JPH0757192B2 - 新規なdna - Google Patents

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JPH0757192B2
JPH0757192B2 JP61094810A JP9481086A JPH0757192B2 JP H0757192 B2 JPH0757192 B2 JP H0757192B2 JP 61094810 A JP61094810 A JP 61094810A JP 9481086 A JP9481086 A JP 9481086A JP H0757192 B2 JPH0757192 B2 JP H0757192B2
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宏治 鈴木
修司 山本
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旭化成工業株式会社
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/81Protease inhibitors
    • C07K14/8107Endopeptidase (E.C. 3.4.21-99) inhibitors
    • C07K14/811Serine protease (E.C. 3.4.21) inhibitors
    • C07K14/8121Serpins

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  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ヒト型プロテインcインヒビター(以下、h
−PCIと略記する)をコードする塩基配列を含むDNAに関
するものである。
本明細書において、アミノ酸、ペプチドはIUPACIUB生化
学命名委員会(CBN)で採用された略記法により表示さ
れ、例えば、下記の略号が使用される。なお、アミノ酸
などに関し光学異性体があり得る場合は、特に明示しな
ければL体を示すものとする。
Gln:グルタミン残基 Asp:アスパラギン酸残基 Pro:プロリン残基 Tyr:チロシン残基 Val:バリン残基 Lys:リジン残基 Glu:グルタミン酸残基 Ala:アラニン残基 Asn:アルパラギン残基 Leu:ロイシン残基 Phe:フエニルアラニン残基 Gly:グリシン残基 His:ヒスチジン残基 Ser:セリン残基 Thr:スレオニン残基 Ile:イソロイシン残基 Trp:トリプトフアン残基 Arg:アルギニン残基 Met:メチオニン残基 Cys:システイン残基 また、ポリデオキシリボヌクレオチドおよびオリゴヌク
レオチドは、下記の如き略号で表されるデオキシリボヌ
クレオチドの配列により表記する。
A:2′−デオキシアデニル酸残基 C:2′−デオキシシチジル酸残基 G:2′−デオキシグアニル酸残基 T:チミジル酸残基 特にことわらない限り、デオキシリボヌクレオチド配列
の左端は5′端である。
(技術的背景) ビタミンK依存性血漿蛋白質の一つであるプロテインc
は血管内皮細胞表面のコフアクター(トロンボモジユリ
ン)の存在下、トロンビンによる限定分解を受け活性型
プロテインcになる。この活性型プロテインcは、血液
凝固系補酵素の活性型フアクターV、および活性型フア
クタVIIIを特異的に分解することにより、強力な抗凝固
作用を示すとともに、プラスミノーゲンアクチベーター
を増加させ線溶系を促進させる(鈴木宏治,医学のあゆ
み,第125巻,901頁,1983年)。
ところで、マーラー(Marlar)とグリフイン(Griffi
n)によつて、正常人血中に、活性型プロテインcを失
活化するインヒビターとしてh−PCIが発見され、新た
な血液凝固制御物質として注目をあびている〔ジヤーナ
ル・オブ・クリニカル・インベステイゲーシヨン(J.Cl
in.Invest.),第66巻,1186頁,1980年〕。
h−PCIは鈴木らの研究により、ヒト血漿から高純度に
単離精製され、本物質は1本鎖の糖蛋白質で、分子量は
約57,000であることが明らかになつている〔鈴木(Suzu
ki K.et.al.),ジャーナル・オブ・バイオロジカル・
ケミストリー(J.Biol.Chem.)、第258巻,163頁,1983
年〕。
また、h−PCIは既知のインヒビターのアンチトリプシ
ンIII、α2−マクログロブリン、α−アンチトリプシ
ン、α1−アンチキモトリプシン、インタ−α−トリプ
シンインヒビター、c1−インアクチベーター、α2−プ
ラスミンインヒビター、ヘパリンコフアクターIIとも異
なることが知られている〔トレフセン(Tollefsen,D.
