JPH0760069A - 窒素酸化物の除去方法 - Google Patents
窒素酸化物の除去方法Info
- Publication number
- JPH0760069A JPH0760069A JP5214018A JP21401893A JPH0760069A JP H0760069 A JPH0760069 A JP H0760069A JP 5214018 A JP5214018 A JP 5214018A JP 21401893 A JP21401893 A JP 21401893A JP H0760069 A JPH0760069 A JP H0760069A
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- JP
- Japan
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- catalyst
- zeolite
- exhaust gas
- nitrogen oxides
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- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】熱によるゼオライトの構造破壊や活性金属種の
状態変化を生じにくく、耐久性に優れた触媒を用いて、
自動車等、特に希薄燃焼エンジンより排出される酸素過
剰の排ガスから窒素酸化物をより効率的に除去する方法
を提供する。 【構成】MEL構造を有するゼオライトに少なくとも1
種類以上の遷移金属を含有させた触媒を、窒素酸化物及
び炭化水素を含有する酸素過剰の排ガスと接触させる。
状態変化を生じにくく、耐久性に優れた触媒を用いて、
自動車等、特に希薄燃焼エンジンより排出される酸素過
剰の排ガスから窒素酸化物をより効率的に除去する方法
を提供する。 【構成】MEL構造を有するゼオライトに少なくとも1
種類以上の遷移金属を含有させた触媒を、窒素酸化物及
び炭化水素を含有する酸素過剰の排ガスと接触させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の内燃機関か
ら排出される排ガス中の窒素酸化物、一酸化炭素及び炭
化水素を除去する排ガス浄化触媒に関し、更には過剰酸
素下の排ガスから窒素酸化物を低減する方法に関するも
のである。
ら排出される排ガス中の窒素酸化物、一酸化炭素及び炭
化水素を除去する排ガス浄化触媒に関し、更には過剰酸
素下の排ガスから窒素酸化物を低減する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】現在、ガソリンエンジンより排出される
排ガスの中で人体に対して有害である窒素酸化物、一酸
化炭素及び炭化水素は、白金,ロジウム,パラジウムを
担体上に担持させた三元触媒により除去されている。し
かし、ディ−ゼルエンジン排ガスについては、ガソリン
エンジンに比べて排ガス中の酸素濃度が高いため、三元
触媒による還元脱硝は困難である。
排ガスの中で人体に対して有害である窒素酸化物、一酸
化炭素及び炭化水素は、白金,ロジウム,パラジウムを
担体上に担持させた三元触媒により除去されている。し
かし、ディ−ゼルエンジン排ガスについては、ガソリン
エンジンに比べて排ガス中の酸素濃度が高いため、三元
触媒による還元脱硝は困難である。
【0003】また近年では、炭酸ガス排出量低減にとも
なう低燃費化のため、希薄燃焼方式のガソリンエンジン
が開発されている。しかしながら、この希薄燃焼ガソリ
ンエンジンの排ガスは酸素過剰雰囲気であるため、上記
のような従来の三元触媒での脱硝が困難であり、窒素酸
化物を除去する方法は実用化には至っていない。
なう低燃費化のため、希薄燃焼方式のガソリンエンジン
が開発されている。しかしながら、この希薄燃焼ガソリ
ンエンジンの排ガスは酸素過剰雰囲気であるため、上記
のような従来の三元触媒での脱硝が困難であり、窒素酸
化物を除去する方法は実用化には至っていない。
【0004】これまでに、酸素過剰の排ガスから窒素酸
化物を除去する方法として、アンモニアを還元剤とした
V2O5/TiO2上での選択的接触還元法、アルカリ溶
液への吸収法が知られているが、いずれの場合も使用範
囲が限定され、移動発生源である自動車等への適用は困
難である。
化物を除去する方法として、アンモニアを還元剤とした
V2O5/TiO2上での選択的接触還元法、アルカリ溶
液への吸収法が知られているが、いずれの場合も使用範
囲が限定され、移動発生源である自動車等への適用は困
難である。
【0005】近年、遷移金属をイオン交換したゼオライ
ト触媒が、アンモニア等の選択的還元剤を添加しなくて
も、酸素過剰下で排ガス中の窒素酸化物を還元除去でき
ることが報告されている(特開昭63−283727号
公報、特開平1−130735号公報)。これまでに、
触媒の構成成分であるゼオライトとしてZSM−5、モ
ルデナイト、フェリエライト、USY、ゼオライトベ−
タ等を使用した窒素酸化物除去用のゼオライト触媒が提
案されている。これらのゼオライトの中でもZSM−5
を用いた窒素酸化物除去触媒は触媒活性が特異的に高
く、最も有望な脱硝用触媒として注目されている。
ト触媒が、アンモニア等の選択的還元剤を添加しなくて
も、酸素過剰下で排ガス中の窒素酸化物を還元除去でき
ることが報告されている(特開昭63−283727号
公報、特開平1−130735号公報)。これまでに、
触媒の構成成分であるゼオライトとしてZSM−5、モ
ルデナイト、フェリエライト、USY、ゼオライトベ−
タ等を使用した窒素酸化物除去用のゼオライト触媒が提
案されている。これらのゼオライトの中でもZSM−5
を用いた窒素酸化物除去触媒は触媒活性が特異的に高
く、最も有望な脱硝用触媒として注目されている。
【0006】しかしながら、遷移金属含有ゼオライト触
媒は、高温で長時間使用することにより、活性が著しく
劣化する問題点があり、触媒性能、耐久性の面で改善す
る必要がある。
媒は、高温で長時間使用することにより、活性が著しく
劣化する問題点があり、触媒性能、耐久性の面で改善す
る必要がある。
【0007】活性劣化の原因としては、活性種である金
