JPH075544B2 - N−メチルピロリドンの精製方法 - Google Patents
N−メチルピロリドンの精製方法Info
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- JPH075544B2 JPH075544B2 JP60032514A JP3251485A JPH075544B2 JP H075544 B2 JPH075544 B2 JP H075544B2 JP 60032514 A JP60032514 A JP 60032514A JP 3251485 A JP3251485 A JP 3251485A JP H075544 B2 JPH075544 B2 JP H075544B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はN−メチルピロリドンの精製方法に関するもの
である。さらに、詳しくは、芳香族化合物の抽出溶剤と
して使用ずみの芳香族化合物を少量含有し、且つ水に不
溶性の有機化合物を含有する粗N−メチルピロリドンの
精製方法に関するものである。
である。さらに、詳しくは、芳香族化合物の抽出溶剤と
して使用ずみの芳香族化合物を少量含有し、且つ水に不
溶性の有機化合物を含有する粗N−メチルピロリドンの
精製方法に関するものである。
N−メチルピロリドンは一般的に、芳香族化合物の抽出
溶剤としての用途だけでなく、水及び有機溶媒の両方に
可溶であるため、反応溶媒及び繊維特殊溶媒としても多
用されている。特に繊維特殊溶媒向の用途に用いられる
N−メチルピロリドンは水との等量混合試験において白
濁現象を生じないことが要求されている。しかしなが
ら、芳香族化合物の抽出溶剤に使用ずみの粗N−メチル
ピロリドンを通常の蒸留精製あるいは活性炭、イオン交
換樹脂などの吸着剤による処理によつて精製処理して芳
香族化合物含量を減少させても、水との等量混合試験に
おいて白濁現象を生じる水に不溶性の有機化合物を除去
することができないことが判明し、芳香族化合物の抽出
溶剤に使用された回収N−メチルピロリドンは繊維特殊
溶剤向の用途には不向きとされていた。
溶剤としての用途だけでなく、水及び有機溶媒の両方に
可溶であるため、反応溶媒及び繊維特殊溶媒としても多
用されている。特に繊維特殊溶媒向の用途に用いられる
N−メチルピロリドンは水との等量混合試験において白
濁現象を生じないことが要求されている。しかしなが
ら、芳香族化合物の抽出溶剤に使用ずみの粗N−メチル
ピロリドンを通常の蒸留精製あるいは活性炭、イオン交
換樹脂などの吸着剤による処理によつて精製処理して芳
香族化合物含量を減少させても、水との等量混合試験に
おいて白濁現象を生じる水に不溶性の有機化合物を除去
することができないことが判明し、芳香族化合物の抽出
溶剤に使用された回収N−メチルピロリドンは繊維特殊
溶剤向の用途には不向きとされていた。
本発明者等は上記状況に鑑み、芳香族化合物の抽出溶剤
に使用ずみの粗N−メチルピロリドンを蒸留精製によつ
て水に不溶性の有機化合物を分離除去することにつき、
鋭意検討を重ねた結果、粗N−メチルピロリドンに特定
量の水を存在させ、特定条件で蒸留を行なうことによ
り、水に不溶性の有機化合物が容易に除去でき、且つ水
とN−メチルピロリドンが共沸混合物を形成せずに、高
純度のN−メチルピロリドンが高収率で得られることを
見出し、本発明を完成した。
に使用ずみの粗N−メチルピロリドンを蒸留精製によつ
て水に不溶性の有機化合物を分離除去することにつき、
鋭意検討を重ねた結果、粗N−メチルピロリドンに特定
量の水を存在させ、特定条件で蒸留を行なうことによ
り、水に不溶性の有機化合物が容易に除去でき、且つ水
とN−メチルピロリドンが共沸混合物を形成せずに、高
純度のN−メチルピロリドンが高収率で得られることを
