JPH0758256A - ダイヤモンド放熱基板およびその製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド放熱基板およびその製造方法

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JPH0758256A
JPH0758256A JP16209393A JP16209393A JPH0758256A JP H0758256 A JPH0758256 A JP H0758256A JP 16209393 A JP16209393 A JP 16209393A JP 16209393 A JP16209393 A JP 16209393A JP H0758256 A JPH0758256 A JP H0758256A
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喜之 山本
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孝 築野
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貴浩 今井
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Abstract

(57)【要約】 フィンを持つダイヤモンド放熱基板と、これを簡便に製
造する方法。 【目的】 放熱性のより高い放熱基板と、その簡便な製
造方法を提供する。 【構成】 フィンをつけることにより、その熱抵抗が低
減する。また、溝を持つ基板、あるいはブロックを並
べ、フィンを溝あるいは間隙に挿入、ダイヤモンドを成
長させることで容易にフィンを持つダイヤモンド放熱基
板を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子やコンプレ
ッサーなどの放熱用に用いられる、極めて高い放熱性を
有するダイヤモンド放熱基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子を実装するパッケージなどに
対する放熱特性は、実装される素子の高性能化に伴う発
熱量の増大で、ますます要求される特性が厳しくなって
きている。これに対して、パッケージの熱抵抗を低下さ
せる手法として、例えばより高熱伝導性の材料を採用す
ることや、強制空冷や強制水冷等による対流熱伝達性の
改善などがこれまで行われてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在パッケージに用い
られているアルミナなどの材料では、近い将来により高
性能な素子が実用化された際、その放熱特性が問題とな
ることが確実である。すなわち、現状パッケージでは、
その熱抵抗が大きく、素子自体の発熱を十分に放散させ
ることができずに素子温度が上昇し、その結果素子が誤
動作、あるいは暴走をおこすなどの問題が生じる。この
問題を解決するためには、前述したようにより高熱伝導
性の材料を用いることが有効であり、現存する物質中も
っとも熱伝導率の大きいダイヤモンドも半導体レ−ザダ
イオードなどでは使用されている。現在、放熱用に用い
られているダイヤモンドは天然または高圧合成法で人工
的に製造された単結晶と気相合成法で製造された多結晶
のものがあるが、これらは一般に板状のものに限られ
る。しかしながら、放熱基板が輸送する熱は最終的には
空気や冷却水などの流体に伝えて排出されなければなら
ない。このような流体への熱交換性能を向上させるため
には、フィンなどを備えた放熱面積の大きい構造が有利
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の問題点に
鑑みてなされたものであり、まず、放熱面に熱伝導性の
大きな材料から成るフィン構造を持った放熱基板を形成
することにより、その熱抵抗を大幅に低減する。また、
気相合成法によりフィン構造を持ったダイヤモンドによ
る放熱基板を得るための非常に簡便な製造方法を提供す
る。すなわち、適当なブロックをフィンを形成する間隔
で配置し、その間隙にダイヤモンド自立膜を挿入、ブロ
ックの上にダイヤモンドを成長させるための基材を置い
て、その上にダイヤモンドを気相成長させる方法と、加
工のしやすい基材に、あらかじめ所望の大きさに用意し
たダイヤモンド自立膜を挿入するための溝を形成し、こ
の溝にダイヤモンド自立膜を挿入した後そのうえにダイ
ヤモンドを成長させ、基材を除去することによって、フ
ィン構造を持ったダイヤモンド放熱基板を得る方法であ
