JPH0755758Y2 - 磁気ディスク記憶装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は磁気ディスク記憶装置に関するもので、とく
に機構部デッキの収納に使用されるスライドレールに関
するものである。

［従来の技術］ 第４図〜第７図は磁気ディスク（以下単に記憶装置とい
う）の従来例を示し、図において（１）は筐体、（２）
は開閉扉、（３）は機構部デッキ、（４）は、機構部デ
ッキ（３）の両外側に固定された内レール（4a）とこの
内レール（4a）と摺動する中間レール（4b）からなる一
対のスライドレール、（５）（６）（７）は機構部デッ
キ（３）中の本体機構部、電源及び基板、（８）はディ
バイスコントローラ、（10）は内レール（4a）に固定さ
れたボールガイド、（11）はボール、（12）は、中間レ
ール（4b）に装着されたボール（11）を支持するボール
保持板、（13）は筐体（１）内に所定間隔をおいて互に
対向するように固定される一対の外レールである。

つぎに動作について説明する。第６図は内レール（4a）
を中間レール（4b）に矢印イ方向に係合しようとする状
態を示し、機構部デッキ（３）を筐体（１）に収納する
にあたり、機構部デッキ（３）に固定された内レール
（4a）が中間レール（4b）のボールガイド（10）に案内
されて挿入され、回転するボール（11）上を摺動して中
間レール（4b）上を移動しながら中間レール（4b）をも
矢印イ方向に移動させ、中間レール（4b）の背面に固定
されたレール（4c）が外レール（13）中に挿入されるこ
とによって、機構部デッキ（３）が筐体（１）中に収納
される。なお、（20）は外レール（13）中に取付けら
れ、レールの移動を円滑化させるボールである。

この時、内レール（4a）が中間レール（4b）に対し平行
に挿入されずに傾斜して挿入されると中間レール（4b）
に対して内レール（4a）の係合が円滑に行なわれない。
即ち、第７図はこの時の内レール（4a）を中間レール
（4b）に係合を開始した状態を示し、内レール（4a）は
ボールガイド（10）と点接触のため、内レール（4a）は
中間レール（4b）に対して角度θの傾斜を生じ、矢印イ
方向に移動するとボール保持板（12）の先端（14）に当
る。この当った状態で内レール（4a）を矢印イ方向に移
動させると、内レール（4a）が中間レール（4b）上に完
全に乗らない状態で中間レール（4b）が外レール（13）
中に挿入され、中間レール（4b）の外レール（13）中へ
の挿入完了後無理に機構部デッキ（３）を筐体（１）中
に押込むと、内レール（4a）の押圧力によりボール保持
板（12）が中間レール（4b）中を移動することになる。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来の記憶装置は以上のようなスライドレールで構成さ
れているので、機構部デッキ（３）を筐体（１）に収納
するとき、内レール（4a）と中間レール（4b）に対して
平行に支持して係合させる必要があり、作業性が悪いな
どの問題点があった。

この考案は、以上のような問題点を解決するためになさ
れたもので、筐体（１）に機構部デッキ（３）が容易に
収納できるとともに、中間レール（4b）の内レール（4
a）との係合も確実に行うことができる記憶装置を得る
ことを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ この考案に係る記憶装置は中間レールに取付けたボール
ガイドを棒状のガイドスティックにするとともに、中間
レールにボールロックを設けるようにしたものである。

［作用］ この考案においては、従来のボールガイドを棒状のガイ
ドスティックとすることにより内レールが中間レールに
対して同心となり、中間レールに対する内レールの係合
が自動的に行われる。また中間レールにボールロックを
設けたので、中間レールの内周部に装着されたボールの
保持が確実となる。