属の状態変化及びゼオライトの構造破壊が挙げられる。
属の状態変化及びゼオライトの構造破壊が挙げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱劣
化を起こしにくい、即ち熱によるゼオライトの構造破壊
や活性金属種の状態変化を生じにくく、耐久性に優れた
触媒を用いて、自動車等、特に希薄燃焼エンジンより排
出される酸素過剰の排ガスから窒素酸化物をより効率的
に除去する方法を提供するところにある。
化を起こしにくい、即ち熱によるゼオライトの構造破壊
や活性金属種の状態変化を生じにくく、耐久性に優れた
触媒を用いて、自動車等、特に希薄燃焼エンジンより排
出される酸素過剰の排ガスから窒素酸化物をより効率的
に除去する方法を提供するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
状況に鑑み、触媒特性及び活性種の状態観察から鋭意検
討した結果、少なくとも1種類以上の遷移金属を含有
し、MEL構造を有するゼオライト触媒がZSM−5触
媒に比べて、優れた窒素酸化物除去能及び耐久性を有す
ることを見出した。また本発明の触媒の活性種がZSM
−5に比べて高温での熱劣化を起こしにくいことを見出
し、本発明を完成するに至った。
状況に鑑み、触媒特性及び活性種の状態観察から鋭意検
討した結果、少なくとも1種類以上の遷移金属を含有
し、MEL構造を有するゼオライト触媒がZSM−5触
媒に比べて、優れた窒素酸化物除去能及び耐久性を有す
ることを見出した。また本発明の触媒の活性種がZSM
−5に比べて高温での熱劣化を起こしにくいことを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明は、MEL構造を有するゼ
オライトに少なくとも1種類以上の遷移金属を含有する
触媒を、窒素酸化物及び炭化水素を含有する酸素過剰の
排ガスに接触させることを特徴とする窒素酸化物の除去
方法を提供するものである。
オライトに少なくとも1種類以上の遷移金属を含有する
触媒を、窒素酸化物及び炭化水素を含有する酸素過剰の
排ガスに接触させることを特徴とする窒素酸化物の除去
方法を提供するものである。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】ゼオライトとは、珪素を中心として形成さ
れる4つの酸素が頂点に配置したSiO4四面体と、こ
の珪素の代わりにアルミニウムで置換したAlO4四面
体とが酸素を共有しながら三次元的に規則正しく配列し
たものである。その構造はSiO4四面体とAlO4四面
体の組み合わせで異なり、粉末X線回折より決定でき
る。
れる4つの酸素が頂点に配置したSiO4四面体と、こ
の珪素の代わりにアルミニウムで置換したAlO4四面
体とが酸素を共有しながら三次元的に規則正しく配列し
たものである。その構造はSiO4四面体とAlO4四面
体の組み合わせで異なり、粉末X線回折より決定でき
る。
【0013】また、一般的にゼオライトは xM2/nO・Al2O3・ySiO2・zH2O (但しnは陽イオンの原子価、xは0.8〜1.2の範
囲の数、yは2以上の数、zは0以上の数)の組成を有
する。
囲の数、yは2以上の数、zは0以上の数)の組成を有
する。
【0014】本発明に係る触媒を構成するゼオライトは
MEL型の構造を有することが必須である。MEL型ゼ
オライトの結晶構造に関してはゼオライツ(Zeoli
tes),Vol.12,No.5(1992)で詳細
に示されており、表1に示したXRD回折パターンを有
する。MEL型の構造を有するゼオライトとしてはZS
M−11,Silicalite 2等が挙げられる。
MEL型の構造を有することが必須である。MEL型ゼ
オライトの結晶構造に関してはゼオライツ(Zeoli
tes),Vol.12,No.5(1992)で詳細
に示されており、表1に示したXRD回折パターンを有
する。MEL型の構造を有するゼオライトとしてはZS
M−11,Silicalite 2等が挙げられる。
【0015】
【表1】
【0016】さらに、その組成は特に限定されるもので
はないが、SiO2/Al2O3モル比が10未満である
とゼオライト自体の耐熱性、耐久性が低いため、触媒の
充分な耐熱性、耐久性が得られない恐れがある。一般的
にはSiO2/Al2O3モル比が10〜1000程度の
ものが用いられる。
はないが、SiO2/Al2O3モル比が10未満である
とゼオライト自体の耐熱性、耐久性が低いため、触媒の
充分な耐熱性、耐久性が得られない恐れがある。一般的
にはSiO2/Al2O3モル比が10〜1000程度の
ものが用いられる。
【0017】また、このゼオライトは、そのままあるい
はアンモニウム塩、鉱酸等で処理してNH4型あるいは
H型にイオン交換してから本発明の触媒として使用する
こともできる。
はアンモニウム塩、鉱酸等で処理してNH4型あるいは
H型にイオン交換してから本発明の触媒として使用する
こともできる。
【0018】本発明に係る触媒は、上記ゼオライトに遷
移金属を含有させることにより調製される。
移金属を含有させることにより調製される。
【0019】上記ゼオライトに含有させる遷移金属とし
ては、銅、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、亜鉛を使用することができる。好ましくは銅、鉄、
コバルト、ニッケルが良く、更に好ましくは銅、コバル
トが良い。これらの遷移金属は一般に、イオン交換法や
含浸担持法、蒸発乾固法等により含有させることができ
るが、好ましくはイオン交換法が良い。
ては、銅、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、亜鉛を使用することができる。好ましくは銅、鉄、
コバルト、ニッケルが良く、更に好ましくは銅、コバル
トが良い。これらの遷移金属は一般に、イオン交換法や
含浸担持法、蒸発乾固法等により含有させることができ
るが、好ましくはイオン交換法が良い。
【0020】イオン交換法としては一般に行なわれてい
る方法、例えば、遷移金属を含有する水溶液を用いてイ
オン交換する方法を採用することができる。遷移金属は
可溶性の塩の形で使用でき、可溶性の塩としては、硝酸
