JPH0755559B2 - 単一枚葉紙給紙装置を有する印刷機の給紙台で枚葉紙を搬送兼方向修正する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、方向修正区域と、枚葉
紙を圧胴のグリッパ条片に供給するために該枚葉紙を前
記方向修正区域を超えて後置の供給ローラに供給するた
めの、軸上を循環する複数の搬送部材とを備えた形式
の、単一枚葉紙給紙装置を有する印刷機の給紙台で枚葉
紙を搬送兼方向修正する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】前記形式の装置はドイツ連邦共和国特許
出願公開第２０５８６０６号明細書に基づいて公知にな
っている。該公知の装置は、諸種の順次に続く部分的に
はオーバーラップしている搬送機構と方向修正機構とか
ら成る複雑な錯綜した系を成している。方向修正区域に
は先ず枚葉紙を搬送するための循環式コンベヤベルトが
位置している。コンベヤベルト間で、方向修正区域の第
１の部分には枚葉紙を搬送しかつ予め方向づけるために
ラックを介して交互に前進・後退運動させられるサッカ
ーが設けられている。方向修正区域の第２の部分では前
記循環式コンベヤベルトに平行に、チェーン上に固定さ
れた循環式フロントゲージが配置されており、該フロン
トゲージで枚葉紙の前縁が方向修正される。更にこの区
域では横方向位置を最終的に修正するために、複雑な動
作を行なう横方向修正機構が設けられている。給紙台上
位に位置している非駆動式ブラシは横方向位置決め制限
部の方に向かって枚葉紙を斜め前方に向かって搬送す
る。前記横方向位置決め制限部は、横方向に傾動して循
環する別の非駆動式ベルトのベルト上面から成ってい
る。このような装置はその構造の点でも、また駆動制御
の点でも全体として著しくコスト高でかつ複雑である。
しかも前記公知の装置は、印刷機械の作業周期に合わせ
て別々に駆動されかつ互いに係合し合うきわめて多数の
搬送機構及び／又は方向修正機構（走行するサッカー、
コンベヤベルト、フロントゲージ、ブラシ、横方向位置
決め制限部）を有している。紙判の調節を実施するため
には更に経費のかかる手段が講じられねばならない。サ
ッカー運動のためのガイド、ブラシ及び循環式横方向位
置決め制限部は横方向にシフト可能でなければならず、
フロントゲージは狭隘な場所的事情に基づいて部分的に
離反旋回可能でなければならず、またコンベヤベルトは
種々異なった長さに設計されなければならない。サッカ
ー運動、ブラシ及び循環式横方向位置決め制限部のため
の駆動手段は紙判調節可能性に適合されねばならない。
従って或る程度満足のいく紙判調節は、可成りの構造経
費をかけて、また印刷工によっては長い時間を浪費して
しか達成することができない。異なった判長の枚葉紙の
使用はこのような装置では全く考慮されていない。方向
修正区域に続く供給ローラによって枚葉紙搬送を引き継
がれた後にも枚葉紙の終端範囲は更に、コンベヤベルト
の下から上に向かって働く搬送作用と、ブラシの内側か
ら外側に向かって働く力作用と、循環式横方向位置決め
制限部の外側から内側に向かって働く力作用と、これら
すべての応力による後方から前方に向かって働く力作用
を受ける。構造的に最小限に許容される判長の場合でも
枚葉紙を供給ローラによって把捉できるようにするため
に、前記の集合した多数の搬送手段が供給ローラの近く
に位置しているのは勿論である。換言すれば、比較的長
い枚葉紙の終端範囲は、供給ローラによってその前縁を
受け取られたあと比較的長いあいだ前記の付加的な応力
と搬送作用とを受ける。その結果枚葉紙は損傷し、ある
いは位置決めされた方向がずれることになる。従って確
実かつ正確な搬送と方向修正は、このような公知の装置
では枚葉紙の判長の変換後にはほとんど不可能である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、枚葉
紙の正確かつ確実な搬送と方向修正を最適に行えるよう
に、冒頭で述べた形式の装置の構造を単純に構成するこ
とである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の構成手段は、軸が、回転可能にかつ枚葉紙の
搬送方向に対して周期的に横方向にシフト可能に軸受部
に支承されており、該軸受部自体が給紙台のサイド架台
に周期的に高さ調節可能に装着されており、方向修正サ
イド制限部として、循環式搬送部材の前側方及び後側方
でサイド当接縁がストッパプレートに設けられており、
該ストッパプレートが、前記給紙台の上位で、前記サイ
ド架台内に固定されたガイド部材上で側方位置調整可能
に設けられており、かつ前記ストッパプレートの下縁が
接触なしに前記循環式搬送部材を超えて延びている点に
ある。

