JPH075927A - 移動体駆動装置及び速度演算装置 - Google Patents

移動体駆動装置及び速度演算装置

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JPH075927A
JPH075927A JP14907793A JP14907793A JPH075927A JP H075927 A JPH075927 A JP H075927A JP 14907793 A JP14907793 A JP 14907793A JP 14907793 A JP14907793 A JP 14907793A JP H075927 A JPH075927 A JP H075927A
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moving body
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JP14907793A
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English (en)
Inventor
Hideaki Ogawa
秀明 小川
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡素な構成で、変動の遅い移動系の制御に適
した制御データを得る。 【構成】 グラビア彫刻機において、彫刻ヘッド27が
指定位置に移動するよう、次のように駆動制御される。
まず、ギャップセンサ29により一定周期で彫刻ヘッド
27の位置をサンプリングし、位置データとする。得ら
れた位置データと前回の位置履歴データとから、両者に
重み付けをして新たな位置履歴データを演算する。さら
に、現在の位置データと新たな位置履歴データとから、
両者に重み付けをして駆動データを演算する。そして、
得られた駆動データから彫刻ヘッド27を駆動する駆動
信号を演算し、その駆動信号に基づいて彫刻ヘッド27
を駆動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体を指定位置に移
動させるための移動体駆動装置と、移動体の位置を一定
周期でサンプリングして移動体の速度を演算する速度演
算装置とに関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】移動体駆動装置を備えたも
のの一例としてグラビア彫刻機がある。グラビア彫刻機
は、回転可能な円筒状のグラビアシリンダと、そのシリ
ンダ表面に凹点(セル)を形成するダイヤモンドバイト
を有するスタイラスとを備えている。スタイラスは、グ
ラビアシリンダの軸方向に移動する彫刻ヘッドに備えら
れている。グラビア彫刻機では、一定速度で回転するシ
リンダに対し数kHzの周波数でスライタスを振動させ
て、画像信号に応じた深さ(容積)のセルを形成する。
この場合には、スタイラスの振幅は±30μm程度で、
セルの深さは最大50μm程度である。これに対して、
グラビアシリンダの回転振れ量は数十μmであるため、
彫刻ヘッドをグラビアシリンダの回転振れに合わせて移
動させなければ、正確な大きさのセルを彫刻することが
できない。
【0003】特公平3−26123号公報には、彫刻ヘ
ッドにシューを設け、このシューをシリンダ表面に当接
させることで、彫刻ヘッドとシリンダ表面との間のギャ
ップを一定に保持する構成が示されている。前記従来の
シューを用いた構成では、常にシューの先端がシリンダ
表面に接触しているために、シリンダに傷が付きやす
い。また、シューが磨耗したり欠けたりすることでギャ
ップ長が変動し得るので、長期間安定して精度良く所定
ギャップを維持することが困難である。
【0004】そこで、シューに代えてギャップセンサを
用い、ギャップセンサによる検出ギャップ長に基づい
て、彫刻ヘッドとシリンダ表面との間の距離を制御する
構成が考えられる。また、ギャップセンサからの検出信
号に基づいて彫刻ヘッドの駆動制御信号を得る際の一般
的な手法として、PID(Proportional-Integral-Diff
erential)制御を採用することが考えられる。
【0005】しかしながら、彫刻ヘッドとグラビアシリ
ンダ表面との間のギャップの変動量は、制御系のサンプ
リング周期に比較して相対的に僅かである。かかる条件
下において、PID制御系等の一般的な離散値制御系を
採用すると、演算誤差が大きくなる。これは、1サンプ
リング周期内の位置の変動が、ギャップセンサに付属す
るA/Dコンバータの1bit分解能以下であることに
主として起因する。
【0006】離散系の速度検出方法を改善したものとし
