JPH0755265B2 - 構築単位体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、おもちや、娯楽器具として、有用であり、ま
た、連結器で互いに連結することができる複数の要素か
ら成る模型の作成に有用な構築単位体に関する。

従来技術 従来、３、４又は５辺形の複数の平面図形と該平面図形
を互いに接続して３次元形状を形成せしめる連結器とを
備えた多数の構築単位体が開発されている。例えば、ベ
シンガー（Bessinger）の米国特許第3,120,078号、ツイ
マーマン（Zimmerman）の米国特許第2,776,521号、オグ
スベリー（Ogsbury）の米国特許第3,597,858号、マライ
ニ（Marini）の米国特許第3,000,134号、ザンダー（Zan
der）の英国特許第918,877号及びフアイ（Fay）のドイ
ツ特許第617,011号の各公報の開示が挙げられる。

発明が解決しようとする問題点 ツイマーマンとザンダーの特許では、平面形状は、周辺
部材が実質的に開口の中央部分を取り囲むことで形成さ
れる。ザンダーは、該周辺部材に取り付けられて中央部
分を覆う別体の平板を開示している。

オグスベリーのパネルには、その各側縁に沿つて押縁継
手部が設けられている。該押縁継手部の形状は該側縁に
沿つて延在するほぼ棒状の形状である。オグスベリーの
特許では、押縁継手部を収容する受け口を備えた連結器
が用いられている。該連結器としては、断面がほぼＷ字
形のものもある。該連結器を使用する利点としては、作
ろうとする特定の三次元形状にしたがつて隣位のパネル
を異なつた角度で並べることができる点が挙げられる。
これは、オグスベリーの特許明細書の第９図に示されて
いる。しかし、オグスベリーの連結器の形状は構築上の
困難をもたらしている。該連結器を現存の構造と新しい
パネルとの間に取り付けるには該現存の構造を変更しな
ければならない場合がある。このような場合、オグスベ
リーの特許によつてはその新しいパネルをその最終位置
に取り付けることはできず、新しいパネルと現存の構造
との間の必要な場所に各種の連結器を取り付けなければ
ならない。

問題点を解決するための手段 本発明は、少なくとも３辺を有するほぼ平坦な要素を複
数備えて成る構築単位体を提供する。１本の長棒状の部
材が各辺沿いに延在し、該部材間には大きな隅角部が存
在する。隣位の部材の隣接辺を相互に連結して構造体を
形成せしめる連結器が多数設けてある。各連結器は、隣
位の１対の上記要素を着脱可能に抱き込むように形成さ
れた１対の凹部を有す。各連結器の両凹部は同じ向きに
開口しており、あらかじめ取りつけた構造体の場所から
移動させることなく対をなす部材上に連結器を取りつけ
ることができるようにしている。

実施例 第18図の宇宙ステーシヨン１等のおもちやや模型は、第
17図の12面体２等の３次元構造体を複数連結させて形成
する。該構造体は、第１〜８図に示すような少なくとも
３辺を有する平坦な要素（以下「平要素」とも言う）を
複数連結することで形成する。また、該平要素を互いに
接続して第16図の６角形４等の大きな平面形状を形成す
ることもできる。該６角形は、第１図及び第２図に示さ
れる三角要素を６個連結することで形成される。第１〜
８図の平要素は、第９、第10及び11図に示す連結器６に
よつて連結される。第16図の６角形等の大きな平面構造
や第17図の12面体等の３次元構造を連結すると第18図の
模型のようなより精巧な構造が形成される。かかる構造
は少なくとも３つの異なつた方法によつて形成される。
第１に、第３図及び第４図の４辺形要素８等の各平要素
を、その表側の各隅付近にある突起10とその底面の各隅
付近にある受け口12とによつて取り付けることである。
該受け口と該突起は、平要素の規定する平面に対して垂
直に延在し、同様の平要素を第５図に示すように互いに
連結することを可能としている。第２に、各平要素は、
その縁付近に複数の受け口14、即ち、各隅付近に２つの
受け口を有している。該受け口は第３図に示すような棒
23の一端を収容することができる。その他端を他の平要
素に取り付けて両者を互いに連結することができる。第
３の方法は、第４図に一部破断させて示す４辺形板状部
材18等の板状部材を使用することである。部材18は、要
素８の方形中央開口20を蓋い、第７図の棒24等の棒を収
容可能な中央受け口22を有している。該棒の他端は、あ
る種の形状の平面部材に取り付けられた他の板状部材中
の同等の受け口内に取り付けることができる。