【０００５】下から摩擦接触によって枚葉紙を把捉する
搬送部材は、枚葉紙の前縁が到達すると即座に、方向修
正サイド制限部の方に向かって横方向にシフトされる。
これによって枚葉紙は該方向修正サイド制限部に当接し
てサイド位置決めされる。枚葉紙が供給ローラに到達す
ると直ちに、搬送部材は完全に給紙台の台板の下へ降下
され、該台板の下位で側方の出発位置へ戻しシフトされ
る。その間に当該枚葉紙は供給ローラによって前記搬送
部材の作用範囲から移送される。該搬送部材は次の枚葉
紙を搬送するために上方に向かってその出発高さへ持ち
上げられる。

【０００６】この場合、本発明の枚葉紙の搬送兼方向修
正装置では、枚葉紙の方向修正区域を介して供給ローラ
へ搬送するため、かつ枚葉紙を横方向位置決めするため
には単にただ１つの搬送部材を駆動して該搬送部材の位
置を変化させればよい。使用される駆動手段及びシフト
手段は全体として給紙台の下側から搬送部材に達するこ
とができ、これによって構造的にコンパクトな駆動装置
が実現される。紙判の変換時には搬送兼方向修正部材の
調整を特別に行う必要はまったくなく、ただ方向修正サ
イド制限部をストッパプレートの調節によって横方向に
移動調節されればよい。供給ローラが枚葉紙の搬送を引
き継いだのち搬送部材は給紙台の台板の下位へ降下さ
れ、従って枚葉紙に対してはただ供給ローラの搬送作用
しか働かず、かつ枚葉紙の後部範囲は供給ローラの方向
に前記方向修正サイド制限部に沿って台板を超えてガイ
ドされるので、構造的に規制された最小紙判を上回って
延長された紙判を連続的に搬送し横方向で位置決めする
ことが可能であり、かつ短い給紙台の場合でも確実かつ
正確に給紙することが可能になる。

【０００７】循環式搬送部材によって枚葉紙を搬送しか
つサイド位置決めするあいだ該循環式搬送部材の上に回
転自在な載設球を載せることによって、枚葉紙と循環式
搬送部材との間の摩擦接触が増強され、搬送速度が高速
の場合でも、この摩擦接触の増強によって特に、正確か
つ確実な枚葉紙搬送とサイド位置決めが保証される。

【０００８】循環式搬送部材が単に、複数の搬送ローラ
を共軸に固着した１本の被駆動式軸から成っている場合
には、これによって搬送部材及び給紙台並びに前記搬送
部材の駆動装置及び制御装置の構造の単純なコンパクト
な構成と、特に確実な搬送及び正確な枚葉紙位置決めが
助成され、ひいては給紙台が特に短く構成されている場
合でも、異なった紙判長の枚葉紙の確実かつ正確な搬送
と方向修正が助成される。

【０００９】給紙台のサイド架台の外側で、印刷機の作
業周期に合わせて上下方向に旋回させられるレバー内に
軸を支承することによって付加的に、コンパクトな構造
と正確かつ確実な軸の上向・下向旋回並びに軸受機構の
単純な構成が得られる。

【００１０】軸をこのように構成した場合、駆動手段並
びに横方向シフト手段は共に、前記軸の延長部に外側か
ら係合する。このことは取りも直さず、給紙台の両サイ
ド架台間の内部空間を駆動手段とシフト手段との作用点
から申し分なく解放することができることを意味してい
る。駆動手段及びシフト手段は、制約された窮屈な内部
空間を付加的に負荷することなしに、コンパクトにかつ
見通しの利くようにサイド架台の外側に設けることがで
きる。このような見通しの利くコンパクトな構造は給紙
台の適確な操作並びに正確に作動する駆動機構の採用を
可能にする。

【００１１】請求項６に記載した実施態様によって、単
純かつ確実な横方向シフト手段の特に有利な構成が得ら
れ、該横方向シフト手段によって著しく簡便かつ確実な
枚葉紙のサイド位置決めが保証される。

【００１２】請求項７には、構造の点及び機能上の確実
性の点で特に有利な、搬送部材用の駆動機構の実施態
様、つまり搬送部材の横方向シフト駆動装置及びレバー
の上向・下向旋回機構が開示されている。軸方向カムデ
ィスク及び半径方向カムディスクの制御は作用は、ただ
１本の被駆動式軸に集中されている。

