JPH0759764B2 - 耐アルカリ性及び保液性に優れたバッテリーセパレータ用合成繊維 - Google Patents
耐アルカリ性及び保液性に優れたバッテリーセパレータ用合成繊維Info
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- JPH0759764B2 JPH0759764B2 JP62283972A JP28397287A JPH0759764B2 JP H0759764 B2 JPH0759764 B2 JP H0759764B2 JP 62283972 A JP62283972 A JP 62283972A JP 28397287 A JP28397287 A JP 28397287A JP H0759764 B2 JPH0759764 B2 JP H0759764B2
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Description
【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は高温時における耐アルカリ性、及び保液性に優
れたバッテリーセパレーターに好適な合成繊維に関す
る。
れたバッテリーセパレーターに好適な合成繊維に関す
る。
＜従来の技術＞ アルカリ蓄電池例えばニッケルカドミウムアルカリ蓄電
池に使用されるバッテリーセパレーターへ要求される性
能としては １） 陽極と陰極の短絡防止 ２） 電解液の保特性 ３） 耐アルカリ性 ４） 機械的強度 等が上げられる。
池に使用されるバッテリーセパレーターへ要求される性
能としては １） 陽極と陰極の短絡防止 ２） 電解液の保特性 ３） 耐アルカリ性 ４） 機械的強度 等が上げられる。
特に最近高温時での充放電に耐え、電池寿命の長いアル
カリ蓄電池の開発を目的に、より優れたバッテリーセパ
レーターの開発が進められている。かかる目的を達成す
る上では高い電解液保持性を有し、かつ耐アルカリ性に
優れたバッテリーセパレーターが望まれている。従来こ
のようなバッテリーセパレーターとしてポリプロピレン
繊維やナイロン繊維を主成分とした不織布が使用されて
いる。ナイロン繊維を素材としたバッテリーセパレータ
ーは電解液の保持性に優れるものの、高温時における耐
アルカリ性に乏しく高温状態で充放電を繰り返される分
野においては蓄電寿命の劣化をおこす要因となってい
る。一方ポリプロピレン繊維を主成分とするバッテリー
セパレーターは高温時における耐アルカリ性に優れるも
のの電解液の保持性に劣り、蓄電寿命を劣化させる要因
となっている。このポリプロピレン繊維の低い電解液保
持性を改良する手法が種々検討され、特開昭58−19425
号、特開昭57−141862号、特開昭56−3973号、特開昭62
−51150号公報においてはポリプロピレン繊維を種々の
方法で親水化し、電解液の保持性を向上することにより
蓄電寿命を延長する手法が提案されている。
カリ蓄電池の開発を目的に、より優れたバッテリーセパ
レーターの開発が進められている。かかる目的を達成す
る上では高い電解液保持性を有し、かつ耐アルカリ性に
優れたバッテリーセパレーターが望まれている。従来こ
のようなバッテリーセパレーターとしてポリプロピレン
繊維やナイロン繊維を主成分とした不織布が使用されて
いる。ナイロン繊維を素材としたバッテリーセパレータ
ーは電解液の保持性に優れるものの、高温時における耐
アルカリ性に乏しく高温状態で充放電を繰り返される分
野においては蓄電寿命の劣化をおこす要因となってい
る。一方ポリプロピレン繊維を主成分とするバッテリー
セパレーターは高温時における耐アルカリ性に優れるも
のの電解液の保持性に劣り、蓄電寿命を劣化させる要因
となっている。このポリプロピレン繊維の低い電解液保
持性を改良する手法が種々検討され、特開昭58−19425
号、特開昭57−141862号、特開昭56−3973号、特開昭62
−51150号公報においてはポリプロピレン繊維を種々の