る。ここで、間隙あるいは溝の中に挿入するフィンとな
る物質に関しては、ダイヤモンド自立膜である必要はな
く、1W/cm・K以上の熱伝導性を持つ物質であれば
よい。なお、ここで自立膜というのは、基材を除去して
もダイヤモンド膜として形状を維持できる程度の厚みを
有する膜のことで通常0.2mm以上あればよい。
【0005】少なくとも板状のダイヤモンド基板と、放
熱性を高めるために該ダイヤモンド基板上に設けられた
熱伝導率1W/cm・K以上の材質からなるフィンを有
する、ダイヤモンド放熱基板である。少なくとも板状の
ダイヤモンド基板と、放熱性を高めるために該ダイヤモ
ンド基板上に設けられたダイヤモンドからなるフィンを
有するダイヤモンド放熱基板である。
【0006】放熱性を高めるためのフィンを有するダイ
ヤモンド放熱基板を製造する方法であって、少なくとも
分割基材をフィンを挿入するための間隙をおいてブロッ
ク上に並べる工程と、フィンの最上部が分割基材表面の
高さとほぼ等しくなるようにフィンを分割基材の間隙に
挿入する工程と、分割基材とフィンの上にダイヤモンド
を成長させる工程と、分割基材を除去してフィンを持つ
ダイヤモンド放熱基板を得る工程を含むことを特徴とす
るダイヤモンド放熱基板の製造方法に関するものであ
る。
【0007】放熱性を高めるためのフィンを有するダイ
ヤモンド放熱基板を製造する方法であって、少なくとも
気相合成法により製造したダイヤモンド板を適当な形状
に切断加工して分割基材とする工程と、ダイヤモンド分
割基材をフィンを挿入するための間隙をおいてブロック
上に並べる工程と、フィンの最上部が分割基材表面の高
さとほぼ等しくなるようにフィンをダイヤモンド分割基
材の間隙に挿入する工程と、ダイヤモンド分割基材とフ
ィンの上にダイヤモンドを成長させる工程と、ダイヤモ
ンド分割基材を除去せずにフィンを持つダイヤモンド放
熱基板を得る工程を含むことを特徴とするダイヤモンド
放熱基板の製造方法に関するものである。
【0008】放熱性を高めるためのフィンを有するダイ
ヤモンド放熱基板を製造する方法であって、少なくとも
ダイヤモンドを成長させるための基材にフィンを挿入す
るための適当な深さの溝を形成する工程と、基材に形成
した溝に溝の深さとほぼ等しい高さのフィンを挿入する
工程と、フィンを挿入した基材の上に気相合成法でダイ
ヤモンドを成長させる工程と、基材を除去してフィンを
持つダイヤモンド放熱基板を得る工程を含むことを特徴
とするダイヤモンド放熱基板の製造方法に関するもので
ある。ダイヤモンド放熱基板の厚みは当然自立膜以上の
厚さを必要とするが、厚すぎると合成に時間がかかり経
済的でなく、薄すぎると機械的強度が弱くなるので、5
mm以下0.3mm以上の厚みが適当である。
【0009】
【作用】以下に本発明の具体的な内容について示す。ま
ず、フィンとなるべき材料であるが、例えば気相合成ダ
イヤモンドの自立膜が、その大きな熱伝導率、さらに大
面積のものが比較的容易に得られる点で好ましい。この
膜の合成方法は何であっても良い。自立膜として得るこ
とができる厚さ以上で、フィンとして用いたい厚さに成
長させた後、その基材を何らかの方法(例えば酸処理)
で除去する。この自立膜は放熱基板のフィンの部分とな
るので、その大きさに切断加工を行う。ダイヤモンドの
切断加工には、例えばレーザー光を用いた加工を利用す
ることができる。
【0010】本発明では、放熱基板の熱輸送の主体とし
て熱伝導性の最も高いダイヤモンドを使用しているの
で、フィンとして使用する材料にはダイヤモンドほど熱
伝導率の高くない材料を用いても、全体として高い放熱
効果を発揮することができる。ダイヤモンド放熱基板の
フィンとして効果を有するのは、室温付近で1W/cm
・K以上の熱伝導率を有する材料でダイヤモンドを成長
する際の700℃の温度に耐える材料であれば良い。こ
のような材料としてはダイヤモンド立方晶窒化ホウ素、
珪素、炭化珪素、窒化アルミ、銅、タングステン、モリ
ブデンなどがある。この中でも、熱膨張係数がダイヤに
近い方がよいのでダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、珪
素、炭化珪素、炭化アルミ、タングステン、モリブデン
などが良好である。これらの材料は分割基材としても用
いられる。これらの中で、その端部に気相合成でダイヤ
モンドを成長させたときに密着性が保たれるものである
方がより好ましく、そのような条件を備えるものとして
は高圧合成あるいは天然の単結晶ダイヤモンド、あるい
は先ほど示した気相合成ダイヤモンド、さらにはcBN
等をあげることができる。cBNの中では、ほとんど結
