JPH0755147Y2 - トラクタにおける前輪増速装置 - Google Patents

トラクタにおける前輪増速装置

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JPH0755147Y2
JPH0755147Y2 JP8588289U JP8588289U JPH0755147Y2 JP H0755147 Y2 JPH0755147 Y2 JP H0755147Y2 JP 8588289 U JP8588289 U JP 8588289U JP 8588289 U JP8588289 U JP 8588289U JP H0755147 Y2 JPH0755147 Y2 JP H0755147Y2
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shaft
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brake
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明司 安井
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は作業中の機体回行時に前輪を増速して急速旋回
する装置を備えたトラクタにおける前輪増速装置に関す
る。
(ロ) 従来技術 従来、前輪駆動系に後輪伝動系とは別の差動装置を介装
し、該差動装置の一方の差動軸で前輪に伝動し、他方の
差動軸にブレーキと、ロック装置を介装して前記ブレー
キを作動させると前輪が倍速で駆動され、ロック装置を
作動させると前輪が常速で駆動され、ロックを解除する
と非伝動状態になるようにしたトラクタを既に提案し
た。
(ハ) 考案が解決しようとする問題点 前記既知のトラクタにおけるロック装置をデフケースと
一体でかつ差動軸が内装された筒軸に穿設した丸孔と、
上記差動軸の外周に穿設した円錐穴と、上記丸孔に嵌挿
した球と、前記筒軸の外周に摺動自在に嵌装されていて
上記球を円錐穴に押し込んでロックするスリーブとで構
成した場合、二駆状態から四駆に変換せんとする時、ト
ラクタが牽引状態で後輪がスリップすると、ロック装置
が解除されているため、スリーブにより球を押し込んで
ロックせんとしても、後輪駆動部と連動している筒軸
と、前輪と連動している差動軸とに位相差を生じ、前記
筒軸の丸孔と差動軸の円錐穴との合致時間がきわめて短
くなり、球を円錐穴に押し込むことができず、牽引力が
低下するという問題点があった。
(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は、前輪駆動系に後輪伝動系とは別の差動装置を
前輪変速手段として介装し、該差動装置の一方の差動軸
で前輪に伝動し、他方の差動軸からなるブレーキ軸に、
ブレーキとロック装置を介装してロック解除状態で前記
ブレーキを作動させると前輪が倍速で駆動され、ロック
装置を作動させると前輪が常速で駆動され、ロックを解
除すると非伝動状態になるようにしたトラクタにおい
て、前記ロック装置をデフケースと一体でかつ前記ブレ
ーキ軸が内装された筒軸に穿設した丸孔と、上記ブレー
キ軸の外周に穿設した複数の周方向の長穴と、上記丸孔
に嵌挿した球と、前記筒軸の外周に摺動自在に嵌装され
ていて上記球を長穴に押し込んでロックするスリーブと
で構成することにより、二駆状態から四駆状態に変換す
る時、後輪が負荷によりスリップして筒軸とブレーキ軸
との回転に位相差が生じても、それらをロックする球が
ブレーキ軸の長穴のいずこかに落ち込むようにして前述
の問題点を解決した。
(ホ) 作用 作業中一行程の終端となる畦畔沿いの枕地で機体を回行
する時は、ロック装置が付設されている側の差動軸のブ
レーキをロック解除状態で作動させると、該差動軸が停
止し、前輪は倍速にて駆動される。
また、機体回行を終って、二駆状態から四駆に切換るよ
うな場合、牽引状態であって後輪がスリップしても、ス
リーブを摺動させると、筒軸の丸孔に保持されている球
は、差動軸の外周の長穴に容易に落ち込み、ロックする
ことができる。
(へ) 実施例 本考案の一実施例を図面について説明すると、トラクタ
の中間ケース1の前部にはクラッチハウジング2を連結
し、それから前方へ延出したシャーシ上にエンジン3を
搭載すると共にクラッチハウジング2に結合し、前記中