て、特開平3−87665号公報には、位置データの変
化率の大小に応じてサンプリング周期を変化させる構成
が示されている。また、特開昭62−163911号に
は、速度検出にあたり、位置データのサンプリング周期
を短くし、速度制御のためのサンプリング周期を長くす
る方法が示されている。
【0007】しかしながら、前記従来の離散系の速度検
出方法では、サンプリング周期をも制御する必要がある
ので、制御系の負担が大きく、その結果全体構成が複雑
になる。本発明の目的は、簡素な構成で、変動の遅い移
動系の制御に適した制御データを得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る移動体駆動
装置は、移動体を指定位置に移動させるための装置であ
る。この装置は、位置データ獲得手段と位置履歴データ
演算手段と駆動データ演算手段と駆動信号演算手段と駆
動手段とを備えている。前記位置データ獲得手段は、移
動体の位置を一定周期でサンプリングして、位置データ
を得る。前記位置履歴データ演算手段は、前回の位置デ
ータと前回の位置履歴データとから、両者に重み付けを
して新たな位置履歴データを演算する。前記駆動データ
演算手段は、現在の位置データと新たな位置履歴データ
とから、両者に重み付けをして駆動データを演算する。
前記駆動信号演算手段は、駆動データから、移動体を駆
動する駆動信号を演算する。前記駆動手段は、駆動信号
に基づいて移動体を駆動する。
【0009】本発明に係る速度演算装置は、移動体の位
置を一定周期でサンプリングして位置データを得、その
位置データに基づいて移動体の速度を演算する装置であ
る。この装置は、位置履歴データ演算手段と速度データ
演算手段とを備えている。前記位置履歴データ演算手段
は、前回の位置データと前回の位置履歴データとから、
両者に重み付けをして新たな位置履歴データを演算す
る。前記速度データ演算手段は、現在の位置データと新
たな位置履歴データとから、両者に重み付けをして速度
データを演算する。
【0010】
【作用】本発明に係る移動体駆動装置では、位置データ
獲得手段が、移動体の位置を一定周期でサンプリングし
て、位置データを得る。そして、位置履歴データ演算手
段が、前回の位置データと前回の位置履歴データとから
両者に重み付けをして新たな位置履歴データを演算し、
さらに駆動データ演算手段が、現在の位置データと新た
な位置履歴データとから両者に重み付けをして駆動デー
タを演算する。そして、駆動信号演算手段が、得られた
駆動データから移動体を駆動するための駆動信号を演算
し、その駆動信号に基づいて駆動手段が移動体を駆動す
る。
【0011】ここでは、位置履歴データがそれまでの各
位置データの平均的な値となり、駆動データの演算周期
を長くしたことに相当するので、変動の遅い移動系にお
いて移動体の駆動制御を行う場合でも、簡素な構成でそ
の制御に適した駆動データを得ることができる。本発明
に係る速度演算装置では、位置履歴データ演算手段が、
前回の位置データと前回の位置履歴データとから両者に
重み付けをして新たな位置履歴データを演算し、さらに
速度データ演算手段が、現在の位置データと新たな位置
履歴データとから両者に重み付けをして速度データを演
算する。
【0012】位置履歴データがそれまでの各位置データ
の平均的な値となり、速度データの演算周期を長くした
ことに相当するので、変動の遅い移動系における速度演
算を行う場合であっても、簡素な構成でその制御に適し
た速度データを得ることができる。
【0013】
【実施例】構造 図1及び図2において、本発明の一実施例が採用された
グラビア彫刻機は、ベッド1と、ベッド1の上面に固定
された主軸台2と、主軸台2に対向して配置された芯押
し台3と、第1及び第2テーブル4,5とを備えてい
る。
【0014】ベッド1の上面には、芯押し台3を案内す
る1対のガイドレール6と、テーブル4,5を案内する
1対のガイドレール7とが互いに平行に配置されてい
る。芯押し台3の下方で1対のガイドレール6の間に
は、ボールねじ8がガイドレール6と平行に配置されて
おり、芯押し台3の下部に設けられたナット部(図示せ
ず)がこのボールねじ8に螺合している。ボールねじ8
の端部でベッド1の側部には、駆動モータ及びベルト等
からなる駆動機構9が配置されている。この駆動機構9
は、芯押し台3を主軸台2に対して接近または離反させ
ることが可能である。
【0015】主軸台2の中心部には、主軸10が回転自
在に設けられている。主軸10は、主軸台2の一端側に
設けられた駆動モータ及びベルト等からなる駆動機構1
1によって回転させられるようになっている。芯押し台
3の中心部にはセンタ12が出没自在かつ回転自在に配
置されている。芯押し台3の側部には駆動シリンダ13
