JPH0757683B2 - ハロゲン化シラン類の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化シラン類の製造方法

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JPH0757683B2
JPH0757683B2 JP29764686A JP29764686A JPH0757683B2 JP H0757683 B2 JPH0757683 B2 JP H0757683B2 JP 29764686 A JP29764686 A JP 29764686A JP 29764686 A JP29764686 A JP 29764686A JP H0757683 B2 JPH0757683 B2 JP H0757683B2
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淳彦 日合
隆夫 田中
裕児 松鵜
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、ジハロゲン化シランの製造方法に関する。詳
しくはジクロロシランあるいはジフロロシランの製造方
法に関する。
〔背景技術〕
ハロゲン化水素化シラン類は半導体用として近年、増々
受容が増大してきている。例えばトリクロロシラン、ジ
クロロシランは半導体のエピタキシャル、酸化膜用とし
て用いられ、ジフロロシランは太陽電池用として研究さ
れている。特にジクロロシランはC−MOSのエピタキシ
ャル用として急速に受容が伸びている。
これらハロゲン化シラン類の製造方法としては、例えば
ジクロロシランではトリクロロシランの不均化による方
法やトリクロロシランの還元によりポリシリコンを製造
する際に副生するジクロロシランを分離精製する方法が
知られている。このトリクロロシランの不均化による方
法とは、下式のように 2HSiCl3→H2SiCl2+SiCl4 トリクロロシランを原料としてジクロロシラン、四塩化
珪素を製造する方法であり、原料であるトリクロロシラ
ンが工業的に大量生産されているため、容易にジクロロ
シランが製造できる。しかしながら、ジクロロシランと
同時に等モルの四塩化珪素が副生するためその処理に困
るという問題があった。またトリクロロシランの還元に
よりポリシリコンを製造する際に副生するジクロロシラ
ンを分離精製する方法では、生産量の調節が出来ないと
いう問題が有る。
またジフロロシランは上記の方法で製造したジクロロシ
ランのハロゲン交換反応によって製造しているため、製
造コストが高くなるという問題があった。
〔発明の開示〕
今般本発明者らは、従来知られているハロゲン化シラン
類の製造方法の欠点の改良について鋭意検討した結果、
モノシランとハロゲン化シラン類を不均化触媒の存在下
で接触させる事により、容易に製造出来ることを見い出
し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、 ハロゲン化シラン類とモノシランとを不均化用触媒の存
在下に接触させる事を特徴とするジハロゲン化シラン類
の製造方法、である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においてハロゲン化シラン類としては、四塩化珪
素、四弗化珪素が具体例として例示される。
本発明はこのハロゲン化シラン類をモノシランと接触反
応させるが、本発明の特徴はジクロロシランにあって
は、マグネシウムシリサイドに塩酸を反応させる方法
や、四塩化珪素をリチウムアルミニウムハイドライドで
還元する方法により容易に製造出来るモノシランと工業
的に大量生産されている四塩化珪素を原料とするため製
造コストの低減、および製造量が容易に調節出来ること
であり、またジフロロシランにあっては、製造方法の簡
略化による製造コストの低減にある。
本発明でいう不均化触媒とは、それ自体、従来から公知
のものが、好適に使用出来る。
かかる触媒として、例えば米国特許第2732282号に開示
されているアジポニトリル等のニトリル類;米国特許第
2732280号の脂肪族シアナミド;米国特許第2834648号の
トリメチルアミン等の脂肪族アミン等である。また、そ
の他の触媒としては、特公昭55−14045号のN−置換ピ
ロリドン;特公昭55−14046号のテトラアルキル尿素;
特公昭52−18678号の陰イオン交換樹脂;特開昭59−156
907号のアミノアルコールとシリカの反応生成物からな
る触媒;特開昭61−187936号)のアミン類とシリカの反
応生成物からなる触媒;特開昭61−256912号のピロール
類の重合体からなる触媒等である。これらの触媒のいず
れを用いるかは、触媒の活性、製造プロセスの温度、圧
力等により適宜決めれば良い。
本発明においては、原料に主として四ハロゲン化シラン
類とモノシランの混合ガスを用いるが、混合モル比は四
ハロゲン化シラン類/モノシラン=0.1〜10、好ましく
は0.5〜2.0のものを用いれば良い。また、この原料ガス
