JPH0759343B2 - ダイカスト用粉末離型剤 - Google Patents
ダイカスト用粉末離型剤Info
- Publication number
- JPH0759343B2 JPH0759343B2 JP6797391A JP6797391A JPH0759343B2 JP H0759343 B2 JPH0759343 B2 JP H0759343B2 JP 6797391 A JP6797391 A JP 6797391A JP 6797391 A JP6797391 A JP 6797391A JP H0759343 B2 JPH0759343 B2 JP H0759343B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- release agent
- die casting
- compound
- mold release
- powder mold
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Mold Materials And Core Materials (AREA)
Description
て金型内面に吹付けて用いる離型剤に関するものであ
る。
て且つ大量に製造できるので、自動車や電気機器等の各
種部品の製造に多く利用されている。そしてこのダイカ
スト法においては、成形型の金型と溶湯との直接接触を
避けて焼付を防止し製品の型離れを良くするために離型
剤が用いられている。
と不水溶性離型剤とに大別される。そして不水溶性離型
剤は発煙、引火性の危険性が高く安全性に問題があるた
め、水溶性離型剤が多用されている。水溶性離型剤は一
般に、水、鉱物油等の離型剤基材に、界面活性剤や極圧
性付与剤として用いられるシリコ―ンオイル、合成又は
天然のワックス、油脂類、脂肪酸エステル等が添加され
てなるものである。
スト技術の進歩に伴ってより高品質の製品をより作業性
良く得るための離型剤が要望されるようになってきた。
そして水溶性離型剤ではそのような要望を満足させられ
なくなってきた。即ち水溶性離型剤では、水溶性である
ために金型温度のコントロ―ルが困難であり、また水残
りに起因して製品内部に欠陥が生じる可能性が高いとい
う問題があった。更に使用後の水質汚濁防止のために廃
水処理を必要としそのための設備投資等の諸経費を必要
とするという問題があった。そこで新しい形態の離型剤
が強く望まれるようになってきた。
し各種の系統的実験を行なった結果なされたもので、ダ
イカスト法においてより高品質の鋳造品をより作業性良
く且つ環境を悪化させることなく得るために用いられる
ダイカスト用離型剤、即ち具体的には製品の焼付や内部
欠陥の発生を確実に防止でき、しかも製品の金型からの
型離れをより良好に行なわせることができ、また使用後
に金型内面や製品表面から取除き易く、更には使用中の
ガスの発生が少なく、使用後に水質を汚染することのな
いダイカスト用離型剤を提供することを目的とする。
粉末離型剤は、固体で潤滑剤として用いられる無機化合
物からなる粉末状又は顆粒状の離型剤基材と、離型剤基
材に付着性を付与する有機化合物とを混合してなる離型
剤であって、両者とも粉末状又は顆粒状の形態を有し、
又は離型剤基材が有機化合物により被覆された形態を有
し、無機化合物として、硫黄化合物、弗化物、タルク、
ホウ素化合物、リン化合物のうち、1種類以上を用いた
ことを特徴とするものである。
状又は顆粒状の形態を有することである。
有割合は0.1〜45重量%の範囲から選択するのが有
効である。0.1重量%より小さいと無機化合物の金型
内面に対する付着効果が充分には得られず、45重量%
より大きいとビルトアップが発生し、離型剤が金型内面
から取除きにくくなったり即ち離型効果が悪くなったり
製品の寸法精度が悪くなったりするからである。
その1種類のみが、又は2種類以上が組合せて用いられ
る。
のような無機化合物に付着性、接着性を付与する性質を
有するものであれば、特に制限はない。一般には金属石
鹸や高分子化合物が好ましく用いられる。金属石鹸とし
てはカルボン酸骨格にナトリウム、カルシウム、バリウ
ム、リチウム、カリウム、マグネシウム、又は亜鉛を付
加したものが、また高分子化合物としてはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、フェ
ノ―ル樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、又はポリ
スチレンが特に好ましく用いられる。そしてこれらの有
機化合物は、粉末状又は顆粒状の形態で離型剤基材と混
合され、又は加熱溶融された状態で離型剤基材と混合さ
れる。従って本発明の離型剤は、離型剤基材と有機化合
物の両方が粉末状又は顆粒状の形態を有し、又は粉末状
又は顆粒状の離型剤基材が有機化合物により被覆された
形態を有することとなる。なお有機化合物は、上述した
化合物の1種類のみが、又は2種類以上が組合せて用い
られる。金属石鹸と高分子化合物とを組合せて用いても
よい。
離型剤基材が粉末状又は顆粒状の形態を有しているの
で、離型剤が付着された金型内面の部分では製品と金型
内面とが確実に少なくとも離型剤基材の粉末又は顆粒の
粒子径だけ隔てられることとなる。従って離型剤が金型
内面にまんべんなく付着されることにより、製品と金型
内面とが直接に接触することによる焼付は確実に防止さ
れる。また本発明の離型剤は有機化合物と無機化合物と
からなり水分を含有してはいないので、製品内部に水残
りに起因する欠陥が発生することもない。従って製品の
品質は向上することとなる。
材が粉末状又は顆粒状の形態を有し、水分を含有しては
いないので、金型内面と製品との間で働く張力は弱い。