が設けられており、このシリンダ13によってセンタ1
2を出没させることが可能である。グラビアシリンダC
は、主軸10とセンタ12との間に支持され得る。
【0016】第1テーブル4及び第2テーブル5は、ガ
イドレール7に沿って水平方向に移動可能である。1対
のガイドレール7の間には、レール7と平行のボールね
じ15が配置されている。各テーブル4,5の下部には
ボールねじ15に螺合するナット部(図示せず)が固定
されている。また、ボールねじ15の一端は駆動モータ
16に固定されている。この駆動モータ16は、ボール
ねじ15を回転させ、第1テーブル4及び第2テーブル
5をガイドレール7に沿って水平方向に移動させ得る。
【0017】第1及び第2テーブル4,5には、図3に
示すように、1対のガイドレール20が設けられてい
る。ガイドレール20は、ガイドレール7と直交する前
後方向に延びている。ガイドレール20には、彫刻ヘッ
ドを支持するヘッド支持台21が移動自在に装着されて
いる。一方、1対のガイドレール20の間にはボールね
じ22がガイドレール20と平行に配置されており、そ
の一端にはボールねじ22を回転するためのステッピン
グモータ23が設けられている。ヘッド支持台21の下
部はボールねじ22に螺合しており、ボールねじ22の
回転によってヘッド支持台21は、ガイドレール20に
沿いグラビアシリンダCに対して接近または離反可能と
なっている。
【0018】図4及び図5に示すように、ヘッド支持台
21は箱状であり、その内部にヘッド支持部材25が収
納されている。ヘッド支持部材25は、上下及び左右方
向から板ばね26を介してヘッド支持台21に支持され
ている。このため、板ばね26によって制限される範囲
であるが、ヘッド支持部材25はグラビアシリンダCに
対し半径方向(ガイドレール20に平行な方向)に移動
可能となっている。
【0019】ヘッド支持部材25の先部には彫刻ヘッド
27が固定されている。彫刻ヘッド27の上部には、ダ
イヤモンドバイトを有するスタイラス28が装着されて
いる。また、ヘッド支持部材25の先端面でスタイラス
28と同一高さ位置には、ギャップセンサ29が配置さ
れている。ギャップセンサ29は、グラビアシリンダC
の表面に非接触の状態で対向し、グラビアシリンダCま
での距離を測定する。このセンサ29は、たとえば、静
電容量式変位センサまたは光学式変位センサである。ギ
ャップセンサ29の近傍には、さらに近接スイッチ42
が配置されている。近接スイッチ42は、シリンダCの
表面までの距離が設定値(ギャップセンサ29が検出可
能な距離に比較してはるかに長い距離)になるとON信
号を出力するスイッチであり、たとえば光学式変位セン
サである。
【0020】ヘッド支持部材25の後部には、ヘッド支
持部材25をシリンダCに対してその半径方向に移動さ
せるためのボイスコイルモータ30が配置されている。
図6は、本装置のギャップ制御にかかわる制御ブロック
図である。図6において、ギャップセンサ29からの信
号は、アンプ31を介してA/D変換器32に入力され
る。そして、A/D変換器32でディジタル信号に変換
されたギャップデータは、DSP(ディジタル・シグナ
ル・プロセッサ)33に入力される。DSP33には、
データを記憶するためのメモリ34が接続されている。
DSP33の演算結果は、D/A変換器35を介して、
ボイスコイルモータ30を駆動するためのボイスコイル
モータドライバ36に入力される。このボイスコイルモ
ータドライバ36の出力信号はボイスコイルモータ30
に入力され、これにより彫刻ヘッド27をシリンダCに
対して接近または離反させることが可能である。
【0021】一方、彫刻機全体の制御を行う本体制御部
40は、DSP33に対して制御データを出力するよう
になっている。また、本体制御部40は、ステッピング
モータ23を駆動するためのステッピングモータドライ
バ41に対しても制御データを出力する。ステッピング
モータドライバ41はステッピングモータ23を駆動
し、ヘッド支持台21をシリンダCに対して接近または
離反させる。また、近接スイッチ42からのON信号
は、アンプ43を介して本体制御部40に入力される。
【0022】図7に、DSP33の機能を示す。DSP
33では、本体制御部40から出力される制御データと
しての目標値uから、ギャップセンサ29で得られた位
置データxを減算し、誤差eを得る。そして、誤差eに
基づいてその積分値Iを得る。一方、位置データxを用
いて比例計算及び速度計算を行い、比例データf0 と速
度データf1 とを得る。そして、積分値Iから比例デー
タf0 及び速度データf1 を減算し、駆動制御用の出力
データoutを得る。出力データoutは、ボイスコイ