塩、酢酸塩、蓚酸塩、塩化物等が使用できる。
る方法、例えば、遷移金属を含有する水溶液を用いてイ
オン交換する方法を採用することができる。遷移金属は
可溶性の塩の形で使用でき、可溶性の塩としては、硝酸
塩、酢酸塩、蓚酸塩、塩化物等が使用できる。
【0021】イオン交換時の遷移金属の添加量はゼオラ
イト中のアルミナモル数に対して、0.1から10であ
ることが望ましい。遷移金属の添加量が0.1未満であ
ると、本発明の触媒の遷移金属の含有量が少なくなり、
充分な触媒性能が得られなくなる恐れがあり、また、1
0を越えてもそれに見合うだけの効果が得られなくなる
恐れがある。処理条件については、通常行なわれる室温
から100℃の温度、数時間から数十時間の時間で良
い。また、必要に応じて、イオン交換操作を繰り返し行
なうこともできる。また、イオン交換の際、交換母液へ
アンモニウム水溶液を添加してイオン交換することもで
きる。
イト中のアルミナモル数に対して、0.1から10であ
ることが望ましい。遷移金属の添加量が0.1未満であ
ると、本発明の触媒の遷移金属の含有量が少なくなり、
充分な触媒性能が得られなくなる恐れがあり、また、1
0を越えてもそれに見合うだけの効果が得られなくなる
恐れがある。処理条件については、通常行なわれる室温
から100℃の温度、数時間から数十時間の時間で良
い。また、必要に応じて、イオン交換操作を繰り返し行
なうこともできる。また、イオン交換の際、交換母液へ
アンモニウム水溶液を添加してイオン交換することもで
きる。
【0022】遷移金属を含有するゼオライトは、更にア
ルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属が含まれても良
い。アルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有方法は特
に限定されないが、イオン交換法が好ましく、含有させ
る際にアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属と遷移
金属を順次含有させても良い。好ましくは、先にアルカ
リ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有させた後、遷
移金属を含有させる。
ルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属が含まれても良
い。アルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有方法は特
に限定されないが、イオン交換法が好ましく、含有させ
る際にアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属と遷移
金属を順次含有させても良い。好ましくは、先にアルカ
リ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有させた後、遷
移金属を含有させる。
【0023】上記の方法で調製された触媒の遷移金属の
含有量は特に限定されないが、ゼオライト中のアルミナ
モル数に対して0.1から2.0倍であることが望まし
い。遷移金属がゼオライト中のアルミナモル数に対して
0.1未満では充分な触媒性能、耐久性が得られなくな
る恐れがある。また、2.0を越えてもそれに見合うだ
けの効果が得られない恐れがある。
含有量は特に限定されないが、ゼオライト中のアルミナ
モル数に対して0.1から2.0倍であることが望まし
い。遷移金属がゼオライト中のアルミナモル数に対して
0.1未満では充分な触媒性能、耐久性が得られなくな
る恐れがある。また、2.0を越えてもそれに見合うだ
けの効果が得られない恐れがある。
【0024】本発明に係る排ガス浄化触媒は、粘土鉱物
等のバインダ−と混合し成形して使用することもでき
る。また、予めゼオライトを成形し、その成形体に遷移
金属並びに必要に応じてアルカリ金属及び/又はアルカ
リ土類金属を含有させることもできる。ゼオライトを成
形する際に用いられるバインダ−としては、特に制限は
ないが、カオリン、アタパルガイト、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、アロフェン、セピオライト等の粘土
鉱物やシリカ、アルミナ等が使用できる。あるいは、バ
インダ−を用いずに成形体を直接合成したバインダレス
ゼオライト成形体であってもよい。また、コ−ジェライ
ト製あるいは金属製のハニカム状基材にゼオライトをウ
ォッシュコ−トして用いることもできる。
等のバインダ−と混合し成形して使用することもでき
る。また、予めゼオライトを成形し、その成形体に遷移
金属並びに必要に応じてアルカリ金属及び/又はアルカ
リ土類金属を含有させることもできる。ゼオライトを成
形する際に用いられるバインダ−としては、特に制限は
ないが、カオリン、アタパルガイト、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、アロフェン、セピオライト等の粘土
鉱物やシリカ、アルミナ等が使用できる。あるいは、バ
インダ−を用いずに成形体を直接合成したバインダレス
ゼオライト成形体であってもよい。また、コ−ジェライ
ト製あるいは金属製のハニカム状基材にゼオライトをウ
ォッシュコ−トして用いることもできる。
【0025】酸素過剰排ガスからの窒素酸化物の除去
は、上記で説明した排ガス浄化触媒と該排ガスを接触さ
せることにより行うことができる。該排ガスは窒素酸化
物及び炭化水素が含まれることが必須である。本発明が
対象とする酸素過剰の排ガスとは、排ガス中に含まれる
一酸化炭素、水素及び炭化水素を完全に酸化するのに必
要な酸素量より過剰な酸素が含まれている排ガスを指
し、このような排ガスとしては例えば、自動車等の内燃
機関から排出される排ガス、特に空燃比が大きい状態で
燃焼された排ガス等が具体的に例示される。
は、上記で説明した排ガス浄化触媒と該排ガスを接触さ
せることにより行うことができる。該排ガスは窒素酸化
物及び炭化水素が含まれることが必須である。本発明が
対象とする酸素過剰の排ガスとは、排ガス中に含まれる
一酸化炭素、水素及び炭化水素を完全に酸化するのに必
