JPH0757469B2 - シヨツトピ−ニングによる金属の表面処理方法及びその装置 - Google Patents

シヨツトピ−ニングによる金属の表面処理方法及びその装置

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JPH0757469B2
JPH0757469B2 JP9823387A JP9823387A JPH0757469B2 JP H0757469 B2 JPH0757469 B2 JP H0757469B2 JP 9823387 A JP9823387 A JP 9823387A JP 9823387 A JP9823387 A JP 9823387A JP H0757469 B2 JPH0757469 B2 JP H0757469B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は表面層の加工硬化と圧縮残留応力(以下単に
「残留応力」という。)によつて疲労強度を向上させる
シヨツトピーニングによる金属の表面処理方法及びその
装置に関する。
〔従来の技術〕
繰返し荷重が作用する金属(製品)、例えば歯車あるい
はばね等(以下、被処理品という。)の疲労破壊を防止
する方法の一つとして、シヨツトピーニングによる表面
処理方法がある。
すなわち、シヨツト粒を高速度で放出させて被処理品に
衝突させ、これによつて被処理品表面の加工硬化および
残留応力によつて被処理品の疲労破壊強さを向上させる
ものである。
しかしながら、従来のシヨツトピーニング方法及び装置
においては目的とする残留応力の付与について被処理品
にどのような残留応力が付与されているかをピーニング
中に計測することができないため目的とする所望の残留
応力を付与することが困難でさらに手数を要するもので
あつた。
すなわち、従来は試験片にピーニングを施してそのたわ
み量(mm)を測定することによつてどの条件で被処理品
に目的とする所望の残留応力が生じるかを検討してシヨ
ツトピーニングの処理条件を定めていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来の試験片のたわみ量の測定は被処理品の残留応
力値の代表特性値にすぎず、直接的な値を示すものでは
なかつた。
また、被処理品の形状が複雑な場合にはシヨツト粒が表
面に均等に衝突することがないため、被処理品の任意の
位置における残留応力も均一にならず、シヨツトピーニ
ング後にそれぞれの位置をX線などで測定する必要があ
り、手数を要するものであつた。
本発明は上記のごとき欠点を除去しようとするもので、
シヨツトピーニング処理中に被処理品の任意の位置にお
ける残留応力を測定できるようにしたものであり、さら
にはその測定結果に基いて、シヨツトピーニングの処理
条件を制御し、目的とする所望の残留応力を付与できる
ことを特徴とするものである。
さらにまた、上記シヨツトピーニング処理に加えてさら
に急冷却等の過程を経て、残留応力の向上を図ろうとす
るものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記問題点を解決する方法及びその装置に関す
るもので、その方法の発明はピーニング中の被処理品の
表面温度を測定し、測定した表面温度から被処理品の残
留応力を演算してピーニングを行うものであり、方法の
発明の他の発明は上記処理後、被処理品を急冷するこ
と、あるいはさらにその後に鋼の低温焼戻し温度以下に
加熱した後、冷却するものである。
また、本発明の装置の発明は被処理品に向けられたシヨ
ツト粒放出部と、ピーニング中に被処理品の表面温度を
測定する温度測定部と、測定された表面温度から残留応
力値を演算する演算部と、残留応力値を確認できる残留
応力表示部とからなるものであり、装置の発明の他の発
明は上記装置に加えて、演算された残留応力値に応じて
シヨツト粒放出部を制御する制御部あるいは被処理品の
冷却部を設けたものである。
〔作 用〕
本発明でもシヨツト粒放出部(2)からシヨツト粒
(S)が高速度で放出させられる。そして、シヨツト粒
放出部(2)から放出されたシヨツト粒(S)が被処理
品(X)に衝突させられると被処理品(X)の表面は永
久変形を起す。
その際の変形は圧縮を伴うため、気体、液体と同様に発
熱、温度上昇を招く。しかし、被処理品(X)の内部の