M.)ら,ジヤーナル・オブ・バイオロジカル・ケミスト
リー(J.Biol.Chem.,257巻,2112頁,1982年〕。
そして、このインヒビターに対する抗体の添加により、
血中の活性型プロテインc阻害活性は消失することか
ら、このh−PCIは、血中の活性型プロテインcに対す
る唯一のインヒビターであるとされている〔鈴木(Suzu
ki K.)ら,ジヤーナル・オブ・バイオロジカル・ケミ
ストリー(J.Biol.Chem.),第258巻,163頁,1983年〕。
また、このh−PCIの活性型プロテインcの阻害機構
は、活性型プロテインcによるh−PCIのポリペプチド
鎖切断が起り、この切断個所で活性型プロテインcと結
合し、h−PCI断片と活性型プロテインcとの複合体が
形成するためである〔鈴木(Suzuki K.)ら,ジヤーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(J.BioChem.),第95
巻,187頁,(1984年)〕。
すなわち、活性型プロテインcとh−PCIとは特異的に
結合する訳であり、h−PCIのアミノ酸配列またはその
結合部位のアミノ酸配列が判れば、血漿中の活性型プロ
テインcの特異的定量が可能となるわけである。
さらに、マーラー(Marlar)とグリフイン(Griffin)
は、h−PCI活性が血液凝固第V因子単独欠損症あるい
は血友病A患者血中には存在するが、先天性の第V因子
および第VIII因子合併欠損症患者血中には欠如すると報
告し、本合併欠損症の病因をh−PCIの欠損によるとの
説を提示した〔ジヤーナル・オブ・クリニカル・インベ
ステイゲーシヨン(J.Clin.Invest.),第66巻,1186頁,
1980年〕。しかし、逆の意見もあり〔キヤンフイールド
ら(Canfield W.M.et.al.),ジヤーナル・オブ・クリ
ニカル・インベス テイゲーシヨン(J.Clin.Inves
t.),第70巻,1260頁,1982年〕、また、h−PCI遺伝子
欠損症患者等も未だ見つかつていない。これは、h−PC
I遺伝子を検出する良い方法があまりないことにも起因
するわけであるが、もし、h−PCIをコードするDNAの塩
基配列が判れば、その一部を用いて、いわゆるDNAプロ
ーブが作られ、h−PCIの遺伝子診断が可能となるわけ
である。
(問題点を解決するための手段) そこで、本発明者らは、h−PCIについて鋭意研究を行
つた。その結果、マウスで調製した抗h−PCIのモノク
ローナル抗体(15種類のミツクスチヤー)および精製h
−PCIのN末端アミノ酸配列より推測したDNA塩基配列を
基に作成した合成DNA断片をプローブにして、ヒト肝臓
より作成したCDNAバンクより、h−PCIをコードする遺
伝子を単離できること、h−PCIをコードする純粋なDNA
の構造を決定することができ、その純粋なDNAを得るこ
とができること、およびh−PCIをコードするDNAを用い
て得られたポリペプチドが抗h−PCIの抗体と反応する
ことを見出した。
本発明は、これらの新しい知見に基づき完成された。す
なわち、本発明の目的は、h−PCIをコードするDNAを提
供することにある。
すなわち、本発明によれば、少なくともアミノ酸配列と
して後記の式(I)で表されるh−PCIをコードする塩
基配列を含むDNAが提供され、特に好ましくは次式(I
I)で表される塩基配列 式(II) (式中、Aはデオキシアデニル酸残基、Gはデオキシグ
アニル酸残基、Cはデオキシシチジル酸残基およびTは
チミジル酸残基を表わし、式(II)の左端および右端
は、それぞれ5′−水酸基側および3′−水酸基側を表
わす) および該塩基配列に相補的な塩基配列からなる群から選