合材を含まないPcBNと言われているものや、気相合
成で得られたcBN膜を利用することができる。
【0011】このフィンの形状であるが、その放熱特性
と生産効率を考慮した場合、厚さ500μm以上2mm
以下、高さとしては5mm以上であることが好ましい。
また、フィンのとりつけられるべき間隔は小さすぎると
その放熱特性が著しく損なわれるが、開きすぎても放熱
面積を稼ぐことができずやはり好ましくない。具体的に
は1mm以上5mm以下程度が目安となるが、その搭載
する素子の発熱状況、およびパッケージの空冷条件等に
よりこれらの値は影響をうける。次に、このフィンを持
つダイヤモンド放熱基板の作製法について示す。本発明
において示されるフィンを持つダイヤモンド放熱基板の
作成方法は、フィンとなる材料を何らかの方法で保持
し、その上端部をそろえてその上に気相合成法によりダ
イヤモンドを成長させる方法に要約される。その保持方
法に関して2つの方法をあげることができ、以下により
詳細に開示する。
【0012】まず第一に、適当な間隔をあけたブロック
を用いる方法について示す。即ち、ダイヤモンド気相合
成の雰囲気で安定である材質でできたブロックを、その
間にフィン用の物質を挿入するための隙間をあけて並べ
る。その大きさは、フィンをつける間隔に応じて適宜選
べばよい。気相合成のダイヤモンドを成長させることの
できる分割基材をこのブロックの上に敷き詰める。この
分割基材はダイヤモンドをその上に成長させることがで
き、かつ後で容易に取り除くことができるものである必
要があり、具体的には多結晶Si基板があげられる。こ
の際、ダイヤモンドをより容易に成長させるために、分
割基材に傷つけ処理を施した方が好ましい。
【0013】また、ここにダイヤモンドを用いると、以
下の分割基材を取り除く工程を省略することができ、ま
た分割基材を有効利用することが可能となる。ブロック
の高さは、上に載せる分割基材の表面が、フィンの高さ
と等しいかあるいは若干低くなる程度が好ましい。こう
して分割基材を並べた後、気相合成法でダイヤモンドを
成長させる。ダイヤモンドを気相合成する方法は、特に
制限されるものではないが、例えば熱フィラメントCVD
法等を用いると、比較的容易に大面積の放熱基板を得る
ことができる。成長させる厚さは自立膜を得られる程度
以上であればよく、所望の厚さのダイヤモンドを成長さ
せた後、必要に応じて基材を除去し、フィン付きのダイ
ヤモンド放熱基板を得ることができる。
【0014】次に第二の方法として、溝入れ加工の可能
な基材を用いる方法について示す。即ち、ダイヤモンド
をその上に成長させることが可能で、また溝入れ加工が
容易であり、かつその成長後その材料だけを容易に除去
可能という条件を満たす材料を選び、所望の位置にフィ
ン用の物質例えば先に作製したダイヤモンド自立膜を挿
入するための加工を施す。この加工方法も特に限定され
るものではなく、フィン用の物質を挿入するだけの精度
で基材上に加工ができるものであれば何でもよい。フィ
ンを挿入する際には、ブロックを用いる方法と同じよう
に、フィンの上端が基板の表面と同じ高さであるか、若
干でていることが好ましく、基板表面よりも低くなって
いるのは好ましくない。ここで用いるべき基材の材料と
しては、例えば多結晶Siをあげることができる。
【0015】また、これもブロックを用いる方法と同じ
ように基材の溝のない部分に、ダイヤモンドを敷き詰
め、この上にダイヤモンドを成長させることによって、
以下の分割基材を除去する工程を省略することができ、
ブロックの再利用も可能となる。この場合も、敷き詰め
たダイヤモンドの表面と、フィンの高さとの関係はフィ
ンが若干でているか全く同じになっていることが望まし
い。こうして、高熱伝導性のフィン用の物質を挿入した
基材上に、気相合成法によりダイヤモンドを成長させ
る。この方法の場合も、溝入れ加工を施す前か、フィン
用の物質を挿入する前に、基材表面に傷つけ処理を施し
た方が望ましい。ここで成長させるダイヤモンドも、自
立膜が得られる程度の膜厚が必要である。自立膜が得ら
れる程度にダイヤモンドを成長させた後、ブロック上か
ら基材ごと取り出し、その基材を除去する。そうする
と、ダイヤモンド上に、ダイヤモンドあるいは高熱伝導
性を持つフィンを有する放熱基板を得ることができる。
基材部分を除去する方法としては、酸処理などをあげる
ことができる。
【0016】
【実施例】(実施例1) 多結晶Si基板(30×30
×5mm)に、ダイヤモンド砥粒を用いて傷付け処理を
行った後、長さ24mm、幅1mm、深さ4mmの溝
を、2mm間隔で8本形成した。この溝の各々に、いわ