方法で親水化し、電解液の保持性を向上することにより
蓄電寿命を延長する手法が提案されている。
しかし、これらの手法はポリプロピレン繊維の状態又は
不織布の状態で後加工することによって親水性の向上が
達成されるものであり、工業的に有利な手法とはいいが
たく、ポリプロピレン、ナイロン繊維の両者の欠点を解
消した新規なバッテリーセパレーター用素材の開発が望
まれている。
不織布の状態で後加工することによって親水性の向上が
達成されるものであり、工業的に有利な手法とはいいが
たく、ポリプロピレン、ナイロン繊維の両者の欠点を解
消した新規なバッテリーセパレーター用素材の開発が望
まれている。
＜発明が解決しようとする問題点＞ 本発明の目的は高温時における耐アルカリ性に優れ、し
かも高度な保液率を必要とするアルカリ蓄電池用のバッ
テリーセパレーターに使用される編織物、不織布又は紙
に好適な素材となる新規な耐アルカリ性及び保液性に優
れたバッテリーセパレーター用合成繊維を提供すること
にある。
かも高度な保液率を必要とするアルカリ蓄電池用のバッ
テリーセパレーターに使用される編織物、不織布又は紙
に好適な素材となる新規な耐アルカリ性及び保液性に優
れたバッテリーセパレーター用合成繊維を提供すること
にある。
＜問題点を解決するための手段＞ 本発明は、ポリサルホン及び／又はポリエーテルサルホ
ンを15〜30重量％、及び重合度900〜1800のポリ塩化ビ
ニル20〜85重量％、並びに他の重合体０〜65重量％から
なる繊維であって、アルカリ減量率2.0重量％以下、保
液率25％以上、沸水収縮率25％以下及び単繊維繊度が３
デニール以下であることを特徴とする耐アルカリ性及び
保液性に優れたバッテリーセパレーター用合成繊維にあ
る。
ンを15〜30重量％、及び重合度900〜1800のポリ塩化ビ
ニル20〜85重量％、並びに他の重合体０〜65重量％から
なる繊維であって、アルカリ減量率2.0重量％以下、保
液率25％以上、沸水収縮率25％以下及び単繊維繊度が３
デニール以下であることを特徴とする耐アルカリ性及び
保液性に優れたバッテリーセパレーター用合成繊維にあ
る。
本発明の繊維はポリサルホン及び／又はポリエーテルサ
ルホンとポリ塩化ビニル（PVC）を含有する重合体組成
物をジメチルアセトアミド（DMAc）、ジメチルホルムア
ミド（DMF）、ジメチルスルホキシド（DMSO）又はアセ
トンに溶解分散させ、例えば湿式紡糸方式等で繊維賦形
することによって得られる。
ルホンとポリ塩化ビニル（PVC）を含有する重合体組成
物をジメチルアセトアミド（DMAc）、ジメチルホルムア
ミド（DMF）、ジメチルスルホキシド（DMSO）又はアセ
トンに溶解分散させ、例えば湿式紡糸方式等で繊維賦形
することによって得られる。
本発明の繊維の重合体組成物はポリサルホン及び／又は
ポリエーテルサルホン及びPVCさらに必要に応じてその
他の重合体を混合することができるが、繊維中にポリサ
ルホン及び／又はポリエーテルサルホンを15〜30重量％
含有し、さらにPVCを20〜85重量％含有することが必要
である。
ポリエーテルサルホン及びPVCさらに必要に応じてその
他の重合体を混合することができるが、繊維中にポリサ
ルホン及び／又はポリエーテルサルホンを15〜30重量％
含有し、さらにPVCを20〜85重量％含有することが必要
である。
本発明の繊維の構成成分であるポリサルホン、ポリエー
テルサルホンは下記に示す分子構造を有するものであ
り、重合度（ｎ）は特に限定するものではない。
テルサルホンは下記に示す分子構造を有するものであ
り、重合度（ｎ）は特に限定するものではない。
ポリサルホン； ポリエーテルサルホン； ポリサルホン及び／又はポリエーテルサルホンの含有量
が15重量％未満になると得られた繊維の耐熱寸法安定性
が低下し好ましくない。又、PVCの含有量が20重量％未
満では細い繊維の賦形がむづかしく、又得られた繊維の
強伸度特性が十分でなく実用に供し難くなる。
が15重量％未満になると得られた繊維の耐熱寸法安定性