温度は変形部の温度上昇に比較して低い。
したがつて、温度上昇した熱は内部に拡散して行く。し
かし、連続してシヨツト粒(S)が被処理品(X)の表
面に当ることにより、常に表面温度は内部の温度より高
い状態に維持される。
その間の関係、すなわち、シヨツト粒(S)の運動エネ
ルギーと表面温度との間には後述するごとく比例関係が
ある。
さらに、上記のごとき被処理品(X)の表面温度と残留
応力間にも後述するごとく、比例関係がある。
したがつて、被処理品(X)の表面温度を測定すること
により残留応力値を演算により求めることができる。
本発明の方法及び装置の発明は上記のごとくして求めら
れた残留応力値を残留応力表示部(5)で確認してシヨ
ツトピーニングの処理条件(継続、条件変更、停止等)
をマニユアル操作し、あるいは制御部(8)を通して自
動制御して被処理品(X)に目的とする所望の残留応力
を付与することができるものである。
なお、上記シヨツトピーニング中の被処理品(X)の温
度測定は直接被処理品(X)に検出素子等を設けること
が困難であるため、非接触で測定する方法、例えば赤外
線が利用される。
すなわち、温度(上昇)変化と赤外線放射量が比例関係
にあることからシヨツトピーニング中の被処理品(X)
をレンズを通して監視し、赤外線放射量から温度を測定
する装置等が採用されるものである(特開昭57−94627
号公報参照。) 〔実施例〕 第1図、第2図には本発明の構成が示されている。
図中(X)は被処理品であり、図面実施例の場合、浸炭
処理したモジユール5の歯車が5個示され、自転及び公
転できる治具(1)上にセツトされている。
(2)は上記被処理品(X)に向けられたシヨツト粒放
出部、具体的にはシヨツト粒放出機であり、通常はイン
ペラーを高速回転させ、その遠心力によつてシヨツト粒
(S)に運動エネルギーを与えて上記被処理品(X)に
衝突させる構成となつている。
(3)は赤外線を利用した温度測定部であり、被処理品
(X)をレンズを通して監視し、赤外線放射量から被処
理品(X)の表面温度を測定する機能を有している。
(4)は上記温度測定部(3)で測定された温度(信
号)を受けて、残留応力値を演算する演算部である。
(5)は上記演算された残留応力値を確認できる残留応
力表示部であり、ブラウン管あるいは液晶表示部であ
る。
また、(6)はシヨツトピーニング処理後の被処理品
(X)を水冷あるいは油冷できる冷却部、(7)は被処
理品(X)に衝突させたシヨツト粒(S)を再利用する
ため、シヨツト粒(S)をサイズ別に選別し、必要とす
るサイズのシヨツト粒(S)をシヨツト粒放出部(2)
に供給する機能を有するシヨツト粒回収部である。
また、(8)は上記演算部(4)で演算された残留応力
値に基いてシヨツト粒放出部(2)を自動制御等するた
めの制御部である。
第2図において、シヨツト粒(S)の運動エネルギーは
シヨツト粒(S)の質量m、シヨツト粒(S)の速度υ
の場合、1/2mυで示される。
そこで、シヨツト粒放出部(2)の回転速度を変化させ
ることによつて、υを変化させ、シヨツト粒(S)のサ
イズを変化させることにより1/2mυの値を変化させて
実験を行つた。
上記実験の範囲はシヨツト粒(S)の運動エネルギーを
0.6〜94.2m/secとした。その場合の被処理品(X)の表
面温度は50〜350℃に変化した。
そして、上記運動エネルギーと表面温度の関係を図表に
表わすと第3図示のごとくなり、比例関係が確認され
た。
また、上記表面温度と残留応力の関係を求めると第4図
示のごとくなり、ここでも比例関係が確認された。
なお、実際の残留応力値は−10Kg/mm2〜−120Kg/mm2
あつた。
上記残留応力値に関して、本発明の温度測定部(3)及
び演算部(4)の測定結果と、従来の方法、すなわち、
シヨツトピーニング後、室温にてX線で測定した結果と
の差異は3%程度であり、本発明が十分に実用的である
ことが確認されたものである。
上記構成の本発明は温度測定部(3)を可動自在とする
ことにより、シヨツトピーニング処理中の被処理品
(X)の任意の位置の残留応力値を残留応力表示部
(5)で確認することができる。
そして、残留応力表示部(5)に表示された測定結果に
基いて、その後の処理条件(継続、条件変更、停止等)
をマニユアル操作し、あるいは制御部(8)により自動