上記平要素を詳細に説明すると、第３図及び第４図か
ら、４辺形の平要素８はその各辺に沿つて延在する長棒
25を有し、４つの隅角部26とともに周囲枠を形成してい
ることがわかる。該棒は円筒形であり、本実施例では、
上記隅角部と一体化している。隅角部26は、第３図の左
下の隅角部26に示すように、平要素の上下方向に棒25よ
りも外側に張り出した３つの平たいフランジ28、30及び
32を有し、これらは同一平面上に存在する。フランジ3
0、32は、互いに連結した２部材８を示す第５図の側面
図では、縁上に表われている。この平たいフランジは、
各隅角から該隅角部の内側に沿つて棒25の方向へ延在す
るウエブ34、36によつて補強されている。また、垂直の
ウエブ38、40がウエブ34、36から棒付近へ延在する。ま
た、各隅角の受け口14の上部で該平要素の側方へ垂直に
延在する強化ウエブ42、44もあり、該受け口の下部に同
様のウエブ46、48が存在する。ウエブ42、46等の垂直ウ
エブを含む隅角部は、例えば、第５図に示すように、平
要素の面の側方向に棒25よりも張り出した弧状の外側縁
を有する。これによつて、隣位の平要素は第12〜14図に
示して後述するように種々の角度で連結しながら接触す
ることができる。前述のように、ほぼ円筒管状の突起10
が各隅角部の上部に存在し、対応する受け口12がその直
下の各隅角部の底部位置に存在する。両者は第５図のよ
うに相互に取り付け可能に形成されている。第３図及び
第４図の４辺形要素の他の隅角部も上述のものと同様で
ある。

第１図及び第２図には３本の棒52と３つの隅角部54とを
備えて成る３辺形、即ち、３角の平要素を示す。該棒と
隅角部は、その形状、特に図示のように隅角部の形状に
必要な修正が加わつている以外、上記４辺形要素のもの
と同様である。同様に、第８図の５辺形要素56も同じで
あり、これは５本の棒58と５つの隅角部60とを有してい
る。

第９〜11図には、上記平要素を相互に連結するための連
結器６を示す。第10図に最も良く示されるように、各連
結器はほぼＵ形の１対の凹部62、64を有し、第３図及び
第４に示す４辺形平要素８の棒25等、即ち、隣接する平
要素の１対の隣接棒を脱着可能に抱き込んでいる。該凹
部は両方とも外方、即ち、第10図の方向で言えば下方に
向いていることがわかる。該凹部は長筒状であり、これ
は、第16図の左側で反対向きに描かれている連結器６か
ら理解できる。

各連結器の凹部62、64は中央部66によつて仕切られてお
り、該中央部66は該凹部の内方壁68、70によつて形成さ
れる外方端67を有す。第10図からわかるように、該外方
端67は互いの内方壁の方向に傾斜しており、該中央部が
外方端67に向かつて先細になるようにしている。同時
に、該凹部は凸状に彎曲する外方端72、74を有し、各凹
部に幅狭の外方開口76、78を形成している。従つて、該
凹部は平要素の棒をスナツプ動作によつて収容すること
ができる。同時に、該中央部は先細になつているので隣
位の棒又は平要素全体をずらすことなく該棒の間に取り
付けられる。これは、第15図に最も良く示されている。
連結器６は、図示の位置から反時計回りに回転して棒8
0、82を相互に連結させることができ、平要素の縁部が
接触している時も該棒を全く移動させることなく行なう
ことができる。中央部66は先細であるため、棒の間を回
転する際に棒80、82を偏移させることがなく、むしろ、
連結器６の凸状外側面72、74が外方へ変形するこのによ
りスナツプ作用が生じる。該連結器の両側には外方へ向
いて延在する側縁82、84が形成され、該側縁は、連結器
を所定位置に押圧し若しくは連結器を解除して構造物を
解体するための把持部となる。第９図に図示するよう
に、この各部材はその上部に受け口86を有す。これによ
り、第７図の棒24等の棒を使用して構造体を相互に連結
する別の手段が提供される。該棒の両端は２つの異なる
連結器の受け口86内に取り付けることができ、また、第
７図の受け口22等を用いて連結器と板状部材とを連結し
たり、第４図の受け口14等を用いて連結器と平要素とを
連結することもできる。上記連結器を使用して平要素同
士を種々の角度で連結することができる。第12図乃至第
14図に、２つの平要素88、90の断片を用いてこの態様を
示す。第12図は、平要素が平行して隣り合つたものであ
り、第13図は、両者が互いに鈍角を形成しているもので
あり、第14図は、両要素が同一平面にあるものである。
最後の連結方法は第16図で使用されており、６個の連結
器を使用して６つの３辺形要素50を相互に接続し、６角
形を形成している。

上述のように、各平要素は実質的には枠であり、第４図
の４辺形部材の中央開口20のような開口中央部を有す
る。該開口中央部を塞いで構造体に開孔なしの外観をも
たせるために、複数の板状部材が取付けられる。第４図
には４辺形の板状部材が図示されており、これは、中央
開口20内に脱着可能に取り付けられ、かつ、これを覆う
ような形状となつている。板状部材は中央開口と同じ形
状であり、上述の場合、４つの弧状の隅角部92を有す。
第４図にはそのうちの１つが図示してある。該隅角部は
受け口12上に取り付けられるような形状となつている。
各板状部材は棒24を収容する第７図の受け口22のような
中央受け口を備えている。４つの強化ウエブ98、100、1
02及び104が該受け口から各隅角部の方向に放射状に延
びている。該ウエブは板状部材に剛性を与えて強化して
いる。

第２図及び第８図に示すように、３辺形の板状部材106
と５辺形の板状部材108も形成される。これらの構造
は、辺の数以外は第４図に示す部材18と同様なので、詳
細には説明しない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例の３辺形の構築用の平要素の
平面図であり、第２図は、上記要素の中央開口部が板状
部材によつて覆われ、かつ、該板状部材を一部破断した
状態で示す該平要素の底面図であり、第３図は、４辺形
要素を示す第１図と同様の平面図であり、第４図は、４
辺形の板状部材が取り付けられ、かつ、該板状部材を一
部破断した状態で示す上記４辺形要素の底面図であり、
第５図は、第３図の要素を同様の要素へ取り付けた状態
の側面図であり、第６図は、第３図の６−６線に沿つた
断面図であり、第７図は、第４図の７−７線に沿つた一
部破断断面図であり、かつ、板状部材が棒によつて同様
の板状部材へ連結している状態を示すものであり、第８
図は、５辺形の板状部材が取り付けられた５辺形平要素
を、その板状部材の一部を破断した状態で示す平面図で
あり、第９図は、第１〜８図の要素を相互に連結するた
めの連結器の平面図であり、第10図は、その端部の立面
図であり、第11図は、第９図の11−11線に沿つた断面図
であり、第12〜14図は、第９図の連結器が第１〜８図の
平要素を３つの異なつた角度で連結した状態を示す部分
断面図であり、第15図は、平要素の位置を移動せずに連
結器を所定位置に揺動して平要素同士を相互に連結する
方法を示す同様の断面図であり、第16図は、連結器によ
つて相互に連結され６角形状を形成している複数の３辺
形の平要素を示し、第17図は、第８図に示す５辺形の平
要素を12個第９図の連結器によつて相互に連結して形成
した３次元の12面体を示し、第18図は、複数の平要素と
連結器と板状部材を棒とで形成した模型宇宙ステーシヨ
ンの斜視略図である。 尚、図面中、６……連結器、８、50、56……平坦要素、
10……突起、12……受け口、14……側面受け口、18、10
6、108……板状部材、20……中央開口、25、52、58……
棒状部、26、54、60……隅角部、30、32……フランジ、
62、64……凹部、66……中央部、67……外方端、68、70
……内方壁、72……74……外方壁、76、78……外方開
口、82、84……側縁。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも３辺を有する平坦な要素（8,5
   0,56）であって、各辺沿いに延在する細長の棒状部（2
   5,52,58）と該棒状部間に設けられた広めの隅角部（26,
   54,60）とを備えると共に内側に開口（20）が形成され
   てなる模型又はおもちゃの構築用要素（8,50,56）の複
   数と、先細の外方端（67）を備えた中央部（66）によっ
   て仕切られ断面がほぼＵ字形である１対の隣り合う凹部
