JPH075630B2 - ヘプタノール−Glu−Asp−Ala−アミノ酸系免疫賦活薬製造用中間体 - Google Patents

ヘプタノール−Glu−Asp−Ala−アミノ酸系免疫賦活薬製造用中間体

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JPH075630B2
JPH075630B2 JP5114986A JP11498693A JPH075630B2 JP H075630 B2 JPH075630 B2 JP H075630B2 JP 5114986 A JP5114986 A JP 5114986A JP 11498693 A JP11498693 A JP 11498693A JP H075630 B2 JPH075630 B2 JP H075630B2
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ester
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    • C07K5/06104Dipeptides with the first amino acid being acidic
    • C07K5/06113Asp- or Asn-amino acid

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗感染薬、および細菌感
染の危険性が高い患者における宿主防御刺激のための免
疫調節薬(immunomodulator)として有用な特定の新規な
アシルトリペプチドの中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】比較的新しい免疫薬理学の分野、特に免
疫調節に関する部分は急速に進展し続けている。各種の
天然化合物が研究され、これには化学物にN2 −〔1−
(N2−L−スレオニル−L−リシル)−L−プロリ
ル〕−L−アルギニンとして知られるテトラペプチドで
あるタフトシンが含まれる。合成ペプチドグリカン誘導
体、特にムラミルジペプチドとして知られているものに
多大な関心が向けられている。免疫調節薬特に免疫賦活
薬(immunostimulant)として研究されている広範な化合
物の概要についてはデュカーらのアニュ・レプ・メディ
・ケミ.(Annu. Rep.Med. Chem),14,146−167
(1979),レーダラーのジェイ.メディ.ケミ.
(J.Med. Chem),23,819−825(1980)、
およびジェイ.クラロベックのドラッグズ・オブ・ザ・
フューチャー,,615−638(1983)が注目
される。
【0003】免疫賦活薬であるペプチドは多数の特許明
細書に記載されている。
【0004】L−アラニル−α−グルタミン酸−N−ア
シル系ジペプチド、ドイツ特許第3,024,355
号、1981年1月15日発行;D−アラニル−L−グ
ルタミル部分またはL−アラニル−D−グルタミル部分
を含むテトラ−およびペンタペプチド、それぞれ英国特
許第2,053,231号、1981年2月4日発行、
およびドイツ特許第3,024,281号、1981年
1月8日発行;N−アシル−N−アラニル−α−グルタ
ミル系トリペプチド誘導体、C−末端アミノ酸がリシン
またはジアミノピメリン酸であるもの、ドイツ特許第
3,024,369号、1981年1月15日発行;な
らびにN−ラクチルアラニル、グルタミル、ジアミノピ
メリルおよびカルボキシメチルアミノ各成分から構成さ
れるラクチルテトラペプチド、欧州特許第11283
号、1980年5月28日発行。
【0005】次式(A)
【化2】 (式中、R1 は水素原子またはアシル基であり;R2
特に水素原子、低級アルキル、ヒドロキシメチル、ベン
ジルであり;R3 およびR4 はそれぞれ水素原子、カル
ボキシ、−CONR78 であり、ここでR7 は水素原
子、低級アルキル(水酸基により置換されていてもよ
い)であり;R8 はモノ−またはジカルボキシ−低級ア
ルキルであり;R5 は水素原子またはカルボキシであ
り、ただしR4 およびR5 のうち一方が水素原子である
場合、他方は−CONR78 であり;R6 は水素原子
であり;mは1〜3、nは0〜2である)の構造をもつ
他の免疫賦活ポリペプチド、ならびにカルボキシ基およ
びアミノ基が保護されたそれらの誘導体が米国特許第
4,311,640号および4,322,341号;ヨ
ーロッパ特許出願第25,482;50,856;5
1,812;53,388;55,846および57,
419号に示されている。
【0006】キタウラらはジェイ.メディ.ケミ(J.Me
d. Chem),25,335−337(1982)にN2
(ガンマ−D−グルタミル)−メソ−2(L),2′
(D)−ジアミノピメリン酸を式(A)の化合物に特徴
的な生物応答を引き出しうる最小構造であると報告して
いる。これはnが1であり;R1 がCH3 CH(OH)
−CO−であり;R2 がCH3 であり;R3 およびR5
がそれぞれ−COOHであり;R4 が−CONHCH2
COOHであり;R6 がHである。この式(A)の化合
物はFK−156として知られている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、Y,Z,
1 およびR2 がそれぞれ水素原子である式(I)の化
合物