見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は不純物として芳香族化合物及
び水に不溶性の有機化合物を含有する粗N−メチルピロ
リドンを蒸留精製するにあたり、 粗N−メチルピロリドンと水を第1蒸留塔に供給
し、500mmHg以上の圧力下で蒸留すること、 該第1蒸留塔の塔頂から芳香族化合物及び水に不溶
性の有機化合物を含有する第1の留出液を留出させるこ
と、 該第1蒸留塔の塔底からN−メチルピロリドン20〜
60重量%及び水40〜80重量%を含有する第1の缶出液を
得、それを第2蒸留塔に供給すること、 該第2蒸留塔を減圧下で蒸留すること、 該第2蒸留塔の塔頂から水からなる第2の留出液を
留出させ、その少なくとも一部を上記第1蒸留塔に循環
させること、及び、 該第2蒸留塔の塔底から精製N−メチルピロリドン
からなる第2の缶出液を得ること、 を特徴とするN−メチルピロリドンの精製方法に存す
る。
び水に不溶性の有機化合物を含有する粗N−メチルピロ
リドンを蒸留精製するにあたり、 粗N−メチルピロリドンと水を第1蒸留塔に供給
し、500mmHg以上の圧力下で蒸留すること、 該第1蒸留塔の塔頂から芳香族化合物及び水に不溶
性の有機化合物を含有する第1の留出液を留出させるこ
と、 該第1蒸留塔の塔底からN−メチルピロリドン20〜
60重量%及び水40〜80重量%を含有する第1の缶出液を
得、それを第2蒸留塔に供給すること、 該第2蒸留塔を減圧下で蒸留すること、 該第2蒸留塔の塔頂から水からなる第2の留出液を
留出させ、その少なくとも一部を上記第1蒸留塔に循環
させること、及び、 該第2蒸留塔の塔底から精製N−メチルピロリドン
からなる第2の缶出液を得ること、 を特徴とするN−メチルピロリドンの精製方法に存す
る。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の原料としては改質油あるいは分解油などから芳
香族化合物を選択的に抽出するのに用いられた使用ずみ
粗N−メチルピロリドンが用いられる。該粗N−メチル
ピロリドンは芳香族化合物を少量含有し、且つ水に不溶
性の有機化合物を含有するN−メチルピロリドン濃度90
重量%以上、好ましくは95重量%以上のものである。
香族化合物を選択的に抽出するのに用いられた使用ずみ
粗N−メチルピロリドンが用いられる。該粗N−メチル
ピロリドンは芳香族化合物を少量含有し、且つ水に不溶
性の有機化合物を含有するN−メチルピロリドン濃度90
重量%以上、好ましくは95重量%以上のものである。
本発明においては、まず、上記した粗N−メチルピロリ
ドンを第1蒸留塔において、塔底液中の水分濃度を40重
量%以上になる量の水を共存させ、且つ、500mmHg以上
の操作圧で蒸留し、塔頂より、芳香族化合物、水に不溶
性の有機化合物及び水を含有する留分を留出させ、一方
塔底よりN−メチルピロリドン及び水を含有する缶出液
を抜出す。
ドンを第1蒸留塔において、塔底液中の水分濃度を40重
量%以上になる量の水を共存させ、且つ、500mmHg以上
の操作圧で蒸留し、塔頂より、芳香族化合物、水に不溶
性の有機化合物及び水を含有する留分を留出させ、一方
塔底よりN−メチルピロリドン及び水を含有する缶出液
を抜出す。
本発明においては該第1蒸留塔の運転を塔底液中の水分
濃度を特定量以上なる量の水を共存させ、特定の操作圧
で行なうことが必要である。該第1蒸留塔の塔底液中の
水分濃度は40〜80重量%、好ましくは50〜70重量%の範
囲である。該塔底液中の水分濃度が40重量%未満では水
に不溶性の不純物の分離効率が低下し、塔底液中に水に
不溶性の不純物が残存するので好ましくない。
濃度を特定量以上なる量の水を共存させ、特定の操作圧
で行なうことが必要である。該第1蒸留塔の塔底液中の
水分濃度は40〜80重量%、好ましくは50〜70重量%の範
囲である。該塔底液中の水分濃度が40重量%未満では水
に不溶性の不純物の分離効率が低下し、塔底液中に水に