従って製品の金型からの取出しは容易となる。しかも金
型内面及び製品表面から容易に取除かれる。
材が粉末状又は顆粒状の形態を有しているので、ダイカ
スト中に熱が加わっても反応しにくくガスを殆んど発生
しない。また水溶性離型剤のように使用後に水質を汚染
することもない。従って作業場の環境を悪化させること
はなく、また廃水処理のための経費が不要となり安価に
用いられることとなる。
タルク、ホウ素化合物、リン化合物等の無機化合物から
なる離型剤基材と有機化合物との混合物からなるダイカ
スト用離型剤を、少なくとも離型剤基材が粉末状又は顆
粒状の形態を有するものとしたので、ダイカスト法によ
り得られる例えばアルミニウム合金や亜鉛合金等の鋳造
品の焼付や内部の欠陥発生を確実に防止してその品質を
向上させることができ、しかもダイカスト法による鋳造
をより作業性良く行なわせることができ、更には使用中
及び使用後における環境の悪化を充分に防止することが
できる。特に有機化合物の無機化合物に対する含有割合
を0.1〜45重量%の範囲とすることにより、得られ
る鋳造品の品質をより良好なものにすることができる。
更に有機化合物として、カルボン酸骨格にナトリウム、
カルシウム、バリウム、リチウム、カリウム、マグネシ
ウム、又は亜鉛を付加してなる金属石鹸や、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、フェ
ノ―ル樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、又はポリ
スチレンの高分子化合物を用いることにより上記効果を
より良好に発揮することができる。そして上記の無機化
合物、有機化合物の内、それぞれ2種類以上のものを組
合せて用いることにより、各ダイカスト作業においてよ
り最適に用い得る離型剤を得ることができる。
れに限定されるものではない。次に示す(A)〜(G)
の離型剤を得、これらの離型剤を用いてダイカスト法に
よる鋳造の試験を行ない、[表]に示す各項目について
比較検討した。本発明の例である(A)〜(E)の混合
物としては、用いる有機化合物を粉末状又は顆粒状の形
態で無機化合物に混合したものと、加熱溶融した状態で
無機化合物に混合したものとの両方を得、それぞれにつ
いて検討したが、結果は両者とも同じであった。なお
(A)〜(G)の離型剤において用いる各化合物は市販
のものである。 (A)窒化ホウ素(平均粒度1〜5μ)95部と、ステ
アリン酸カルシウム5部との混合物からなる本発明の第
1の例、(B)窒化ホウ素20部と、雲母75部と、ポ
リエチレン5部との混合物からなる本発明の第2の例、
(C)窒化ホウ素50部と、窒化ケイ素45部と、ステ
アリン酸バリウム3部と、ポリプロピレン2部との混合
物からなる本発明の第3の例、(D)タルク70部と、
窒化ホウ素10部と、ポリプロピレン10部と、ステア
リン酸亜鉛10部との混合物からなる本発明の第4の
例、(E)窒化ケイ素20部と、タルク55部と、第一
リン酸カルシウム10部と、ステアリン酸マグネシウム
15部との混合物からなる本発明の第5の例、(F)窒
化ホウ素のみ(比較例1)(G)ワックスとシリコ―ン
オイルを1:80の比で主成分として含有してなる水溶
性離型剤(比較例2)、
Claims (5)
- 【請求項1】固体で潤滑剤として用いられる無機化合物
からなる粉末状又は顆粒状の離型剤基材と、離型剤基材
に付着性を付与する有機化合物とを混合してなる離型剤
であって、両者とも粉末状又は顆粒状の形態を有し、又
は離型剤基材が有機化合物により被覆された形態を有
し、無機化合物として、硫黄化合物、弗化物、タルク、
ホウ素化合物、リン化合物のうち、1種類以上を用いた
ことを特徴とするダイカスト用粉末離型剤。 - 【請求項2】有機化合物を無機化合物に対して0.1〜
45重量%の割合で含有した請求項1記載のダイカスト
用粉末離型剤。 - 【請求項3】有機化合物としては、複数種類の金属石鹸
や複数種類の高分子化合物のうち、1種類以上が用いら
れる請求項1又は2記載のダイカスト用粉末離型剤。 - 【請求項4】金属石鹸は、カルボン酸骨格にナトリウ
ム、カルシウム、バリウム、リチウム、カリウム、マグ
ネシウム、又は亜鉛を付加したものである請求項3記載
のダイカスト用粉末離型剤。 - 【請求項5】高分子化合物は、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、フェノ―ル樹脂、
アクリル樹脂、アルキッド樹脂、又はポリスチレンであ
る請求項3又は4記載のダイカスト用粉末離型剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6797391A JPH0759343B2 (ja) | 1991-03-06 | 1991-03-06 | ダイカスト用粉末離型剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6797391A JPH0759343B2 (ja) | 1991-03-06 | 1991-03-06 | ダイカスト用粉末離型剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04279242A JPH04279242A (ja) | 1992-10-05 |
JPH0759343B2 true JPH0759343B2 (ja) | 1995-06-28 |
Family