   （62,64）を有する構築用連結器（６）の複数とを有
   し、上記の各連結器（６）の一対の凹部（62,64）は隣
   り合う一対の上記要素（8,50,56）の棒状部（25,52,5
   8）を着脱可能に抱き込むように形成されており、上記
   構築用要素（8,50,56）の隅角部（26,54,60）は該要素
   （8,50,56）の面の上下方向に棒状部（25,52,58）より
   も外側に張り出した平坦な上下のフランジ（28,30,32）
   を有するとともに、該要素（8,50,56）の面の側方向に
   該棒状部（25,52,58）よりも外側に張り出した弧状の側
   縁を有し、隣り合う要素（8,50,56）の一対の棒状部（2
   5,52,58）に上記連結器（６）の一対の凹部（62,64）を
   抱き込ませて相互に連結すると共に該連結器（６）の外
   方端（67）を該一対の棒状部間に収容せしめてなること
   を特徴とする模型又はおもちゃの構築用単位体。
2. 【請求項２】各連結器（６）の凹部（62,64）は長筒状
   で断面がほぼＵ字形であり、該連結器（６）の外方端
   （67）は隣り合う要素（8,50,56）の一対の棒状部（25,
   52,58）間に滑動可能に収容されるように形成され、該
   凹部（62,64）は凸状に湾曲した外方壁（72,74）とこれ
   により狭められた外方開口（76,78）とを有し、該凹部
   （62,64）をスナップ作用によって棒状部（25,52,58）
   に取り付けられるようにした特許請求の範囲第１項に記
   載の単位体。
3. 【請求項３】上記平坦な要素（8,50,56）はその内側の
   開口（20）を覆うように形成された板状部材（18,106,1
   08）を備え、該板状部材（18,106,108）は棒（24）を収
   容するように形成された受け口（22）を中央に有し、板
   状部材（18,106,108）が取り付けられた一対の要素（8,
   50,56）を相互に連結できるようにした特許請求の範囲
   第１項に記載の単位体。
4. 【請求項４】少なくとも３辺を有する平坦な要素（8,5
   0,56）であって、各辺沿いに延在する細長の棒状部（2
   5,52,58）と該棒状部間に設けられた広めの隅角部（26,
   54,60）とを備えると共に内側に開口（20）が形成され
   てなるものにおいて、該隅角部（26,54,60）は該要素
   （8,50,56）の面の上下方向に該棒状部よりも外側に張
   り出した平坦な上下のフランジ（28,30,32）を有すると
   ともに、該要素（8,50,56）の面の側方向に該棒状部よ
   りも外側に張り出した弧状の側縁を有していることを特
   徴とする模型又はおもちゃの構築用要素。
5. 【請求項５】各隅角部（26,54,60）は突起（10）及び受
   け口（12）を有し、該突起（10）及び受け口（12）は該
   要素（8,50,56）の面に対して垂直に延在し、隣位の要
   素（8,50,56）の対応する突起（10）及び受け口（12）
   と適合するように形成されている特許請求の範囲第４項
   に記載の要素。
6. 【請求項６】各隅角部（26,54,60）は、要素（8,50,5
   6）の側縁に開口（14）を有する特許請求の範囲第４項
   に記載の要素。
7. 【請求項７】上記平坦な要素（8,50,56）はその内側の
   開口（20）を覆うように形成された板状部材（18,106,1
   08）を備え、該板状部材（18,106,108）は棒（24）を収
   容するように形成された受け口（22）を中央に有し、板
   状部材（18,106,108）が取り付けられた一対の要素（8,
   50,56）を相互に連結できるようにした特許請求の範囲
   第４項に記載の要素。