【化3】 ここでZは水素原子であり;Yは水素原子である)なら
びにY,Z,R1 またはR2 の少なくとも1つが水素原
子である化合物の薬剤学的に受容できる塩が有効な免疫
調節薬であることを見出した。
【0008】本発明は、式(I)の化合物の製造用中間
体として有用な式(II)の構造をもつ化合物である。
【0009】
【化4】 式中、Xは水素原子またはt−ブチル基である。
【0010】式(I)の化合物を形成するアミノ酸部分
の立体配置はこれらの化合物の薬理活性に関して重要で
ある。最も強い活性は、上記式に示した立体化学の式
(I)の化合物において認められる。天然アミノ酸のも
のに関する立体化学はD−またはL−と表示される。
【0011】式(I)の化合物は後記の反応序列により
製造される。この方法はアミノ酸間のペプチド結合の形
成を伴う。アミノ酸はアミノ基およびカルボキシル基を
もつので、特定の反応を行うために、またはこの種の反
応を最適なものにするためにこれらの基の保護および/
またはこれらの基の活性化(特にカルボキシル基の)を
必要とする。この反応序列全体は各種工程に用いられる
保護基に関して新規である。反応序列を効果的にかつ最
適条件で進行させるためには種々の保護基が必要であ
る。これによって特定の工程で、他の部位の保護基を保
持した状態で特定の基を好都合にかつ選択的に除去でき
るからである。特定の一連の反応条件下でそれぞれ除去
できる3種の保護基を用いるので、この反応序列は三直
交性(triorthogonal)であると記載される。本発明方法
を新規なものにしているのはこの三直交性である。
【0012】
【化5】 本方法において基本的な出発単位であるアスパラギン酸
部分のアミノ官能基はカルボベンジルオキシ基により保
護される。この種の保護基は当業者に知られている比較
的緩和な条件下でベンジルエステル結合を接触水添分解
することによって容易に除去される。置換カルボベンジ
ルオキシ基、たとえばp−クロル−、p−ニトロ−、p
−メトキシ−、p−フェニルアゾ−および3,5−ジメ
トキシ置換カルボベンジルオキシ基を好ましい非置換カ
ルボベンジルオキシ基の代わりに保護基として使用でき
ることは当業者にはもちろん認識されるであろう。これ
らもそれぞれ接触水添分解により除去される。
【0013】アスパラギン酸部分のβ−カルボキシル基
はt−ブチルエステル基に転化することにより保護さ
れ、この基は不活性溶剤中で無水の酸により処理するこ
とによって好都合に除去される。
【0014】構造式(III),(II)および(I)のD−ア
ラニン部分のカルボキシル基はメチルエステルとして保
護され、これは必要な場合にけん化によって除去され
る。同様にフェニルエステルもけん化によって開裂する
のでこのカルボキシル基の保護に使用できる。このカル
ボキシル基に対する好ましい保護基はメチルエステルで
ある。エチルエステルはメチルエステルまたはフェニル
エステルのいずれよりも望ましくない。これをけん化に
よって除去するためにはより過酷な条件を必要とし、こ
れによって官能基脱保護(deblocking)の選択性が低下す
るからである。
【0015】式(II)および(I)においてD−グルタミ
ル部分のカルボキシル基はベンジルエステルまたは置換
ベンジルエステルに転化することにより保護される。こ
れらの基は後記のように接触水添分解により除去され
る。
【0016】これら3種の保護基、すなわちアスパラギ
ン酸部分のβ−カルボキシル基上のt−ブチル基、アラ
ニン部分のカルボキシル基上のメチル基、およびグルタ
ミン酸部分のカルボキシル基上のベンジル基は、R1
よびR2 がそれぞれ水素原子であり、R3 が先に定めた
ものである式(I)の化合物の製造に重要である。これ
らの保護基をそれぞれ選択的に除去することにより、目
的部位における反応を他の部位に影響を与えることなく
行うことができる。たとえばアスパラギン酸部分からt
−ブチル基を除去することにより、この部位に基R3
導入して式(I)の化合物を製造することが可能とな
る。
【0017】化合物(IV),(V),(VI)および(VII)は
イトウによりケミ.ファル.ブレ.(Chem.Phar.Bul
l.),17,1679−1686(1969)に報告さ
れた既知の化合物である。化合物(VII)、すなわちN−
ベンジルオキシカルボニル−L−アスパラギン酸β−t
−ブチル(カルボベンジルオキシ−L−アスパラギン酸
β−t−ブチルエステルとしても知られている)もシュ
レーダーらによりアン.ケミ.(Ann.Chem.),67
,208(1964)に記載されている。(VII)から
(III)のカルボベンジルオキシ−α−L−アスパルチル
−D−アラニンメチルエステルへの転化は(VII)を反応
不活性溶剤(すなわち反応体または生成物と認識できる
ほどに反応しないもの)中でカップリング剤(好ましく
はカルボジイミド)の存在下にD−アラニンメチルエス
テルでアシル化することにより行われる。用いられるカ
ルボジイミド試薬の選択は、それらのうち特定のもの
(たとえばN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド)がラセミ化を起こしやすいにもかかわらず重要では
ない。ラセミ化は反応混合物中に1−ヒドロキシベンゾ
トリアゾール(1〜2当量)もしくはその誘導体、また
はN−ヒドロキシスクシンイミド(1〜2当量)が存在
することにより最小限に抑えることができる。これらは
