JP2005131506A - ケミカルフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 圧損が少なくかつガス吸着容量が大きく、しかも、夾雑成分除去容量の大きなケミカルフィルタを提供すること。
【解決手段】 三次元網目状骨格を有するとともに、多数の連続気孔1を有するシート状フィルタ材を備えたケミカルフィルタであって、シート状フィルタ材に多数の表裏貫通孔4を設け、シート状フィルタ材の複数を、互いに間隔をあけて積層保持してある。
【選択図】 図4
【解決手段】 三次元網目状骨格を有するとともに、多数の連続気孔1を有するシート状フィルタ材を備えたケミカルフィルタであって、シート状フィルタ材に多数の表裏貫通孔4を設け、シート状フィルタ材の複数を、互いに間隔をあけて積層保持してある。
【選択図】 図4
Description
本発明は、たとえば、半導体製造工場のクリーンルーム等において揮発性物質や揮散イオンの除去等の目的で用いることができるケミカルフィルタに関する。
半導体産業において、高度の微細化プロセスによる集積化技術が向上しているが、そこで、クリーンルーム内の発塵を防止して固体微粒子を除去し、高度集積化に対応している
。しかし、クリーンルーム内を発塵防止するだけの対応では、集積度の向上には限界があるという問題点が指摘され、揮発性の有機、無機化学汚染物質をも除去する事が試みられている。
。しかし、クリーンルーム内を発塵防止するだけの対応では、集積度の向上には限界があるという問題点が指摘され、揮発性の有機、無機化学汚染物質をも除去する事が試みられている。
上述した揮発性の有機、無機化学汚染物質の除去に関する技術として、従来より用いられているケミカルフィルタについては、酸、アルカリ系イオンの吸着の目的で、粒状或いは造粒活性炭にリン酸、苛性カリなどの酸、アルカリを含浸添着した活性炭などが利用されている。
しかし、上述の方法にあっては、酸、アルカリの中和反応で揮散酸、アルカリ系イオンの除去を試みるものであり、中性塩は薬品添着活性炭の内部並びに表面に析出し、これは単純に物理的に担持されているに過ぎない。また、添着薬品の量より析出中性塩の方が量的に多くなると、析出物質は風量の変化、圧力損失のわずかな変化に伴う振動などの物理的要因により飛散し、下流側に設けたHEPAフィルタの汚染目詰まりによる圧力損失の上昇を招く危険性があり、高純度な雰囲気を要求するいわゆるスーパークリーンルームの循環系への採用には問題があった。
そこで、大径連続気孔を有する網状ポリウレタンフォームの骨格に、前記活性炭などの吸着剤を接着した通気性の高い吸着フィルタが開発されている。このような吸着フィルタは、網状ポリウレタンフォームの大径連続気孔により通気性を大きく確保しながらも、前記骨格に密に配置される活性炭等が効率よく空気と接触できることにより、高い吸着能力を発揮するという利点を有することが報告されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかし、このような構成によっても、通常のケミカルフィルタでは、流通ガスの流れの偏りによって、シート状フィルタ材の中央部で主に夾雑成分の除去が行われ、そのシート状フィルタ材の中央部における夾雑成分除去性能が低下しやすい。そのため、そのシート状フィルタ材の周縁部における夾雑成分除去能力がまだ残っているうちに、前記夾雑成分がシート状フィルタ材を破過し始めることになり、夾雑成分除去性能が十分に発揮されにくく、前記シート状フィルタ材の厚みを十分に確保しないと夾雑成分除去容量を大きくできなかった。一方、シート状フィルタ材の厚みを確保すると、ケミカルフィルタの通気性が低下して圧損が大きくなる。しかも、シート状フィルタ材の周縁部で、有効に利用されない部分が増え、厚み増加に見合うだけの夾雑成分除去容量の増加が見込めず、不経済であるという実情があった。
従って、本発明は、圧損が少なくかつガス吸着容量が大きく、しかも、夾雑成分除去容量の大きなケミカルフィルタを提供することを目的とする。
本発明のケミカルフィルタの第1の特徴構成は、三次元網目状骨格を有するとともに、多数の連続気孔を有するシート状フィルタ材を備えたケミカルフィルタであって、前記シート状フィルタ材に多数の表裏貫通孔を設け、前記シート状フィルタ材の複数を、互いに間隔をあけて積層保持してある点にある。
尚、ケミカルフィルタの表面側、裏面側と称する場合、通常使用される際に濾過すべき流通ガスの上流側に対面する側を表面側、下流側に対面する側を裏面側とする。