ばれる少なくとも一つの塩基配列を含有するデオキシリ
ボ核酸が提供される。
自然の変異により、または人工的変異により、主たる活
性に変化を与えることなく、DNAの構造およびそれから
演繹されるポリペプチドの構造の一部を変異せしめるこ
とが可能である。したがつて、本発明のDNAは、前述の
すべてのポリペプチドの相同変異体に相当する構造を有
するポリペプチドをコードする塩基配列を含有すること
も可能である。
遺伝暗号の縮重にしたがい、遺伝子から生産されるポリ
ペプチドのアミノ酸配列を変えることなく、その遺伝子
の塩基配列の少なくとも一つの塩基を他の種類の塩基に
置換することができる。したがつて、本発明のDNAはま
た、遺伝暗号の縮重に基づく置換によつて変化された塩
基配列を含有することも可能である。この場合、上記置
換により得られた塩基配列から演繹されるアミノ酸配列
は後記式(I)のアミノ酸配列と一致する。
さらにまた、本発明によれば、前記デオキシリボ核酸と
複製可能な発現ベクターとからなる複製可能な組換DNA
が提供される。該組換DNAは、それによつて形質転換さ
れた微生物または細胞中で、ポリペプチドを発現するこ
とができる。
式(I) (式中、Glnはグルタミン残基、Aspはアスパラギン酸残
基、Proはプロリン残基、Tyrはチロシン残基、Valはバ
リン残基、Lysはリジン残基、Gluはグルタミン酸残基、
Alaはアラニン残基、Asnはアスパラギン残基、Leuはロ
イシン残基、Pheはフエニルアラニン残基、Glyはグリシ
ン残基、Hisはヒスチジン残基、Serはセリン残基、Thr
はスレオニン残基、Ileはイソロイシン残基、Trpはトリ
プトフアン残基、Argはアルギニン残基、Metはメチオニ
ン残基、Cysはシステイン残基を表わす) 本発明のDNAはまた、上記アミノ酸配列のN末端にメチ
オニンが結合したポリペプチドおよび上記アミノ酸配列
のアミノ末端に、シグナルペプチドの部分もしくは全部
が結合した中間体も包含する。自然の変異により、また
は人工の変異により、ポリペプチドの主たる活性に変化
を与えることなく、ポリペプチドをコードするDNAの構
造の一部を変化させることが可能である。本発明のDNA
は、前記アミノ酸配列を有するポリペプチドの相同変異
体(Homologous variant)に相当する構造を有するポリ
ペプチドをコードするDNAも包含する。
本発明に用いた材料は、次のようにして入手できる。
(1)ヒト肝臓のm−RNAより調製したバクテリオフア
ージλgt11のcDNAライブラリーは、米国,クローンテツ
ク社(Clonteck Laboratories,Inc.,4055 Fabian Way P
alo Alto,CA94303)より購入する(カタログ番号HL1001
6)。
(2)マウスで調製した抗h−PCIの抗体(15種類のミ
ツクスチヤー)は、ケラーおよびミルスタイン(K a
nd Milstein)の方法〔ネイチユアー(Nature),第256
巻,495頁,1975年〕にしたがつて、鈴木によつて作られ
た(Protein c−Biochemical and Medical Aspects 43
頁,Walter de Gruyter & Co.,Berlin,1985年) (3)h−PCIのN末端DNAプローブ(30塩基)は、公知
のN末端アミノ酸配列〔鈴木(Suzuki K),セミノーズ
・イン・スロンボシス・アンド・ヘモスタシス(Semina
rs in Thrombosis and Hemostasis),10巻,154頁,1984
年〕より、ヒト由来遺伝子の使用頻度を考慮して〔ニユ
ークリツク・アシド・リサーチ(Nucleic Acid Rese.)