が低下し好ましくない。又、PVCの含有量が20重量％未
満では細い繊維の賦形がむづかしく、又得られた繊維の
強伸度特性が十分でなく実用に供し難くなる。
本発明に用いられるPVCの重合度（JIS Ｋ−6721による
測定）は900〜1800であることが本発明の目的を効果的
に実現する上で必要がある。PVCの重合度が900未満では
得られる繊維の強伸度が実用に供し難く、逆に1800を超
えると紡糸原液が短時間でゲル化し紡糸ノズルより紡出
することが不可能になる。
測定）は900〜1800であることが本発明の目的を効果的
に実現する上で必要がある。PVCの重合度が900未満では
得られる繊維の強伸度が実用に供し難く、逆に1800を超
えると紡糸原液が短時間でゲル化し紡糸ノズルより紡出
することが不可能になる。
本発明の繊維を構成するポリサルホン及び／又はポリエ
ーテルサルホン及びPVC以外の他の重合体としては高温
時における耐アルカリ性に優れ、しかも紡糸溶媒である
DMAc,DMF,DMSO又はアセトンに溶解可能な重合体から選
択される。これら他の重合体としては、ポリメチルメタ
クリレート等のアクリル樹脂、ポリスチレン、ABS樹
脂、スチレン／アクリル酸エステル共重合体等が挙げら
れる。本発明において、これら他の重合体の含有量は０
〜65重量％である。
ーテルサルホン及びPVC以外の他の重合体としては高温
時における耐アルカリ性に優れ、しかも紡糸溶媒である
DMAc,DMF,DMSO又はアセトンに溶解可能な重合体から選
択される。これら他の重合体としては、ポリメチルメタ
クリレート等のアクリル樹脂、ポリスチレン、ABS樹
脂、スチレン／アクリル酸エステル共重合体等が挙げら
れる。本発明において、これら他の重合体の含有量は０
〜65重量％である。
本発明でいうアルカリ減量率（％）とは、繊維をKOH30
重量％水溶液中に浸漬し、常圧沸騰状態で1hr放置後の
繊維減量率（％）である。
重量％水溶液中に浸漬し、常圧沸騰状態で1hr放置後の
繊維減量率（％）である。
本発明の繊維では、アルカリ減量率は2.0重量％以下で
あることが必要であり、この値は同一手法によりポリプ
ロピレン繊維からなるバッテリーセパレーターを評価し
た値に相当し、バッテリーセパレーター用合成繊維とし
て十分な耐アルカリ性を示す値である。
あることが必要であり、この値は同一手法によりポリプ
ロピレン繊維からなるバッテリーセパレーターを評価し
た値に相当し、バッテリーセパレーター用合成繊維とし
て十分な耐アルカリ性を示す値である。
さらに優れたアルカリ蓄電池用バッテリーセパレーター
を形成する繊維としてはシート材料として優れた保液性
を有することが必要であるが、その素材となる繊維自身
に高い保液性を付与することによって電解液の保持性の
高い優れたセパレーターを提供することができる。この
ような高い保液性は、本発明では、次の方法によって評
価される保液率が25％以上であることによって達成され
る。
を形成する繊維としてはシート材料として優れた保液性
を有することが必要であるが、その素材となる繊維自身
に高い保液性を付与することによって電解液の保持性の
高い優れたセパレーターを提供することができる。この
ような高い保液性は、本発明では、次の方法によって評
価される保液率が25％以上であることによって達成され
る。
繊維を脱イオン水中に24hr浸漬後、加重10Gで10分間遠
心脱水機により脱水する。このような遠心脱水により、
繊維間に存在する水を除去し、繊維自身が保持する水を
評価することができる。この遠心脱水後の繊維重量
（w1）とこの繊維の乾燥重量（W2）を測定することによ
って、保液率は以下の式より算出することができる。
心脱水機により脱水する。このような遠心脱水により、
繊維間に存在する水を除去し、繊維自身が保持する水を
評価することができる。この遠心脱水後の繊維重量
（w1）とこの繊維の乾燥重量（W2）を測定することによ
って、保液率は以下の式より算出することができる。