［実施例］ 以下、この考案の一実施例を第１図〜第３図により説明
する。図において第４図〜第７図と同一符号は同一また
は相当部分を示し、（15）は中間レール（4b）の内周部
に装着された従来のボールガイド（10）の代りに所定幅
の棒状に形成されたガイドスティック、（16）はボール
保持板（12）を中間レール（4b）の外周部からPP′の力
で押圧し、ボール（11）間の上下方向の距離をせばめる
ボールロック部である。

つぎに上記実施例の動作について説明する。内レール
（4a）がガイドスティック（15）に対して線接触で係合
するので、中間レール（4b）に対して矢印イ方向に係合
するとき、内レール（4a）は中間レール（4b）に対して
平行となる。また、ボール（11）はボールロック部（1
6）において矢印PP′の力で押圧されているが、内レー
ル（4a）の先端がボールロック部（16）に達すると上下
方向のボール（11）間の距離が内レール（4a）の先端部
の径よりせばめられているのでボール（11）と内レール
（4a）の先端部間に摩擦力QQ′が生じ、Ｑ＞Ｐ、Ｑ′＞
Ｐ′となるので内レール（4a）の矢印イ方向への移動と
同時にボールロック部（16）の押圧力PP′は解除され、
ボール（11）間を内レール（4a）が移動するとともに中
間レール（4b）も矢印イ方向に同時に移動して外レール
（13）中に挿入され、最終的に機構部デッキ（３）が筐
体（１）中に収納される。

この時、もし内レール（4a）がガイドスティック（15）
によっても完全に中間レール（4b）に対して平行となら
ずに傾斜して挿入されて、それの先端がボール保持板
（12）の先端（14）に当っても、ボールロック部（16）
があるためボール（11）及びボール保持板（12）が中間
レール（4b）中を移動することはなく、最終的には内レ
ール（4a）の挿入方向が修正されて円滑に挿入される。

なお、上記実施例ではガイドスティック（15）は棒状の
ものを示したが、内レール（4a）が線接触するものであ
れば、半丸棒状、三角棒状のものでも差し支えない。ま
たボールロック部（16）は１個所のものを示したが複数
個所設けても差し支えない。

［考案の効果］ この考案は以上説明したように内レールが挿入される中
間レールの内周部に内レールを平行に保持するガイドス
ティックを設けるとともに、内レールの先端部が接触す
るボールロック部を設けるようにしたので、機構部デッ
キの収納作業が容易となり、中間レールの内レールとの
係合がボールの移動を伴うことなく確実に行うことがで
きる磁気ディスク記憶装置を安価に得られる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図はこの考案の一実施例を示し、第１図は
装置の組立に用いられるスライドレールの斜視図、第２
図はスライドレールの組立の要部を示す側面図、第３図
は第２図のＡ−Ａ矢視図、第４図〜第７図は従来例を示
し、第４図、第５図は装置の斜視図、第６図は装置の組
立に用いられるスライドレールの斜視図、第７図はスラ
イドレールの組立時に生じた不具合を示す説明図であ
る。 図において同一符号は同一または相当部分を示し、
（３）は機構部デッキ、（４）はスライドレール、（4
a）は内レール、（4b）は中間レール、（11）はボー
ル、（15）はガイドスティック、（16）はボールロック
部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】筺体と、この筺体内に所定間隔をおいて互
   に対向するように固定された一対の外レールと、本体機
   構部、基板、電源等からなり、上記筺体内に着脱自在に
   収納される機構部デッキと、この機構部デッキの両外側
   に固定された内レール、及びこの各内レールと内周部に
   装着されたボールを介して摺動するとともに、上記外レ
   ールと摺動する中間レールからなる一対のスライドレー
   ルとを備えた磁気ディスク記憶装置において、上記スラ
   イドレールの内レールと中間レールの係合部に上記中間
   レールに対して上記内レールを平行に保持するガイドス
   ティックを設けるとともに、上記中間レールに上記ボー
   ルを外周部から押圧してボールの移動を防止するボール
   ロック部を設けたことを特徴とする磁気ディスク記憶装
   置。