要な酸素量より過剰な酸素が含まれている排ガスを指
し、このような排ガスとしては例えば、自動車等の内燃
機関から排出される排ガス、特に空燃比が大きい状態で
燃焼された排ガス等が具体的に例示される。
【0026】本発明で処理される排ガス中の各成分ガス
の濃度は特に限定されないが、通常、窒素酸化物が50
から2000ppm、炭化水素が10から5000pp
m、酸素が0.1から20%である。
の濃度は特に限定されないが、通常、窒素酸化物が50
から2000ppm、炭化水素が10から5000pp
m、酸素が0.1から20%である。
【0027】処理される排ガスの空間速度及び温度は特
に限定されないが、好ましくは空間速度(体積基準)5
00から500000hr-1、温度100から800
℃、更に好ましくは、空間速度2000から20000
0hr-1、温度200から600℃である。
に限定されないが、好ましくは空間速度(体積基準)5
00から500000hr-1、温度100から800
℃、更に好ましくは、空間速度2000から20000
0hr-1、温度200から600℃である。
【0028】ゼオライト触媒は600℃以上の高温で熱
劣化を生じるが、活性種の状態変化は種々の方法で検討
できる。例えば、活性種の化学的特性の変化を把握する
方法としては、NOの化学吸着量変化を挙げることがで
きる。即ちNOの化学吸着量が多いほど、または耐久処
理による吸着量の変化が小さいほど本発明の方法には有
効であると考えられる。また、物理的特性の変化をみる
ためには、種々の機器分析が利用できる。例えば、活性
種が銅イオンの場合には、電子スピン共鳴(以下ESR
と略す)スペクトルを挙げることができる。ゼオライト
中の銅イオンのESRスペクトルに関しては、岩本ら
(石油学会誌,34,(5),p375,(199
1))によって詳細に検討されており、銅イオンの存在
状態の違いでESRパラメ−タ−が異なることが知られ
ている。即ち耐久処理によるESRパラメ−タの変化が
小さいほど本発明の方法には有効であると考えられる。
劣化を生じるが、活性種の状態変化は種々の方法で検討
できる。例えば、活性種の化学的特性の変化を把握する
方法としては、NOの化学吸着量変化を挙げることがで
きる。即ちNOの化学吸着量が多いほど、または耐久処
理による吸着量の変化が小さいほど本発明の方法には有
効であると考えられる。また、物理的特性の変化をみる
ためには、種々の機器分析が利用できる。例えば、活性
種が銅イオンの場合には、電子スピン共鳴(以下ESR
と略す)スペクトルを挙げることができる。ゼオライト
中の銅イオンのESRスペクトルに関しては、岩本ら
(石油学会誌,34,(5),p375,(199
1))によって詳細に検討されており、銅イオンの存在
状態の違いでESRパラメ−タ−が異なることが知られ
ている。即ち耐久処理によるESRパラメ−タの変化が
小さいほど本発明の方法には有効であると考えられる。
【0029】一方、高温での触媒劣化の原因として、ゼ
オライトの構造破壊が考えられるが、ゼオライトの構造
安定性は粉末X線回折で検討できる。即ち耐久処理によ
るゼオライトの結晶性の低下が小さいほど本発明の方法
には有効であると考えられる。
オライトの構造破壊が考えられるが、ゼオライトの構造
安定性は粉末X線回折で検討できる。即ち耐久処理によ
るゼオライトの結晶性の低下が小さいほど本発明の方法
には有効であると考えられる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0031】実施例1<触媒1の調製> 容器中で珪酸ソーダ水溶液(SiO2:29.6%,N
a2O:9.35%,Al2O3:0.01%,H2O:6
1.04%);160g、10%−テトラブチルアンモ
ニウム水酸化物;102g、H2O;57gを混合して
A液とし、硝酸アルミニウム9水和物;10g、硫酸;
18g、H2O;202gを混合してB液とした。
a2O:9.35%,Al2O3:0.01%,H2O:6
1.04%);160g、10%−テトラブチルアンモ
ニウム水酸化物;102g、H2O;57gを混合して
A液とし、硝酸アルミニウム9水和物;10g、硫酸;
18g、H2O;202gを混合してB液とした。
【0032】A液とB液とを撹拌状態にある実容積1リ
ットルの反応容器にそれぞれ0.6リットル/hr,
0.4リットル/hrの速度で連続的に供給した。供給
終了後、0.5hr撹拌熟成した。熟成後のスラリーp
Hは10.4であった。
ットルの反応容器にそれぞれ0.6リットル/hr,
0.4リットル/hrの速度で連続的に供給した。供給
終了後、0.5hr撹拌熟成した。熟成後のスラリーp
Hは10.4であった。
【0033】該スラリー500gをオートクレーブに仕
込み、160℃で48時間撹拌下で結晶化した。生成物
を固液分離、水洗、乾燥してMEL型ゼオライトを得
た。このゼオライトの結晶構造を粉末X線回折より調べ
た結果、表1と同様な回折パタ−ンを有していた。また
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表して次の組成を有していた。
込み、160℃で48時間撹拌下で結晶化した。生成物
を固液分離、水洗、乾燥してMEL型ゼオライトを得
た。このゼオライトの結晶構造を粉末X線回折より調べ
た結果、表1と同様な回折パタ−ンを有していた。また
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表して次の組成を有していた。
【0034】0.78TBA2O・0.19Na2O・A
l2O3・46SiO2 このゼオライトをAir流通下で550℃、4時間焼成
することによりTBA2Oを除去した。
l2O3・46SiO2 このゼオライトをAir流通下で550℃、4時間焼成
することによりTBA2Oを除去した。
【0035】焼成後の該ゼオライト;30gを、酢酸ア
ンモニウム;11.5gを含む水溶液500ccに添加
し、60℃にて20時間撹拌した後、洗浄し、アンモニ
ウムイオン交換を行った。この操作を2回繰り返した
後、110℃で20時間乾燥してアンモニウム型ゼオラ
イトを得た。
ンモニウム;11.5gを含む水溶液500ccに添加