ゆるPcBNと言われるcBN焼結体(4×24×1m
m、5W/cm・K)を挿入した。このときその頭部が
Si基板より50μm以上、100μm以下でるように
溝中に適当なスペーサーを挿入して高さを調節した。こ
のようにして得たcBN焼結体の入った多結晶Si基板
の上に、熱フィラメントCVD法により多結晶ダイヤモン
ドを1mm成長させた。成長条件は2%CH4−H2雰
囲気中、全圧100Torr、基板温度850℃であっ
た。基材のSiを混酸で処理することで、30×30×
1mmの大きさで、24×4×1mmのcBNフィンを
8枚持つダイヤモンド放熱基板を得ることができた。こ
うして得られた放熱基板の放熱特性は、2m/sec強
制空冷下での測定において0.8℃/Wとなり、フィン
を持たないものの熱抵抗3℃/Wに比べ、大幅に向上し
た。(図1)
【0017】(実施例2) 多結晶Si基板(25×2
5×5mm)上に、熱フィラメントCVD法で、実施例1
と同じ条件で多結晶ダイヤモンドを600μm成長させ
た。基材溶解後、これをエキシマレーザーにより、2×
24×0.6mm厚のダイヤモンド自立膜とした。ま
た、フィンとなるダイヤモンド自立膜(15W/cm・
K)を同様にして1mm厚に作製、これを4×24×1
mmにレーザー加工した。次に、Moブロック(2×2
5×3.5mm)9個用意し、これを1mm間隔で並
べ、その間に先ほど用意したフィンを挿入した。またこ
のブロックの表面に、2×24×0.6mm厚のダイヤ
モンド自立膜を分割基材として置いた。このとき、ダイ
ヤモンドの表面の高さはフィンの高さより低かったが、
その差は50μm以下であった。こうして、Moブロッ
ク上に並べたダイヤモンド、及びその間に挟んだダイヤ
モンドフィンの上に、実施例1と同様の条件でダイヤモ
ンドを0.4mm成長させた。成長後、なんらの処理を
経ずに、26×24×1mmの大きさで、ダイヤモンド
フィンを8枚持つダイヤモンド放熱基板を得ることがで
きた。熱抵抗を2m/sec強制空冷下で測定したとこ
ろ0.5℃/Wとなり、フィンを持たないものに比べそ
の放熱特性が大幅に向上した。(図2)
【0018】
【発明の効果】以上、本発明により提供されるダイヤモ
ンド放熱基板を用いることにより、従来のパッケージの
放熱特性が大幅に改善され、高速、大消費電力の素子を
搭載する放熱基板が実現される。また、本発明により提
供される製造方法を用いることにより、ダイヤモンドを
用いたフィンを持つ放熱基板を簡便に、効率よく作成す
ることが可能となり、高性能素子を搭載する基板を安価
に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において述べた本発明における放熱基
板の製造法を説明する図である。 a)フィンを挿入するべき溝を持った多結晶Si基板。 b)上述の溝にcBN焼結体を挿入した多結晶Si基
板。 c)b)で示した基板に気相合成法によりダイヤモンド
を成長させたもの。 d)cBNフィンを持つダイヤモンド放熱基板。
【図2】実施例2において述べた本発明における放熱基
板の製造法を説明する図である。 a)Moブロックを並べた間隙に気相合成ダイヤモンド
のフィンを挿入し、またその表面にダイヤモンドを並べ
たもの。 b)a)で示した基板に気相合成ダイヤモンドを成長さ
せたもの。 c)ダイヤモンドフィンをもつダイヤモンド放熱基板。
【符号の説明】
1:多結晶Si基板 2:フィンを挿入すべき溝 3:cBN焼結体 4:気相合成ダイヤモンド基板 5:金属モリブデンブロック 6:分割基材として用いるダイヤモンド 7:フィンとして用いるダイヤモンド 8:気相合成ダイヤモンド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明では、放熱基板の熱輸送の主体とし
て熱伝導性の最も高いダイヤモンドを使用しているの
で、フィンとして使用する材料にはダイヤモンドほど熱
伝導率の高くない材料を用いても、全体として高い放熱
効果を発揮することができる。ダイヤモンド放熱基板の
フィンとして効果を有するのは、室温付近で1W/cm
・K以上の熱伝導率を有する材料でダイヤモンドを成長
する際の700℃の温度に耐える材料であれば良い。こ
のような材料としてはダイヤモンド、立方晶窒化ホウ
素、珪素、炭化珪素、窒化アルミ、銅、タングステン、
モリブデンなどがある。この中でも、熱膨張係数がダイ
ヤモンドに近い方がよいのでダイヤモンド、立方晶窒化
ホウ素、珪素、炭化珪素、窒化アルミニウム、タングス
テン、モリブデンなどが良好である。これらの材料は分
割基材としても用いられる。これらの中で、その端部に
