし、室温で15時間攪拌した。固
液分離後、充分洗浄し、110℃で20時間乾燥して比
較触媒1を得た。この比較触媒1の銅イオン含有量を化
学分析で調べた結果、無水ベースの酸化物モル比で表し
て次の組成を有していた。
【0054】1.05CuO・Al23・41SiO2 比較例2<比較触媒2の調製> 比較例1で調製したナトリウム型ZSM−5を塩化アン
モニウム水溶液中でイオン交換してアンモニウム型ZS
M−5を調製した。そのアンモニウム型ZSM−5;2
00gをその中に含まれるアルミナモル数に対して5倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸バリウム水溶液中に添加し、80℃で20時間攪拌
した。固液分離後、充分洗浄した。引き続きそのゼオラ
イトケ−キをアルミナモル数に対して2倍の酢酸コバル
ト水溶液中に投入し、80℃で20時間撹拌した。固液
分離後、充分洗浄し、110℃で20時間乾燥して比較
触媒2を得た。この比較触媒2のコバルト含有量を化学
分析で調べた結果、無水ベースの酸化物モル比で表して
次の組成を有していた。
【0055】0.57CoO・0.57BaO・Al2
3・41SiO2 比較例3<触媒活性試験> この比較触媒1についてNOx転化活性を実施例5と同
様な条件で測定した。
【0056】各温度における反応1及び2でのNOx除
去率をそれぞれ表3、4に示す。
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】実施例6<触媒解析> (a)NO吸着能 触媒1〜3及び比較触媒1について、耐久処理前後のN
Oの化学吸着量測定を以下のように行った。
【0060】サンプルを0.5gを採取し、500℃で
1時間真空排気した後、室温まで降温させた。その後、
300〜600torrの任意のNO分圧のガスを導入
し、定容法により吸着平衡時の平衡圧を測定し、銅イオ
ンに対する化学吸着量を算出した。結果を表5に示し
た。ここで化学吸着量とは吸着質と吸着媒との相互作用
による吸着量であり、吸着量が吸着圧に依存せず一定で
ある仮定のもとに算出できる。
【0061】
【表5】
【0062】(b)ESR 日本電子PE−2 ESRスペクトロメ−タ−を用い
て、触媒1及び比較触媒1中に含まれている銅イオンの
ESRスペクトルを調べた。測定条件を表6に示す。測
定前処理として、500℃1時間の真空処理に引き続
き、500℃で100torrの酸素を導入し1時間保
持した。結果を表7に示した。
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】(C)XRD 触媒1及び比較触媒1について、耐久処理前後の試料の
XRD回折を測定し、耐久処理によるゼオライト構造の
結晶性変化を調べた。結果を表8に示す。ここで評価し
た結晶性はd値で3.86,3.73オングストローム
を与える回折ピ−ク強度より算出した。
【0066】
【表8】
【0067】
【発明の効果】本発明の触媒を用いることにより、触媒
が高温に晒された後でも窒素酸化物及び炭化水素を含有
する酸素過剰の排ガスから窒素酸化物をより効率的に除
去することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】MEL構造を有するゼオライトに少なくと
    も1種類以上の遷移金属を含有させた触媒を、窒素酸化
    物及び炭化水素を含有する酸素過剰の排ガスと接触させ
    ることを特徴とする窒素酸化物の除去方法。
  2. 【請求項2】遷移金属がCu,Co,Fe,Niである
    請求項1に記載の窒素酸化物の除去方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014013968A1 (ja) * 2012-07-18 2014-01-23 日本化学工業株式会社 Fe(II)置換MEL型ゼオライト、それを含むガス吸着剤及びその製造方法、並びに一酸化窒素及びハイドロカーボンの除去方法

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