不溶性の不純物が残存するので好ましくない。
該塔底液中の水分濃度の調節は水を第1蒸留塔に供給さ
れる前の原料液に直接添加して行なつてもよく、また該
蒸留塔に別途供給して行なつてもよい。
れる前の原料液に直接添加して行なつてもよく、また該
蒸留塔に別途供給して行なつてもよい。
また、該第1蒸留塔の操作圧力は通常500mmHg以上、好
ましくは大気圧以上、さらに好ましくは体気圧で行な
う。操作圧力が500mmHg未満の場合には水に不溶性の不
純物の分離効率が減圧になるにつれて悪くなり、塔底液
中に水に不溶性の有機化合物が残存するので好ましくな
い。
ましくは大気圧以上、さらに好ましくは体気圧で行な
う。操作圧力が500mmHg未満の場合には水に不溶性の不
純物の分離効率が減圧になるにつれて悪くなり、塔底液
中に水に不溶性の有機化合物が残存するので好ましくな
い。
該第1蒸留塔の操作温度としては操作圧力及び塔底液中
の水分濃度によつて多少変化するが、通常塔頂温度95〜
105℃、塔底温度130〜180℃の範囲である。
の水分濃度によつて多少変化するが、通常塔頂温度95〜
105℃、塔底温度130〜180℃の範囲である。
第1蒸留塔を上記した操作条件で運転することにより、
塔頂から芳香族化合物、水に不溶性の有機化合物及び水
を含有する留出液が得られ、その全量を系外に抜出す
が、必要に応じてその一部を還流液として塔頂部に還流
させてもよい。
塔頂から芳香族化合物、水に不溶性の有機化合物及び水
を含有する留出液が得られ、その全量を系外に抜出す
が、必要に応じてその一部を還流液として塔頂部に還流
させてもよい。
一方、塔底から抜出される缶出液は芳香族化合物及び水
に不溶性の有機化合物が実質的に除去された、N−メチ
ルピロリドン及び水を含有するものであり、これを第2
蒸留塔へ供給する。
に不溶性の有機化合物が実質的に除去された、N−メチ
ルピロリドン及び水を含有するものであり、これを第2
蒸留塔へ供給する。
該第2蒸留塔においては、塔底温度を通常200℃以下、
好ましくは180℃以下、さらに好ましくは160℃以下にな
るように操作圧力を通常500mmHg以下、好ましくは300mm
Hg以下、さらに好ましくは100〜200mmHgの範囲に調節し
て減圧蒸留する。該蒸留塔の塔底温度が200℃より高い
場合では、N−メチルピロリドンの熱安定性が低下して
変質したり、あるいは高沸化したりするので好ましくな
い。
好ましくは180℃以下、さらに好ましくは160℃以下にな
るように操作圧力を通常500mmHg以下、好ましくは300mm
Hg以下、さらに好ましくは100〜200mmHgの範囲に調節し
て減圧蒸留する。該蒸留塔の塔底温度が200℃より高い
場合では、N−メチルピロリドンの熱安定性が低下して
変質したり、あるいは高沸化したりするので好ましくな
い。
該第2蒸留塔において、塔頂からはN−メチルピロリド
ンを少量含有し、水を主成分とする留出液が得られ、そ
の一部を塔頂部へ還流させ、残部を第1蒸留塔へ循環さ
せる。一方、塔底からは水及び水に不溶性の有機化合物
を実質的に含有しないN−メチルピロリドンが得られ、
これをそのまま、あるいはさらに蒸留して高純度のN−
メチルピロリドンとして回収することができる。
ンを少量含有し、水を主成分とする留出液が得られ、そ
の一部を塔頂部へ還流させ、残部を第1蒸留塔へ循環さ
せる。一方、塔底からは水及び水に不溶性の有機化合物
を実質的に含有しないN−メチルピロリドンが得られ、
これをそのまま、あるいはさらに蒸留して高純度のN−
メチルピロリドンとして回収することができる。
次に、本発明の実施態様の1例を図面を用いて、さらに
詳細に説明する。
詳細に説明する。
第1図において、芳香族化合物の抽出溶剤として使用さ
れた粗N−メチルピロリドンは、導管1より第1蒸留塔
(A)に供給する。該粗N−メチルピロリドンの代表的
組成(重量%)は、N−メチルピロリドン90%以上、低