【００１３】請求項８に記載の手段によって全制御手段
をただ１つの給紙台側に集中させることが可能である。

【００１４】請求項１１に記載した手段によって、特に
確実な駆動を可能にするスペースを取らない特に有利な
駆動機構が得られる。

【００１５】方向修正サイド制限部を、その横方向位置
に関して横方向に調整可能であって循環式搬送部材に接
触することのないストッパプレートとして構成すること
によって、特に簡便な紙判調節が可能になる。短い給紙
台の場合でも搬送部材の前後の方向修正縁に当接するこ
とによって枚葉紙は搬送部材の側方でガイドされて正確
に方向修正される。このような方向修正サイド制限部は
全紙判範囲にわたって調整可能であり、搬送部材及び該
搬送部材の駆動装置によっても、あるいは横方向修正す
るための駆動装置及びその制御手段によっても、制約を
受けることはない。

【００１６】請求項９には方向修正サイド制限部の有利
な実施態様が示されている。サイド当接縁として構成さ
れた延長部を有するストッパプレートは、構造が単純で
正確に調整可能かつ交換が容易であり、従って操作と保
守の点から見て有利であり、ひいては枚葉紙の正確な位
置決めにも役立つ。

【００１７】循環式搬送部材の範囲を超えてフロントゲ
ージを循環させるように構成するのがとくに有利であ
り、その場合該循環式フロントゲージは、搬送方向で見
て後部反転点を供給ローラの範囲に有し、かつ一方の反
転点における駆動軸によって、印刷ユニットに連結した
歯車列を介して駆動され、こうして枚葉紙の側縁に沿っ
ても前縁に沿っても確実かつ正確な搬送兼方向修正操作
が実現される。その場合、印刷機への枚葉紙搬送速度が
高速の場合であっても、接近する枚葉紙の速度より幾分
低速度で循環するフロントゲージは、枚葉紙前縁におけ
る連続的かつ正確な方向修正を助成する。

【００１８】

【実施例】単一枚葉紙給紙器を有する枚葉紙オフセット
印刷機の給紙台２を介して枚葉紙が給紙パイル１から印
刷ユニット３へ搬送される。本実施例ではこの場合枚葉
紙はコンベヤベルト４から搬送兼方向修正区域５へ搬送
される。該搬送兼方向修正区域に続いて適当な供給ロー
ラ７，５２が枚葉紙を圧胴６に設けたグリッパ条片（図
示せず）に当接させる。前記圧胴６は機械サイド架台１
５，１６に、また供給ローラ７；５２の軸１７；５３は
給紙台２のサイド架台１１，１２に支承されている。搬
送兼方向修正区域５内に循環式搬送部材８並びに循環式
フロントゲージ１０が設けられている。

【００１９】搬送ローラ１９が固着されている、前記循
環式搬送部材の軸１８は両側で、前記給紙台２のサイド
架台１１，１２に穿設した開口２０を貫通しており、か
つ、両サイド架台１１，１２の外側で軸受２１内に回転
可能・摺動可能に支承されている。該軸受２１自体はレ
バー１３，１４の貫通孔内に固定されている。

【００２０】前記レバー１３，１４は、サイド架台１
１，１２内に回転可能に軸支された軸２２上でサイド架
台１１，１２の外側で軸受２３，２４を介して回転可能
に支承されている。前記軸２２は搬送方向で見て搬送ロ
ーラ１９に前置されており、かつ、外向きに延長された
ジャーナル上に歯車２５，２６を有している。

【００２１】軸１８の延長部は、図３で見て右手のサイ
ド架台１２と、レバー１４内の軸受２１とを超えて延び
るジャーナル２７上に歯車２８並びに周溝２９を有し、
該周溝内には軸方向シフトローラ３０が滑り作用接触式
に接している。

【００２２】レバー１４に設けた付設ピン３１上に幅広
の歯車３２が回転可能に支承されており、該幅広の歯車
は歯車２６，２８と噛み合っている。

【００２３】搬送方向で見て搬送ローラ１９に後置され
た制御軸３７は、軸１８及び２２と同様に給紙台の全幅
にわたって横方向に延在し、かつ、図面を判り易くする
ために図示を省いた給紙台の台板の下側で、該台板を支
持するサイド架台１１，１２内に回転可能に支承されて
いる。該制御軸３７は両サイド架台１１，１２を貫通し
て延長されておりかつレバー１４の旋回範囲外に位置し
ている。左手の延長部には歯車３８が固着されている。
両延長部には夫々１つの半径方向カムディスク３９が、
また右手の延長部の端面には１つの軸方向カムディスク
４０が固設されている。