し、60℃にて20時間撹拌した後、洗浄し、アンモニ
ウムイオン交換を行った。この操作を2回繰り返した
後、110℃で20時間乾燥してアンモニウム型ゼオラ
イトを得た。
【0036】このアンモニウム型ゼオライト;10g
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して2倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸銅水溶液中に添加し、直ちに2.5%−アンモニア
水を加えてスラリ−のpHを10.5とし、室温で20
時間撹拌した。固液分離後、充分洗浄し、110℃で2
0時間乾燥して触媒1を得た。化学分析の結果、触媒1
は無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成
を有していた。
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して2倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸銅水溶液中に添加し、直ちに2.5%−アンモニア
水を加えてスラリ−のpHを10.5とし、室温で20
時間撹拌した。固液分離後、充分洗浄し、110℃で2
0時間乾燥して触媒1を得た。化学分析の結果、触媒1
は無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成
を有していた。
【0037】1.29CuO・Al2O3・46SiO2 実施例2<触媒2の調製> 撹拌状態にある実容積1リットルの反応容器中でH
2O;380g、アルミン酸ナトリウム;2.6g、9
8%−水酸化ナトリウム;0.83g、10%−テトラ
ブチルアンモニウム水酸化物;109gを混合、溶解
し、これに日本シリカ工業製ニップシールVN−3(S
iO2:88%,Al2O3:0.5%,H2O:11.5
%);57gを徐々に添加して均一になるまで撹拌し
た。撹拌後のスラリーのpHは13.0であった。
2O;380g、アルミン酸ナトリウム;2.6g、9
8%−水酸化ナトリウム;0.83g、10%−テトラ
ブチルアンモニウム水酸化物;109gを混合、溶解
し、これに日本シリカ工業製ニップシールVN−3(S
iO2:88%,Al2O3:0.5%,H2O:11.5
%);57gを徐々に添加して均一になるまで撹拌し
た。撹拌後のスラリーのpHは13.0であった。
【0038】該スラリー;500gをオートクレーブに
仕込み、160℃で48時間撹拌下で結晶化した。生成
物を固液分離、水洗、乾燥してMEL型ゼオライトを得
た。このゼオライトの結晶構造を粉末X線回折より調べ
た結果、表1と同様な回折パタ−ンを有していた。また
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表して次の組成を有していた。
仕込み、160℃で48時間撹拌下で結晶化した。生成
物を固液分離、水洗、乾燥してMEL型ゼオライトを得
た。このゼオライトの結晶構造を粉末X線回折より調べ
た結果、表1と同様な回折パタ−ンを有していた。また
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表して次の組成を有していた。
【0039】0.76TBA2O・0.2Na2O・Al
2O3・55SiO2 このゼオライトをAir流通下で550℃、4時間焼成
することによりTBA2Oを除去した。
2O3・55SiO2 このゼオライトをAir流通下で550℃、4時間焼成
することによりTBA2Oを除去した。
【0040】焼成後の該ゼオライト;30gを、酢酸ア
ンモニウム;11.5gを含む水溶液500ccに添加
し、60℃にて20時間撹拌した後、洗浄し、アンモニ
ウムイオン交換を行った。この操作を2回繰り返した
後、110℃で20時間乾燥してアンモニウム型ゼオラ
イトを得た。
ンモニウム;11.5gを含む水溶液500ccに添加
し、60℃にて20時間撹拌した後、洗浄し、アンモニ
ウムイオン交換を行った。この操作を2回繰り返した
後、110℃で20時間乾燥してアンモニウム型ゼオラ
イトを得た。
【0041】このアンモニウム型ゼオライト;10g
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して2倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸銅水溶液中に添加し、直ちに2.5%−アンモニア
水を加えてスラリ−のpHを10.5とし、室温で20
時間撹拌した。固液分離後、充分洗浄し、110℃で2
0時間乾燥して触媒2を得た。化学分析の結果、触媒2
は無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成
を有していた。
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して2倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸銅水溶液中に添加し、直ちに2.5%−アンモニア
水を加えてスラリ−のpHを10.5とし、室温で20
時間撹拌した。固液分離後、充分洗浄し、110℃で2
0時間乾燥して触媒2を得た。化学分析の結果、触媒2
は無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成
を有していた。
【0042】1.22CuO・Al2O3・55SiO2 実施例3<触媒3の調製> 撹拌状態にある実容積1リットルの反応容器中でH
2O;380g、アルミン酸ナトリウム;3.7g、9
8%−水酸化ナトリウム;0.44g、10%−テトラ
ブチルアンモニウム水酸化物;109gを混合、溶解
し、これに日本シリカ工業製ニップシールVN−3(S
iO2:88%,Al2O3:0.5%,H2O:11.5
%);57gを徐々に添加して均一になるまで撹拌し
た。撹拌後のスラリーのpHは13.1であった。
2O;380g、アルミン酸ナトリウム;3.7g、9
8%−水酸化ナトリウム;0.44g、10%−テトラ
ブチルアンモニウム水酸化物;109gを混合、溶解