ルモータドライバ36に出力される。なお、DSP33
のより詳細な機能は、以下の動作説明において詳述され
る。動作 上述の実施例の動作を、図8〜図10に示す制御フロー
チャートにしたがって説明する。なお、図8及び図9は
本体制御部40の制御フローチャート、図10はDSP
33の制御フローチャートである。
【0023】本体制御部40では、まずステップS1に
おいて初期設定を行う。この初期設定では、各部を初期
位置に移動させる等の処理を行う。次に、ステップS2
では、セルモニタモードが選択されたか否かを判断す
る。このセルモニタモードは、グラビアシリンダCに対
して試験的に彫刻を行い、セル深さを調整するためのモ
ードである。また、ステップS3では、ギャップ入力の
指令がなされたか否かを判断し、ステップS4では彫刻
指令がなされたか否かを判断する。さらに、ステップS
5では、その他の一般的な処理を行い、その処理後にス
テップS2に戻る。
【0024】セルモニタモードが選択された場合には、
プログラムはステップS2からステップS6に移行す
る。ステップS6では、グラビアシリンダCの非画像形
成領域に試験的にパイロットセルを彫刻する処理を実行
する。またギャップ入力が選択された場合にはステップ
S3からステップS7に移行する。ステップS7では、
オペレーターがセルモニタモードによって得られた結果
を参考にして、彫刻ヘッドとシリンダ表面との間の最適
ギャップ値を入力する。
【0025】彫刻開始指令がなされた場合には、ステッ
プS4からステップS8に移行し、彫刻処理を実行す
る。彫刻処理では、図9のステップS11で、ステッピ
ングモータドライバ41に対しステッピングモータ23
のONを指示する。これにより、ヘッド支持台21は、
グラビアシリンダCに対して接近するように前進する。
ステップS12では、近接スイッチ42がONするのを
待つ。近接スイッチ42がONすれば、ステッピングモ
ータ23のOFFをステップS13において指令する。
この段階で、ヘッド支持台21は、グラビア彫刻動作に
概ね適した位置に配置されたことになる。
【0026】ステップS14では、DSP33に対し動
作開始指令を行うとともに、目標値uを出力する。目標
値uは、ステップS7(図8)で入力された最適ギャッ
プ値に相当している。DSP33では、ステップS14
での指令に基づいて、目標値uを基準とするギャップ制
御動作(後述)を開始する。ステップS15では、主軸
及びセンタ12によって保持されたグラビアシリンダC
を回転駆動するとともに、予め入力された画像データに
したがった彫刻をスタイラス28によりグラビアシリン
ダCに対し行う。ステップS16では彫刻動作が完了し
たか否かを判断し、彫刻動作が完了すればステップS1
7に移行する。ステップS17では、DSP33に対し
動作終了指令を行う。
【0027】ステップS18では、ステッピングモータ
23をONして、ヘッド支持台21をグラビアシリンダ
Cから後退させる。そして、ステップS19において、
ヘッド支持台21が原点に戻るのを待つ。ヘッド支持台
21が原点に戻れば、ステップS20においてステッピ
ングモータ23を停止する。次に、DSP33の制御動
作を説明する。
【0028】図10のステップP1では、本体制御部4
0から出力された目標値u(図9のステップS14)を
読み込む。そして、ステップP2では、パラメータ
0 ,I 0 ,e0 ,a0 にそれぞれ「0」を代入する。
ステップP3では、位置データxを読み込む。ここで
は、ギャップセンサ29からの出力信号が、A/D変換
器32でディジタル値に変換された後、DSP33に位
置データxとして取り込まれる。ステップP4では、目
標値uから位置データxを減算することで誤差eを演算
する。そして、ステップP5で、積分値Iを次式(1)
にしたがって演算する。なお、KI は積分ゲイン定数で
ある。
【0029】 I=I0 +KI *(e+e0 ) …(1) ステップP6では、位置履歴データaを、次式(2)に
したがって演算する。 a=P1 *x0 +P2 *a0 …(2) ここで、
【0030】
【数1】
【0031】但し、Kdは微分ゲイン定数であり、Tは
サンプリング周期である。さらに、δは、位置データの
変動周期とサンプリング周期とから定まる定数であり、
具体的には実験により決定されたものである。このδ
は、速度計算時に、周波数範囲に影響を及ぼすパラメー
タである。P2 は、−1<P2 ≦1の範囲内の値であ
り、たとえば0.9〜1の範囲内の値である。位置履歴
データaは、過去の位置データの履歴を数値として表現
したものであり、実験値δとサンプリング周期Tとで定
まる定数P2 の大小によって、より現在に近いものを重
視するか、現在から遠いものを重視するかの調整が行え