間ケース1の後部に連結した後部ミッションケース4に
は、上方から順に二駆位置A、四駆位置B、前輪待機位
置Cとに切換操作して係止し得る操作レバー5を付設し
てあり、該操作レバー5はロッド6を介して切換装置7
のアーム8に連動連結し、切換装置7は、第1図に示す
如く、後部ミッションケース4に回動可能に支承すると
共にOリング9を介装した筒軸10、該筒軸10に挿通され
ていて内端に揺動アーム11を有すると共に外端にボス12
を固定した変速軸13、上記筒軸10の外側外周とボス12の
外周とにわたって密に嵌装した円筒体14とで構成されて
おり、円筒体14の内端側と筒軸10との間のみにOリング
15を介装し、筒軸10の外端とボス12の内端とを山部より
谷部の方が幅広になった爪クラッチ16で連動連結すると
共にそれらの間に巻きスプリング17を介装してボス12を
揺動アーム11が後方へ揺動するように回動付勢して一体
的に保持している。18は止め輪、19はキャップである。
次に前輪20と後輪21の伝動系について説明すると、後輪
21は中間ケース1内の主変速装置22と、後部ミッション
ケース4内の副変速装置23のピニオン軸25と、それによ
り駆動される後輪デフ機構26等を介して駆動され、前輪
20は前記ピニオン軸25と一体回転する歯車27が回転自在
な中間歯車28を介して前輪変速装置29の差動機構30のリ
ングギヤ31を駆動し、該差動機構30から前方へ突出した
差動軸32は前輪デフ機構33を介して前輪20に伝動する。
そして、前記前輪変速装置29は、前記差動機構30のデフ
ケース35の後部軸受部を筒軸36とし、後方の差動軸をブ
レーキ軸37としてそれぞれ後方へ延出させ、ブレーキ軸
37の後端に摩擦ブレーキ38を付設し、筒軸36の中間部に
複数の丸孔39・・を穿設し、ブレーキ軸37の外周には、
第2図及び第3図に示す如く、多数の円錐孔40・・をド
リル等の切削具により穿設し、それらの円錐孔40・・の
間を一つおきに切削具又はグラインダー等により切削し
て長穴41・・に構成し、前記丸孔39に嵌装した球42・・
は筒軸36に嵌装したスリーブ43の摺動により前記長穴41
・・に嵌入して伝動したり、脱出して非伝動になったり
し、前記スリーブ43の周溝には、第6図及び第8図に示
すように制御弁を兼ねたシフター軸45に固定したシフタ
ー46が嵌合し、該シフター46のボス46aに穿設した溝に
は、前記切換装置7の揺動アーム11が係合しているの
で、前記操作レバー5を最上段の二駆位置Aにセットす
ると、アーム8が引上げ回動され、それと一体回動する
揺動アーム11はシフター46を介してスリーブ43を第5図
に示す位置に移動し、球42は非ロック状態になるので、
ブレーキ軸37は回転自在になり、前輪20に伝動する前方
の差動軸32が駆動されないので、前輪20が自在に回転す
る二駆状態になる。
操作レバー5を中間の四駆位置Bにセットすると、スリ
ーブ43は前方へ移動してその前部よりで球42を長穴41に
押し込んでロックするので、筒軸36とブレーキ軸37とが
一体回転することとなり、前輪20は設定通りの回転数に
て強制的に駆動される。
そして、前記二駆状態から四駆状態に切換える時、二駆
状態では前輪20が接地圧により自在に回転しているのに
対し、後輪21は作業機を牽引しているのでスリップする
ことがあり、そのような場合、筒軸36とブレーキ軸37と
に位相差を生じるが、長穴41は周方向に長くなっている
ので、球42が該長穴41に容易に嵌入して四駆への切換え
を瞬時にかつ確実に行なうことができる。
また、枕地にて機体を回行させる時、操作レバー5を最
下段の増速待機位置Cにセットすると、スリーブ43が前
方へ移動し、その後部寄りで球42を押し込んでいるので
四駆状態が維持されており、この状態で操舵ハンドル47
をいずれか一方へ回動して前輪20,20を水平旋回させ、
その切れ角が所定角度になったことを切れ角センサーが
検出すると、その検出信号により、第10図に示す油圧回
路においてフローディバイ48のソレノイド49がONにな
り、ポンプ50により圧送される作動油は、油路51を経て
第8図(c)に示す如く前方へ移動している前記シフタ
ー軸45の後端のスプール部45aを加圧してシフター軸45
を前方へ少し移動させ、それによりスリーブ43が前方へ
移動してその後部のテーパー部が球42と対面して筒軸36
とブレーキ軸37が回転自在になり、次いで後部ミッショ
ンケース4の油路52と前記油路51とが同図(d)に示す
