JPH0760056A - ガス吸収装置 - Google Patents

ガス吸収装置

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JPH0760056A
JPH0760056A JP5209462A JP20946293A JPH0760056A JP H0760056 A JPH0760056 A JP H0760056A JP 5209462 A JP5209462 A JP 5209462A JP 20946293 A JP20946293 A JP 20946293A JP H0760056 A JPH0760056 A JP H0760056A
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俊彦 和泉
Noriharu Sasaki
典令 佐々木
Tsutomu Onuma
務 大沼
Ryoji Koshio
良次 小塩
Atsushi Saiki
篤 斉木
Hitoshi Sato
等 佐藤
Masataka Kasai
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気体中のアルカリ性成分及び酸性成分を、高
濃度であっても、効率良く且つ確実に除去する。 【構成】 硫酸水素アンモニウムを担持させたアンモニ
ア吸着材層10aを通風方向上流側に、炭酸カリウムを
担持させたフッ酸吸着材層10bを下流側に配置させて
中枠14に収納して、下枠24に順に積層され収納され
た下エクスパンドメタル26、粗フィルタ28及び第2
保護シート20の上に更に積層し、その上に第1保護シ
ート18及び上エクスパンドメタル30をこの順に積層
し、上枠32をその上に設置して、ボルト34により一
体化させて構成し、アンモニア吸着材層10aにおいて
アンモニアの吸着とフッ酸の吸脱着とを行い、平均化さ
れた濃度のフッ酸を下流側のフッ酸吸着材層10bにお
いて吸着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス吸収装置に係り、
特に集積回路等の製造に利用される電子産業用クリーン
ルーム内の気相中に存在するアルカリ性成分及び酸性成
分を吸収するガス吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体産業、精密産業等の生産工
程においては、塵埃管理が必要であり、低塵埃環境を形
成するクリーンルームを構成する上で、ファンフィルタ
ユニットが採用されている。即ち、ファンフィルタユニ
ットをクリーンルームの天井面に設置して、除塵された
清浄空気を下向流で供給し、室内の空気を循環させてい
る。このようなファンフィルタユニットにおいて、除塵
フィルタ(HEPAフィルタ等)は、空気中の塵埃を除
去することが目的であるため、NO2 、SO2 及びHF
等の酸性成分は除去できなかった。そこで、クリーンル
ームの外気導入口部に酸性成分除去用の吸着材を設置し
てクリーンルーム内に外気中の酸性成分が入らないよう
にしていたが、クリーンルーム内で使用するHF等の気
体成分も半導体製品に悪影響を与えることが明らかとな
り、従って、室内空気を循環させる場合に、クリーンル
ーム内でリークした気体中の不純物成分即ち、酸性成分
及びアルカリ性成分を除去することが必要となった。し
かし、クリーンルームの気相中に存在する微量の不純物
成分の除去のために、大容量の空気を吸着材に接触させ
るのでは、空気の搬送動力が膨大な量となり、効率が悪
い。
【0003】そこで、循環空気の全量を常時処理するの
ではなく、酸性成分とアルカリ性成分を吸着させて除去
する吸着材を各々別個に設置して、不純物成分の除去を
行う装置が使用されていた。この装置では、不純物成分
除去のための吸着材として、通気抵抗が小さく多数の格
子状貫通孔が形成されている格子状構造の活性炭を使用
し、この活性炭を1段に敷き詰めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記装置で
は、ppbオーダの不純物成分を完全に除去することは
困難であり、また、入口側において不純物成分が高濃度
である場合に、完全に吸着しきれず出口側に飛散する等
の欠点を有していた。
【0005】従って、本発明の目的は、高濃度の不純物
成分即ちアルカリ性成分及び酸性成分でも、効率良く除
去できるガス吸収装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のガス吸収