【００２４】レバー１３，１４では、軸２２の回転可能
な支承部から離反した方のレバー端部３５，３６に、半
径方向トレースローラ４１が夫々１つ回転可能に軸支さ
れており、該半径方向トレースローラの周面は、対応し
た半径方向カムディスク３９に下から接触させられてい
る。該接触を維持するために、前記レバー端部３５，３
６の下面には夫々１つのばね４２が係合し、該ばねは、
サイド架台１１，１２の外側に固定された夫々１つのば
ね受け４３に支持されている。

【００２５】レバー１４の旋回範囲外において、軸３７
と１８の共通な接線方向平面の上位でサイド架台１２の
外側に固定された保持体４４には、２つのレバー腕４
６，４７を有する軸方向シフトレバー４５が旋回可能に
支承されている。両レバー腕４６，４７の端部は下向き
のピン４８，４９を有し、該ピンの下端部には、軸方向
トレースローラ５０もしくは軸方向シフトローラ３０が
回転可能に支承されている。軸方向トレースローラ５０
は軸方向カムディスク４０の軸方向カム輪郭に常時接触
している。該接触を維持するためにばね５１が設けられ
ており、該ばねは前記軸方向シフトレバー４５のレバー
腕４６に設けたばね受け（図示せず）と給紙台のサイド
架台１２に設けたばね受け（図示せず）との間で支持さ
れている。

【００２６】搬送方向で見て給紙台の端部には、供給ロ
ーラ５２，７が、給紙台２の全幅にわたって搬送方向に
対して直角な横方向に延びる軸５３，５４に固定されて
いる。供給ローラ５２の軸５３は台板の下位でサイド架
台１１，１２内に回転可能に軸支されている。左手のサ
イド架台を貫通して外向きに延びる延長部上に歯車５
５，５６，５７が固定されている。歯車５５は圧胴６に
公知の形式で例えば歯車６０ａと歯環６１ａとを介して
駆動接続されている（図２）。歯車５６は、左手のサイ
ド架台１１に設けた付加部上で回転可能に支承された中
間歯車５８ａと５８ｂを介して歯車３８と噛み合ってい
る。歯車５７は歯付きベルト５９を介して軸２２の歯車
２５と駆動接続している。

【００２７】図２及び図４に示したようにサイド架台１
１と１２との間には給紙台２の全幅を超えて、搬送ロー
ラ１９の軸１８に対してかつ搬送平面に対して垂直に方
位づけられたガイドブシュ６０を有する横材６１が固定
されている。該横材６１の下側には抑え板金６２が固定
されている。円形のガイドブシュ６０の下位で前記抑え
板金６２は円形の貫通口６３を有し、該貫通口の直径
は、前記ガイドブシュ６０内に遊びをもって嵌込まれた
載設球９の直径よりも小さいので、該載設球９の球セグ
メントは前記抑え板金を通って下方へ突出している。搬
送ローラ１９が上向旋回した場合、前記載設球は搬送ロ
ーラ１９上に自由に接し、あるいは枚葉紙が搬送ローラ
１９上に位置している場合には該枚葉紙上に載る。搬送
ローラ１９が下向運動すると直ちに、載設球９も、前記
抑え板金６２の貫通口６３の縁に載るまで降下する。搬
送ローラはこの捕捉位置の下へ降下される。紙の性質、
判又はその他の個別的な希望に応じて載設球はその球数
又は球質の点で上方から交換することができる。載設球
９の軸方向位置は全体的な横方向シフト中に搬送ローラ
の上位で軸方向に位置するように選ばれている。勿論ま
た、その他公知の載設球支承機構を使用することも可能
であり、、例えば横方向調整可能なガイドブシュを採用
することも可能である。

【００２８】ガイドローラ１９の上位でかつその前後
で、給紙台の全幅にわたって横方向に延びるガイド棒６
４，６７がサイド架台１１，１２に固定されている。ガ
イド棒６４，６７上には保持体６５が軸方向摺動可能に
支承されており、かつ図４で見て左手のサイド架台１１
寄りの保持体側にはストッパプレート６８が固定されて
いる。この場合、該保持体６５とストッパプレート６８
は載設球支承用の横材６１の上に架橋している。該スト
ッパプレート６８は搬送ローラ１９の前後で、搬送平面
の下にまで達する下向きの延長部６６を有している。該
延長部６６は搬送ローラ１９には接触せずサイド当接縁
として役立つ。サイド当接縁の位置を横方向調整するた
めには、保持体６５は位置決め部材６９によってガイド
棒６４に対する相対的な横方向位置を固定することがで
きる。

