JPH0758444B2 - 流量圧力自動調節装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、主として流体の流量，圧力等の自動調節に利
用されるものであり、特に流量圧力自動調節装置に於け
る流路全閉状態の検出機構の改良に関するものである。

（従来の技術） 一般に、電動式の流量圧力自動調節装置に於いては、流
体流路の全閉状態をリミツトスイツチやポテンシヨメー
タ等によつて検出し、該検出信号によつて駆動用モータ
を停止するよう構成されている。

第５図は、この種の流量圧力自動調節装置の一例を示す
ものであり、図に於いて１は駆動用モータ,2は回転軸,3
はボールねじ,4はガイドスライダー,5はスプリング,6は
シヤフト押え,7はシヤフト,8は栓体,9は栓座,10は框体,
11はポテンシヨメータである。

流体の流路を閉鎖する場合には、駆動用モータ１を所定
の方向へ回転してボールねじ３を回動させ、これに螺合
するガイドスライダー４を下方向へ押し上げる。これに
より、スプリング５を介してシヤフト押え６が下方へ押
し下げられ、シヤフト７の先端の栓体８が栓座９へ当接
する。

一方、駆動用モータ１の回動によりポテンシヨメータ11
の摺動子が上下動するよう構成されており、前記ガイド
スライダー４の下降量がポテンシヨメータ11の出力電圧
値として検出される。即ち、ポテンシヨメータ11の出力
電圧値が、予かじめ設定したガイドスライダー４の規定
下降量に対応する値になつた時に、駆動用モータ１の駆
動制御装置を介してモータ１が停止され、栓体８は、栓
座９へ所定の押圧力で押圧された状態に保持される。

尚、前記第５図に於いては、ポテンシヨメータ11を用い
てガイドスライダー４の下降量を検出するようにしてい
るが、ポテンシヨメータ11に替えてリミツトスイツチを
使用し、所定位置までガイドスライダー４が下降したと
きにスイツチ12を作動させ、モータ１の回転を停止する
ようにしたものもある。

しかし、この種の自動調節装置に於いては、栓体８及び
栓座９の磨耗が不可避である。従つて、流体流路の全閉
状態を確実に検出し、モータ１の制御精度を上げて流体
の漏洩を防止するためには、ガイドスライダー４の下降
量即ちポテンシヨメータ11の設定値（リミツトスイツチ
12を使用するものにあつては、リミツトスイツチの作動
位置）を栓体８や栓座９の磨耗量に応じて再々調整する
必要があり、自動調節装置の保守や制御精度等の点に多
くの問題が残されている。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、電動式流量圧力自動調節装置の全閉作動検出
機構に於ける上述の如き問題、即ちポテンシヨメータ
11の設定値やリミツトスイツチの作動位置を制御装置の
栓体８や栓座９の磨耗量に応じて再調整する必要があ
り、装置の保守に手数がかかり過ぎること、制御精度
が低下して全閉時に流体の漏れを生じ易いこと等の問題
を解決せんとするものであり、栓体８や栓座９の磨耗が
進行しても、その都度制御設定値等の再調整を必要とす
ることなく、正確な全閉作動状態の検出が行なえ、全閉
時に於ける流体の漏れや栓体８の過度の押し下げによる
シヤフト７や栓体８、栓座９等の破損を皆無とした流量
圧力自動調節装置を提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 本体第１発明は、駆動用モータ１と；モータ回転軸２の
回動により上下動するガイドスライダー４と；ガイドス
ライダー４より下方へ突設したストツパー支持体14と；
ストツパー支持体14に電気的に絶縁して配設され且つ中
央に設けた挿通路18の内周面18aを電気的接触面とした
ストツパー16と；前記挿通路18内へ上方より挿入係止さ
れ、その係止面6aを前記内周面18aとの電気的接触面と
したシヤフト押え６と；シヤフト押え６とガイドスライ
ダー４間に配設したスプリング５と；シヤフト押え６よ
り下方へ突設され、先端に栓体８を備えたシヤフト７
と；栓座９を備えた框体10とより構成され、前記ストツ
パー16の挿通路内周面18aとシヤフト押え６の係止面6a
間を流路全閉時の検出用接点とし、該接点の開放により
駆動用モータ１を停止するようにしたことを発明の基本
構成とするものである。

又、本件第２発明は、駆動用モータ１と；モータ回転軸
２の回動により上下動するガイドスライダー４と；ガイ
ドスライダー４より下方へ突設され、その下方部に中央
に挿通路18を有するストツパー16を備えたストツパー支
持体14と；ストツパー支持体14に電気的に絶縁して固設
した接触片24と；前記ストツパー16の挿通路18内へ上方
より挿入係止され、その外周面に前記接触片24との電気
的接触面を設けたシヤフト押え６と；シヤフト押え６と
ガイドスライダー４間に配設したスプリング５と；シヤ
フト押え６より下方へ突設され、先端に栓体８を備えた
シヤフト７と；栓座９を備えた框体10とより構成され、
前記接触片24とシヤフト押え６間を流路全閉時の検出用
接点とし、該接点の開放により駆動用モータ１を停止す
るようにしたことを発明の基本構成とするものである。