19巻,143頁,1981年〕、His−Arg−His−His−Pro−Arg
−Glu−Met−Lys−Lysに相当する塩基配列を5′CTTCTT
CATCTCCCTGGGGTGGTGCCTGTG3′として、アプライド・バ
イオシステムズ(Applied Biosystems)社製の380A型DN
A合成機で合成し、メーカーマニユアルにしたがつて精
製し、実験書〔マニアテイスら(Maniatis,E.F.,et.a
l.),モレキユラークローニング(Molecula Clonin
g),122頁,1982年〕にしたがつて、T4DNAキナーゼおよ
び〔γ−32P〕ATPを用いてラベル化して用いる。
(4)大腸菌での遺伝子発現に用いたtacプロモーター
を持つたプラスミドPKK223−3は、フアルマシア・ジヤ
パン株式会社より購入する(カタログ番号27−4935−0
1)。
(5)ポリペプチド発現用に用いる大腸菌JM−105は、
フアルマシア・ジヤパン株式会社より購入する(カタロ
グ番号27−1550−01)。
(6)その他の試薬類、酵素類は、全て市販のものを使
用する。
h−PCIをコードするDNAは、次のようにして得られる。
(i)ヒト肝臓のm−RNAより調整したバクテリオフア
ージλgt11のcDNAライブラリーより、クロンテツク社
(Clontech Laboratories)のマニユアルにしたがつて
約6×106個のフアージのプラークよりスクリーニング
を行なう。すなわち、マウスで調製した抗h−PCIのモ
ノクローナル抗体(15種類のミツクスチユアー)を一次
抗体とし、ヤギで調製したビオチン化抗マウスIgGを二
次抗体として、アビジン・ビオチン化した西洋ワサビ由
来パーオキシダーゼで発色をさせ、陽性のクローンを単
離する。
この方法にしたがつて、6個の陽性のクローンを得た。
(iii)この6個の陽性クローンをさらにh−PCIのN末
端DNAプローブ(30塩基,5′末端をT4−キナーゼを用い
てラベル化したもの)を用いて、マニアテイスら(mani
atis T.et.,al.)の方法にしたがつてプラークハイブリ
ダイゼーシヨンを行なつた〔モレキユラー クローニン
グ(Molecular Cloning),324頁,コールド・スプリン
グ・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor Lab
oratory)刊,1982年〕。
その結果、N末端DNAプローブとハイブリダイズするク
ローン1個(λPCI−6)が得られた。
(iii)λPCI−6のEcoRI断片をPUC−9,M13mp18あるい
はM13mp19等のクローニングベクターにサブクローニン
グした後、サンガーらの方法〔(Sanger F.et.al.),
プロシーデイング・オブ・ナシヨナル・アカデミー・オ
ブ・サイエンス・ユー・エス・エー(Proc.Natl.Acad.S
ci.USA),74巻,5463頁,1977年〕および吉武らの方法〔Y
oshitake S.,et.al.),バイオケミストリー(Biochemi
stry),24巻,3736頁,1985年〕にしたがつてDNA塩基配列
を決定した。
このようにして得られた塩基配列と、h−PCIのN末端
アミノ酸配列(実験材料入手方法第3項に記載してあ
る)が一致したことにより、この塩基配列は、h−PCI
をコードするDNAであることが解明される。
(作用効果) 本発明のDNAよりh−PCI遺伝子の遺伝子診断用プローブ
が作ることができ、また、h−PCIが製造され、そのも
の、あるいはその活性部位のペプタイドは、活性型プロ
テインcの特異的定量が可能となる。
(実施例) 実施例1 大腸菌内でtacをプロモーターとして、h−PCIをコード
するDNAより、h−PCIのアミノ酸配列を有するポリペプ
チドを発現させることを目的に、プラスミドの構築を行
なう。
第1図に示すように、λPCI−6のEcoRI断片をPUC−9
にサブクローニングして得たプラスミドPUC−PCI−6 10
μgを10ユニツトのSmaIで37℃で2時間消化し、1.0%
のLow Melting Pointのアガロース(BRL社製)電気泳動
で約2K塩基対のh−PCIをコードするDNA(PCI−6)の
N末端から16塩基対だけ欠落したSmaI断片を単離する。
約2μgの断片がゲルから電気泳動溶出する。
前述と同様の方法によつて、第1図に示す2個のデオキ
シオリゴヌクレオチド、すなわち、5′−AATTCATGCACC
GCCACCACCCCC−3′と5′−GGGGGTGGTGGCGGTGCATG−
3′とを合成し、約100Pmolの各デオキシオリゴヌクレ
オチドの5′末端をT4キナーゼを用いてリン酸化する。
反応終了後、反応混合物をフエノールを用いて抽出し、
さらにクロロフオルムを用いて抽出した後、オリゴマー
を約1μgの約2K塩基対のSmaI断片と合せる。通常によ
く行なわれている条件で10ユニツトのT4DNAリガーゼで
前記の断片を4℃で1夜反応させ結合する。反応終了液
をエタノール沈澱後、20ユニツトのEcoRIで37℃、3時
間消化し、1%のLow Melting Pointのアガロース電気
泳動にかけ、約2K塩基対の断片を単離する。市販のプラ
スミドPKK223−3 1μgをEcoRIで消化してフエノール抽
出、クロロフオルム抽出、エタノール沈澱をして調製し
たベクター0.5μgに、約2K塩基対のh−PCIの構造遺伝
子を含む両端にEcoRIサイトを持つた断片をT4DNAリガー
ゼを用いて結合する。実験書〔メソツド・イン・エンザ
イモロジー(Method in Enzymology)101巻,20頁,アカ
デミツク・プレス(Academic Press)刊〕にしたがつ
て、大腸菌JM105株を形質転換し、50μg/mlのアンピシ
リンを含む寒天培地で培養して約300個のコロニーを得
る。これらの形質転換体50個からプラスミドDNAを調製
し、EcoRIで消化したところ、6個が目的の約2K塩基対
のEcoRI断片を含んでいた。さらに、挿入の方向を調べ
るために、上記6個のプラスミドを制限酵素解析をした
結果、3個がtacプロモーターから順方向に挿入されて
いることが判明した。塩基配列の解析により、この3個
のプラスミドは同一で、tacプロモーター、合成DNAおよ
びcDNAの順に、所望のヌクレオチド配列を有することが
確認された。
実施例2 実施例1で得られたプラスミドを含有する大腸菌株を50
μg/mlのアンピシリンを含有するLB培地50ml中37℃で一
夜培養し、5lの同上の培地に移して、さらに2時間培養
する。イソプロピルβ−D−チオガラクトピラノシド
(シグマ社)を終濃度1mMになるように添加し、さらに
8時間培養を続けた後、冷却し、遠心分離により菌株を
集める。菌体を冷却遠心して集め、0.04Mトリス−塩酸
緩衝液(pH7.8)500mlに懸濁し、次いで、超音波破砕
し、冷却遠心して菌体蛋白溶液を得る。
h−PCIのcDNAを持たないプラスミドPKK223−3を含有
する大腸菌を同様にして培養して得た菌体蛋白溶液をコ
ントロールとして、この菌体蛋白がh−PCIの抗体と結
合するかどうかをみるために、バーネツトの方法〔バー
ネツト(Burnette W.,N.),アナリテイカル・バイオケ
ミストリー(Anal.Biochem.),112巻,195頁.1981年〕に
したがつて実施した。すなわち、菌体蛋白溶液をSDS−
ポリアクリルアミド電気泳動した後、ニトロセルロース
フイルターにプロツテイングさせたものをh−PCI抗体
と反応させる。二次抗体として、西洋わさびのパーオキ
シダーゼをつけた抗マウスIgGを用いた。
その結果、コントロールの菌体蛋白溶液には検出されな
いが、実施例1で得られたプラスミドを含有する大腸菌
から調製した菌体蛋白溶液のものからは、抗体の結合を
示す強いバンドが検出された。
実施例3 h−PCIの活性型プロテインcとの結合部位を知るため
に、h−PCIをヒト血漿より鈴木らの方法〔(Suzuki K.