【００２９】以上説明した装置の機能態様は次の通りで
ある。

【００３０】圧胴６の側から軸５３は歯車５５を介して
同期的にかつオフセット印刷機の作業周期に合わせて駆
動される。駆動接続列５７，５９，２５，２２，２６，
３２，２８を経て複数の搬送ローラ１９は制御軸３７の
歯車列５６，５８ａ，５８ｂ，３８を介して同期的に駆
動される。この場合該駆動軸３７は同期的にかつ印刷機
の作業周期で駆動される。搬送ローラ１９はその上方位
置では、該搬送ローラの上に載る載設球９によって支持
されてコンベヤベルト４によって給紙パイル１から供給
される枚葉紙の搬送を引き受ける。軸方向カムディスク
４０の軸方向カム輪郭に対する軸方向トレースローラ５
０の追従転動がばね５１によって維持されることに基づ
いて生じる軸方向シフトレバー４５の旋回によって軸１
８は搬送ローラ１９と共に横方向にサイド当接縁６６の
方向にシフトされる。その際枚葉紙は搬送ローラ１９に
よって、しかも該搬送ローラに載っている載設球９によ
って強められた摩擦接触によってサイド当接縁６６の方
に導かれかつその側縁に沿って方向修正される。この横
方向シフト時に歯車２８は、歯車３２の幅を拡幅設計し
たことに基づいて該歯車３２に対する噛み合い係合を維
持する。枚葉紙の前縁が、同期的に駆動される供給ロー
ラ５２に到達して枚葉紙の搬送が助成されると直ちに、
搬送ローラ１９はレバー１３，１４によって降下され
る。その場合この降下は、ばね４２を介して半径方向カ
ムディスク３９，７５のカム輪郭に沿って従動する半径
方向トレースローラ４１によって制御される。

【００３１】いま載設球９は抑え板金６２によって支持
される。枚葉紙の後縁が給紙台の台板のガイドプレート
８１に沿って滑降すると今度は、次の枚葉紙を適時搬送
するために、軸方向カムディスク４０はばね５１と協働
して搬送ローラ１９の軸方向復帰を、また半径方向カム
ディスク３９，７５はばね４２と協働してレバー１３，
１４及び搬送ローラ１９の持ち上げを生ぜしめる。供給
ローラ５２の駆動は歯車５５から軸５３を介して行われ
る。図７及び図５示したように、印刷機の作業周期に合
わせて供給ローラ５２と協働する供給ローラ７は例え
ば、給紙台２の全幅にわたって延びる軸１７に固定され
ており、該軸は両側でレバー７０内に支承されている。

【００３２】レバー７０はサイド架台１１，１２に夫々
設けた付設ピン７１上に回動可能に支承されている。少
なくとも一方のレバー７０のレバー腕に１つのトレース
ローラ７２が回転可能に支承されている。該トレースロ
ーラ７２は、前記レバー７０に係合しているばね７３を
介して半径方向カムディスク７５のカムに常時摩擦接触
しており、前記ばね７３はサイド架台１１の付設部７４
に支持されており、また前記半径方向カムディスク７５
は例えば制御軸３７上にやはり固着されている（図３及
び図７参照）。従って供給ローラ７も印刷機の作業周期
に合わせて上向旋回・下向旋回することができ、これは
搬送ローラ１９と同じ制御軸３７によって行われる。

【００３３】本発明の搬送兼方向修正装置の有利な実施
態様ではフロントゲージは、図示のように循環式フロン
トゲージとして構成されている。搬送方向で見て搬送ロ
ーラ１９に前置された軸７６が、図２及び図３に示した
ようにサイド架台１１と１２の間で回転可能に軸支され
ている。該軸に固設された複数のローラ７７をめぐっ
て、かつまた、供給ローラ５２間で軸５３上に固設され
たローラ７８をめぐって、複数本の循環ベルト７９並び
に該ベルト上に固設された前縁ストッパ８０が同期的に
ガイドされており、該前縁ストッパは、図５から判るよ
うに給紙台の台板のガイドプレート８１内に設けたスロ
ットを通って上方に突出している。

【００３４】循環式搬送ローラ１９の範囲では循環ベル
ト７９は、図２及び図３に示したように、相互間隔をお
いて配置された搬送ローラ１９の間を通って導かれる。
該搬送ローラ１９の相互間隔は、搬送ローラ１９の横方
向シフト時にもなお循環ベルト７９に対して軸方向遊び
が存在するように大きく選ばれている。循環ベルト７９
の上側ベルト区分と下側ベルト区分との間の間隔は、両
ベルト区分間に配置された軸１８の上向旋回・下向旋回
時に（図２参照）両ベルト区分に対してなお半径方向遊
びが存在しているように大きく選ばれている。循環ベル
ト７９の駆動はやはり軸５３の方から行われる。