装置は、気体中のアルカリ性成分と反応する化合物を担
持すると共に所定方向に貫通した多数の貫通孔を有する
活性炭を、通気方向上流側に配置したアルカリ性成分吸
着材層と、気体中の酸性成分と反応する化合物を担持す
ると共に所定方向に貫通した多数の貫通孔を有する活性
炭を、前記アルカリ性成分吸着材層を通過した被処理ガ
スが貫通孔を通過するように、通気方向下流側に配置し
た酸性成分吸着材層と、を備えたことを特徴としてい
る。
【0007】請求項2記載のガス吸収装置は、請求項1
の発明において、前記アルカリ性成分吸着材層の上流側
と、該アルカリ性成分吸着材層及び前記酸性成分吸着材
層の間との少なくとも一方に、多数の繊維状の活性炭に
より構成された繊維状活性炭シートを介在させたことを
特徴としている。
【0008】請求項3記載のガス吸収装置は、請求項1
又は2の発明において、前記アルカリ性成分と反応する
化合物を、硫酸水素アンモニウムとし、前記酸性成分と
反応する化合物を、炭酸アルカリ金属及び炭酸アルカリ
土類金属からなる群より選ばれた少なくとも1つとした
ことを特徴としている。
【0009】
【作用】本発明のガス吸収装置は、通気方向上流側に配
置したアルカリ性成分吸着材層と、通気方向下流側に配
置した酸性成分吸着材層とを備えている。アルカリ性成
分吸着材層は、気体中のアルカリ性成分と反応する化合
物を担持し且つ所定方向に貫通した多数の貫通孔を有す
る活性炭より構成されている。同様に、酸性成分吸着材
層は、気体中の酸性成分と反応する化合物を担持し且つ
所定方向に貫通した多数の貫通孔を有する活性炭より構
成されている。
【0010】このガス吸収装置に不純物を含む気体を流
入させると、まず、通気方向上流側に配置されたアルカ
リ性成分吸着材層において、気体中に存在するアンモニ
ア等のアルカリ性成分が活性炭に吸着されると共に化合
物との化学反応によって除去され、これと同時にフッ酸
等の酸性成分の濃度に応じた予備的処理、例えば酸性成
分の一部の活性炭への吸着及び場合によっては活性炭に
吸着した一部の酸性成分の脱着によって、アルカリ性成
分吸着材層の通気出口、即ち酸性成分吸着材層の通気入
口における酸性成分濃度が平均化(ピークカット)され
る。次いで、このアルカリ性成分吸着材層を通過した酸
性成分が、更に通気方向下流側に配置された酸性成分吸
着材層において活性炭に吸着されると共に化合物との化
学反応によって除去される。
【0011】繊維状活性炭シートは、比表面積が大き
く、保護シートとしての作用と共に、活性炭としての吸
脱着作用も有する。この繊維状活性炭シートをアルカリ
性成分吸着材層の上流側に配置した場合には、繊維状活
性炭シートが、各吸着材層に流入する前のアルカリ性成
分及び酸性成分をある程度吸着し、またその濃度を平均
化して、各吸着材層に供給することができる。また、ア
ルカリ性成分吸着材層と酸性成分吸着材層との間に繊維
状活性炭シートを設けた場合には、酸性成分は、まずア
ルカリ性成分吸着材層における予備的処理と繊維状活性
炭シートの吸脱着作用とを受けて、低い濃度で且つ平均
化された濃度で下流側の酸性成分吸着材層に流入するこ
とができる。従って、各成分吸着材層における活性炭の
寿命を延ばし、また、小容量にすることが可能となる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。
【0013】図1は、本発明のガス吸収装置の第1実施
例を示したものである。このガス吸収装置は吸着材層1
0を備えている。この吸着材層10は、通気方向上流側
に配置されたアルカリ性成分吸着材層としてのアンモニ
ア吸着材層10aと、通気方向下流側に配置された酸性
成分吸着材層としてのフッ酸吸着材層10bとを備えて
いる。
【0014】アンモニア吸着材層10aとフッ酸吸着材
層10bとは、共に図2に示されている長さ140mm、
幅70mm、厚さ40mmの直方体に形成された活性炭ブロ
ック12aを、長さ方向に3列及び幅方向に13行(合
計33個)に敷き詰めて構成されている。アンモニア吸
着材層10aを構成する活性炭ブロック12aは、50
0mol/m3程度の濃度で硫酸水素アンモニウムを担持し、
フッ酸吸着材層10bを構成する活性炭ブロック12b
は、500mol/m3程度の濃度で炭酸カリウムを担持して
いる。各層において、長さ方向及び幅方向に隣接する活
性炭ブロックの間にはポリエステル繊維製の緩衝材16
が介在されている。緩衝材16は、活性炭ブロック12