シート状フィルタ材は、通気性が高く、その連続気孔を通じて流通する流通ガス中に含まれる夾雑成分に接触する。一方、前記表裏貫通孔があれば、流通ガスは、優先的にその表裏貫通孔を通過しつつ残部が連続気孔に進入するという流れを形成する。そのため、前記夾雑成分の一部が、前記骨格や、その骨格に保持されたガス吸着剤、イオン交換剤に接触して除去されつつも効率よくそのシート状フィルタ材を通過する。これにより、このケミカルフィルタは夾雑成分除去性能を発揮する。そのシート状フィルタ材を通過した流通ガスは、積層されてなる次のシート状フィルタ材に接触する。
このとき、流通ガスは、圧損の少ない流路に流入しようとするため、前記シート状フィルタ材同士の間に流入しようとする。一方、シート状フィルタ材同士の間に流入できなかった流通ガスが次のシート状フィルタ材に進入する。このような動きを繰り返し、前記流通ガスは、全体として前記シート状フィルタ材と接触しつつ下流側に通過する。すると、流通ガスは、効率よく前記シート状フィルタ材に接触することになり、その流通ガス中に含まれる夾雑ガス成分も効率よく除去されることになる。しかも、前記ケミカルフィルタの表面側(一枚目のシート状フィルタ材の表面側)だけでなく、ケミカルフィルタの中間部側(二枚目以降のシート状フィルタ材の表面側)でも流通ガス中の夾雑成分との接触が同時に行える。
従って、ケミカルフィルタ全体としては、シート状フィルタ材の複数を密に積層するよりも高い通気性を向上させながら、高い夾雑成分除去性能を発揮させることができる。
また、通常は、シート状フィルタ材の中央部において夾雑成分除去性能が低下しやすく、前記中央部における夾雑成分の破過により、ケミカルフィルタの交換が必要である(寿命)と判断される。これに対して、上述の構成によれば、流通ガスはシート状フィルタ材間で整流され、ケミカルフィルタの全体に均等に接触することになるから、シート状フィルタ材の周縁部近傍においても、フィルタ材の中央部と同等に夾雑成分の除去が行え、夾雑成分除去性能が、特定の箇所で集中して低下するのを抑制することができ、夾雑成分の破過が起き、交換が必要になるまでの時間(寿命)が長くなり、ケミカルフィルタの夾雑成分除去容量を大きくすることができた。
本発明のケミカルフィルタの第2の特徴構成は、前記シート状フィルタ材の連続気孔が孔径4個/25mm〜10個/25mmである点にある。このような場合には、シート状フィルタ材に対して吸着材やイオン交換剤を保持させたい様なときに、単に、落下供給あるいは噴射供給するだけで、そのイオン交換剤粒子が三次元網目状骨格の中に容易に進入し、また、その骨格内への通気性も高く設定しやすい。
本発明のケミカルフィルタの第3の特徴構成は、前記シート状フィルタ材が厚さ5mm〜50mmに形成してある点にある。このような厚み設定により、イオン交換剤粒子が三次元網目状骨格の全体に供給されやすくなる。しかも、余剰のイオン交換剤が供給側とは反対側から回収可能な構成としやすく、かつ、十分なイオン交換容量と通気性を両立させやすいため、たとえば、クリーンルームの循環系に用いるフィルタとして適したものを得ることができる。
本発明のケミカルフィルタの第4の特徴構成は、前記表裏貫通孔が、孔径3mm〜50mmである点にある。このような孔径に設定しておけば、シート状フィルタ材の通気性を十分高く設定しても、十分な強度を確保しつつ、前記シート状フィルタ材の通気性を十分高くしながらも、流通ガスの連続気孔への進入を容易にすることができる。
本発明のケミカルフィルタの第5の特徴構成は、表裏貫通孔の開口の前記シート状フィルタ材の表面に占める割合としての開口率が、積層保持される前記シート状フィルタ材のうち表面側のものが裏面側のものよりも大きくなるように前記表裏貫通孔を設けてある点にある。つまり、前記開口率が積層されるシート状フィルタ材の表面側から順に小さくなるから、そのシート状フィルタ材を通過する流通ガスは、順次通気抵抗の大きな領域を通過する事になる。すると、シート状フィルタ材ごとに夾雑成分が除去されて、より夾雑成分含有率の少ない流通ガスを通気抵抗が大きく精密に濾過できるシート状フィルタ材で濾過できるようになる。従って、前記シート状フィルタ材のそれぞれが吸着する夾雑成分量を近似させておくと、それぞれのシート状フィルタ材ごとの寿命を略一致させておくことができる。そのため、ケミカルフィルタの本来有する夾雑成分除去容量を十分に利用することができる。従って、ケミカルフィルタの厚さに相応する高い夾雑成分除去容量を発揮させることができる。