すなわち、本発明では、繊維自身の保液性を高めること
によって、シート状成型物であるバッテリーセパレータ
ーの保液性をさらに高めることができる。
によって、シート状成型物であるバッテリーセパレータ
ーの保液性をさらに高めることができる。
本発明の繊維の断面形状は特に限定されるものでなく、
高温時における耐アルカリ性及び保液性を損なうもので
なければ種々選択が可能である。シート状成形物である
セパレーターの嵩を増し保液性を高める目的で繊維断面
を円形からＹ字又は十字に変え繊維間の空隙を増すこと
も考えられるが、このような場合においても繊維そのも
のが有する保液性はシート状成形物であるセパレーター
の保液性を高める効果を有する。
高温時における耐アルカリ性及び保液性を損なうもので
なければ種々選択が可能である。シート状成形物である
セパレーターの嵩を増し保液性を高める目的で繊維断面
を円形からＹ字又は十字に変え繊維間の空隙を増すこと
も考えられるが、このような場合においても繊維そのも
のが有する保液性はシート状成形物であるセパレーター
の保液性を高める効果を有する。
又本発明の繊維の単繊維繊度は３デニール以下、さらに
好ましくは２デニール以下である。
好ましくは２デニール以下である。
このような細デニールの繊維によって、より薄いセパレ
ーターの製造が可能となり電池の小型化に適したセパレ
ーターが提供される。セパレーターの薄化にともないセ
パレーターを構成する繊維間の空隙が減少し、保液性の
低下要因となるが、本発明の繊維のごとく繊維そのもの
に高い保液性を有する場合、セパレーターの薄化にとも
なう保液性の低下を効果的に補うことが可能である。
ーターの製造が可能となり電池の小型化に適したセパレ
ーターが提供される。セパレーターの薄化にともないセ
パレーターを構成する繊維間の空隙が減少し、保液性の
低下要因となるが、本発明の繊維のごとく繊維そのもの
に高い保液性を有する場合、セパレーターの薄化にとも
なう保液性の低下を効果的に補うことが可能である。
本発明の繊維は湿式紡糸方式によって好ましく製造され
る。湿式紡糸における溶剤としてはDMAc又はDMFが有利
に用いられるが、その他DMSO、アセトンも利用できる。
る。湿式紡糸における溶剤としてはDMAc又はDMFが有利
に用いられるが、その他DMSO、アセトンも利用できる。
これらの溶媒にポリサルホン及び／又はポリエーテルサ
ルホン及びPVCさらに適宜他の重合体を混合溶解分散
し、紡糸用原液が調製される。紡糸用原液の50℃におけ
る粘度としては100〜2000ポイズ、好ましくは150〜1000
ポイズとすることがよく、これらの値になるように原液
固形分濃度が調整されるが、固形分濃度はゲル化を防止
する上で50重量％以下が好ましい。
ルホン及びPVCさらに適宜他の重合体を混合溶解分散
し、紡糸用原液が調製される。紡糸用原液の50℃におけ
る粘度としては100〜2000ポイズ、好ましくは150〜1000
ポイズとすることがよく、これらの値になるように原液
固形分濃度が調整されるが、固形分濃度はゲル化を防止
する上で50重量％以下が好ましい。
これらの重合体のほかに耐光・耐熱安定剤等を少量添加
することも可能である。得られた紡糸原液は紡糸口金よ
り凝固浴中に押し出され繊維に賦形される。紡糸口金の
大きさは目標とする繊維の太さに応じ適時選択される。
凝固浴中の凝固剤としては重合体の非溶媒である水、ア
ルコール等が使用され、凝固浴中の凝固剤と溶媒の比率
及び温度は重合体組成に応じ紡糸性を考慮し適時選択が
可能である。凝固浴を出た未延伸糸は洗浄、延伸を行な
い機械的な性質を付与され乾燥又は未乾燥のまま補集さ
れ、バッテリーセパレーター用の紙や不織布編織物の素
材として使用される。
することも可能である。得られた紡糸原液は紡糸口金よ
り凝固浴中に押し出され繊維に賦形される。紡糸口金の
大きさは目標とする繊維の太さに応じ適時選択される。
凝固浴中の凝固剤としては重合体の非溶媒である水、ア
ルコール等が使用され、凝固浴中の凝固剤と溶媒の比率