ID=13360444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6797391A Expired - Lifetime JPH0759343B2 (ja) | 1991-03-06 | 1991-03-06 | ダイカスト用粉末離型剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0759343B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1273601B (it) * | 1995-04-21 | 1997-07-08 | Atochem Elf Italia | Polimeri acrilici per stampaggio |
JP5261863B2 (ja) | 2005-06-20 | 2013-08-14 | 株式会社リコー | 画像形成装置、プロセスカートリッジ及び潤滑剤ブロック |
JP5272522B2 (ja) * | 2008-05-30 | 2013-08-28 | 株式会社リコー | 像担持体保護剤、保護層形成装置、画像形成方法、画像形成装置、プロセスカートリッジ |
JP5272521B2 (ja) * | 2008-05-30 | 2013-08-28 | 株式会社リコー | 像担持体保護剤、保護層形成装置、画像形成方法、画像形成装置、プロセスカートリッジ |
JP5263369B2 (ja) * | 2011-10-26 | 2013-08-14 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
-
1991
- 1991-03-06 JP JP6797391A patent/JPH0759343B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04279242A (ja) | 1992-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH069730B2 (ja) | ダイカスト用粉末離型剤 | |
US5154839A (en) | Powder lubricant for plunger device | |
TW199908B (ja) | ||
CA2059901A1 (en) | Powdery lubricant for aluminum alloy forging | |
JPH0759343B2 (ja) | ダイカスト用粉末離型剤 | |
JP2008503653A5 (ja) | 粉末組成物、及び軟磁性部品の製造方法 | |
JP2008503653A (ja) | 絶縁された電磁軟鉄基粉末組成物のための潤滑剤 | |
JP2007185678A (ja) | 鋳造方法および鋳造金型用の水溶性離型剤 | |
JPH0759346B2 (ja) | 低圧鋳造用粉末離型剤 | |
CN101175617A (zh) | 模铸脱模剂 | |
JPH0759345B2 (ja) | 高圧鋳造用粉末離型剤 | |
US5378270A (en) | Mold release material for die castings | |
US20220316035A1 (en) | Thixomolding material, method for manufacturing thixomolding material, and thixomolded article | |
JPH049615B2 (ja) | ||
JPH0592232A (ja) | 金型鋳造用粉末離型剤 | |
US4634469A (en) | Parting composition comprising glycerol trioleate, castor oil and copper corrosion inhibitor | |
JPH06346075A (ja) | 溶湯鍛造用粉末離型剤 | |
JPH0237812B2 (ja) | ||
US20220316070A1 (en) | Thixomolding material, method for manufacturing thixomolding material, and thixomolded article | |
JP2945252B2 (ja) | 水除去型水溶性ダイカスト用離型剤 | |
JP2018159124A (ja) | 防錆剤組成物 | |
US3235394A (en) | Mold dressing composition | |
JPH07256389A (ja) | 低圧鋳造用粉体塗型剤 | |
JP2022154214A (ja) | チクソ成形用材料、チクソ成形用材料の製造方法およびチクソ成形体 | |
SU859009A1 (ru) | Смазка дл прессформ лить под давлением |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 13 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080628 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090628 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 14 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090628 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 15 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628 Year of fee payment: 15 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |