JPH075683A - 高純度感光性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
高純度感光性樹脂組成物の製造方法Info
- Publication number
- JPH075683A JPH075683A JP6025587A JP2558794A JPH075683A JP H075683 A JPH075683 A JP H075683A JP 6025587 A JP6025587 A JP 6025587A JP 2558794 A JP2558794 A JP 2558794A JP H075683 A JPH075683 A JP H075683A
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- JP
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- aliphatic
- photosensitive resin
- resin composition
- photosensitive
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 キノンジアジド系感光性化合物及びアルカリ
可溶性樹脂を有機溶媒に溶解してなる感光性樹脂組成物
の製造方法において、キノンジアジド系感光性化合物及
びアルカリ可溶性樹脂を、脂肪族カルボン酸エステル
類、脂肪族ケトン類、脂肪族エーテル類、脂肪族エーテ
ルエステル類、脂肪族ケトンエステル類、脂肪族ヒドロ
キシカルボン酸エステル類、脂肪族ヒドロキシケトン
類、脂肪族エーテルケトン類及び脂肪族エーテルアルコ
ール類からなる群から選ばれた少なくとも1種を主成分
とする有機溶媒に溶解し、得られた溶液をH型のゲル型
強酸性陽イオン交換樹脂と接触させる高純度感光性樹脂
組成物の製造方法。 【効果】 本発明方法によれば、感度を低下することな
く感光性樹脂組成物中の金属不純物含有量を低減するこ
とが可能である。
可溶性樹脂を有機溶媒に溶解してなる感光性樹脂組成物
の製造方法において、キノンジアジド系感光性化合物及
びアルカリ可溶性樹脂を、脂肪族カルボン酸エステル
類、脂肪族ケトン類、脂肪族エーテル類、脂肪族エーテ
ルエステル類、脂肪族ケトンエステル類、脂肪族ヒドロ
キシカルボン酸エステル類、脂肪族ヒドロキシケトン
類、脂肪族エーテルケトン類及び脂肪族エーテルアルコ
ール類からなる群から選ばれた少なくとも1種を主成分
とする有機溶媒に溶解し、得られた溶液をH型のゲル型
強酸性陽イオン交換樹脂と接触させる高純度感光性樹脂
組成物の製造方法。 【効果】 本発明方法によれば、感度を低下することな
く感光性樹脂組成物中の金属不純物含有量を低減するこ
とが可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高純度感光性樹脂組成物
の製造方法に関するものである。詳しくは、キノンジア
ジド系感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂を有機溶媒
に溶解してなる高純度の感光性樹脂組成物の製造方法に
関するものである。
の製造方法に関するものである。詳しくは、キノンジア
ジド系感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂を有機溶媒
に溶解してなる高純度の感光性樹脂組成物の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】集積回路は年を追うごとに高集積化さ
れ、ダイナミックランダムアクセスメモリー(DRA
M)を例にとれば、現在では、16Mビットの記憶容量
を持つものの本格生産が開始されている。それに伴い集
積回路の生産に不可欠のフォトリソグラフィー技術に対
する要求も年々厳しくなってきており、例えば16MD
RAMにおいては、0.5μmレベルのフォトリソグラ
フィー技術が必要とされている。又、半導体素子におい
てはSi結晶等にNa,Fe等の金属元素が混入すると
電気特性を低下させ動作の信頼性低下等をきたすことが
知られており、フォトリソグラフィーに使用する感光性
樹脂組成物に含有されるNaで代表される金属不純物混
入量も低レベルが要求されている。例えば16MDRA
Mにおいては、50ppb以下の混入量が要求されてお
り、今後の高集積化に伴い金属不純物混入量は更に厳し
い低レベルが要求されるものと考えられる。
れ、ダイナミックランダムアクセスメモリー(DRA
M)を例にとれば、現在では、16Mビットの記憶容量
を持つものの本格生産が開始されている。それに伴い集
積回路の生産に不可欠のフォトリソグラフィー技術に対
する要求も年々厳しくなってきており、例えば16MD
RAMにおいては、0.5μmレベルのフォトリソグラ
フィー技術が必要とされている。又、半導体素子におい
てはSi結晶等にNa,Fe等の金属元素が混入すると
電気特性を低下させ動作の信頼性低下等をきたすことが
知られており、フォトリソグラフィーに使用する感光性
樹脂組成物に含有されるNaで代表される金属不純物混
入量も低レベルが要求されている。例えば16MDRA
Mにおいては、50ppb以下の混入量が要求されてお
り、今後の高集積化に伴い金属不純物混入量は更に厳し
い低レベルが要求されるものと考えられる。
【0003】この要求に応えるべく、製造環境のクリー
ン化、原料の高純度化等により感光性樹脂組成物中の金
属不純物混入量も年々低レベル化が進んでおり、現在で
は50〜100ppbレベルが達成されている。しかし
ながら、感光性樹脂組成物の原材料は、溶媒を除き製造
中間体を含めて常温では固体であるものが多く、一般的
に不揮発性の金属不純物を容易に除去できる蒸留精製は
困難である。従って感光性樹脂組成物の製造操作中に混
入する金属不純物も含めて考慮すると、現在の手法では
例えば30ppb以下、更には10ppb以下の金属不
純物混入量を達成するのは技術的に困難であった。
ン化、原料の高純度化等により感光性樹脂組成物中の金
属不純物混入量も年々低レベル化が進んでおり、現在で
は50〜100ppbレベルが達成されている。しかし
ながら、感光性樹脂組成物の原材料は、溶媒を除き製造
中間体を含めて常温では固体であるものが多く、一般的
に不揮発性の金属不純物を容易に除去できる蒸留精製は
困難である。従って感光性樹脂組成物の製造操作中に混
入する金属不純物も含めて考慮すると、現在の手法では
例えば30ppb以下、更には10ppb以下の金属不
純物混入量を達成するのは技術的に困難であった。
【0004】一方、近年、高性能の感光性樹脂組成物を
用いて、より微細なパターンの加工がされるようになっ
ている。かかる状況下、感光性樹脂組成物の保存期間中
に、この組成物中でわずかな微粒子が発生すると、かか
るフォトレジスト組成物を使用してパターンを形成した
場合、現像により、レジストが除去された部分に微粒子
が残り、解像度が低下する問題がある。又、感光性樹脂
組成物の保存期間中に、その感度が変化(感度が高くな
ったり、低くなったり)すると、安定した線幅の微細加
工が出来ない等の問題が発生する。従来感光性樹脂組成
物の保存安定性を向上させる方法として、フォトレジス
ト組成物中に塗布用溶媒として、モノオキシモノカルボ
ン酸エステル類を含有させる方法(特開昭62−123
444)やピルビン酸アルキルを含有させる方法(特開
平4−36752)が提案されていた。しかしながらこ
れらいずれの方法も、感光性樹脂組成物に他の化合物を
添加するために、その添加に起因した不都合もあって、
十分な解決を得ることが出来なかった。
用いて、より微細なパターンの加工がされるようになっ
ている。かかる状況下、感光性樹脂組成物の保存期間中
に、この組成物中でわずかな微粒子が発生すると、かか
るフォトレジスト組成物を使用してパターンを形成した
場合、現像により、レジストが除去された部分に微粒子
が残り、解像度が低下する問題がある。又、感光性樹脂
組成物の保存期間中に、その感度が変化(感度が高くな
ったり、低くなったり)すると、安定した線幅の微細加
工が出来ない等の問題が発生する。従来感光性樹脂組成
物の保存安定性を向上させる方法として、フォトレジス
ト組成物中に塗布用溶媒として、モノオキシモノカルボ
ン酸エステル類を含有させる方法(特開昭62−123
444)やピルビン酸アルキルを含有させる方法(特開
平4−36752)が提案されていた。しかしながらこ
れらいずれの方法も、感光性樹脂組成物に他の化合物を
添加するために、その添加に起因した不都合もあって、
十分な解決を得ることが出来なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、感光性化合
物及びアルカリ可溶性樹脂を有機溶媒に溶解してなる感
光性樹脂組成物について、工業的に容易な設備、操作、
費用によって、混入する金属不純物量を低減し、かつ保
存安定性を損わない手法を提供するものである。本発明
者等は、かかる目的を達成するべく、まず、溶液中から
金属不純物を除去する一手法であるイオン交換樹脂の使
用に着眼し、種々のイオン交換樹脂を使用して感光性樹
脂組成物の処理を検討したところ、従来有機溶媒系のイ