（作用） モータ１の回動により、ボールねじ３を介してガイドス
ライダー４が下方向へ移動し、スプリング５により一定
の押圧力で下方向へ押圧された状態で、シヤフト押え６
も下降する。

シヤフト７先端の栓体８が栓座９へ当座すると、シヤフ
ト押え６の下降は停止するが、ガイドスライダー４の方
は引き続き下降するため、ストツパー16とシヤフト押え
６間の接点（又は、シヤフト押え６と接触片24間の接
点）が切れ、制御電流や制御回路の電気定数が変化す
る。

前記制御電流や電気定数の変化により、モータの駆動制
御回路が作動され、モータが停止されると共に、流体流
路が閉路状態に保守される。

（実施例） 第１図は本発明に係る流量圧力自動調節装置の縦断面図
であり、第２図は第１図のＡ部拡大図である。尚、第１
図及び第２図に於いて、前記第５図と共通する部位には
同一参照番号が使用されている。

第１図及び第２図を参照して、駆動用モータ１はケース
34の内部方に配設されており、回転軸２が軸受13を通し
て竪向きに延設されている。回転軸２の先端にはボール
ねじ３が固設されており、該ボールねじ３はガイドスラ
イダー４のねじ孔へ螺着されている。

前記ガイドスライダー４は、ケース34の中央部に上下方
向へ摺動自在に挿着されてお、該ガイドスライダー４の
下端には円筒状のストツパー支持体14の上端が嵌着され
ている。

前記ストツパー支持体14の下端には、絶縁リング15を介
設してストスツパー16が挿着されており、ボルト17によ
りストツパー支持体14及びストツパー16がガイドスライ
ダー４の下端に固着されている。

前記ストツパー16の中央にはシヤフト押え６の挿通孔路
18が形成されており、該挿通路18の内周面18aにシヤフ
ト押え６の係止面6aが係合し、内周面18aと係止面6aは
夫々電気的に導通接触した状態となつている。

前記シヤフト押え６にはシヤフト７の上端が螺着されて
おり、且つ該シヤフト押え６は常時スプリング５によつ
て一定の押圧力でストツパー16側へ押圧されている。
又、シヤフト７の下端には栓体８が固着されており、該
栓体８が栓座９へ当・離座することにより流体通路19の
開閉が行なわれる。

尚、第２図に於いて、20,21,22は絶縁皮膜若しくは絶縁
スリーブであり、ボルト17,ストツパー16及びシヤフト
ガイド、スプリング５間の絶縁を確保するものである。
又、23はリード線であり、ストツパー16とシヤフトガイ
ド６間の電気的な開・閉を外部へ取り出すものである。

次に、当該流量圧力自動調節装置の作動について説明す
る。

ステツピングモータ１が流路を閉鎖する方向に回動し、
ボールねじ３が回転すると、これに螺合したガイドスラ
イダー４が下降する。これにより、シヤフト押え６もス
プリング５によつて一定の押圧力でストツパー16側へ押
圧された状態で下降する。

シヤフト押え６即ちシヤフト７が下降し、栓体８が栓座
９へ当接すると、シヤフト押え６の下降は停止するが、
ストツパー16は引き続き下降し、ストツパー16とシヤフ
トガイド６とが離れる。

前記ストツパー16とシヤフトガイド６とが離れると、リ
ード線23の導通が遮断され、電流の変化（リード線23に
電流を流している場合）や、リード23とアース間の抵抗
並びに静電容量の変化が生じ、これによつて後述する如
くモータ１の駆動制御装置が作動され、モータ１の回転
が停止される。

尚、本実施例に於いては、ストツパー16を機体から電気
的に絶縁し、これを一方の接触片とする構成としている
が、第３図に示す本件第２発明のように、ストツパー支
持体14側に絶縁物15aを介して接触片24を固着し、流路
が全閉状態になつて桟状のストツパー16とシヤフト押え
６とが解離した瞬間に、前記接触片24がシヤフト押え６
側から電気的に遮断されるように構成してもよい。

第４図は、前記モータ駆動制御装置の一例を示すブロツ
ク線図であり、図に於いて25はセンサー,26はトランジ
スター,27は単安定マルチバイブレータ,28はカウンタ
ー,29は比較回路,30はラツチ回路,31はA/D変換回路,32
は設定器,33は駆動回路である。