及び温度は重合体組成に応じ紡糸性を考慮し適時選択が
可能である。凝固浴を出た未延伸糸は洗浄、延伸を行な
い機械的な性質を付与され乾燥又は未乾燥のまま補集さ
れ、バッテリーセパレーター用の紙や不織布編織物の素
材として使用される。
凝固浴を出た未延伸糸の洗浄、延伸、乾燥は繊維組成に
応じて適宜最適な条件が選択されるが、生成した繊維の
保液率を損うものでなければ特に制限されるものではな
い。
応じて適宜最適な条件が選択されるが、生成した繊維の
保液率を損うものでなければ特に制限されるものではな
い。
このようにして得られた繊維は繊維断面にボイドを有
し、さらに側面には無数のしわを有する。この側面のし
わは繊維中のボイドと連結していることから繊維に高い
保液性を与えることが可能となる。このような繊維構造
は湿式紡糸賦形法でとくに効果的に形成される。
し、さらに側面には無数のしわを有する。この側面のし
わは繊維中のボイドと連結していることから繊維に高い
保液性を与えることが可能となる。このような繊維構造
は湿式紡糸賦形法でとくに効果的に形成される。
＜発明の効果＞ 以上の如く、本発明による繊維は高温度における耐アル
カリ性に優れ、しかも高い保液性を有することから、ア
ルカリ蓄電池のバッテリーセパレーター用紙不織布編織
物の素材として有効に利用される。
カリ性に優れ、しかも高い保液性を有することから、ア
ルカリ蓄電池のバッテリーセパレーター用紙不織布編織
物の素材として有効に利用される。
＜実施例＞ 以下、本発明を実施例により説明する。
実施例１ 溶媒としてジメチルアセトアミドを用い重合度1100のPV
Cと日産化学社製、ユーデルポリサルホンＰ−3500を重
量比7/3の割合で固形分が28重量％になるように混合溶
解し紡糸原液を得た。この紡糸原液の50℃における粘度
は220ポイズであった。この紡糸原液をジメチルアセト
アミド70重量部、脱イオン水30重量部、温度30℃の凝固
浴中へ吐出し未延伸糸を得た。
Cと日産化学社製、ユーデルポリサルホンＰ−3500を重
量比7/3の割合で固形分が28重量％になるように混合溶
解し紡糸原液を得た。この紡糸原液の50℃における粘度
は220ポイズであった。この紡糸原液をジメチルアセト
アミド70重量部、脱イオン水30重量部、温度30℃の凝固
浴中へ吐出し未延伸糸を得た。
この未延伸糸を70℃の温水中で４倍延伸後沸水中で洗浄
し、さらに沸水中で10％緩和し繊度1.0デニール、強度
2.0g/d、伸度24％の繊維を得た。この繊維の沸水収縮率
を測定したところ18％であった。KOH30重量％水溶液中
に浸漬し、常圧沸騰状態で1hr放置後の繊維減量を測定
したところ1.1重量％であり、優れた耐アルカリ性を示
した。
し、さらに沸水中で10％緩和し繊度1.0デニール、強度
2.0g/d、伸度24％の繊維を得た。この繊維の沸水収縮率
を測定したところ18％であった。KOH30重量％水溶液中
に浸漬し、常圧沸騰状態で1hr放置後の繊維減量を測定
したところ1.1重量％であり、優れた耐アルカリ性を示
した。
実施例１で得た繊維の保液率を測定したところ、45％と
優れた保液性を示した。
優れた保液性を示した。
実施例２ PVCとポリサルホンの混合比率（重量）を8/2にする以外
は実施例１と同様な方法で繊度1.7デニール、強度2.0g/
d、伸度23％の繊維を得た。沸水中での収縮率も21.0％
と実用に値するものであった。
は実施例１と同様な方法で繊度1.7デニール、強度2.0g/
d、伸度23％の繊維を得た。沸水中での収縮率も21.0％
と実用に値するものであった。
この繊維の耐アルカリ減量、保液率を測定したところ、
それぞれ1.7重量％及び52％であった。
それぞれ1.7重量％及び52％であった。
比較例１ PVCとポリサルホンの混合比率（重量）を9/1にする以外
は実施例１と同様な方法で繊度1.4デニール、強度1.7g/
d、伸度21％の繊維を得た。この繊維の保液率を測定し
たところ50重量％で、又耐アルカリ減量を測定したとこ
ろ1.2重量％と優れた値を示したが、沸水収縮率が65％