a同士の直接接触に起因する微粒子の発生、即ち発塵を
防止している。この緩衝材16は、発泡スチロールでも
良い。
【0015】活性炭ブロック12aは、図3に示すよう
に、方形の開口部の1辺mが0.7〜1.2mm、壁厚n
が0.2〜0.4mmとなるように、所定方向に貫通し且
つ格子状の貫通孔12bが多数形成されている。貫通孔
12bの形状は、ハニカム状であっても良い。
【0016】アンモニア吸着材層10aとフッ酸吸着材
層10bとを積層して構成された吸着材層10は、長さ
450mm、幅950mm、厚さ10mmの発泡スチロール製
の中枠14内に収納されている。
【0017】本実施例のガス吸収装置は、下エクスパン
ドメタル26、粗フィルタ28、第2保護シート20、
中枠14に収納された吸着材層10、第1保護シート1
8及び上エクスパンドメタル30を、この順で積層して
下枠24に収納し、上枠32をその上に設置して、ボル
ト34を、下枠及び上枠に設けられた各ボルト穴36に
通し、一体化して構成される。
【0018】本実施例に使用されたアンモニア吸着材層
10aは、通常レベル(濃度ppbオーダ、活性炭ブロ
ック12aの厚さ30〜40mm、LV1m/s 前後)にお
いて、90%以上のアンモニア除去率を示した。更に、
酸性ガス成分であるフッ酸及び塩酸に対する除去効果が
認められ(図4)、フッ酸の濃度が上昇するのに伴っ
て、フッ酸除去率は上昇した(図5)。また既に吸着し
た酸性成分の脱着作用も認められることから、アンモニ
ア吸着材層10aの出口におけるフッ酸濃度を平均化で
きることも明らかとなった。
【0019】一方、フッ酸吸着材層10bは、図5に示
すように、フッ酸の濃度に対して安定して高い約80%
の除去率を示し、更にフッ酸の入口濃度を10ppbと
した場合には、図6に示される様に、活性炭ブロック1
2aの厚みによって除去率が変化し、活性炭ブロック1
2aの厚み20mmで約45%、厚み40mmで約80%以
上のフッ酸に対する除去率を示すことが確認された。従
って、本実施例では、85%程度の除去率を得るため
に、上記のように40mmの厚みとしている。しかし、図
7に示すようにフッ酸吸着材層10bによるアンモニア
即ちアルカリ性成分の吸着除去は認められなかった。
【0020】フッ酸濃度を10ppb及び2ppbとし
て流入させた場合における、本実施例のガス吸収装置の
除去性能について検討した。結果を表1に示す。実施例
のガス吸収装置は、上述のようにガスの通気方向上流側
にアンモニア吸着材層10a及び通気方向下流側にフッ
酸吸着材層10bを配置しているが、比較例のガス吸収
装置は、実施例とは逆の構成、即ち、上流側にフッ酸吸
着材層及び、下流側にアンモニア吸着材層を配置してい
る。
【0021】
【表1】
【0022】表1の結果からもわかるように、本実施例
では、フッ酸濃度が10ppbと高い場合には、上流側
のアンモニア吸着材層10aがより高率でフッ酸を除去
するために、下流側の出口におけるフッ酸の濃度を比較
例よりも低くすることができ、良好な結果が得られた。
一方、フッ酸濃度が2ppbと低い場合は、比較例と同
等の効果が示された。従って、濃度の高低に拘らず、よ
り確実なフッ酸の除去が可能であることが明らかとなっ
た。
【0023】また、上記実施例及び比較例のガス吸収装
置に対して、上向流でクリーンルーム内の空気を700
m3/hで通気した。この装置の入口及び出口のフッ酸濃
度の経時変化を測定した結果を図8に示す。装置入口に
おけるフッ酸濃度は(a)に示すように変動したが、本
実施例のガス吸収装置(c)では、フッ酸の出口濃度
は、安定して低濃度に維持されていた。一方、比較例
(b)では、図8に示すように、装置出口におけるフッ
酸濃度の変動が大きいだけでなく、濃度も高くなり、除
去が不十分であることが明らかとなった。
【0024】図9には、本発明の第2実施例が示されて
いる。この第2実施例は、アンモニア吸着材層10aと
フッ酸吸着材層10bとの間に、ポリエステル繊維で形
成された第3保護シート22が介在され、粗フィルタが
ない以外は実施例1と同様の構成である。この第3保護
シート22の介在によって、活性炭ブロック12a同士
の接触による発塵がより一層防止される。
【0025】図10には、本発明の第3実施例が示され
ている。この場合、第1実施例と同様の厚み40mmのア
ンモニア吸着材層10aと、厚みを20mmとした以外は
実施例1と同様のフッ酸吸着材層10bとの間に、3mm
の厚みを有する繊維状活性炭シート38が介在されてい