オン交換法で最も一般的なポーラス型の陽イオン交換樹
脂(例えば三菱化成(株)社製のDIAION登録商標
PK216,PK208,PK228やローム・アン
ド、ハース社製のアンバーリスト15等)を用いた場
合、及び、ある種の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹
脂を組合せて用いた場合は、前記金属不純物は除去出来
るものの、感光性樹脂組成物の諸特性や保存安定性が損
われる欠点があることを見出した。一方、ゲル型の陽イ
オン交換樹脂を用いても、感光性樹脂組成物に含有され
る成分によっては、組成物中の金属不純物を十分除去出
来なかったり、又は感光性樹脂の性能を劣化させる恐れ
がある事が解った。
物及びアルカリ可溶性樹脂を有機溶媒に溶解してなる感
光性樹脂組成物について、工業的に容易な設備、操作、
費用によって、混入する金属不純物量を低減し、かつ保
存安定性を損わない手法を提供するものである。本発明
者等は、かかる目的を達成するべく、まず、溶液中から
金属不純物を除去する一手法であるイオン交換樹脂の使
用に着眼し、種々のイオン交換樹脂を使用して感光性樹
脂組成物の処理を検討したところ、従来有機溶媒系のイ
オン交換法で最も一般的なポーラス型の陽イオン交換樹
脂(例えば三菱化成(株)社製のDIAION登録商標
PK216,PK208,PK228やローム・アン
ド、ハース社製のアンバーリスト15等)を用いた場
合、及び、ある種の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹
脂を組合せて用いた場合は、前記金属不純物は除去出来
るものの、感光性樹脂組成物の諸特性や保存安定性が損
われる欠点があることを見出した。一方、ゲル型の陽イ
オン交換樹脂を用いても、感光性樹脂組成物に含有され
る成分によっては、組成物中の金属不純物を十分除去出
来なかったり、又は感光性樹脂の性能を劣化させる恐れ
がある事が解った。
【0006】これらの知見に基づいて更に検討を重ねた
結果、特定の感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂を特
定の有機溶媒に溶解してなる溶液を、特定の陽イオン交
換樹脂と接触させることにより感光性樹脂組成物の諸特
性及び保存安定性を損うことなく金属不純物が効率的に
除去され初期の目的を達成しうることを見出し、本発明
に到達した。
結果、特定の感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂を特
定の有機溶媒に溶解してなる溶液を、特定の陽イオン交
換樹脂と接触させることにより感光性樹脂組成物の諸特
性及び保存安定性を損うことなく金属不純物が効率的に
除去され初期の目的を達成しうることを見出し、本発明
に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
キノンジアジド系感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂
を有機溶媒に溶解してなる感光性樹脂組成物の製造方法
において、キノンジアジド系感光性化合物及びアルカリ
可溶性樹脂を、脂肪族カルボン酸エステル類、脂肪族ケ
トン類、脂肪族エーテル類、脂肪族エーテルエステル
類、脂肪族ケトンエステル類、脂肪族ヒドロキシカルボ
ン酸エステル類、脂肪族ヒドロキシケトン類、脂肪族エ
ーテルケトン類及び脂肪族エーテルアルコール類からな
る群から選ばれた少なくとも1種を主成分とする有機溶
媒に溶解し、得られた溶液をH型のゲル型強酸性陽イオ
ン交換樹脂と接触させることを特徴とする高純度感光性
樹脂組成物の製造方法、に存する。
キノンジアジド系感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂
を有機溶媒に溶解してなる感光性樹脂組成物の製造方法
において、キノンジアジド系感光性化合物及びアルカリ
可溶性樹脂を、脂肪族カルボン酸エステル類、脂肪族ケ
トン類、脂肪族エーテル類、脂肪族エーテルエステル
類、脂肪族ケトンエステル類、脂肪族ヒドロキシカルボ
ン酸エステル類、脂肪族ヒドロキシケトン類、脂肪族エ
ーテルケトン類及び脂肪族エーテルアルコール類からな
る群から選ばれた少なくとも1種を主成分とする有機溶
媒に溶解し、得られた溶液をH型のゲル型強酸性陽イオ
ン交換樹脂と接触させることを特徴とする高純度感光性
樹脂組成物の製造方法、に存する。
【0008】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明におけるキノンジアジド系感光性化合物としては、通
常、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エ
ステル又はアミド、1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホン酸エステル又はアミド、1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸エステル又はアミド等が挙
げられる。
明におけるキノンジアジド系感光性化合物としては、通
常、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エ
ステル又はアミド、1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホン酸エステル又はアミド、1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸エステル又はアミド等が挙
げられる。
【0009】更に具体的には、アルコール性の水酸基を
有する化合物及びフェノール性の水酸基を有する化合物
の1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エス
テル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸
エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ン酸エステル及び、脂肪族のアミノ基を有する化合物及
び芳香族のアミノ基を有する化合物の1,2−ベンゾキ
ノンジアジド−4−スルホン酸アミド、1,2−ナフト
キノンジアジド−4−スルホン酸アミド、1,2−ナフ
トキノンジアジド−5−スルホン酸アミド等が挙げられ
る。
有する化合物及びフェノール性の水酸基を有する化合物
の1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エス
テル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸
エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ン酸エステル及び、脂肪族のアミノ基を有する化合物及
び芳香族のアミノ基を有する化合物の1,2−ベンゾキ
ノンジアジド−4−スルホン酸アミド、1,2−ナフト
キノンジアジド−4−スルホン酸アミド、1,2−ナフ
トキノンジアジド−5−スルホン酸アミド等が挙げられ
る。
【0010】上記アルコール性の水酸基を有する化合物
としては、メタノール、エチレングリコール等が例示さ
れる。上記フェノール性の水酸基を有する化合物として
は、フェノール、クレゾール等のフェノール類、ビスフ
ェノールA等のビスフェノール類、4,4′,4″−メ
チリジントリスフェノール、4,4′−〔1−〔4−
〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール等のトリス
フェノール類、4,4′,4″4′″−(1,4−フェ
ニレンジメチリジン)テトラキスフェノール等のテトラ
キスフェノール類、ピロガロール、没食子酸エステル等
のピロガロール類、2,3,4−トリヒドロキシベンゾ
フェノン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2′,3,4,4′−ペンタヒドロキ
シベンゾフェノン、2,3,3′,4,4′,5′−ヘ
キサヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベン
ゾフェノン類、フェノール類とアルデヒド類及び/又は
ケトン類とを脱水縮合した得られるフェノール樹脂(以
下、バラスト樹脂と称する)等が例示される。上記脂肪
族のアミノ基を有する化合物としてはエチルアミン、ブ
チルアミン等が例示され、芳香族のアミノ基を有する化
合物としてはアニリン、p−フェニレンジアミン等が例
示される。
としては、メタノール、エチレングリコール等が例示さ
れる。上記フェノール性の水酸基を有する化合物として
は、フェノール、クレゾール等のフェノール類、ビスフ
ェノールA等のビスフェノール類、4,4′,4″−メ
チリジントリスフェノール、4,4′−〔1−〔4−
〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール等のトリス
フェノール類、4,4′,4″4′″−(1,4−フェ
ニレンジメチリジン)テトラキスフェノール等のテトラ
キスフェノール類、ピロガロール、没食子酸エステル等
のピロガロール類、2,3,4−トリヒドロキシベンゾ
フェノン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2′,3,4,4′−ペンタヒドロキ
シベンゾフェノン、2,3,3′,4,4′,5′−ヘ
キサヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベン
ゾフェノン類、フェノール類とアルデヒド類及び/又は
ケトン類とを脱水縮合した得られるフェノール樹脂(以
下、バラスト樹脂と称する)等が例示される。上記脂肪
族のアミノ基を有する化合物としてはエチルアミン、ブ
チルアミン等が例示され、芳香族のアミノ基を有する化
合物としてはアニリン、p−フェニレンジアミン等が例
示される。
【0011】尚、バラスト樹脂としては、フェノール、
o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3
−エチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、3,
5−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノー
ル、2,3,5−トリメチルフェノール等のアルキルフ
ェノール類、o−ヒドロキシジフェニル、p−ヒドロキ
シジフェニル等のアリールフェノール類、レゾルシノー
ル、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノ
ール、5−メチルレゾルシノール、2−エチルレゾルシ
ノール、2,5−ジメチルレゾルシノール等のレゾルシ
ノール類、カテコール、3−メチルカテコール、4−メ
チルカテコール、3,5−ジメチルカテコール等のカテ
コール類、ピロガロール、5−メチルピロガロール等の
ピロガロール類等から選ばれた1種または2種以上のフ
ェノール性化合物を例えばホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド等
のアルデヒド類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエ
チルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等のケト
ン類等から選ばれた1種または2種以上のカルボニル化
合物類と重縮合した樹脂が挙げられる。バラスト樹脂と
して用いられる樹脂の重量平均分子量の範囲は、400
〜2200程度が好ましい。
o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3
−エチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、3,
5−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノー
ル、2,3,5−トリメチルフェノール等のアルキルフ
ェノール類、o−ヒドロキシジフェニル、p−ヒドロキ
シジフェニル等のアリールフェノール類、レゾルシノー
ル、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノ
ール、5−メチルレゾルシノール、2−エチルレゾルシ
ノール、2,5−ジメチルレゾルシノール等のレゾルシ
ノール類、カテコール、3−メチルカテコール、4−メ
チルカテコール、3,5−ジメチルカテコール等のカテ
コール類、ピロガロール、5−メチルピロガロール等の
ピロガロール類等から選ばれた1種または2種以上のフ
ェノール性化合物を例えばホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド等
のアルデヒド類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエ
チルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等のケト
ン類等から選ばれた1種または2種以上のカルボニル化
合物類と重縮合した樹脂が挙げられる。バラスト樹脂と
して用いられる樹脂の重量平均分子量の範囲は、400
〜2200程度が好ましい。
【0012】本発明の方法を適用される感光性樹脂組成
物の一成分であるキノンジアジド系感光性化合物は、上
記に例示した通りで特に限定されないが、感度及び解像
度等の点からは、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−
スルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸及び1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ン酸のエステル化物が好適である。
物の一成分であるキノンジアジド系感光性化合物は、上
記に例示した通りで特に限定されないが、感度及び解像
度等の点からは、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−
スルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸及び1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ン酸のエステル化物が好適である。
【0013】上記化合物のうち、フェノール性水酸基を
1分子中に3個以上有する化合物の1,2−ナフトキノ
ンジアジド−4−スルホン酸エステル及び1,2−ナフ
トキノンジアジド−5−スルホン酸エステルが好まし
い。特に、ポリヒドロキシベンゾフェノン類及びバラス
ト樹脂の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン
酸エステル化物及び1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホン酸エステル化物が好適である。
1分子中に3個以上有する化合物の1,2−ナフトキノ
ンジアジド−4−スルホン酸エステル及び1,2−ナフ
トキノンジアジド−5−スルホン酸エステルが好まし
い。特に、ポリヒドロキシベンゾフェノン類及びバラス
ト樹脂の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン
酸エステル化物及び1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホン酸エステル化物が好適である。
【0014】なお、本発明ではキノンジアジド系以外の
感光性化合物を含む感光性樹脂組成物を対象とした場合
には、感光性樹脂としての性能が劣化する恐れがあり望
ましくない。本発明におけるアルカリ可溶性樹脂として
は、一般的にはノボラック樹脂、ポリビニルフェノール
樹脂等が挙げられる。
感光性化合物を含む感光性樹脂組成物を対象とした場合
には、感光性樹脂としての性能が劣化する恐れがあり望
ましくない。本発明におけるアルカリ可溶性樹脂として
は、一般的にはノボラック樹脂、ポリビニルフェノール
樹脂等が挙げられる。
【0015】ノボラック樹脂としては、例えばフェノ
ール類;o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、3−エチルフェノール、2,5−キシレノール、
3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のアル
キルフェノール類;2−メトキシフェノール、4−メト
キシフェノール、4−フェノキシフェノール等のアルコ
キシ又はアリールオキシフェノール類;α−ナフトー
ル、β−ナフトール、3−メチル−α−ナフトール等の
アルキル基で置換されていてもよいナフトール類;レゾ
ルシノール、2−メリチルレゾルシノール、ピロガロー
ル、5−メチルピロガロール等のアルキル基で置換され
ていてもよいポリヒドロキシベンゼン類等のフェノール
性の水酸基を有する化合物と、ホルムアルデヒド、パ
ラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラアルデヒ
ド等の脂肪族アルデヒド類;ベンズアルデヒド等の芳香
族アルデヒド類;アセトン等のアルキルケトン類等のカ
ルボニル化合物とを、例えば塩酸、硫酸、シュウ酸等の
酸性触媒の存在下、加熱し、重縮合させることにより製
造されたものが挙げられる。なお、この重縮合反応は、
エタノール、エチルセロソルブアセテート、3−メトキ
シプロピオン酸メチル等の反応に不活性な溶媒中にて、
又は無溶媒中にて行うことができる。一方、ポリビニル
フェノール樹脂としては芳香環がアルキル基、ハロゲン
原子等にて置換されていてもよい4−ヒドロキシスチレ
ンを主成分として重合させた樹脂等が挙げられる。この
ポリビニルフェノール樹脂は一部の水酸基がエステル基
等にて置換されていてもよい。アルカリ可溶性樹脂とし
ては、特にノボラック樹脂が好ましい。
ール類;o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、3−エチルフェノール、2,5−キシレノール、
3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のアル
キルフェノール類;2−メトキシフェノール、4−メト
キシフェノール、4−フェノキシフェノール等のアルコ
キシ又はアリールオキシフェノール類;α−ナフトー
ル、β−ナフトール、3−メチル−α−ナフトール等の
アルキル基で置換されていてもよいナフトール類;レゾ
ルシノール、2−メリチルレゾルシノール、ピロガロー
ル、5−メチルピロガロール等のアルキル基で置換され
ていてもよいポリヒドロキシベンゼン類等のフェノール
性の水酸基を有する化合物と、ホルムアルデヒド、パ
ラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラアルデヒ
ド等の脂肪族アルデヒド類;ベンズアルデヒド等の芳香
族アルデヒド類;アセトン等のアルキルケトン類等のカ
ルボニル化合物とを、例えば塩酸、硫酸、シュウ酸等の
酸性触媒の存在下、加熱し、重縮合させることにより製
造されたものが挙げられる。なお、この重縮合反応は、
エタノール、エチルセロソルブアセテート、3−メトキ
シプロピオン酸メチル等の反応に不活性な溶媒中にて、
又は無溶媒中にて行うことができる。一方、ポリビニル
フェノール樹脂としては芳香環がアルキル基、ハロゲン
原子等にて置換されていてもよい4−ヒドロキシスチレ
ンを主成分として重合させた樹脂等が挙げられる。この
ポリビニルフェノール樹脂は一部の水酸基がエステル基
等にて置換されていてもよい。アルカリ可溶性樹脂とし
ては、特にノボラック樹脂が好ましい。
【0016】本発明における有機溶媒としては、一般的
に常圧にて100〜200℃の沸点を有し、しかもH型
のゲル型陽イオン交換樹脂を侵食しないものである必要
があり、特定の溶媒を主成分とすることを必須とするも
のである。かかる溶媒としては、脂肪族カルボン酸エス
テル類、脂肪族ケトン類、脂肪族エーテル類、脂肪族エ
ーテルエステル類、脂肪族ケトンエステル類、脂肪族ヒ
ドロキシカルボン酸エステル類、脂肪族ヒドロキシケト
ン類、脂肪族エーテルケトン類、脂肪族エーテルアルコ
ール類が挙げられ、本発明の有機溶媒は、上記溶媒から
なる群から選ばれた少なくとも1種を主成分とするもの
である。
に常圧にて100〜200℃の沸点を有し、しかもH型
のゲル型陽イオン交換樹脂を侵食しないものである必要
があり、特定の溶媒を主成分とすることを必須とするも
のである。かかる溶媒としては、脂肪族カルボン酸エス
テル類、脂肪族ケトン類、脂肪族エーテル類、脂肪族エ
ーテルエステル類、脂肪族ケトンエステル類、脂肪族ヒ
ドロキシカルボン酸エステル類、脂肪族ヒドロキシケト
ン類、脂肪族エーテルケトン類、脂肪族エーテルアルコ
ール類が挙げられ、本発明の有機溶媒は、上記溶媒から
なる群から選ばれた少なくとも1種を主成分とするもの
である。
【0017】上記溶媒としては、具体的には、酢酸ブチ
ル、酢酸アミル等の脂肪族カルボン酸エステル類;メチ
ルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロペン
タノン、シクロヘキサノン等の脂肪族ケトン類;ジエチ
レングリコールジメチルエーテル等の脂肪族エーテル
類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブア
セテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルア
セテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エト
キシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エ
チル等の脂肪族エーテルエステル類;ピルビン酸エチル
等の脂肪族ケトンエステル類;乳酸メチル、乳酸エチル
等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステル類;ジアセト
ンアルコール等の脂肪族ヒドロキシケトン類;ジアセト
ンアルコールモノメチルエーテル等の脂肪族エーテルケ
トン類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、エ
チルセロソルブ等の脂肪族エーテルアルコール類が挙げ
られる。本発明の処理に於ては、上記のいずれの溶媒も
好適に使用されるが、メチルセロソルブアセテート、エ
チルセロソルブアセテート、メチルアミルケトン、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−
メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン
酸エチル、ピルビン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル
が特に好ましく、これらは2種以上を混合して使用して
もよい。
ル、酢酸アミル等の脂肪族カルボン酸エステル類;メチ
ルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロペン
タノン、シクロヘキサノン等の脂肪族ケトン類;ジエチ
レングリコールジメチルエーテル等の脂肪族エーテル
類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブア
セテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルア
セテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エト
キシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エ
チル等の脂肪族エーテルエステル類;ピルビン酸エチル
等の脂肪族ケトンエステル類;乳酸メチル、乳酸エチル
等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステル類;ジアセト
ンアルコール等の脂肪族ヒドロキシケトン類;ジアセト
ンアルコールモノメチルエーテル等の脂肪族エーテルケ
トン類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、エ
チルセロソルブ等の脂肪族エーテルアルコール類が挙げ
られる。本発明の処理に於ては、上記のいずれの溶媒も
好適に使用されるが、メチルセロソルブアセテート、エ
チルセロソルブアセテート、メチルアミルケトン、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−
メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン
酸エチル、ピルビン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル
が特に好ましく、これらは2種以上を混合して使用して
もよい。
【0018】本発明の有機溶媒は、組成物の性能を損わ
ない範囲で上記溶媒に、酢酸エチル、キシレン、N,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の他
の溶媒を混合して使用してもよいが、この場合も上記特
定の溶媒を50%以上含む必要がある。本発明では、上
述のような感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂を上記
有機溶媒に溶解してなる溶液をH型のゲル型強酸性陽イ
オン交換樹脂と接触処理することを特徴とする。該接触
処理時の感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂の濃度は
通常、1〜50重量%である。又、この溶液中に含まれ
る金属不純物成分は原料及びその製造法等にも依存する
が、例えば、50〜2,000ppb程度である。
ない範囲で上記溶媒に、酢酸エチル、キシレン、N,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の他
の溶媒を混合して使用してもよいが、この場合も上記特
定の溶媒を50%以上含む必要がある。本発明では、上
述のような感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂を上記
有機溶媒に溶解してなる溶液をH型のゲル型強酸性陽イ
オン交換樹脂と接触処理することを特徴とする。該接触
処理時の感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂の濃度は
通常、1〜50重量%である。又、この溶液中に含まれ
る金属不純物成分は原料及びその製造法等にも依存する
が、例えば、50〜2,000ppb程度である。
【0019】本発明で使用するゲル型の強酸性陽イオン
交換樹脂としては、例えばスチレン系、フェノール系の
強酸性陽イオン交換樹脂が挙げられ、特にスチレン−ジ
ビニルベンゼン系のスルホン酸型陽イオン交換樹脂が好
ましい。具体的には、例えば、三菱化成(株)社製のD
IAION登録商標SK1B,SK104,SK11
0,SK116のようなゲル型の強酸性陽イオン交換樹
脂等が挙げられ、ビーズ状のものが好ましい。尚、ビー
ズ状とは、粒径0.1〜2mm程度の球形状をいう。
交換樹脂としては、例えばスチレン系、フェノール系の
強酸性陽イオン交換樹脂が挙げられ、特にスチレン−ジ
ビニルベンゼン系のスルホン酸型陽イオン交換樹脂が好
ましい。具体的には、例えば、三菱化成(株)社製のD
IAION登録商標SK1B,SK104,SK11
0,SK116のようなゲル型の強酸性陽イオン交換樹
脂等が挙げられ、ビーズ状のものが好ましい。尚、ビー
ズ状とは、粒径0.1〜2mm程度の球形状をいう。
【0020】本発明で使用するゲル型の強酸性陽イオン
交換樹脂の架橋度は2〜20%程度のものが好ましく、
特に好ましくは、4〜16%程度である。又、粒径は通
常0.1〜2mm程度、更に0.2〜1.5mm程度が
好ましい。又、その交換容量は、0.7〜2.5meq
/ml、樹脂程度が好適である。これら市販の陽イオン
交換樹脂は通常Na型であるが、本発明ではこれをH型
とした後に用いる必要がある。このH型とするための処
理は、通常1〜10重量%の塩酸水溶液をNa型樹脂に
接触させることにより容易に行なわれる。なお、この場
合、通常20%程度までのNa型樹脂が残存していても
よい。これらイオン交換樹脂は通常、含水率が30〜7
0重量%の水湿潤状態の含水ビーズとして入手でき、こ
れを上述の如くH型とするための処理を行なった後この
まま使用してもよいが、かかる処理後予め乾燥し、又は
感光性樹脂組成物溶液等を調製する溶媒にて溶媒置換し
てから使用してもよい。
交換樹脂の架橋度は2〜20%程度のものが好ましく、
特に好ましくは、4〜16%程度である。又、粒径は通
常0.1〜2mm程度、更に0.2〜1.5mm程度が
好ましい。又、その交換容量は、0.7〜2.5meq
/ml、樹脂程度が好適である。これら市販の陽イオン
交換樹脂は通常Na型であるが、本発明ではこれをH型
とした後に用いる必要がある。このH型とするための処
理は、通常1〜10重量%の塩酸水溶液をNa型樹脂に
接触させることにより容易に行なわれる。なお、この場
合、通常20%程度までのNa型樹脂が残存していても
よい。これらイオン交換樹脂は通常、含水率が30〜7
0重量%の水湿潤状態の含水ビーズとして入手でき、こ
れを上述の如くH型とするための処理を行なった後この
まま使用してもよいが、かかる処理後予め乾燥し、又は
感光性樹脂組成物溶液等を調製する溶媒にて溶媒置換し
てから使用してもよい。
【0021】陽イオン交換樹脂との接触処理は、キノ
ンジアジド系感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂を本
発明の有機溶媒に溶解し、得られた溶液(以下、単に有
機溶媒溶液ということもある)に陽イオン交換樹脂を混
合、攪拌させる方法、陽イオン交換樹脂を充填した層
に処理すべき有機溶媒溶液を通過させる方法等により行
うことができる。しかし、本発明では微量の不純成分を
除去する必要があるため、通常、前者の方法が好まし
い。
ンジアジド系感光性化合物及びアルカリ可溶性樹脂を本
発明の有機溶媒に溶解し、得られた溶液(以下、単に有
機溶媒溶液ということもある)に陽イオン交換樹脂を混
合、攪拌させる方法、陽イオン交換樹脂を充填した層
に処理すべき有機溶媒溶液を通過させる方法等により行
うことができる。しかし、本発明では微量の不純成分を
除去する必要があるため、通常、前者の方法が好まし
い。
【0022】これは有機媒体中では一般にイオン交換速
度が低いため、の方法では通液速度を低くする必要が
生じ、処理時間が長時間となったり、又は樹脂量を大幅
に増す等の必要が生じるためである。一方の手法を採
用すると樹脂使用量が低減出来、生産性の面でも好まし
い。尚、の混合、攪拌させる方法では、通常、十分か
つ効率的な接触処理を行うため、陽イオン交換樹脂が懸
濁している状態で溶液の攪拌を行う。また、この場合、
処理後の混合物より濾別した陽イオン交換樹脂は再生し
再使用しない方が望ましい。要するに、本発明で用いる
陽イオン交換樹脂の使用は1回限りとするのがよい。陽
イオン交換樹脂の使用量は通常前記有機溶媒溶液に対
し、0.01〜20容量%、好ましくは0.05〜10
容量%、更に好ましくは0.1〜5容量%使用する。陽
イオン交換樹脂との接触時間は上記の方法においては
通常0.1〜100時間程度、好ましくは0.5〜50
時間、更に好ましくは1〜30時間であり、上記の方
法においては空間速度(SV)として1時間あたり通常
0.1〜100、好ましくは0.5〜50、更に好まし
くは1〜30である。有機溶媒溶液を陽イオン交換樹脂
と接触させる条件は特に限定されないが、通常常圧に
て、0〜40℃にて行なわれる。
度が低いため、の方法では通液速度を低くする必要が
生じ、処理時間が長時間となったり、又は樹脂量を大幅
に増す等の必要が生じるためである。一方の手法を採
用すると樹脂使用量が低減出来、生産性の面でも好まし
い。尚、の混合、攪拌させる方法では、通常、十分か
つ効率的な接触処理を行うため、陽イオン交換樹脂が懸
濁している状態で溶液の攪拌を行う。また、この場合、
処理後の混合物より濾別した陽イオン交換樹脂は再生し
再使用しない方が望ましい。要するに、本発明で用いる
陽イオン交換樹脂の使用は1回限りとするのがよい。陽
イオン交換樹脂の使用量は通常前記有機溶媒溶液に対
し、0.01〜20容量%、好ましくは0.05〜10
容量%、更に好ましくは0.1〜5容量%使用する。陽
イオン交換樹脂との接触時間は上記の方法においては
通常0.1〜100時間程度、好ましくは0.5〜50
時間、更に好ましくは1〜30時間であり、上記の方
法においては空間速度(SV)として1時間あたり通常
0.1〜100、好ましくは0.5〜50、更に好まし
くは1〜30である。有機溶媒溶液を陽イオン交換樹脂
と接触させる条件は特に限定されないが、通常常圧に
て、0〜40℃にて行なわれる。
【0023】本発明は、キノンジアジド系感光性化合物
及びアルカリ可溶性樹脂を有機溶媒に溶解してなる感光
性樹脂組成物溶液を陽イオン交換樹脂と接触させて金属
不純物を吸着除去することにある。目標とする金属不純
物の濃度は必要に応じ異なるが、本方法においては通
常、Na濃度として10ppb以下であり、更に、条件
を選定すれば1ppb以下の高純度も達成できる。かく
して得られる精製後の溶液は最終的にイオン交換樹脂を
濾過、除去し、感光性樹脂組成物とし、フォトリソグラ
フィー工程に使用される。
及びアルカリ可溶性樹脂を有機溶媒に溶解してなる感光
性樹脂組成物溶液を陽イオン交換樹脂と接触させて金属
不純物を吸着除去することにある。目標とする金属不純
物の濃度は必要に応じ異なるが、本方法においては通
常、Na濃度として10ppb以下であり、更に、条件
を選定すれば1ppb以下の高純度も達成できる。かく
して得られる精製後の溶液は最終的にイオン交換樹脂を
濾過、除去し、感光性樹脂組成物とし、フォトリソグラ
フィー工程に使用される。
【0024】
【作用】本発明の接触処理に於て、ゲル型の陽イオン交
換樹脂が好ましい理由は明らかではないが、ポーラス型
の陽イオン交換樹脂の場合は交換容量が優れているもの
の、感光性樹脂組成物の如き高分子化合物を含む有機溶
媒溶液に適用すると、ポーラス構造に起因して樹脂の著
しい膨潤が生じ、樹脂粒子の破砕、粉化等が起こり、金
属不純物の除去性能が劣ること及びポーラス構造に起因
して感光性樹脂組成物が何等かの変質を起こすこと等が
推定される。又、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂
とを併用した場合、巨視的には処理される溶液は中性で
あるが、イオン交換樹脂の活性基の近傍では酸性又はア
ルカリ性となる。従って、陰イオン交換樹脂の種類、使
用量、処理される溶液の成分によっては、キノンジアジ
ド系感光性化合物のキノンジアジド基が陰イオン交換樹
脂の作用により化学的に不安定になり、分解反応等を惹
起し、感光性樹脂組成物の性能の悪影響を及ぼすことが
推定される。これに対し、H型のゲル型強酸性陽イオン
交換樹脂は、ポーラス型イオン交換樹脂の如き多数のマ
クロポアーを有せず、これを用いた場合には、上述の如
き不都合を生じることなく、不純物の除去ができると考
えられる。
換樹脂が好ましい理由は明らかではないが、ポーラス型
の陽イオン交換樹脂の場合は交換容量が優れているもの
の、感光性樹脂組成物の如き高分子化合物を含む有機溶
媒溶液に適用すると、ポーラス構造に起因して樹脂の著
しい膨潤が生じ、樹脂粒子の破砕、粉化等が起こり、金
属不純物の除去性能が劣ること及びポーラス構造に起因
して感光性樹脂組成物が何等かの変質を起こすこと等が
推定される。又、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂
とを併用した場合、巨視的には処理される溶液は中性で
あるが、イオン交換樹脂の活性基の近傍では酸性又はア
ルカリ性となる。従って、陰イオン交換樹脂の種類、使
用量、処理される溶液の成分によっては、キノンジアジ
ド系感光性化合物のキノンジアジド基が陰イオン交換樹
脂の作用により化学的に不安定になり、分解反応等を惹
起し、感光性樹脂組成物の性能の悪影響を及ぼすことが
推定される。これに対し、H型のゲル型強酸性陽イオン