【００３５】本実施態様ではコンベヤベルト４によって
到来する枚葉紙は、搬送ローラ１９によって同時にサイ
ド当接縁６６並びに前縁ストッパ８０に当接される。搬
送ローラ１９と供給ローラ５２，７との間の給紙台の台
板は例えば、サイド架台１１と１２との間に固着された
プレート（略示のために図示せず）から成っているが、
しかしまた、該台板は例えば、印刷機の作業周期に合わ
せて循環するフロントゲージ１０の循環ベルト７９の下
位に位置するレールから成ることも可能である。

【００３６】軸２２は付加的にコンベヤベルト４を駆動
する。

【００３７】図２に示したように搬送ローラ１９とフロ
ントゲージ１０との間で搬送平面をやや上向きに屈折し
たことによって方向修正操作中の枚葉紙の安定性が高め
られる。

【００３８】また制御軸３７の両側に２つのシフトレバ
ー機構を備えた２つの軸方向カムディスクを設けること
も可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の装置を有する印刷機の概略側面図であ
る。

【図２】本発明の装置の側面図である。

【図３】本発明の装置の平面図である。

【図４】図２の４−４線に沿った載設球支承体を有する
搬送手段例の断面図である。

【図５】図２の５−５線に沿ったフロントゲージの駆動
式変向ガイドローラの断面図である。

【図６】横方向シフト機構を示す図である。

【図７】供給ローラの制御装置例の側面図である。

【符号の説明】

１ 給紙パイル、 ２ 給紙台、 ３ 印刷ユニ
ット、 ４ コンベヤユニット、 ５ 搬送兼方向
修正区域、 ６ 圧胴、 ７ 供給ローラ、８
循環式搬送部材、 ９ 載設球、 １０ 循環式フロ
ントゲージ、１１給紙台の左手サイド架台、 １２
給紙台の右手サイド架台、 １３，１４ 搬送部材昇降
用のレバー、 １５，１６ 印刷機械サイド架台、１
７ 供給ローラの軸、 １８ 搬送ローラの軸、
１９ 搬送ローラ、 ２０ サイド架台の開口、
２１ 軸受、 ２２ 軸、 ２３ 軸受、 ２
５，２６ 歯車、 ２７ ジャーナル、 ２８
歯車、 ２９周溝、 ３０ 軸方向シフトローラ、
３１ 付設ピン、 ３２ 幅広の歯車、 ３５，３
６ レバー端部、 ３７ 制御軸、 ３８ 歯
車、３９ 半径方向カムディスク、 ４０ 軸方向
カムディスク、 ４１ 半径方向トレースローラ、
４２ ばね、 ４３ ばね受け、 ４４ 保持
体、 ４５ 軸方向シフトレバー、 ４６，４７
レバー腕、 ４８，４９下向きのピン、 ５０軸方向ト
レースローラ、 ５１ ばね、 ５２供給ローラ、
５３，５４ 軸、 ５５，５６，５７ 歯車、 ５
８ａ，５８ｂ 中間歯車、 ５９ 歯付きベルト、
６０ ガイドブシュ、６０ａ 歯車、 ６１
横材、 ６１ａ 歯環、 ６２ 抑え板金、６３
貫通口、 ６４ ガイド棒、６５ 保持体、 ６
６ サイド当接縁、 ６７ ガイド棒、 ６８
ストッパプレート、 ６９ 位置決め部材、 ７０
レバー、 ７１ 付設ピン、 ７２ トレースロ
ーラ、７３ ばね、 ７４ サイド架台の付設部、
７５ 半径方向カムディスク、 ７６ 軸、 ７
７，７８ ローラ、 ７９ 循環ベルト、 ８０前
縁ストッパ、 ８１ ガイドプレート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴァルター ドウルーズ ドイツ連邦共和国 ラーデンブルク イム オーベレンレヒ 37 (72)発明者 ギュンター ツォーブル ドイツ連邦共和国 ヌスロッホ ベンツシ ュトラーセ 18 (56)参考文献 特開 昭53−33708（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−1544（ＪＰ，Ａ) 実開 昭54−46538（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭49−18722（ＪＰ，Ｂ２)