る。
【0026】繊維状活性炭シート38は、比表面積が大
きく、保護シートとしての作用と吸脱着により気体成分
の濃度を平均化させる緩衝材としての作用とを有する。
表面積を大きくする観点から不織布が好ましい。本実施
例にアンモニア及びフッ酸を含むガスを流入させると、
アンモニアは上流側のアンモニア吸着材層10aによっ
て除去され、フッ酸は、まず、その濃度に比例して上流
側のアンモニア吸着材層10a及び吸着材層の間に介在
される繊維状活性炭シート38に吸着される。この吸着
されたフッ酸は、それから、繊維状活性炭シート38の
緩衝作用を受け、平均化した濃度で後段のフッ酸吸着材
層10bに供給される。このため、フッ酸吸着材層10
bは、従来よりも小容量にすることが可能となる。ま
た、フッ酸吸着材層10bを構成する活性炭ブロック1
2aの寿命を延ばすことも可能となる。
【0027】入口濃度を各々10ppbとしたアンモニ
ア及びフッ酸に対する、各吸着材層と繊維状活性炭シー
トとの組み合わせ評価を行った結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】20mmのフッ酸吸着材層のみを使用したケ
ース5では、フッ酸の出口濃度は5〜6ppbと除去率
は50%以下であり、アンモニアは殆ど除去されない。
アンモニア吸着材層より通気方向下流側にフッ酸吸着材
層を取りつけたケース3では、アンモニアの除去率は9
0%以上であるが、フッ酸の出口濃度は3〜4ppbで
あり、ケース5よりは低いが十分な除去率ではない。ケ
ース4では、ケース3におけるフッ酸吸着材層を2倍の
厚みにしたため、フッ酸の除去率はケース3よりも高い
が圧力損失が4mm/Hg と高く効率が悪い。これらに対し
てケース2は、フッ酸吸着材層の上流側にアンモニア吸
着材層を配置したものであり、上流側のアンモニア吸着
材層によってフッ酸がある程度除去されるため、各吸着
材層の配置を逆にしたケース3よりも除去率が高くな
り、また、圧力損失も3mm/Hg と低く、総合的な判定と
しては、満足できるものであった。更に、アンモニア吸
着材層とフッ酸吸着材層との間に繊維状活性炭シートを
配置したケース1は、ケース2の場合に繊維状活性炭に
よる効果が加わり、アンモニア及びフッ酸の除去率は、
共に90%以上であり、総合的な判定は、より満足でき
るものであった。
【0030】一方、繊維状活性炭シートのアンモニア吸
着効果を調べたところ、図11に示されるように、40
分間で1300ppmもの高濃度のアンモニアが繊維状
活性炭シートに吸着された。従って、上述の繊維状活性
炭シートのフッ酸吸着効果は、吸着材層を構成し且つフ
ッ酸に反応性を有する炭酸カリウムを担持する活性炭ブ
ロックと異なり、フッ酸に限らず、アンモニアに対して
も吸着効果を有することが明らかとなった。
【0031】図12には、第4実施例が示されている。
本実施例は、繊維状活性炭シート38をアンモニア吸着
材層10aの通気方向上流並びに、アンモニア吸着材層
10a及びフッ酸吸着材層10bの間に配置している以
外は、実施例1と同様である。
【0032】この場合には、上記実施例3のガス吸収装
置のフッ酸に対する効果に加えて、アンモニアに対する
効果を得ることができる。即ち、アンモニア吸着材層1
0aよりも通気方向上流に配置された繊維状活性炭シー
ト38の緩衝作用によって、気体中のアンモニアを平均
化された濃度にしてからアンモニア吸着材層10aに供
給するので、高濃度のアンモニアが流入しても効率よく
アンモニア吸着材層10aに吸着させることができ、一
方、フッ酸は、フッ酸吸着材層10bより通気方向上流
側の2つの繊維状活性炭シート38とアンモニア吸着材
層10aとによって、フッ酸吸着材層10bの出口にお
ける濃度をより低下させることができる。また仮にアン
モニアがアンモニア吸着材層10aに完全に吸着されな
かった場合でも、更に通気方向下流側の繊維状活性炭シ
ート38で吸着させることができる。従って、アンモニ
ア吸着材層10a及びフッ酸吸着材層10bを小容量に
することができ、またフッ酸吸着材層10bを構成する
活性炭ブロック12aの寿命を延ばすことができる。
【0033】前述の酸性成分に対して吸着反応を有する
化合物は、炭酸アルカリ金属又は炭酸アルカリ土類金属
であればよく、上記の炭酸カリウム以外の炭酸ナトリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等でもよい。