交換樹脂は、ポーラス型イオン交換樹脂の如き多数のマ
クロポアーを有せず、これを用いた場合には、上述の如
き不都合を生じることなく、不純物の除去ができると考
えられる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により更に詳細に本発明の内容
を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない
ことはいうまでもない。尚、以下の実施例において、感
度の測定は次の方法により行なった。感光性樹脂組成物
(フォトレジスト液)を5インチシリコンウェハーにス
ピンコーティング法にて塗布し、95℃で60秒間、ホ
ットプレート上にてベーキングし、フォトレジストの塗
布膜厚1.035μmのウェハーを得た。次いで、この
ウェハーをg線ステッパーにて露光時間を変化させて露
光し、更に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液に23℃で60秒間浸漬し現像した。2×2mmの
露光部分のレジスト膜が基板迄現像除去されるのに必要
な最低露光時間を感度とし、各感光性樹脂組成物の感度
を比較し、感度変化の有無を判定した。
を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない
ことはいうまでもない。尚、以下の実施例において、感
度の測定は次の方法により行なった。感光性樹脂組成物
(フォトレジスト液)を5インチシリコンウェハーにス
ピンコーティング法にて塗布し、95℃で60秒間、ホ
ットプレート上にてベーキングし、フォトレジストの塗
布膜厚1.035μmのウェハーを得た。次いで、この
ウェハーをg線ステッパーにて露光時間を変化させて露
光し、更に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液に23℃で60秒間浸漬し現像した。2×2mmの
露光部分のレジスト膜が基板迄現像除去されるのに必要
な最低露光時間を感度とし、各感光性樹脂組成物の感度
を比較し、感度変化の有無を判定した。
【0026】実施例1 ピロガロールとアセトンとを重縮合した樹脂(重量平均
分子量1,300)と1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホン酸クロリドとから常法に従い合成したキノ
ンジアジド系感光性化合物(エステル化率50%)23
0g及び、m−クレゾール、p−クレゾール、ホリマリ
ンより常法に従い合成したノボラック樹脂(重量平均分
子量10,000、m−クレゾール/p−クレゾール=
6/4モル比)1273gを、3−メトキシプロピオン
酸メチル3200gに溶解し、0.1μmのフィルター
にて濾過し感光性樹脂組成物(A−1)を調製した。
分子量1,300)と1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホン酸クロリドとから常法に従い合成したキノ
ンジアジド系感光性化合物(エステル化率50%)23
0g及び、m−クレゾール、p−クレゾール、ホリマリ
ンより常法に従い合成したノボラック樹脂(重量平均分
子量10,000、m−クレゾール/p−クレゾール=
6/4モル比)1273gを、3−メトキシプロピオン
酸メチル3200gに溶解し、0.1μmのフィルター
にて濾過し感光性樹脂組成物(A−1)を調製した。
【0027】この感光性樹脂組成物(A−1)中にはN
aが110ppb混入していた。一方、三菱化成(株)
社製のゲル型の強酸性陽イオン交換樹脂、DIAION
登録商標SK1B(架橋度8%、水分含有率43〜50
重量%、交換容量2.0meq/ml・樹脂)200m
lを内径45mmのステンレスパイプに充填し、これに
5%塩酸水溶液を通液し陽イオン交換樹脂をH型とし、
更に超純水で水洗した後、3−メトキシプロピオン酸メ
チルにて溶媒置換し、精製用の樹脂塔を準備した。
aが110ppb混入していた。一方、三菱化成(株)
社製のゲル型の強酸性陽イオン交換樹脂、DIAION
登録商標SK1B(架橋度8%、水分含有率43〜50
重量%、交換容量2.0meq/ml・樹脂)200m
lを内径45mmのステンレスパイプに充填し、これに
5%塩酸水溶液を通液し陽イオン交換樹脂をH型とし、
更に超純水で水洗した後、3−メトキシプロピオン酸メ
チルにて溶媒置換し、精製用の樹脂塔を準備した。
【0028】上記感光性樹脂組成物(A−1)を、1時
間当たり300mlの速度にて通液し、精製を行った。
得られた溶液を0.1μmのフィルターにて濾過し感光
性樹脂組成物(A−2)を調製した。この感光性樹脂組
成物(A−2)(4500ml)中のNa濃度は10p
pb以下に低下していた。感光性樹脂組成物(A−1)
及び(A−2)を調製後、感度を測定したが、双方の感
度は同じであった。又、これらを23℃にて1ケ月保存
し感度を測定したが双方の感度は同じであった。又、保
存後の感光性樹脂組成物(A−2)には感光性化合物の
析出等の微粒子の発生は認められなかった。
間当たり300mlの速度にて通液し、精製を行った。
得られた溶液を0.1μmのフィルターにて濾過し感光
性樹脂組成物(A−2)を調製した。この感光性樹脂組
成物(A−2)(4500ml)中のNa濃度は10p
pb以下に低下していた。感光性樹脂組成物(A−1)
及び(A−2)を調製後、感度を測定したが、双方の感
度は同じであった。又、これらを23℃にて1ケ月保存
し感度を測定したが双方の感度は同じであった。又、保
存後の感光性樹脂組成物(A−2)には感光性化合物の
析出等の微粒子の発生は認められなかった。
【0029】実施例2 2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノンと
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリ
ドとから常法に従い合成したキノンジアジド系感光性化
合物(エステル化率75%)262g、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、2,5−キシレノール、ホルマリ
ンより常法に従い合成したノボラック樹脂(重量平均分
子量8,500、m−クレゾール/p−クレゾール/
2,5−キシレノール=4/5/1モル比)785g、
及び予めエチルセロソルブアセテートにて溶媒置換した
実施例1と同様のH型のゲル型強酸性陽イオン交換樹脂
100mlをエチルセロソルブアセテート2900gに
加え、室温にて24時間かけ攪拌、溶解し、0.1μm
のフィルターにて濾過し、感光性樹脂組成物(B−1)
を調製した。この感光性樹脂組成物(B−1)のNa濃
度は10ppb以下であった。
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリ
ドとから常法に従い合成したキノンジアジド系感光性化
合物(エステル化率75%)262g、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、2,5−キシレノール、ホルマリ
ンより常法に従い合成したノボラック樹脂(重量平均分
子量8,500、m−クレゾール/p−クレゾール/
2,5−キシレノール=4/5/1モル比)785g、
及び予めエチルセロソルブアセテートにて溶媒置換した
実施例1と同様のH型のゲル型強酸性陽イオン交換樹脂
100mlをエチルセロソルブアセテート2900gに
加え、室温にて24時間かけ攪拌、溶解し、0.1μm
のフィルターにて濾過し、感光性樹脂組成物(B−1)
を調製した。この感光性樹脂組成物(B−1)のNa濃
度は10ppb以下であった。
【0030】陽イオン交換樹脂を共存させない他は全く
同一の原料、装置にて感光性樹脂組成物(B−2)を調
製したが、感光性化合物の溶解速度が小さく完全に溶解
させるのに20時間以上必要であった。得られた感光性
樹脂組成物(B−2)中のNa濃度は85ppbであっ
た。感光性樹脂組成物(B−1),(B−2)を調製
後、感度を測定したが、双方の感度は同じであった。
又、これらを23℃にて1ケ月保存し感度を測定した
が、双方の感度は同じであった。又、保存後の感光性樹
脂組成物(B−1)には感光性化合物の析出等の微粒子
の発生は認められなかった。
同一の原料、装置にて感光性樹脂組成物(B−2)を調
製したが、感光性化合物の溶解速度が小さく完全に溶解
させるのに20時間以上必要であった。得られた感光性
樹脂組成物(B−2)中のNa濃度は85ppbであっ
た。感光性樹脂組成物(B−1),(B−2)を調製
後、感度を測定したが、双方の感度は同じであった。
又、これらを23℃にて1ケ月保存し感度を測定した
が、双方の感度は同じであった。又、保存後の感光性樹
脂組成物(B−1)には感光性化合物の析出等の微粒子
の発生は認められなかった。
【0031】実施例3 実施例1に於て、3−メトキシプロピオン酸メチルをエ
チルセロソルブアセテートに代え、イオン交換樹脂の量
を100mlに代えた以外は実施例1に準じて精製用の
樹脂塔を準備した。実施例2で調製した感光性樹脂組成
物(B−2)を1時間当たり、150mlの速度にてこ
の樹脂塔に通液し精製を行った。得られた溶液を0.1