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 方向修正区域と、枚葉紙を圧胴のグリ
   ッパ条片に供給するために該枚葉紙を前記方向修正区域
   を超えて後置の供給ローラに供給するための、軸上を循
   環する複数の搬送部材とを備えた形式の、単一枚葉紙給
   紙装置を有する印刷機の給紙台で枚葉紙を搬送兼方向修
   正する装置において、軸（１８）が、回転可能にかつ枚
   葉紙の搬送方向に対して周期的に横方向にシフト可能に
   軸受部（２１）に支承されており、該軸受部自体が給紙
   台（２）のサイド架台（１１，１２）に周期的に高さ調
   節可能に装着されており、方向修正サイド制限部とし
   て、循環式搬送部材（８）の前側方及び後側方でサイド
   当接縁（６６）がストッパプレート（６８）に設けられ
   ており、該ストッパプレートが、前記給紙台（２）の上
   位で、前記サイド架台（１１，１２）内に固定されたガ
   イド部材（６４，６７）上で横方向位置調整可能に設け
   られており、かつ前記ストッパプレートの下縁が接触な
   しに前記循環式搬送部材（８）を超えて延びていること
   を特徴とする、単一枚葉紙給紙装置を有する印刷機の給
   紙台で枚葉紙を搬送兼方向修正する装置。
2. 【請求項２】 循環式搬送部材（８）の上位には、該循
   環式搬送部材（８）の持上げ時にその上に載るすべての
   方向に回転自在の複数の載設球（９）が配置されてお
   り、該載設球（９）がガイドブシュ（６０）内に台板に
   対して垂直方向に可動に嵌込れており、前記の各ガイド
   ブシュ（６０）が安全部材（６２）によって、前記循環
   式搬送部材（８）の降下時に前記載設球（９）が落下す
   るのを防止するように構成されている、請求項１記載の
   装置。
3. 【請求項３】 循環式搬送部材（８）が等径の単数又は
   複数の搬送ローラ（１９）から成り、該搬送ローラが、
   駆動部材を有する軸（１８）に固着している、請求項１
   記載の装置。
4. 【請求項４】 サイド架台（１１，１２）の外側では夫
   々１つのレバー（１３，１４）が旋回軸（２２）を中心
   として回動可能に各サイド架台（１１，１２）に装着さ
   れており、前記サイド架台（１１，１２）内には開口
   （２０）が設けられており、該開口を通って循環式搬送
   部材（８）の軸（１８）が前記サイド架台（１１，１
   ２）の外方に向かって運動自在に貫通して延びており、
   前記軸（１８）を回転可能かつ摺動可能に支承するため
   の軸受部（２１）が前記レバー（１３，１４）に同心的
   に固定されており、印刷機の作業周期に合わせて前記レ
   バー（１３，１４）を上向旋回・下向旋回させるための
   手段が設けられている、請求項１記載の装置。
5. 【請求項５】 サイド架台（１１，１２）の外側では夫
   々１つのレバー（１３，１４）が旋回軸（２２）を中心
   として回動可能に各サイド架台（１１，１２）に装着さ
   れており、前記サイド架台（１１，１２）内には開口
   （２０）が設けられており、該開口を通って搬送ローラ
   （１９）の軸（１８）が前記サイド架台（１１，１２）
   の外方に向かって運動自在に貫通して延びており、前記
   軸（１８）を回転可能かつ摺動可能に支承するための軸
   受部（２１）が前記レバー（１３，１４）に同心的に固
   定されており、印刷機の作業周期に合わせて前記レバー
   （１３，１４）を上向旋回・下向旋回させるための手段
   が設けられており、前記軸（１８）の延長部（２７）
   が、前記レバー（１４）に設けた軸受部（２１）を外方
   に向かって貫通して設けられており、横方向にシフトす
   るための手段並びに前記搬送ローラ（１９）を駆動する
   ための駆動手段が前記軸（１８）の延長部（２７）と作
   用結合している、請求項３記載の装置。
6. 【請求項６】 レバー（１４）に設けた軸受部（２１）
   を貫通する軸（１８）の延長部（２７）が、その全周に
   わたるガイド周溝（２９）を有し、該ガイド周溝内に
   は、前記軸（１８）の軸線に平行に方位づけられた回転
   平面を有する軸方向シフトローラ（３０）が常時滑り係
   合して位置し、前記軸（１８）の延長部（２７）がレバ
   ー（１４）を貫通して設けられている、サイド架台（１
   ２）の同じ側で、該サイド架台（１２）の側方付加部
   （４４）には、２つのレバー腕（４６，４７）を有する