尚、具体的には、前記シート状フィルタ材のうち表面側のものが裏面側のものよりも多数の表裏貫通孔を有するように設計したり、前記シート状フィルタ材のうち表面側のものが裏面側のものよりも大径の表裏貫通孔を有するように設計することにより上述の構成を実現することができる。
本発明のケミカルフィルタの第6の特徴構成は、前記表面側のシート状フィルタ材の開口率が20〜50%である点にある。このような開口率のシート状フィルタ材は、前記表裏貫通孔による高い通気性を発揮しつつも、流通ガス中で比較的高濃度の夾雑成分の含有量を大きく低下させる役割を担うことができる。
本発明のケミカルフィルタの第7の特徴構成は、前記裏面側のシート状フィルタ材の開口率が5〜20%である点にある。このような開口率のシート状フィルタ材は、前記表裏貫通孔による通気性をある程度確保しながらも、十分精度良く夾雑成分を除去できる。
本発明のケミカルフィルタの第8の特徴構成は、前記三次元網目状骨格がポリウレタンから形成してあるとともに、前記三次元網目状骨格の表面にガス吸着剤もしくはイオン交換剤の多数を付着保持してある点にある。このような構成によれば、前記三次元網目状骨格が流通ガス中の夾雑成分に対する除去能力を有していないとしても、前記ガス吸着材による吸着除去や、前記イオン交換剤によるイオン交換除去による種々の夾雑成分に対する除去能力を発揮し得るものとなる。尚、前記三次元網目状骨格自体により、物理吸着等の何らかの夾雑成分除去能力が期待される場合は、特にガス吸着剤、イオン交換剤が必須になるわけではないが、このようなガス吸着剤等を選択して用いると、前記三次元網目状骨格に所望の夾雑成分除去性能を付与することができ、種々の用途に適したケミカルフィルタを提供することができるようになる。
前記ガス吸着剤やイオン交換剤としては、活性炭、ゼオライト等の微粒子からなる物理吸着剤や、その物理吸着剤にさらに酸、アルカリ等を添着してある化学吸着材、イオン交換樹脂、イオン交換繊維等のイオン交換機能を有する粒子状材料からなるイオン交換剤等が挙げることができる。
本発明のケミカルフィルタの第9の特徴構成は、前記シート状フィルタ材同士の間隔が、前記シート状フィルタ材の厚みの1/4以上である点にある。この構成によれば、前記シート状フィルタ材を通過した流通ガスの流れが、次のシート状フィルタ材との間に入り込みやすい。そのため、流通ガスが前記シート状フィルタ材のすべての連続気孔に均等に進入しやすくなる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、三次元網目状骨格を有する網状ポリウレタンフォームは、大径の連続気孔1を多数有し、かつその気泡同士を隔てる壁が除去され、ほぼ骨格基材2のみが残存する網目構造を有する。たとえば、このようなポリウレタンフォームは、以下のように製造される。
図1に示すように、三次元網目状骨格を有する網状ポリウレタンフォームは、大径の連続気孔1を多数有し、かつその気泡同士を隔てる壁が除去され、ほぼ骨格基材2のみが残存する網目構造を有する。たとえば、このようなポリウレタンフォームは、以下のように製造される。
1リットルあたり20〜60gで、1.5〜3mmの気孔を有するポリウレタンフォームを製造し、その各気孔に爆発性混合ガスを注入して点火爆発させる。すると、爆発により前記気孔同士を隔てる壁が除去されて、4個/25mm〜10個/25mmの連続大気泡を有し、骨格基材2のみの網目状ポリウレタンフォームとなるのである。
これをシート状に加工して、図2に示すように、厚さ5mm〜50mmのシート状フィルタ材を得る。このシート状フィルタ材に表裏に貫通する孔径3mm〜50mmの表裏貫通孔4を多数切り抜いて設ける。
この大径連続気孔1に非溶剤系接着剤(以下バインダという)を含浸させ骨格基材2のほぼ全領域にバインダが供給された状態にしたあと、余剰のバインダを除去する。余剰のバインダを除去するには、前記網状ポリウレタンフォームを圧縮してバインダを絞り出せばよく、前記網状ポリウレタンフォームの復元力によって気孔が復元し、イオン交換剤粒子3を注入可能な形態を実現できる。
