JPH0757152A - 現金自動取引機における現金集中管理方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現金集中管理部を持つ現金自動取引機（親）
と持たない現金自動取引機（子）とを接続して、現金の
集中管理を効率的に行えるようにする。 【構成】 現金自動取引機（親）１０は入出金窓口部１
１，鑑別機１２，入出金処理部１３および現金集中管理
部１４を備え、現金自動取引機（子）２０，３０および
４０は入出金窓口部２１，３１および４１，鑑別機２
２，３２および４２ならびに入出金処理部２３，３３お
よび４３を備える。紙幣入金運搬路５０，硬貨入金運搬
路５１，紙幣出金運搬路６０および硬貨出金運搬路６１
は、入出金処理部１３，２３，３３および４３と現金集
中管理部１４とを接続し紙幣および硬貨を運搬する。ゲ
ート７１〜７５は、紙幣出金運搬路６０および硬貨出金
運搬路６１を開閉し紙幣および硬貨を各々の現金自動取
引機１０，２０，３０および４０に振り分ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は現金自動取引機における
現金集中管理方式に関し、特に金融機関（銀行等）の窓
口に設置される現金自動取引機における現金集中管理方
式に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の現金自動取引機における
現金集中管理方式は、例えば図２に示すように、複数台
の現金自動取引機１０１が紙幣循環運搬路１０２を介し
て紙幣集中管理機１０３に接続されて構成されており、
紙幣集中管理機１０３は、鑑別機１０４，一時貯留庫１
０５，回収金庫１０６，万円金庫１０７，千円金庫１０
８，分離計数機１０９，１１０等を含んで構成されてい
た（特開昭６３−１０６８９３号公報等参照）。なお、
図２中、符号１１１はゲートを示す。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の現金自
動取引機における現金集中管理方式では、現金自動取引
機１０１とは別の紙幣集中管理機１０３を設けて紙幣の
集中管理を行っていたので、紙幣集中管理機１０３の設
置のための余分な空間が必要とされるという問題点があ
った。

【０００４】また、紙幣の真偽を判定する鑑別機１０４
が外出しの紙幣集中管理機１０３に設けてあるため、紙
幣の真偽を判定するためにはかならず紙幣循環運搬路１
０２を経由する必要があり、簡単なチェックだけで長い
時間を要するという問題点があった。

【０００５】さらに、紙幣は同じ方向に循環する紙幣循
環運搬路１０２によって搬送されるため、紙幣の集中管
理を行っている紙幣集中管理機１０３から遠い場所に設
置されている現金自動取引機１０１では、当然のことな
がら運搬長も長くなって紙幣の運搬時間が長くなってし
まうので、現金自動取引機１０１の設置場所によって入
出金の処理速度が変わってしまうという問題点があっ
た。

【０００６】さらにまた、現金の集中管理は紙幣に限ら
れており、硬貨は対象外であるという問題点があった。

【０００７】本発明の目的は、上述の点に鑑み、現金集
中管理部を内蔵する現金自動取引機（親）と現金集中管
理部を持たない現金自動取引機（子）とを紙幣入金運搬
路，硬貨入金運搬路，紙幣出金運搬路および硬貨出金運
搬路で接続することにより、現金の集中管理を効率的に
行えるようにした現金自動取引機における現金集中管理
方式を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の現金自動取引機
における現金集中管理方式は、入出金窓口部，鑑別機，
入出金処理部および現金集中管理部を備える現金自動取
引機（親）と、入出金窓口部，鑑別機および入出金処理
部を備える現金自動取引機（子）と、前記入出金処理部
と前記現金集中管理部とを接続し紙幣および硬貨を前記
入出金処理部から前記現金集中管理部に搬送する紙幣入
金運搬路および硬貨入金運搬路と、前記入出金処理部と
前記現金集中管理部とを接続し紙幣および硬貨を前記現
金集中管理部から前記入出金処理部に搬送する紙幣出金
運搬路および硬貨出金運搬路と、前記紙幣出金運搬路お
よび前記硬貨出金運搬路を開閉し紙幣および硬貨を各々
の現金自動取引機に振り分けるゲートとを有する。