et.al.),ジヤーナル・オブ・バイオロジカル・ケミス
トリー(J.Biol.Chem.),258巻,163頁,1983年〕により
単離した。
ヒト型プロテインcは鈴木らの方法〔(Suzuki K.et.a
l.),ジヤーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリ
ー(J.Biol.Chem.),258巻,1914頁,1983年〕にしたがつ
て単離し、鈴木らの方法〔(Suzuki K.et.al.),ジヤ
ーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.Bio
l.Chem.),258巻,163頁,1983年〕にしたがつて活性型プ
ロテインcとして単離した。
100μgの精製h−PCIに150μgの精製ヒト活性型プロ
テインcを加え、0.05Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.0),
0.1M NaCl,50μg/mlデキストラン硫酸(分子量7000)の
反応液(容量1ml)37℃で30分間反応を行う。
反応終了液を高速流体クロマトグラフイーで精製する。
カラムはバイオ・ラツド社(Bio−Rad)のHi−Pore RP
−304カラム(4.6mm×25cm)を用い、25℃で1.0ml/分の
流速で行う。ウオータース社(Waters)のHPLCシステム
を用いて、蒸留水−アセトニトリルの系でのグラジエン
ト溶出を行う。アセトニトリルの濃度は、0から70%に
まで60分間かけて直線的に上昇させ、次いで、85%に上
げて30分間流す。溶出物はウオータース社(Waters)の
481型検出器を用いて、214nmの吸収で検出する。その結
果、分子量約3500の反応部位ペプチドがシングルピーク
として得られるので、次に、このペプチドのアミノ酸配
列をアプライド・バイオシステム社(Applied Biosyste
m)のアミノ酸アナライザー(470A型)でユーザーマニ
ユアルにしたがつて実施したところ、このペプチドのア
ミノ酸配列は、アミノ末端よりSer−Ala−Arg−Leu−As
n−Ser−Gln−Arg−Leu−Val−Phe−Asn−Arg−Pro−Ph
e−Leu−Met−Phe−Ile−Val−Asp−Asn−Asn−Ile−Le
u−Phe−Leu−Gly−Lys−Val−Asn−Arg−Proで示す33
アミノ酸であることが判明した。この配列は、実施例1
で決定されたh−PCIのコードする塩基配列の結果決定
されるアミノ酸配列のカルボキシル末端と完全に一致す
る。
したがつて、h−PCIは活性型プロテインcによつて、
カルボキシル末端から数えて34番目のArgと33番目のSer
の間で切断されることが推定される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のh−PCIのポリペプチドをコードする
組換DNA pPCIの調製方法を示すフローシートである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/02 C12R 1:19)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともアミノ酸配列として次式(I)
    で表されるヒト型プロテインcインヒビターをコードす
    る塩基配列を含むDNA。 式(I) (式中、Glnはグルタミン残基、Aspはアスパラギン酸残
    基、Proはプロリン残基、Tyrはチロシン残基、Valはバ
    リン残基、Lysはリジン残基、Gluはグルタミン酸残基、
    Alaはアラニン残基、Asnはアスパラギン残基、Leuはロ
    イシン残基、Pheはフエニルアラニン残基、Glyはグリシ
    ン残基、Hisはヒスチジン残基、Serはセリン残基、Thr
    はスレオニン残基、Ileはイソロイシン残基、Trpはトリ
    プトフアン残基、Argはアルギニン残基、Metはメチオニ
    ン残基、Cysはシステイン残基を表わす)
  2. 【請求項2】塩基配列が次式(II)で表されるものであ
    る特許請求の範囲第1項記載のDNA。 式(II) (式中、Aはデオキシアデニル酸残基、Gはデオキシグ
    アニル酸残基、Cはデオキシシチジル酸残基、Tはチミ
    ジル酸残基を表わし、式(I)の左端および右端は、そ
    れぞれ5′−水酸基側および3′−水酸基側を表わす)
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JP61094810A Expired - Lifetime JPH0757192B2 (ja) 1986-04-25 1986-04-25 新規なdna

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE3705745A1 (de) * 1987-02-23 1988-09-01 Behringwerke Ag Protein c-inhibitor (pci) als pharmazeutikum und in vitro-diagnostikum, verfahren zur herstellung eines solchen pharmazeutikums oder diagnostikums sowie ein mittel enthaltend pci

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Title
TheJournalofBiologicalChemistry,258〔1〕(1983)P.163−168

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JPS62253382A (ja) 1987-11-05

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