活性エステルを形成し、反応を促進する作用をもつ。本
発明においては1−シクロヘキシル−3−(2−モルホ
リノエチル)カルボジイミド・メト−p−トルエンスル
ホネートが好ましいカップリング剤である。
【0018】このカップリング反応に適した溶剤は塩化
メチレン、エーテル、ベンゼン、ジオキサンおよびN,
N−ジメチルホルムアミドである。
【0019】遊離アミノ−エステル生成物(III)を放出
させる反応には酸受容体も用いられる。好ましい塩基は
N−メチルモルホリンであるが、他の塩基、たとえばピ
リジン、トリエチルアミンなども、望ましくない副反
応、たとえばエステル系反応体および生成物の加水分解
を起こさない限り使用できる。
【0020】このカップリング反応はすべての反応体を
実施例1に示した順序で、すなわち反応体(III)、1−
ヒドロキシベンゾトリアゾール、酸受容体、(III)に結
合させる反応体、およびカップリング剤の順序で添加す
ることにより行うことが好都合である。各反応体を次の
反応体に添加する前に溶解しておき、反応を円滑に行
う。同様に反応を円滑に行うためにこの添加工程では約
−10〜約+10℃の温度で反応を行い、次いで周囲温
度にまで昇温させて反応を終了する。所望により溶剤の
沸点までの高い温度を採用することもできる。
【0021】次いでZがカルボベンジルオキシである式
(III)の化合物を、当業者に知られている方法に従う接
触水添分解によりZが水素原子である式(III)の化合物
に転化する。本発明の好ましい方法は炭素上の水酸化パ
ラジウム(特にパールマン触媒:水酸化パラジウム含量
20%、水分31%)を用いて水素圧約1〜約100ps
i(0.07〜7.03kg/cm2 )、好ましくは約50ps
i(3.52kg/cm2 )でメタノール中において行う水素
添加からなる。生成物は標準法により採取される。
【0022】反応序列における次の工程であるヘプタノ
イルグルタミル部分の導入、すなわちZが水素原子であ
る(III)から(II)への転化は先に(VII)から(III)への
転化について述べたアシル化反応により行われる。
【0023】こうして得られた式(II)の化合物(X=
t−ブチル)を酸無水物により不活性溶剤中でXが水素
原子である式(II)の化合物に変える。この加水分解は
適宜な溶剤中で(たとえば無水の酸−ジオキサンまたは
無水の酸−テトラヒドロフラン)周囲温度において行わ
れる。好ましい酸は鉱酸、たとえばHCl,HBr,H
FおよびHNO3 である。好ましい酸は無水HClであ
る。生成物は既知の方法により、たとえば溶剤を除去
し、残渣を抽出することによって採取される。
【0024】
【実施例】下記実施例は詳細な説明のために提示される
にすぎない。簡略化のためNMRスペクトルのピークの
形状について下記の略号を用いる。
【0025】s、一重線;d、二重線;t、三重線;
q、四重線;m、多重線。
【0026】〔参考例1〕 カルボベンジルオキシ−α−(L)−アスパルチル−D
−アラニンメチルエステル−β−t−ブチルエステル 無水塩化メチレン3l中のカルボベンジルオキシ−L−
アスパラギン酸−β−t−ブチルエステル78.2g
(0.24モル)の溶液に0〜5℃で窒素雰囲気下に十
分に撹拌しながら1−ヒドロキシベンゾトリアゾール3
2.62g(0.24モル)、N−メチルモルホリン2
3.0ml(21.16g、0.21モル)、D−アラニ
ンメチルエステル塩酸塩28.10g(0.20モル)
および1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチ
ル)カルボジイミド・メト−p−トルエンスルホネート
107.28g(0.25モル)を順次添加した。各試
薬は次を添加する前に十分に溶解させた。次いで反応混
合物を周囲温度で18時間撹拌したのち2.5lずつ5
%塩酸水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、最
後に水で順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた有
機層を真空中で濃縮して粗生成物(84.5g)を淡黄
色シロップとして得た。この粗生成物の一部(30.0
g)をフラスコカラム上でシリカゲル(微細メッシュ)
1500gを用いて酢酸エチルとヘキサンの容量比1:
1.5の混合物で溶離するクロマトグラフィー処理し
た。カラムの進行は薄層クロマトグラフィーにより追跡
した(シリカゲルtlcプレート;酢酸エチル/ヘキサ
ン=1:1で溶離;熱および10%エタノール性スプレ
ーにより発色;生成物Rf=0.41)。純生成物のみ
を含有するカラム画分を合わせて真空中で濃縮し、表題
の化合物を無色固体10.95g(収率37%)として
得た。
【0027】13Cnmr(CDCl3 )ppm 172.
9,170.6,170.1(アミド,エステルカルボ
ニル)、156.1(カルバメートカルボニル)、13
6.2,128.5,128.2,128.1(芳香族
C)、81.7,67.2,52.3,51.4,4
8.2,37.5,28.0,18.0;1 Hnmr(CDCl3 )、δ1.37(3H,d,ア
ラニルCH3 −)、ABXパターン、HA およびHB
重線を含む(2H,アスパルチルメチレンH)2.62
および2.90に中心、HX は解像不能な多重線4.5
〜4.63内(2H,アスパルチルおよびアラニルメチ
ンH);3.72(3H,s,−CO2CH3 );5.