【０００９】

【実施例】次に、本発明について図面を参照して詳細に
説明する。

【００１０】図１は、本発明の一実施例に係る現金自動
取引機における現金集中管理方式の構成を示すブロック
図である。本実施例の現金自動取引機における現金集中
管理方式は、入出金窓口部１１，鑑別機１２，入出金処
理部１３および現金集中管理部１４を備える現金自動取
引機（親）１０と、入出金窓口部２１，３１および４
１，鑑別機２２，３２および４２ならびに入出金処理部
２３，３３および４３を備える現金自動取引機（子）２
０，３０および４０と、入出金処理部１３，２３，３３
および４３と現金集中管理部１４とを接続し紙幣および
硬貨を入出金処理部１３，２３，３３および４３から現
金集中管理部１４に搬送する紙幣入金運搬路５０および
硬貨入金運搬路５１と、入出金処理部１３，２３，３３
および４３と現金集中管理部１４とを接続し紙幣および
硬貨を現金集中管理部１４から入出金処理部１３，２
３，３３および４３に搬送する紙幣出金運搬路６０およ
び硬貨出金運搬路６１と、紙幣出金運搬路６０および硬
貨出金運搬路６１を開閉し紙幣および硬貨を各々の現金
自動取引機１０，２０，３０および４０に振り分けるゲ
ート７０〜７５とから、その主要部が構成されている。
なお、現金自動取引機（親）１０と現金自動取引機
（子）２０，３０および４０とは、図示しない通信ケー
ブルを介して互いに通信可能に接続されている。

【００１１】現金集中管理部１４は、紙幣を金種毎に判
別する紙幣判別機１５と、一万円紙幣を貯留する万円金
庫８０，五千円紙幣を貯留する五千円金庫８１および千
円紙幣を貯留する千円金庫８２と、硬貨を金種毎に判別
する硬貨判別機１６と、五百円硬貨を貯留する五百円金
庫８３，百円硬貨を貯留する百円金庫８４，五十円硬貨
を貯留する五十円金庫８５，十円硬貨を貯留する十円金
庫８６，五円硬貨を貯留する五円金庫８７および一円硬
貨を貯留する一円金庫８８と、各金庫８０〜８８に貯留
されている紙幣および硬貨を分離して計数する分離計数
機９０〜９８とから構成されている。

【００１２】なお、図１では、現金自動取引機（親）１
０と、現金自動取引機（子）２０，３０および４０とを
物理的な大きさがかなり違うように図示しているが、実
際には３次元に配置構成されるので、現金自動取引機
（親）１０と現金自動取引機（子）２０，３０および４
０との大きさは図１で示されているような大きな差異は
ない。

【００１３】入出金窓口部１１，２１，３１および４１
は、現金自動取引機１０，２０，３０および４０におけ
る紙幣および硬貨の入出窓口である。

【００１４】鑑別機１２，２２，３２および４２は、現
金自動取引機１０，２０，３０および４０に入金される
紙幣および硬貨の真偽を判断する装置である。

【００１５】入出金処理部１３，２３，３３および４３
は、現金自動取引機１０，２０，３０および４０の入出
金処理を行う処理部である。

【００１６】紙幣判別機１５は、紙幣入金運搬路５０か
ら渡された紙幣の金種を判別し、一万円紙幣と判別した
ならば万円金庫８０に、五千円紙幣と判別したならば五
千円金庫８１に、千円紙幣と判別したならば千円金庫８
２にそれぞれの紙幣を振り分ける装置である。

【００１７】硬貨判別機１６は、硬貨入金搬送路６０か
ら渡された硬貨の金種を判別し、五百円硬貨と判別した
ならば五百円金庫８３に、百円硬貨と判別したならば百
円金庫８４に、五十円硬貨と判別したならば五十円金庫
８５に、十円硬貨と判別したならば十円金庫８６に、五
円硬貨と判別したならば五円金庫８７に、一円硬貨と判
別したならば一円金庫８８にそれぞれの硬貨を振り分け
る装置である。