制御等すればよいものであり、その結果、目的とする所
望の残留応力を被処理品(X)に付与できるものであ
る。
つぎに、上記シヨツトピーニング処理後の被処理品
(X)を20℃の水にて急冷してみた。そして、同様のシ
ヨツトピーニング処理後自然空冷したものとの残留応力
を比較した結果、急冷した方が自然空冷に比べて残留応
力が30〜50%向上していることが確認された。
さらにまた、上記急冷した被処理品(X)を100〜130℃
の温度に加熱し、その温度に1〜3時間保持した後、空
冷してみた。その結果、さらに疲労強度を向上させるこ
とが確認された。
上記各処理における疲労強度を表わした線図が第5図で
ある。
同図中曲線(A)はシヨツトピーニング処理を全くしな
いもの、曲線(B)はシヨツトピーニング処理のみを行
つたもの、曲線(C)はシヨツトピーニング処理の後、
水で急冷したもの、曲線(D)は上記水で急冷したもの
をさらに120℃に加熱、保持した後、空冷したものの疲
労強度を示すものであり、順次疲労強度が向上させられ
ているものである。
〔発明の効果〕
本発明によればシヨツトピーニング処理中に被処理品の
任意の位置における残留応力を測定することができるた
め、被処理品に目的とする所望の残留応力を手数を要す
ることなく、正確に付与することができ、被処理品の品
質向上を図ることができ、さらに上記残留応力の一層の
向上を図ることができる効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は作用及
び系統を示すブロツク図、第2図は概略斜視図、第3図
は被処理品の表面温度とシヨツト粒エネルギーの関係を
示す線図、第4図は残留応力と被処理品の表面温度の関
係を示す線図、第5図は各処理における疲労強度を示す
線図である。 (2)……シヨツト粒放出部、(3)……温度測定部、
(4)……演算部、(5)……残留応力表示部、(6)
……冷却部、(8)……制御部、(X)……被処理品、
(S)……シヨツト粒。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピーニング中の被処理品の表面温度を測定
    し、測定した表面温度から被処理品の残留応力値を演算
    してピーニングを行うことを特徴とするシヨツトピーニ
    ングによる金属の表面処理方法。
  2. 【請求項2】ピーニング中の被処理品の表面温度を測定
    し、測定した表面温度から被処理品の残留応力値を演算
    してピーニングを行い、その後、被処理品を急冷するこ
    とを特徴とするシヨツトピーニングによる金属の表面処
    理方法。
  3. 【請求項3】ピーニング中に被処理品の表面温度を測定
    し、測定した表面温度から被処理品の残留応力値を演算
    してピーニングを行い、その後被処理品を急冷し、さら
    に鋼の低温焼戻し温度以下に加熱した後、冷却すること
    を特徴とするシヨツトピーニングによる金属の表面処理
    方法。
  4. 【請求項4】被処理品に向けられたシヨツト粒放出部
    と、ピーニング中に被処理品の表面温度を測定する温度
    測定部と、測定された表面温度から残留応力値を演算す
    る演算部と、残留応力値を確認できる残留応力表示部と
    からなることを特徴とするシヨツトピーニングによる金
    属の表面処理装置。
  5. 【請求項5】被処理品に向けられたシヨツト粒放出部
    と、ピーニング中に被処理品の表面温度を測定する温度
    測定部と、測定された表面温度から残留応力値を演算す
    る演算部と、残留応力値を確認できる残留応力表示部
    と、演算された残留応力値に基いて、シヨツト粒放出部
    を制御する制御部とからなることを特徴とするシヨツト
    ピーニングによる金属の表面処理装置。
  6. 【請求項6】被処理品に向けられたシヨツト粒放出部と
    ピーニング中に被処理品の表面温度を測定する温度測定
    部と、測定された表面温度から残留応力値を演算する演
    算部と、残留応力値を確認できる残留応力表示部と、被
    処理品の冷却部とからなることを特徴とするシヨツトピ
    ーニングによる金属の表面処理装置。
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