14(2H,m,ベンジルH)、7.35(5H,m,
芳香族H)。
【0028】上記方法をカルボベンジルオキシ−L−ア
スパラギン酸−β−t−ブチルエステル145g(0.
449モル)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール6
0.7g(0.449モル)、N−メチルモルホリン4
1.0g(37.72g、0.374モル)、D−アラ
ニンメチルエステル塩酸塩52.19g(0.374モ
ル)および1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノ
エチル)カルボジイミド・メト−p−トルエンスルホネ
ート200g(0.449モル)を用いてスケールアッ
プして、粗生成物(黄色シロップ)160.9gを得
た。粗生成物全体を塩化メチレン1.5lに入れ、シリ
カゲル(32〜63メッシュのもの170g)を添加し
た。混合物を激しく撹拌し、真空中で乾燥させた。粗生
成物を吸着したシリカゲルを、酢酸エチル/ヘキサン
(1:2)中のシリカゲル1kgを装填したクロマトグラ
フィーカラムに装填した。酢酸エチル/ヘキサン(1:
2)で溶離して(カラム画分のtlc監視)、表題の生
成物140.2g(収率92%)をワックス状固体とし
て得た。
【0029】〔参考例2〕 α−(L)−アスパルチル−D−アラニンメチルエステ
ル−β−t−ブチルエステル 無水メタノール950ml中のカルボベンジルオキシ−α
−(L)−アスパルチル−D−アラニンメチルエステル
62.5g(0.153ミリモル)の溶液を20℃で5
0psi(3.52kg/cm2 )においてパル装置により5時
間、炭素上の水酸化パラジウム触媒(パールマン触媒:
水酸化パラジウム含量20%、水分31%)63gを用
いて水素添加した。反応混合物を濾過したのちフィルタ
ーケークをメタノール500mlずつで2回洗浄した。濾
液とメタノール洗液を合わせて真空中で濃縮し、油を得
た。この粗生成物を酢酸エチル1lに溶解し、得られた
溶液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液500mlおよび水
500mlで順次洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥さ
せた。乾燥した有機層を次いで真空中で濃縮して表題の
化合物を無色の油(29.6g、収率70%)として得
た。
【0030】1Hnmr(60MHz ,CDCl3 )、δ
1.39(3H,d,J=7Hz)、1.45(9H,
s)、2.3−2.8(2H,m)、3.5−3.8
(1H,一部不明瞭なm)、3.72(3H,s)、
4.52(1H,m)、7.75(幅広いd)。
【0031】〔実施例1〕 ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−α−ベンジルエス
テル−α−(L)−アスパルチル−α−D−アラニンメ
チルエステル−β−t−ブチルエステル ヘプタノイル−γ−D−グルタミン・α−ベンジルエス
テル(13.91g、39.8ミリモル)、α−(L)
−アスパルチル−D−アラニンメチルエステル−β−t
−ブチルエステル(9.10g、33.0ミリモル)、
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(5.38g、3
9.8ミリモル)、および1−シクロヘキシル−3−
(2−モルホリノエチル)カルボジイミド・メト−p−
トルエンスルホネート(17.75g、39.8ミリモ
ル)をこの順で無水塩化メチレン396ml中において0
〜5℃で混和した。次いでこの混合物を20℃で20時
間撹拌した。塩化メチレン300mlで希釈したのち反応
混合物を1lずつの5%塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液および水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリ
ウムで乾燥させ、真空中で濃縮して油を得た。この粗生
成物(21.7g)をシリカゲル(32〜63メッシ
ュ)1700g上で酢酸エチル/ヘキサン=3:1によ
り溶離するクロマトグラフィー処理した。薄層クロマト
グラフィー(シリカゲルtlcプレート;酢酸エチル/
ヘキサン=3:1;熱および10%エタノール性リンモ
リブデン酸スプレーにより発色)により判定して目的生
成物を含有するカラム画分を合わせて溶剤を真空中で除
去し、無色固体残渣を得た。残渣を酢酸エチル400ml
に溶解し、1N水酸化ナトリウム400mlで2回、次い
で水400ml(痕跡量の不純物を除去するために)で洗
浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた有機層を濃縮し
て、純粋な表題の化合物を非晶質の無色固体(6.27
g、収率31%)として得た。
【0032】Rf=0.68(シリカゲルtlcプレー
ト、酢酸エチル/ヘキサン=1:1で溶離;熱および1
0%エタノール性リンモリブデン酸スプレーにより発
色)。13 Cnmr(CDCl3 )ppm 173.4,172.
9,172.1,172.0,170.8,170.2
(カルボニル);135.3,128.6,128.
4,128.3(芳香族C);67.2,81.6,5
2.2,51.5,49.4,48.3(−CO2 CH
3 およびアミノ酸の不斉C);36.9,36.4,3
2.0,31.5,28.9,28.0,25.5,2
2.4,17.6,14.0。
【0033】1Hnmr(CDCl3 )多重線、δ0.
83および1.1−1.7(H,CH3 (CH44
およびグルタミルC−3メチレンH)、1.34(3
H,d,J=7Hz,アラニンCH3 −);1.40〔9
H,s,−C(CH33 〕、重複多重線2.1−2.
4(4H,ヘプタノイルC−2およびグルタミルC−4
メチレンH);ABXパターン、HA 多重線、2.57
(1H)に中心、HB 多重線、2.78(1H)に中
心、HX 多重線、4.47(1H)に多重線、JAB=1
5Hz、JAX=JBX=6Hz、アスパルチルメチレンおよび
メチンH;7.30(5H,m,芳香族H)。
【0034】〔実施例2〕 ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−α−ベンジルエス
テル−α−L−アスパルチル−D−アラニンメチルエス
テル ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−α−ベンジルエス
テル−α−(L)−アスパルチル−D−アラニンメチル
エステル−β−t−ブチルエステル(6.13g、1
0.0ミリモル)を無水5N塩酸−ジオキサン溶液1
0.0mlに溶解し、周囲温度で1.5時間撹拌した。溶
剤を真空中で除去し、残渣を酢酸エチル300mlに入
れ、得られた溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液35
0mlで洗浄した。分離した水層に新たな酢酸エチル45
0mlを積層し、一方6N塩酸の添加によりpHを1.5
に調整した(かなり起泡)。十分に混和したのち各層を
分離し、水層をさらに2回、酢酸エチル350mlずつで
抽出した。酢酸エチル抽出液を合わせて水600mlで洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮し
て、表題の化合物を無色泡状物4.52g(収率82
%)として得た。
【0035】Rf=tlcプレート;酢酸/酢酸エチル
/n−ブタノール/水=1:1:1:1で溶離;熱およ
び10%エタノール性リンモリブデン酸スプレーにより
プレートを発色させた)。
【0036】13Cnmr(CD3 OH)ppm 176.
3,174.7,174.4,173.8,173.
1,172.7,53.2,52.8,51.1。
【0037】1Hnmr(CD3 OD)多重線、δ0.
9および1.2−1.7〔13H,CH3 (CH24
−およびグルタミルC−3メチレンH〕、1.37(3
H,d,J=7Hz,アラニンCH3 −);多重線2か
所、2.2−2.4(4H,ヘプタノイルC−2および
グルタミルC−4メチレンH)、ABXパターン、HA
多重線、2.65(1H)に中心、HB 多重線、2.8
4(1H)に中心、HX多重線、4.80に中心、JAB
=18Hz、JAX=JBX=6Hz、アスパルチルメチレンお
よびメチレンH;3.68(3H,s,−CO2 CH
3 );重複多重線2か所、4.36〜4.53(2
H)、グルタミルおよびアラニルメチンH。
【0038】〔参考例3〕 ベンジルN3 −〔ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−
α−ベンジルエステル−β−(L)−アスパルチル−α
−D−アラニンメチルエステル〕−N2 −カルボベンジ
ルオキシ−D−2,3−ジアミノプロピオネート 無水塩化メチレン795ml中のベンジルN2 −カルボベ
ンジルオキシ−D−2,3−ジアミノプロピオネート・
モノ塩酸塩3.78g(0.0138モル)の溶液(氷
浴中で冷却)に、ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−
α−ベンジルエステル−α−(L)−アスパルチル−D
−アラニンメチルエステル5.43g(9.88モ
ル)、N−メチルモルホリン1.80ml(16.4モ
ル)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1.45g
(10.7モル)、および1−シクロヘキシル−3−
(2−モルホリノエチル)カルボジイミド・メト−p−
トルエンスルホネート3.84g(9.1モル)をこの
順に添加した。冷却浴を取り除き、反応混合物を周囲温
度で17時間撹拌した。次いで有機層を1N塩酸水溶液
1lで2回洗浄した。有機層および水層は酸洗浄中に乳
化した。この乳濁液は乳化した部分を水1lで最終洗浄
することにより分離した。次いで有機層を1N水酸化ナ
トリウム水溶液1lで2回洗浄した。この場合も、透明
な水層を除去したのち、乳化した部分を水1lで澄明化
した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、回転蒸発
させ、次いで真空乾燥して表題の化合物を無色の顆粒状
固体5.78g(収率74%)として得た。
【0039】1Hnmr(CD3 OD)多重線、0.9
および1.2−1.7〔13H,CH3 (CH24
およびグルタミルC−3−メチレン〕;1.35(3
H,d,アラニンCH3 −);3.67(3H,s,−
CO2 CH3 );4.3−4.5(4H,重なった多重
線,−CONH−C−CO−);多重線5.1(2
H)および5.17(4H)、ベンジル−CH2 −;
7.34(15H,m,芳香族H)。
【0040】〔参考例4〕 N3 −〔ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−β−
(L)−アスパルチル−α−D−アラニンメチルエステ
ル〕−D−2,3−ジアミノプロピオン酸 エタノール280ml中のベンジルN3 −〔ヘプタノイル
−γ−D−グルタミル−α−ベンジルエステル−β−
(L)−アスパルチル−α−D−アラニンメチルエステ
ル〕−N2 −カルボベンジルオキシ−D−2,3−ジア
ミノプロピオネート0.83g(0.97ミリモル)の
溶液をパールマン触媒(炭素上の水酸化パラジウム;水
酸化パラジウム含量20%、水分約31%)1.3gに
よりパル装置で50psi(3.52kg/cm2 )において5
