JPH0756954B2 - 選択呼出受信機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は選択呼出受信機の呼出報知に関し、特に呼出報
知を、予め定められた第１の時間の範囲内で設定される
任意の第２の時間にて停止する機能を有する選択呼出受
信機に関する。

［従来の技術］ 近年、選択呼出信号機をとりまく環境は、通信自由化の
大原則に基づき運用サービス会社が多数設立され、それ
に伴い選択呼出受信機自体の需要も急増してきている。
このような需要の急増に伴い、選択呼出受信機も単なる
ビジネスツールからアメニティグッズ（生活を快適にす
るもの）としての機能が要求されるようになってきてい
る。

個性化、多様化が進んだ人々にとって各個人の好みによ
って選択呼出受信機の種々の機能選択あるいは設定が可
能となることが望ましい。

この受信機の種々の機能の中で呼出報知について考えて
みる。従来の呼出報知について第３図を参照して説明す
る。スピーカ６、LED7あるいはバイブレータ８によって
呼出報知が開始されると同時に、デコーダ３内のタイマ
が作動し、ROM4に予め書き込まれているデータによって
定まる第１の時間経過後に報知が停止する。あるいはま
た、使用者が呼出報知停止スイッチ９を操作して呼出報
知を強制的に中断させた時に報知が停止するようになっ
ている。

［発明が解決しようとする課題］ 上述した従来の呼出報知では、呼出報知の開始から停止
までの第１の時間がROM4に書込まれたデータによって予
め定められているので、以下に述べる欠点がある。

1.第１の時間設定が短すぎる場合、使用者が呼出報知を
認識する前に呼出報知が停止してしまい、呼出認識自体
ができない。

2.第１の時間設定が長すぎる場合、使用者が呼出報知を
認識した後も、呼出報知は第１の時間が経過するまで作
動し続ける為、使用者は呼出報知停止スイッチ９を操作
して報知を強制的に停止させなければならない。

3.第１の時間設定が長すぎる場合、呼出報知時には受信
機の平均待受電流約0.5mAに比較し100倍以上の50mA程度
の電流が流れる為、呼出しが多い場合は電池寿命が短く
なる。

4.第１の時間はROM4に書込まれたデータによって定まる
ので、使用者が任意に設定することができない。

［課題を解決するための手段］ 本発明による選択呼出受信機は、予め定められた第１の
時間の範囲に呼出報知時間を任意に設定する手段と、設
定した呼出報知時間を記憶する手段と、呼出報知を設定
した呼出報知時間にて停止する手段とを有している。

なお、第２の時間の設定は、選択呼出受信機の電源投入
時の少なくとも１回以上のスイッチ操作でなされても良
い。

また、前記第２の時間を設定する手段を構成するスイッ
チは呼出報知を停止する手段を構成するスイッチを兼用
するようにしても良い。

［実施例］ 以下に図面を参照して本発明について詳細に説明する。

第１図は本発明による選択呼出受信機のブロック図であ
る。第２図は本発明に関する動作フローチャートであ
る。

図において、１はアンテナ、２は無線部で受信信号から
必要なデータ信号を“1"または“0"のディジタル信号と
してとり出しデコーダ３へ出する。

デコーダ３はROM4に予め記憶されている受信機の呼出番
号と受信データ内の番号とを比較し、一致した場合には
ROM4に予め設定されている呼出報知手段を予め設定され
ている第１の時間だけ報知動作させるべくドライバIC5
に起動信号を送出する。デコーダ３はまた、電源投入時
にも予め定められた第１の時間だけ報知動作をさせるべ
くドライバIC5に起動信号を送出する。

ROM4はEPROMあるいは電気的に消去可能なE²PROMであ
り、選択呼出受信機の呼出番号、呼出報知手段、呼出報
知の第１の時間のデータが設定記憶されている。

ドライバIC5はデコーダ３から起動信号を受けると、そ
の信号に対応した第１の報知手段としてのスピーカ６、
第２の報知手段としてのLED7あるいは第３の報知手段と
してのバイブレータ８を動作させ報知を行う。

呼出報知停止スイッチ９は、電源投入時の初期報知時
に、ROM4によって設定されている呼出報知の第１の時間
の範囲内で、報知停止のための第２の時間を設定するた
めのもので、デコーダ３内のタイマによる時間データを
RAM10に書き込む。