にトリハロゲン化シラン類やモノハロゲン化シラン類、
窒素、水素、アルゴンなどを混合しても良い。
かかる原料ガスを触媒と接触させるに当たっては原料を
気相、もしくは液相状態で流通式、もしくは回分式反応
器に供給すれば良い。なお、反応温度は、使用する触媒
の種類、圧力等によって、変わりうるが、通常40〜200
℃程度である。
以下実施例にて本発明を説明する。
(不均化触媒の調整) 触媒A:ジエチレントリアミンとエタノールを重量比で1:
20の割合で混合した溶液30mlの中に、粒度を35〜48メッ
シュに調整し120℃で予備乾燥した市販のシリカゲル10g
を浸漬し、50〜60℃で2時間混合加熱する。その後、こ
のシリカゲルを濾別しエタノールで洗浄したのち乾燥さ
せ、次に窒素雰囲気180℃で2時間加熱処理を行なって
触媒とする。(特開昭61−187936) 触媒B:粒度を10〜40メッシュに調整し120℃で予備乾燥
した市販のシリカゲル10g、塩化第二鉄1.0gをメタノー
ル20mlに加えて混合し、塩化第二鉄をシリカゲルに十分
含浸せしめた後にメタノールを蒸発させる。このシリカ
ゲルをガラス管につめ、N−メチルピロールを窒素ガス
と共に0.2ml/minで20時間流通し重合反応させる。反応
後ソックスレー抽出器を使用してこのシリカゲルにメタ
ノールを2時間還流し、塩化鉄および未反応のモノマー
を除去して触媒とする。(特開昭61−256912) 実施例1 不均化触媒(触媒A)10gを内径8mm、長さ40cmのU字型
SUS管製流通式反応器に充填した。その後ヘリウムを流
し反応器内を十分ヘリウム置換しながら、反応器を油浴
にて100℃に加熱した。反応器が100℃になった後ヘリウ
ムの供給を止め、純度99.9%の四塩化珪素を30cc/min、
モノシランを30cc/min、で混合して供給した。生成物は
ガス状で捕集しガスクロマトグラフにより生成物の組成
を分析した。
結果はモノシラン40.2mole%、モノクロロシラン3.2mol
e%、ジクロロシランが9.3mole%、トリクロロシランが
7.6mole%、四塩化珪素が40.0mole%であり、高収率で
ジクロロシランが生成することが確認された。
実施例2 不均化触媒(触媒B)10ccを内径8mm、長さ40cmのU字
型SUS管製流通式反応器に充填した。その後ヘリウムを
流し反応器内を十分ヘリウム置換しながら、反応器を油
浴にて140℃に加熱した。反応器が140℃になった後ヘリ
ウムの供給を止め、純度99.9%の四塩化珪素を、30cc/m
in、モノシランを、30cc/min、を混合して供給した。生
成物はガス状で捕集し、ガスクロマトグラフにより生成
物の組成を分析した。
結果はモノシラン38.0mole%、モノクロロシラン7.3mol
e%、ジクロロシランが9.3mole%、トリクロロシランが
7.6mole%、四塩化珪素が37.9mole%と、ジクロロシラ
ンが高収率で生成することが確認された。
実施例3 不均化触媒(触媒A)10gを内径8mm、長さ40cmのU字型
SUS管製流通式反応器に充填した。その後ヘリウムを流
し反応器部を十分ヘリウム置換しながら、反応器を油浴
にて120℃に加熱した。反応器が120℃になった後ヘリウ
ムの供給を止め、純度99%の四弗化化珪素を300cc/mi
n、モノシランを30cc/min、を混合して供給した。生成
物はガス状で捕集し、ガスクロマトグラフにより生成物
の組成を分析した。
結果はモノシラン49.1mole%、モノフロロシラン0.2mol
e%、ジフロロランが1.3mole%、トリフロロシランが0.
4mole%、四弗化珪素が49.0mole%と、ジフロロシラン
が高収率で生成することが確認された。
実施例4 イオン交換樹脂(ローム&ハース社製、アンバーリスト
A−21)をアセトン洗浄にて脱水し、10ccを内径8mm、
長さ40cmのU字型SUS管製流通式反応器に充填した。そ
の後ヘリウムを流し反応器内を十分ヘリウム置換しなが
ら、反応器を油浴にて60℃に加熱した。反応器が60℃に
なった後ヘリウムの供給を止め、純度99.9%の四塩化珪
素を30cc/min、モノシランを30cc/min、を混合して供給
した。生成物はガス状で捕集したガスクロマトグラフに
より生成物を組成分析した。
結果はモノシラン19.8mole%、モノクロロシラン9.8mol
e%、ジクロロシラン25.9mole%、トリクロロシランが2
8.1mole%、四塩化珪素が16.4mole%と、高収率でジク
ロロシランが生成することが確認された。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化シラン類とモノシランとを不均
    化用触媒の存在下に接触させる事を特徴とするジハロゲ
    ン化シラン類の製造方法。
JP29764686A 1986-12-16 1986-12-16 ハロゲン化シラン類の製造方法 Expired - Fee Related JPH0757683B2 (ja)

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