   軸方向シフトレバー（４５）が旋回可能に支承されてお
   り、該軸方向シフトレバーの一方のレバー腕（４６）に
   は前記軸方向シフトローラ（３０）が回転可能に支承さ
   れており、給紙台の台板の下位で圧胴（６）と駆動接続
   した制御軸（３７）がサイド架台（１１，１２）内に支
   承されており、該サイド架台（１２）の外側に及んでい
   る該制御軸の延長部の端部には、軸方向カムディスク
   （４０）が共軸に固定されており、該軸方向カムディス
   ク（４０）のカム輪郭に沿って、しかも該軸方向カムデ
   ィスク（４０）と常時接触した状態で軸方向トレースロ
   ーラ（５０）が設けられており、該軸方向トレースロー
   ラが前記軸方向シフトレバー（４５）の他方のレバー腕
   （４７）に回転可能に支承されている、請求項５記載の
   装置。
7. 【請求項７】 軸（１８）の延長部（２７）には歯車
   （２８）が固着されており、レバー（１３，１４）の旋
   回軸線に共軸の駆動軸（２２）が給紙台（２）のサイド
   架台（１１，１２）内に給紙台の台板の下位で回転可能
   に支承されており、該駆動軸が両側で前記サイド架台
   （１１，１２）を貫通して延長されてジャーナルを形成
   しており、しかも前記レバー（１３，１４）が前記ジャ
   ーナル上に回転自在に、かつ軸方向では固定的に支承さ
   れており、両側の前記ジャーナル上には前記レバー（１
   ３，１４）の外側で歯車（２５，２６）が固着されてお
   り、前記レバー（１４）の付設ピン（３１）には、特に
   幅広の歯車（３２）が回転自在にかつ軸方向では固定的
   に支承されており、該幅広の歯車が、前記軸（１８）の
   延長部（２７）に固着した歯車（２８）と、前記の一方
   のジャーナル上の歯車（２６）とに噛み合っており、軸
   方向カムディスク（４０）とは反対側のサイド架台（１
   １）を外向きに貫通する制御軸（３７）の延長部にも、
   やはり歯車（３８）が固着されており、前記ジャーナル
   に固着した歯車（２５）と、制御軸（３７）に固着され
   た歯車（３８）との間に歯車列（５９，５７，５８ａ，
   ５８ｂ，５６，５５，６０，６１）が設けられていて圧
   胴（６）に連結されており、少なくとも一方のレバー
   （１４）の、軸受（２１）を超えて延長された、しかも
   該レバーの旋回軸線とは反対側のレバー端部（３６）に
   は、前記制御軸（３７）に平行な回転軸線を有する半径
   方向トレースローラ（４１）が回転自在に支承されてお
   り、前記給紙台（２）の同一の側で制御軸（３７）上に
   は付加的に、前記給紙台（２）のサイド架台（１２）の
   外側で前記軸方向カムディスク（４０）に対して共軸
   に、前記半径方向トレースローラ（４１）に対応した半
   径方向カムディスク（３９）が固着されており、該半径
   方向カムディスクが前記半径方向トレースローラ（４
   １）に常時接触している、請求項６記載の装置。
8. 【請求項８】 軸方向カムディスク（４０）と半径方向
   カムディスク（３９）とが、制御軸（３７）の同じ延長
   部上に固着されている、請求項７記載の装置。
9. 【請求項９】 ストッパプレート（６８）の下縁が、循
   環式搬送部材（８）の直ぐ前後ではサイド当接縁(６６)
   の方に下向きに構成された、しかも前記循環式搬送部材
   に接触することのない延長部を有している、請求項１記
   載の装置。
10. 【請求項１０】 循環式搬送部材（８）の範囲にわたっ
    て付加的に複数のフロントゲージ（１０）が循環式にガ
    イドされており、しかも該フロントゲージが供給ローラ
    （５２，１７）の範囲に後位の反転点（７８）を有し、
    該反転点で駆動軸（５３）と作用接触しており、該駆動
    軸のために印刷ユニット側からの歯車連結列（５５，６
    ０，６１）が設けられている、請求項１記載の装置。
11. 【請求項１１】 搬送ローラの軸（１８）のための駆動
    手段が設けられており、軸受部（２１）内には前記軸
    （１８）を横方向にシフトするための手段が設けられて
    おり、前記軸受部（１８）を上下動するための昇降手段
    が設けられており、かつ循環式搬送部材（８）を横方向
    にシフトする手段と上下動させる昇降手段とが、印刷ユ
    ニットに連結する歯車列（６１，６０，５５，５６，５
    ７，３９，２５，２６，３２，２８，５８ａ，５８ｂ，
    ３８）を有している、請求項１記載の装置。