μmのフィルターにて濾過し、感光性樹脂組成物(B−
3)を調製した。この感光性樹脂組成物(B−3)(3
500ml)中のNa濃度は10ppb以下に低下して
いた。実施例3では精製液を得るのに感光性樹脂組成物
の調製から40時間以上を要した。
チルセロソルブアセテートに代え、イオン交換樹脂の量
を100mlに代えた以外は実施例1に準じて精製用の
樹脂塔を準備した。実施例2で調製した感光性樹脂組成
物(B−2)を1時間当たり、150mlの速度にてこ
の樹脂塔に通液し精製を行った。得られた溶液を0.1
μmのフィルターにて濾過し、感光性樹脂組成物(B−
3)を調製した。この感光性樹脂組成物(B−3)(3
500ml)中のNa濃度は10ppb以下に低下して
いた。実施例3では精製液を得るのに感光性樹脂組成物
の調製から40時間以上を要した。
【0032】実施例4 実施例3において通液速度を1時間当たり、1500m
lに代えた他は実施例3と同様にして精製を行った。得
られた感光性樹脂組成物(B−4)(3500ml)中
のNa濃度は47ppbであった。実施例4では精製液
を得るのに実施例2と同程度に時間短縮された。
lに代えた他は実施例3と同様にして精製を行った。得
られた感光性樹脂組成物(B−4)(3500ml)中
のNa濃度は47ppbであった。実施例4では精製液
を得るのに実施例2と同程度に時間短縮された。
【0033】実施例5 三菱化成(株)社製のゲル型強酸性陽イオン交換樹脂、
DIAION登録商標SK110を、5%塩酸水溶液で
処理してH型とし、更に超純水で水洗した後、真空乾燥
し、H型のゲル型強酸性陽イオン交換樹脂を得た。m−
クレゾールとアセトアルデヒドとを重縮合した樹脂(重
量平均分子量1000)と1,2−ナフトキノンジアジ
ド−5−スルフォン酸クロリドとから常法に従い合成し
たキノンジアジド系感光性化合物(エステル化率30
%)92g実施例2と同様のノボラック樹脂201g、
及び上記処理をしたH型のゲル型強酸性陽イオン交換樹
脂20mlをメチルアミルケトン710mlに加え、室
温にて24時間かけ攪拌、溶解し、0.1μmのフィル
ターにて濾過し、感光性樹脂組成物(C−1)を調製し
た。この感光性樹脂組成物(C−1)中のNa濃度は1
0ppb以下であった。又、陽イオン交換樹脂を使用し
ない他は全く同様に調製した感光性樹脂組成物(C−
2)中のNa濃度は98ppbであった。
DIAION登録商標SK110を、5%塩酸水溶液で
処理してH型とし、更に超純水で水洗した後、真空乾燥
し、H型のゲル型強酸性陽イオン交換樹脂を得た。m−
クレゾールとアセトアルデヒドとを重縮合した樹脂(重
量平均分子量1000)と1,2−ナフトキノンジアジ
ド−5−スルフォン酸クロリドとから常法に従い合成し
たキノンジアジド系感光性化合物(エステル化率30
%)92g実施例2と同様のノボラック樹脂201g、
及び上記処理をしたH型のゲル型強酸性陽イオン交換樹
脂20mlをメチルアミルケトン710mlに加え、室
温にて24時間かけ攪拌、溶解し、0.1μmのフィル
ターにて濾過し、感光性樹脂組成物(C−1)を調製し
た。この感光性樹脂組成物(C−1)中のNa濃度は1
0ppb以下であった。又、陽イオン交換樹脂を使用し
ない他は全く同様に調製した感光性樹脂組成物(C−
2)中のNa濃度は98ppbであった。
【0034】実施例6 三菱化成(株)社製のゲル型の強酸性陽イオン交換樹
脂、DIAION登録商標SK1Bを、乳酸エチルを用
いて実施例1に準じて溶媒置換し、H型のゲル型強酸性
陽イオン交換樹脂を得た。4,4′−〔1−〔4−〔1
−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕フ
ェニル〕エチリデン〕ビスフェノールと1,2−ナフト
キノンジアジド−5−スルフォン酸クロリドとから常法
に従い合成したキノンジアジド系感光性化合物(エステ
ル化率66%)72g、実施例2と同様のノボラック樹
脂218g、及び上記処理をしたH型のゲル型強酸性陽
イオン交換樹脂20mlを乳酸エチル560ml及びプ
ロピレングリコールメチルエーテルアセテート140m
lの混合物に加え、室温にて24時間かけ攪拌、溶解
し、0.1μmのフィルターにて濾過し、感光性樹脂組
成物(D−1)を調製した。この感光性樹脂組成物(D
−1)中のNa濃度は10ppb以下であった。又、陽
イオン交換樹脂を使用しない他は全く同様に調製した感
光性樹脂組成物(C−2)中のNa濃度は128ppb
であった。
脂、DIAION登録商標SK1Bを、乳酸エチルを用
いて実施例1に準じて溶媒置換し、H型のゲル型強酸性
陽イオン交換樹脂を得た。4,4′−〔1−〔4−〔1
−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕フ
ェニル〕エチリデン〕ビスフェノールと1,2−ナフト
キノンジアジド−5−スルフォン酸クロリドとから常法
に従い合成したキノンジアジド系感光性化合物(エステ
ル化率66%)72g、実施例2と同様のノボラック樹
脂218g、及び上記処理をしたH型のゲル型強酸性陽
イオン交換樹脂20mlを乳酸エチル560ml及びプ
ロピレングリコールメチルエーテルアセテート140m
lの混合物に加え、室温にて24時間かけ攪拌、溶解
し、0.1μmのフィルターにて濾過し、感光性樹脂組
成物(D−1)を調製した。この感光性樹脂組成物(D
−1)中のNa濃度は10ppb以下であった。又、陽
イオン交換樹脂を使用しない他は全く同様に調製した感
光性樹脂組成物(C−2)中のNa濃度は128ppb
であった。
【0035】比較例1 ポリ−p−ビニルフェノール(重量平均分子量5,00
0)240g及びナトリウム−t−ブチラート38.4
gをテトラヒドロフラン3リットルに溶解し、更に、ジ
−t−ブチルジカーボネート87.2gを添加した。2
5℃にて4時間攪拌し反応させた後、反応液を30リッ
トルの飽和食塩水中に投入し、樹脂を析出させた。この
樹脂を濾別、水洗し、部分保護ポリp−ビニルフェノー
ルを得た。この部分保護ポリp−ビニルフェノール18
6g及びジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレー
ト6gとを、シクロヘキサノン600mlに室温にて2
4時間かけて攪拌、溶解し、0.1μmのフィルターに
て濾過し感光性樹脂組成物(W−1)を調製した。この
感光性樹脂組成物(W−1)中にはNaが940ppb
混入していた。
0)240g及びナトリウム−t−ブチラート38.4
gをテトラヒドロフラン3リットルに溶解し、更に、ジ
−t−ブチルジカーボネート87.2gを添加した。2
5℃にて4時間攪拌し反応させた後、反応液を30リッ
トルの飽和食塩水中に投入し、樹脂を析出させた。この
樹脂を濾別、水洗し、部分保護ポリp−ビニルフェノー
ルを得た。この部分保護ポリp−ビニルフェノール18
6g及びジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレー
ト6gとを、シクロヘキサノン600mlに室温にて2
4時間かけて攪拌、溶解し、0.1μmのフィルターに
て濾過し感光性樹脂組成物(W−1)を調製した。この
感光性樹脂組成物(W−1)中にはNaが940ppb
混入していた。
【0036】一方、三菱化成(株)製のゲル型強酸性陽
イオン交換樹脂DIAION登録商標SK1Bを5%塩
酸水溶液で処理してH型とし、更に超純水で水洗した
後、真空乾燥して得られたH型のゲル型陽イオン交換樹
脂20mlをシクロヘキサノン溶液に加えた他は感光性
樹脂組成物(W−1)を調製する時と同様に行なって感
光性樹脂組成物(W−2)を調製した。この感光性樹脂
組成物(W−2)のNa濃度は20ppbであった。感
光性樹脂組成物(W−1)及び(W−2)の感度を測定
したところ、感光性樹脂組成物(W−2)の感度は感光
性樹脂組成物(W−1)に比べ大きく低下していた。
イオン交換樹脂DIAION登録商標SK1Bを5%塩
酸水溶液で処理してH型とし、更に超純水で水洗した
後、真空乾燥して得られたH型のゲル型陽イオン交換樹
脂20mlをシクロヘキサノン溶液に加えた他は感光性
樹脂組成物(W−1)を調製する時と同様に行なって感
光性樹脂組成物(W−2)を調製した。この感光性樹脂
組成物(W−2)のNa濃度は20ppbであった。感
光性樹脂組成物(W−1)及び(W−2)の感度を測定
したところ、感光性樹脂組成物(W−2)の感度は感光
性樹脂組成物(W−1)に比べ大きく低下していた。
【0037】比較例2 実施例2においてエチルセロソルブアセテートのかわり
に酢酸を用いた他は、実施例2の感光性樹脂組成物(B
−1)の調製と同様にして感光性樹脂組成物(X−1)
を調製した。使用した酢酸中のNaは10ppb以下で
あったが、感光性樹脂組成物(X−1)中のNaは70
ppbであった。
に酢酸を用いた他は、実施例2の感光性樹脂組成物(B
−1)の調製と同様にして感光性樹脂組成物(X−1)
を調製した。使用した酢酸中のNaは10ppb以下で
あったが、感光性樹脂組成物(X−1)中のNaは70
ppbであった。
【0038】比較例3 比較例1の部分保護ポリ−p−ビニルフェノール186