沸点芳香族成分5%以下、高沸点芳香族成分5%以下及
び水に不溶性の有機化合物を少量含有するものである。
れた粗N−メチルピロリドンは、導管1より第1蒸留塔
(A)に供給する。該粗N−メチルピロリドンの代表的
組成(重量%)は、N−メチルピロリドン90%以上、低
沸点芳香族成分5%以下、高沸点芳香族成分5%以下及
び水に不溶性の有機化合物を少量含有するものである。
該塔は理論段数5〜20段の充填塔、あるいは棚段塔で、
釜はリボイラー形式で、塔内を500mmHg以上、好ましく
は大気圧下で塔底温度200℃以下、好ましくは180℃、さ
らに160℃以下で操作する。該蒸留塔(A)の塔頂よ
り、芳香族化合物、水に不溶性の有機化合物及び水から
なる留出液を留出させ、導管2及び熱交換器(B)を経
て、還流タンク(C)に導き、その全量を導管4を経て
系外に抜出すが、必要に応じてその一部を導管3を経て
塔頂部に還流させてもよい。また、導管4を系外へ抜出
された量に見合う水を系外より新たに導管5を経て塔頂
部へ還流液として供給し、蒸留塔(A)内の水の量を一
定に維持する。一方、該第1蒸留塔の塔底からはN−メ
チルピロリドン20〜60重量%及び水40〜80重量%を含有
する缶出液が得られ、これを導管6より抜出し、第2蒸
留塔(D)の中段に供給する。
釜はリボイラー形式で、塔内を500mmHg以上、好ましく
は大気圧下で塔底温度200℃以下、好ましくは180℃、さ
らに160℃以下で操作する。該蒸留塔(A)の塔頂よ
り、芳香族化合物、水に不溶性の有機化合物及び水から
なる留出液を留出させ、導管2及び熱交換器(B)を経
て、還流タンク(C)に導き、その全量を導管4を経て
系外に抜出すが、必要に応じてその一部を導管3を経て
塔頂部に還流させてもよい。また、導管4を系外へ抜出
された量に見合う水を系外より新たに導管5を経て塔頂
部へ還流液として供給し、蒸留塔(A)内の水の量を一
定に維持する。一方、該第1蒸留塔の塔底からはN−メ
チルピロリドン20〜60重量%及び水40〜80重量%を含有
する缶出液が得られ、これを導管6より抜出し、第2蒸
留塔(D)の中段に供給する。
該第2蒸留塔(D)は理論段数5〜20段の充填塔あるい
は棚段塔で釜はリボイラー形式で塔内を500mmHg以下、
好ましくは300mmHg以下、さらに好ましくは100〜200mmH
g圧力下で、塔底温度200℃以下、好ましくは180℃以
下、さらに好ましくは160℃以下で減圧蒸留し、塔頂よ
り少量のN−メチルピロリドンを含有する水を留出さ
せ、導管7及び熱交換器(E)を経て還流タンク(F)
に貯め、一部は導管8を経て第2蒸留塔の塔頂部に還流
させ、残部を導管9を経て第1蒸留塔に循環させる。一
方、該蒸留塔の塔底より水に不溶性の有機化合物及び水
を実質的に含有しないN−メチルピロリドンが得られ、
これを導管10より抜出し、そのまま、あるいは、さらに
蒸留して高沸物を除去したのち、高純度N−メチルピロ
リドンとして回収する。
は棚段塔で釜はリボイラー形式で塔内を500mmHg以下、
好ましくは300mmHg以下、さらに好ましくは100〜200mmH
g圧力下で、塔底温度200℃以下、好ましくは180℃以
下、さらに好ましくは160℃以下で減圧蒸留し、塔頂よ
り少量のN−メチルピロリドンを含有する水を留出さ
せ、導管7及び熱交換器(E)を経て還流タンク(F)
に貯め、一部は導管8を経て第2蒸留塔の塔頂部に還流
させ、残部を導管9を経て第1蒸留塔に循環させる。一
方、該蒸留塔の塔底より水に不溶性の有機化合物及び水
を実質的に含有しないN−メチルピロリドンが得られ、
これを導管10より抜出し、そのまま、あるいは、さらに
蒸留して高沸物を除去したのち、高純度N−メチルピロ
リドンとして回収する。
かくして得られるN−メチルピロリドンは高純度であ
り、新たに種々の用途に使用することができる。
り、新たに種々の用途に使用することができる。