リセツト信号Ｒを入力すると、ラツチ回路30がクリアー
されると共にカウンター28がプリセツトされ、Ａ＜Ｂの
状態となつて、駆動回路33によりモータ１は流体流路を
閉鎖する方向に回動される。

一方、センサー25は、流体流路が開放の状態のとき、即
ち前記ストツパー16とシヤフト押え６とが接触し、リー
ド23がアースされているときには、その出力が高の状態
になつている。今、流体流路が閉鎖され、ストツパー16
とシヤフト押え６とが離れると、その瞬間にセンサー25
の前記出力が低の状態となり、トランジスタ26によつて
単安定マルチバイブレータ27への入力が行なわれ、単安
定マルチバイブレータ27はワンシヨツト信号を出力す
る。これにより、カウンター28の出力はリセツトされ、
比較回路29の出力はＡ＝Ｂにされてモータ１が停止され
る。

その結果、前記シヤフト７はスプリング５によつて定ま
る弾性力で下方向へ押圧された状態に保持され、流体流
路は閉鎖状態に保持される。

（発明の効果） 本発明では、栓体８が栓座９へ当座することによつてシ
ヤフト押え６とストツパー16（又は接触片24）との接触
が解かれ、これによりモータ１の停止制御を行なう構成
としているため、栓体８や栓座９等に磨耗が生じ、流路
全閉時のシヤフト基準位置が変位しても、その都度検出
装置の調整を行なう必要がなく、確実に流路全閉状態の
検知が行なえる。

また、スプリング５の弾性力により、一定の押圧力で栓
体８を栓座９へ押し付けた状態でモータ１が停止される
ため、流路は確実に全閉状態に保持されることになり、
流体の漏洩等は皆無になる。

本発明は上述の通り優れた実用的効用を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、第１発明に係る流量圧力自動調節装置の縦断
面図であり、第２図は第１図のＡ部拡大図である。 第３図は第２発明の要部を示す拡大縦断面図である。 第４図は、モータ制御装置の一例を示す制御ブロツク線
図である。 第５図は、従前の流量圧力自動調節装置の縦断面図であ
る。 １……駆動用モータ、９……栓座 ２……回転軸、10……框体 ３……ボールねじ、14……ストツパー支持体 ４……ガイドスライダー、16……ストツパー ５……スプリング、18……挿通路 ６……シヤフト押え、23……リード線 ７……シヤフト、24……接触片 ８……栓体

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】駆動用モータ（１）と；モータ回転軸
   （２）の回動により上下動するガイドスライダー（４）
   と；ガイドスライダー（４）より下方へ突設したストツ
   パー支持体（14）と；ストツパー支持体（14）に電気的
   に絶縁して配設され且つ中央に設けた挿通路（18）の内
   周面（18a）を電気的接触面としたストツパー（16）
   と；前記挿通路（18）内へ上方より挿入係止され、その
   係止面（6a）を前記内周面（18a）との電気的接触面と
   したシヤフト押え（６）と；シヤフト押え（６）とガイ
   ドスライダー（４）間に配設したスプリング（５）と；
   シヤフト押え（６）より下方へ突設され、先端に栓体
   （８）を備えたシヤフト（７）と；栓座（９）を備えた
   框体（10）とより構成され、前記ストッパー（16）の挿
   通路内周面（18a）とシヤフト押え（６）の係止面（6
   a）間を流路全閉時の検出用接点とし、該接点の開放に
   より駆動用モータ（１）を停止するようにしたことを特
   徴とする流量圧力自動調節装置。
2. 【請求項２】ストツパー支持体（14）をガイドスライダ
   ー（４）と一体的に形成した特許請求の範囲第１項に記
   載の流量圧力自動調節装置。
3. 【請求項３】駆動用モータ（１）と；モータ回転軸
   （２）の回動により上下動するガイドスライダー（４）
   と；ガイドスライダー（４）より下方へ突設され、その
   下方部に中央に挿通路（18）を有するストツパー（16）
   を備えたストツパー支持体（14）と；ストツパー支持体
   （14）に電気的に絶縁して固設した接触片（24）と；前
   記ストツパー（16）の挿通路（18）内へ上方より挿入係
   止され、その外周面に前記接触片（24）との電気的接触
   面を設けたシヤフト押え（６）と；シヤフト押え（６）
   とガイドスライダー（４）間に配設したスプリング
   （５）と；シヤフト押え（６）より下方へ突設され、先
   端に栓体（８）を備えたシヤフト（７）と；栓座（９）
   を備えた框体（10）とより構成され、前記接触片（24）
   とシヤフト押え（６）間の流路全閉時の検出用接点と
   し、該接点の開放により駆動用モータ（１）を停止する
   ようにしたことを特徴とする流量圧力自動調節装置。