し、これに日本シリカ工業製ニップシールVN−3(S
iO2:88%,Al2O3:0.5%,H2O:11.5
%);57gを徐々に添加して均一になるまで撹拌し
た。撹拌後のスラリーのpHは13.1であった。
【0043】該スラリー;500gをオートクレーブに
仕込み、160℃で48時間撹拌下で結晶化した。生成
物を固液分離、水洗、乾燥してMEL型ゼオライトを得
た。このゼオライトの結晶構造を粉末X線回折より調べ
た結果、表1と同様な回折パタ−ンを有していた。また
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表して次の組成を有していた。
仕込み、160℃で48時間撹拌下で結晶化した。生成
物を固液分離、水洗、乾燥してMEL型ゼオライトを得
た。このゼオライトの結晶構造を粉末X線回折より調べ
た結果、表1と同様な回折パタ−ンを有していた。また
化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物
のモル比で表して次の組成を有していた。
【0044】0.85TBA2O・0.16Na2O・A
l2O3・38SiO2 このゼオライトをAir流通下で550℃、4時間焼成
することによりTBA2Oを除去した。
l2O3・38SiO2 このゼオライトをAir流通下で550℃、4時間焼成
することによりTBA2Oを除去した。
【0045】焼成後の該ゼオライト;30gを、酢酸ア
ンモニウム;11.5gを含む水溶液500ccに添加
し、60℃にて20時間撹拌した後、洗浄し、アンモニ
ウムイオン交換を行った。この操作を2回繰り返した
後、110℃で20時間乾燥してアンモニウム型ゼオラ
イトを得た。
ンモニウム;11.5gを含む水溶液500ccに添加
し、60℃にて20時間撹拌した後、洗浄し、アンモニ
ウムイオン交換を行った。この操作を2回繰り返した
後、110℃で20時間乾燥してアンモニウム型ゼオラ
イトを得た。
【0046】このアンモニウム型ゼオライト;10g
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して2倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸銅水溶液中に添加し、直ちに2.5%−アンモニア
水を加えてスラリ−のpHを10.5とし、室温で20
時間撹拌した。固液分離後、充分洗浄し、110℃で2
0時間乾燥して触媒3を得た。化学分析の結果、触媒3
は無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成
を有していた。 1.25CuO・Al2O3・38Si
O2 実施例4<触媒4の調製> 実施例1で調製したアンモニウム型ゼオライト;10g
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して5倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸バリウム水溶液中に添加し、80℃で20時間撹拌
した。固液分離後、充分洗浄し、引き続きそのゼオライ
トケ−キをアルミナモル数に対して2倍の酢酸コバルト
水溶液に投入し、80℃で20時間撹拌した。固液分離
後、充分洗浄し、110℃で20時間乾燥して触媒4を
得た。化学分析の結果、触媒4は無水ベースにおける酸
化物のモル比で表して次の組成を有していた。
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して2倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸銅水溶液中に添加し、直ちに2.5%−アンモニア
水を加えてスラリ−のpHを10.5とし、室温で20
時間撹拌した。固液分離後、充分洗浄し、110℃で2
0時間乾燥して触媒3を得た。化学分析の結果、触媒3
は無水ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成
を有していた。 1.25CuO・Al2O3・38Si
O2 実施例4<触媒4の調製> 実施例1で調製したアンモニウム型ゼオライト;10g
を、その中に含まれているアルミナモル数に対して5倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸バリウム水溶液中に添加し、80℃で20時間撹拌
した。固液分離後、充分洗浄し、引き続きそのゼオライ
トケ−キをアルミナモル数に対して2倍の酢酸コバルト
水溶液に投入し、80℃で20時間撹拌した。固液分離
後、充分洗浄し、110℃で20時間乾燥して触媒4を
得た。化学分析の結果、触媒4は無水ベースにおける酸
化物のモル比で表して次の組成を有していた。
【0047】0.60CoO・0.56BaO・Al2
O3・46SiO2 実施例5<触媒活性試験> 触媒1から3を各々プレス成形後、粉砕して12〜20
メッシュに整粒した。整粒した各触媒2ccを常圧固定
床流通反応管に充填し、反応に供した。反応前処理とし
て、表2に示す組成のガス(以下、反応ガス)を400
0ml/minで流通させながら550℃まで昇温し、
30分保持した。その後、300〜550℃の間の任意
の温度でNOxの除去率を測定した(反応1)。この時
の空間速度(体積基準)は、120000hr-1であっ
た。表3には各温度におけるNOx除去率を示してい
る。尚、NOx除去率は次式で表される。
O3・46SiO2 実施例5<触媒活性試験> 触媒1から3を各々プレス成形後、粉砕して12〜20
メッシュに整粒した。整粒した各触媒2ccを常圧固定
床流通反応管に充填し、反応に供した。反応前処理とし
て、表2に示す組成のガス(以下、反応ガス)を400
0ml/minで流通させながら550℃まで昇温し、
30分保持した。その後、300〜550℃の間の任意
の温度でNOxの除去率を測定した(反応1)。この時
の空間速度(体積基準)は、120000hr-1であっ
た。表3には各温度におけるNOx除去率を示してい
る。尚、NOx除去率は次式で表される。
【0048】また、12420メッシュに整粒した触媒
2ccに反応ガスを流通させながら、700℃で5時間