る。
【0032】ステップP7では、次式(5)によって速
度データf1 を演算する。 f1 =P3 *x−a …(5) なお、
【0033】
【数2】
【0034】ステップP8では、次式(7)にしたがっ
て比例データf0 を演算する。 f0 =Kp *x …(7) ここで、Kp は比例ゲイン定数である。ステップP9で
は、出力データoutを、次式(8)に基づいて演算す
る。 out=I−f1 −f0 …(8) ステップP10では、出力データoutをD/A変換器
35を介してボイスコイルモータドライバ36に出力す
る。出力データoutを受けたボイスコイルモータドラ
イバ36は、その電圧値に基づいてボイスコイルモータ
30を駆動する。
【0035】ステップP11では、ステップP6で得た
位置履歴データaをパラメータa0に、ステップP3で
得た位置データxをパラメータx0 に、ステップP5で
得た積分値IをパラメータI0 に、ステップP4で得た
誤差eをパラメータe0 にそれぞれ代入する。ステップ
P12では、本体制御部40からの彫刻完了指令(ステ
ップS17)に基づいて、制御動作を終了すべきか否か
を判断する。本体制御部40が制御終了指令を行うまで
は、ステップP12からステップP3に戻り、ステップ
P3以下の処理を繰り返す。ステップP12において制
御終了であると判断すれば図10の処理を終了する。
【0036】ステップP3〜ステップP11の処理を繰
り返せば、前回の位置データ(パラメータx0 )と前回
の位置履歴データ(パラメータa0 )とから両者にP1
及びP2 の重み付けをして新たな位置履歴データaを演
算し、さらに現在の位置データxと新たな位置履歴デー
タaとに、それぞれP3 及び「1」の重み付けをして速
度データを演算する。実験値δを適切な値にすること
で、相対的に位置変動の遅い移動系の制御に適したI−
PD制御が行える。
【0037】上述の制御において実行する積分計算、速
度計算及び比例計算は次の考えに基づいて決定されたも
のである。積分値Iを式(11)のように定義する。 I/e=KI /s …(11) ここで、Iは積分値、eは誤差、KI は積分ゲイン定
数、sはラプラス変換定数である。ラプラス変換係数s
を離散値に変換するため、式(11)に式(12)を代
入すれば、 s=2/T*(z−1)/(z+1) …(12) 式(13)が得られる。なお、Tはサンプリング周期、
zはz変換を意味している。
【0038】 I=I0 +KI *(e+e0 ) …(13) ここで、I0 は前回のサンプリング時の積分値、e0
前回のサンプリング時の誤差である。この式(13)は
上述の式(1)と同一である。次に、速度データf1
式(14)のように定義する。 f1 /x=Kd *s/(1+δ*s) …(14) なお、xは位置データ、Kd は微分ゲイン定数、δは実
験値である。式(14)においてラプラス変換係数sを
離散値に変換するため、式(15)を代入すれば、 s=2/T*(z−1)2(z+1) …(15) 式(16)が得られる。
【0039】 f1 =2*Kd /(2*δ+T)*(x−x0 )+(2*δ−T) /(2*δ+T)*f1 ′ …(16) なお、x0 は前回のサンプリング時の位置データ、
1 ′は前回のサンプリング時の速度データである。こ
こで、式(17)、(18)、(19)のようにP1
2 及びP3 を定義すると、 P1 =2*Kd /(2*δ+T)*{1−(2*δ−T) /(2*δ+T)} …(17) P2 =(2*δ−T)/(2*δ+T) …(18) P3 =2*Kd /(2*δ+T) …(19) 式(21)が得られる。
【0040】 f1 =P3 *x−P1 *x0 −P2 *a0 …(21) なお、a0 は前回のサンプリング時の位置履歴データで
ある。ここで、位置履歴データaは、式(21)から次
のようになる。 a=P1 *x0 +P2 *a0 …(22) 式(17)は上述の式(3)と同一であり、式(18)
は上述の式(4)と同一であり、式(19)は上述の式
(6)と同一である。また、式(22)は上述の式
(2)と同一であり、式(21)は上述の式(5)と同
一である。
【0041】次に、比例データf0 を式(23)のよう
に定義する。 f0 /x=KP …(23) ここで、KP は比例ゲイン定数である。式(23)を変
形すれば、式(24)が得られる。 f0 =KP *x …(24) 得られた式(24)は上述の式(7)と同一である。
【0042】ここでは、速度計算に際し、式(14)に
おいて右辺の分母に(1+δ*s)を採用したので、得
られる速度データf1 に影響する過去の位置データの重
み付けを、実験値δの値を変更することで変更できる。
このため、サンプリング周期に比較して速度変動の緩慢