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本
発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。
発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。
実施例1 実段数20段を有する第1蒸留塔の10段の上部に設けられ
た原料供給口に芳香族化合物の抽出溶剤に使用ずみのN
−メチルピロリドン99.3重量%、エチルベンゼン0.5重
量%及び水不溶性の有機化合物を微量含有する粗N−メ
チルピロリドンを導管1より35kg/hrで供給し、一方、
該蒸留塔の塔頂部に還流液として導管5より水を269kg/
hrで供給し、また該蒸留塔の下部には導管9より第2蒸
留塔からの循環水47kg/hrを供給しながら、該蒸留塔の
塔頂部を大気圧下で操作し、塔頂温度100℃、塔底温度1
50℃で運転を行つた。塔頂よりエチルベンゼン、水に不
溶性の有機化合物及び水からなる留出液269kg/hrを留出
させ、その全量を導管4より系外に抜出した。一方、該
蒸留塔の塔底よりN−メチルピロリドン43重量%及び水
57重量%を含有する缶出液82kg/hrを缶出させ、これを
導管6より抜出し、実段数20段を有する第2蒸留塔の10
段の上部に設けられた原料供給口に供給した。該第2蒸
留塔は塔頂部を120mmHg圧力下で操作し、塔頂温度139
°、塔底温度156℃で運転を行ない、塔頂より、N−メ
チルピロリドン1.0重量%を含有する水を主成分とする
留出液を留出させ、その一部47kg/hrを導管8より該第
2蒸留塔の塔頂部に還流させ、残部47kg/hrを導管9よ
り上記した第1蒸留塔へ循環した。また該第2蒸留塔の
塔底よりエチルベンゼン0.001重量%及び水分0.001重量
%を含有するN−メチルピロリドン(純度99.7重量%)
34.5kg/hrが得られた。得られたN−メチルピロリドン
の蒸留塔仕込みに対する回収率は98.9重量%であつた。
該回収N−メチルピロリドンは水との等量混合物の白濁
試験において全く白濁現象が見られなかつた。一方、粗
N−メチルピロリドンを同様に白濁試験したところ白濁
現象が見られた。
た原料供給口に芳香族化合物の抽出溶剤に使用ずみのN
−メチルピロリドン99.3重量%、エチルベンゼン0.5重
量%及び水不溶性の有機化合物を微量含有する粗N−メ
チルピロリドンを導管1より35kg/hrで供給し、一方、
該蒸留塔の塔頂部に還流液として導管5より水を269kg/
hrで供給し、また該蒸留塔の下部には導管9より第2蒸
留塔からの循環水47kg/hrを供給しながら、該蒸留塔の
塔頂部を大気圧下で操作し、塔頂温度100℃、塔底温度1
50℃で運転を行つた。塔頂よりエチルベンゼン、水に不
溶性の有機化合物及び水からなる留出液269kg/hrを留出
させ、その全量を導管4より系外に抜出した。一方、該
蒸留塔の塔底よりN−メチルピロリドン43重量%及び水
57重量%を含有する缶出液82kg/hrを缶出させ、これを
導管6より抜出し、実段数20段を有する第2蒸留塔の10
段の上部に設けられた原料供給口に供給した。該第2蒸
留塔は塔頂部を120mmHg圧力下で操作し、塔頂温度139
°、塔底温度156℃で運転を行ない、塔頂より、N−メ
チルピロリドン1.0重量%を含有する水を主成分とする
留出液を留出させ、その一部47kg/hrを導管8より該第
2蒸留塔の塔頂部に還流させ、残部47kg/hrを導管9よ
り上記した第1蒸留塔へ循環した。また該第2蒸留塔の
塔底よりエチルベンゼン0.001重量%及び水分0.001重量
%を含有するN−メチルピロリドン(純度99.7重量%)
34.5kg/hrが得られた。得られたN−メチルピロリドン
の蒸留塔仕込みに対する回収率は98.9重量%であつた。
該回収N−メチルピロリドンは水との等量混合物の白濁