気相合成でダイヤモンドを成長させたときに密着性が保
たれるものである方がより好ましく、そのような条件を
備えるものとしては高圧合成あるいは天然の単結晶ダイ
ヤモンド、あるいは先ほど示した気相合成ダイヤモン
ド、さらにはcBN等をあげることができる。cBNの
中では、ほとんど結合材を含まないTcBN(多結晶立
方晶型窒化硼素)と言われているものや、気相合成で得
られたcBN膜を利用することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【実施例】(実施例1) 多結晶Si基板(30×30
×5mm)に、ダイヤモンド砥粒を用いて傷付け処理を
行った後、長さ24mm、幅1mm、深さ4mmの溝
を、2mm間隔で8本形成した。この溝の各々に、いわ
ゆるTcBN(多結晶立方晶型窒化硼素)と言われるc
BN焼結体(4×24×1mm、5W/cm・K)を挿
入した。このときその頭部がSi基板より50μm以
上、100μm以下でるように溝中に適当なスペーサー
を挿入して高さを調節した。このようにして得たcBN
焼結体の入った多結晶Si基板の上に、熱フィラメント
CVD法により多結晶ダイヤモンドを1mm成長させ
た。成長条件は2%CH4−H2雰囲気中、全圧100T
orr、基板温度850℃であった。基材のSiを混酸
で処理することで、30×30×1mmの大きさで、2
4×4×1mmのcBNフィンを8枚持つダイヤモンド
放熱基板を得ることができた。こうして得られた放熱基
板の放熱特性は、2m/sec強制空冷下での測定にお
いて0.8℃/Wとなり、フィンを持たないものの熱抵
抗3℃/Wに比べ、大幅に向上した。(図1)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤森 直治 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも板状のダイヤモンド基板と、
    放熱性を高めるために該ダイヤモンド基板上に設けられ
    た熱伝導率1W/cm・K以上の材質からなるフィンを
    有する、ダイヤモンド放熱基板。
  2. 【請求項2】 少なくとも板状のダイヤモンド基板と、
    放熱性を高めるために該ダイヤモンド基板上に設けられ
    たダイヤモンドからなるフィンを有するダイヤモンド放
    熱基板。
  3. 【請求項3】 放熱性を高めるためのフィンを有するダ
    イヤモンド放熱基板を製造する方法であって、少なくと
    も分割基材をフィンを挿入するための間隙をおいてブロ
    ック上に並べる工程と、フィンの最上部が分割基材表面
    の高さとほぼ等しくなるようにフィンを分割基材の間隙
    に挿入する工程と、分割基材とフィンの上にダイヤモン
    ドを成長させる工程と、分割基材を除去してフィンを持
    つダイヤモンド放熱基板を得る工程を含むことを特徴と
    するダイヤモンド放熱基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 放熱性を高めるためのフィンを有するダ
    イヤモンド放熱基板を製造する方法であって、少なくと
    も気相合成法により製造したダイヤモンド板を適当な形
    状に切断加工して分割基材とする工程と、ダイヤモンド
    分割基材をフィンを挿入するための間隙をおいてブロッ
    ク上に並べる工程と、フィンの最上部が分割基材表面の
    高さとほぼ等しくなるようにフィンをダイヤモンド分割
    基材の間隙に挿入する工程と、ダイヤモンド分割基材と
    フィンの上にダイヤモンドを成長させる工程と、ダイヤ
    モンド分割基材を除去せずにフィンを持つダイヤモンド
    放熱基板を得る工程を含むことを特徴とするダイヤモン
    ド放熱基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 放熱性を高めるためのフィンを有するダ
    イヤモンド放熱基板を製造する方法であって、少なくと
    もダイヤモンドを成長させるための基材にフィンを挿入
    するための適当な深さの溝を形成する工程と、基材に形
    成した溝に溝の深さとほぼ等しい高さのフィンを挿入す
    る工程と、フィンを挿入した基材の上に気相合成法でダ
    イヤモンドを成長させる工程と、基材を除去してフィン
    を持つダイヤモンド放熱基板を得る工程を含むことを特
    徴とするダイヤモンド放熱基板の製造方法。
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