程度に応じて重み付けを変更でき、変動の遅い移動系の
制御に適した制御データを演算できる。
【0043】〔他の実施例〕 (a) 図10のステップP7〜ステップP9に代え
て、図11のステップP13及びステップP14を採用
してもよい。ここでは、ステップP13においてパラメ
ータfを式(9)にしたがって演算する。
【0044】f=P3 ′*x−a …(9) ここで、f=f1 +f0 、P3 ′=P3 +Kp である。
ステップP14では、式(10)にしたがって出力デー
タoutを演算する。 out=I−f …(10) また、必要に応じ、比例計算(ステップP8)を省略
し、演算を簡略化することによっても、本発明を同様に
実施できる。 (b) 本発明は、グラビア彫刻機の彫刻ヘッドの駆動
制御部分への採用に限定されることはなく、工作機械等
のテーブル駆動部や、ロボットアームの回転駆動部等の
種々の装置に適用され得る。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る移動体駆動装置では、前回
の位置データと前回の位置履歴データとから両者に重み
付けをして新たな位置履歴データを演算するとともに、
現在の位置データと新たな位置履歴データとから両者に
重み付けをして駆動データを演算するので、簡素な構成
で、変動の遅い移動系の制御に適した駆動データを得る
ことができる。
【0046】本発明に係る速度演算装置では、前回の位
置データと前回の位置履歴データとから両者に重み付け
をして新たな位置履歴データを演算するとともに、現在
の位置データと新たな位置履歴データとから両者に重み
付けをして速度データを演算するので、簡素な構成で、
変動の遅い移動系の制御に適した速度データを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が採用されたグラビア彫刻機
の正面図。
【図2】その平面図。
【図3】その第1テーブル部分の斜視部分図。
【図4】その彫刻ヘッド取付部分の正面概略図。
【図5】その彫刻ヘッド取付部分の縦断面概略図。
【図6】そのギャップ制御部分の概略ブロック図。
【図7】DSPの機能を示すブロック図。
【図8】本体制御部の制御フローチャート。
【図9】本体制御部の制御フローチャート。
【図10】DSPの制御フローチャート。
【図11】変形例の部分フローチャート。
【符号の説明】
23 ステッピングモータ 27 彫刻ヘッド 29 ギャップセンサ 30 ボイスコイルモータ 33 DSP 40 本体制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動体を指定位置に移動させるための移動
    体駆動装置であって、 前記移動体の位置を一定周期でサンプリングして、位置
    データを得る位置データ獲得手段と、 前回の前記位置データと前回の位置履歴データとから、
    両者に重み付けをして新たな位置履歴データを演算する
    位置履歴データ演算手段と、 現在の前記位置データと新たな前記位置履歴データとか
    ら、両者に重み付けをして駆動データを演算する駆動デ
    ータ演算手段と、 前記駆動データから、前記移動体を駆動する駆動信号を
    演算する駆動信号演算手段と、 前記駆動信号に基づいて前記移動体を駆動する駆動手段
    と、を備えた移動体駆動装置。
  2. 【請求項2】移動体の位置を一定周期でサンプリングし
    て位置データを得、前記位置データに基づいて前記移動
    体の速度を演算する速度演算装置であって、 前回の前記位置データと前回の位置履歴データとから、
    両者に重み付けをして新たな位置履歴データを演算する
    位置履歴データ演算手段と、 現在の前記位置データと新たな前記位置履歴データとか
    ら、両者に重み付けをして速度データを演算する速度デ
    ータ演算手段と、を備えた速度演算装置。
JP14907793A 1993-06-21 1993-06-21 移動体駆動装置及び速度演算装置 Pending JPH075927A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003072017A (ja) * 2001-09-04 2003-03-12 Printing Bureau Ministry Of Finance 印刷版面の彫刻機及び該彫刻機により彫刻した印刷版
WO2004009652A1 (ja) * 2002-07-22 2004-01-29 Jsr Corporation 結晶性1,2−ポリブタジエンの製造方法

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