5時間水素添加した。触媒を濾過し、溶剤を真空中で除
去して表題の化合物を無色非晶質固体として得た。
【0041】Rf=0.49(シリカゲルtlcプレー
ト;酢酸/酢酸エチル/水/n−ブタノール=1:1:
1:1で溶離;プレートを熱および10%エタノール性
ホスホモリブデン酸スプレー)。
【0042】1Hnmr(DMSO−d6 )、δ0.8
6(3H,m)および1.05−1.86(16H,重
なった一連の多重線;CH3 (CH24 −,グルタミ
ルC−3メチレンH,アラニンCH3 );2.06−
2.33(4H,m,ヘプタノイルC−2およびグルタ
ミルC−4メチレンH);2.35−2.67(2H,
m,アスパルチルメチレンH)、3.1−3.8(2
H,幅広いm;メチレンH,ジアミノプロピオン酸部
分)、3.62(3H,s,−CO2 CH3 );重なっ
た多重線2か所4.06−4.35(2H)および4.
5(1H,m)、アミノ酸メチンH。
【0043】〔参考例5〕 N3 −〔ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−β−
(L)−アスパルチル−α−D−アラニン〕−D−2,
3−ジアミノプロピオン酸トリナトリウム塩 水8.3mlおよびアセトン25ml中のN3 −〔ヘプタノ
イル−γ−D−グルタミル−β−(L)−アスパルチル
−α−D−アラニンメチルエステル〕−D−2,3−ジ
アミノプロピオン酸2.00g(3.7ミリモル)の溶
液(氷浴中で冷却)に1.00N水酸化ナトリウム1
0.923ml(10.9ミリモル)を一度に添加した。
氷浴を取り除き、溶液を周囲温度で1.5時間撹拌し
た。アセトンを回転蒸発させ、凍結乾燥して、表題の化
合物を非晶質無色固体2.14g(収率97%)として
得た。
【0044】Rf=0.46(シリカゲルtlcプレー
ト;酢酸/酢酸エチル/n−ブタノール/水=1:1:
1:1で溶離;プレートを熱および10%エタノール性
リンモリブデン酸スプレーにより発色)。
【0045】13Cnmr(D2 O)ppm 180.6,1
79.8,178.5,176.8,175.8,17
2.3,171.8,55.98,54.95,51.
42,51.16。
【0046】〔参考例6〕 N3 −〔ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−α−ベン
ジルエステル−β−(L)−アスパルチル−α−D−ア
ラニンメチルエステル−4−(t−ブチルオキシカルボ
ニルアミノ)−4−カルボメトキシピペリジン 無水塩化メチレン300ml中の4−(t−ブチルオキシ
カルボニルアミノ)−4−カルボメトキシピペリジン
1.00g(3.87ミリモル)の溶液(氷浴中で冷
却)に、ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−α−ベン
ジルエステル−α−(L)−アスパルチル−D−アラニ
ンメチルエステル1.90g(3.46ミリモル)、1
−ヒドロキシベンゾトリアゾール0.52g(3.58
ミリモル)、および1−シクロヘキシル−3−(2−モ
ルホリノエチル)カルボジイミド・メト−p−トルエン
スルホネート1.44g(4.06ミリモル)をこの順
に添加した。反応液を周囲温度で18時間撹拌した。混
合物を等容量の1N水酸化ナトリウム水溶液で2回、お
よび等容量の1N塩酸水溶液、水、最後にブラインで1
回洗浄した。分離した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥させ、真空中で濃縮して無色固体(1.94g)を得
た。この粗生成物を、同様な様式で行ったパイロット試
験(1/20の規模)で得た粗生成物93mgと合わせ
た。この合わせた粗生成物をシリカゲル(32〜62メ
ッシュ)150gのカラムで、酢酸エチル/メタノール
=98:2で液離するクロマトグラフィー処理し、カラ
ムの進行を薄層クロマトグラフィーにより追跡した(生
成物のRf=0.24;シリカゲルtlcプレート;酢
酸エチル/メタノール=9.8:0.2により溶離;熱
および10%エタノール性リンモリブデン酸スプレーに
より発色)。こうして純粋な表題の化合物1.04g
(収率36%)を無色の非晶質固体として単離した。
【0047】1Hnmr(60MHz,CDCl3 )、δ
1.45(9H,s)、重なった一重線2本3.71、
3.72(6H)、5.14(2H,s)、7.31
(5H,s)。
【0048】〔参考例7〕 N3 −〔ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−α−ベン
ジルエステル−β−(L)−アスパルチル−α−D−ア
ラニンメチルエステル〕−4−アミノ−4−カルボメト
キシピペリジン N3 −〔ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−α−ベン
ジルエステル−β−(L)−アスパルチル−α−アラニ
ンメチルエステル〕−4−(t−ブチルオキシカルボニ
ルアミノ)−4−カルボメトキシピペリジン(1.04
g、1.31ミリモル)をジオキサン中の4N無水塩酸
溶液(20℃)6.8ml中で4時間撹拌した。反応液を
真空中で濃縮して油を得た。これを酢酸エチル60mlに
溶解した。この溶液を水80mlと共に撹拌し、2N塩酸
水溶液でpHを2.0に調整した。十分に混合し、各層
を分離し(乳濁液を透明にするのに十分なブラインを添
加したのち)、水層を等容量の新たな酢酸エチルで抽出
した。酢酸エチル抽出液は共に廃棄した。次いで水層を
新たな酢酸エチル80mlと共に撹拌し、2N水酸化ナト
リウムでpHを9.5に調整した。分離した水層を第2
の新たな酢酸エチルで抽出した。塩基性水層の酢酸エチ
ル抽出液2回分を合わせて等容量の水で洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して表題の化合物を
無色の泡状物564mg(収率63%)として得た。生成
物は本質的に純粋であることが示された。(Rf=0.