g、及び、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレ
ート6gとを、ジグライム600mlに室温にて24時
間かけ攪拌、溶解し、0.1μmのフィルターにて濾過
し感光性樹脂組成物(Y−1)を調製した。この感光性
樹脂組成物(Y−1)中のNaの濃度は112ppbで
あった。
g、及び、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレ
ート6gとを、ジグライム600mlに室温にて24時
間かけ攪拌、溶解し、0.1μmのフィルターにて濾過
し感光性樹脂組成物(Y−1)を調製した。この感光性
樹脂組成物(Y−1)中のNaの濃度は112ppbで
あった。
【0039】予め真空乾燥した三菱化成(株)製のゲル
型陰イオン交換樹脂、DIAION登録商標SA10A
20ml及びH型のゲル型陽イオン交換樹脂、DIA
ION登録商標SK1B 20mlを加えた他は感光性
樹脂組成物(Y−1)を調製する時と同様にして感光性
樹脂組成物(Y−2)を調製した。この感光性樹脂組成
物(Y−2)中のNaの濃度は98ppb以下であっ
た。しかし、感光性樹脂組成物(Y−1),(Y−2)
の感度を測定したが、感光性樹脂組成物(Y−2)の感
度は大きく劣っていた。
型陰イオン交換樹脂、DIAION登録商標SA10A
20ml及びH型のゲル型陽イオン交換樹脂、DIA
ION登録商標SK1B 20mlを加えた他は感光性
樹脂組成物(Y−1)を調製する時と同様にして感光性
樹脂組成物(Y−2)を調製した。この感光性樹脂組成
物(Y−2)中のNaの濃度は98ppb以下であっ
た。しかし、感光性樹脂組成物(Y−1),(Y−2)
の感度を測定したが、感光性樹脂組成物(Y−2)の感
度は大きく劣っていた。
【0040】比較例4 実施例2において、H型のゲル型強酸性陽イオン交換樹
脂SK1B100mlに代え、三菱化成(株)製の陰イ
オン交換樹脂DIAION登録商標SA10Aを100
ml用いた他は実施例1と同様に処理を行い、感光性樹
脂組成物(Z−1)を調製した。この感光性樹脂組成物
(Z−1)を23℃にて保存したが20日後には多量の
微粒子の発生が認められた。
脂SK1B100mlに代え、三菱化成(株)製の陰イ
オン交換樹脂DIAION登録商標SA10Aを100
ml用いた他は実施例1と同様に処理を行い、感光性樹
脂組成物(Z−1)を調製した。この感光性樹脂組成物
(Z−1)を23℃にて保存したが20日後には多量の
微粒子の発生が認められた。
【0041】
【発明の効果】従来の知見では、通常有機媒体中では一
般的に金属不純物はイオン解離しておらず、イオン交換
樹脂による脱イオンは困難とされていた。しかしなが
ら、本発明者等の知見によれば、キノンジアジド系感光
性化合物及びアルカリ可溶性樹脂を特定の有機溶媒に溶
解してなる溶液は、特定の陽イオン交換樹脂と接触させ
ることにより、金属不純物の除去が可能となる。しかも
本発明の処理によっても感光性樹脂としての感度及び保
存安定性には悪影響がないことは驚くべきことであり本
発明方法で得られる感光性樹脂組成物は、IC製造用フ
ォトレジストとして極めて有用である。
般的に金属不純物はイオン解離しておらず、イオン交換
樹脂による脱イオンは困難とされていた。しかしなが
ら、本発明者等の知見によれば、キノンジアジド系感光
性化合物及びアルカリ可溶性樹脂を特定の有機溶媒に溶
解してなる溶液は、特定の陽イオン交換樹脂と接触させ
ることにより、金属不純物の除去が可能となる。しかも
本発明の処理によっても感光性樹脂としての感度及び保
存安定性には悪影響がないことは驚くべきことであり本
発明方法で得られる感光性樹脂組成物は、IC製造用フ
ォトレジストとして極めて有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 キノンジアジド系感光性化合物及びアル
カリ可溶性樹脂を有機溶媒に溶解してなる感光性樹脂組
成物の製造方法において、キノンジアジド系感光性化合
物及びアルカリ可溶性樹脂を、脂肪族カルボン酸エステ
ル類、脂肪族ケトン類、脂肪族エーテル類、脂肪族エー
テルエステル類、脂肪族ケトンエステル類、脂肪族ヒド
ロキシカルボン酸エステル類、脂肪族ヒドロキシケトン
類、脂肪族エーテルケトン類及び脂肪族エーテルアルコ
ール類からなる群から選ばれた少なくとも1種を主成分
とする有機溶媒に溶解し、得られた溶液をH型のゲル型
強酸性陽イオン交換樹脂と接触させることを特徴とする
高純度感光性樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項2】 該接触が、得られた溶液にH型のゲル型
強酸性陽イオン交換樹脂を混合、攪拌させることによっ
てなされることを特徴とする請求項1に記載の高純度感
光性樹脂組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02558794A JP3768549B2 (ja) | 1993-02-25 | 1994-02-23 | 高純度感光性樹脂組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3677393 | 1993-02-25 | ||
JP5-36773 | 1993-02-25 | ||
JP02558794A JP3768549B2 (ja) | 1993-02-25 | 1994-02-23 | 高純度感光性樹脂組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH075683A true JPH075683A (ja) | 1995-01-10 |
JP3768549B2 JP3768549B2 (ja) | 2006-04-19 |
Family
ID=26363227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02558794A Expired - Fee Related JP3768549B2 (ja) | 1993-02-25 | 1994-02-23 | 高純度感光性樹脂組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3768549B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001114717A (ja) * | 1999-10-19 | 2001-04-24 | Sumitomo Chem Co Ltd | 金属含量の低減されたフェノール化合物の製造方法 |
JP2020163372A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-08 | 日産化学株式会社 | エポキシ樹脂中の金属不純物を除去する金属吸着剤及び金属除去方法 |
WO2021045068A1 (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-11 | 日産化学株式会社 | シリコン含有ポリマー組成物の製造方法 |
WO2022209392A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | オルガノ株式会社 | 加水分解性有機溶媒の精製方法および加水分解性有機溶媒精製用の樹脂の製造方法 |
-
1994
- 1994-02-23 JP JP02558794A patent/JP3768549B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001114717A (ja) * | 1999-10-19 | 2001-04-24 | Sumitomo Chem Co Ltd | 金属含量の低減されたフェノール化合物の製造方法 |
JP2020163372A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-08 | 日産化学株式会社 | エポキシ樹脂中の金属不純物を除去する金属吸着剤及び金属除去方法 |
WO2021045068A1 (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-11 | 日産化学株式会社 | シリコン含有ポリマー組成物の製造方法 |
CN114341232A (zh) * | 2019-09-05 | 2022-04-12 | 日产化学株式会社 | 含硅聚合物组合物的制造方法 |
CN114341232B (zh) * | 2019-09-05 | 2024-05-07 | 日产化学株式会社 | 含硅聚合物组合物的制造方法 |
WO2022209392A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | オルガノ株式会社 | 加水分解性有機溶媒の精製方法および加水分解性有機溶媒精製用の樹脂の製造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3768549B2 (ja) | 2006-04-19 |
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