【0034】また、ガスを循環させることによって、吸
収効率を更に向上させることも可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明のガス吸収装置は、通気方向上流
側に配置したアルカリ性成分吸着材層と、通気方向下流
側に配置した酸性成分吸着材層とを備えているので、気
体中のアルカリ性成分及び酸性成分を順次、効率良く除
去することができ、また上流側のアルカリ性成分吸着材
層で、ある程度の酸性成分が吸着されるため、高濃度の
ガス成分でも吸着材層に確実に吸着させることができ
る。
【0036】更に、繊維状活性炭シートを、アルカリ性
成分吸着材層の上流側と、アルカリ性成分吸着材層及び
酸性成分吸着材層の間との、少なくとも一方に介在させ
た場合には、吸着材層の入口側における気体成分の濃度
が平均化されるため、従来の吸着材層よりも小容量のも
のにすることが可能であり、またガス成分吸着材層を構
成する活性炭の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス吸収装置の分解斜視図であ
る。
【図2】本実施例のガス吸収装置に用いられる活性炭ブ
ロックの上斜視概略図である。
【図3】本実施例のガス吸収装置に用いられる吸着材層
を構成する活性炭ブロックの貫通孔の上斜視拡大図であ
る。
【図4】本実施例に用いられたアンモニア吸着材層の、
酸性ガス除去能評価の結果である。
【図5】本実施例に用いられたアンモニア吸着材層及び
フッ酸吸着材層の、フッ酸分除去性能評価の結果であ
る。
【図6】本実施例に用いられたフッ酸吸着材層の、フッ
酸除去性能評価の結果である。
【図7】本実施例に用いられたフッ酸吸着材層の、アン
モニア除去性能評価の結果である。
【図8】本実施例の、フッ酸に対する除去性能評価の結
果である。
【図9】本発明に適用する第2実施例のガス吸収装置の
分解斜視図である。
【図10】本発明に適用する第3実施例のガス吸収装置
の分解斜視図である。
【図11】第4実施例のガス吸収装置の、高濃度アンモ
ニア吸着性能評価の結果である。
【図12】本発明に適用する第4実施例のガス吸収装置
の分解斜視図である。
【符号の説明】
10 吸着材層 10a アンモニア吸着材層 10b フッ酸吸着材層 12a 活性炭ブロック 12b 貫通孔 14 中枠 16 緩衝材 18 第1保護シート 20 第2保護シート 22 第3保護シート 24 下枠 26 下エクスパンドメタル 28 粗フィルタ 30 上エクスパンドメタル 32 上枠 34 ボルト 36 ボルト穴 38 繊維状活性炭シート
フロントページの続き (72)発明者 小塩 良次 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 斉木 篤 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 佐藤 等 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 河西 正隆 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体中のアルカリ性成分と反応する化合
    物を担持すると共に所定方向に貫通した多数の貫通孔を
    有する活性炭を、被処理ガスが貫通孔を通過するよう
    に、通気方向上流側に配置したアルカリ性成分吸着材層
    と、 気体中の酸性成分と反応する化合物を担持すると共に所
    定方向に貫通した多数の貫通孔を有する活性炭を、前記
    アルカリ性成分吸着材層を通過した被処理ガスが貫通孔
    を通過するように、通気方向下流側に配置した酸性成分
    吸着材層と、 を備えたガス吸収装置。
  2. 【請求項2】 前記アルカリ性成分吸着材層の上流側
    と、該アルカリ性成分吸着材層及び前記酸性成分吸着材
    層の間との少なくとも一方に、多数の繊維状の活性炭に
    より構成された繊維状活性炭シートを介在させた請求項
    1記載のガス吸収装置。
  3. 【請求項3】 前記アルカリ性成分と反応する化合物
    が、硫酸水素アンモニウムであり、前記酸性成分と反応
    する化合物が、炭酸アルカリ金属及び炭酸アルカリ土類
    金属からなる群より選ばれた少なくとも1つである請求
    項1又は2記載のガス吸収装置。
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