50;シリカゲルtlcプレート;酢酸/n−ブタノー
ル/水=1/4/1で溶離;熱および10%エタノール
性リンモリブデン酸スプレーにより発色)をさらに精製
することなく次の工程に用いた。
【0049】〔参考例8〕 N3 −〔ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−β−
(L)−アスパルチル−α−アラニンメチルエステル〕
−4−アミノ−4−カルボメトキシピペリジン メタノール106ml中のN3 −〔ヘプタノイル−γ−D
−グルタミル−α−ベンジルエステル−β−(L)−ア
スパルチル−α−アラニンメチルエステル〕−4−アミ
ノ−4−カルボメトキシピペリジン564mg(0.82
ミリモル)の溶液を50psi(3.52kg/cm2 )(20
℃)でパル装置により18時間、パールマン触媒(炭素
上の水酸化パラジウム;水酸化パラジウム含量20%、
水分31%)水素添加した。触媒を濾過し、熱メタノー
ル150mlで洗浄した。メタノール洗液および濾液を合
わせて真空中で濃縮し、表題の化合物を無色泡状物47
8mg(収率98%)として得た。
【0050】Rf=0.36(シリカゲルプレート;酢
酸/n−ブタノール/水=1:4:1;熱および10%
エタノール性リンモリブデン酸スプレーにより発色)。
【0051】1Hnmr(60MHz,CD3 OD)、δ
3.73(3H,s)および3.86(3H,s)、−
CO2 CH3
【0052】〔参考例9〕 N3 −〔ヘプタノイル−γ−D−グルタミル−β−
(L)−アスパルチル−α−D−アラニン〕−4−アミ
ノ−4−カルボキシピペリジン・トリナトリウム塩 アセトン1.3mlおよび水0.4ml中のN3 −〔ヘプタ
ノイル−γ−D−グルタミル−β−(L)−アスパルチ
ル−α−アラニンメチルエステル〕−4−アミノ−カル
ボメトキシピペリジン100mg(0.17ミリモル)の
溶液(5℃)に1.000N水酸化ナトリウム水溶液
0.491ml(0.49ミリモル)を一度に添加した。
この溶液を5℃で3時間撹拌した。得られた透明な溶液
の凍結乾燥により表題の化合物(97mg、収率92%)
を無色の非晶質固体として得た。
【0053】Rf=0.26(シリカゲルtlcプレー
ト;酢酸/n−ブタノール/水=1:4:1により溶
離;プレートを熱および10%エタノール性リンモリブ
デン酸スプレーにより発色)。
【0054】13Cnmr(D2 O)ppm 183.4,1
79.9,178.6,176.9,175.8,17
1.9,169.9,56.8,55.0,51.5,
51.0,43.2,39.5,36.3,35.5,
35.0,32.7,31.1,28.4,25.6,
22.2,18.2,13.8。
【0055】〔製造例A〕 N−カルボベンジルオキシ−4−アミノ−4−カルボキ
シピペリジン 臭化水素酸塩〔(ピー・ヤコブソン,ケー・シャウムバ
ーグ,ピー・クログスガード−ラルゼン,アクタ・ヘミ
カ・スカンディナビアB34,319−326(198
0)〕2.25g(10ミリモル)をリン酸二水素カリ
ウム緩衝液(1N水酸化ナトリウム水溶液中の0.05
リン酸二水素カリウム)18mlおよび水6mlの溶液に溶
解した。この溶液を氷浴で1時間にわたって冷却し、こ
の間にトルエン3.0ml中のカルボベンジルオキシクロ
リド(1.57ml、11ミリモル)の溶液および1N水
酸化ナトリウム水溶液を同時に滴加してpH7.0を維
持した。次いで混合物を5℃で1時間、周囲温度でさら
に4時間撹拌した。この反応中に生じた沈殿を濾過し、
フィルタ−ケークをジエチルエーテル30mlずつで3回
洗浄した。非晶質の無色固体を真空乾燥して表題の化合
物1.4g(収率50%)を得た。
【0056】1Hnmr(60mHz ;CF3 CO2
D)、δ2.0−2.7(4H,幅広いm)、3.5−
4.5(4H,幅広いm)、5.28(2H,s)、
7.4(5H,s)。
【0057】〔製造例B〕 N−カルボベンジルオキシ−4−アミノ−4−カルボメ
トキシピペリジン 蒸溜した塩化チオニル(1.25ml;2.05g;1
7.2ミリモル)を無水メタノール19.0mlに添加し
た。N−カルボベンジルオキシ−4−アミノ−4−カル
ボキシピペリジン(0.5g;1.8ミリモル)を塩化
チオニル/メタノール混合物の1/3(6.6ml)に溶
解し、得られた溶液を20分間還流した。塩化チオニル
/メタノール試薬の他の1/3(6.6ml)を反応液に
添加し、これを次いで1時間還流した。最後の1/3