【００１８】紙幣入金運搬路５０は、入出金処理部１
３，２３，３３および４３から紙幣判別機１５に向けて
紙幣を物理的に搬送する運搬路である。

【００１９】硬貨入金運搬路５１は、入出金処理部１
３，２３，３３および４３から硬貨判別機１６に向けて
硬貨を物理的に搬送する運搬路である。

【００２０】紙幣出金運搬路６０は、分離計数機９０，
９１および９２から入出金処理部１３，２３，３３およ
び４３に向けて紙幣を物理的に搬送する運搬路である。

【００２１】硬貨出金運搬路６１は、分離計数機９３，
９４，９５，９６，９７および９８から入出金処理部１
３，２３，３３および４３に向けて硬貨を物理的に搬送
する運搬路である。

【００２２】ゲート７０，７２および７４は、紙幣出金
運搬路６０において運搬される紙幣の運搬方向を制御す
る装置である。

【００２３】ゲート７１，７３および７５は、硬貨出金
運搬路６１において運搬される硬貨の運搬方向を制御す
る装置である。

【００２４】分離計数機９０は万円金庫８０に、分離計
数機９１は五千円金庫８１に、分離計数機９２は千円金
庫８２に、分離計数機９３は五百円金庫８３に、分離計
数機９４は百円金庫８４に、分離計数機９５は五十円金
庫８５に、分離計数機９６は十円金庫８６に、分離計数
機９７は五円金庫８７に、分離計数機９８は一円金庫８
８にそれぞれ接続していて、その接続している金庫から
指定された金額を分離して計数する装置である。

【００２５】次に、このように構成された本実施例の現
金自動取引機における現金集中管理方式の動作について
説明する。

【００２６】（１） まず最初に、現金自動取引機
（子）４０に入金取引が発生した場合の処理を説明す
る。

【００２７】現金自動取引機（子）４０の入出金窓口部
４１から紙幣および硬貨が入金されると、鑑別機４２
は、紙幣および硬貨が正しいものであるかどうかの真偽
を判定する。

【００２８】鑑別機４２で偽と判定された場合には、そ
の紙幣および硬貨は入出金窓口部４１から利用者に返却
される。

【００２９】鑑別機４２で真と判定されると、入出金処
理部４３は、現金自動取引機（親）１０の現金集中管理
部１４に対して現金自動取引機（子）４０に入金取引が
発生したという電文を送るとともに、紙幣を紙幣入金運
搬路５０に渡し、硬貨を硬貨入金運搬路５１に渡す。

【００３０】紙幣入金運搬路５０および硬貨入金運搬路
５１は、渡された紙幣および硬貨を搬送し、現金自動取
引機（親）１０の現金集中管理部１４に入力する。

【００３１】紙幣判別機１５は、紙幣入金搬送路５０か
ら搬送されてきた紙幣を金種ごとに判別し、それぞれの
金種に対応する万円金庫８０，五千円金庫８１および千
円金庫８２に紙幣を振分けて格納する。

【００３２】硬貨判別機１６は、硬貨入金搬送路５１か
ら搬送されてきた硬貨を金種ごとに判別し、それぞれの
金種に対応する五百円金庫８３，百円金庫８４，五十円
金庫８５，十円金庫８６，五円金庫８７および一円金庫
８８に硬貨を振分けて格納する。

【００３３】（２） 次に、現金自動取引機（子）３０
に出金取引が発生した場合の処理を説明する。

【００３４】現金自動取引機（子）３０に出金取引が発
生すると、入出金処理部３３は、現金自動取引機（親）
１０の現金集中管理部１４に対して現金自動取引機
（子）３０に出金取引が発生した旨の電文を送る。

【００３５】現金集中管理部１４は、現金自動取引機
（子）３０からの出金取引の電文を受け取ると、分離計
数機９０，９１，９２，９３，９４，９５，９６，９７
および９８により電文で指定された金額をそれぞれ接続
している各金庫８０〜８８から分離させて計数させる。

【００３６】また、現金集中管理部１４は、出金取引の
電文を発した現金自動取引機（子）３０に紙幣および硬
貨が搬送されていくようにゲート７０，７１，７１，７
３，７４および７５を開閉制御する。

【００３７】分離計数機９０，９１および９２で計数さ
れた紙幣は紙幣出金運搬路６０に、分離計数機９３，９
４，９５，９６，９７および９８で計数された硬貨は硬
貨出金運搬路６１に渡される。