次に、バインダ塗布済みの網目状ポリウレタンフォームにイオン交換剤の微粒子3を供給する。この際、例えば、水平に支持されつつ水平方向に搬送されるシート状に形成した網目状ポリウレタンフォームにイオン交換樹剤粒子3を落下供給するだけで、前記イオン交換剤を前記網目状ポリウレタンフォームに均等に供給できるとともに均一に接着させた状態にできる。このとき過剰量のイオン交換剤は、前記網目状ポリウレタンフォームの下方に自然落下するので回収再利用が好適に可能となる。尚、この際、前記表裏貫通孔4の周壁からもポリウレタンフォームに微粒子3が進入するので、前記ポリウレタンフォームに対する前記微粒子3の付着効率が高めることができる。
ここで、前記イオン交換剤粒子3は、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂の粒子の双方ともに用いることができ、用途に応じてその接着量、割合等を決定すれば良い。また、フェノール系、スチレン系、メタクリル系、アクリル系等種々のものが用いられ、中でもスチレン系のものが好適に用いることができる。
また、これらイオン交換剤粒子3は単独で用いても良いし混合して用いても良い。ここで、陰イオン交換樹脂は、アミン臭を伴う場合が多く、このようなアミン臭は、陽イオン交換樹脂を併用することにより解消することができるとともに、両者を併用すると、陽・陰両イオンを同時に処理できる事になって有用であると言える。
また、このようなイオン交換剤は、通常、水分率50%程度のものが市販され一般に流通しているが、これらのイオン交換剤は、流動性が低く、網目状ポリウレタンフォームに均一に提供しようとする場合に固まってしまったり、抵抗となったりする。しかし、乾燥させて水分率25%程度まで低下させて用いれば、前記イオン交換剤の流動性を高めながらも、前記イオン交換剤が炭化してしまうなどの性状変化を伴わず、物性を低下させることなく供給することができる。
この状態でも前記網目状ポリウレタンフォームの気孔内には、未接着状態のイオン交換剤の粒子3が引っかかった状態に残存しやすい。そこで、前記網目状ポリウレタンフォームを圧縮・復元を繰り返すなどして加振し、余剰に引っかかったイオン交換剤粒子3を除去する。これによりフィルタとしての通気性を確保することができる。これにより、前記骨格基材2には、イオン交換剤の粒子3が多数接着した状態になったイオン交換フィルタが得ることができる(図3参照)。
このようにして得られたシート状フィルタ材は、図4に示すように、互いに間隔をあけて複数層に積層保持されてケミカルフィルタとなる。前記間隔は、前記シート状フィルタ材の厚みの1/4以上とする。尚、この間隔が広すぎると、製品として嵩張るものとなって、取り扱い困難なものとなりやすいから、両方の条件を満たす最小間隔に設定することが好ましい。
前記シート状フィルタ材の表層側のものは、前記シート状フィルタ材の表面に占める割合としての開口率が20〜50%としてあり、裏面側のものは5〜20%としてあり、隣接するシート状フィルタ材同士の表裏貫通孔4は、流通ガスの流れ方向に重なり合わないように形成しておくことが好ましい。
厚さ2cmの網目状ポリウレタンフォームに1cm径の表裏貫通孔を多数形成し、種々の開口率となるポリウレタンシートを得た。このポリウレタンシートに、粒径0.5mmの陰イオン交換樹脂を、非溶剤系のバインダにより3.0Kg/m2 接着させ、シート状フィルタ材を得た。
尚、いずれの実施例においても使用した原材料は、表1の通りである。
また、その使用量等は表2の通りである。
得られたシート状フィルタ材3層を、互いに2cmの間隔をあけて、種々の組み合わせで積層保持してケミカルフィルタを作製した。このケミカルフィルタを、83mm径の配管に取り付け、10ppmのSO2 を風速1.1〜1.3m/s、風量0.35〜0.42CMMで流通させ、SO2 除去率(除去率)と、残存するイオン交換容量(交換容量)との関係を調べたところ、図5のようになった。
図中、「従来品」とあるものは、表裏貫通孔を形成していない上述のシート状フィルタ材3層からなるケミカルフィルタであり、「本発明品25−20−15」とあるものは、表面側から順に、開口率25%、20%、15%のシート状フィルタ材を積層してある本発明のケミカルフィルタを示すものであり、他の記載もこれに準ずる。
図中、「従来品」とあるものは、表裏貫通孔を形成していない上述のシート状フィルタ材3層からなるケミカルフィルタであり、「本発明品25−20−15」とあるものは、表面側から順に、開口率25%、20%、15%のシート状フィルタ材を積層してある本発明のケミカルフィルタを示すものであり、他の記載もこれに準ずる。