(6.6ml)の塩化チオニル/メタノール試薬を反応液
に添加したのちさらに1時間還流した。次いで反応混合
物を真空中で5mlの容量に濃縮し;酢酸エチル40mlを
添加した。沈殿(未反応出発物質の塩酸塩;120mg)
を濾去し、母液を真空中で濃縮して白色固体(347m
g)を得た。粗生成物をクロロホルム25mlに溶解し、
水25mlと共に撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
の添加により水層のpHを8.4に調整した。水層を分
離し、等容量のクロロホルムで抽出した。クロロホルム
で抽出液を合わせて乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空
中で濃縮して目的生成物を無色の油(228mg、収率4
3%)として得た。
【0058】Rf=0.51(シリカゲルプレート;塩
化メチレン/メタノール=9:1で溶離;熱および10
%エタノール性リンモリブデン酸スプレーにより発
色)。
【0059】1Hnmr(60MHz,CDCl3 )、δ
1.2−2.3(6H,m)、3.2−4.0(4H,
m)、3.72(3H,s)、5.16(2H,s)、
7.39(5H,s)。
【0060】〔製造例C〕 N−カルボベンジルオキシ−4−(t−ブチルオキシカ
ルボニルアミノ)−4−カルボメトキシピペリジン 乾燥塩化メチレン1.0ml中のN−カルボベンジルオキ
シ−4−アミノ−4−カルボメトキシピペリジン1.9
58g(6.7ミリモル)の溶液にジ−t−ブチルジカ
ーボネート(アルドリッヒ・ケミカル社;ミルウォーキ
ー,ウイスコンシン)1.60g(7.36ミリモル)
を添加し、密栓した溶液を周囲温度で48時間撹拌し
た。溶剤を真空中で除去したのち残渣を、あらかじめ同
様に行った(0.12倍の規模)パイロット反応の粗製
残渣と合わせ、塩化メチレン20mlに溶解した。次いで
この溶液を等容量の低温の1N塩酸水溶液、水および飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水
硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し
て油(2.47g)を得た。この油をヘキサン80mlと
共に15分間摩砕した。次いでヘキサンを慎重にデカン
トした。この摩砕処理を6回反復して油を固化させ、こ
れにより表題の化合物を無色の非晶質固体として得た。
これを真空中で乾燥させた。1.07g(収率36
%)。
【0061】Rf=0.6(シリカゲルプレート;塩化
メチレン/メタノール=9:1で溶離;熱および10%
エタノール性リンモリブデン酸スプレーにより発色)。
【0062】1Hnmr(60MHz,CDCl3 )、δ
1.49(9H,s)、1.8−2.2(4H,m)、
2.9−4.05(4H,きわめて幅広い多重線)、
3.67(3H,s)、5.07(2H,s)、7.2
4(5H,s)。
【0063】〔製造例D〕 4−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−カル
ボメトキシピペリジン メタノール150ml中のN−カルボベンジルオキシ−4
−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−カルボ
メトキシピペリジン1.56g(4.0ミリモル)の溶
液を50psi(3.52kg/cm2 )(20℃)でパル装置
上で18時間、パールマン触媒(炭素上の水酸化パラジ
ウム;水酸化パラジウム含量20%、水分31%)を用
いて水素化した。触媒を濾過し、濾液を真空中で濃縮し
て表題の化合物(1.02g;収率100%)を無色の
非晶質固体として得た。
【0064】1Hnmr(60MHz,CDCl3 )、δ
1.23(9H,s)、1.8−2.35(4H,幅広
いm)、2.78−3.23(4H,幅広いm)、3.
77(3H,s)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式 【化1】 (式中、Xは水素原子またはt−ブチル基である)の化
    合物。
  2. 【請求項2】 Xが水素原子である、請求項1に記載の
    化合物。
  3. 【請求項3】 Xがt−ブチル基である、請求項1に記
    載の化合物。
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