の耐久処理を実施した。その後、反応1と同様の前処理
を行い、同様の反応条件でNOxの除去率を測定した
(反応2)。その結果を表4に示した。
2ccに反応ガスを流通させながら、700℃で5時間
の耐久処理を実施した。その後、反応1と同様の前処理
を行い、同様の反応条件でNOxの除去率を測定した
(反応2)。その結果を表4に示した。
【0049】XNOx ={([NOx]in−[NOx]ou
t )/[NOx]in}×100 XNOx :NOx除去率 [NOx]in :入口ガスのNOx濃度 [NOx]out :出口ガスのNOx濃度
t )/[NOx]in}×100 XNOx :NOx除去率 [NOx]in :入口ガスのNOx濃度 [NOx]out :出口ガスのNOx濃度
【0050】
【表2】
【0051】比較例1<比較触媒1の調製> 撹拌状態にある実容積2リットルのオーバフロータイプ
の反応槽に、珪酸ソーダ水溶液(SiO2:29.6
%,Na2O:9.35%,Al2O3:0.01%,H2
O:61.04%)と、硫酸アルミニウム水溶液(Al
2O3;8.8g/リットル,H2SO4;370g/リッ
トル)とをそれぞれ3リットル/hr,1リットル/h
rの速度で連続的に供給した。反応温度は30〜32
℃、排出されるスラリーのpHは6.7〜7.0であっ
た。
の反応槽に、珪酸ソーダ水溶液(SiO2:29.6
%,Na2O:9.35%,Al2O3:0.01%,H2
O:61.04%)と、硫酸アルミニウム水溶液(Al
2O3;8.8g/リットル,H2SO4;370g/リッ
トル)とをそれぞれ3リットル/hr,1リットル/h
rの速度で連続的に供給した。反応温度は30〜32
℃、排出されるスラリーのpHは6.7〜7.0であっ
た。
【0052】排出スラリーを固液分離し十分した後、N
a2O;0.75wt%,Al2O3;0.77wt%,
SiO2;36.1wt%,H2O;62.5wt%の粒
状無定形アルミノ珪酸塩均一化合物を得た。該均一化合
物;2,860gと3.2wt%のNaOH水溶液;
6,150gとをオートクレーブに仕込み、160℃で
72時間撹拌下で結晶化した。生成物を固液分離、水
洗、乾燥してZSM−5型ゼオライトを得た。化学分析
の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル比
で表して次の組成を有していた。
a2O;0.75wt%,Al2O3;0.77wt%,
SiO2;36.1wt%,H2O;62.5wt%の粒
状無定形アルミノ珪酸塩均一化合物を得た。該均一化合
物;2,860gと3.2wt%のNaOH水溶液;
6,150gとをオートクレーブに仕込み、160℃で
72時間撹拌下で結晶化した。生成物を固液分離、水
洗、乾燥してZSM−5型ゼオライトを得た。化学分析
の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル比
で表して次の組成を有していた。
【0053】1.03Na2O・Al2O3・41SiO2 上記ナトリウム型ZSM−5;200gを、その中に含
まれているアルミナモル数に対して2倍となるように精
秤された濃度0.1mol/リットルの酢酸銅水溶液中
に添加し、直ちに2.5%アンモニア水を加えてスラリ
−のpHを10.5とし、室温で15時間攪拌した。固
液分離後、充分洗浄し、110℃で20時間乾燥して比
較触媒1を得た。この比較触媒1の銅イオン含有量を化
学分析で調べた結果、無水ベースの酸化物モル比で表し
て次の組成を有していた。
まれているアルミナモル数に対して2倍となるように精
秤された濃度0.1mol/リットルの酢酸銅水溶液中
に添加し、直ちに2.5%アンモニア水を加えてスラリ
−のpHを10.5とし、室温で15時間攪拌した。固
液分離後、充分洗浄し、110℃で20時間乾燥して比
較触媒1を得た。この比較触媒1の銅イオン含有量を化
学分析で調べた結果、無水ベースの酸化物モル比で表し
て次の組成を有していた。
【0054】1.05CuO・Al2O3・41SiO2 比較例2<比較触媒2の調製> 比較例1で調製したナトリウム型ZSM−5を塩化アン
モニウム水溶液中でイオン交換してアンモニウム型ZS
M−5を調製した。そのアンモニウム型ZSM−5;2
00gをその中に含まれるアルミナモル数に対して5倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸バリウム水溶液中に添加し、80℃で20時間攪拌
した。固液分離後、充分洗浄した。引き続きそのゼオラ
イトケ−キをアルミナモル数に対して2倍の酢酸コバル
ト水溶液中に投入し、80℃で20時間撹拌した。固液
分離後、充分洗浄し、110℃で20時間乾燥して比較
触媒2を得た。この比較触媒2のコバルト含有量を化学
分析で調べた結果、無水ベースの酸化物モル比で表して
次の組成を有していた。
モニウム水溶液中でイオン交換してアンモニウム型ZS
M−5を調製した。そのアンモニウム型ZSM−5;2
00gをその中に含まれるアルミナモル数に対して5倍
となるように精秤された濃度0.1mol/リットルの
酢酸バリウム水溶液中に添加し、80℃で20時間攪拌
した。固液分離後、充分洗浄した。引き続きそのゼオラ
イトケ−キをアルミナモル数に対して2倍の酢酸コバル
ト水溶液中に投入し、80℃で20時間撹拌した。固液
分離後、充分洗浄し、110℃で20時間乾燥して比較
触媒2を得た。この比較触媒2のコバルト含有量を化学
分析で調べた結果、無水ベースの酸化物モル比で表して
次の組成を有していた。
【0055】0.57CoO・0.57BaO・Al2
O3・41SiO2 比較例3<触媒活性試験> この比較触媒1についてNOx転化活性を実施例5と同
様な条件で測定した。
O3・41SiO2 比較例3<触媒活性試験> この比較触媒1についてNOx転化活性を実施例5と同
様な条件で測定した。
【0056】各温度における反応1及び2でのNOx除
去率をそれぞれ表3、4に示す。
去率をそれぞれ表3、4に示す。
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】実施例6<触媒解析> (a)NO吸着能 触媒1〜3及び比較触媒1について、耐久処理前後のN