また、呼出報知時に設定されたた第２の時間の範囲内で
呼出報知停止スイッチ９をONとすることにより、任意の
呼出報知を停止させる。RAM10はデコーダ３内のタイマ
にて設定された第２の時間を選択呼出受信機の電源がON
の状態である限り記憶保持する。

以下、第２図に従い動作の詳細を述べる。電源が投入さ
れるとRAM10の第２の時間の書込み有無を示すTMFLUGが
“0"となり、第２の時間が未書込みである事を示す。同
時に、デコーダ３はROM4から予め設定された報知手段を
読み込み、その内容に従いドライバIC5に起動信号を送
出し、ドライバIC5はスピーカ６、LED7あるいはバイブ
レータ８のいずれかを駆動し電源投入時の報知を行う。

上記報知が開始されると同時に、デコーダ３内のタイマ
がROM4に予め設定された第１の時間まで動作を始める。
この後、デコーダ３の動作は以下の２つの場合に分けら
れる。

１） 第１の時間以内に呼出報知停止スイッチ９が操作
されなかった場合、タイマが第１の時間を示した後、報
知を停止し、RAM10が初期状態であることから、第１の
時間を第２の時間としてRAM10に書込む。

２） 第１の時間以内に呼出報知停止スイッチ９が操作
された場合、デコーダ３はRAM10が初期状態であること
から、デコーダ３内のタイマによって示されている時間
データ、すなわち検知が開始されてから呼出報知停止ス
イッチ９が操作された時までの時間を第２の時間として
RAM10に書込む。

以上によって電源投入時にRAM10に第２の時間が設定記
憶され、呼出待受状態となる。待受状態時に呼出しを受
けると、受信信号内の呼出番号とROM4内に設定記憶され
ている選択呼出受信機個有の呼出番号がデコーダ３によ
って照合される。照合が一致した場合、デコーダ３は、
ROM4から予め設定された報知手段を読み込み、その内容
に従いドライバIC5に起動信号を送出する。ドライバIC5
はスピーカ６、LED7あるいはバイブレータ８を駆動して
受信読出時の報知を行う。上記報知が開始されると同時
に、デコーダ３内のタイマがRAM10に設定された第２の
時間まで動作を始める。

この後デコーダ３の動作は以下の２つの場合に分けられ
る。

３） 第２の時間以内に呼出報知停止スイッチ９が操作
されなかった場合、タイマが第２の時間を示した後、報
知を停止する。

RAM10には既に電源投入時に書込み動作が行われている
ので、RAM10への書込みは行われない。

４） 第２の時間以内に呼出報知停止スイッチ９が操作
された場合、２）項と同様の手順となる。この場合に
も、RAM10には既に電源投入時に書込動作が行われてい
るので、RAM10への書込み行われない。

以上の動作が終了後、選択呼出受信機は受信待受状態に
戻る。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明は、呼出報知時間に関し予め
定められた第１の時間の他に、任意に使用者が設定でき
る第２の時間を設けることにより、呼出報知があった場
合、使用者の好みによって設定された第２の時間にて報
知が自動停止するので、使用者が報知停止スイッチを操
作する手間を省略できる効果がある。

また、第２の時間は第１の時間より短く設定されるの
で、呼出報知時に使用者が呼出報知停止スイッチを操作
しない場合でも、無駄な報知時間を省き、呼出報知に伴
う消費電流の増大を必要最少限に抑える効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による選択呼出受信機のブロック図、第
２図は第１図の実施例の動作を説明するためのフローチ
ャート、第３図は従来の選択呼出受信機のブロック図で
ある。 １……アンテナ、２……無線部、３……デコーダ、４…
…ROM、５……ドライバIC、６……スピーカ、７……LE
D、８……バイブレータ、９……呼出報知停止スイッ
チ、10……RAM。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】呼出し時に予め定められた第１の時間で呼
   出報知を停止する手段と、呼出報知開始から前記第１の
   時間が経過するまでの間に任意に呼出報知を停止するス
   イッチ手段とを具備する選択呼出受信機において、電源
   投入時の初期報知時に前記スイッチ手段が操作されたと
   き、呼出報知開始から前記スイッチ手段を操作するまで
   の時間を第２の時間として記憶する記憶手段を備え、待
   受状態時には、前記報知停止手段が、任意に設定可能な
   前記第２の時間を前記第１の時間として呼出報知を停止
   することを特徴とする選択呼出受信機。