と高く実用に供し難いものであった。
は実施例１と同様な方法で繊度1.4デニール、強度1.7g/
d、伸度21％の繊維を得た。この繊維の保液率を測定し
たところ50重量％で、又耐アルカリ減量を測定したとこ
ろ1.2重量％と優れた値を示したが、沸水収縮率が65％
と高く実用に供し難いものであった。
比較例２ PVCとポリサルホンの混合比率（重量）を1/9にする以外
は実施例１と同様な方法で繊度1.0デニールの繊維を得
たが、延伸後の糸はもろく、実用に供し難いものであっ
た。
は実施例１と同様な方法で繊度1.0デニールの繊維を得
たが、延伸後の糸はもろく、実用に供し難いものであっ
た。
実施例３ ポリサルホンの代りにポリエーテルサルホンを使用し実
施例１と同様な方法で繊度1.0デニール、強度2.1g/d、
伸度24％、沸水収縮率18％の繊維を得た。得られた繊維
の耐アルカリ減量及び保液率を測定したところ、それぞ
れ1.4重量％と61％であった。
施例１と同様な方法で繊度1.0デニール、強度2.1g/d、
伸度24％、沸水収縮率18％の繊維を得た。得られた繊維
の耐アルカリ減量及び保液率を測定したところ、それぞ
れ1.4重量％と61％であった。
比較例３ 重合度600のPVCを用いる以外は実施例１と同様な方法で
繊度1.0デニールの繊維を得たが、得られ繊維の強度は
0.8g/dと弱く、実用に供し難いものであった。
繊度1.0デニールの繊維を得たが、得られ繊維の強度は
0.8g/dと弱く、実用に供し難いものであった。
比較例４ 重合度2500のPVCを用いる以外は実施例１と同様な方法
で紡糸を試みたが、数時間の後の紡糸原液がゲル化し紡
糸不能となった。
で紡糸を試みたが、数時間の後の紡糸原液がゲル化し紡
糸不能となった。
実施例４ 重合度1100のPVCと日産化学ユーデルポリスルホンＰ−3
500及び重合度1100のポリメチルメタクリレートを重量
比30/20/50の割合でジメチルアセトアミドに混合溶解し
紡糸原液を作成した。紡糸原液の固形分は35重量％と
し、50℃における粘度は170ポイズであった。得られた
紡糸原液をジメチルアセトアミドと脱イオン水からなる
凝固浴中に吐出し未延伸糸を得た。
500及び重合度1100のポリメチルメタクリレートを重量
比30/20/50の割合でジメチルアセトアミドに混合溶解し
紡糸原液を作成した。紡糸原液の固形分は35重量％と
し、50℃における粘度は170ポイズであった。得られた
紡糸原液をジメチルアセトアミドと脱イオン水からなる
凝固浴中に吐出し未延伸糸を得た。
得られた未延伸糸を温水中で３倍延伸後、さらに沸水中
で洗浄し繊度2.0デニール、強度1.7g/d、伸度22％、沸
水収縮率20％の繊維を得た。得られた繊維の耐アルカリ
減量、保液率を測定したところ、それぞれ1.4重量％及
び90％であった。
で洗浄し繊度2.0デニール、強度1.7g/d、伸度22％、沸
水収縮率20％の繊維を得た。得られた繊維の耐アルカリ
減量、保液率を測定したところ、それぞれ1.4重量％及
び90％であった。
また、あらかじめポリメチルメタクリレートの耐アルカ
リ減量を測定したところ、1.4重量％であった。
リ減量を測定したところ、1.4重量％であった。
実施例５ 実施例１で得られた繊維85重量部とポリ塩化ビニル繊維
15重量部を混抄し、目付50g/m2の紙を得た。この紙の耐
アルカリ性及びKOH30％水溶液の保液率を以下の測定方
式で評価したところ、下表に示す様に市販のバッテリー
セパレーター紙と比べて優れた電解液保液性を有するこ
とがわかった。
15重量部を混抄し、目付50g/m2の紙を得た。この紙の耐
アルカリ性及びKOH30％水溶液の保液率を以下の測定方
式で評価したところ、下表に示す様に市販のバッテリー
セパレーター紙と比べて優れた電解液保液性を有するこ
とがわかった。
シート状成型物保液率（KOH水溶液）（重量％）； セパレーターの任意の部分より5cm×5cmの試験片を３枚
切り出し、秤量（wi）する。この試験片を30％KOH水溶