たとえば、ケミカルフィルタの除去率が80%を下回ると、劣化したとして交換せねばならないような使用環境では、図5に示すように、従来品では、65%程度しかイオン交換容量が有効利用されていなかったのに対して、本発明品では、概ね70%程度までイオン交換容量を有効利用することができ、製品の利用効率を高め、長寿命に用いることができるようになった。
また、これらのケミカルフィルタについて風速と圧力損失との関係を調べたところ、図6のようになり、本発明品はいずれも圧力損失が低く、高速の通気にも十分耐えることがわかった。
尚、上述の例では、イオン交換剤として、陰イオン交換樹脂を用いた例を示したが、陽イオン交換樹脂を用いることもでき、このような場合、NH4 + 等の陽イオンを除去するのに有効に用いることができる。また、イオン交換剤に代え、活性炭、ゼオライト等のガス吸着剤を用いることもできる。
また、シート状フィルタ材の開口率を種々変更する場合、所定形状の表裏貫通孔を形成する場合に、シート状フィルタ材に設ける表裏貫通孔の単位面積あたりの数を変更しても良いし、単位面積あたりの表裏貫通孔を所定数設ける場合に、表裏貫通孔の孔径を変えても良い。また両方変えることもできる。
通気性が高く、イオン交換容量の高いケミカルフィルタを提供することができ、クリーンルーム等の種々の用途で流通ガス中の夾雑成分除去に役立てることができる。
1 連続気孔
2 骨格基材
3 イオン交換剤粒子
4 表裏貫通孔
2 骨格基材
3 イオン交換剤粒子
4 表裏貫通孔
Claims (9)
- 三次元網目状骨格を有するとともに、多数の連続気孔を有するシート状フィルタ材を備
えたケミカルフィルタであって、前記シート状フィルタ材に多数の表裏貫通孔を設け、前
記シート状フィルタ材の複数を、互いに間隔をあけて積層保持してあるケミカルフィルタ
。 - 前記シート状フィルタ材の連続気孔が孔径4個/25mm〜10個/25mmである請求項1記載のケミカルフィルタ。
- 前記シート状フィルタ材が厚さ5mm〜50mmに形成してある請求項1または2に記載のケミカルフィルタ。
- 前記表裏貫通孔が、孔径3mm〜50mmである請求項1または2に記載のケミカルフィルタ。
- 表裏貫通孔の開口の前記シート状フィルタ材の表面に占める割合としての開口率が、積層保持される前記シート状フィルタ材のうち表面側のものが裏面側のものよりも大きくなるように前記表裏貫通孔を設けてある請求項1〜4のいずれか一項に記載のケミカルフィルタ。
- 前記表面側のシート状フィルタ材の開口率が20〜50%である請求項5に記載のケミカルフィルタ。
- 前記裏面側のシート状フィルタ材の開口率が5〜20%である請求項5または6に記載のケミカルフィルタ。
- 前記三次元網目状骨格がポリウレタンから形成してあるとともに、前記三次元網目状骨格の表面にガス吸着剤もしくはイオン交換剤の多数を付着保持してある請求項1〜7のいずれか一項に記載のケミカルフィルタ。
- 前記シート状フィルタ材同士の間隔が、前記シート状フィルタ材の厚みの1/4以上である請求項1〜8のいずれか一項に記載のケミカルフィルタ。
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Cited By (4)
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JP2010167324A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Panasonic Corp | ガス吸着フィルタ及びガス吸着装置 |
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JP2011212680A (ja) * | 2011-06-22 | 2011-10-27 | Ichiro Miyazaki | 長寿命となるケミカルフィルタユニット |
JP2015077536A (ja) * | 2013-10-15 | 2015-04-23 | 株式会社キャタラー | 吸着シート及びその製造方法、並びにそれを使用した空気清浄機 |
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2003
- 2003-10-29 JP JP2003369183A patent/JP2005131506A/ja active Pending
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