試験において全く白濁現象が見られなかつた。一方、粗
N−メチルピロリドンを同様に白濁試験したところ白濁
現象が見られた。
実施例2 原料液として芳香族化合物の抽出溶剤に使用ずみのN−
メチルピロリドン99.3重量%、σ−キシレン0.5重量%
及び水に不溶性の有機化合物を微量含有する粗N−メチ
ルピロリドンを用いたこと以外は実施例1と同様に行つ
た。その結果、第2蒸留塔の塔底よりσ−キシレン0.00
1重量%及び水分0.001重量%を含有するN−メチルピロ
リドン(純度99.7重量%)34.3kg/hrが得られた。得ら
れたN−メチルピロリドンの回収率は98.4重量%であつ
た。該回収N−メチルピロリドンは水との等量混合物の
白濁試験において全く白濁現象が見られなかつた。
メチルピロリドン99.3重量%、σ−キシレン0.5重量%
及び水に不溶性の有機化合物を微量含有する粗N−メチ
ルピロリドンを用いたこと以外は実施例1と同様に行つ
た。その結果、第2蒸留塔の塔底よりσ−キシレン0.00
1重量%及び水分0.001重量%を含有するN−メチルピロ
リドン(純度99.7重量%)34.3kg/hrが得られた。得ら
れたN−メチルピロリドンの回収率は98.4重量%であつ
た。該回収N−メチルピロリドンは水との等量混合物の
白濁試験において全く白濁現象が見られなかつた。
比較例1 第1蒸留塔を塔頂部120mmHg圧力下で操作し、塔頂温度5
5℃、塔底温度100℃で運転を行なつたこと以外は実施例
1と同様に行つた。その結果、第2蒸留塔の塔底よりエ
チルベンゼン0.05重量%及び水分0.01重量%を含有する
N−メチルピロリドン(純度99.7重量%)34.2kg/hrが
得られた。該回収N−メチルピロリドンは水との等量混
合物の白濁試験において白濁現象が見られた。
5℃、塔底温度100℃で運転を行なつたこと以外は実施例
1と同様に行つた。その結果、第2蒸留塔の塔底よりエ
チルベンゼン0.05重量%及び水分0.01重量%を含有する
N−メチルピロリドン(純度99.7重量%)34.2kg/hrが
得られた。該回収N−メチルピロリドンは水との等量混
合物の白濁試験において白濁現象が見られた。
比較例2 導管9からの循環水を15kg/hrに変更し、第1蒸留塔の
塔底液中の水分濃度を30重量%で運転を行なつたこと以
外は実施例1と同様に行つた。その結果、第2蒸留塔の
塔底よりエチルベンゼン0.01重量%及び水分0.001重量
%を含有するN−メチルピロリドン(純度99.4重量%)
34.0kg/hrが得られた。得られたN−メチルピロリドン
は水との等量混合物の白濁試験において白濁現象が見ら
れた。
塔底液中の水分濃度を30重量%で運転を行なつたこと以
外は実施例1と同様に行つた。その結果、第2蒸留塔の
塔底よりエチルベンゼン0.01重量%及び水分0.001重量
%を含有するN−メチルピロリドン(純度99.4重量%)
34.0kg/hrが得られた。得られたN−メチルピロリドン
は水との等量混合物の白濁試験において白濁現象が見ら
れた。
比較例3 第1蒸留塔に全く水を添加することなく、塔頂部120mmH
g圧力下で操作し、塔頂温度150℃、塔底温度155℃の条
件で運転し、第2蒸留塔を使用しなかつたこと以外は実
施例1と同様に行つた。その結果、第1蒸留塔の塔底よ
りエチルベンゼン0.04重量%を含有するN−メチルピロ
リドン(純度99.7重量%)34.9kg/hrが得られた。得ら
れたN−メチルピロリドンは水との等量混合物の白濁試
験において、白濁現象が見られた。
g圧力下で操作し、塔頂温度150℃、塔底温度155℃の条
件で運転し、第2蒸留塔を使用しなかつたこと以外は実
施例1と同様に行つた。その結果、第1蒸留塔の塔底よ
りエチルベンゼン0.04重量%を含有するN−メチルピロ
リドン(純度99.7重量%)34.9kg/hrが得られた。得ら
れたN−メチルピロリドンは水との等量混合物の白濁試