液に１時間浸漬後10分間液滴を切り、重量（Wi）を測定
し、以下の式より算出した。
切り出し、秤量（wi）する。この試験片を30％KOH水溶
液に１時間浸漬後10分間液滴を切り、重量（Wi）を測定
し、以下の式より算出した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審判の合議体 審判長 産形 和央 審判官 外山 和枝 審判官 平田 和男 (56)参考文献 特開 昭61−93801（ＪＰ，Ａ) 特表 昭61−502902（ＪＰ，Ａ)
Claims (2)
- 【請求項１】ポリサルホン及び／又はポリエーテルサル
ホンを15〜30重量％、及び重合度900〜1800のポリ塩化
ビニル20〜85重量％、並びに他の重合体０〜65重量％か
らなる繊維であって、アルカリ減量率2.0重量％以下、
保液率25％以上、沸水収縮率25％以下及び単繊維繊度が
３デニール以下であることを特徴とする耐アルカリ性及
び保液性に優れたバッテリーセパレーター用合成繊維。 - 【請求項２】繊維が湿式紡糸方法で得られることを特徴
とする特許請求の範囲第１項記載のバッテリーセパレー
ター用合成繊維。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62283972A JPH0759764B2 (ja) | 1987-11-10 | 1987-11-10 | 耐アルカリ性及び保液性に優れたバッテリーセパレータ用合成繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62283972A JPH0759764B2 (ja) | 1987-11-10 | 1987-11-10 | 耐アルカリ性及び保液性に優れたバッテリーセパレータ用合成繊維 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01132820A JPH01132820A (ja) | 1989-05-25 |
| JPH0759764B2 true JPH0759764B2 (ja) | 1995-06-28 |
Family
ID=17672615
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62283972A Expired - Lifetime JPH0759764B2 (ja) | 1987-11-10 | 1987-11-10 | 耐アルカリ性及び保液性に優れたバッテリーセパレータ用合成繊維 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0759764B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2565842B1 (fr) * | 1984-06-13 | 1990-03-23 | Inst Nat Rech Chimique | Perfectionnement apporte aux operations d'ultrafiltration et de microfiltration |
| DE3426331A1 (de) * | 1984-07-17 | 1986-01-30 | 6380 Bad Homburg Fresenius AG | Asymmetrische mikroporoese hohlfaser fuer die haemodialyse sowie verfahren zu ihrer herstellung |
-
1987
- 1987-11-10 JP JP62283972A patent/JPH0759764B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01132820A (ja) | 1989-05-25 |
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