Oの化学吸着量測定を以下のように行った。
Oの化学吸着量測定を以下のように行った。
【0060】サンプルを0.5gを採取し、500℃で
1時間真空排気した後、室温まで降温させた。その後、
300〜600torrの任意のNO分圧のガスを導入
し、定容法により吸着平衡時の平衡圧を測定し、銅イオ
ンに対する化学吸着量を算出した。結果を表5に示し
た。ここで化学吸着量とは吸着質と吸着媒との相互作用
による吸着量であり、吸着量が吸着圧に依存せず一定で
ある仮定のもとに算出できる。
1時間真空排気した後、室温まで降温させた。その後、
300〜600torrの任意のNO分圧のガスを導入
し、定容法により吸着平衡時の平衡圧を測定し、銅イオ
ンに対する化学吸着量を算出した。結果を表5に示し
た。ここで化学吸着量とは吸着質と吸着媒との相互作用
による吸着量であり、吸着量が吸着圧に依存せず一定で
ある仮定のもとに算出できる。
【0061】
【表5】
【0062】(b)ESR 日本電子PE−2 ESRスペクトロメ−タ−を用い
て、触媒1及び比較触媒1中に含まれている銅イオンの
ESRスペクトルを調べた。測定条件を表6に示す。測
定前処理として、500℃1時間の真空処理に引き続
き、500℃で100torrの酸素を導入し1時間保
持した。結果を表7に示した。
て、触媒1及び比較触媒1中に含まれている銅イオンの
ESRスペクトルを調べた。測定条件を表6に示す。測
定前処理として、500℃1時間の真空処理に引き続
き、500℃で100torrの酸素を導入し1時間保
持した。結果を表7に示した。
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】(C)XRD 触媒1及び比較触媒1について、耐久処理前後の試料の
XRD回折を測定し、耐久処理によるゼオライト構造の
結晶性変化を調べた。結果を表8に示す。ここで評価し
た結晶性はd値で3.86,3.73オングストローム
を与える回折ピ−ク強度より算出した。
XRD回折を測定し、耐久処理によるゼオライト構造の
結晶性変化を調べた。結果を表8に示す。ここで評価し
た結晶性はd値で3.86,3.73オングストローム
を与える回折ピ−ク強度より算出した。
【0066】
【表8】
【0067】
【発明の効果】本発明の触媒を用いることにより、触媒
が高温に晒された後でも窒素酸化物及び炭化水素を含有
する酸素過剰の排ガスから窒素酸化物をより効率的に除
去することができる。
が高温に晒された後でも窒素酸化物及び炭化水素を含有
する酸素過剰の排ガスから窒素酸化物をより効率的に除
去することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】MEL構造を有するゼオライトに少なくと
も1種類以上の遷移金属を含有させた触媒を、窒素酸化
物及び炭化水素を含有する酸素過剰の排ガスと接触させ
ることを特徴とする窒素酸化物の除去方法。 - 【請求項2】遷移金属がCu,Co,Fe,Niである
請求項1に記載の窒素酸化物の除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5214018A JPH0760069A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 窒素酸化物の除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5214018A JPH0760069A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 窒素酸化物の除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0760069A true JPH0760069A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=16648916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5214018A Pending JPH0760069A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 窒素酸化物の除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0760069A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014013968A1 (ja) * | 2012-07-18 | 2014-01-23 | 日本化学工業株式会社 | Fe(II)置換MEL型ゼオライト、それを含むガス吸着剤及びその製造方法、並びに一酸化窒素及びハイドロカーボンの除去方法 |
-
1993
- 1993-08-30 JP JP5214018A patent/JPH0760069A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014013968A1 (ja) * | 2012-07-18 | 2014-01-23 | 日本化学工業株式会社 | Fe(II)置換MEL型ゼオライト、それを含むガス吸着剤及びその製造方法、並びに一酸化窒素及びハイドロカーボンの除去方法 |
JP2014019602A (ja) * | 2012-07-18 | 2014-02-03 | Nippon Chem Ind Co Ltd | Fe(II)置換MEL型ゼオライト、それを含むガス吸着剤及びその製造方法、並びに一酸化窒素及びハイドロカーボンの除去方法 |
US9409785B2 (en) | 2012-07-18 | 2016-08-09 | Unizeo Co., Ltd. | Fe(II)-substituted MEL-type zeolite, production method therefor and gas adsorbent including same, and nitric oxide and hydrocarbon removal method |
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