験において、白濁現象が見られた。
第1図は本発明の一例を示すプロセスフローダイアグラ
ムであり、図中(A)は第1蒸留塔、(D)は第2蒸留
塔を表わし、1は粗N−メチルピロリドンの流れを、10
は精製されたN−メチルピロリドンの流れを表わす。
ムであり、図中(A)は第1蒸留塔、(D)は第2蒸留
塔を表わし、1は粗N−メチルピロリドンの流れを、10
は精製されたN−メチルピロリドンの流れを表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡野 丈志 岡山県倉敷市潮通3丁目10番地 三菱化成 工業株式会社水島工場内 (56)参考文献 特公 昭46−32263(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】不純物として芳香族化合物及び水に不溶性
の有機化合物を含有する粗N−メチルピロリドンを蒸留
精製するにあたり、 粗N−メチルピロリドンと水を第1蒸留塔に供給
し、500mmHg以上の圧力下で蒸留すること、 該第1蒸留塔の塔頂から芳香族化合物及び水に不溶
性の有機化合物を含有する第1の留出液を留出させるこ
と、 該第1蒸留塔の塔底からN−メチルピロリドン20〜
60重量%及び水40〜80重量%を含有する第1の缶出液を
得、それを第2蒸留塔に供給すること、 該第2蒸留塔を減圧下で蒸留すること、 該第2蒸留塔の塔頂から水からなる第2の留出液を
留出させ、その少なくとも一部を上記第1蒸留塔に循環
させること、及び、 該第2蒸留塔の塔底から精製N−メチルピロリドン
からなる缶出液を得ること、 を特徴とするN−メチルピロリドンの精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60032514A JPH075544B2 (ja) | 1985-02-20 | 1985-02-20 | N−メチルピロリドンの精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60032514A JPH075544B2 (ja) | 1985-02-20 | 1985-02-20 | N−メチルピロリドンの精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61191673A JPS61191673A (ja) | 1986-08-26 |
JPH075544B2 true JPH075544B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=12361081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60032514A Expired - Fee Related JPH075544B2 (ja) | 1985-02-20 | 1985-02-20 | N−メチルピロリドンの精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH075544B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007137859A (ja) * | 2005-11-22 | 2007-06-07 | Tonengeneral Sekiyu Kk | 水溶性有機溶剤の回収法 |
CN112979526A (zh) * | 2019-12-13 | 2021-06-18 | 四川熔增环保科技有限公司 | 一种高纯n-甲基吡咯烷酮的制备方法 |
-
1985
- 1985-02-20 JP JP60032514A patent/JPH075544B2/ja not_active Expired - Fee Related
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