【００３８】その後、計数された紙幣は紙幣出金運搬路
６０上のゲート７０により、また計数された硬貨は硬貨
出金運搬路６１上のゲート７１により現金自動取引機
（子）３０の方へ運搬方向を制御され、入出金処理部３
３に渡される。

【００３９】入出金処理部３３は、紙幣出金運搬路６０
および硬貨出金運搬路６１から搬送されてきた紙幣およ
び硬貨を入出金窓口部３１に出力する。

【００４０】なお、上記実施例では現金自動取引機
（子）が３台である場合を例にとって説明したが、現金
自動取引機（子）の台数が何台であっても本発明が同様
に適用可能であることはいうまでもない。

【００４１】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、入出金窓
口部，鑑別機，入出金処理部および現金集中管理部を備
える現金自動取引機（親）と入出金窓口部，鑑別機およ
び入出金処理部を備える現金自動取引機（子）とを紙幣
入金運搬路，硬貨入金運搬路，紙幣出金運搬路および硬
貨出金運搬路で接続するようにしたことにより、現金集
中管理部が１台の現金自動取引機（親）内に取り込まれ
いるために配置スペースを削減することができるという
効果がある。

【００４２】また、鑑別機を現金自動取引機の全てに搭
載することにより、現金の鑑別にかかる必要時間の短縮
化も図ることができるという効果がある。

【００４３】さらに、紙幣入金運搬路，硬貨入金運搬
路，紙幣出金運搬路および硬貨出金運搬路を設けること
により、紙幣および硬貨の運搬時間の短縮化が図れると
いう効果がある。

【００４４】さらにまた、従来扱うことのできなかった
硬貨も紙幣とともに集中管理することができるという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る現金自動取引機におけ
る現金集中管理方式の構成を示すブロック図である。

【図２】従来の現金自動取引機における現金集中管理方
式の構成を示す図である。

【符号の説明】

１０ 現金自動取引機（親） ２０，３０，４０ 現金自動取引機（子） １１，２１，３１，４１ 入出金窓口部 １２，２２，３２，４２ 鑑別機 １３，２３，３３，４３ 入出金処理部 １４ 現金集中管理部 １５ 紙幣判別機 １６ 硬貨判別機 ５０ 紙幣入金運搬路 ５１ 硬貨入金運搬路 ６０ 紙幣出金運搬路 ６１ 硬貨出金運搬路 ７０〜７５ ゲート ８０ 万円金庫 ８１ 五千円金庫 ８２ 千円金庫 ８３ 五百円金庫 ８４ 百円金庫 ８５ 五十円金庫 ８６ 十円金庫 ８７ 五円金庫 ８８ 一円金庫 ９０〜９８ 分離計数機

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入出金窓口部，鑑別機，入出金処理部お
   よび現金集中管理部を備える現金自動取引機（親）と、 入出金窓口部，鑑別機および入出金処理部を備える現金
   自動取引機（子）と、 前記入出金処理部と前記現金集中管理部とを接続し紙幣
   および硬貨を前記入出金処理部から前記現金集中管理部
   に搬送する紙幣入金運搬路および硬貨入金運搬路と、 前記入出金処理部と前記現金集中管理部とを接続し紙幣
   および硬貨を前記現金集中管理部から前記入出金処理部
   に搬送する紙幣出金運搬路および硬貨出金運搬路と、 前記紙幣出金運搬路および前記硬貨出金運搬路を開閉し
   紙幣および硬貨を各々の現金自動取引機に振り分けるゲ
   ートとを有することを特徴とする現金自動取引機におけ
   る現金集中管理方式。
2. 【請求項２】前記現金集中管理部が、紙幣を金種毎に判
   別する紙幣判別機と、一万円紙幣を貯留する万円金庫，
   五千円紙幣を貯留する五千円金庫および千円紙幣を貯留
   する千円金庫と、硬貨を金種毎に判別する硬貨判別機
   と、五百円硬貨を貯留する五百円金庫，百円硬貨を貯留
   する百円金庫，五十円硬貨を貯留する五十円金庫，十円
   硬貨を貯留する十円金庫，五円硬貨を貯留する五円金庫
   および一円硬貨を貯留する一円金庫と、前記各金庫に貯
   留されている紙幣および硬貨を分離して計数する分離計
   数機とからなる請求項１記載の現金自動取引機における
   現金集中管理方式。