如く連通し、ピストン53は、摩擦ブレーキ38の摩擦板を
押圧するので、ブレーキ軸37が制動されて停止すること
となり、前輪20,20は倍速で駆動され、機体は急速に旋
回する。旋回終了直前に操舵ハンドル47を逆回動して設
定角度になったことを切れ角センサーが検出すると、前
記ソレノイド49がOFFになり、摩擦ブレーキ38が切りと
なって二駆状態に復帰する。
この間、シフター軸45は前輪増速時に前方へ移動し、復
帰時に後方へ戻り、それに追従してシフター46及び揺動
アーム11が前後動するが、前方へ移動する時、前記変速
軸13及びボス12は巻きスプリング17に抗してクラッチ16
の溝と山の幅の差により筒軸10を回動させることがなく
(操作レバー5はガイド溝の係止部により係止されてい
る)、また戻る時は上記巻きスプリング17の戻し回動力
によりスリーブ43を前輪増速待機位置に戻す。その際、
筒軸10とミッションケース4の孔とはOリング9により
シールされ、前記円筒体14と、ボス12との間にはOリン
グが介装されていないので、ボス12は円筒体14に対して
スムーズに回動し、スリーブ43を的確に前輪待機位置に
戻すことができる。
(ト) 考案の効果 本考案は前述のように構成したので、前輪20を増速する
ことにより機体を急速に旋回させることができるもので
ありながら、二駆状態から四駆状態に変換するべく、差
動装置のロック装置をスリーブ43により筒軸の丸孔39に
保持されている球42をスリーブ43により押込み作動させ
た時、トラクタが作業機を牽引していて後輪21がスリッ
プし、それによりロックすべき筒軸36とそれに内装され
ている作動軸とに位相差が生じても、筒軸36の丸穴39に
保持されている球42は差動軸の外周に穿設した周方向の
長穴41にスムーズに嵌入することとなり、二駆状態から
四駆への切換を作業中であっても迅速にかつ的確に行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示すものであって、第1図は
ロック装置及びその操作装置の横断面図、第2図は要部
の斜視図、第3図(a)はブレーキ軸の周面に長穴を穿
設する第1行程を示す横断面図、同図(b)は同上第2
行程の一例を示す横断面図、第4図はトラクタの側面
図、第5図は副変速部及び前輪変速部の展開断面図、第
6図はロック装置操作部の縦断平面図、第7図は操作部
の側面図、第8図(a)はシフト部及びスプール部の平
断面図、同図(b)、(c)、(d)はスプールの作動
を示す平断面図、第9図は伝動系統図、第10図は油圧回
路図である。 1は中間ケース、4は後部ミッションケース、5は操作
レバー、7は切換装置、29は前輪変速装置、32は差動
軸、36は筒軸、37はブレーキ軸、38は摩擦ブレーキ、39
は丸穴、41は長穴、42は球、43はスリーブ、46はシフタ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪駆動系に後輪伝動系とは別の差動装置
    29を前輪変速手段として介装し、該差動装置29の一方の
    差動軸32で前輪に伝動し、他方の差動軸からなるブレー
    キ軸37に、ブレーキとロック装置を介装してロック解除
    状態で前記ブレーキを作動させると前輪が倍速で駆動さ
    れ、ロック装置を作動させると前輪が常速で駆動され、
    ロックを解除すると非伝動状態になるようにしたトラク
    タにおいて、前記ロック装置をデフケース35と一体でか
    つ前記ブレーキ軸37が内装された筒軸36に穿設した丸孔
    39と、上記ブレーキ軸の外周に穿設した複数の周方向の
    長穴41と、上記丸孔39に嵌挿した球42と、前記筒軸36の
    外周に摺動自在に嵌装されていて上記球42を長穴41に押
    し込んでロックするスリーブ43とで構成したことを特徴
    とするトラクタにおける前輪増速装置。
JP8588289U 1989-07-22 1989-07-22 トラクタにおける前輪増速装置 Expired - Lifetime JPH0755147Y2 (ja)

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JPH0325331U JPH0325331U (ja) 1991-03-15
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